JP2021046880A - 車両用変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルポンプを収容するポンプ収容部の剛性を高くでき、オイルポンプの吸入効率や耐久性が悪化することを防止できる車両用変速機を提供すること。【解決手段】自動変速機2において、トランスファリヤケース8は、カウンタ軸12の後方に位置する後壁8Cを有する。後壁8Cにはオイルポンプ41を収容するポンプ収容部44と、後側出力軸11を玉軸受14Cを介して回転自在に支持する筒状の軸受支持部34とが設けられており、ポンプ収容部44は、軸受支持部34に連結されている。【選択図】図6

Description

本発明は、車両用変速機に関する。
トランスファ装置を備えた変速機として、特許文献1に記載される自動変速機が知られている。この自動変速機は、エンジンの動力が伝達される入力軸と、入力軸と同軸上に設けられ、入力軸から動力が伝達されるメイン軸と、メイン軸と同軸上に設けられ、メイン軸から動力が伝達されるリヤ出力軸とを有する。
さらに、自動変速機は、メイン軸およびリヤ出力軸と平行に設置され、メイン軸に複数のギヤ対を介して連結されるカウンタ軸と、リヤ出力軸と平行に設置され、フロント出力軸からトランスファチェーンを介して動力が伝達されるフロント出力軸とを有する。
リヤ出力軸は、エンジンの動力を後輪に伝達し、フロント出力軸は、エンジンの動力を前輪に伝達する。
特許第3982119号公報
このような従来の自動変速機にあっては、カウンタ軸がメイン軸と平行に設置されており、カウンタ軸がメイン軸と複数のギヤ対を介して連結されているので、ギヤ対の噛み合いによる斥力によってメイン軸とカウンタ軸の軸間距離が大きくなるおそれや、メイン軸やカウンタ軸に撓みが発生するおそれがあり、未だ改善の余地がある。
このため、オイルポンプがカウンタ軸またはメイン軸によって駆動される場合には、オイルポンプの軸心がずれてオイルポンプが円滑に回転しないおそれがあり、オイルポンプの吸入効率および耐久性が悪化するおそれがある。
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、オイルポンプを収容するポンプ収容部の剛性を高くでき、オイルポンプの吸入効率や耐久性が悪化することを防止できる車両用変速機を提供することを目的とするものである。
本発明は、駆動源から動力が伝達される第1の回転軸と、前記第1の回転軸と同軸上に設けられ、軸方向の端部が前記第1の回転軸の軸方向の端部に相対回転自在に連結される第2の回転軸と、前記第1の回転軸および前記第2の回転軸と平行に設置され、前記第1の回転軸および前記第2の回転軸に複数のギヤ対を介して連結される第3の回転軸と、前記第1の回転軸、前記第2の回転軸および前記第3の回転軸と平行に設置された第4の回転軸と、前記第2の回転軸と前記第4の回転軸に巻き掛けられ、前記第2の回転軸の動力を前記第4の回転軸に伝達するチェーンと、前記第3の回転軸によって駆動されるオイルポンプと、前記第1の回転軸、前記第2の回転軸、前記第3の回転軸および前記第4の回転軸を収容する変速機ケースとを備え、前記変速機ケースは、前記第3の回転軸の後方に位置する縦壁を有し、前記縦壁に、前記オイルポンプを収容するポンプ収容部と、前記第2の回転軸を軸受を介して回転自在に支持する筒状の軸受支持部とが設けられており、前記第3の回転軸の軸方向から見た場合に、前記第3の回転軸は、前記第2の回転軸と前記第4の回転軸の間に設置され、その軸心が前記チェーンで囲まれる領域内に位置しており、前記ポンプ収容部は、前記軸受支持部に連結されていることを特徴とする。
このように上記の本発明によれば、オイルポンプを収容するポンプ収容部の剛性を高くでき、オイルポンプの吸入効率や耐久性が悪化することを防止できる。
図1は、本発明の一実施例に係る車両用変速機の左側面図である。 図2は、本発明の一実施例に係る車両用変速機のトランスファリヤケースの後面図である。 図3は、本発明の一実施例に係る車両用変速機のトランスファリヤケースを左斜め後方から見た図である。 図4は、本発明の一実施例に係る車両用変速機のトランスファリヤケースを右斜め前方から見た図である。 図5は、図1のV−V方向からトランスファリヤケースを見た図である。 図6は、車両用変速機を図5のVI−VI方向で切った断面図である。 図7は、本発明の一実施例に係る車両用変速機の後側出力軸、カウンタ軸および前側出力軸の位置関係を示す図である。
本発明の一実施の形態に係る車両用変速機は、駆動源から動力が伝達される第1の回転軸と、第1の回転軸と同軸上に設けられ、軸方向の端部が第1の回転軸の軸方向の端部に相対回転自在に連結される第2の回転軸と、第1の回転軸および第2の回転軸と平行に設置され、第1の回転軸および第2の回転軸に複数のギヤ対を介して連結される第3の回転軸と、第1の回転軸、第2の回転軸および第3の回転軸と平行に設置された第4の回転軸と、第2の回転軸と第4の回転軸に巻き掛けられ、第2の回転軸の動力を第4の回転軸に伝達するチェーンと、第3の回転軸によって駆動されるオイルポンプと、第1の回転軸、第2の回転軸、第3の回転軸および第4の回転軸を収容する変速機ケースとを備え、変速機ケースは、第3の回転軸の後方に位置する縦壁を有し、縦壁に、オイルポンプを収容するポンプ収容部と、第2の回転軸を軸受を介して回転自在に支持する筒状の軸受支持部とが設けられており、第3の回転軸の軸方向から見た場合に、第3の回転軸は、第2の回転軸と第4の回転軸の間に設置され、その軸心がチェーンで囲まれる領域内に位置しており、ポンプ収容部は、軸受支持部に連結されている。
これにより、本発明の一実施の形態に係る車両用変速機は、オイルポンプを収容するポンプ収容部の剛性を高くでき、オイルポンプの吸入効率や耐久性が悪化することを防止できる。
以下、本発明の一実施例に係る車両用変速機について、図面を用いて説明する。
図1から図7は、本発明の一実施例に係る車両用変速機を示す図である。図1から図7において、上下前後左右方向は、車両用変速機が搭載された車両の進行する方向を前、後退する方向を後とした場合に、車両の幅方向が左右方向、車両の高さ方向が上下方向である。
まず、構成を説明する。
図1において、車両1には自動変速機2が搭載されており、自動変速機2は、エンジン3に接続された状態で車両1のフロアパネル1Aの下方に縦置きに設置されている。本実施例の自動変速機2は、本発明の車両用変速機を構成し、エンジン3は、本発明の駆動源を構成する。
自動変速機2は変速機ケース4を備えており、変速機ケース4は、トルクコンバータハウジング(以下、単にトルコンハウジングという)5と、フロントケース6と、トランスファフロントケース7と、トランスファリヤケース8とを含んで構成されている。
トルコンハウジング5の前端部には図示しないボルトによって内燃機関としてのエンジン3が接続されている。エンジン3は、燃料の燃焼を行い、熱エネルギーを機械的エネルギーに変換する。
トルコンハウジング5には図示しないトルクコンバータが収容されている。トルクコンバータは、エンジン3の動力を増幅して出力する。図6に示すように、変速機ケース4には入力軸10、後側出力軸11、カウンタ軸12および前側出力軸13が収容されている。
入力軸10は、前後方向に延びており、入力軸10にはエンジン3の動力がトルクコンバータを介して伝達される。
後側出力軸11は、入力軸10の軸方向(前後方向)において入力軸10に対向しており、入力軸10と同軸上に設けられている。後側出力軸11の前端部11aには入力軸10の後端部10aがニードル軸受14Aを介して回転自在に連結されている。
これにより、後側出力軸11は、入力軸10に相対回転自在に連結されている。本実施例の入力軸10の後端部10aは、本発明の第1の回転軸の軸方向の端部を構成し、後側出力軸11の前端部11aは、本発明の第2の回転軸の軸方向の端部を構成する。
カウンタ軸12は、入力軸10および後側出力軸11と平行に設置されており、前側出力軸13は、入力軸10、後側出力軸11およびカウンタ軸12と平行に設置されている。
本実施例の入力軸10は、本発明の第1の回転軸を構成し、後側出力軸11は、本発明の第2の回転軸を構成する。カウンタ軸12は、本発明の第3の回転軸を構成し、前側出力軸13は、本発明の第4の回転軸を構成する。
図6に示すように、トランスファフロントケース7の後部には隔壁7Aが設けられており、隔壁7Aの後端部には後側接合部7aが形成されている。
図2、図3に示すように、トランスファリヤケース8は、周壁8Aと、周壁8Aの前端部に設けられ、周壁8Aから放射方向外方に突出する環状のフランジ部8Bと、周壁8Aの後部に設けられ、周壁8Aから放射方向内方に延びる後壁8Cとを有する。本実施例の後壁8Cは、本発明の縦壁を構成する。
トランスファフロントケース7とトランスファリヤケース8は、フランジ部8Bがトランスファフロントケース7の後側接合部7aに図示しないボルトによって接合されることにより、一体化されている。
図6に示すように、隔壁7Aには筒状の軸受支持部31、32、33が設けられており、トランスファリヤケース8には筒状の軸受支持部34、35が設けられている。
軸受支持部31には玉軸受14Bを介して後側出力軸11の前端部11aが回転自在に支持されており、軸受支持部34には玉軸受14Cを介して後側出力軸11の後部側が回転自在に支持されている。
軸受支持部32には玉軸受14Dを介してカウンタ軸12の後端部12aが回転自在に支持されている。
軸受支持部33には玉軸受14Eを介して前側出力軸13の前側が回転自在に支持されており、軸受支持部35には玉軸受14Fを介して前側出力軸13の後端部13aが回転自在に支持されている。
本実施例の軸受支持部34は、本発明の第1の軸受支持部を構成し、軸受支持部35は、本発明の第2の軸受支持部を構成する。玉軸受14C、14Fは、本発明の軸受を構成する。
図2に示すように、軸受支持部34は、円形の凹部34Aを介して後壁8Cに連結されており、凹部34Aは、後壁8Cから前方に膨出している。
図6に示すように、入力軸10には前側から後側に向かって第1の入力ギヤ15A、第2の入力ギヤ15Bおよび第3の入力ギヤ15Cが設けられている。
第1の入力ギヤ15A、第2の入力ギヤ15Bおよび第3の入力ギヤ15Cは、入力軸10と相対回転自在となっている。
カウンタ軸12には前側から後側に向かって第1のカウンタギヤ16A、第2のカウンタギヤ16B、第3のカウンタギヤ16Cおよびカウンタドライブギヤ16Dが設けられている。
第1のカウンタギヤ16A、第2のカウンタギヤ16Bおよび第3のカウンタギヤ16Cは、カウンタ軸12にスプライン嵌合されており、カウンタ軸12と一体で回転する。カウンタドライブギヤ16Dは、カウンタ軸12に固定されており、カウンタ軸12と一体で回転する。
第1のカウンタギヤ16A、第2のカウンタギヤ16Bおよび第3のカウンタギヤ16Cは、それぞれ第1の入力ギヤ15A、第2の入力ギヤ15Bおよび第3の入力ギヤ15Cに噛み合っている。
後側出力軸11にはクラッチギヤ17およびカウンタドリブンギヤ18が設けられている。カウンタドリブンギヤ18は、後側出力軸11に固定されており、後側出力軸11と一体で回転する。カウンタドリブンギヤ18は、カウンタドライブギヤ16Dに噛み合っている。
カウンタドリブンギヤ18にはクラッチギヤ17がスプライン嵌合されており、クラッチギヤ17は、ドグから構成され、カウンタドリブンギヤ18と一体で回転する。
入力軸10には同期装置19、22が設けられている。同期装置19、22は、それぞれハブ19A、22A、スリーブ19B、22Bおよびシンクロナイザリング19C、19D、22C、22Dを有する。
ハブ19A、22Aは、入力軸10にスプライン嵌合されており、入力軸10と一体で回転する。スリーブ19Bは、入力軸10の軸方向に移動自在に設けられており、シンクロナイザリング19Cまたはシンクロナイザリング19Dを介してハブ19Aを第1の入力ギヤ15Aまたは第2の入力ギヤ15Bに嵌合することにより、入力軸10と第1の入力ギヤ15Aの回転、または入力軸10と第2の入力ギヤ15Bの回転を同期させる。
スリーブ22Bは、入力軸10の軸方向に移動自在に設けられており、シンクロナイザリング22Cまたはシンクロナイザリング22Dを介してハブ22Aを第3の入力ギヤ15Cまたはクラッチギヤ17に嵌合することにより、入力軸10と第3の入力ギヤ15Cの回転、または入力軸10とクラッチギヤ17(後側出力軸11)の回転を同期させる。
本実施例の第1の入力ギヤ15Aと第1のカウンタギヤ16Aは、本発明のギヤ対を構成し、第2の入力ギヤ15Bと第2のカウンタギヤ16Bは、本発明のギヤ対を構成する。第3の入力ギヤ15Cと第3のカウンタギヤ16Cは、本発明のギヤ対を構成し、カウンタドライブギヤ16Dとクラッチギヤ17およびカウンタドリブンギヤ18は、本発明のギヤ対を構成する。
同期装置19は、シフトフォーク20、シフタ軸21およびシフトヨーク21A(図7参照)を介して図示しないシフトアンドセレクト軸で移動可能となっている。
具体的には、シフトフォーク20は、スリーブ19Bに嵌合されている。シフタ軸21は、入力軸10と平行に延びており、入力軸10の軸方向に移動自在となっている。シフトフォーク20は、シフタ軸21に取付けられており、シフタ軸21が軸方向に移動することにより、入力軸10の軸方向に移動してスリーブ19Bを入力軸10の軸方向に移動させる。
同期装置19は、例えば、3速−4速段用の同期装置19から構成される場合に、シフトアンドセレクト軸が3速−4速段用のシフトヨーク21Aを選択し、3速−4速段用のシフタ軸21を介して3速−4速段用のシフトフォーク20を入力軸10の軸方向に移動させると、スリーブ19Bが入力軸10の軸方向に移動される。
スリーブ19Bが中立位置から入力軸10の軸方向の前側に移動すると、3速段用の第1の入力ギヤ15Aを、ハブ19Aを介して入力軸10に連結して前進3速段を成立させ、入力軸10の動力を第1の入力ギヤ15Aおよび第1のカウンタギヤ16Aを介してカウンタ軸12に伝達する。
カウンタ軸12に伝達される動力は、カウンタドライブギヤ16Dからカウンタドリブンギヤ18を介して後側出力軸11に伝達される。後側出力軸11には図示しないリヤプロペラ軸を介していずれも図示しないリヤディファレンシャル装置、リヤドライブ軸および駆動後輪が連結されている。
これにより、後側出力軸11に伝達された動力は、リヤプロペラ軸を介してリヤディファレンシャル装置に伝達され、リヤディファレンシャル装置によって左右のリヤドライブ軸に分配された後に、駆動後輪に伝達される。この結果、車両1が走行される。
一方、スリーブ19Bが中立位置から入力軸10の軸方向の後側に移動すると、4速段用の第2の入力ギヤ15Bを、ハブ19Aを介して入力軸10に連結して前進4速段を成立させ、入力軸10の動力を第2の入力ギヤ15Bおよび第2のカウンタギヤ16Bを介してカウンタ軸12に伝達する。
同期装置22は、スリーブ22Bに嵌合するシフトフォーク23、シフタ軸24およびシフトヨーク24A(図7参照)を介して図示しないシフトアンドセレクト軸で移動可能となっている。同期装置22の動作については、説明を省略する。
後側出力軸11にはトランスファ駆動スプロケット36が相対回転自在に設けられている。後側出力軸11には二駆−四駆切換用のトランスファ同期装置37が設置されている。トランスファ同期装置37は、ハブ37A、スリーブ37Bおよびシンクロナイザリング37Cを有する。
ハブ37Aは、後側出力軸11にスプライン嵌合されており、後側出力軸11と一体で回転する。スリーブ37Bは、後側出力軸11の軸方向に移動自在に設けられており、シンクロナイザリング37Cを介してハブ37Aをトランスファ駆動スプロケット36に嵌合することにより、後側出力軸11とトランスファ駆動スプロケット36との回転を同期させる。
トランスファ同期装置37において、スリーブ37Bが前側に移動すると、トランスファ駆動スプロケット36を、ハブ37Aを介して後側出力軸11に連結して後側出力軸11と一体で回転させる。
一方、スリーブ37Bが後側に移動すると、トランスファ駆動スプロケット36と後側出力軸11とが相対回転する。
前側出力軸13にはトランスファ従動スプロケット38が設けられており、トランスファ従動スプロケット38は、前側出力軸13と一体で回転する。トランスファ従動スプロケット38は、チェーン39を介してトランスファ駆動スプロケット36に連結されている。
図1に示すように、トランスファリヤケース8の上部にはトランスファアクチュエータ40が設けられている。
トランスファアクチュエータ40は、図示しない操作軸を油圧によって操作することにより、操作軸によって前後方向に移動するシフタ軸およびシフタ軸に取付けられたシフトフォーク40A(図6参照)を介してスリーブ37Bを後側出力軸11の軸方向に移動させる。シフトフォーク40Aは、スリーブ37Bに嵌合している。
図6に示すように、操作軸によってスリーブ37Bが中立位置から前側に移動すると、スリーブ37Bが四輪駆動位置となり、トランスファ駆動スプロケット36が後側出力軸11に連結されて、後側出力軸11と一体で回転する。
このとき、後側出力軸11の動力がトランスファ駆動スプロケット36、チェーン39およびトランスファ従動スプロケット38を介して前側出力軸13に伝達される。前側出力軸13は、図示しないフロントプロペラ軸を介していずれも図示しないフロントディファレンシャル装置、フロントドライブ軸および駆動前輪が連結されている。
この結果、後側出力軸11に伝達されたエンジン3の動力は、リヤプロペラ軸等を介して駆動後輪に伝達されるとともに、前側出力軸13からフロントプロペラ軸、フロントディファレンシャル装置、左右のフロントドライブ軸を介して左右の駆動前輪に伝達され、車両1が前後輪で駆動される。すなわち、車両1が四輪で駆動される。
一方、操作軸が前側の位置であって車両1が四輪駆動となる位置にある場合に、トランスファアクチュエータ40が操作軸を操作してスリーブ37Bを四輪駆動位置から後側に移動させると、トランスファ駆動スプロケット36と後側出力軸11の連結が解除されてトランスファ駆動スプロケット36が後側出力軸11と相対回転する。
このとき、後側出力軸11からトランスファ駆動スプロケット36に動力が伝達されなくなり、後側出力軸11の動力が前側出力軸13に伝達されない。この結果、エンジン3の動力が駆動後輪のみに伝達され、車両1は、二輪駆動となる。
トランスファアクチュエータ40の操作軸によって操作されるシフタ軸は、枠体50の内部からトランスファリヤケース8まで延びており、隔壁7Aと後壁8Cに摺動自在に支持されている。
本実施例の自動変速機2は、後側出力軸11、前側出力軸13、トランスファ同期装置37およびチェーン39と、後側出力軸11、前側出力軸13、トランスファ同期装置37およびチェーン39を収容するトランスファリヤケース8とによってトランスファ装置が構成される。すなわち、本実施の形態の自動変速機2は、トランスファ装置付きの自動変速機である。
図7に示すように、カウンタ軸12の軸方向から見た場合に、カウンタ軸12は、後側出力軸11と前側出力軸13の間に設置されており、軸心O1がチェーン39で囲まれる領域内に位置している。
具体的には、カウンタ軸12は、後側出力軸11よりも低い位置に設置されており、前側出力軸13は、カウンタ軸12よりも低い位置に設置されている。そして、カウンタ軸12の軸方向から見た場合に、カウンタ軸12、後側出力軸11および前側出力軸13は、それぞれの軸心O1と軸心O2と軸心O3とが、仮想直線L上に並ぶように設置されている。
図6に示すように、カウンタ軸12の後端部12aにはオイルポンプ41が連結されている。
オイルポンプ41は、トロコイド式のポンプ本体42と、ポンプ本体42とカウンタ軸12の後端部12aを連結する駆動軸43とを有する。
ポンプ本体42は、インナロータ42Aおよびアウタロータ42Bを有する。インナロータ42Aには駆動軸43が連結されており、インナロータ42Aは、駆動軸43と一体で回転する。
アウタロータ42Bは、インナロータ42Aの径方向外方に設けられており、インナロータ42Aの回転に伴って回転する。オイルポンプ41は、アウタロータ42Bに形成された図示しない複数の内歯とインナロータ42Aに形成された図示しない複数の外歯とが接触することにより、外歯と内歯との間にオイルを収容する図示しない複数の作動室が形成されている。
ポンプ本体42において、エンジン3の動力がカウンタ軸12から駆動軸43を介してインナロータ42Aに伝達されると、インナロータ42Aとアウタロータ42Bとが一方向に回転する。
このとき、作動室の容積増加および容積減少が連続して発生することにより、オイルを図示しない吸入ポートから作動室に吸入し、作動室によって加圧されたオイルを図示しない吐出ポートから吐出する。
カウンタ軸12の後端部12aには軸嵌合部12bが形成されており、駆動軸43の前端部は、軸嵌合部12bに嵌合されてカウンタ軸12と一体で回転する。
駆動軸43は、カウンタ軸12から後方に延び、延びる方向の後端部がインナロータ42Aに連結されている。これにより、カウンタ軸12が回転すると、インナロータ42Aが駆動軸43と一体で回転する。このようにポンプ本体42および駆動軸43は、カウンタ軸12と同軸上に設けられている。
駆動軸43は、カウンタ軸12よりも細径に形成されており、カウンタ軸12の後端部12aから、カウンタ軸12の軸方向から見てチェーン39で囲まれる領域内を通ってインナロータ42Aまで延びている。
トランスファリヤケース8の後壁8Cは、カウンタ軸12の後方に位置している。後壁8Cにはポンプ収容部44が設けられており、ポンプ収容部44は、後壁8Cから後方に膨出している。
ポンプ本体42は、ポンプ収容部44に回転自在に収容されている。図2、図6に示すように、ポンプ収容部44は、仮想直線L上に位置して車幅方向で軸受支持部34と並んで設けられており、軸受支持部34に連結されている。
図3、図4に示すように、後壁8Cは、第1の平坦壁部45と、第1の平坦壁部45よりも後方に位置し、第1の平坦壁部45に段部46を介して連絡された第2の平坦壁部47とを有する。なお、図3は、トランスファリヤケース8を水平方向に回転させ、左斜め後方から見た図である。同様に、図4は、トランスファリヤケース8を水平方向に回転させ、右斜め前方から見た図である。
軸受支持部34は、第2の平坦壁部47に設けられており、軸受支持部35は、第1の平坦壁部45に設けられている。このため、図3に示すように、軸受支持部34と軸受支持部35は、カウンタ軸12の軸方向で後壁8Cに段違いに設けられている。換言すれば、図6に示すように、軸受支持部35は、軸受支持部34よりも前方側になるように設置されている。
図2に示すように、ポンプ収容部44は、第1の平坦壁部45と第2の平坦壁部47を跨ぐように後壁8Cに設けられており、図3に示すように、カウンタ軸12の軸方向で第2の平坦壁部47よりも後方に膨出している。
図2、図3に示すように、第2の平坦壁部47には筒状の第1の油路部48と、第2の油路部49と、箱型形状の枠体50と、オイル供給部51とが設けられている。第1の油路部48は、第2の平坦壁部47から後方に膨出しており、下端部がポンプ収容部44に連結されている。
第1の油路部48の内部にはオイル通路48aが形成されており、オイル通路48aにはポンプ本体42の作動室から排出された後、ポンプ収容部44の吐出ポートから吐出されたオイルが供給される。オイル通路48aに供給されたオイルは、変速機ケース4の内部の被潤滑部に供給される。
第1の油路部48は、ポンプ収容部44から上方に延びており、上端部が周壁8Aに位置している。本実施例の第1の油路部48は、本発明の油路部を構成する。
第2の油路部49は、第2の平坦壁部47から後方に膨出している。第2の油路部49の内部にはオイル通路49aが形成されており、オイル通路49aを流れるオイルは、ポンプ収容部44の吸入ポートを通してポンプ本体42の作動室に供給される。
枠体50は、軸受支持部34の上方に位置しており、第2の平坦壁部47から後方に延びている。枠体50の後端部にはフランジ部50Aが形成されており、フランジ部50Aには図示しないボルトによってエクステンションケース9(図1参照)の図示しないフランジ部が接合される。
枠体50とエクステンションケース9の内部にはトランスファアクチュエータ40の操作軸やシフト軸が収容されている。
枠体50は、軸受支持部34の上方で軸受支持部34を横切るように設置されている。第1の油路部48は、第2の平坦壁部47から枠体50および軸受支持部34よりも後方に膨出しており、枠体50と軸受支持部34およびポンプ収容部44とを連結している。
オイル供給部51は、軸受支持部34の下方に位置しており、第2の平坦壁部47から後方に膨出している。オイル供給部51の内部にはオイルを濾過する図示しないオイルフィルタが設置されている。
図5に示すように、トランスファリヤケース8を前方から見た場合に、オイル供給部51は、ボルト58によってカバー51Aが取付けられており、オイルフィルタは、オイル供給部51とカバー51Aの間に設置されている。
ポンプ本体42の駆動時において、変速機ケース4の底部に貯留されたオイルは、オイル供給部51に導入され、オイルフィルタによって濾過された後、第2の油路部49を通してポンプ収容部44の吸入ポートを介してポンプ本体42の作動室に吸入される。
図3、図4に示すように、第2の油路部49は、第2の平坦壁部47からポンプ収容部44およびオイル供給部51よりも後方に膨出しており、ポンプ収容部44とオイル供給部51を連結している。
後壁8Cには筒状の第3の油路部52が設けられている。第3の油路部52は、後壁8Cから後方に膨出しており、第1の油路部48と軸受支持部34を連結している。第3の油路部52の内部にはオイル通路52aが形成されている。なお、オイル油路48a、49a、52aは、プラグによって閉止されている。
第1の油路部48のオイル通路48aを流れるオイルの一部は、第3の油路部52のオイル通路52aを通して軸受支持部34の玉軸受14Cに供給される。これにより、玉軸受14Cがオイルによって潤滑される。
後壁8Cにはリブ53Aから53Fが設けられており、リブ53Aから53Fは、後壁8Cから後方に突出している。
リブ53Aは、軸受支持部34と枠体50を連結しており、リブ53Bは、軸受支持部34から周壁8Aまで延びている。リブ53Cは、軸受支持部34から周壁8Aまで延びており、リブ53Dは、軸受支持部34とオイル供給部51を連結している。
リブ53Eは、軸受支持部34と第2の油路部49を連結しており、リブ53Fは、軸受支持部34と第1の油路部48を連結している。このため、リブ53Aから53Fによってポンプ収容部44の周辺の第2の平坦壁部47の剛性が高くなっている。
図3、図4に示すように、後壁8Cには膨出部54が設けられている。膨出部54は、後壁8Cから後方に膨出しており、ポンプ収容部44および段部46から軸受支持部35に向かって車幅方向に延びている。
ポンプ収容部44は、軸受支持部34と軸受支持部35の間に設けられており、車幅方向で軸受支持部35よりも軸受支持部34側に偏倚して設置されている。
図5に示すように、膨出部54の上部54aは、仮想直線Lよりも上方に位置しており、膨出部54の下部54bは、仮想直線Lよりも下方に位置している。
図2、図3に示すように、後壁8Cにはリブ55A、55Bが設けられている。リブ55Aは、膨出部54に沿って車幅方向、または仮想直線Lに沿って車幅方向に延びており、軸受支持部35とポンプ収容部44を連結している。
リブ55Bは、リブ55Aの下方に位置しており、膨出部54に沿って車幅方向に延びている。リブ55Bは、軸受支持部35と段部46を連結している。
図2、図3に示すように、ポンプ収容部44の上方の段部46にはセンサ取付部56が形成されている。センサ取付部56には第1の油路部48からポンプ収容部44に向かって斜め左下方に傾斜するセンサ取付面56Aが形成されている。
図5に示すように、センサ取付部56は、段部46から後側出力軸11に向かって膨出しており、図2に示すように、第1の油路部48とポンプ収容部44を連結している。
図5、図6に示すように、後側出力軸11にはパーキングギヤ25が設けられている。パーキングギヤ25には図示しないパーキングロック機構の図示しないパーキングポールが嵌合される。これにより、後側出力軸11の回転が規制され、車両1の停止状態が維持される。
センサ取付部56には後側出力軸回転センサ61が取付けられている。具体的には、後側出力軸回転センサ61は、図示しない検出素子と図示しないコネクタ本体を有する。検出素子は、センサ取付部56に収容されており、センサ本体は、センサ取付面56Aに接触するようにして図示しないボルトによってセンサ取付部56に取付けられている。
図6に示すように、後側出力軸11にはエキサイタリング57が設けられている。エキサイタリング57は、外周部に周方向に連続する凹凸部が設けられており、後側出力軸回転センサ61は、エキサイタリング57の凹凸部を検出して、図示しないコントローラに検出情報に出力する。
コントローラは、後側出力軸回転センサ61から出力された情報に基づいて後側出力軸11の回転速度を検出する。
次に、本実施例の自動変速機2の効果を説明する。
本実施例の自動変速機2によれば、トランスファリヤケース8は、カウンタ軸12の後方に位置する後壁8Cを有する。
後壁8Cにはオイルポンプ41を収容するポンプ収容部44と、後側出力軸11を玉軸受14Cを介して回転自在に支持する筒状の軸受支持部34とが設けられており、ポンプ収容部44は、軸受支持部34に連結されている。
これにより、ポンプ収容部44を、剛性の高い玉軸受14Cを有する剛性の高い軸受支持部34によって補強することができ、ポンプ収容部44の剛性を高くできる。このため、自動変速機2の振動等によってポンプ収容部44が振動することや変形することを抑制でき、オイルポンプ41の軸心が振れることを防止できる。なお、オイルポンプ41の軸心は、駆動軸43の軸線と同一である。
一方、自動変速機2は、エンジン3から動力が伝達される入力軸10と、入力軸10と同軸上に設けられ、前端部11aが入力軸10の後端部10aに相対回転自在に連結される後側出力軸11とを備えている。
また、自動変速機2は、入力軸10および後側出力軸11と平行に設置され、入力軸10および後側出力軸11に入力ギヤ15A、15B、カウンタギヤ16A、16B、カウンタドライブギヤ16Dおよびカウンタドリブンギヤ18を介して連結されるカウンタ軸12と、入力軸10、後側出力軸11およびカウンタ軸12と平行に設置された前側出力軸13とを備えている。
これにより、入力ギヤ15A、15Bとカウンタギヤ16A、16Bの噛み合い反力による斥力と、カウンタドライブギヤ16Dとカウンタドリブンギヤ18の噛み合い反力による斥力とによって、入力軸10および後側出力軸11とカウンタ軸12との軸間距離が大きくなるおそれや、入力軸10、後側出力軸11およびカウンタ軸12が変形するおそれがある。
以下、入力ギヤ15A、15B、15Cとカウンタギヤ16A、16B、16Cの噛み合いによる斥力と、カウンタドライブギヤ16Dとカウンタドリブンギヤ18の噛み合いによる斥力とを噛み合い斥力F1という。図7に噛み合い斥力F1を示す。
本実施例の自動変速機2は、後側出力軸11と前側出力軸13に巻き掛けられ、後側出力軸11の動力を前側出力軸13に伝達するチェーン39を備えており、カウンタ軸12の軸方向から見た場合に、カウンタ軸12は、後側出力軸11と前側出力軸13の間に設置され、その軸心O1がチェーン39で囲まれる領域内に位置している。
これにより、チェーン39の張力F2によって後側出力軸11と前側出力軸13が近づく方向に付勢できる。このため、入力軸10および後側出力軸11とカウンタ軸12との軸間距離が大きくなることを抑制できるとともに、入力軸10、後側出力軸11およびカウンタ軸12が変形することを抑制できる。
したがって、カウンタ軸12に連結されるオイルポンプ41の軸心が振れることをより効果的に防止できる。この結果、オイルポンプ41の吸入効率や耐久性が悪化することを防止できる。
さらに、入力ギヤ15A、15Bとカウンタギヤ16A、16Bの噛み合いやカウンタドライブギヤ16Dとカウンタドリブンギヤ18の噛み合いを正常に保つことができ、自動変速機2のNV性能が悪化することを防止できる。
また、本実施例の自動変速機2は、カウンタ軸12の軸方向から見た場合に、後側出力軸11、カウンタ軸12および前側出力軸13は、後側出力軸11の軸心O1とカウンタ軸12の軸心O2と前側出力軸13の軸心O3が、仮想直線L上に並ぶように設置されている。
これにより、後側出力軸11と前側出力軸13が近づく方向に付勢できるようにチェーン39の張力F2を最も効果的に作用させることができる。このため、入力軸10および後側出力軸11とカウンタ軸12との軸間距離が大きくなることをより効果的に抑制できるとともに、入力軸10、後側出力軸11およびカウンタ軸12が変形することをより効果的に抑制できる。
この結果、自動変速機2の振動等によってカウンタ軸12に連結されるオイルポンプ41の軸心が振れることをより効果的に防止でき、オイルポンプ41の吸入効率や耐久性が悪化することをより効果的に防止できる。
また、本実施例の自動変速機2によれば、オイルポンプ41は、ポンプ収容部44に収容されたポンプ本体42と、カウンタ軸12と同軸上でカウンタ軸12から後方に延び、ポンプ本体42に連結される駆動軸43とを有し、駆動軸43は、チェーン39で囲まれる領域内を通っている。
これにより、チェーン39の内方のデッドスペースを利用してトランスファリヤケース8に駆動軸43を設置できる。このため、駆動軸43を設置するためのスペースを少なくでき、変速機ケース4の小型化を図ることができる。この結果、自動変速機2の小型化を図ることができる。
また、本実施例の自動変速機2によれば、後壁8Cは、第1の平坦壁部45と、第1の平坦壁部45よりも後方に位置し、第1の平坦壁部45に段部46を介して連絡された第2の平坦壁部47とを有する。
軸受支持部34は、第2の平坦壁部47に設けられており、ポンプ収容部44は、第1の平坦壁部45と第2の平坦壁部47を跨ぎ、カウンタ軸12の軸方向で第2の平坦壁部47よりも後方に膨出している。換言すれば、ポンプ収容部44は、第1の平坦壁部45と第2の平坦壁部47の両方からカウンタ軸12の軸方向で第2の平坦壁部45よりも後方まで延びて形成されている。
これにより、トランスファリヤケース8の後壁8Cを第1の平坦壁部45、段部46および第2の平坦壁部47によって凹凸形状に形成することができ、後壁8Cが平面である場合に比べて後壁8Cの面剛性を向上できる。
さらに、ポンプ収容部44を剛性の高い段部46に設けることにより、ポンプ収容部44の剛性をより一層高くできる。
このため、自動変速機2の振動等によってポンプ収容部44が振動することや変形することをより効果的に抑制でき、カウンタ軸12に連結されるオイルポンプ41の軸心が振れることをより効果的に防止できる。この結果、オイルポンプ41の吸入効率や耐久性が悪化することをより効果的に防止できる。
また、本実施例の自動変速機2によれば、第2の平坦壁部47は、第2の平坦壁部47から後方に膨出し、下端部がポンプ収容部44に連結された第1の油路部48と、軸受支持部34の上方に位置し、第2の平坦壁部47から後方に延びる箱型形状の枠体50とを有する。
ポンプ収容部44は、仮想直線L上に設けられており、第1の油路部48は、ポンプ収容部44から上方に延びている。
これに加えて、枠体50は、軸受支持部34の上方で軸受支持部34を横切るように設置されており、第1の油路部48は、第2の平坦壁部47から枠体50および軸受支持部34よりも後方に膨出し、枠体50と軸受支持部34を連結している。
これにより、トランスファリヤケース8の後壁8Cの第2の平坦壁部47を、それぞれ剛性の高い第1の油路部48と枠体50とによって補強でき、第2の平坦壁部47の剛性をより一層高くできる。
これに加えて、ポンプ収容部44に連結される第1の油路部48を剛性の高い軸受支持部34と枠体50によって補強でき、第1の油路部48の剛性をより一層高くできる。このため、ポンプ収容部44の剛性をより一層高くできる。
したがって、自動変速機2の振動等によってポンプ収容部44が振動することや変形することをより効果的に抑制でき、カウンタ軸12に連結されるオイルポンプ41の軸心が振れることをより効果的に防止できる。この結果、オイルポンプ41の吸入効率や耐久性が悪化することをより効果的に防止できる。
また、本実施例の自動変速機2によれば、第2の平坦壁部47は、第2の平坦壁部47から後方に膨出する第2の油路部49と、軸受支持部34の下方に位置して第2の平坦壁部47から後方に膨出し、第2の油路部49にオイルを供給するオイル供給部51と有する。
これに加えて、第2の油路部49は、第2の平坦壁部47からポンプ収容部44およびオイル供給部51よりも後方に膨出し、ポンプ収容部44とオイル供給部51を連結している。
これにより、ポンプ収容部44を剛性の高い第1の油路部48と第2の油路部49によって補強でき、ポンプ収容部44の剛性をより一層高くできる。
これに加えて、第2の油路部49によってポンプ収容部44とオイル供給部51を連結したので、第2の油路部49の剛性をオイル供給部51によってより一層高くできる。そして、剛性のより一層高い第2の油路部49によってポンプ収容部44の剛性をより一層高くできる。
このため、自動変速機2の振動等によってポンプ収容部44が振動することや変形することをより効果的に抑制でき、カウンタ軸12に連結されるオイルポンプ41の軸心が振れることをより効果的に防止できる。この結果、オイルポンプ41の吸入効率や耐久性が悪化することをより効果的に防止できる。
また、本実施例の自動変速機2によれば、後壁8Cの第1の平坦壁部45は、前側出力軸13を玉軸受14Fを介して回転自在に連結する軸受支持部35と、後壁8Cから後方に膨出する膨出部54とを有する。
ポンプ収容部44は、軸受支持部34と軸受支持部35の間に設けられており、膨出部54は、ポンプ収容部44および段部46から軸受支持部35に向かって延びている。
これに加えて、膨出部54の上部54aは、仮想直線Lよりも上方に位置し、膨出部54の下部54bは、仮想直線Lよりも下方に位置している。
これにより、第1の平坦壁部45の剛性を膨出部54によって高くできる。このため、噛み合い斥力F1によってカウンタ軸12が入力軸10および後側出力軸11から離れる方向に移動しようとした場合に、カウンタ軸12の荷重を剛性の高い膨出部54で受けることができる
これに加えて、カウンタ軸12から膨出部54に加わる荷重を膨出部54から軸受支持部35に分散できる。
このため、入力軸10および後側出力軸11とカウンタ軸12との軸間距離が大きくなることをより効果的に抑制できるとともに、入力軸10、後側出力軸11およびカウンタ軸12の撓みが発生すること等をより効果的に抑制できる。
この結果、カウンタ軸12に連結されるオイルポンプ41の軸心が振れることをより効果的に防止でき、オイルポンプ41の吸入効率や耐久性が悪化することをより効果的に防止できる。
また、本実施例の自動変速機2によれば、後壁8Cにはリブ55A、55Bが設けられている。リブ55Aは、膨出部54に沿って車幅方向に延びており、軸受支持部35とポンプ収容部44を連結している。
リブ55Bは、リブ55Bの下方に位置しており、膨出部54に沿って車幅方向に延びている。これに加えて、リブ55Bは、軸受支持部35と段部46を連結している。
これにより、第1の平坦壁部45の剛性を膨出部54によって高くできるとともに、カウンタ軸12から膨出部54に加わる荷重をリブ55Aとリブ55Bによって分散できる。
このため、入力軸10および後側出力軸11とカウンタ軸12との軸間距離が大きくなることをより効果的に抑制できるとともに、入力軸10、後側出力軸11およびカウンタ軸12の撓みが発生すること等をより効果的に抑制できる。
また、本実施例の自動変速機2によれば、ポンプ収容部44の上方の段部46にはセンサ取付部56が形成されており、センサ取付部56は、段部46から後側出力軸11に向かって膨出し、第1の油路部48とポンプ収容部44を連結している。
これにより、センサ取付部56によってポンプ収容部44の剛性をより一層高くでき、ポンプ収容部44が振動することや変形することをより効果的に防止できる。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1...車両、2...自動変速機(車両用変速機)、3...エンジン(駆動源)、4...変速機ケース、8C...後壁(縦壁)、10...入力軸(第1の回転軸)、10a...後端部(第1の回転軸の軸方向の端部)、11...後側出力軸(第2の回転軸)、11a...前端部(第2の回転軸の軸方向の端部)、12...カウンタ軸(第3の回転軸)、13...前側出力軸(第4の回転軸)、14C,14F...玉軸受(軸受)、15A...第1の入力ギヤ(ギヤ対、第1のギヤ)、15B...第2の入力ギヤ(ギヤ対)、15C...第3の入力ギヤ(ギヤ対)、16A...第1のカウンタギヤ(ギヤ対)、16B...第2のカウンタギヤ(ギヤ対)、16C...第3のカウンタギヤ、16D...カウンタドライブギヤ(ギヤ対)、17...クラッチギヤ(ギヤ対)、18...カウンタドリブンギヤ(ギヤ対)、39...チェーン、41...オイルポンプ、42...ポンプ本体、43...駆動軸、44...ポンプ収容部、45...第1の平坦壁部、46...段部、47...第2の平坦壁部、48...第1の油路部(油路部)、49...第2の油路部、50...枠体、51...オイル供給部、54...膨出部、54a...上部(膨出部の上部)、54b...下部(膨出部の下部)、L...仮想直線、O1...軸心(第3の回転軸の軸心)、O2...軸心(第2の回転軸の軸心)、O3...軸心(第4の回転軸の軸心)

Claims (7)

  1. 駆動源から動力が伝達される第1の回転軸と、前記第1の回転軸と同軸上に設けられ、軸方向の端部が前記第1の回転軸の軸方向の端部に相対回転自在に連結される第2の回転軸と、
    前記第1の回転軸および前記第2の回転軸と平行に設置され、前記第1の回転軸および前記第2の回転軸に複数のギヤ対を介して連結される第3の回転軸と、
    前記第1の回転軸、前記第2の回転軸および前記第3の回転軸と平行に設置された第4の回転軸と、
    前記第2の回転軸と前記第4の回転軸に巻き掛けられ、前記第2の回転軸の動力を前記第4の回転軸に伝達するチェーンと、
    前記第3の回転軸によって駆動されるオイルポンプと、
    前記第1の回転軸、前記第2の回転軸、前記第3の回転軸および前記第4の回転軸を収容する変速機ケースとを備え、
    前記変速機ケースは、前記第3の回転軸の後方に位置する縦壁を有し、
    前記縦壁に、前記オイルポンプを収容するポンプ収容部と、前記第2の回転軸を軸受を介して回転自在に支持する筒状の軸受支持部とが設けられており、
    前記第3の回転軸の軸方向から見た場合に、前記第3の回転軸は、前記第2の回転軸と前記第4の回転軸の間に設置され、その軸心が前記チェーンで囲まれる領域内に位置しており、
    前記ポンプ収容部は、前記軸受支持部に連結されていることを特徴とする車両用変速機。
  2. 前記第3の回転軸の軸方向から見た場合に、前記第2の回転軸、前記第3の回転軸および前記第4の回転軸は、前記第2の回転軸の軸心と前記第3の回転軸の軸心と前記第4の回転軸の軸心とが、仮想直線上に並ぶように設置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用変速機。
  3. 前記オイルポンプは、前記ポンプ収容部に収容されたポンプ本体と、前記第3の回転軸と同軸上で前記第3の回転軸から後方に延び、前記ポンプ本体に連結される駆動軸とを有し、
    前記駆動軸は、前記チェーンで囲まれる領域内を通っていることを特徴とする請求項2に記載の車両用変速機。
  4. 前記縦壁は、第1の平坦壁部と、前記第1の平坦壁部よりも後方に位置し、前記第1の平坦壁部に段部を介して連絡された第2の平坦壁部とを有し、
    前記軸受支持部は、前記第2の平坦壁部に設けられており、
    前記ポンプ収容部は、前記第1の平坦壁部と前記第2の平坦壁部を跨ぎ、前記第3の回転軸の軸方向で前記第2の平坦壁部よりも後方に膨出していることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の車両用変速機。
  5. 前記第2の平坦壁部は、前記第2の平坦壁部から後方に膨出し、下端部が前記ポンプ収容部に連結された油路部と、前記軸受支持部の上方に位置し、前記第2の平坦壁部から後方に延びる箱型形状の枠体とを有し、
    前記ポンプ収容部は、前記仮想直線上に設けられており、
    前記油路部は、前記ポンプ収容部から上方に延びており、
    前記枠体は、前記軸受支持部の上方で前記軸受支持部を横切るように設置されており、
    前記油路部は、前記第2の平坦壁部から前記枠体および前記軸受支持部よりも後方に膨出し、前記枠体と前記軸受支持部を連結していることを特徴とする請求項4に記載の車両用変速機。
  6. 前記油路部を第1の油路部とした場合に、前記第2の平坦壁部は、前記第2の平坦壁部から後方に膨出する第2の油路部と、前記軸受支持部の下方に位置して前記第2の平坦壁部から後方に膨出し、前記第2の油路部にオイルを供給するオイル供給部と有し、
    前記第2の油路部は、前記第2の平坦壁部から前記ポンプ収容部および前記オイル供給部よりも後方に膨出し、前記ポンプ収容部と前記オイル供給部を連結していることを特徴とする請求項5に記載の車両用変速機。
  7. 前記軸受支持部を第1の軸受支持部とした場合に、前記縦壁は、前記第4の回転軸を軸受を介して回転自在に連結する第2の軸受支持部と、前記縦壁から後方に膨出する膨出部とを有し、
    前記ポンプ収容部は、前記第1の軸受支持部と前記第2の軸受支持部の間に設けられており、
    前記膨出部は、前記ポンプ収容部および前記段部から前記第2の軸受支持部に向かって延びており、
    前記膨出部の上部は、前記仮想直線よりも上方に位置し、前記膨出部の下部は、前記仮想直線よりも下方に位置していることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の車両用変速機。
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