JP2021043057A - 埋設物探査装置および埋設物探査方法 - Google Patents

埋設物探査装置および埋設物探査方法 Download PDF

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杉原  淳
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【課題】被探査面の端部近傍領域を探査する埋設物探査装置を実現できる技術を提供する。【解決手段】被探査面上を走行する走行部と、被探査面の内部の埋設物を検出するセンサ部と、を有し、センサ部は、走行部より探査方向前方または後方の少なくとも一方に埋設された埋設物を検出可能な位置に設けられている埋設物探査装置。【選択図】図1

Description

本発明は、埋設物探査装置および埋設物探査方法に関する。
コンクリートパネル等の建築材は、内部に製品仕様通りの鉄筋が入っていることを確認するため、施工前に非破壊検査を実施する必要がある。例えば、特許文献1には、コンクリート等に埋設されている鉄筋を探査する埋設物探査装置が提案されている。
特開2000−19257号公報
本発明の目的は、被探査面の端部近傍領域を探査する埋設物探査装置を実現できる技術を提供することである。
本発明の一態様によれば、
被探査面上を走行する走行部と、
前記被探査面の内部の埋設物を検出するセンサ部と、を有し、
前記センサ部は、前記走行部より探査方向前方または後方の少なくとも一方に埋設された前記埋設物を検出可能な位置に設けられている埋設物探査装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、
被探査面の内部の埋設物を検出するセンサ部を、前記被探査面を走行する走行部を用いて探査方向に沿って移動させながら前記埋設物を探査する工程を有し、
前記埋設物を探査する工程では、前記走行部より探査方向前方または後方の少なくとも一方に埋設された前記埋設物を、前記センサ部を用いて探査する埋設物探査方法が提供される。
本発明によれば、被探査面の端部近傍領域を探査する埋設物探査装置を実現することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る埋設物探査装置10を示す概略断面図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る埋設物探査方法の一例を示すフローチャートである。 図3(a)は、本発明の第1実施形態に係る探査工程S102における探査の一例を示す概略断面図である。図3(b)は、本発明の第1実施形態に係る第1センサ部14および第2センサ部15の検出結果の一例を示すグラフである。図3(c)は、本発明の第1実施形態に係る制御部13が検出結果の処理を行った後の探査結果の一例を示すグラフである。 図4(a)および図4(b)は、本発明の第1実施形態の変形例1に係る埋設物探査装置40を示す概略断面図である。 図5は、従来の埋設物探査装置100の探査可能領域Z1と、探査不可能領域Z2とを示す概略断面図である。
<発明者の得た知見>
まず、発明者が得た知見について説明する。
コンクリートパネル等の建築材は、内部に製品仕様通りの鉄筋が入っていることを確認するため、施工前に非破壊検査を実施する必要がある。また、例えば、ビルや家屋の補修工事の際にも、壁内の鉄筋や埋設管等を避けて作業を行うため、事前に非破壊検査を行う必要がある。このような非破壊検査においては、例えば、電磁波レーダ法に基づく埋設物探査装置と、電磁誘導法に基づく埋設物探査装置とが用いられている。
電磁波レーダ法は、深部(例えば、深さ100mm超)の探査に適しており、非金属の探査も可能である。しかしながら、センサを小型にできないため装置が大型になりやすい。一方、電磁誘導法は、非金属の探査はできない反面、浅場(例えば、深さ100mm以内)の探査に適しており、センサを小型に構成することもできる。そのため、電磁誘導法に基づく埋設物探査装置は、浅場に金属埋設物を有する構造物、例えば、コンクリートパネル等を探査するのに適している。
ここで、タイヤ等の走行部を有する埋設物探査装置は、構造物の被探査面上を走行しながら探査をすることで、測長と探査とを同時に行うことができる。これにより、埋設物の位置を正確に知ることが可能となる。しかしながら、従来の埋設物探査装置は、例えば、タイヤ間にセンサ部が設けられているため、被探査面の端部近傍領域を探査することができない。以下、その理由を、図面を用いて詳しく説明する。
図5は、従来の埋設物探査装置100の探査可能領域Z1と、探査不可能領域Z2とを示す概略断面図である。従来の埋設物探査装置100は、例えば、タイヤ等の走行部110と、センサ部120とを有している。走行部110は、コンクリートパネル20の被探査面21上を走行するように構成されている。センサ部120は、被探査面21の内部の埋設物30を検出するように構成されている。なお、図5の矢印は、探査の際に埋設物探査装置100等が移動する方向(以下、探査方向ともいう)を示している。
従来の埋設物探査装置100は、被探査面21上を探査方向に移動しながら、センサ部120の鉛直方向に埋設物30があるかどうかを探査する。しかしながら、センサ部120は走行部110の間に設けられているため、被探査面21の端部近傍領域の上方にセンサ部120を移動させようとすると、走行部110が被探査面21上からはみ出してしまう。また、被探査面21の端部が壁等で遮られている場合には、センサ部12を端部近傍領域の上方に移動させることができない。そのため、被探査面21の端部近傍領域は探査不可能領域Z2となってしまう。すなわち、従来の埋設物探査装置100は、被探査面21の端部近傍領域を探査することが不可能である。この事は、例えば、被探査面21の端部に近い位置(例えば、端部から20mm程度の位置)に鉄筋が入ったコンクリートパネル20等を探査する際に、特に大きな問題となる。
なお、本明細書において、被探査面21の「端部近傍領域」とは、被探査面21に探査不可能領域Z2が存在する場合には、探査不可能領域Z2と同じ領域を示すものとする。被探査面21に探査不可能領域Z2が存在しない場合の定義については後述する。
本願発明者は、上述のような事象に対して鋭意研究を行った。その結果、センサ部を走行部より探査方向前方または後方の少なくとも一方に埋設された埋設物を検出可能な位置に設けることで、被探査面の端部近傍領域を探査できることを見出した。
[本発明の実施形態の詳細]
次に、本発明の一実施形態を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<本発明の第1実施形態>
(1)埋設物探査装置10の構成
まず、本実施形態の埋設物探査装置10の構成について説明する。
図1は、本実施形態の埋設物探査装置10を示す概略断面図である。図1に示すように、本実施形態の埋設物探査装置10は、例えば、タイヤ等の走行部11と、センサ部12と、制御部13とを有している。埋設物探査装置10は、例えば、コンクリートパネル20の被探査面21の内部に埋設された埋設物30を探査するように構成されている。
コンクリートパネル20は、例えば、幅600mm、長さ5000mm、厚さ100mmのALC(autoclaved lightweight aerated concrete)パネルであり、建築材として用いられる。コンクリートパネル20の内部には、強度や耐久性を向上させるための埋設物30が、例えば、格子状に入っている。埋設物30は、例えば、直径3mm以上30mm以下の鉄筋である。
走行部11は、探査の際に被探査面21と接触して、被探査面21上を走行するように構成されている。また、走行部11は、埋設物探査装置10が探査方向に移動した距離を測長するように構成されている。走行部11が埋設物探査装置10の移動距離を測長することで、測長と探査とを同時に行うことができる。これにより、埋設物30の位置を正確に知ることができる。なお、走行部11は、手動によって被探査面21上を走行するように構成されていてもよいし、自走するように構成されていてもよい。埋設物探査装置10は、走行部11が手動によって走行しやすいように、任意の位置にハンドルが設けられていてもよい。
センサ部12は、被探査面21の内部の埋設物30を検出するように構成されている。センサ部12は、例えば、コイルを有する近接センサであり、電磁誘導法によって埋設物30を検出する。センサ部12は、例えば、深さが100mm以下の浅場に埋設された埋設物30を検出するのに適している。
センサ部12は、走行部11より探査方向前方または後方の少なくとも一方に埋設された埋設物30を検出可能な位置に設けられている。具体的には、例えば、走行部11より探査方向前方または後方の少なくとも一方に設けられている。好ましくは、走行部11より探査方向前方および後方にそれぞれ設けられている。本実施形態では、例えば、走行部11より探査方向後方に第1センサ部14が、走行部11より探査方向前方に第2センサ部15がそれぞれ設けられている。これにより、被探査面21の全面を探査可能領域Z1とすることができる。すなわち、本実施形態の埋設物探査装置10は、被探査面21の端部近傍領域を含む全面を探査することが可能である。なお、センサ部12を用いた探査方法については、詳細を後述する。
なお、被探査面21に探査不可能領域Z2が存在しない場合において、被探査面21の「端部近傍領域」とは、被探査面21の端部からセンサ部12の探査方向前後の間隔d以内の領域を示すものとする。つまり、図1における領域Z3および領域Z5が端部近傍領域を示す。
センサ部12の探査方向前後の間隔dは、センサ部12同士が相互干渉しない距離以上であることが好ましい。センサ部12同士が相互干渉しない距離とは、センサ部12の仕様によって決まる。センサ部12同士が接近して設けられている場合、相互干渉によってセンサ部12が誤動作する可能性がある。これに対し、センサ部12の間隔dを相互干渉しない距離以上とすることで、センサ部12の誤動作を抑制することができる。なお、センサ部12として、センサ部12と埋設物30との距離により発振周波数が変化する自励式の渦電流センサを用いる場合、センサ部12の間隔dは、例えば、50mm以上150mm以下とすることができる。
制御部13は、例えば、走行部11と、センサ部12と、データを送受信可能なように構成されている。制御部13としては、例えば、所定のプログラムを必要に応じて実行するマイクロコンピュータを用いることができる。制御部13は、埋設物30の検出結果を処理し、任意の位置に設けられた液晶ディスプレイ等の表示部(図示せず)に探査結果を表示させることができる。
制御部13は、埋設物探査装置10が、被探査面21の端部近傍領域を探査する際は、走行部11より探査方向前方または後方のいずれか一方に設けられたセンサ部12の検出結果を採用し、被探査面21の端部近傍領域以外の領域を探査する際は、走行部11より探査方向前方および後方にそれぞれ設けられたセンサ部12の検出結果の代表値を採用するように構成されている。本明細書において、センサ部12の検出結果の代表値とは、例えば、複数のセンサ部12の検出結果の平均値、中央値、または、いずれか1つのセンサ部12の値等を含むものとする。これにより、被探査面21の端部近傍領域以外の領域を探査する際に、探査の精度を向上させることができる。なお、制御部13が行う検出結果の処理については、詳細を後述する。
また、埋設物探査装置10を構成する部材には、金属材料を出来るだけ少なくすることが好ましい。埋設物探査装置10を構成する部材に金属材料が多く含まれている場合、センサ部12の検出結果に誤差が生じてしまう可能性がある。これに対し、金属材料を出来るだけ少なくすることで、センサ部12の検出結果の誤差を抑制することができる。
(2)埋設物探査装置10を用いた埋設物探査方法
次に、本実施形態の埋設物探査装置10を用いた埋設物探査方法について説明する。
図2は、本実施形態の埋設物探査方法の一例を示すフローチャートである。本実施形態の埋設物探査方法は、例えば、準備工程S101と、探査工程S102と、処理工程S103と、を有する。
(準備工程S101)
まず、準備工程S101では、埋設物探査装置10を被探査面21上に配置する。埋設物探査装置10は、例えば、被探査面21の端部(探査方向後方側)の上方に、走行部11より探査方向後方に設けられたセンサ部12(第1センサ部14)が位置するように配置する。これにより、第1センサ部14が探査方向後方側の端部近傍領域(領域Z3)に埋設された埋設物30を検出することができる。
なお、探査するコンクリートパネル20の長さ(探査方向の長さ)は、例えば、センサ部12の間隔dの2倍以上であることが好ましい。これにより、被探査面21の全面を探査可能領域Z1とすることができる。また、コンクリートパネル20の厚さは、例えば、100mm以下であることが好ましい。これにより、埋設物30がコンクリートパネル20のいずれの深さ位置に埋設されていたとしても検出することができる。
(探査工程S102)
探査工程S102では、センサ部12を有する埋設物探査装置10を探査方向に沿って移動させながら埋設物30の探査を行う。埋設物探査装置10の移動は、例えば、走行部11を用いて作業者が手動によって行う。この際、走行部11は、例えば、タイヤの回転数をもとにセンサ部12の移動距離を測長する。走行部11は、移動距離のデータを、例えば、制御部13に送信する。
センサ部12の鉛直方向に埋設物30が存在する場合、センサ部12が生成する磁界が埋設物30によって歪められる。センサ部12は、その歪み具合から埋設物30を検出する。センサ部12は、得られた検出結果を、例えば、制御部13に送信する。
探査工程S102では、走行部11より探査方向前方または後方の少なくとも一方に埋設された埋設物30を、センサ部12を用いて探査する。具体的には、例えば、探査方向後方側の端部近傍領域(領域Z3)に埋設された埋設物30を、第1センサ部14を用いて探査し、探査方向前方の端部近傍領域(領域Z5)に埋設された埋設物30を、第2センサ部15を用いて探査する。また、端部近傍領域以外の領域(領域Z4)に埋設された埋設物30は、第1センサ部14および第2センサ部15の両方を用いて探査する。これらにより、被探査面21の端部近傍領域を含む全面を探査することができる。
(処理工程S103)
処理工程S103では、探査工程S102でセンサ部12によって得られた検出結果を処理する。検出結果の処理は、制御部13が行う。以下、制御部13が行う検出結果の処理について、図面を用いて説明する。
図3(a)は、探査工程S102における探査の一例を示す概略断面図である。図3(b)は、第1センサ部14および第2センサ部15の検出結果の一例を示すグラフであり、検出結果Aは第1センサ部14の検出結果を示し、検出結果Bは第2センサ部15の検出結果を示している。図3(c)は、制御部13が検出結果の処理を行った後の探査結果Cの一例を示すグラフである。図3(b)および図3(c)におけるピークの位置は埋設物30の探査方向の位置を示している。
図3(b)に示すように、探査方向後方側の端部近傍領域(領域Z3)では第1センサ部14の検出結果Aが得られ、探査方向前方側の端部近傍領域(領域Z5)では、第2センサ部15の検出結果Bが得られている。また、端部近傍領域以外の領域(領域Z4)では第1センサ部14の検出結果Aおよび第2センサ部15の検出結果Bが得られている。なお、第2センサ部15は、探査を開始する位置が第1センサ部14より探査方向前方に間隔dだけずれているため、第2センサ部15の検出結果Bを探査方向前方に間隔dだけオフセットしている。
処理工程S103では、端部近傍領域の検出結果を処理する際は、走行部11より探査方向前方または後方のいずれか一方に設けられたセンサ部12の検出結果を採用し、端部近傍領域以外の領域の検出結果を処理する際は、走行部11より探査方向前方および後方にそれぞれ設けられたセンサ部12の検出結果の代表値を採用する。具体的には、例えば、領域Z3を処理する際は、第1センサ部14の検出結果Aを採用し、領域Z5を処理する際は、第2センサ部15の検出結果Bを採用する。また、領域Z4を処理する際は、第1センサ部14の検出結果Aおよび第2センサ部15の検出結果Bの代表値を採用する。このような処理を行った後の探査結果が図3(c)の探査結果Cである。このような処理を行うことで、被探査面21の端部近傍領域の探査結果を得ることができる。また、端部近傍領域以外の領域においては、複数の検出結果の代表値を用いるため、センサ部12の個体差やノイズによる影響を低減することができる。その結果、探査の精度を向上させることができる。
以上の工程により、コンクリートパネル20の内部に埋設された埋設物30を探査することができる。得られた探査結果からは、例えば、埋設物30の位置(探査方向および深さ方向の位置)や埋設物30の径を知ることができる。得られた探査結果は、例えば、液晶ディスプレイ等の表示部に表示してもよい。
(3)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
(a)本実施形態では、センサ部12は、走行部11より探査方向前方または後方の少なくとも一方に埋設された埋設物30を検出可能な位置に設けられている。具体的には、例えば、走行部11より探査方向前方または後方の少なくとも一方に設けられている。好ましくは、走行部11より探査方向前方および後方にそれぞれ設けられている。これにより、被探査面21の全面を探査可能領域Z1とすることができる。すなわち、本実施形態の埋設物探査装置10は、被探査面21の端部近傍領域を含む全面を探査することが可能である。
ここで、図5に示したように、従来の埋設物探査装置100は、装置の傾きによる影響を低減し、センサ部120と被探査面21との位置関係を一定に保つために、センサ部120が走行部110の間に設けられている。これにより、従来の埋設物探査装置100は、埋設物30を安定的に探査することができる。しかしながら、上述したように、従来の埋設物探査装置100には、被探査面21の端部近傍領域を探査することができないという問題があり、例えば、被探査面21の端部に近い位置(例えば、端部から20mm程度の位置)に鉄筋が入ったコンクリートパネル20等を探査する際には不利である。
これに対し、本実施形態では、敢えて走行部11の外側にセンサ部12が設けられている。具体的には、例えば、走行部11より探査方向後方に第1センサ部14が、走行部11より探査方向前方に第2センサ部15がそれぞれ設けられている。これにより、探査方向後方側の端部近傍領域(領域Z3)は第1センサ部14を用いて探査し、探査方向前方側の端部近傍領域(領域Z5)は第2センサ部15を用いて探査することができる。また、一対のセンサ部12が対称的に設けられているため、装置のバランスがとれ、センサ部12と被探査面21との位置関係を一定に保つことができる。さらに、複数のセンサ部12の検出結果の代表値を採用することで、探査の精度を向上させることができる。以上より、本実施形態の埋設物探査装置10は、被探査面21の端部に近い位置(例えば、端部から20mm程度の位置)に鉄筋が入ったコンクリートパネル20等を探査する際に好適に用いることができる。
(b)本実施形態の制御部13は、埋設物探査装置10が、被探査面21の端部近傍領域を探査する際は、走行部11より探査方向前方または後方のいずれか一方に設けられたセンサ部12の検出結果を採用し、被探査面21の端部近傍領域以外の領域を探査する際は、走行部11より探査方向前方および後方にそれぞれ設けられたセンサ部12の検出結果の代表値を採用するように構成されている。これにより、被探査面21の端部近傍領域以外の領域を探査する際に、センサ部12の個体差やノイズによる影響を低減することができる。その結果、探査の精度を向上させることができる。
(c)本実施形態のセンサ部12の探査方向前後の間隔dは、センサ部12同士が相互干渉しない距離以上であることが好ましい。センサ部12同士が接近して設けられている場合、相互干渉によってセンサ部12が誤動作する可能性がある。これに対し、センサ部12の間隔dを相互干渉しない距離以上とすることで、センサ部12の誤動作を抑制することができる。
(4)第1実施形態の変形例
上述の実施形態は、必要に応じて、以下に示す変形例のように変更することができる。以下、上述の実施形態と異なる要素についてのみ説明し、上述の実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
(4−1)第1実施形態の変形例1
図4(a)および図4(b)は、本変形例の埋設物探査装置40を示す概略断面図である。図4(a)に示すように、本変形例の埋設物探査装置40は、例えば、第1センサ14部が、走行部11より探査方向後方に設けられ、第2センサ部15は設けられていない。なお、装置のバランスをとるため、例えば、走行部11より探査方向前方に第2センサ部15の代わりとしてカウンターウエイト等が設けられていてもよい。本変形例では、例えば、以下の手順で埋設物30の探査を行う。
まず、図4(a)に示すように、埋設物探査装置40を、例えば、被探査面21の探査方向後方側の端部の上方に、第1センサ部14が位置するように配置する。そして、埋設物探査装置40を探査方向に沿って移動させながら埋設物30の探査を行う。これにより、被探査面21の探査方向後方側の領域Z6を探査することができる。走行部11が、被探査面21の探査方向前方側の端部に到達したら、探査を一度停止する。
次に、図4(b)に示すように、埋設物探査装置40を、例えば、被探査面21の探査方向前方側の端部の上方に、第1センサ部14が位置するように再配置する。再配置は、埋設物探査装置40ごと向きが反対になるように行ってもよいし、第1センサ部14のみを移動させてもよい。その後、埋設物探査装置40を探査方向逆向きに移動させながら、埋設物30の探査を行う。これにより、被探査面21の探査方向前方側の領域Z7を探査することができる。
なお、埋設物探査装置40を再配置する際には、例えば、制御部13が第1センサ部14の位置の同期を行うことが好ましい。これにより、制御部13は、領域Z6の検出結果および領域Z7の検出結果がつながるように処理することができる。その結果、被探査面21全面の探査結果を得ることが可能となる。
以上、本変形例のように、センサ部12が走行部11より探査方向前方または後方のいずれか一方に設けられている場合でも、被探査面21の端部近傍領域を含む全面を探査することができる。また、本変形例の埋設物探査装置40は、第1実施形態と比べて、センサ部12の数を減らすことができるため、より安価に実現することが可能となる。
(4−2)第1実施形態の変形例2
本変形例のセンサ部12は、発振周波数がセンサ部12と埋設物30との距離に関係なく一定な他励式の渦電流センサである。また、センサ部12それぞれの発振周波数が互いに異なっている。具体的には、例えば、第1センサ部14の発振周波数と、第2センサ部15の発振周波数とが互いに異なっている。これにより、センサ部12同士の相互干渉を抑制することができる。
本変形例においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。また、センサ部12同士が相互干渉し難いため、第1実施形態と比べて、センサ部12の間隔dを短くすることができる。その結果、より小型の埋設物探査装置10を実現することが可能となる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上述の実施形態では、センサ部12が走行部11より探査方向前方または後方の少なくとも一方に設けられている場合について説明したが、センサ部12の位置は、上述の実施形態に限らない。センサ部12は、走行部11より探査方向前方または後方の少なくとも一方に埋設された埋設物30を検出可能な位置に設けられていてもよい。具体的には、例えば、センサ部12を探査方向前方または後方の少なくとも一方に向けて斜めに設け、走行部11より探査方向前方または後方の少なくとも一方に埋設された埋設物30を検出するように構成してもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、センサ部12として、コイルを有する近接センサを用い、電磁誘導法によって埋設物30を検出する場合について説明したが、センサ部12として、受信アンテナと送信アンテナとを有するアンテナセンサを用い、電磁波レーダ法によって埋設物30を検出してもよい。この場合、上述の実施形態と比べて、より深部(例えば、深さ100mm超)の探査に好適に用いることができる。また、非金属の埋設物30を探査することが可能となる。
また、上述の実施形態では、第1センサ部14と第2センサ部15とを同時に動作させて探査を行う場合について説明したが、センサ部12の動作態様は上述の実施形態に限らない。例えば、探査時に動作するセンサ部12を切り替えることによって、探査方向後方側の端部近傍領域(領域Z3)に埋設された埋設物30を、第1センサ部14を用いて探査し、それ以外の領域(領域Z4および領域Z5)に埋設された埋設物30を、第2センサ部15を用いて探査するようにしてもよい。この場合、第1実施形態と比べて、第1センサ部14と第2センサ部15とが同時に動作している時間が少なくなり、センサ部12同士の相互干渉を抑制することができる。
また、上述の実施形態では、2つのセンサ部12が走行部11より探査方向前方および後方にそれぞれ設けられている場合について説明したが、センサ部12の個数および位置は、上述の実施形態に限らない。例えば、センサ部12を、被探査面21を平面視した際に探査方向と交差(または直交)する方向に沿って所定の間隔で複数設けてもよい。この場合、第1実施形態と比べて、より幅広い範囲に埋設された埋設物30を一度に探査することができる。なお、センサ部12の間隔は、センサ部12同士が相互干渉しない距離以上であることが好ましい。
また、上述の実施形態では、建築材として用いられるコンクリートパネル20の探査を行う場合について説明したが、探査を行う構造物はコンクリートパネル20に限定されない。本発明は、被探査面の内部に埋設物を有する構造物、例えば、壁や床等の構造物にも適用可能である。
<本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様を付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
被探査面上を走行する走行部と、
前記被探査面の内部の埋設物を検出するセンサ部と、を有し、
前記センサ部は、前記走行部より探査方向前方または後方の少なくとも一方に埋設された前記埋設物を検出可能な位置に設けられている埋設物探査装置が提供される。
(付記2)
付記1に記載の埋設物探査装置であって、
前記センサ部は、前記走行部より探査方向前方または後方の少なくとも一方に設けられている。
(付記3)
付記1に記載の埋設物探査装置であって、
前記センサ部は、前記走行部より探査方向前方および後方にそれぞれ設けられている。
(付記4)
付記3に記載の埋設物探査装置であって、
前記被探査面の端部近傍領域を探査する際は、前記走行部より探査方向前方または後方のいずれか一方に設けられた前記センサ部の検出結果を採用し、前記被探査面の前記端部近傍領域以外の領域を探査する際は、前記走行部より探査方向前方および後方にそれぞれ設けられた前記センサ部の検出結果の代表値を採用する制御部をさらに有する。
(付記5)
付記3または付記4に記載の埋設物探査装置であって、
前記センサ部の探査方向前後の間隔は、前記センサ部が相互干渉しない距離以上である。
(付記6)
付記3から付記5のいずれか1つに記載の埋設物探査装置であって、
前記センサ部それぞれの発振周波数が互いに異なっている。
(付記7)
本発明の他の態様によれば、
被探査面の内部の埋設物を検出するセンサ部を、前記被探査面を走行する走行部を用いて探査方向に沿って移動させながら前記埋設物を探査する工程を有し、
前記埋設物を探査する工程では、前記走行部より探査方向前方または後方の少なくとも一方に埋設された前記埋設物を、前記センサ部を用いて探査する埋設物探査方法が提供される。
(付記8)
付記7に記載の埋設物探査方法であって、
前記センサ部の検出結果を処理する工程をさらに有し、
前記検出結果を処理する工程では、前記被探査面の端部近傍領域の検出結果を処理する際は、前記走行部より探査方向前方または後方のいずれか一方に設けられた前記センサ部の検出結果を採用し、前記被探査面の前記端部近傍領域以外の領域の検出結果を処理する際は、前記走行部より探査方向前方および後方にそれぞれ設けられた前記センサ部の検出結果の代表値を採用する。
10 埋設物探査装置
11 走行部
12 センサ部
13 制御部
14 第1センサ部
15 第2センサ部
20 コンクリートパネル
21 被探査面
30 埋設物
40 埋設物探査装置
100 埋設物探査装置
110 走行部
120 センサ部
Z1 探査可能領域
Z2 探査不可能領域
Z3 領域
Z4 領域
Z5 領域
Z6 領域
Z7 領域
S101 準備工程
S102 探査工程
S103 処理工程

Claims (8)

  1. 被探査面上を走行する走行部と、
    前記被探査面の内部の埋設物を検出するセンサ部と、を有し、
    前記センサ部は、前記走行部より探査方向前方または後方の少なくとも一方に埋設された前記埋設物を検出可能な位置に設けられている埋設物探査装置。
  2. 前記センサ部は、前記走行部より探査方向前方または後方の少なくとも一方に設けられている請求項1に記載の埋設物探査装置。
  3. 前記センサ部は、前記走行部より探査方向前方および後方にそれぞれ設けられている請求項1に記載の埋設物探査装置。
  4. 前記被探査面の端部近傍領域を探査する際は、前記走行部より探査方向前方または後方のいずれか一方に設けられた前記センサ部の検出結果を採用し、前記被探査面の前記端部近傍領域以外の領域を探査する際は、前記走行部より探査方向前方および後方にそれぞれ設けられた前記センサ部の検出結果の代表値を採用する制御部をさらに有する請求項3に記載の埋設物探査装置。
  5. 前記センサ部の探査方向前後の間隔は、前記センサ部が相互干渉しない距離以上である請求項3または請求項4に記載の埋設物探査装置。
  6. 前記センサ部それぞれの発振周波数が互いに異なっている請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の埋設物探査装置。
  7. 被探査面の内部の埋設物を検出するセンサ部を、前記被探査面を走行する走行部を用いて探査方向に沿って移動させながら前記埋設物を探査する工程を有し、
    前記埋設物を探査する工程では、前記走行部より探査方向前方または後方の少なくとも一方に埋設された前記埋設物を、前記センサ部を用いて探査する埋設物探査方法。
  8. 前記センサ部の検出結果を処理する工程をさらに有し、
    前記検出結果を処理する工程では、前記被探査面の端部近傍領域の検出結果を処理する際は、前記走行部より探査方向前方または後方のいずれか一方に設けられた前記センサ部の検出結果を採用し、前記被探査面の前記端部近傍領域以外の領域の検出結果を処理する際は、前記走行部より探査方向前方および後方にそれぞれ設けられた前記センサ部の検出結果の代表値を採用する請求項7に記載の埋設物探査方法。
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