JP6881199B2 - レーザ加工ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ光を走査して加工対象物に照射して印字を行うレーザ加工装置に備えられるレーザ加工ヘッドに関するものである。
従来、レーザ加工ヘッドを備えたレーザ加工装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の技術において、レーザ加工ヘッドは、レーザ光源、走査ユニット、fθレンズ等を備える。走査ユニットは、レーザ光源から出射したレーザ光を二次元走査する。fθレンズは、走査ユニットにより走査されたレーザ光を集光する。レーザ光が加工対象物に照射されることにより、加工対象物に対して印字(加工)がなされる。
特開2016−68137号公報
レーザ光は、レーザ光を透過する部材であるfθレンズを通過してレーザ加工ヘッドから出射する。レーザ光は走査ユニットによって走査された状態で出射するので、fθレンズは、レーザ光の走査範囲を全てカバーするように、走査領域より大きな面積のものが使用される。加工対象物からの反射光が、fθレンズを再度通過してレーザ加工ヘッド内に侵入する可能性がある。反射光は、fθレンズにおける走査領域の周辺部からも、レーザ加工ヘッド内に侵入する可能性がある。
レーザ加工ヘッドには、レーザ光の光路やビーム径等を調整するために、レーザ光の光路上に、反射ミラー、ダイクロイックミラー、レンズ等の光学部材が設置されている。また、一般に、レーザ加工ヘッドに、ガイドレーザー用の可視光を反射又は透過する為の光学部材が設置されることもある。光学部材は、fθレンズから侵入した反射光が当たらない位置に配置される必要がある。光学部材は、fθレンズから離隔した位置に配置されるので、レーザ光や可視光が光学部材からfθレンズへ至る光路の長さが長くなり、レーザ加工ヘッド装置全体が大型化していた。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、光路の長さを短縮し、小型化したレーザ加工ヘッドを提供することである。
この目的を達成するために、請求項1記載の発明は、レーザ加工機に備えられるレーザ加工ヘッドであって、筐体と、筐体に内蔵され、レーザ光源から出射された光を走査して、筐体の一面へ向かう方向である照射方向に反射する走査部と、筐体に内蔵され、レーザ光源から出射された光が走査部へ向かう経路上であって、走査部の直前に配置される光学部材と、筐体の一面に設けられ、走査部に走査された光を筐体の外部へ透過させる透明部材と、透明部材の、走査部に走査された光が照射される領域である照射領域を露出するとともに、照射領域の周辺であって、照射方向において透明部材と重なる領域である周辺部を覆う遮光部材と、を有し、光学部材が、遮光部材より照射方向における上流であって照射方向において遮光部材及び透明部材と重なる位置に設けられ、遮光部材は、遮光部材の第1部分における、遮光部材から照射領域の中心軸までの距離である第1距離が、照射方向において第1部分より下流の第2部分における、遮光部材から中心軸までの距離である第2距離より、短く形成されること、を特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、レーザ加工機に備えられるレーザ加工ヘッドであって、筐体と、筐体に内蔵され、レーザ光源から出射された光を走査して、筐体の一面へ向かう方向である照射方向に反射する走査部と、筐体に内蔵され、レーザ光源から出射された光が走査部へ向かう経路上であって、走査部の直前に配置される光学部材と、筐体の一面に設けられ、走査部に走査された光を筐体の外部へ透過させる透明部材と、透明部材の、走査部に走査された光が照射される領域である照射領域を露出するとともに、照射領域の周辺であって、照射方向において透明部材と重なる領域である周辺部を覆う遮光部材と、可視光を光学部材へ出射する可視光源と、を有し、光学部材は、遮光部材より照射方向における上流であって照射方向において遮光部材及び透明部材と重なる位置に設けられ、レーザ光源から出射された光及び可視光源から出射された光のいずれか一方を透過し、レーザ光源から出射された光及び可視光源から出射された光の他方を反射する、ダイクロイックミラーであること、を特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項1又は2記載のレーザ加工ヘッドであって、遮光部材は、照射方向において透明部材と離隔して設けられること、を特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項1〜3のいずれか記載のレーザ加工ヘッドであって、遮光部材は、照射方向において透明部材より上流に配置されること、を特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれか記載のレーザ加工ヘッドであって、光学部材を保持する保持部を、さらに有し、保持部は、筐体より小さい熱伝導率を有する、ことを特徴とする。
請求項1又は2に係る発明のレーザ加工ヘッドでは、筐体に走査部が内蔵され、筐体の一面に透明部材が設けられる。レーザ光源からの光は走査部に走査される。走査部に走査された光は、透明部材を通過して筐体の外部へ出射する。筐体の外部へ出射された光は、加工対象物によってその一部が透明部材に向かって反射される。反射光が透明部材を通過して筐体の内部に侵入することがある。
レーザ加工ヘッドは、その筐体内に光学部材を有する。光学部材は、レーザ光源から出射された光が走査部へ向かう経路上であって、走査部の直前に配置される。
請求項1又は2に係る発明のレーザ加工ヘッドは、遮光部材を有する。遮光部材は、透明部材の、照射領域の周辺であって照射方向において透明部材と重なる領域である周辺部を覆うように配設され、遮光部材が反射光を遮るので、反射光が筐体内部へ侵入する範囲が限定される。したがって、請求項1又は2に係る発明のレーザ加工ヘッドにおいては、遮光部材を設けない場合と比較して、光学部材を透明部材に近づけて配置することができ、透明部材から光学部材までの距離を短縮することができる。よって、光学部材から透明部材へ至る光路の長さが短縮され、装置全体の小型化が実現される。
また、請求項に係る発明のレーザ加工ヘッドでは、遮光部材は、照射方向において透明部材と離隔して設けられる。遮光部材に反射光が当たると、遮光部材が熱を持つ。請求項に係る発明のレーザ加工ヘッドと異なり、遮光部材と透明部材との間に隙間が無く遮光部材と透明部材とが接触している場合、遮光部材から透明部材へ熱が伝わる。熱により透明部材が歪んだり損傷したりすることがある。透明部材の歪みや損傷により、印字品質が低下するおそれがある。例えば、透明部材の歪みや損傷により、レーザ光に対して屈折、散乱、回折、吸収などが生じ、レーザ光が目標位置と異なる位置に照射されたり意図した光強度に達しない場合があるため、印字位置ズレや印字カスレといった印字品質の低下が起こる。
遮光部材が透明部材と離隔して設けられる場合、遮光部材の熱が透明部材に伝わりにくくなる。熱の影響による透明部材の歪みや損傷が発生しにくくなるので、印字品質の低下が抑えられる。
また、請求項に係る発明のレーザ加工ヘッドでは、遮光部材は、照射方向において透明部材より上流に配置される。走査部により走査されたレーザ光が照射される範囲は、照射方向において上流側の透明部材の面より下流側の透明部材の面の方が大きくなる。レーザ照射されない範囲に遮光部材を配置すると、上流側の面に配置する場合は下流側の面に配置する場合より、透明部材の広い範囲が遮光部材に覆われる。遮光部材が上流側の面に配置される場合、下流側の面に配置される場合と比較して広い範囲で反射光を遮るので、反射光が筐体内部へ侵入する範囲がより小さくなる。したがって、遮光部材が下流側の面に設けられる場合と比較して、透明部材から光学部材までの距離を短縮することができる。よって、光学部材から透明部材へ至る光路の長さが短縮され、装置全体の小型化が実現される。
また、請求項に係る発明のレーザ加工ヘッドでは、遮光部材は、第1部分における、遮光部材から照射領域の中心軸までの距離である第1距離が、照射方向において第1部分より下流の第2部分における、遮光部材から照射領域の中心軸までの距離である第2距離より、短く形成される。レーザ光が照射される範囲は、照射方向における下流に向かうに連れて大きくなる。遮光部材は、走査部が走査したレーザ光を遮らないように、走査されたレーザ光が照射される範囲の外に配置される。遮光部材は、照射方向における上流に向かうに連れて、照射領域の中心軸の近くに配置することができる。第1部分における遮光部材から照射領域の中心軸までの距離である第1距離が、照射方向において前記第1部分より下流の第2部分における遮光部材から照射領域の中心軸までの距離である第2距離より短くなるように遮光部材を形成することにより、第1距離を第2距離と同じ長さとなるように遮光部材を形成する場合と比較して、透明部材をカバーする範囲が広くなるので、筐体内に侵入する反射光を少なくすることができる。したがって、光学部材から透明部材までの距離を短縮することができる。よって、光学部材から透明部材へ至る光路の長さが短縮され、装置全体の小型化が実現される。
また、請求項に係る発明のレーザ加工ヘッドは、可視光を光学部材へ出射する可視光源を、さらに有し、光学部材は、レーザ光源から出射された光及び可視光源から出射された光のいずれか一方を透過し、レーザ光源から出射された光及び可視光源から出射された光の他方を反射する、ダイクロイックミラーである。ダイクロイックミラーを透明部材の近くに配置することができる。したがって、ダイクロイックミラーから透明部材までの距離を短縮することができる。よって、ダイクロイックミラーから透明部材へ至る光路の長さが短縮され、装置全体の小型化が実現される。
また、請求項に係る発明のレーザ加工ヘッドは、光学部材を保持する保持部を、さらに有し、保持部は、筐体より小さい熱伝導率を有する。遮光部材は、遮光部材に入射した反射光が遮光部材に吸収されることにより、加熱される。遮光部材から保持部への伝熱により保持部が加熱されると、保持部が熱変形するなどして、保持された光学部材の位置ずれが起こることある。また、熱により光学部材に損傷が起こる場合がある。しかしながら、請求項に係る発明のレーザ加工ヘッドでは、保持部は筐体より小さい熱伝導率を有する。遮光部材の熱は、伝導率の高い筐体に伝わりやすいが、伝導率の低い保持部に伝わりにくい。従って、保持部の熱損傷が抑えられ、光学部材への熱の影響が抑制される。したがって、保持部及び保持部に保持された光学部材から透明部材までの距離を短縮することができる。よって、光学部材から透明部材へ至る光路の長さが短縮され、装置全体の小型化が実現される。
本発明の一実施形態に係るレーザ加工ヘッド1を有するレーザ加工装置100を示す図である。 本発明の一実施形態に係るレーザ加工ヘッド1を表した上面図である。 本発明の一実施形態に係るレーザ加工ヘッド1を表した側面図である。 本発明の一実施形態に係るレーザ加工ヘッド1を表した断面図である。 本発明の他の実施形態に係るレーザ加工ヘッド1Bを表した上面図である。 本発明の他の実施形態に係るレーザ加工ヘッド1Cを表した上面図である。 本発明の他の実施形態に係るレーザ加工ヘッド1Dを表した上面図である。 本発明の他の実施形態に係るレーザ加工ヘッド1における、遮光部材及び照射領域を説明する説明図である。
以下、本発明のレーザ加工ヘッドを具体化した実施の形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るレーザ加工ヘッド1は、レーザ加工装置100に備えられる。レーザ加工装置100は、コントローラユニット2とレーザ加工ヘッド1とにより構成される。レーザ加工ヘッド1は、伝送ケーブルCを介してコントローラユニット2に接続する。
コントローラユニット2は、コンピュータで構成される。コントローラユニット2は、伝送ケーブルCの信号線を介して、レーザ加工ヘッド1に対して各種の駆動制御信号を送る。尚、伝送ケーブルCは、光ファイバ等を含んで構成されていてもよい。
レーザ加工ヘッド1は、コントローラユニット2から受け取った駆動制御信号に基づき、加工対象物Wに対してレーザ光Lを照射し、当該レーザ光Lを2次元走査して、加工対象物Wに印字(加工)を行う。
<レーザ加工ヘッド>
次に、レーザ加工ヘッド1の概略構成について、図1、図2、図3、図4に基づいて説明する。レーザ加工ヘッド1の説明において、図2の左方向、右方向、上方向、下方向が、レーザ加工ヘッド1の前方向、後方向、左方向、右方向である。図3の上方向、下方向が、レーザ加工ヘッド1の上方向、下方向である。上下方向は、前後方向及び左右方向に直交する。従って、レーザ加工ヘッド1から加工対象物Wに向けてレーザ光Lを出射する方向が、下方向である。図2は、レーザ加工ヘッド1の上面図である。図3は、レーザ加工ヘッド1の側面図である。図4は、図2のA−A断面をA方向からみた、レーザ加工ヘッド1の断面図である。
図1に示すように、レーザ加工ヘッド1は、ベースプレート11とカバー12とから構成される筐体10を備える。筐体10は、略直方体形状である。図1においては、カバー12がベースプレート11に取り付けられた状態を示し、図2、図3及び図4においては、カバー12がベースプレート11から外された状態を示す。ベースプレート11及びカバー12は、例えばアルミなどの金属で形成される。カバー12は、ベースプレート11の上部に配置される。
図2、図3、図4に示すように、レーザ加工ヘッド1は、筐体10の内部に、光源20、ビームエキスパンダ30、ダイクロイックミラー40、走査ユニット50、可視光源70、遮光部材80、保持部90を備え、筐体10の下面であるベースプレート11にレンズユニット600を備える。
光源20は、例えば、受動Qスイッチレーザであり、ベースプレート11上に固定される。受動Qスイッチレーザは、レーザ媒質として、例えば、ネオジウム添加イットリウムアルミニウムガーネット(Nd:YAG)結晶を有する。受動Qスイッチレーザは、不図示の励起光源から出射された励起光が入射されることによりレーザ媒質が励起され、パルス状のレーザ光Lを発振する。なお光源20は、上述のNd:YAGをレーザ媒質とする受動Qスイッチレーザに限らず、他の光源であってもよい。例えば、レーザ媒質としてNd:GdVO4結晶やNd:YVO4結晶を用いた光源でもよいし、炭酸ガス等を媒質としたガスレーザであってもよい。
ビームエキスパンダ30は、光源20から発振されたレーザ光Lと同軸に設けられる。ビームエキスパンダ30は、複数のレンズを備えて構成されており、レーザ光Lのビーム径を変更する。本実施形態において、光源20及びビームエキスパンダ30は、筐体10の内部に配置されているが、光源20及びビームエキスパンダ30が配置される位置はこれに限らず、筐体20の外部に配置されていてもよい。例えば、光源20及びビームエキスパンダ30がコントローラユニット2に配置され、光源20及びビームエキスパンダ30から出射されたレーザ光Lが伝送ケーブルCの光ファイバを介してレーザ加工ヘッド1に入射される構成としてもよい。
ダイクロイックミラー40は、保持部90を介してベースプレート11に対して固定される。ダイクロイックミラー40は、ビームエキスパンダ30から出射されたレーザ光Lの光路上に配置される。ダイクロイックミラー40は、ビームエキスパンダ30から出射されたレーザ光Lの光路に対して斜め右前方向に45度の角度を形成するように配置される。ダイクロイックミラー40は、レーザ光Lのほぼ全部を透過する。
可視光源70は、可視レーザ光Mとして、例えば赤色レーザ光を出射する半導体レーザにより構成される。可視光源70は、ダイクロイックミラー40の左方向に配置されている。可視光源70から出射された可視レーザ光Mは、ダイクロイックミラー40に対して45度の入射角で入射し、45度の反射角で反射する。ダイクロイックミラー40により反射された可視レーザ光Mの光路は、ダイクロイックミラー40を通過したレーザ光Lの光路と一致する。可視レーザ光Mは、レーザ光Lが走査される位置を指し示すガイドとして使用される。
走査ユニット50は、ベースプレート11の前側端部に形成された貫通孔111の上側に取り付けられ、光源20から出射されたレーザ光Lと、可視光源70から出射されダイクロイックミラー40で反射された可視レーザ光Mとを、下方のベースプレート11の貫通孔111に向けて反射して、2次元走査する。走査ユニット50により反射されたレーザ光Lは、走査ユニット50からベースプレート11の貫通孔111に向かい、レーザ加工ヘッド1の外部へ出射する。走査ユニット50は、ガルバノX軸ミラー51を有するガルバノX軸モータ52と、ガルバノY軸ミラー53を有するガルバノY軸モータ54と本体部55により構成されている。ガルバノX軸モータ52とガルバノY軸モータ54は、それぞれのモータ軸が互いに直交するように外側からそれぞれの取付孔に嵌入、保持されて本体部55に取り付けられている。
ガルバノY軸モータ54において、ガルバノY軸ミラー53は、走査ミラーとして、モータ軸の先端部に取り付けられており、レーザ光Lと可視レーザ光Mを、加工対象物W表面上の加工領域においてY軸方向に走査する際に用いられる。そして、ガルバノX軸モータ52において、ガルバノX軸ミラー51は、走査ミラーとして、モータ軸の先端部に取り付けられており、ガルバノY軸ミラーによって反射されたレーザ光L及び可視レーザ光Mを、加工対象物W表面上の加工領域においてX軸方向に走査する際に用いられる。
従って、走査ユニット50においては、ガルバノX軸モータ52、ガルバノY軸モータ54の各モータ軸の先端部に取り付けられたガルバノX軸ミラー51及びガルバノY軸ミラー53が内側で互いに対向している。そして、ガルバノX軸モータ52、ガルバノY軸モータ54の回転をそれぞれ制御して、ガルバノX軸ミラー51及びガルバノY軸ミラー53を回転させることによって、レーザ光Lと可視レーザ光Mとを下方へ2次元走査する。この2次元走査方向は、加工対象物W表面の加工領域において、左右方向(X軸方向)と前後方向(Y軸方向)である。
走査ユニット50においては、加工領域における照射範囲が所定の範囲となるように、ガルバノX軸モータ52、ガルバノY軸モータ54が回動する範囲が決められている。本実施形態においては、加工領域においてX軸方向に120mm、Y軸方向に120mmの矩形の内側となる領域が、加工領域における照射範囲とされる。走査ユニット50により反射されたレーザ光L及び可視レーザ光Mが、加工領域における照射範囲の中心へ向かう経路を、中心軸T1として、図4に示す。走査ユニット50により反射されたレーザ光L及び可視レーザ光Mが、加工領域における照射範囲のY軸方向の前端に向かう経路及び後端へ向かう経路を、経路T2及び経路T3として、図4に示す。経路T2と経路T3との間の領域は、ガルバノY軸モータ54の回動によりレーザ光L及び可視レーザ光Mが照射され得る領域となる。走査ユニット50により反射されたレーザ光L及び可視レーザ光Mが、走査ユニット50からベースプレート11の貫通孔111に向かい、加工領域の中心位置に到達する方向を、照射方向とする。従って、本発明の照射方向は、中心軸T1に沿った方向である。なお加工領域における照射範囲は、上述の範囲に限らず、他の範囲であってもよい。
レンズユニット600は、平面視円形の形状を有し、ベースプレート11の貫通孔111の内部に配置される。レンズユニット600は、fθレンズ60と鏡筒65とから構成される。鏡筒65は、略円筒状の形状を有し、円筒内部にfθレンズ60を保持する。fθレンズ60は、平面視円形の形状を有する。fθレンズ60は、fθレンズ60の走査ユニット50側の端面61が、ベースプレート11の走査ユニット50側の端面より、照射方向において走査ユニット50から離隔する位置に、設けられる。fθレンズ60は、fθレンズ60の走査ユニット50と反対側の端面62が、ベースプレート11の走査ユニット50と反対側の端面より、照射方向において走査ユニット50から離隔する位置に、設けられる。fθレンズ60は、加工対象物W表面の加工領域に対して、走査ユニット50によって2次元走査されたレーザ光Lと可視レーザ光Mとを同軸に集光する。走査ユニット50により反射したレーザ光L及び可視レーザ光Mは、fθレンズ60を通過して、レーザ加工ヘッド1の外部へ出射される。fθレンズ60は、本発明における透明部材として機能する。ガルバノX軸モータ51、ガルバノY軸モータ52の回転を制御することによって、レーザ光L及び可視レーザ光Mが、加工対象物W表面上において、所望の加工パターンで前後方向(Y軸方向)と左右方向(X軸方向)に2次元走査される。
fθレンズ60は、端面61における全面が光を透過可能な透明領域S3として形成されている。よって、加工対象物Wで反射した反射光が、fθレンズ60の透明領域S3を通過して、照射方向においてfθレンズ60より上流の領域へ侵入することがある。また、上述したように、走査ユニット50において、加工領域における照射範囲内にレーザ光L及び可視レーザ光Mが照射されるように、二次元走査される範囲が決まる。従って、加工領域における照射範囲内にレーザ光L及び可視レーザ光Mが照射されると、fθレンズ60の端面61においては、照射領域S1で示す領域にレーザ光L及び可視レーザ光Mが照射される。図4に示すように、照射領域S1は、Y軸方向においては経路T2と経路T3の間の領域である。照射領域S1は、図2に示すように、上方からみて略矩形の領域となる。fθレンズ60の端面61において照射領域S1の周囲の周辺領域S2は、レーザ光L及び可視レーザ光Mを透過可能であるが、走査ユニット50に走査されたレーザ光L及び可視レーザ光Mが照射されない領域である。よって、加工対象物Wで反射した反射光等は、fθレンズ60の周辺領域S2を通過して、照射方向においてfθレンズ60より上流側の領域へ侵入することがある。
遮光部材80は、例えば、アルミなどの金属で構成される。遮光部材は、黒色に塗装され、光反射を防止する。遮光部材80は、上方から見た外形形状が矩形で中央に矩形の開口82を有する形状である、ロの字型の平板として形成される。遮光部材80は、ベースプレート11の貫通孔111の上部であって、照射方向においてベースプレート11と走査ユニット50との間に、配置される。遮光部材80は、ベースプレート11に対して、取付ネジ81a、81b、81c、81dにより固定される。ベースプレート11に固定されることにより、遮光部材80は、ベースプレート11に接触する。従って、遮光部材80は、照射方向においてfθレンズ60の上流に、fθレンズ60と離隔して、配置される。遮光部材80は、周辺領域S2と照射方向で重なる位置に、配置される。遮光部材80は、照射領域S1の上方に開口82が位置するよう、配置される。走査ユニット50に走査されたレーザ光L及び可視レーザ光Mは、開口82を通過して、遮光部材80より下方へ進む。遮光部材80は、走査ユニット50に走査されたレーザ光L及び可視レーザ光Mの経路と交差しない位置に配置されており、走査ユニット50に走査されたレーザ光L及び可視レーザ光Mがfθレンズ60に到達することを、妨げない。
なお、図4に示すように、遮光部材80において、開口82のサイズは照射方向に向かうにつれて大きくなる。言い換えると、遮光部材80は、照射方向における上流の端部であり中心軸T1に近い端部である第1端部801から中心軸T1までの距離である第1距離W1が、照射方向における下流の端部であり中心軸T1に近い端部である第2端部802から中心軸T1までの距離である第2距離W2より、短く形成される。
保持部90は、例えばステンレスで構成され、ダイクロイックミラー40を保持する。保持部90は、ベースプレート11に近い一方の端部に開口901を有し、他方の端部に開口902を有する。保持部90は、開口901に取付ネジ91が挿入されることで、ベースプレート11に対して固定される。保持部90がベースプレート11に固定されることにより、開口902は、ビームエキスパンダ30から出射されたレーザ光Lの光路上に配置される。このとき、開口902は、遮光部材80より照射方向における上流であって照射方向において遮光部材80及びfθレンズ60の周辺領域S2と重なる位置に位置する。保持部90は、他方の端部に、ダイクロイックミラー40を保持する。保持部90は、接着剤等によりダイクロイックミラー40を固定する。従って、ダイクロイックミラー40は、保持部90に保持されることにより、遮光部材80より照射方向における上流であって照射方向において遮光部材80及びfθレンズ60の周辺領域S2と重なる位置に位置する。
<まとめ>
このように、本発明に係るレーザ加工ヘッド1は、fθレンズ60における照射領域S1を露出するとともにfθレンズ60における周辺領域S2を覆うように配設される遮光部材80を有する。遮光部材80が照射領域S1を露出することにより、走査ユニット50に走査されたレーザ光L及び可視レーザ光Mは、遮光部材80に遮られることなく照射領域S1に照射され、加工領域において所定の範囲で二次元走査される。遮光部材80がfθレンズ60の周辺領域S2を覆うことにより、周辺領域S2を通過して筐体内部へ向かう反射光を遮光部材が遮り、反射光が筐体内部へ侵入する範囲が限定される。例えば、遮光部材80は、照射方向と反対方向に向かう反射光のうち、周辺領域S2を通過した反射光が反対方向にさらに進行することを、防ぐ。よって、反対方向に向かう反射光は、照射方向においてfθレンズ60の周辺領域S2及び遮光部材80と重なる位置においては、遮光部材80の上側の領域に侵入することが、無くなる。照射方向においてfθレンズ60の周辺領域S2及び遮光部材80と重なる位置に、ダイクロイックミラー40が配置されても、反対方向に向かう反射光がダイクロイックミラー40に当たることがない。ダイクロイックミラー40をfθレンズ60に近づけて配置することができ、ダイクロイックミラー40からfθレンズ60までの距離を短縮することができる。よって、ダイクロイックミラー40からfθレンズ60へ至る光路の長さが短縮され、レーザ加工ヘッド1の装置全体の小型化が実現される。
また、本発明に係るレーザ加工ヘッド1では、遮光部材80は、照射方向においてfθレンズ60と離隔して設けられる。遮光部材80がfθレンズ60と離隔して設けられるので、遮光部材80の熱がfθレンズ60に伝わりにくくなる。fθレンズ60が熱により歪んだり損傷を受けたりすることが起こりにくくなるので、印字品質の低下が抑えられる。
また、本発明に係るレーザ加工ヘッド1においては、保持部90はステンレスで形成され、ベースプレート11はアルミで形成されている。つまり、保持部90は、筐体10より小さい熱伝導率を有する。遮光部材80は、入射した反射光を吸収することにより、加熱される。遮光部材80から保持部90へ伝熱すると、保持部90が熱変形するなどして、保持されたダイクロイックミラー40の位置ずれが起こることある。また、熱により光学部材に損傷が起こる場合がある。しかしながら、本発明に係るレーザ加工ヘッド1においては、保持部90は筐体10より小さい熱伝導率を有するので、遮光部材80の熱は、筐体10に伝わり、保持部90に伝わりにくい。従って、保持部90と遮光部材80とを近接して配置しても、保持部90の熱損傷が抑えられ、ダイクロイックミラー40への熱の影響が抑制されるので、保持部90の上に遮光部材80を配置することができる。尚、本実施形態において、保持部90がステンレスで形成され、ベースプレート11がアルミで形成される例を示したが、これは一例であり、保持部90及びベースプレート11が他の材料で形成されていてもよい。保持部90が、筐体10より小さい熱伝導率を有するように形成されていれば、同様の効果が得られる。例えば、保持部90が樹脂で形成され、ベースプレート11が金属で形成されていてもよい。
次に、本発明における遮光部材80の形状について、説明する。上述したように、本発明に係るレーザ加工ヘッド1において、遮光部材80の開口82側の端部は、照射方向に対して傾斜して形成されており、照射方向下流に向かうにつれて中心軸T1から離れるように形成される。言い換えると、遮光部材80の開口82を形成する遮光部材80の内周面は、照射方向に対して傾斜して形成され、照射方向と垂直な方向において対向する内周面同士の間隔が照射方向下流の方が上流より大きくなるように形成されている。つまり、遮光部材80は、第1端部801から中心軸T1までの距離である第1距離W1が、第2端部802から中心軸T1までの距離である第2距離W2より、短く形成される。走査ユニット50に走査されたレーザ光L及び可視レーザ光Mが照射される範囲は、照射方向における上流に向かうに連れて小さくなる。遮光部材80は、照射方向における上流に向かうに連れて、照射領域の中心軸の近くに配置可能となる。本発明においては、遮光部材80はfθレンズ60より照射方向の上流に配置されているので、開口82のサイズが照射領域S1のサイズより小さく形成されている。遮光部材80は、開口82のサイズを照射領域S1のサイズと同等のサイズとした場合と比較して、より広い範囲を覆うことができ、より多くの反射光を遮ることができる。また、本発明における遮光部材80は第1距離W1が第2距離W2より短く形成されており、開口82においては照射方向における下流におけるサイズより上流におけるサイズのほうが小さくなっている。本発明における開口82は、上面視で矩形の形状であるが、照射方向における上流における開口82の一辺の長さが、下流における開口82の一辺の長さより、大きくなるような形状となっている。光学部材80は、開口82の上流において下流より広い範囲を覆うことができ、より多くの反射光を遮ることができる。したがって、fθレンズ60からダイクロイックミラー40までの距離を短縮して配置することができる。よって、ダイクロイックミラー40からfθレンズ60へ至る光路の長さが短縮され、レーザ加工ヘッド1の小型化が実現される。尚、遮光部材80の形状は、上述した開口82側の端部が傾斜した形状に限らず、他の形状でもよい。例えば、開口82の径が照射方向において段階的に異なっていて、照射方向上流に向かうにつれて径が小さくなるような段差状形状となっていてもよい。この場合、例えば、遮光部材80の開口82を形成する内周面が、照射方向の上流と下流とで中心軸T1からの距離が異なるように形成されており、照射方向上流における内周面は、照射方向下流の内周面より、中心軸T1までの距離が小さくなる段差形状に形成されていてもよい。また、例えば、開口82に端部から中心軸T1からの距離が常に一定となるような形状に形成されてもよい。
尚、上述の実施形態において、レーザ加工装置100は、本発明におけるレーザ加工機の一例である。筐体10は、本発明における筐体の一例であり、ベースプレート11は、本発明における筐体の一面の一例である。光源20は、本発明におけるレーザ光源の一例である。走査ユニット50は、本発明における走査部の一例である。照射方向は、本発明における照射方向の一例である。ダイクロイックミラー40は、本発明における光学部材、ダイクロイックミラーの一例である。fθレンズ60は、本発明における透明部材の一例である。照射領域S1は、本発明における照射領域の一例であり、周辺領域S2は、本発明における周辺部の一例である。遮光部材80は、本発明における遮光部材の一例である。第1端部801は、本発明における第1部分の一例であり、第2端部802は、本発明における第2部分の一例である。第1距離W1は、本発明における第1距離の一例であり、第2距離W2は、本発明における第2距離の一例である。中心軸T1は、本発明における中心軸の一例である。可視光源70は、本発明における可視光源の一例である。保持部90は、本発明における保持部の一例である。レーザ光L、可視レーザ光Mは、本発明における光の一例である。
尚、本発明は上述の実施形態に限定されることはなく、種々の改良、変形が可能であることは勿論である。尚、以下の説明において上述の実施形態のレーザ加工ヘッド1の構成等と同一符号は、上述の実施形態の構成等と同一あるいは相当部分を示すものである。
<変形例1>
上述の実施形態においては、レーザ光源から出射された光が走査ユニット50へ向かう経路上であって走査ユニット50の直前に配置される光学部材がダイクロイックミラー40である例を示したが、光学部材はこれに限らない。光学部材としては、光に対して反射、透過、拡散、回折、屈折、偏光制御等をして光に影響を与える種々の部材が適用される。
例えば、図5に示すように、ビームエキスパンダ30のレンズ41が、レーザ光源から出射された光が走査ユニット50へ向かう経路上であって走査ユニット50の直前に配置される光学部材であってもよい。図5に示すレーザ加工ヘッド1Bは、ダイクロイックミラーや可視光源を有さず、ビームエキスパンダ30から出射したレーザ光Lが走査ユニット50に入射する。ビームエキスパンダ30は、凸レンズ41aと凹レンズ41bと、有する。凸レンズ41a及び凹レンズ41bは光軸に沿って配置される。凸レンズ41a及び凹レンズ41bにより、レーザ光Lの径が変更される。
凸レンズ41aは、照射方向においてfθレンズ60の周辺領域S2及び遮光部材80と重なる位置に、配置される。凸レンズ41aがfθレンズ60の近くに配置され、凸レンズ41からfθレンズ60までの距離を短縮することができる。よって、凸レンズ41aからfθレンズ60へ至る光路の長さが短縮され、装置全体の小型化が実現される。
<変形例2>
また、例えば、図6に示すように、反射ミラー43が、レーザ光源から出射された光が走査ユニット50へ向かう経路上であって走査ユニット50の直前に配置される光学部材であってもよい。図6に示すレーザ加工ヘッド1Cは、ダイクロイックミラーや可視光源を有さず、ビームエキスパンダ30から出射したレーザ光Lが反射ミラー42及び反射ミラー43で反射して走査ユニット50に入射する。反射ミラー42は、光源20及びエキスパンダ30の前方に、レーザ光Lの光路に対して45度の角度をなすように配置される。反射ミラー42は、入射したレーザ光Lを右方向に反射する。反射ミラー43は、反射ミラー42に反射されたレーザ光Lの光路上に、反射されたレーザ光Lの光路に対して45度の角度をなすように配置される。反射ミラー43は、入射したレーザ光Lを前方向に反射して、レーザ光Lを走査ユニット50に導く。
反射ミラー43は、照射方向においてfθレンズ60の周辺領域S2及び遮光部材80と重なる位置に、配置される。反射ミラー43がfθレンズ60の近くに配置され、反射ミラー43からfθレンズ60までの距離を短縮することができる。よって、反射ミラー43からfθレンズ60へ至る光路の長さが短縮され、装置全体の小型化が実現される。
<変形例3>
また、例えば、図7に示すように、ビームスプリッタ44が、レーザ光源から出射された光が走査ユニット50へ向かう経路上であって走査ユニット50の直前に配置される光学部材であってもよい。図7に示すレーザ加工ヘッド1Dは、ダイクロイックミラーや可視光源を有さず、ビームスプリッタ44と検出器75とを有する。レーザ加工ヘッド1Dにおいては、ビームエキスパンダ30から出射したレーザ光Lがビームスプリッタ44を透過して走査ユニット50に入射する。ビームスプリッタ44は、光源20及びエキスパンダ30の前方に、レーザ光Lの光路に対して45度の角度をなすように配置される。ビームスプリッタ44は、入射したレーザ光Lの一部を透過して前方の走査ユニット50に導き、一部を右方に反射する。検出器75は、ビームスプリッタ44の右方に配置される。検出器75は、ビームスプリッタ44で反射したレーザ光Lを受けて、レーザ光Lの強度等を検出する。
ビームスプリッタ44は、照射方向においてfθレンズ60の周辺領域S2及び遮光部材80と重なる位置に、配置される。ビームスプリッタ44がfθレンズ60の近くに配置され、ビームスプリッタ44からfθレンズ60までの距離を短縮することができる。よって、ビームスプリッタ44からfθレンズ60へ至る光路の長さが短縮され、装置全体の小型化が実現される。
<変形例4>
また、上述の実施形態においては、照射領域S1が略矩形であり、矩形の開口82を有する遮光部材80を有する例を示したが、照射領域や遮光部材はこれに限らない。例えば、図8に示すように、上面からみて円形の透明領域S3Eより小さく、上面からみて円形の照射領域S1Eであってもよい。この場合、周辺領域S2Eは、照射領域S1Eの周囲の領域となる。レンズの端部分では中心部分に比べて歪みが大きくなることがあるが、透明領域S3Eの中心付近のみを照射領域S1Eとすることにより、歪みの小さい部分のみを使用することができる。このとき、遮光部材として、円形の開口82Eを有する遮光部材80Eとしてもよい。遮光部材80Eが円形の開口82Eを有することにより、照射領域S1Eを露出しつつ、遮光部材80Eが覆う範囲を広くすることができる。
また、上述の実施形態においては、遮光部材80が周辺領域S2の全域を覆う例を示したが、遮光部材はこれに限らず、周辺領域S2の一部分のみを覆っていてもよい。例えば、図8に示すように、照射領域S1Fが上面からみて矩形であり、その周囲が周辺領域S2Fである場合、遮光部材として、周辺領域S2Fの内の半分を覆う遮光部材80Eとしてもよい。
また、上述の実施形態においては、加工領域における照射範囲が矩形であることに対応して、照射領域S1が略矩形である例を示したが、これに限らない。fθレンズ60による光路歪みを考慮して、加工領域における照射範囲を矩形とするために、照射領域S1が所定の形状となるように走査ユニット50の走査範囲が決められる場合もある。
<その他の変形例>
また、上述の実施形態においては、遮光部材80がfθレンズ60の上側に配置される例を示したが、遮光部材はこれに限らず、fθレンズ60の下側に配置されていてもよい。上述したように、走査ユニット50により走査された光の照射範囲は下に向かうにつれ広くなるので、上述の実施形態のように遮光部材80がfθレンズ60の上側に配置されると遮光部材が広い範囲を覆うことができる。しかしながら、遮光部材がfθレンズ60の下側に配置された場合であっても、遮光部材を設けない場合と比べて、筐体10の内に侵入する反射光を減らすことができる。また、遮光部材をfθレンズ60の下側に配置する場合、例えば遮光部材を筐体10の外側に設けることができ、筐体10に対する遮光部材の交換が簡単になる。
また、上述の実施形態においては、筐体10の下面に設けられ、走査ユニット50に走査された光を筐体10の外部へ透過させる透明部材がfθレンズ60である例を示したが、透明部材はこれに限らない。透明部材はレーザ光や可視光を透過可能な部材であればよく、例えば、テレセントリックレンズ等のレンズであってもよいし、光を収束させる機能のない透明な部材で構成される単なる窓であってもよい。透明部材が窓であっても、例えば、ビームエキスパンダ30のレンズを調節しながらレーザ光Lを出射することで、焦平面にレーザ光Lを収束させて加工対象物Wに印字することができる。
また、上述の実施形態においては、保持部90が遮光部材80と接触する例を示したが、これに限らない。例えば、保持部90が遮光部材80と離隔して配置されてもよい。保持部90と遮光部材80とが離隔して配置される場合、遮光部材80から保持部90への熱伝導が抑制される。また、例えば、保持部90と遮光部材80との間に断熱材を配置してもよい。この場合、断熱材により、遮光部材80から保持部90への熱伝導が抑制される。保持部90の熱損傷が抑えられ、ダイクロイックミラー40への熱の影響が抑制されるので、遮光部材80に対して保持部90を近づけて配置することが可能となる。
また、上述の実施形態においては、保持部90がベースプレート11と接触する例を示したが、これに限らない。例えば、保持部90とベースプレート11との間に断熱材が配置されたり、保持部90と取付ネジ91との間に断熱材が配置されたりする等の構成により、保持部90とベースプレート11との間の熱伝導を抑制するような構成としてもよい。この場合、断熱材により、ベースプレート11から保持部90への熱伝導が抑制される。例えば、遮光部材80からベースプレート11に伝わった熱が、さらに保持部90へ伝わることが抑制されるので、反射光により遮光部材80やベースプレート11が加熱された場合であっても保持部90の熱損傷が抑えられ、ダイクロイックミラー40への熱の影響が抑制される。よって遮光部材80に対して保持部90を近づけて配置することが可能となる。
100レーザ加工装置
1、1B、1C、1D レーザ加工ヘッド
2 コントローラユニット
C 伝送ケーブル
10 筐体
11 ベースプレート
20 光源
30 ビームエキスパンダ
40 ダイクロイックミラー
50 走査ユニット
60 fθレンズ
70 可視光源
80、80E、80F 遮光部材
90 保持部
801 第1端部
802 第2端部
W1 第1距離
W2 第2距離
S1、S1E、S1F 照射領域
S2、S2E、S2F 周辺領域
T1 中心軸
S3 透明領域
L レーザ光
M 可視レーザ光
W 加工対象物
41a 凸レンズ
41b 凹レンズ
42 反射ミラー
43 反射ミラー
44 ビームスプリッタ

Claims (5)

  1. レーザ加工機に備えられるレーザ加工ヘッドであって、
    筐体と、
    前記筐体に内蔵され、レーザ光源から出射された光を走査して、前記筐体の一面へ向かう方向である照射方向に反射する走査部と、
    前記筐体に内蔵され、前記レーザ光源から出射された光が前記走査部へ向かう経路上であって、前記走査部の直前に配置される光学部材と、
    前記筐体の一面に設けられ、前記走査部に走査された光を前記筐体の外部へ透過させる透明部材と、
    前記透明部材の、前記走査部に走査された光が照射される領域である照射領域を露出するとともに、前記照射領域の周辺であって、前記照射方向において前記透明部材と重なる領域である周辺部を覆う遮光部材と、を有し、
    前記光学部材が、前記遮光部材より前記照射方向における上流であって前記照射方向において前記遮光部材及び前記透明部材と重なる位置に設けられ、
    前記遮光部材は、当該遮光部材の第1部分における、前記遮光部材から前記照射領域の中心軸までの距離である第1距離が、前記照射方向において前記第1部分より下流の第2部分における、前記遮光部材から前記中心軸までの距離である第2距離より、短く形成されること、を特徴とするレーザ加工ヘッド。
  2. レーザ加工機に備えられるレーザ加工ヘッドであって、
    筐体と、
    前記筐体に内蔵され、レーザ光源から出射された光を走査して、前記筐体の一面へ向かう方向である照射方向に反射する走査部と、
    前記筐体に内蔵され、前記レーザ光源から出射された光が前記走査部へ向かう経路上であって、前記走査部の直前に配置される光学部材と、
    前記筐体の一面に設けられ、前記走査部に走査された光を前記筐体の外部へ透過させる透明部材と、
    前記透明部材の、前記走査部に走査された光が照射される領域である照射領域を露出するとともに、前記照射領域の周辺であって、前記照射方向において前記透明部材と重なる領域である周辺部を覆う遮光部材と、
    可視光を前記光学部材へ出射する可視光源と、を有し、
    前記光学部材は、前記遮光部材より前記照射方向における上流であって前記照射方向において前記遮光部材及び前記透明部材と重なる位置に設けられ、前記レーザ光源から出射された光及び前記可視光源から出射された光のいずれか一方を透過し、前記レーザ光源から出射された光及び前記可視光源から出射された光の他方を反射する、ダイクロイックミラーであること、を特徴とするレーザ加工ヘッド。
  3. 前記遮光部材は、前記透明部材と前記照射方向において離隔して設けられること、を特徴とする請求項1又は2記載のレーザ加工ヘッド。
  4. 前記遮光部材は、前記照射方向において前記透明部材より上流に配置されること、を特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のレーザ加工ヘッド。
  5. 前記光学部材を保持する保持部を、さらに有し、
    前記保持部は、前記筐体より小さい熱伝導率を有する、ことを特徴とする請求項1〜のいずれか記載のレーザ加工ヘッド。
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