JP2012159181A - 車両用動力伝達装置の遊星歯車装置 - Google Patents

車両用動力伝達装置の遊星歯車装置 Download PDF

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Abstract

【課題】キャリヤが周方向の回転不能にケースに固定される形式のものにおいてそのキャリヤの振動を抑制することができる車両用動力伝達装置の遊星歯車装置を提供する。
【解決手段】第2キャリヤCA2の第2ボス部58aをケース16の円筒状内周面60に嵌合させ且つ第2キャリヤCA2の外周部の一部に偏って形成された複数の係合歯58c〜58fをケース16の複数の係合溝62とそれぞれ係合させることにより、第2キャリヤCA2が径方向の移動不能且つ周方向の回転不能にケース16に固定され、第2キャリヤCA2は、軸中心線Cに対して第2キャリヤCA2が車両前進時に受ける回転力の方向の最前方に位置する第1係合歯58cとは反対側の位置から径方向外側に突き出す係合突起58gを有し、トランスアクスルケース16は、係合突起58gの側面63に隣接してその係合突起58gを受ける第1当接部64を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用動力伝達装置において、キャリヤが周方向の回転不能にケースに嵌めつけられる形式の遊星歯車装置に係り、特に、そのキャリヤの振動を抑制するための技術に関するものである。
車両用動力伝達装置において、サンギヤおよびリングギヤにそれぞれ噛み合わされたピニオンを回転可能に支持するキャリヤをケース内に収容した状態で備える遊星歯車装置が知られている。例えば、特許文献1乃至3に記載されたものがそれである。上記特許文献1乃至3の遊星歯車装置においては、キャリヤの側面からサンギヤの軸中心線方向のケース側に突設された円筒状嵌合部をそのケースに形成された円筒状内周面の内側に嵌合させることで、キャリヤが径方向の移動不能にケースに固定されている。また、上記特許文献1乃至3の遊星歯車装置においては、キャリヤの外周部の周方向の一部に偏って位置して径方向外側に突き出すように形成された複数の係合歯をそれら複数の係合歯に対応して外周側へ向かって突き出るようにケースに形成された複数の係合溝とそれぞれ周方向に係合させることで、キャリヤが周方向の移動不能にケースに固定されている。
特開2010−019294号公報 特開2005−344798号公報 特開2005−308094号公報
ところで、上記従来の遊星歯車装置の駆動力伝達中においては、ピニオンが受ける噛合反力の影響でキャリヤに回転力が作用しそのキャリヤが回転しようとしても、ケースによりその回転が阻止されるが、その際、キャリヤの複数の係合歯がケースからそれぞれ周方向の反力を受ける。それら反力の合力の大きさが例えばリングギヤやサンギヤの偏心の影響等で脈動する場合には、キャリヤは、そのキャリヤの円筒状嵌合部とケースの円筒状内周面との接触部位を支点としてキャリヤの係合歯とケースの係合溝との接触部分が相互に擦られるように振動することとなる。したがって、上記係合歯と係合溝との接触部分すなわち周方向の係合部分が摩耗してキャリヤとケースとの周方向位置が変化することによって、ピニオンとリングギヤおよびサンギヤとの歯当たりが悪化して振動や騒音が発生する場合があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、キャリヤが周方向の回転不能にケースに嵌めつけられる形式のものにおいてそのキャリヤの振動を抑制することができる車両用動力伝達装置の遊星歯車装置を提供することにある。
前記目的を達成するための第1発明の要旨とするところは、(a)サンギヤおよびリングギヤにそれぞれ噛み合わされたピニオンを回転可能に支持するキャリヤをケース内に収容した状態で備え、そのキャリヤの側面から前記サンギヤの軸中心線方向の前記ケース側に突設された円筒状嵌合部をそのケースに形成された円筒状内周面の内側に嵌合させることで前記キャリヤが径方向の移動不能に固定されると共に、前記キャリヤの外周部の周方向の一部に偏って位置して径方向外側に突き出すように形成された複数の係合歯をそれら複数の係合歯に対応して外周側へ向かって突き出るように前記ケースに形成された複数の係合溝とそれぞれ周方向に係合させることで前記キャリヤが周方向の移動不能に固定された車両用動力伝達装置の遊星歯車装置であって、(b)前記キャリヤは、前記軸中心線に対して前記複数の係合歯のうちの前記キャリヤが車両前進時に受ける回転力の方向の最前方の第1係合歯とは反対側の位置から径方向外側に突き出す係合突起を有し、(c)前記ケースは、前記キャリヤから突き出す係合突起の裏面に隣接してその係合突起を受ける第1当接部を有することにある。
また、第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記ケースは、前記キャリヤの第1係合歯の裏面に隣接してその第1係合歯を受ける第2当接部を有することにある。
第1発明の車両用動力伝達装置の遊星歯車装置は、キャリヤの円筒状嵌合部をケースの円筒状内周面に嵌合させ且つキャリヤの外周部の一部に偏って形成された複数の係合歯をケースの複数の係合溝とそれぞれ係合させることにより、キャリヤが径方向の移動不能且つ周方向の回転不能にケースに固定された形式のものである。そして、キャリヤは、軸中心線に対して複数の係合歯のうちのキャリヤが車両前進時に受ける回転力の方向の最前方の第1係合歯とは反対側の位置から径方向外側に突き出す係合突起を有し、ケースは、キャリヤから突き出す係合突起の裏面に隣接してその係合突起を受ける第1当接部を有している。このようにすれば、キャリヤに作用する回転力が脈動することにより、キャリヤの係合歯とケースの係合溝との接触部分が相互に擦られるようにキャリヤが振動しようとする場合であっても、キャリヤの係合突起とケースの第1当接部とが当接することで上記キャリヤの振動が抑制される。したがって、上記キャリヤの振動によりキャリヤの係合歯とケースの係合溝との周方向の係合部分が摩耗することに伴うキャリヤとケースとの周方向位置の変化が抑制され、ピニオンとリングギヤやサンギヤとの歯当たり悪化による振動や騒音の発生が抑制される。また、上記キャリヤの係合歯とケースの係合溝との摩耗が低減することで摩耗粉が減少し、軸受等の耐久性が向上する。
また、第2発明の車両用動力伝達装置の遊星歯車装置によれば、ケースは、キャリヤの第1係合歯の裏面に隣接してその第1係合歯を受ける第2当接部を有することから、キャリヤに作用する回転力が脈動することにより、キャリヤの係合歯とケースの係合溝との接触部分が相互に擦られるようにキャリヤが振動しようとする場合であっても、キャリヤの係合突起とケースの第1当接部とが当接すると共に、キャリヤの第1係合歯とケースの第2当接部とが当接することで、上記キャリヤの振動が一層抑制される。
ここで、好適には、前記係合突起は、キャリヤの外周部のうちの、ケースからキャリヤの各係合歯にそれぞれ作用する各反力の合力の向きに対応する周方向位置に設けられる。つまり、上記係合突起は、上記合力を受けてキャリヤが円筒状嵌合部とケースの円筒状内周面との接触部位を支点として回動しようとする際に、その支点から上記合力の向きに対応する方向のキャリヤの外周部に設けられる。
また、好適には、前記サンギヤ、ピニオン、およびリングギヤは斜歯歯車から成り、車両用動力伝達装置は上記サンギヤに連結された電動機を備え、その車両用動力伝達装置が車両前進駆動用の動力を伝達する場合においては、キャリヤは、ピニオンが受ける噛合反力によって前記係合突起が前記第1当接部側に向かう方向の推力を受けるようになっている。このようにすれば、キャリヤが振動しようとする場合にはキャリヤの係合突起とケースの第1当接部とが確実に当接させられるので、キャリヤの振動を一層抑制することができる。
また、前記ケースには、各係合歯の裏面に隣接してそれら各係合歯を受ける複数の当接部がそれぞれ形成されてもよいが、好適には、前記第1当接部および/または第2当接部のみが形成される。このようにすれば、例えば各係合歯に対応して複数の当接部がそれぞれ形成される場合と比較して、ケースの質量が小さくなると共にそのケースの加工が少なくなることで、ケースの製造コスト削減および生産性向上が図られる。また、キャリヤとケースとの接触面積が増加することによる振動伝達感度の増大を回避することができる。
本発明の一実施例の車両用動力伝達装置の構成を説明する骨子図である。 図1のII-II矢視部の第2キャリヤ、第2ピニオン、第3軸受、およびトランスアクスルの第1壁部を示す図である。 図2のIII-III矢視部を示す断面図である。 本発明の他の実施例の減速用遊星歯車装置の要部を示す図であって、実施例1の図2に対応する図である。 図4のV-V矢視部断面を示す図である。 従来の減速用遊星歯車装置の要部を示す図である。 図6のVII-VII矢視部断面図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例の車両用動力伝達装置10の構成を説明する骨子図である。図1において、車両用動力伝達装置10は、例えばFF(フロントエンジン・フロントドライブ)形式のハイブリッド車両においてエンジン12と駆動輪14との間に設けられる。上記車両用動力伝達装置10は、トランスアクスルケース16内において、エンジン12の出力軸(クランク軸)にダンパ装置18を介して連結された入力軸20と、その入力軸20と同心に配置されてダンパ装置18側から順に設けられた第1モータジェネレータMG1、動力分配用遊星歯車装置22、減速用遊星歯車装置24、および第2モータジェネレータMG2とを備えている。上記ダンパ装置18、入力軸20、第1モータジェネレータMG1、動力分配用遊星歯車装置22、減速用遊星歯車装置24、および第2モータジェネレータMG2は、共通の軸中心線C上に配置されている。トランスアクスルケース16は、本発明におけるケースに相当するものであり、例えばアルミニウム合金からダイカストにより成形される。また、第2モータジェネレータMG2は、本発明における電動機に相当するものである。また、減速用遊星歯車装置24は、本発明の遊星歯車装置に相当するものである。
動力分配用遊星歯車装置22は、第1モータジェネレータMG1に連結された第1サンギヤS1と、動力分配用遊星歯車装置22および減速用遊星歯車装置24の外周側に配置された円筒状出力部材26の動力分配用遊星歯車装置22側の端部に一体に設けられた第1リングギヤR1と、第1サンギヤS1の外周側および第1リングギヤR1の内周側においてそれら第1サンギヤS1および第1リングギヤR1にそれぞれ噛み合わされた複数の第1ピニオンP1と、入力軸20に連結され、複数の第1ピニオンP1をそれぞれ回転可能且つ軸中心線Cまわりの公転可能に支持する第1キャリヤCA1とを有するシングルピニオン型の遊星歯車装置である。この動力分配用遊星歯車装置22は、エンジン12からの動力を第1モータジェネレータMG1と円筒状出力部材26とに機械的に分配する動力分配機構として機能するものであり、円筒状出力部材26の内周側において減速用遊星歯車装置24のダンパ装置18側に隣接して設けられている。
動力分配用遊星歯車装置22により第1モータジェネレータMG1に分配されたエンジン12の動力は、その第1モータジェネレータMG1を発電機として駆動するために用いられる。また、動力分配用遊星歯車装置22により円筒状出力部材26に分配されたエンジン12の動力は、駆動輪14を回転駆動するために用いられる。上記円筒状出力部材26の軸中心線C方向の中間部には、その軸中心線C方向において動力分配用遊星歯車装置22の第1リングギヤR1と減速用遊星歯車装置24の第2リングギヤR2との間に位置する外周歯から成る第1ドライブギヤ28が一体に設けられている。
第1モータジェネレータMG1は、エンジン12により第1遊星歯車機構22を介して駆動されることで発電機として機能させられ、発電により発生した電気エネルギーを例えばバッテリ等の蓄電装置に充電する。また、第1モータジェネレータMG1は、例えばエンジン始動時には第1遊星歯車機構22を介してエンジン12を駆動することで電動機(エンジンスターター)として機能させられる。
上記動力分配用遊星歯車装置22の差動状態は、第1モータジェネレータMG1の運転状態が制御されることにより連続的に変化させられる。そのため、動力分配用遊星歯車装置22および第1モータジェネレータMG1は、その第1モータジェネレータMG1の運転状態を制御して動力分配用遊星歯車装置22の差動状態を連続的に変化させることにより円筒状出力部材26の回転速度を無段階に変化させる電気式変速部を構成している。円筒状出力部材26に形成された第1ドライブギヤ28は、その電気式変速部の出力歯車として機能する。
減速用遊星歯車装置24は、第2モータジェネレータMG2に連結された第2サンギヤS2と、円筒状出力部材26の減速用遊星歯車装置24側の端部に一体に設けられた第2リングギヤR2と、第2サンギヤS2の外周側および第2リングギヤR2の内周側においてそれら第2サンギヤS2および第2リングギヤR2にそれぞれ噛み合わされた複数個(本実施例では5個)の第2ピニオンP2と、トランスアクスルケース16に回転不能に嵌めつけられ、複数の第2ピニオンP2をそれぞれ回転可能に支持する第2キャリヤCA2とを有するシングルピニオン型の遊星歯車装置である。この減速用遊星歯車装置24は、第2モータジェネレータMG2の減速機として機能するものである。なお、第2サンギヤS2は本発明におけるサンギヤに相当するものである。また、第2リングギヤR2は本発明におけるリングギヤに相当するものである。また、第2ピニオンP2は本発明におけるピニオンに相当するものである。また、第2キャリヤCA2は本発明におけるキャリヤに相当するものである。
第2モータジェネレータMG2は、単独で或いはエンジン12と共に駆動輪14を回転駆動する電動機として機能させられる。また、第2モータジェネレータMG2は、例えば車両の減速時等には駆動輪14により駆動されることで発電機として機能させられ、発電により発生した電気エネルギーを例えばバッテリ等の蓄電装置に充電する。
円筒状出力部材26は、軸中心線C上において相互に隣接して設けられた動力分配用遊星歯車装置22および減速用遊星歯車装置24の外周側に配設された円筒状部材であり、その円筒状出力部材26の軸中心線C方向の両端部の外周側にそれぞれ配置された第1軸受30および第2軸受32を介してトランスアクスルケース16により軸中心線Cまわりの回転可能に支持されている。上記第1軸受30は、減速用遊星歯車装置24の外周側においてトランスアクスルケース16の内壁面から内周側に延設された第1壁部16aに嵌めつけられている。また、上記第2軸受32は、動力分配用遊星歯車装置22の外周側においてトランスアクスルケース16の内壁面から内周側に延設された第2壁部16bに嵌めつけられている。円筒状出力部材26の軸中心線C方向の両端部の内周側には、第1リングギヤR1および第2リングギヤR2がそれぞれ一体に設けられており、また、円筒状出力部材26の軸中心線C方向の中間部の外周側には、第1ドライブギヤ28およびパーキングロックギヤ34がそれぞれ一体に設けられている。円筒状出力部材26は、第1リングギヤR1、第2リングギヤR2、第1ドライブギヤ28、およびパーキングロックギヤ34が一体に設けられた複合ギヤ部材である。
車両用動力伝達装置10は、さらに、円筒状出力部材26に連結された減速歯車装置36と、その減速歯車装置36から伝達された動力を、左右一対の車軸38にそれらの回転差を許容しつつ分配する差動歯車装置40とを備えている。減速歯車装置36は、円筒状出力部材26からの出力を減速しつつ差動歯車装置40へ伝達するものであり、前記第1ドライブギヤ28と、入力軸20に平行に設けられたカウンタ軸42に一体に設けられて第1ドライブギヤ28に噛み合わされた第1ドリブンギヤ44と、カウンタ軸42に一体に設けられた第2ドライブギヤ46と、差動歯車装置40のデフケース48の外周側に固定されて第2ドライブギヤ46に噛み合わされた第2ドリブンギヤ50とを有して構成されている。
このように構成された車両用動力伝達装置10は、例えばエンジン始動時には第1モータジェネレータMG1を用いてエンジン12を始動する。また、車両の発進時には第2モータジェネレータMG2を用いて駆動輪14を駆動する。また、車両の定常走行時には、エンジン12の動力を動力分配用遊星歯車装置22により円筒状出力部材26と第1モータジェネレータMG1とに分配し、円筒状出力部材26に分配された動力の一部により駆動輪14を駆動する共に、第1モータジェネレータMG1に分配された動力の他部によりその第1モータジェネレータMG1を発電させ、その発電により得られた電力により第2モータジェネレータMG2を駆動することでエンジン12の動力を補助する。また、車両の減速時および制動時には、駆動輪14から伝わる動力により第2モータジェネレータMG2を回転させて発電を行うことで、運動エネルギーを電気エネルギーに変換して蓄電装置に回収する。
第2キャリヤCA2は、その第2モータジェネレータMG2側の端部がトランスアクスルケース16に嵌めつけられ、第1モータジェネレータMG1側の端部が図1に示すように第3軸受52を介して入力軸20により支持されている。図2は、図1のII-II矢視部の第2キャリヤCA2、第2ピニオンP2、第3軸受52、およびトランスアクスル16の第1壁部16aを示す図である。図3は、図2のIII-III矢視部を示す断面図である。以下、図2および図3を参照して第2キャリヤCA2の支持構造を詳細に説明する。
第2キャリヤCA2は、第2ピニオンP2を回転可能に支持するキャリヤピン54の両端部をそれぞれ支持するキャリヤ本体56とキャリヤカバー58とを備えている。
上記キャリヤ本体56は、第3軸受52が内周側に嵌めつけられた円筒状の第1ボス部56aと、その第1ボス部56aの第2ピニオンP2側の端部から径方向外側へ延設され、周方向に複数配設されたキャリヤピン54の前記動力分配用遊星歯車装置22側の端部をそれぞれ支持する円環板状の第1フランジ部56bと、その第1フランジ部56bの一面からキャリヤカバー58側へ向かって軸中心線C方向と平行な方向へそれぞれ突き出され、その突き出した先端部がキャリヤカバー58にそれぞれ結合された図示しない複数の結合部とを有している。このキャリヤ本体56は、例えば金属粉体から焼結により型成形される。
上記キャリヤカバー58は、トランスアクスルケース16の第1壁部16aに形成された円筒状内周面60の内周側に嵌合された円筒状の第2ボス部58aと、その第2ボス部58aの第2ピニオンP2側の端部から径方向外側へ延設され、複数のキャリヤピン54の第1壁部16a側の端部をそれぞれ支持する円環板状の第2フランジ部58bと、その第2フランジ部58bの外周部の周方向の一部に偏って位置して径方向外側に突き出すように形成され、外周側へ突き出るように第1壁部16aに形成された複数(本実施例では4つ)の係合溝62とそれぞれ周方向に係合可能な複数(本実施例では4つ)の係合歯すなわち第1係合歯58c、第2係合歯58d、第3係合歯58e、および第4係合歯58fとを備えている。上記第1係合歯58c、第2係合歯58d、第3係合歯58e、および第4係合歯58fは、平坦なスプライン歯状に形成されている。また、上記係合溝62は、スプライン溝状に形成されている。
上記第2ボス部58aは、本発明における円筒状嵌合部に相当するものであり、第2フランジ部58bの側面から軸中心線C方向の第1壁部16a側に突設されている。第2キャリヤCA2は、第2ボス部58aが第1壁部16aの円筒状内周面60に嵌合されることで径方向の移動不能に固定されると共に、複数の係合歯58c、58d、58e、および58fがそれらに対応して第1壁部16aに形成された複数の係合溝62とそれぞれ周方向に係合することで周方向の移動不能に固定されている。第2キャリヤCA2は、前記車両用動力伝達装置10が車両前進駆動用の動力を伝達する場合においては、第2サンギヤS2および第2リングギヤと噛み合うことで第2ピニオンP2が受ける噛合反力によって、図2に矢印aで示す周方向の一方側への回転力を受ける。第1係合歯58cは、第2キャリヤCA2が車両前進時に受ける回転力の方向の最前方側に位置する係合歯である。
また、キャリヤカバー58は、軸中心線Cに対して第1係合歯58cとは反対側の位置から径方向外側に突き出す平板状の係合突起58gを有している。キャリヤカバー58は、キャリヤ本体56と同様に例えば金属粉体から焼結により型成形される。そして、キャリヤ本体56の結合部とキャリヤカバー58の第2フランジ部58bとは、例えば図示しない締結装置により結合される。
トランスアクスルケース16の第1壁部16aは、第2キャリヤCA2から突き出す係合突起58gの裏面すなわち第1壁部16a側の側面63に隣接してその係合突起58gを面接触状態で受ける第1当接部64と、第1係合歯58cの裏面すなわち第1壁部16a側の側面65に隣接してその第1係合歯58cを面接触状態で受ける第2当接部66とを有している。なお、減速用遊星歯車装置24の第2サンギヤS2、第2リングギヤR2、および第2ピニオンP2はそれぞれ斜歯歯車から成り、前記車両用動力伝達装置10が車両前進駆動用の動力を伝達する場合においては、第2キャリヤCA2は、第2サンギヤS2および第2リングギヤR2とそれぞれ噛み合う複数の第2ピニオンP2が受ける噛合反力によって係合突起58gおよび第1係合歯58cが上記第1当接部64および第2当接部66側に向かう方向の推力を受けるようになっている。
ここで、車両前進時に第2キャリヤCA2に作用する回転力によりその第2キャリヤCA2が図2の矢印a方向へ回転しようとしても、各係合歯58c、58d、58e、および58fと各係合溝62とが係合することでその回転が阻止されるが、その際、第2キャリヤCA2の複数の係合歯58c、58d、58e、および58fがトランスアクスルケース16から図2に矢印b、c、d、およびeで示すようにそれぞれ反力を受ける。そして、図2に矢印fで示す上記反力の合力を受けて、第2キャリヤCA2は、図2に矢印gで示す第2ボス部58aとトランスアクスルケース16との接触部位を支点として係合突起58gが第1壁部16a側へ向かいつつ第1係合歯58cが第1壁部16aとは反対側へ向かうように回動しようとする。しかし、本実施例では、第2キャリヤCA2の係合突起58gがトランスアクスルケース16の第1当接部64と当接することによって上記回動が抑制されるようになっている。なお、上記係合突起58gは、キャリヤカバー58の外周部のうちの上記合力の向きに対応する周方向位置に設けられている。
また、前記第2キャリヤCA2に作用する回転力の大きさが例えば第2リングギヤR2や第2サンギヤS2の偏心の影響等で脈動する場合には、第2キャリヤCA2は、図2に矢印gで示す第2ボス部58aとトランスアクスルケース16との接触部位を支点として各係合歯58c、58d、58e、および58fと各係合溝62との接触部分が相互に擦られるように振動しようとする。しかし、本実施例では、第2キャリヤCA2の係合突起58gおよび第1係合歯58cがトランスアクスルケース16の第1当接部64および第2当接部66にそれぞれ当接することによって、上記第2キャリヤCA2の振動が抑制されるようになっている。
因みに、図6は、前記第1当接部64および第2当接部66が形成されていない従来のトランスアクスルケース90内に収容された従来の減速用遊星歯車装置92の要部を示す図である。また、図7は、図6のVII-VII矢視部断面図である。従来の減速用遊星歯車装置92では、図6に矢印fで示す合力を受けて第2キャリヤCA2(3)が図7に矢印gで示す第2ボス部58aとトランスアクスルケース90との接触部位を支点として回動するように動く。さらに、上記合力の大きさが例えば第2リングギヤR2や第2サンギヤS2の偏心の影響等で脈動する場合には、第2キャリヤCA2(3)が、図7に矢印gで示す第2ボス部58aとトランスアクスルケース90との接触部位を支点として各係合歯58c、58d、58e、および58fと各係合溝62との接触部分が相互に擦られるように図7に矢印hおよびiで示すように振動することとなる。なお、その振動においては、上記図7に矢印gで示す支点から最も離れている係合歯である第1係合歯58cの振れ量が最大となる。したがって、上記各係合歯58c、58d、58e、および58fと各係合溝62との接触部分が摩耗して第2キャリヤCA2(3)とトランスアクスルケース90との周方向位置が変化することによって、第2ピニオンP2と第2リングギヤR2および第2サンギヤS2との歯当たりが悪化して振動や騒音が発生する場合があった。
本実施例の減速用遊星歯車装置(遊星歯車装置)24は、第2キャリヤCA2の第2ボス部(円筒状嵌合部)58aをトランスアクスルケース16の第1壁部16aの円筒状内周面60に嵌合させ且つ第2キャリヤCA2の外周部の一部に偏って形成された複数の係合歯58c、58d、58e、および58fを第1壁部16aの複数の係合溝62とそれぞれ係合させることにより、第2キャリヤCA2が径方向の移動不能且つ周方向の回転不能にトランスアクスルケース16に嵌めつけられた形式のものである。そして、第2キャリヤCA2は、軸中心線Cに対して第2キャリヤCA2が車両前進時に受ける回転力の方向の最前方に位置する第1係合歯58cとは反対側の位置から径方向外側に突き出す係合突起58gを有し、トランスアクスルケース16は、第2キャリヤCA2から突き出す係合突起58gの側面(裏面)63に隣接してその係合突起58gを受ける第1当接部64を有している。このようにすれば、第2キャリヤCA2に作用する回転力が脈動することにより、各係合歯58c、58d、58e、および58fと各係合溝62との接触部分が相互に擦られるように第2キャリヤCA2が振動しようとする場合であっても、第2キャリヤCA2の係合突起58gとトランスアクスルケース16の第1当接部64とが当接することで上記第2キャリヤCA2の振動が抑制される。したがって、上記第2キャリヤCA2の振動により各係合歯58c、58d、58e、および58fと各係合溝62との周方向の係合部分が摩耗することに伴う第2キャリヤCA2とトランスアクスルケース16との周方向位置の変化が抑制され、第2ピニオンP2と第2リングギヤR2や第2サンギヤS2との歯当たり悪化による振動や騒音の発生が抑制される。
また、本実施例の減速用遊星歯車装置24によれば、トランスアクスルケース16は、第2キャリヤCA2の第1係合歯58cの側面(裏面)65に隣接してその第1係合歯58cを受ける第2当接部66を有することから、第2キャリヤCA2に作用する回転力が脈動することにより、各係合歯58c、58d、58e、および58fと各係合溝62との接触部分が相互に擦られるように第2キャリヤCA2が振動しようとする場合であっても、第2キャリヤCA2の係合突起58gとトランスアクスルケース16の第1当接部64とが当接すると共に、第1係合歯58cと第2当接部66とが当接することで、上記第2キャリヤCA2の振動が一層抑制される。
また、本実施例の減速用遊星歯車装置24によれば、斜歯歯車から成る第2サンギヤS2、第2ピニオンP2、および第2リングギヤR2を有して構成されると共に、その第2サンギヤS2に連結された第2モータジェネレータ(電動機)MG2を備える車両用動力伝達装置10に含まれ、その車両用動力伝達装置10が車両前進駆動用の動力を伝達する場合においては、第2キャリヤCA2は、第2ピニオンP2が受ける噛合反力によって係合突起58gが第1当接部64側に向かう方向の推力を受けるようになっている。このようにすれば、第2キャリヤCA2が振動しようとする場合には第2キャリヤCAの係合突起58gとトランスアクスルケース16の第1当接部64とが確実に当接させられるので、第2キャリヤCA2の振動を一層抑制することができる。
次に、本発明の他の実施例について説明する。なお、以下の実施例の説明において、実施例相互に重複する部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図4は、本発明の他の実施例の減速用遊星歯車装置70の要部を示す図であって、実施例1の図2に対応する図である。図5は、図4のV-V矢視部断面を示す図である。減速用遊星歯車装置70の第2キャリヤCA2(2)は、第2ピニオンP2を回転可能に支持するキャリヤピン54の両端部をそれぞれ支持するキャリヤ本体56とキャリヤカバー72とを備えている。
上記キャリヤカバー72は、トランスアクスルケース74の第1壁部74aに形成された円筒状内周面76の内周側に嵌合された円筒状の第2ボス部72aと、その第2ボス部72aの第2ピニオンP2側の端部から径方向外側へ延設され、複数のキャリヤピン54の第1壁部74a側の端部をそれぞれ支持する円環板状の第2フランジ部72bと、その第2フランジ部72bの外周部の周方向の一部に偏って位置して径方向外側に突き出すように形成され、外周側へ突き出るように第1壁部74aに形成された複数(本実施例では3つ)の係合溝78とそれぞれ周方向に係合可能な複数(本実施例では3つ)の係合歯すなわち第1係合歯72c、第2係合歯72d、および第3係合歯72eとを備えている。上記第1係合歯72c、第2係合歯72d、および第3係合歯72eは、平坦なスプライン歯状に形成されている。また、上記係合溝78は、スプライン溝状に形成されている。
上記第2ボス部72aは、本発明における円筒状嵌合部に相当するものであり、第2フランジ部72bの側面から軸中心線C方向の第1壁部74a側に突設されている。第2キャリヤCA2(2)は、第2ボス部72aが第1壁部74aの円筒状内周面76に嵌合されることで径方向の移動不能に固定されると共に、複数の係合歯72c、72d、および72eがそれらに対応して第1壁部74aに形成された複数の係合溝78とそれぞれ周方向に係合することで周方向の移動不能に固定されている。第2キャリヤCA2(2)は、車両前進時において図4に矢印aで示す周方向の一方側への回転力を受ける。第1係合歯72cは、第2キャリヤCA2(2)が車両前進時に受ける回転力の方向の最前方側に位置する係合歯である。
また、キャリヤカバー72は、軸中心線Cに対して第1係合歯72cとは反対側の位置から径方向外側に突き出す平板状の係合突起72fを有している。キャリヤカバー72は、キャリヤ本体56と同様に例えば金属粉体から焼結により型成形される。
トランスアクスルケース74の第1壁部74aは、第2キャリヤCA2(2)から突き出す係合突起72fの裏面すなわち第1壁部74a側の側面79に隣接してその係合突起72fを面接触状態で受ける第1当接部80と、第1係合歯72cの裏面すなわち第1壁部74a側の側面81に隣接してその第1係合歯72cを面接触状態で受ける第2当接部82とを有している。なお、減速用遊星歯車装置70の第2サンギヤS2、第2リングギヤR2、および第2ピニオンP2はそれぞれ斜歯歯車から成り、車両前進時においては、第2キャリヤCA2(2)は、第2サンギヤS2および第2リングギヤR2とそれぞれ噛み合う複数の第2ピニオンP2が受ける噛合反力によって係合突起72fおよび第1係合歯72cが上記第1当接部80および第2当接部82側に向かう方向へ押圧させられるようになっている。
ここで、車両前進時に第2キャリヤCA2(2)に作用する回転力によりその第2キャリヤCA2(2)が図4の矢印a方向へ回転しようとしても、各係合歯72c、72d、および72eと各係合溝78とが係合することでその回転が阻止されるが、その際、第2キャリヤCA2(2)の各72c、72d、および72eがトランスアクスルケース74から図4に矢印c、d、およびeで示すようにそれぞれ反力を受ける。そして、図4に矢印jで示す上記反力の合力を受けて、第2キャリヤCA2(2)は、図4に矢印kで示す第2ボス部72aとトランスアクスルケース74との接触部位を支点として係合突起72fが第1壁部74a側へ向かいつつ第1係合歯72cが第1壁部74aとは反対側へ向かうように回動しようとする。しかし、本実施例では、第2キャリヤCA2(2)の係合突起72fがトランスアクスルケース74の第1当接部80と当接することによって上記回動が抑制されるようになっている。なお、上記係合突起72fは、キャリヤカバー72の外周部のうちの上記合力の向きに対応する周方向位置に設けられている。
また、前記第2キャリヤCA2(2)に作用する回転力の大きさが例えば第2リングギヤR2や第2サンギヤS2の偏心の影響等で脈動する場合には、第2キャリヤCA2(2)は、図4に矢印gで示す第2ボス部72aとトランスアクスルケース74との接触部位を支点として各係合歯72c、72d、および72eと各係合溝78との接触部分が相互に擦られるように振動しようとする。しかし、本実施例では、第2キャリヤCA2(2)の係合突起72fおよび第1係合歯72cがトランスアクスルケース74の第1当接部80および第2当接部82にそれぞれ当接することによって、上記第2キャリヤCA2(2)の振動が抑制されるようになっている。
本実施例の減速用遊星歯車装置(遊星歯車装置)70は、第2キャリヤCA2(2)の第2ボス部(円筒状嵌合部)72aをトランスアクスルケース74の第1壁部74aの円筒状内周面76に嵌合させ且つ第2キャリヤCA2(2)の外周部の一部に偏って形成された複数の係合歯72c、72d、および72eを第1壁部74aの複数の係合溝78とそれぞれ係合させることにより、第2キャリヤCA2(2)が径方向の移動不能且つ周方向の回転不能にトランスアクスルケース74に嵌めつけられた形式のものである。そして、第2キャリヤCA2(2)は、軸中心線Cに対して第2キャリヤCA2(2)が車両前進時に受ける回転力の方向の最前方に位置する第1係合歯72cとは反対側の位置から径方向外側に突き出す係合突起72fを有し、トランスアクスルケース74は、第2キャリヤCA2(2)から突き出す係合突起72fの側面(裏面)79に隣接してその係合突起72fを受ける第1当接部80を有している。このようにすれば、第2キャリヤCA2(2)に作用する回転力が脈動することにより、各係合歯72c、72d、および72eと各係合溝78との接触部分が相互に擦られるように第2キャリヤCA2(2)が振動しようとする場合であっても、実施例1と同様に、第2キャリヤCA2(2)の係合突起72fとトランスアクスルケース74の第1当接部80とが当接することで上記第2キャリヤCA2(2)の振動が抑制される。したがって、上記第2キャリヤCA2(2)の振動により各係合歯72c、72d、および72eと各係合溝78との周方向の係合部分が摩耗することに伴う第2キャリヤCA2(2)とトランスアクスルケース74との周方向位置の変化が抑制され、第2ピニオンP2と第2リングギヤR2や第2サンギヤS2との歯当たり悪化による振動や騒音の発生が抑制される。
また、本実施例の減速用遊星歯車装置70によれば、トランスアクスルケース74は、第2キャリヤCA2(2)の第1係合歯72cの側面81(裏面)に隣接してその第1係合歯72cを受ける第2当接部82を有することから、第2キャリヤCA2(2)に作用する回転力が脈動することにより、各係合歯72c、72d、および72eと各係合溝78との接触部分が相互に擦られるように第2キャリヤCA2(2)が振動しようとする場合であっても、第2キャリヤCA2(2)の係合突起72fとトランスアクスルケース74の第1当接部80とが当接すると共に、第1係合歯72cと第2当接部82とが当接することで、実施例1と同様に、上記第2キャリヤCA2(2)の振動が一層抑制される。
また、本実施例の減速用遊星歯車装置24によれば、斜歯歯車から成る第2サンギヤS2、第2ピニオンP2、および第2リングギヤR2を有し、車両前進時においては、第2キャリヤCA2(2)は、第2ピニオンP2が受ける噛合反力によって係合突起72fが第1当接部80側に向かう方向の推力を受けるようになっている。このようにすれば、第2キャリヤCA2(2)が振動しようとする場合には第2キャリヤCA(2)の係合突起72fとトランスアクスルケース74の第1当接部80とが確実に当接させられるので、実施例1と同様に、第2キャリヤCA2(2)の振動を一層抑制することができる。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、別の態様でも実施され得る。
例えば、前述の実施例において、係合突起58gおよび72fは、軸中心線Cに対して第1係合歯58cおよび72cとは180度反対側にそれぞれ設けられていたが、これに限らず、軸中心線Cに対して第1係合歯58cおよび72cとは反対側周辺に設けられればよい。
また、前述の実施例において、トランスアクスルケース16および74は、第2当接部66および82をそれぞれ有していたが、これら第2当接部66および82は必ずしも設けられなくてもよい。
また、前述の実施例において、第1当接部64および80は、係合突起58gおよび72fの裏面を面接触状態で受けるものであったが、必ずしも面接触状態で受けるように構成する必要はない。
また、前述の実施例において、第2当接部66および82は、第1係合歯58cおよび74cの裏面を面接触状態で受けるものであったが、必ずしも面接触状態で受けるように構成する必要はない。
また、前述の実施例において、係合突起58gおよび72fは、平板状に突き出す突起であったが、これに限らず、その機能を有する範囲で他の形状とされていてもよい。
また、前述の実施例1においてキャリヤカバー58に設けられた係合歯は4つであり、また、実施例2においてキャリヤカバー72に設けられた係合歯は3つであったが、これに限らず、1つ、2つ、或いは5つ以上であってもよい。
また、前述の実施例において、係合歯58c、58d、58e、58f、72c、72d、および72eは、スプライン歯状に形成されるものであったが、これに限らず、係合溝62或いは78と周方向において係合可能なものであれば、その機能を有する範囲で他の形状とされていてもよい。
また、前述の実施例において、係合溝62および78は、スプライン溝状に形成されるものであったが、これに限らず、係合歯58c、58d、58e、58f、72c、72d、或いは72eと周方向において係合可能なものであれば、その機能を有する範囲で他の形状とされていてもよい。
また、前述の実施例において、第2サンギヤS2、第2ピニオンP2、および第2リングギヤR2は斜歯歯車から成るものであったが、これに限らず、例えば平歯車等から成るものであってもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両用動力伝達装置
16,74:トランスアクスルケース(ケース)
24,70:減速用遊星歯車装置(遊星歯車装置)
58a,72a:第2ボス部(円筒状嵌合部)
58c,72c:第1係合歯(係合歯)
58d,72d:第2係合歯(係合歯)
58e,72e:第3係合歯(係合歯)
58f:第4係合歯(係合歯)
58g,72f:係合突起
60,76:円筒状内周面
62,78:係合溝
63,79:側面(係合突起の裏面)
64,80:第1当接部
65,81:側面(第1係合歯の裏面)
66,82:第2当接部
C:軸中心線
CA2:第2キャリヤ(キャリヤ)
MG2:第2モータジェネレータ(電動機)
P2:第2ピニオン(ピニオン)
R2:第2リングギヤ(リングギヤ)
S2:第2サンギヤ(サンギヤ)

Claims (2)

  1. サンギヤおよびリングギヤにそれぞれ噛み合わされたピニオンを回転可能に支持するキャリヤをケース内に収容した状態で備え、該キャリヤの側面から前記サンギヤの軸中心線方向の前記ケース側に突設された円筒状嵌合部を該ケースに形成された円筒状内周面の内側に嵌合させることで該キャリヤが径方向の移動不能に固定されると共に、該キャリヤの外周部の周方向の一部に偏って位置して径方向外側に突き出すように形成された複数の係合歯を該複数の係合歯に対応して外周側へ向かって突き出るように前記ケースに形成された複数の係合溝とそれぞれ周方向に係合させることで該キャリヤが周方向の移動不能に固定された車両用動力伝達装置の遊星歯車装置であって、
    前記キャリヤは、前記軸中心線に対して前記複数の係合歯のうちの該キャリヤが車両前進時に受ける回転力の方向の最前方の第1係合歯とは反対側の位置から径方向外側に突き出す係合突起を有し、
    前記ケースは、前記キャリヤから突き出す係合突起の裏面に隣接して該係合突起を受ける第1当接部を有する
    ことを特徴とする車両用動力伝達装置の遊星歯車装置。
  2. 前記ケースは、前記キャリヤの第1係合歯の裏面に隣接して該第1係合歯を受ける第2当接部を有することを特徴とする請求項1の車両用動力伝達装置の遊星歯車装置。
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