JP2021043059A - プローブ - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物等から受ける熱的な影響を軽減しつつ、対象物の正確な温度を測定することができるプローブを提供する。【解決手段】対象物に渦電流を発生させ且つ対象物の渦電流を検出するためのプローブは、励磁コイル、検出コイル、温度センサ、ケーシング及び断熱材を備える。励磁コイルは、励磁電流による磁束で対象物に渦電流を発生させる。検出コイルは、対象物の渦電流を検出する。温度センサは、対象物が放射する赤外線を非接触で検出する検出部を有する。ケーシングは、励磁コイル、検出コイル及び温度センサを収容する。断熱材は、ケーシングの外周面に配置され、対象物に対向する。また、検出部は、赤外線が入射するように、少なくとも一部が前記ケーシングの開口部を介して対象物に対向し、断熱材は、赤外線が通過する通過孔であって、検出部と検出部に対向する対象物とを連通する通過孔を有する。【選択図】図3

Description

この発明は、対象物に渦電流を発生させ且つ対象物の渦電流を検出するためのプローブに関する。
従来より、渦電流を利用した探傷に用いられるプローブ(渦流探傷プローブ)が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、検査の対象物等から受ける熱的な影響を軽減してその検出特性の安定化を図るべく、プローブの検出ヘッドに空気を供給するエアノズルの構成が開示されている。
特開2006−220541号公報
上述したプローブの構成では、空気の供給によって熱的な影響は軽減されるかもしれないが、対象物(測定面)の正確な温度を測定できない虞がある。そのため、対象物の過電流の検出値(測定値)に対して適切な温度補正を行うことが困難である。
この発明は、対象物等から受ける熱的な影響を軽減しつつ、対象物の正確な温度を測定することができるプローブを提供することを目的とする。
本発明によって提供される対象物に渦電流を発生させ且つ対象物の渦電流を検出するためのプローブは、励磁コイル、検出コイル、温度センサ、ケーシング及び断熱材を備える。励磁コイルは、励磁電流による磁束で対象物に渦電流を発生させる。検出コイルは、対象物の渦電流を検出する。温度センサは、対象物が放射する赤外線を非接触で検出する検出部を有する。ケーシングは、励磁コイル、検出コイル及び温度センサを収容する。断熱材は、ケーシングの外周面に配置され、対象物に対向する。また、検出部は、赤外線が入射するように、少なくとも一部が前記ケーシングの開口部を介して対象物に対向し、断熱材は、赤外線が通過する通過孔であって、検出部と検出部に対向する対象物とを連通する通過孔を有する。
上記通過孔には、筒が嵌入されていていもよい。
上記通過孔には、赤外線が通過可能なガラス素材の棒状体が嵌入されていてもよい。
上記通過孔における少なくとも対象物側の端部は、赤外線が通過可能なガラス素材の蓋部材で閉栓されていもよい。
この発明によれば、赤外線が通過する通過孔を有する断熱材を、対象物に対向するようにケーシングの外周面に配置しているので、対象物等から受ける熱的な影響を軽減しつつ、対象物の正確な温度を測定することができる。これにより、対象物の過電流の検出値(測定値)に対して適切な温度補正を行うことができ、プローブの検出精度を向上させることができる。
この発明の実施形態に係るプローブの配置例を示す斜視図である。 この発明の実施形態に係るプローブの分解図である。 図1のI−I線におけるプローブの部分的な縦断面図である。 この発明の別の実施形態に係るプローブの部分的な縦断面図である。 この発明の別の実施形態に係るプローブの部分的な縦断面図である。 この発明の別の実施形態に係るプローブの部分的な縦断面図である。 この発明の別の実施形態に係るプローブの部分的な縦断面図である。
図面を参照してこの発明の実施形態に係るプローブについて説明する。なお、この発明の構成は、実施形態に限定されるものではない。
図1は、この発明の実施形態に係るプローブ1の配置例を示す斜視図である。図2は、プローブ1の分解図である。図3は、図1のI−I線におけるプローブ1の部分的な縦断面図である。
プローブ1は、蒸気プラント等で使用される配管500に固定的に配置され、パルス渦電流探傷(PEC:Pulsed Eddy Current)によって、金属製の配管500に渦電流を発生させ且つ発生した渦電流を検出する。これにより、非接触で配管(対象物)500の厚さ等を測定(検出)でき、配管500の腐食等を発見することができる。また、プローブ1は、配管500の温度も検出(測定)する。例えば、プローブ1は図示しない制御装置に検出結果を送出可能であり、また制御装置はコンピュータ(外部機器)と有線又は無線の通信を行って各検出結果を送信可能である。作業者はコンピュータ(外部機器)において各検出結果を確認することができる。なお、複数のプローブ1を複数の検査箇所のそれぞれに設置しておき、複数のプローブ1からの検出結果を制御装置を介してコンピュータに送信するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、検査の対象物として配管500を用いているが、過電流が発生する炭素鋼等の種々の物体(平板、円筒形)を対象物として適用可能である。
プローブ1は、カバー11、ケーシング12、断熱材13及び取付部14等から構成される。カバー11は、ケーシング12の上部を覆うように配置される。ケーシング12は、励磁コイル21、検出コイル22、温度センサ31等を収容する。励磁コイル21は、励磁電流による磁束で配管500に過電流を発生させる。検出コイル21は、配管500の過電流を検出する。温度センサ31は、検出部32等を有し、配管500の温度を測定する。本実施形態の温度センサ31は、サーモパイル322を用いて、非接触で配管500の温度を測定する放射温度計である。詳細は後述する。
断熱材13は、凹型形状を呈し、凹部においてケーシング12の下部を収容する。取付部14は、蓋部材141、収容部材142及び固定部材144等を備え、ケーシング12を配管500に固定する。
蓋部材141は、ケーシング12とネジ結合する。なお、ケーシング12は、蓋部材141とネジ結合した状態で断熱材13に収容される。収容部材142は、凹部において断熱材13を収容する。また、収容部材142は、フリンジ部143において、蓋部材141及び第一固定部材144A(フリンジ部151)とネジ結合する。
固定部材144は、断面が半円形状の第一固定部材144A及び第二固定部材144B等から構成される。第一固定部材144Aと第二固定部材144Bとは、フリンジ部145A,145Bにおいて配管500を内包した状態でネジ結合する。また、固定部材144は、固定ネジによって配管500に固定される。
第一固定部材144Aは、外周面に形成された開口部150において収容部材142を挿通するとともに、フリンジ部151において、蓋部材141及び収容部材142(フリンジ部143)とネジ結合する。
次に、ケーシング12の内部の構成について説明する。図3に示すように、ケーシング12は、励磁コイル21、検出コイル22及び温度センサ31等を収容する。また、ケーシング12は、図示しないが、プローブ1の全体を制御する制御部(マイクロコンピュータ)、制御装置と通信を行う通信部等を収容する。制御部は、制御装置からの要求に応じて、各検出結果を通信部を介して制御装置に送信する。
励磁コイル21及び検出コイル22は、それぞれの軸心が一直線上になるように配列されている。また、励磁コイル21及び検出コイル22には、コア23が挿入されている。コア23は、例えばパーマロイで形成された略U字状の複数の薄板で積層されて形成されている。制御部は、励磁コイル21に一定期間だけ励磁電流を出力させ、励磁電流の出力停止後に検出コイル22による検出信号を取得する。
温度センサ31は、検出部32を有し、検出部32において対象物が放射する赤外線を非接触で検出する。検出部32は、レンズ321及びサーモパイル322等を有し、少なくとも一部がケーシング12の開口部12Aを介して配管500に対向する。具体的には、開口部12Aを介してレンズ321が配管500に対向する。
ケーシング12の開口部12Aは、断熱材13に形成された通過孔13Aの一端側に対向する。また、断熱材13の通過孔13Aの他端側は、収容部材142の底面に形成された開口部142Aと対向する。すなわち、開口部12A、通過孔13A及び開口部142Aは、連結されており、配管500から放射された赤外線が通過する通路を形成する。レンズ321は、配管500から放射された赤外線をサーモパイル322に集光する。サーモパイル322は、複数の熱電対であり、入射された赤外線エネルギーに応じた出力信号等をAD変換器(不図示)等を経由して制御部に送出する。
次に、上述したプローブ1の使用形態について説明する。プローブ1は、例えば、所定期間の経過毎に検出を実行し、検出結果を記憶部(不図示)に記憶する。そして、制御部の要求に応じて、記憶部に記憶された検出結果を、通信部から制御部に送出する。検出を実行する際、制御部は、励磁コイル21に所定期間だけ励磁電流を出力させる。
励磁コイル21は、電流が印加されることによって、その軸心の方向に磁場を形成する。一方の励磁コイル21と他方の励磁コイル21とは、軸心の方向において互いに反対向きの磁場を形成するように電流が印加される。その結果、コア23には、コア23の長手方向に沿った磁場が形成される。励磁コイル23に印加する電流を変動させることによって、配管500に発生する磁場が変動し、配管500に渦電流が発生する。
一方、配管500のうち検出コイル22の近傍の部分に発生した渦電流によって、検出コイル22を貫通する磁束が形成される。検出コイル22を貫通する磁束が変化すると、検出コイル22に誘導起電力が発生する。検出コイ22は、この誘導起電力を検出することによって、配管500の渦電流を検出する。なお、定期的な渦電流の過渡変化の取得に際し、励磁コイル21に印加される励磁電流の大きさは一定である。
また、制御部は、検出コイル22による検出信号を取得するタイミングで、温度センサ30による検出信号も取得する。これにより、渦電流の過渡変化を取得したときの配管500の温度が取得される。
作業者は、例えば、プローブ1の各検出結果(渦電流及び温度)を制御装置を介してコンピュータで受信する。コンピュータでは、各検出結果に基づいて、配管(対象物)500の厚さが算出される。この場合、配管500の過電流の検出値(測定値)に対して、検出された配管500の温度に基づく適切な温度補正が行われる。なお、プローブにおいて配管500の厚さ等を算出してもよい。
以上のように、対象物(配管)から放射される赤外線が通過する通過孔を有する断熱材を、対象物に対向するようにケーシングの外周面に配置しているので、対象物等から受ける熱的な影響を軽減しつつ、対象物の正確な温度を測定することができる。これにより、対象物の過電流の検出値(測定値)に対して適切な温度補正を行うことができ、プローブの検出精度を向上させることができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、プローブが配管(対象物)に固定されているが、固定しない構成としてもよい。例えば、作業者が携帯可能なプローブに本発明を適用してもよい。
上述の実施形態では、サーモパイルを用いた温度センサについて説明しているが、対象物が放射する赤外線を非接触で検出する構成を有する温度センサであれば、特にこれに限定されるものではない。
上述の実施形態の断熱材は、ケーシングの下部(側面及び底面)を覆っているが、特にこれに限定されるものではない。少なくとも赤外線の通過孔を有し、且つ、対象物に対向する位置のケーシングの外周面に配置されていれば、種々の形状の断熱材を採用してもよい。例えば、図4に示すプローブ1001のように、通過孔130Aを有する板状の断熱材130を、対象物に対向するケーシング12の底部の外周面に配置した構成としてもよい。
上述の実施形態では、断熱材の通過孔には、特に何も配置されていないが、配置する様にしてもよい。以下、複数の例について説明する。
例えば、図5に示すプローブ1002のように、断熱材131の通過孔131Aに、金属製の中空の筒(パイプ)300が嵌入された構成としてもよい。すなわち、筒300によって通過孔131Aが形成されている。これにより、通過孔131Aの形状をより長期に保持することができる。
また、例えば、図6に示すプローブ1003のように、断熱材132の通過孔132Aに、ガラス素材の棒状体301が嵌入された構成としてもよい。これにより、通過孔132Aを介しての対象物の熱の影響を防止できる(熱保護)。なお、ガラス素材としては、対象物から放射される赤外線を十分に透過できる素材であることが望ましい。例えば、3〜15μmの測定波長が可能なCaF2やBaF2gaが望ましい。
さらに、例えば、図7に示すプローブ1004のように、断熱材133の通過孔133Aの対象物側の端部を、ガラス素材の蓋部材302で閉栓した構成としてもよい。これにより、通過孔133A内の対象物の熱の滞留を防止できる。
この発明は、検査の対象物に渦電流を発生させ且つ対象物の渦電流を検出するためのプローブにおいて、対象物等から受ける熱的な影響を軽減しつつ、対象物の正確な温度を測定するのに有用である。
1 プローブ
11 励磁コイル
12 検出コイル
13,130,131,132,133 断熱材
13A,130A,131A,132A,133A 通過孔
31 温度センサ
32 検出部
500 配管
この発明は、対象物に渦電流を発生させ且つ対象物の渦電流を検出するためのプローブに関する。
従来より、渦電流を利用した探傷に用いられるプローブ(渦流探傷プローブ)が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、検査の対象物等から受ける熱的な影響を軽減してその検出特性の安定化を図るべく、プローブの検出ヘッドに空気を供給するエアノズルの構成が開示されている。
特開2006−220541号公報
上述したプローブの構成では、空気の供給によって熱的な影響は軽減されるかもしれないが、対象物(測定面)の正確な温度を測定できない虞がある。そのため、対象物の電流の検出値(測定値)に対して適切な温度補正を行うことが困難である。
この発明は、対象物等から受ける熱的な影響を軽減しつつ、対象物の正確な温度を測定することができるプローブを提供することを目的とする。
本発明によって提供される対象物に渦電流を発生させ且つ対象物の渦電流を検出するためのプローブは、励磁コイル、検出コイル、温度センサ、ケーシング及び断熱材を備える。励磁コイルは、励磁電流による磁束で対象物に渦電流を発生させる。検出コイルは、対象物の渦電流を検出する。温度センサは、対象物が放射する赤外線を非接触で検出する検出部を有する。ケーシングは、励磁コイル、検出コイル及び温度センサを収容する。断熱材は、ケーシングの外周面に配置され、対象物に対向する。また、検出部は、赤外線が入射するように、少なくとも一部が前記ケーシングの開口部を介して対象物に対向し、断熱材は、赤外線が通過する通過孔であって、検出部と検出部に対向する対象物とを連通する通過孔を有する。
上記通過孔には、筒が嵌入されていていもよい。
上記通過孔には、赤外線が通過可能なガラス素材の棒状体が嵌入されていてもよい。
上記通過孔における少なくとも対象物側の端部は、赤外線が通過可能なガラス素材の蓋部材で閉栓されていもよい。
この発明によれば、赤外線が通過する通過孔を有する断熱材を、対象物に対向するようにケーシングの外周面に配置しているので、対象物等から受ける熱的な影響を軽減しつつ、対象物の正確な温度を測定することができる。これにより、対象物の電流の検出値(測定値)に対して適切な温度補正を行うことができ、プローブの検出精度を向上させることができる。
この発明の実施形態に係るプローブの配置例を示す斜視図である。 この発明の実施形態に係るプローブの分解図である。 図1のI−I線におけるプローブの部分的な縦断面図である。 この発明の別の実施形態に係るプローブの部分的な縦断面図である。 この発明の別の実施形態に係るプローブの部分的な縦断面図である。 この発明の別の実施形態に係るプローブの部分的な縦断面図である。 この発明の別の実施形態に係るプローブの部分的な縦断面図である。
図面を参照してこの発明の実施形態に係るプローブについて説明する。なお、この発明の構成は、実施形態に限定されるものではない。
図1は、この発明の実施形態に係るプローブ1の配置例を示す斜視図である。図2は、プローブ1の分解図である。図3は、図1のI−I線におけるプローブ1の部分的な縦断面図である。
プローブ1は、蒸気プラント等で使用される配管500に固定的に配置され、パルス渦電流探傷(PEC:Pulsed Eddy Current)によって、金属製の配管500に渦電流を発生させ且つ発生した渦電流を検出する。これにより、非接触で配管(対象物)500の厚さ等を測定(検出)でき、配管500の腐食等を発見することができる。また、プローブ1は、配管500の温度も検出(測定)する。例えば、プローブ1は図示しない制御装置に検出結果を送出可能であり、また制御装置はコンピュータ(外部機器)と有線又は無線の通信を行って各検出結果を送信可能である。作業者はコンピュータ(外部機器)において各検出結果を確認することができる。なお、複数のプローブ1を複数の検査箇所のそれぞれに設置しておき、複数のプローブ1からの検出結果を制御装置を介してコンピュータに送信するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、検査の対象物として配管500を用いているが、電流が発生する炭素鋼等の種々の物体(平板、円筒形)を対象物として適用可能である。
プローブ1は、カバー11、ケーシング12、断熱材13及び取付部14等から構成される。カバー11は、ケーシング12の上部を覆うように配置される。ケーシング12は、励磁コイル21、検出コイル22、温度センサ31等を収容する。励磁コイル21は、励磁電流による磁束で配管500に電流を発生させる。検出コイル21は、配管500の電流を検出する。温度センサ31は、検出部32等を有し、配管500の温度を測定する。本実施形態の温度センサ31は、サーモパイル322を用いて、非接触で配管500の温度を測定する放射温度計である。詳細は後述する。
断熱材13は、凹型形状を呈し、凹部においてケーシング12の下部を収容する。取付部14は、蓋部材141、収容部材142及び固定部材144等を備え、ケーシング12を配管500に固定する。
蓋部材141は、ケーシング12とネジ結合する。なお、ケーシング12は、蓋部材141とネジ結合した状態で断熱材13に収容される。収容部材142は、凹部において断熱材13を収容する。また、収容部材142は、フリンジ部143において、蓋部材141及び第一固定部材144A(フリンジ部151)とネジ結合する。
固定部材144は、断面が半円形状の第一固定部材144A及び第二固定部材144B等から構成される。第一固定部材144Aと第二固定部材144Bとは、フリンジ部145A,145Bにおいて配管500を内包した状態でネジ結合する。また、固定部材144は、固定ネジによって配管500に固定される。
第一固定部材144Aは、外周面に形成された開口部150において収容部材142を挿通するとともに、フリンジ部151において、蓋部材141及び収容部材142(フリンジ部143)とネジ結合する。
次に、ケーシング12の内部の構成について説明する。図3に示すように、ケーシング12は、励磁コイル21、検出コイル22及び温度センサ31等を収容する。また、ケーシング12は、図示しないが、プローブ1の全体を制御する制御部(マイクロコンピュータ)、制御装置と通信を行う通信部等を収容する。制御部は、制御装置からの要求に応じて、各検出結果を通信部を介して制御装置に送信する。
励磁コイル21及び検出コイル22は、それぞれの軸心が一直線上になるように配列されている。また、励磁コイル21及び検出コイル22には、コア23が挿入されている。コア23は、例えばパーマロイで形成された略U字状の複数の薄板で積層されて形成されている。制御部は、励磁コイル21に一定期間だけ励磁電流を出力させ、励磁電流の出力停止後に検出コイル22による検出信号を取得する。
温度センサ31は、検出部32を有し、検出部32において対象物が放射する赤外線を非接触で検出する。検出部32は、レンズ321及びサーモパイル322等を有し、少なくとも一部がケーシング12の開口部12Aを介して配管500に対向する。具体的には、開口部12Aを介してレンズ321が配管500に対向する。
ケーシング12の開口部12Aは、断熱材13に形成された通過孔13Aの一端側に対向する。また、断熱材13の通過孔13Aの他端側は、収容部材142の底面に形成された開口部142Aと対向する。すなわち、開口部12A、通過孔13A及び開口部142Aは、連結されており、配管500から放射された赤外線が通過する通路を形成する。レンズ321は、配管500から放射された赤外線をサーモパイル322に集光する。サーモパイル322は、複数の熱電対であり、入射された赤外線エネルギーに応じた出力信号等をAD変換器(不図示)等を経由して制御部に送出する。
次に、上述したプローブ1の使用形態について説明する。プローブ1は、例えば、所定期間の経過毎に検出を実行し、検出結果を記憶部(不図示)に記憶する。そして、制御部の要求に応じて、記憶部に記憶された検出結果を、通信部から制御部に送出する。検出を実行する際、制御部は、励磁コイル21に所定期間だけ励磁電流を出力させる。
励磁コイル21は、電流が印加されることによって、その軸心の方向に磁場を形成する。一方の励磁コイル21と他方の励磁コイル21とは、軸心の方向において互いに反対向きの磁場を形成するように電流が印加される。その結果、コア23には、コア23の長手方向に沿った磁場が形成される。励磁コイル23に印加する電流を変動させることによって、配管500に発生する磁場が変動し、配管500に渦電流が発生する。
一方、配管500のうち検出コイル22の近傍の部分に発生した渦電流によって、検出コイル22を貫通する磁束が形成される。検出コイル22を貫通する磁束が変化すると、検出コイル22に誘導起電力が発生する。検出コイ22は、この誘導起電力を検出することによって、配管500の渦電流を検出する。なお、定期的な渦電流の過渡変化の取得に際し、励磁コイル21に印加される励磁電流の大きさは一定である。
また、制御部は、検出コイル22による検出信号を取得するタイミングで、温度センサ30による検出信号も取得する。これにより、渦電流の過渡変化を取得したときの配管500の温度が取得される。
作業者は、例えば、プローブ1の各検出結果(渦電流及び温度)を制御装置を介してコンピュータで受信する。コンピュータでは、各検出結果に基づいて、配管(対象物)500の厚さが算出される。この場合、配管500の電流の検出値(測定値)に対して、検出された配管500の温度に基づく適切な温度補正が行われる。なお、プローブにおいて配管500の厚さ等を算出してもよい。
以上のように、対象物(配管)から放射される赤外線が通過する通過孔を有する断熱材を、対象物に対向するようにケーシングの外周面に配置しているので、対象物等から受ける熱的な影響を軽減しつつ、対象物の正確な温度を測定することができる。これにより、対象物の電流の検出値(測定値)に対して適切な温度補正を行うことができ、プローブの検出精度を向上させることができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、プローブが配管(対象物)に固定されているが、固定しない構成としてもよい。例えば、作業者が携帯可能なプローブに本発明を適用してもよい。
上述の実施形態では、サーモパイルを用いた温度センサについて説明しているが、対象物が放射する赤外線を非接触で検出する構成を有する温度センサであれば、特にこれに限定されるものではない。
上述の実施形態の断熱材は、ケーシングの下部(側面及び底面)を覆っているが、特にこれに限定されるものではない。少なくとも赤外線の通過孔を有し、且つ、対象物に対向する位置のケーシングの外周面に配置されていれば、種々の形状の断熱材を採用してもよい。例えば、図4に示すプローブ1001のように、通過孔130Aを有する板状の断熱材130を、対象物に対向するケーシング12の底部の外周面に配置した構成としてもよい。
上述の実施形態では、断熱材の通過孔には、特に何も配置されていないが、配置する様にしてもよい。以下、複数の例について説明する。
例えば、図5に示すプローブ1002のように、断熱材131の通過孔131Aに、金属製の中空の筒(パイプ)300が嵌入された構成としてもよい。すなわち、筒300によって通過孔131Aが形成されている。これにより、通過孔131Aの形状をより長期に保持することができる。
また、例えば、図6に示すプローブ1003のように、断熱材132の通過孔132Aに、ガラス素材の棒状体301が嵌入された構成としてもよい。これにより、通過孔132Aを介しての対象物の熱の影響を防止できる(熱保護)。なお、ガラス素材としては、対象物から放射される赤外線を十分に透過できる素材であることが望ましい。例えば、3〜15μmの測定波長が可能なCaF2やBaF2gaが望ましい。
さらに、例えば、図7に示すプローブ1004のように、断熱材133の通過孔133Aの対象物側の端部を、ガラス素材の蓋部材302で閉栓した構成としてもよい。これにより、通過孔133A内の対象物の熱の滞留を防止できる。
この発明は、検査の対象物に渦電流を発生させ且つ対象物の渦電流を検出するためのプローブにおいて、対象物等から受ける熱的な影響を軽減しつつ、対象物の正確な温度を測定するのに有用である。
1 プローブ
11 励磁コイル
12 検出コイル
13,130,131,132,133 断熱材
13A,130A,131A,132A,133A 通過孔
31 温度センサ
32 検出部
500 配管

Claims (4)

  1. 対象物に渦電流を発生させ且つ対象物の渦電流を検出するためのプローブであって、
    励磁電流による磁束で対象物に渦電流を発生させる励磁コイルと、
    対象物の渦電流を検出する検出コイルと、
    対象物が放射する赤外線を非接触で検出する検出部を有する温度センサと、
    前記励磁コイル、前記検出コイル及び前記温度センサを収容するケーシングと、
    前記ケーシングの外周面に配置され、対象物に対向する断熱材と、
    を備え、
    前記検出部は、赤外線が入射するように、少なくとも一部が前記ケーシングの開口部を介して対象物に対向し、
    前記断熱材は、赤外線が通過する通過孔であって、前記検出部と該検出部に対向する対象物とを連通する通過孔を有することを特徴とするプローブ。
  2. 前記通過孔には、筒が嵌入されていることを特徴とする請求項1に記載のプローブ。
  3. 前記通過孔には、赤外線が通過可能なガラス素材の棒状体が嵌入されていることを特徴とする請求項1に記載のプローブ。
  4. 前記通過孔における少なくとも対象物側の端部は、赤外線が通過可能なガラス素材の蓋部材で閉栓されていることを特徴とする請求項1に記載のプローブ。
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