JPH05196446A - マイクロ波を用いた厚み測定方法及び厚み測定用マイクロ波センサ - Google Patents

マイクロ波を用いた厚み測定方法及び厚み測定用マイクロ波センサ

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JPH05196446A
JPH05196446A JP4202403A JP20240392A JPH05196446A JP H05196446 A JPH05196446 A JP H05196446A JP 4202403 A JP4202403 A JP 4202403A JP 20240392 A JP20240392 A JP 20240392A JP H05196446 A JPH05196446 A JP H05196446A
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JP
Japan
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microwave
signal
thickness
tire
measuring
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JP4202403A
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English (en)
Inventor
Reza Zoughi
ズーギ レザ
Sasan Bakhtiari
バクティアリ ササン
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KORORADO STATE UNIV RES FUAUND
KORORADO STATE UNIV RES FUAUNDEISHIYON
University of Colorado Research Foundation
Original Assignee
KORORADO STATE UNIV RES FUAUND
KORORADO STATE UNIV RES FUAUNDEISHIYON
University of Colorado Research Foundation
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    • G01B15/02Measuring arrangements characterised by the use of electromagnetic waves or particle radiation, e.g. by the use of microwaves, X-rays, gamma rays or electrons for measuring thickness
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    • G01N22/00Investigating or analysing materials by the use of microwaves or radio waves, i.e. electromagnetic waves with a wavelength of one millimetre or more
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タイヤ内の鋼帯を被覆するゴム層の厚みを、
タイヤ表面に向けてマイクロ波信号を送信し、そのタイ
ヤからの反射信号の移相を測定することによって測定す
る。 【構成】 マイクロ波信号をタイヤに向けて導くために
導波管を使用する。送信マイクロ波信号とタイヤからの
反射信号との、導波管内での干渉によって導波管内に定
常波が発生する。導波管の長さに沿って一連の鉱石検波
器を設け、これらによって定常波を測定する。またプロ
セッサを用いて反射係数の位相を計算し、位相の所定関
数としてゴム相の厚みを求める。マイクロ波周波数と、
導波管とタイヤとの間隔とを適宜選択することによって
タイヤにおいて有り得べきゴム厚みの範囲での位相の関
数としてゴム相の厚みを一義的に測定することができ
る。更に、上記パラメータの選択によって位相反転(1
80°から−180°へ)を特定ゴム厚みにおいて発生
させることができる。これをタイヤ再生作業において用
いることにより、所定最少ゴム厚みに達した時研磨作業
を停止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に厚み測定の分野に
関する。より詳細には、本発明はマイクロ波技術を使用
して、タイヤ内の鋼帯を被覆するゴム層の厚みを、反射
マイクロ波信号の位相の関数として精密測定するマイク
ロ波を用いた厚み測定方法及び厚み測定用マイクロ波セ
ンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】タイヤ再生を行う場合、その前に残って
いるトレッドを除去する必要がある。従来の方法では、
回転ナイフを用いて残っているトレッドゴムをタイヤ外
被から研磨または切削する。理想的には、約2mm厚のゴ
ム層を残してタイヤ外被内の鋼帯を被覆したままにして
おくことである。1つの共通の課題は、研磨作業におい
てゴムが十分に除去される時期を求めることである。ゴ
ムの除去量が多すぎまた鋼帯が損傷すると、タイヤ外被
は使い物にならなくなる。従来の方法では、研磨作業を
定期的に停止して、マイクロメータをタイヤ内の鋼帯に
達するまでゴムに差込むことによって残るゴムの深さを
手動測定する。この残存ゴムの深さの手動測定は代表的
には、タイヤ周囲に沿った、任意選択した1つの箇所で
のみ行う。鋼帯がタイヤ外被の1つの部位において径方
向に膨らんでいる場合、手動測定では、ナイフによる鋼
帯にまで至る被覆除去や損傷を避けるように研磨作業を
停止することはできない。更には、手動測定ではその研
磨作業の実質的な遅れや人件費の増大をもたらす。これ
まで、タイヤ等の対象物の欠陥を検出するためにマイク
ロ波を用いた多数の装置や方法が下記の通り提案されて
いる。
【0003】 発明者 特許番号 特許交付日 Prine 3,549,986 1970年12月22日 Evans 4,224,624 1980年9月23日 Searle他 3,648,164 1972年5月7日 Maine 4,936,529 1990年2月26日 Lowitz 4,707,652 1987年11月17日 Prineではタイヤ等のサンプルの欠陥を検出するた
めの、マイクロ波使用の装置を開示している。この装置
は送信アンテナと受信アンテナとを有し、これらのアン
テナを互いに極性を逆にして設けている。受信機は送信
アンテナから直接送信されるエネルギやサンプルの表面
からの反射エネルギに対しては比較的不感応であるが、
サンプル内の欠陥によって散乱させられたエネルギに対
しては高い感応を示す。
【0004】またEvansは可動対象物が所定位置に
あることを検出する装置を開示している。この位置決め
は可動対象物からの反射マイクロ波の極性変化を検出す
ることによって行う。Searle他の開示する装置は
ゴムまたはプラスチック媒体(例えば、タイヤ)内に配
列された導電素線(例えば、鋼帯)の間隔の差異を検出
するものである。タイヤ内にはマイクロ波送信機が、ま
たタイヤ外部には受信機が設けられる(あるいはこの逆
の配置になる)。タイヤの回転につれて、鋼帯の間隔の
差異が、タイヤ経由で受信機へ送信されるマイクロ波信
号の強さに影響を与える。
【0005】またMaineの開示する装置は軌道車の
金属製車輪の表面の傷を検出するものである。レールに
近接取付けされた共振空洞によって、車輪表面からマイ
クロ波エネルギが反射させられる。この反射信号をマイ
クロ波検波器が受信し、その反射信号の変化を監視して
表面の傷を判定する。またLowitzはバルク材に平
行な偏波散乱電磁波を測定することによってそのバルク
材内の不純物を検出する装置を開示している。この検出
器は、バルク材と通過する信号の強さの変化に応答して
サンプルの有効バルク誘電定数を変化させる不純物の有
無を検出するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】検索で見つけた従来技
術の参考文献にいずれにも、反射マイクロ波信号の位相
の関数としてタイヤゴムの厚みを精密測定する手段につ
いての開示がない。本発明は研磨作業を中断することな
くゴム層の厚みを精密かつ非破壊的に測定することを可
能にするものである。更に、本発明によれば、センサの
前でタイヤを回転させながらゴム層の厚みを連続測定し
てタイヤ外被内の鋼帯の膨らみまたはその他の歪を識別
することができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はタイヤ内の鋼帯
を被覆しているゴム層の厚みを測定する方法と装置を提
供するものである。本発明の方法と装置においては、マ
イクロ波信号をタイヤ外面に向けて送信し、その送信信
号とタイヤからの反射信号との位相差を測定する。好ま
しい実施例においては、導波管を用いてタイヤへマイク
ロ波信号を放射する。その導波管内においては送信信号
とタイヤからの反射信号との干渉によって定常波が発生
する。この定常波を測定するために一連の鉱石検波器を
導波管の長さに沿って設けている。更に処理装置を設け
て、反射係数の位相を計算するとともにその位相の所定
関数としてゴム層の厚みを求める。マイクロ波の周波数
と、導波管とタイヤとの間隔とを適宜選択することによ
って、ゴム層の厚みをタイヤにおいて普通あり得るゴム
厚みの範囲での位相関数として一意的に決定することが
できる。更に、それらのパラメータを適宜選択すること
によって特定のゴム厚みで位相を反転(180°から−
180°)させることができる。これは、所定の最少ゴ
ム厚みに達した場合に研磨作業を停止することができる
ためにタイヤ再生作業において使用できる。
【0008】本発明の主たる目的は、研磨作業におい
て、タイヤ外被の周囲に沿ったすべての箇所において鋼
帯を被覆しているゴム層の厚みを連続的に測定する方法
と装置を提供することにある。本発明の別の目的は導電
材層で裏打ちされた高減衰、誘電材の層の厚みを非破壊
的、非侵入的に測定する方法と装置を提供することにあ
る。
【0009】
【作用】導電材の平面に電磁波が衝突すると、その電磁
波は反射される。その電磁波の伝播方向が導電平面に鉛
直でありしかもその導電平面が完全な導電体であれば、
電磁波は導電平面に対して鉛直に完全反射されることに
なる。また、反射波はその振幅と位相が入射波と同じに
なる。この状況で、反射係数の大きさ(Γ=Er
i )は1であり、反射係数の位相は−180°であ
る。複素数で表せば、この場合はΓ=−1となる。伝達
係数(γ=Et /Ei )はゼロである。入射波と、反対
方向に進行する反射波との干渉により定常波が発生し、
この定常波において電界と磁界とは両方とも間隔λ/2
で規則的にゼロ(および最大値)となる。
【0010】高減衰、誘電材(例えば、ゴム)の層を導
電平面の前方に置くとより複雑な状況が発生する。この
場合、入射波の一部が誘電層によって反射され、一部
が、これを反射した導電平面へ誘導層を通って送られ、
一部が誘電層によって実際に吸収される。その結果、反
射波は振幅が実質的に減衰させられ、また入射ビームに
対して移相が変更される。この場合、反射係数は、誘導
層によって誘起された移相に嘘部が対応している複素数
である。反射信号の振幅は入射信号より小さいので、2
つの信号同士が干渉しても定常波が発生せず、むしろ最
大値と最小値とを規則的にもつ複合波形が発生する。
【0011】
【実施例】以下に、図面を参照しながら本発明の具体例
を詳細に説明する。図1は本発明の好ましい実施例のブ
ロック図を示す。信号発生器12はマイクロ波信号を発
生し、この信号はタイヤ20の外面と鉛直な方向へ導波
管14によって小さいホーンアンテナを通って導かれ
る。タイヤはタイヤ外被内で導電鋼帯24によって裏打
ちした多数のゴム層21,22,23を有する。これら
のゴム層21,22,23はその成分が実質的に異なっ
ていてもいなくてもよい。この装置の目的はゴム層2
1,22,23の全厚を測定するものである。これとは
別に、この装置は、導電材の層で裏打ちした誘電材の層
の厚みを測定することが必要な他の用途に使用可能にで
きる。
【0012】以下に説明するように、上記マイクロ波信
号の周波数は明確に測定できるゴム層厚みの範囲を管理
するために選択できる要因の1つである。しかしなが
ら、実験の結果から、ほとんどのタイヤを再生する場合
において通例のゴム厚範囲ではX−帯域(約8〜12G
Hz)またはC−帯域(約4GHz)のいずれでも使用
できることが判明している。好ましい実施例において
は、マイクロ波信号発生器12はガンダイオード発振器
(例えば、X−帯域用)または電圧制御発振器(例え
ば、C−帯域用)である。X−帯域での使用では、横断
面積2.26×1.03cm、長さ約6インチ(約15c
m)の矩形導波管がその主モードTH10で十分な作動を
することも判明している。
【0013】マイクロ波信号は導波管14の長さに沿っ
て伝播し、導波管ポートの小さいホーンアンテナを通じ
てタイヤ20へ導かれる。そのホーンアンテナはタイヤ
の表面から所定距離だけ離して設けられている。ゴム層
21,22,23は各々高減衰、誘電材として働き、マ
イクロ波信号の一部を伝達し、またその信号の一部を導
波管14に向けて反射する。ゴム層と鋼帯の累積効果
で、減衰した反射信号が生じる。この信号は入射信号の
位相を変更したものである。この反射信号の一部は更に
ホーンアンテナによって検出され、導波管14の長さに
沿って逆に伝播する。送信信号と反射信号との干渉によ
り、導波管14内に定常波パターンが生じる。送信信号
と反射信号とはその周波数が同じであるため、上記定常
波は半波長毎にその最小値が反復する(すなわち、隣接
最小値同士の間隔がλ/2となる)。しかしながら、導
波管の長さに沿った最小値の位置は送信信号と反射信号
との位相差の関数としてシフトされている。
【0014】好ましい実施例においては、導波管14の
長さに沿った所定位置に4つの同軸プローブを設け、こ
れにより導波管14内の定常波電圧の振幅を4つの鉱石
検波器18で測定できるようにしている。上記鉱石検波
器18は代表的にはそれらの自乗法領域(すなわち、出
力信号が定常波電圧の自乗に比例する)で動作するもの
である。更には、上記検波器は各々、それらの特性がで
きるだけ同等でなければならない。鉱石検波器18から
の出力信号はアナログ増幅器32によって増幅され、そ
してA/D変換器34によりデジタル化される。こうし
て得たデジタル信号は更にコンピュータプロセッサ36
によって処理される。上記アナログ増幅器32および/
またはコンピュータプロセッサ36は、鉱石検波器18
の特性の相違を補償するために較正することもできる。
【0015】上記コンピュータプロセッサ36は鉱石検
波器のうちいずれか3つから得た電圧に基づいて反射係
数の有効位相を計算する。n番目のプローブの位置にお
ける定常波電圧は(1)式で示す通りである。
【0016】
【数1】
【0017】ここでVは入射電圧、Φn はn番目のプロ
ーブからタイヤまでの距離に対応する移相量であり、ρ
およびθはそれぞれ、タイヤの有効反射係数の増幅およ
び移相パラメータである。反射係数の位相θは上記コン
ピュータプロセッサ36によって定めるパラメータであ
る。Φn は、導波管の寸法および、導波管ポートとタイ
ヤ表面との間のエアギャップの関数として1つの時間軸
でプローブ毎に計算される(n=1,2,3)。この計
算は(2)式で行う。
【0018】
【数2】
【0019】ここでdn はn番目のプローブと導波管ポ
ートとの距離、λg は管内波長、d air は導波管ポート
とタイヤとの距離(すなわち、エアギャップ)、λair
は気中波長(自由空間)である。次に、(1)式はプロ
ーブのうちいずれか3つの出力を関係付けるために
(3)式のように拡張できる。
【0020】
【数3】
【0021】鉱石検波器がそれらの自乗法領域で動作し
ていれば、それらの出力はVn 2 に比例することにな
る。分析を更に簡略化するために、sin Φn
n 、またcosΦn をCn とする。従って、(4)式
が成り立つ。
【0022】
【数4】
【0023】括弧内をそれぞれA,B,Dとし、また左
辺をPn (累乗は電圧の自乗に比例する)とすれば、
(4)式は(5)式のように簡略化できる。
【0024】
【数5】
【0025】ここで
【0026】
【数6】
【0027】3プローブ方式である特定例(すなわち、
n=1,2,3)においては、上記により、3つの未知
数、すなわちA,B,Dをもつ三元連立方程式が得られ
る。
【0028】
【数7】
【0029】この連立方程式は下記のように解くことが
できる。
【0030】
【数8】
【0031】なお、上記(7)式は独立していなければ
ならない。つまりプローブ同士の間隔はλ/2の倍数で
あってはならない。要するに、(6)式から、反射係数
の位相θをA,Bの関数として下記のように決定でき
る。
【0032】
【数9】
【0033】定常波のその他のパラメータも所望であれ
ばA,B,Dの関数として決めることができる。
【0034】
【数10】
【0035】この分析の数式は送電線の反射係数の測定
に関するR. Caldecottの論文から使用したものである。
これに関しては、Caldecottoの論文”The Generalized
Multipprobe Reflectometer and its Application to A
utomated Transmission LineMeasurements(一般化され
た多プローブ型反射計と自動伝送ライン測定への応
用)”(IEEE Transactions on Antennas and Propagat
ion ,Vo1 AP-21 ,No. 4,1973年7月)を参照された
い。
【0036】図2は回転タイヤ60のゴム相の厚みを連
続測定する、本発明のセンサー装置の代表的応用例を示
している。2本の保隔アーム50によって導波管14の
ポートをタイヤ表面上に実質的に一定の距離をおいて保
持する。このセンサ装置は伸縮アーム40に取付け、支
持し、この伸縮アーム40によって導波管ポートをタイ
ヤ半径の変化に応じて径方向に移動させることができ
る。図2に示す構成を用い、研磨作業全体にわたってゴ
ム層の厚みを連続監視することができる。
【0037】図3は9.515GHz(X−帯域)、エ
アギャップ0.5cm、ゴムの誘電率εr =16.31−
j2.33でのゴム厚の関数としての反射係数の位相θ
の理論的計算を示すグラフである。実験結果から、これ
らの理論的計算は精密に検証された。図3から解るよう
に、ゴムの厚みが少なくなれば、位相θはゴム厚が約
2.1mm(エアギャップ5mm+ゴム厚2.1mm=7.1
mm)になるまで正のままであり、その厚みに達すると位
相は突然負の値になる。これは、(9)式における逆正
接関数が180°から−180°へ位相反転する点に対
応している。図3の右に示すその他の相対最小値は、λ
/2の規則的空間間隔で起きる、逆正接関数における他
の位相反転に対応している。図3の右へ移動するにつれ
て、後続する各相対最小値はそのカーブが徐々になだら
かになり、実際には7.1mmにおける初期最小値だけが
負となる。また図3から解るように、上記位相反転を用
いて研磨作業を停止することができ、特に、導波管ポー
トとタイヤ表面との間のエアギャップを調整することに
よってオペレータが入力したゴム厚み(すなわち0.0
01インチ)で上記位相反転を発生させる場合に刮げ作
業を停止させることができる。
【0038】マイクロ波信号の波長を選択することによ
って、測定対象のゴム厚の範囲にわたって位相反転が1
回だけ起きるようにすることにより更に向上させること
ができる。例えば、図4に示すグラフは、4GHz(C
帯域)、エアギャップなし、ゴム誘電率ε=12.5−
j2.5でのゴム厚みの関数としての反射係数の位相θ
の理論的計算によるものである。また、これらの理論的
計算は実験結果で精密検証された。4GHzでの波長を
長くすると、ゴム厚みの該当範囲で図4に示す反復する
最小値を効果的に除くことによって研磨作業においてい
つでもゴム厚みをより明確に測定することができる。
【0039】図5〜図7は上記2つの特徴を結合して、
刮げ作業においてゴム厚みを明確測定する手段を得ると
共に、また研磨作業の停止を起動するために所定のゴム
厚みで位相を急速反転させることを示している。図5
は、実験結果にもとづいた、4GHzでの反射係数の位
相に対する、エアギャップの変化(19,21,23m
m)の影響を示す。図6のグラフは、ミシュランXZA
−1タイヤ(DOT347)(商品名)を使用しての、
4GHz(C−帯域)、エアギャップ2.3cmでのゴム
厚みの関数としての反射係数の位相の実際的な測定値を
示している。また図7のグラフは、ミシュラン11R2
2.5XZYタイヤ(DOT105)(商品名)を使用
しての、4GHz(C−帯域)、エアギャップ2.1cm
でのゴム厚みの関数としての反射係数の位相を示してい
る。これらの例の各々においては、導波管ポートとタイ
ヤ表面との間のエアギャップを、図5〜図7の左側に示
すように、所定ゴム厚みにおいて急激な位相反転を発生
させるように調整する。このエアギャップは経験的にあ
るいは(8)式、(7)式を用いての理論的計算のいず
れによって決めてもよい。図4に示すように反復極小値
に関する問題を回避すべく、波長は測定対象のゴム厚み
の範囲内で最小値が単一となるに十分な長さとしなけれ
ばならない。図5〜図7に示すように、C−帯域(約4
GHz)は多くの種類のタイヤに適していることがすで
に判明している。研磨作業は代表的には、カーブ(図
6、図7)の右側に向かって始まり、研磨によってゴム
相の厚みが低減するにつれてそのカーブに沿って左に向
かって進行する。カーブは各点におけるゴム厚の明確な
測定を示しており、これによってオペレータは刮げ作業
の必要進行速度を判断することができる。位相が負の値
に移行した時点で、ゴム厚みは所望値に達しており、研
磨作業を終了する。この急激な位相反転を用いて、オペ
レータに対して信号を発生する、あるいはその位相反転
を制御装置によって検知して研磨作業を自動的に終了さ
せることができる。
【0040】以上の説明では、送信および受信の機能を
単一の導波管において結合していることを前提とした。
これは本発明の好ましい実施例である。しかしながら、
本発明は送信信号に対する反射信号の移相を測定するた
めに別々の送信機と受信機とを使用して本発明を実施す
ることもできる。以上に本発明の多数の実施例について
述べた。しかし、本発明はそれらの実施例に限定される
ものでなく、本発明の特許請求の範囲や精神を逸脱する
ことのないその他の配置又は実施例であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の主要構成部分を示す概略ブロッ
ク図である。
【図2】図2は回転するタイヤ外被のゴム層の厚みを測
定するための、本発明の構成態様を示す簡略図である。
【図3】図3は理論的計算にもとづいた、9.515G
Hz(X−帯域)、エアギャップ0.5cm、ゴム誘電率
16.31−j2.33でのゴム厚みの関数としての反
射係数の位相を示すグラフである。
【図4】図4は理論的計算にもとづいた、4GHz(C
−帯域)、エアギャップなし、ゴム誘電率12−j2.
5でのゴム厚みの関数としての反射係数の位相を示すグ
ラフである。
【図5】図5は実験結果にもとづいた、4GHz(C−
帯域)での反射係数の位相に対するエアギャップの変化
(19,21,23mm)の影響を示すグラフである。
【図6】図6はミシュランXZA−1タイヤ(DOT3
47)(商品名)を使用しての実際の試験結果にもとづ
いた、4GHz(C−帯域)、エアギャップ2.3cmで
のゴム厚みの関数としての反射係数の位相を示すグラフ
である。
【図7】図7はミシュラン11R22.5XZYタイヤ
(DOT105)(商品名)を使用した実際の試験結果
にもとづいた、4GHz(C−帯域)、エアギャップ
2.1cmでのゴム厚みの関数としての反射係数の位相を
示すグラフである。
【符号の説明】
12…マイクロ波信号発生器 14…導波管 18…鉱石検波器 20…タイヤ 32…アナログ増幅器 34…A/D変換器 36…コンピュータプロセッサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ササン バクティアリ アメリカ合衆国,コロラド 80521,フォ ート コリンズ,メルドラム ストリート 233 ナンバー ビー8

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ内の鋼帯を被覆するゴム層の厚み
    測定方法であって、 上記タイヤの外面に向けてマイクロ波信号を放射する段
    階と、 上記放射信号と上記タイヤによって反射された信号との
    位相差を測定する段階と、 上記位相差の所定関数として上記ゴム層の厚みを計算す
    る段階と、からなることを特徴とするマイクロ波を用い
    た厚み測定方法。
  2. 【請求項2】 上記マイクロ波信号の周波数が約8〜1
    2GHzであることを特徴とする、請求項1に記載のマ
    イクロ波を用いた厚み測定方法。
  3. 【請求項3】 上記マイクロ波信号の周波数が4GHz
    であることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロ波
    を用いた厚み測定方法。
  4. 【請求項4】 導電材の層で裏打ちされた誘電材の層の
    厚み測定用マイクロ波センサであって、 上記誘電材層から所定距離をおいて設けられ上記誘電材
    に向けてマイクロ波信号を放射する送信手段と、 上記誘電材層から所定距離をおいて設けられ、上記送信
    信号と上記誘電材および導電材の層によって反射された
    マイクロ波信号との位相差と測定する測定手段と、 上記位相差の所定関数として上記誘電材層の厚みを測定
    する手段と、からなることを特徴とする厚み測定用マイ
    クロ波センサ。
  5. 【請求項5】 上記マイクロ波信号の周波数と、上記誘
    電材層と位相測定手段との間隔とが、上記位相差の本質
    的変化が上記誘電材層の特定の厚みにおいて生じるよう
    に予め決められている、ことを特徴とする請求項4に記
    載の厚み測定用マイクロ波センサ。
  6. 【請求項6】 タイヤ内の鋼帯を被覆するゴム層の厚み
    を測定する厚み測定用マイクロ波センサであって、 マイクロ波信号を発生するマイクロ波信号発生手段と、 上記タイヤに近接ししかも所定距離をおいて設けられた
    ポートを有し、上記タイヤの外面に向けて上記マイクロ
    波を投射するとともに上記タイヤから反射されたマイク
    ロ波の一部を受信して内部に定常波を発生させる導波手
    段と、 上記定常波を測定する検出手段と、 上記検出出力に対する上記反射信号の移相を測定すると
    ともに上記位相の所定関数として上記ゴム層の厚みを測
    定する処理手段と、からなることを特徴とする厚み測定
    用マイクロ波センサ。
  7. 【請求項7】 上記導波手段が上記マイクロ波発生手段
    から上記ポートへ延びる本質的に矩形の管であることを
    特徴とする請求項6に記載の厚み測定用マイクロ波セン
    サ。
  8. 【請求項8】 上記検出手段が、上記導波手段に沿って
    設置された複数の鉱石検波器であることを特徴とする請
    求項6に記載の厚み測定用マイクロ波センサ。
  9. 【請求項9】 上記マイクロ波信号の周波数と、上記ポ
    ートとヤイヤ外面との間隔とが、上記反射信号の位相の
    本質的変化が特定のゴム層厚みにおいて生じるように予
    め決められていることを特徴とする、請求項6に記載の
    厚み測定用マイクロ波センサ。
  10. 【請求項10】 タイヤ内の鋼帯を被覆するゴム層の厚
    みを測定する厚み測定用マイクロ波センサにおいて、 マイクロ波信号を発生する信号発生器と、 上記信号発生器から上記タイヤの外面に近接ししかも所
    定距離をおいて設けられたポートまでの所定長さを有す
    る細長い管の形をした、上記信号発生器の送信したマイ
    クロ波信号と上記タイヤから反射されたマイクロ波信号
    とを内部で結合して定常波を発生させる導波管と、 上記導波管の長さに沿って所定の位置に設けられた各々
    が上記定常波の振幅を示す出力信号を発生させる複数の
    鉱石検波器と、 上記鉱石検波器の出す出力信号から上記反射信号の移相
    を測定し上記位相の所定関数として上記ゴム層の厚みを
    測定する処理手段と、からなることを特徴とする厚み測
    定用マイクロ波センサ。
  11. 【請求項11】 上記マイクロ波信号の周波数が約8〜
    12GHzであることを特徴とする、請求項4から10
    のうち少なくとも1つに記載の厚み測定用マイクロ波セ
    ンサ。
  12. 【請求項12】 上記マイクロ波信号の周波数が4GH
    zであることを特徴とする請求項4から10のうち少く
    とも1つに記載の厚み測定用マイクロ波センサ。
  13. 【請求項13】 上記マイクロ波信号の周波数と、上記
    ポートとタイヤ外面との間隔とが、上記反射信号の位相
    の本質的変化が特定のゴム層厚みにおいて生じるように
    予め決められていることを特徴とする、請求項10に記
    載の厚み測定用マイクロ波センサ。
JP4202403A 1991-07-29 1992-07-29 マイクロ波を用いた厚み測定方法及び厚み測定用マイクロ波センサ Pending JPH05196446A (ja)

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