JP2021047149A - 打撃式試験装置の制御方法および打撃式試験装置 - Google Patents

打撃式試験装置の制御方法および打撃式試験装置 Download PDF

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Abstract

【課題】試験片を打撃した後の振り子式ハンマの大きな揺動をすみやかに収束させつつ、ハンマの待機位置への復帰を自動的に行えるようにする。【解決手段】待機位置にある振り子式ハンマを振り下ろして試験片を破断した後、ハンマの回動軸に対して電磁式クラッチを介して電動モータを連結して、電動モータによって制動力を付与することによりハンマの揺動を早期に収束させる。この後、電磁式クラッチを介して電動モータによって回動軸に駆動力を付与して、ハンマを待機位置にまで揺動駆動して、ハンマを係止手段によって係止させる。この後、次の打撃試験に備えて、電磁式クラッチが締結解除され、電動モータが停止される。【選択図】図5

Description

本発明は、振り子式ハンマを用いた打撃式試験装置の制御方法および打撃式試験装置に関するものである。
プラスチック等の試験片の物理的特性を試験するための打撃式試験装置として、特許文献1、特許文献2に示すように、振り子式ハンマを用いたものがある。すなわち、揺動可能な振り子式ハンマを上方の待機位置に係止させる一方、振り子式ハンマの揺動軌跡中の低い位置に試験片を保持させて、待機位置にある振り子式ハンマの係止作用を解除することにより、揺動される振り子式ハンマによって試験片を打撃するようにしたものがある。
そして、特許文献2に記載のものでは、ハンマを待機位置へ向けて駆動するための駆動モータを設ける一方、ハンマ軸に対して制動力を付与するための電気作動式のブレーキ手段を設けてたものがある。すなわち、電気作動式のブレーキを、通電時には制動力を解除し、停電時には制動力を付与するように構成して、駆動モータによってハンマを待機位置に向けて駆動している途中で停電が生じた際に、電気作動式のブレーキ手段による制動作用によってハンマの急激な落下を防止することが開示されている。
特許第6227979号公報 実開昭63−5454号公報
特許文献2に記載のように、振り子式ハンマを駆動モータによって待機位置へ向けて揺動させることは、測定作業員の負担軽減や安全性を考慮すると好ましいものである。
一方、振り子式ハンマは、待機位置からの揺動によって試験片を破断した直後の状態では、大きな揺動状態が長く続くことになる。そして、振り子式ハンマは、重量物であることから、大きく揺動している間は危険である。このため、振り子式ハンマの揺動が自然に小さくなる揺動収束状態となるのを待って、振り子式ハンマを待機位置へ復帰させるのが通常であった。振り子式ハンマの揺動が自然に収束するのを待つ間は、次の打撃試験を開始することができないことから、打撃試験を効率良く上で行う上で問題となる。
なお、大きく揺動している振り子式ハンマを、測定作業者が手動で静止させることは危険であり、また振り子式ハンマに無理な力が作用して好ましくないものである。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その第1の目的は、試験片を打撃した後の振り子式ハンマの大きな揺動をすみやかに収束させつつ、振り子式ハンマの待機位置への復帰を自動的に行えるようにした打撃式試験装置の制御方法を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、上記制御方法を実行するための打撃式試験装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては、基本的に、振り子式ハンマの揺動に応じて回動される回動軸に対して、電磁式クラッチを介して電動モータを連結、連結解除できる構造を採択してある。そして、振り子式ハンマによる試験片打撃後に、電磁式クラッチを締結して、電動モータによる制動力付与によって振り子式ハンマの揺動を早期に収束させ、揺動収束後に電動モータによって振り子式ハンマを待機位置まで持ち上げるようにしてある。
具体的には、本発明における打撃式試験装置の制御方法にあっては、次のような解決手法を採択してある。すなわち、
上部に設けた回動軸を中心として揺動されて該回動軸の下方に設置された試験片を打撃するための振り子式ハンマを備えた打撃式試験装置の制御方法であって、
係止手段によって待機位置で係止されている前記振り子式ハンマの係止作用を解除して、前記回動軸を中心として揺動される該振り子式ハンマによって試験片を打撃させる第1ステップと、
前記第1ステップの後に、前記回動軸に対して電磁式クラッチを介して電動モータを連結して、該電動モータによって該回動軸に対して制動力を付与することにより前記振り子式ハンマの揺動を早期に収束させる第2ステップと、
前記第2ステップの後に、前記電磁式クラッチを介して前記電動モータによって前記回動軸に駆動力を付与して、該振り子式ハンマを前記待機位置にまで揺動駆動して、該振り子式ハンマを前記係止手段によって係止させる第3ステップと、
前記第3ステップの後に、前記電磁式クラッチを締結解除して前記回動軸と前記電動モータとの連結を解除すると共に、該電動モータを停止させる第4ステップと、
を備えているようにしてある(請求項1対応)。
上記解決手法によれば、電動モータを有効に利用して、試験片打撃後の振り子式ハンマの揺動を早期に収束させて、次の打撃式試験開始までの待機時間を短くすることができる。また、電動モータを利用して、振り子式ハンマの揺動の早期収束と待機位置への復帰とを自動的に行うことができ、試験作業員の負担軽減や安全性確保の点でも好ましいものである。さらに、電動モータによって付与される制動力は、きめ細かく制御することが可能なので、振り子式ハンマに対して無理な制動力を与えることなく、適切な制動力でもって揺動を早期に収束させることができ、また適切な駆動力でもって振り子式ハンマを待機位置へ持ち上げることができる。さらに又、振り子式ハンマの秤量変更等に応じて、電動モータの制動力や持ち上げ力を容易に変更することが可能であり、汎用性という点でも好ましいものである。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、次のとおりである。
前記振り子式ハンマが自由状態で吊下されている静止位置を原点位置として、該振り子式ハンマの該原点位置に対する揺動角度が所定角度以下となったときに、該振り子式ハンマの揺動が収束した状態とされて前記第3ステップの処理が開始される、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、振り子式ハンマの揺動が収束したことを、揺動角度に基づいて精度よく判定することができる。
前記第2ステップでは、前記電動モータを発電機として機能させて、前記回動軸に制動力を付与する、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、電動モータを発電機として使用する一般的な手法によって、制動力を付与することができる。
前記第2ステップにおいて、前記回動軸に付与される前記制動力が、あらかじめ設定した所定値に向けて徐々に大きくされる、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、振り子式ハンマに対して急激に大きな制動力が付与されることを防止しつつ、その揺動を早期に収束させることができる。
前記目的を達成するため、本発明における打撃式試験装置にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、
上部に設けた回動軸を中心として揺動される振り子式ハンマと、
前記回動軸の下方に設けられ、前記振り子式ハンマの揺動軌跡上に試験片を保持するための試験片保持台と、
前記振り子式ハンマを自由状態で吊下した原点位置から所定角度だけ上方へ揺動された待機位置で該振り子式ハンマを係止する係止手段と、
前記回動軸に対して電磁式クラッチを介して連結される電動モータと、
前記電磁式クラッチおよび前記電動モータを制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記振り子式ハンマが大きく揺動しているときは、前記電磁式クラッチを締結すると共に前記電動モータによって制動力を発生させることにより該振り子式ハンマの揺動を早期に収束させる第1の制御と、該第1の制御によって該振り子式ハンマの揺動が収束したときに、前記電磁式クラッチを締結した状態でもって該電動モータによって前記振り子式ハンマを前記待機位置に向けて駆動して該振り子式ハンマを前記係止手段に係止させる第2の制御と、該第2の制御の後に前記電磁式クラッチを締結解除すると共に前記電動モータを停止させる第3の制御と、を行うように設定されている、
ようにしてある(請求項5対応)。上記解決手法によれば、請求項1に記載の制御方法を実行することのできる打撃式試験装置を提供することができる。
前記回動軸の回転角度を検出する角度センサを備え、
前記制御手段は、前記角度センサで検出される回転角度に基づいて、前記第1の制御と前記第2の制御と前記第3の制御とを行う、
ようにしてある(請求項6対応)。この場合、振り子式ハンマの揺動角度に対応することとなる回動軸の回動角度に基づいて、制御手段による各制御を精度よく行うことができる。
前記制御手段は、前記第1の制御を行う際に、前記回動軸に付与される制動力があらかじめ設定した所定値に向けて徐々に大きくなるように制御する、ようにしてある(請求項7対応)。この場合、振り子式ハンマに対して急激に大きな制動力が付与されることを防止しつつ、その揺動を早期に収束させることができる。
前記回動軸に付与される制動力の大きさをマニュアル操作によって指令するためのスイッチを備え、
前記制御手段は、前記第1の制御の際に前記回動軸に付与する制動力の大きさを、前記スイッチによって指令された大きさとなるように制御する、
ようにしてある(請求項8対応)。この場合、振り子式ハンマの秤量に応じた適切な大きさの制動力を付与することが可能になり、振り子式ハンマへの負荷が過大になることの防止と揺動の早期収束とを高い次元で共に満足させる上で好ましいものとなる。
本発明によれば、試験片を打撃した後の振り子式ハンマの大きな揺動をすみやかに収束させつつ、振り子式ハンマの待機位置への復帰を自動的に復帰させることができる。
本発明による打撃式試験装置の一例を示す要部正面図。 図1の打撃式試験装置の上部構造を示す右側面図。 振り子式ハンマを待機位置で係止する係止機構の一例を示す要部正面図。 本発明の制御系統例を示すブロック。 本発明の制御例を示すフローチャート。 制動力の好ましい付与例を示すタイムチャート。
図1において、1は、一般的な机上に載置可能な載置台である。載置台1は、鉄系金属を鋳造することによってボックス状の重量物として構成されている。載置台1の上面には、試験片保持台2が固定設置されている。この試験片保持台2に、打撃試験を受ける試験片Tが保持される。
載置台1上には、上下方向に延びる基台10が固定設置されている。基台10の上部には、ハンマ保持台20が固定されている。このハンマ保持台20には、水平方向に延びる回動軸21が回動可能に保持されている。ハンマ保持台20には、回動軸21の回動角度を検出するセンサ(例えばエンコーダ)22が取付けられている。回動軸21の軸線が、図2において符号αで示される。
上記回動軸21には、振り子式ハンマ30の基端部が一体化されている。すなわち、振り子式ハンマ30の揺動に応じて回動軸21が回動される(換言すれば、回動軸21の回動に応じて振り子式ハンマ30が揺動される)。前記センサ22により検出される回動軸21の回動角度は、振り子式ハンマ30の揺動角度に対応したものとなる。
振り子式ハンマ30は、回動軸21への固定部30aと、固定部30aから長く延びるアーム部30bと、アーム部30bの先端部に設けた重錘部30cおよび打撃部30dと、を有する。
振り子式ハンマ30を自由状態で吊下したときの静止位置での軸線が、図1において符号βで示され、このときの振り子式ハンマ30の揺動位置が原点位置とされる。振り子式ハンマ30を、原点位置から所定方向へ所定角度(実施形態では図1中反時計方向へ150度)揺動させた位置が待機位置とされる。図1では、振り子式ハンマ30が、係止機構Kによって待機位置で係止された状態が示される。なお、係止機構Kについては後述するが、図2では係止機構Kを省略してある。
試験片保持台2に保持された試験片Tは、振り子式ハンマ30の揺動軌跡上に位置されるものである。すなわち、待機位置にある振り子式ハンマ30の係止作用を解除すると、振り子式ハンマ30は原点位置へ向けて揺動されて、原点位置あるいはその付近に保持されている試験片Tを打撃した後、惰性によってさらに揺動される。試験片Tを通過した後の振り子式ハンマ30が、図1中二点鎖線で示される。試験片Tを打撃した後における振り子式ハンマ30の揺動は、かなりの長い時間、原点位置を境にして左右に揺動され続けることになる。本発明では、後述するように、試験片Tを打撃した後に、振り子式ハンマ30に対して制動力を付与して、振り子式ハンマ30の揺動を早期に収束させるようしてある。
前記係止機構Kの一例について、図3を参照しつつ説明する。まず、ハンマ保持台20上に、ブラケット40が固定されている。このブラケット40に対して、係止フック41が、ピン46を中心に揺動可能に保持されている。係止フック41の先端部には、係止爪部42が形成されている。この係止爪部42は、カム面42aと、係止凹部42bとを有している。
係止フック41は、スプリング43によって所定方向(図3中時計方向)に向けて付勢されている。スプリング43による係止フック41の所定以上の揺動は、ブラケット40に設けたストッパ44によって規制される。
振り子式ハンマ30の上部側面には、係止爪部42によって係脱される係止ピン30eが固定されている。振り子式ハンマ30を、原点位置側から待機位置側へ向けて揺動させると、係止ピン30eが係止爪部42のカム面41aを滑りつつ係止凹部41bに入りこみ、これにより振り子式ハンマ30が待機位置でもって係止される。
係止フック41の基端部側(図3左端部側)を、例えば手指によって下方を押圧することにより、係止爪部42による係止ピン30eの係止作用が解除されて、振り子式ハンマ30が原点位置側へ向けて揺動される。ブラケット40には、係止作用を解除するときの係止フック41の揺動によってONされる検知スイッチ(例えば感圧スイッチ)45が取付けられている。
図2に示すように、前記基台10の上部には、ハンマ保持台20とは反対側の面において、保持ブラケット50が固定されている。この保持ブラケット50に対して、電磁式クラッチ60が保持されると共に、電動モータ70が保持されている。
電磁式クラッチ60は、摩擦式とされて、例えば円板状の固定プレート61と、固定プレート61に対して圧接、離間される円板状の可変プレート62と、可変プレート62を固定プレート61に対して接近、離間させるための電磁式のアクチュエータ63と、を有する。
可変プレート62は、回動軸21の軸線方向に変位される。固定プレート61に対して可変プレート62が圧接されたときに、摩擦力によって締結される締結状態となる。また、可変プレート62が固定プレート61から離間したときに、締結解除状態となる。
上記固定プレート61が、回動軸21に一体化されている。また、電動モータ70の駆動軸71が、可変プレート62に一体化されている。これにより、電磁式クラッチ60の締結状態では、電動モータ70(の駆動軸71)と回動軸21とが連結されて一体回転されることになる。また、電磁式クラッチ60を締結解除したときは、回動軸21と電動モータ70との連結が解除される。
図4は、本発明の制御系統例を示すものである。図4中、Uはマイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラ(制御ユニット)である。このコントローラUには、前記センサ21およびスイッチ45からの信号が入力される他、スイッチ80からの信号が入力される。スイッチ80は、後述する電動モータ70による制動力(回動軸21に対する回転抵抗力)の大きさを変更するためのものである。このスイッチ80は、例えば載置台1の側面に設けられて、マニュアル操作される。なお、スイッチ80を利用して電動モータ70の制動力の大きさを変更する点については後述する。
コントローラUは、電磁式クラッチ60および電動モータ70を制御する。以下、図5のフローチャートを参照しつつ、コントローラUの制御例について説明する。なお、以下の説明で、Qはステップを示す。
図5の制御は、振り子式ハンマ30が待機位置にあり、電磁式クラッチ60が締結解除され、かつ電動モータ70が停止されている状態からの開始となる。
まず、Q1において、待機位置にある振り子式ハンマ30に対する係止作用が解除されたか否かが判別される。この判別は、検知スイッチ45がONになったか否かをみることによって行われる(ON時が係止解除時)。このQ1の判別でNOのときは、打撃試験が開始されていないということで、Q1に戻る。
Q1の判別でYESのときは、打撃式試験の開始時点となる。すなわち、待機位置にある振り子式ハンマ30が、原点位置側(試験片T側)へ向けて揺動開始された時点となる。
この後、Q2において、振り子式ハンマ30が、試験片Tの位置(原点位置に対応)を超えた後に、その揺動方向が反転したか否かが判別される。このQ2の判別は、振り子式ハンマ30による試験片Tの破壊が終了したことと、試験片Tの破壊後に振り子式ハンマ30が原点位置を超えて図1中時計方向への最大揺動位置をとったことの確認となる。すなわち、試験片Tの破壊後に、振り子式ハンマ30の最大揺動角度(=振り上がり角度)が測定されたか否かの確認となる。このQ2の判別は、センサ22での回動軸21の検出角度に基づいて行うことができる。
上記Q2の判別でNOのときは、Q2に戻る。ただし、図5では図示を略すが、所定時間内にQ2の判別でYESとならなかったときは、試験片Tを破壊できなったときであり、このときはQ3に移行される。また、Q2の判別でYESのときも、Q3に移行される。
Q3では、電磁式クラッチ60が締結されると共に、電動モータ70が回転対抗体として機能される(制動力発生)。すなわち、電動モータ70を発電機として機能させて、回動軸21(つまり振り子式ハンマ30の揺動)に対して制動力が付与される。これにより振り子式ハンマ30の揺動が早期に収束される。なお、制動力付与の詳細については後述する。Q3での制御が、第1の制御に相当する。
Q3の後、Q4において、振り子式ハンマ30の揺動が収束したか否かが判別される。Q4の判別は、例えば、センサ22で検出される回動軸21の回動角度(振り子式ハンマ30の揺動角度に対応)をみることによって行うことができる。具体的には、振り子式ハンマ30の揺動角度範囲が、原点位置を中心として小さな所定角度範囲(例えば原点位置に対して3度〜5度)となったときに、振り子式ハンマ30の揺動が収束したと判断することができる。振り子式ハンマ30が原点位置で静止したときを、揺動が収束したときであると設定することもできる。このQ4の判別でNOのときは、Q3に戻って、電動モータ70による制動力が付与され続ける。
前記Q4の判別でYESのときは、Q5において、電動モータ70によって、振り子式ハンマ30を待機位置へ向けて持ち上げ駆動する(電磁式クラッチ60は締結されたままであり、電動モータ70を通常のモータとして使用)。このQ5での制御が第2の制御に相当する。
この後、Q6において、振り子式ハンマ30が待機位置まで持ち上げられたか否かが判別される。このQ6の判別は、センサ22での検出角度に基づいて行うことができる。Q6の判別でNOのときは、振り子式ハンマ30がいまだ待機位置に到達していないときであり、このときはQ5に戻る。
Q6の判別でYESのときは、振り子式ハンマ30が待機位置において係止41によって係止された状態である。このときは、Q7において、電磁式クラッチ60が締結解除されると共に、電動モータ70が停止される(次の打撃試験に備えた状態とされる)。このQ7での制御が、第3制御に相当する。
ここで、電動モータ70による回動軸21への制動力付与(回転抵抗付与)の点について説明する。まず、図6実線で示すように、制動力は、徐々に大きくして、最終的に所定の一定値とするのが好ましい。すなわち、急激に上記所定値の大きさでの制動力を発生させた場合は、振り子式ハンマ30に対して急激に大きな制動負荷を与えることから好ましくないものとなる。
制動力を所定値に向けて徐々に大きくするには、例えば、電動モータ70で発生する制動力が図6実線で示すものとなるように制御することによって行うことができる。なお、電磁式クラッチ60の締結速度は特に問わないものである(締結をゆっくりと行ってもよく、すみやかに行ってもよい)。
ここで、スイッチ80を操作することにより、電動モータ70により付与される制動力の大きさを、図6実線と破線で示すように、適宜変更することができる。具体的には、振り子式ハンマ30の秤量(慣性質量)が大きいほど、制動力が大きくなるようにすることができる。すなわち、振り子式ハンマ30の秤量は、試験内容等に応じて適宜変更されるが、この振り子式ハンマ30の秤量に応じた適切な制動力を付与して、振り子式ハンマ30を早期に収束させるのに必要な適切な制動力を与えることができる。なお、スイッチ80を、振り子式ハンマ30の秤量を入力するものとして、この入力された振り子式ハンマ30の秤量に応じて、制動力の大きさを自動的に変更することもできる(スイッチ80による制動力の間接的な入力)。この場合、振り子式ハンマ30の秤量に対する好ましい制動力の設定関係を、あらかじめコントローラU内のメモリ(記憶手段)に記憶しておけばよい。
電動モータ70による制動力発生は、具体的には、次のように行うことができる。まず、振り子運動している振り子式ハンマ30は、ある周期を持って揺動方向(回転軸21の回転方向)が逆転する。回動軸21の回転方向に対して電動モータ70の回転方向が同方向のときは発電制御となり、逆回転の場合は逆相制動となる。このとき、発生する制動トルクは、電動モータ70の電流値に比例するため、電流値制御でもって制動力を制御することができる。
また、インバータ制御によって、電動モータ70の制動力を制御することもできる。すなわち回動軸21の回転周波数に対して、インバータの出力周波数を下げることで、回生制動となる。制動トルクは、周波数と電圧の制御によって制御できる。
以上述べたことから明かなように、電動モータ70を有効に利用して、振り子式ハンマ30の揺動を早期に収束させて、次の打撃式試験開始までの待機時間を短くすることができる。また、振り子式ハンマ30の揺動の早期収束と待機位置への復帰とを自動的に行うことができ、試験作業員の負担軽減や安全性確保の点でも好ましいものである。さらに、電動モータ70によって付与される制動力は、きめ細かく制御することが可能なので、振り子式ハンマ30に対して無理な制動力を与えることなく、適切な制動力でもって揺動を早期に収束させることができ、また適切な駆動力でもって振り子式ハンマ30を待機位置へ持ち上げることができる。さらに又、振り子式ハンマ30の秤量変更等に応じて、電動モータ70の制動力や持ち上げ力を容易に変更することが可能であり、汎用性という点でも好ましいものである。
以上実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、適宜の変更が可能である。例えば、係止フック41を直接手動操作することなく、電磁式のアクチュエータによってあるいはワイヤ等を介して間接的に操作することができる。係止機構Kは、適宜の構造のものを採択することができる。電動モータ70は、直流式、交流式等、その種類は問わないものであるが、制動力や持ち上げ力をきめ細かく制御するために、インバータを用いた制御が可能なモータを選択するのが好ましい。振り子式ハンマ30の秤量に応じて、振り子式ハンマ30を待機位置へ向けて持ち上げる際の電動モータ70の駆動トルクを変更するようにしてもよい。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、振り子式ハンマを用いた打撃式試験装置として好適なものを提供できる。
1:載置台
6:焼結H保持台
10:基台
20:ハンマ保持台
21:回動軸
22:センサ(回動軸の回動角度)
30:振り子式ハンマ
41:係止フック
42:検出手段爪部
45:検知スイッチ(係止解除の検知用)
60:電磁式クラッチ
70:電動モータ
80:スイッチ(制動力変更指令用)
T:試験片
α:回動中心(揺動中心)
β:原点位置
K:係止機構

Claims (8)

  1. 上部に設けた回動軸を中心として揺動されて該回動軸の下方に設置された試験片を打撃するための振り子式ハンマを備えた打撃式試験装置の制御方法であって、
    係止手段によって待機位置で係止されている前記振り子式ハンマの係止作用を解除して、前記回動軸を中心として揺動される該振り子式ハンマによって試験片を打撃させる第1ステップと、
    前記第1ステップの後に、前記回動軸に対して電磁式クラッチを介して電動モータを連結して、該電動モータによって該回動軸に対して制動力を付与することにより前記振り子式ハンマの揺動を早期に収束させる第2ステップと、
    前記第2ステップの後に、前記電磁式クラッチを介して前記電動モータによって前記回動軸に駆動力を付与して、該振り子式ハンマを前記待機位置にまで揺動駆動して、該振り子式ハンマを前記係止手段によって係止させる第3ステップと、
    前記第3ステップの後に、前記電磁式クラッチを締結解除して前記回動軸と前記電動モータとの連結を解除すると共に、該電動モータを停止させる第4ステップと、
    を備えていることを特徴とする打撃式試験装置の制御方法。
  2. 請求項1において、
    前記振り子式ハンマが自由状態で吊下されている静止位置を原点位置として、該振り子式ハンマの該原点位置に対する揺動角度が所定角度以下となったときに、該振り子式ハンマの揺動が収束した状態とされて前記第3ステップの処理が開始される、ことを特徴とする打撃式試験装置の制御方法。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第2ステップでは、前記電動モータを発電機として機能させて、前記回動軸に制動力を付与する、ことを特徴とする打撃式試験装置の制御方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記第2ステップにおいて、前記回動軸に付与される前記制動力が、あらかじめ設定した所定値に向けて徐々に大きくされる、ことを特徴とする打撃式試験装置の制御方法。
  5. 上部に設けた回動軸を中心として揺動される振り子式ハンマと、
    前記回動軸の下方に設けられ、前記振り子式ハンマの揺動軌跡上に試験片を保持するための試験片保持台と、
    前記振り子式ハンマを自由状態で吊下した原点位置から所定角度だけ上方へ揺動された待機位置で該振り子式ハンマを係止する係止手段と、
    前記回動軸に対して電磁式クラッチを介して連結される電動モータと、
    前記電磁式クラッチおよび前記電動モータを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記振り子式ハンマが大きく揺動しているときは、前記電磁式クラッチを締結すると共に前記電動モータによって制動力を発生させることにより該振り子式ハンマの揺動を早期に収束させる第1の制御と、該第1の制御によって該振り子式ハンマの揺動が収束したときに、前記電磁式クラッチを締結した状態でもって該電動モータによって前記振り子式ハンマを前記待機位置に向けて駆動して該振り子式ハンマを前記係止手段に係止させる第2の制御と、該第2の制御の後に前記電磁式クラッチを締結解除すると共に前記電動モータを停止させる第3の制御と、を行うように設定されている、
    ことを特徴とする打撃式試験装置。
  6. 請求項5において、
    前記回動軸の回転角度を検出する角度センサを備え、
    前記制御手段は、前記角度センサで検出される回転角度に基づいて、前記第1の制御と前記第2の制御と前記第3の制御とを行う、
    ことを特徴とする打撃式試験装置。
  7. 請求項5または請求項6において、
    前記制御手段は、前記第1の制御を行う際に、前記回動軸に付与される制動力があらかじめ設定した所定値に向けて徐々に大きくなるように制御する、ことを特徴とする打撃式試験装置。
  8. 請求項5ないし請求項7のいずれか1項において、
    前記回動軸に付与される制動力の大きさをマニュアル操作によって指令するためのスイッチを備え、
    前記制御手段は、前記第1の制御の際に前記回動軸に付与する制動力の大きさを、前記スイッチによって指令された大きさとなるように制御する、
    ことを特徴とする打撃式試験装置。
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