JP4461299B2 - 埋設深さ測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、埋設深さ測定装置に係り、特に、コンクリート構造物の鉄筋のかぶり深さを非破壊検査により効率的に測定することができる埋設深さ測定装置に関する。
従来、コンクリート構造物の鉄筋かぶり深さなど、埋設物の埋設深さを非破壊で測定する方法として、電磁波レーダ法や超音波法、電磁誘導法、X線透過撮影法などが知られている。
第1の電磁波レーダ法は、コンクリート中に放射した電磁波が鉄筋から反射して戻ってくるまでの時間から、かぶり深さを測定する方法であるが、かぶり深さを精度良く測定するためには、コンクリート中での電波の伝播速度を別の方法で測定または推定する必要がある。電磁波の伝播速度の推定は、以下に示す反射パターンを利用する方法が一般的に用いられる。すなわち、送受信アンテナが一体のレーダを走査させた際、鉄筋からの反射映像である三日月状の反射パターンが得られるが、この反射パターンの形状(広がり状態)が伝播速度に依存していることを利用し、伝播速度を推定するものである。しかし、この反射パターンは、鉄筋径にも依存していることから、鉄筋径に推定誤差を含む場合、かぶり深さの測定値にも誤差を生じる欠点がある。
また、第2の超音波法は、コンクリート中に放射した弾性波が、鉄筋から反射して戻ってくるまでの時間からかぶり深さを測定する方法である。一般に、コンクリート中では超音波の減衰が大きいことから、送信パルスとして20KHz〜200KHz程度の周波数帯を利用している場合が多い。しかし、数10KHz帯の送信パルスの場合は、波長が10cm以上と長くなるためにかぶり深さを精度良く測定することができない。また、100KHz以上の送信パルスの場合は、コンクリート表面での音響インピーダンスの不整合が大きくバースト状の送信パルスとなるため、反射波形から伝播時間を精度良く評価することが難しく、やはりかぶり深さの充分な測定精度が得られない。しかも、「電磁波レーダ法」と同様に、超音波の伝播速度を何らかの方法で測定あるいは推定する必要もある。
第3の電磁誘導法は次のような方法である。すなわち、コイルに交流電流を流すと交流磁場が生じる。これに鉄筋が近付いた際、電磁誘導現象で生じる磁場変化(電流変化)を測定することで、鉄筋のかぶり深さを測定する方法である。一般的に、鉄筋径が既知の場合にかぶり深さを測定する装置は存在するようである。しかし、鉄筋径が未知の場合は、鉄筋までの距離を変化させるなどして測定データ数を増やし、鉄筋径とかぶり深さとの双方を推定する必要が生じ、かぶり深さの充分な測定精度が得られなくなる欠点がある。
さらに、X線透過撮影法は、X線源を移動させて複数の方向から対象物を撮像し、得られた透過映像を元に幾何学的関係から鉄筋のかぶり深さを計測する方法である。トモグラフィー計測のように対象物を空間的に取り囲むようにX線源を走査できる場合には、かぶり深さを精度良く測定することができる。しかし、壁面のように平面的にしか線源を走査できない場合は、走査方向である水平方向の分解能は高まるものの、走査方向と直交するかぶり深さ方向の分解能は高くならない。
そこで、本願出願人は、送信アンテナに対して距離を異ならせて2つの受信アンテナを配置し、これら2つの受信アンテナが受信した反射波に基づいて、鉄筋コンクリート中における電磁波の伝播速度を推定することなく鉄筋のかぶり深さを測定できる装置を開発した(特許文献1)。
特開2004−132744号公報
しかし、特許文献1に記載の装置は、1つの送信アンテナが送信した電波を配置距離の異なる2つの受信アンテナによって受信するため、送信アンテナと2つの受信アンテナとを一体に移動させて走査させたとしても、2つの受信アンテナ間における実質的な走査(移動)距離が異なり、別々の演算処理を必要とし、演算が2度手間となる。また、2つの受信アンテナの受信した反射波に基づく画像を同一の画面において上下に表示した場合に、実質的な走査距離が異なるため、同一の鉄筋からの反射波に基づく像の位置が走査方向において異なる位置に表示される。このため、同一の鉄筋からの反射波による2つの像を上下に配置して表示した場合に、測定者が異なったものであると勘違いしやすく、また鉄筋が比較的密に配置されている場合や、鉄筋の近くに電磁波の反射体が存在する場合、2つの受信アンテナが受信した反射波による像が同一の鉄筋によるものであるか否かの判別が困難になることがある。
本発明は、前記従来技術の欠点を解消するためになされたもので、演算の2度手間を避けられるようにすることを目的としている。
また、本発明は、2つの受信アンテナが受信した同一の埋設物からの反射波による像を、同じ走査距離の位置に表示できるようにすることなどを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明に係る埋設深さ測定装置は、送信波を送信する第1送信部と反射波を受信する第1受信部とからなる第1送受信ユニットと、送信波を送信する第2送信部と反射波を受信する第2受信部とからなり、前記第2送信部と前記第2受信部との間隔が前記第1送信部と前記第1受信部との間隔と異なり、中心を前記第1送受信ユニットの中心と一致させた第2送受信ユニットと、前記第1送受信ユニットと前記第2送受信ユニットとを一体に移動させるユニット支持部と、前記第1送受信ユニットと前記第2送受信ユニットとを切り替えて送受信を行なわせる切替え部と、前記各受信部の出力信号に基づいて、前記各送信部の送信した送信波に対応する前記受信部の受信した反射波を求める信号処理部と、前記信号処理部が求めた前記各受信部が受信した反射波の強さに基づいて、埋設物の深さおよび検査媒体中の前記送信波の伝播速度を求める演算部と、前記演算部の演算結果を表示する表示部と、を有することを特徴としている。
前記演算部は、前記第1送信部が送信した前記送信波の反射波を受信して前記第1受信部が出力する信号列と、前記第2送信部が送信した前記送信波の反射波を受信して前記第2受信部が出力する信号列とに基づいて、埋設物頂部のかぶり深さを求めるようにできる。
このようになっている本発明は、送信部と受信部とからなる中心を一致させた送受信ユニットを複数組、例えば2組設け、これらを一体に移動させて走査することにより、各送受信ユニットの走査距離を同じにすることができる。したがって、各送受信ユニットにおいて受信した反射波に基づく埋設物の深さを求める演算を簡素に行なうことができる。また、各送受信ユニットから得られた反射波による像を上下方向に並べて表示した場合に、同じ埋設物からの反射波による像を、同じ走査距離の位置に表示することができ、測定者の判断を容易にし、複数の埋設物が近接して存在している場合であっても、個々の埋設物を容易に判別、認識することができる。また、埋設物頂部のかぶり深さを求めるようにすると、例えばコンクリート構造物の寿命を左右する鉄筋のかぶり深さを容易に求めることができる。
本発明に係る埋設深さ測定装置の好ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に説明する。なお、以下の実施形態においては、コンクリート構造物の鉄筋のかぶり深さの測定を例にして説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る埋設深さ測定装置の説明図である。この深さ測定装置10は、コンクリート構造物12の表面を走査させる送受信部14と、送受信部14に送信波を供給すると共に、反射波を受信するレーダ回路部16と、レーダ回路部16を制御するとともに、反射波に基づいて鉄筋(埋設物)18の深さ、すなわちかぶり深さを求める演算制御部20と、演算制御部20の求めた埋設深さを表示する表示部22とを有している。
前記送受信部14は、2組の送受信ユニットから構成してあり、4素子のアンテナが矢印によって示した走査方向24に沿って直線状に配設してある。すなわち、送受信部14は、走査方向24に沿った中央部に、第1送受信ユニット26が配置してある。第1送受信ユニット26は、第1送信部である第1送信アンテナ28Aと、第1受信部である第1受信アンテナ28Bとからなり、これらが相互に接するように近接配置してある。
一方、第2送受信ユニット30は、第2送信部である第2送信アンテナ32Aと第2受信部である第2受信アンテナ32Bとからなっていて、第1送受信ユニット26を挟むように構成してある。すなわち、第2送受信ユニット30は、第2送信アンテナ32Aが図1において第1送信アンテナ28Aの左側に、第2受信アンテナ32Bが第1受信アンテナ28Bの右側に配置してある。そして、実施形態の場合、第2送信アンテナ32Aと第1送信アンテナ28Aとの距離と、第1受信アンテナ28Bと第2受信アンテナ32Bとの距離が等しくなっている。このため、第1送受信ユニット26と第2送受信ユニット30との中心が一致している。
これらの第1送受信ユニット26と第2送受信ユニット30とは、走行台車からなるユニット支持部34に取り付けてある。ユニット支持部34は、距離センサ36が設けてある。距離センサ36は、送受信部14を図示しない基準点から走査線に沿って走行させた距離を検出し、演算制御部20に入力する。
レーダ回路部16には、図1に示しているように、送信機38、受信機40、切替え部42が設けてある。切替え部42は、一対のアンテナ切替え器44、46から構成してある。一方のアンテナ切替え器44は、第1送信アンテナ28A、第2送信アンテナ32Aと送信機38との間に設けてあり、第1送信アンテナ28Aと第2送信アンテナ32Aとを切り替えて送信機38に接続する。他方のアンテナ切替え器46は、受信機40と第1受信アンテナ28B、第2受信アンテナ32Bとの間に設けてあり、第1受信アンテナ28Bと第2受信アンテナ32Bとを切り替えて受信機40に接続する。送信機38は、電波からなる送信波を生成してアンテナ切替え器44を介して送信アンテナ28A、32Aに供給する。受信機40は、受信アンテナ28B、32Bで受信した鉄筋18からの反射波(エコー)を復調する。
演算制御部20は、レーダ制御部48、信号処理部50、演算部52、メモリ54を備えている。レーダ制御部48は、所定時間ごとに送信機38を駆動して送信波を出力させるとともに、切替え部42を切り替え制御して、第1送信アンテナ28Aと第2送信アンテナ32Aとを切り替えて送信機38に接続するとともに、これに同期して第1受信アンテナ28Bと第2受信アンテナ32Bとを切り替えて受信機40に接続する。このレーダ制御部48が出力する送信機38の駆動信号、切替え部42の切替え制御信号は、信号処理部50にも与えられる。
信号処理部50は、受信機40の出力信号に基づいて、反射波の強度に応じた信号を演算部52に入力する。演算部52は、送受信部14に設けた距離センサ36の出力信号が入力するようになっていて、距離センサ36と信号処理部50の出力信号とを対応させてメモリ54に書き込むとともに、詳細を後述するように、鉄筋18からの反射波による像を生成し、また鉄筋18のかぶり深さを演算して表示部22に出力して表示し、メモリ54に書き込む。
このようになっている深さ測定装置10による鉄筋18のかぶり深さの測定は次のように行う。
最初に鉄筋18の水平位置を求める手段について記す。コンクリート構造物12の表面を鉄筋18の軸線と直交させて送受信部14を走査させる。そして、走査線上の各位置におけて、第1送信アンテナ28A、第2送信アンテナ32Aを切り替えて送信機38に接続し、これに同期して第1受信アンテナ28B、第2受信アンテナ32Bを切り替えて受信機40に接続し、第1受信アンテナ28Bと第2受信アンテナ32Bとの受信データを、演算制御部20の信号処理部50において連続的に収集し、演算部52に送出する。演算部52は、信号処理部50の出力する受信データを距離センサ36の出力する走査基点からの走査距離信号とともにメモリ54に書き込む。さらに、演算部52は、信号処理部50と距離センサ36とから入力したデータに基づいて、コンクリート構造物12のBモードの像(垂直断面像)を生成し、表示部22に表示するとともに、メモリ54に書き込む。
第1受信アンテナ28Bの受信した鉄筋18からの反射波によるBモードの像は、図2に示すように、三日月状(逆双曲線パターン)の反射像56として表示される。同様に、第2受信アンテナ32Bの受信した鉄筋18からの反射波によるBモードの像は、図3に示すように、三日月状の反射像58として表示される。表示部22は、実施形態の場合、第1送受信ユニット26により得られた反射像56と、第2送受信ユニット30により得られた反射像58とを上下に並べて表示するようになっている。第1送受信ユニット26の第1受信アンテナ28Bの受信データによる反射像56と、第2送受信ユニット30の第2受信アンテナ32Bの受信データによる反射像58とは、それぞれに対応して送信アンテナ28A、32Aが設けられて一体に移動させられるため、各送信アンテナ28A、32Aの送信波60、62の同一の鉄筋18からの反射像56、58が同じ走行(走査)距離Lxの位置に表示される。
これらの反射像56、58において、鉄筋18の頂部からの反射波64、66が最も浅く表示される。すなわち三日月パターンの頂点位置P(P1、P2)のデータが得られたときが、送信アンテナ、受信アンテナの中間点が鉄筋18の真上となることから、鉄筋18の水平位置が特定できる。これは距離センサ36により走査起点から移動距離(走査距離)をカウントしておくことにより、走査起点からの距離Lxとして算出すればよい。鉄筋18からの反射波の波形データ(Aモード)68は、図4に示したようになる。したがって、演算部52は、鉄筋18の頂部Pからの反射波がアンテナの回り込み波を除けば最大となるので、信号処理部50から入力する反射強度(エコー強度)の受信データを比較することにより、鉄筋頂部Pからの反射時間(送信アンテナが送信波を送信してから受信アンテナが反射を受信するまでの時間)を容易に自動計算することができる。この結果、図5に示したような判定結果の図が得られる。
演算部52は、上記のようにして第1送受信ユニット26による鉄筋頂部による反射時間2taと、第2送受信ユニット30による鉄筋頂部による反射時間2tbを求めると、次のようにして鉄筋18の頂部Pの深さ(鉄筋かぶり深さ)dが求まる。
第1送受信ユニット26の第1送信アンテナ28Aと第1受信アンテナ28Bとの中心間距離を2xa、第2送受信ユニット30の第2送信アンテナ32Aと第2受信アンテナ32Bとの中心間距離を2xbとする(図2、図3参照)。また、第1送受信ユニット26の中心が鉄筋18の真上にある場合、第1送信アンテナ28Aの中心と鉄筋18の頂部Pとの距離をSaとし、第2送受信ユニット30の中心が鉄筋18の真上にある場合、第2送信アンテナ32Aの中心と鉄筋18の頂部Pとの距離をSbとする。
このとき、送信アンテナが送信した送信波が鉄筋頂部で反射されて受信アンテナで受信されるまでの時間(反射時間)2taとxa、Saとの間、および反射時間2tbとxb、Sbとの間には、コンクリート構造物12中の電波(送信波)の伝播速度をv、鉄筋18の頂部Pの深さをdとした場合、次の数式1、数式2の関係がある。
Figure 0004461299
Figure 0004461299
電波の伝播速度vは、媒質(コンクリート構造物12)の比誘電率に依存する。しかし、コンクリート構造物12の比誘電率は、コンクリート構造物12を構成している骨材の種類や量、含水量などによって異なるため、一般に知ることができない。そこで、上記の数式1、数式2を連立方程式として解くことにより、深さ(鉄筋かぶり深さ)dを求める。この実施形態においては、図6に示した手順によって深さdの近似値を求めるようにしている。
まず、数式1において、d=d=0と仮定し、電波のコンクリート構造物12中における仮の伝播速度v´を求める(ステップ100)。すなわち、
Figure 0004461299
Figure 0004461299
を演算する。
次に、数式4として求めた仮の伝播速度v´を数式2に代入して深さd(=dn)を演算する(ステップ102)。
Figure 0004461299
Figure 0004461299
Figure 0004461299
次に、数式8に示す収束条件を満足しているか否かを判断する(ステップ104)。この場合、dn−1=d=0であり、dnは数式7によって求めた値である。また、δは、深さdをどの程度の精度まで求めるかによって異なり、例えば深さdをmmの精度まで求めたい場合、δ=0.1mmとする。
Figure 0004461299
演算部52は、ステップ104において収束条件を満足していない場合、数式1に数式7によって求めたdnを代入し、再び伝播速度v´を演算する(ステップ106)。
Figure 0004461299
さらに、ステップ106からステップ102に戻り、数式9によって求めた伝播速度v´を数式2に代入してdnを算出し、ステップ104の収束条件を満足しているか否かを判断する。収束条件が満足されていない場合、ステップ102からステップ106までの処理が収束条件を満足するまで繰り返される。演算部52は、上記のようにして収束条件が満足されると、鉄筋18のかぶり深さd、コンクリート構造物12中の電波の伝播速度vをメモリ54に書き込むとともに、表示部22に出力する(ステップ108)。
なお、演算部52は、上記のようにして求めた電磁波の速度vを用いて、必要に応じてコンクリートの比誘電率εを求めて出力する。すなわち、媒質中の電磁波の伝播速度vは、
Figure 0004461299
のように求めることができる。ただし、cは真空中における光の速度、εはコンクリートの比誘電率、μはコンクリートの比透磁率である。したがって、コンクリート構造物12の比誘電率εは、コンクリートの比透磁率μがほぼ1であるので、
Figure 0004461299
のように求めることができる。
このように、実施形態の深さ測定装置10によれば、2組の送受信ユニット26、30を一体に移動させて走査することにより、2つのユニット間における走査距離に相違を生ずることがなく、演算の2度手間をなくすことができる。このため、表示部22の表示画面に表示された反射像56または反射像58のいずれかに、マウスのポインタを合わせてクリックするだけで鉄筋18のかぶり深さdを求めることができる。しかも、2つの反射像56、58は、表示部22に上下に並べて表示させた場合に、上下の対応した位置に表示されるため、電磁波を反射させるものが複数近接して存在していたとしても、測定者が対象となる鉄筋を容易に判別、認識することができる。
なお、前記実施形態においては、送信波として電磁波を用いた場合について説明したが、超音波を送信波に使用してもよい。また、前記実施形態においては、鉄筋18の深さを測定する場合について説明したが、配管などの他の埋設物の深さを測定する場合にも適用することができる。そして、送信アンテナと受信アンテナとの距離を変えられるようにすることにより、送信アンテナから受信アンテナに直接回り込む電波やコンクリート構造物12の表面で反射した電波の影響を小さくすることができ、種々の深さの埋設物を測定することができる。
さらに、前記実施形態においては、送受信部14を構成している4素子のアンテナを走査方向24に沿って直線状に配置した場合について説明したが、他の配置であってもよい。例えば、図7に示したように、第1送信アンテナ28A、第1受信アンテナ28B、第2送信アンテナ32A、第2受信アンテナ32Bを走査方向24と直交させて配置してもよい。このようなアンテナの配置をとると、鉄筋18の近傍に電波の反射体が存在していても、鉄筋18を確実に検出することができる。また、図8に示したように各アンテナを配置してもよいし、十字形をなすように各アンテナを配置してもよい。
本発明の実施形態に係る埋設物深さ測定装置の説明図である。 実施形態に係る第1送受信ユニットによる反射像を説明する図である。 実施形態に係る第2送受信ユニットによる反射像を説明する図である。 実施形態の鉄筋の頂部からの反射時間を求める方法の説明図である。 実施形態に係る埋設物深さ測定装置による判定結果の図である。 実施形態の鉄筋頂部の深さを求める方法を説明するフローチャートである。 送受信部の他の実施形態を示したもので、各アンテナを走査方向に直交させて配置した例の説明図である。 送受信部のさらに他の実施形態を示す図である。
符号の説明
10………深さ測定装置、12………コンクリート構造物、14………送受信部、16………レーダ回路部、18………埋設物(鉄筋)、20………演制御算部、22………表示部、26………第1送受信ユニット、28A………第1送信部(第1送信アンテナ)、28B………第1受信部(第1受信アンテナ)、30………第2送受信ユニット、32A………第2送信部(第2送信アンテナ)、32B………第2受信部(第2受信アンテナ)、34………ユニット支持部、36………距離センサ、42………切替え部、50………信号処理部、52………演算部、60、62………送信波、64、66………反射波。

Claims (2)

  1. 送信波を送信する第1送信部と反射波を受信する第1受信部とからなる第1送受信ユニットと、
    送信波を送信する第2送信部と反射波を受信する第2受信部とからなり、前記第2送信部と前記第2受信部との間隔が前記第1送信部と前記第1受信部との間隔と異なり、中心を前記第1送受信ユニットの中心と一致させた第2送受信ユニットと、
    前記第1送受信ユニットと前記第2送受信ユニットとを一体に移動させるユニット支持部と、
    前記第1送受信ユニットと前記第2送受信ユニットとを切り替えて送受信を行なわせる切替え部と、
    前記各受信部の出力信号に基づいて、前記各送信部の送信した送信波に対応する前記受信部の受信した反射波を求める信号処理部と、
    前記信号処理部が求めた前記各受信部が受信した反射波の強さに基づいて、埋設物の深さおよび検査媒体中の前記送信波の伝播速度を求める演算部と、
    前記演算部の演算結果を表示する表示部と、
    を有することを特徴とする埋設深さ測定装置。
  2. 請求項1に記載の埋設深さ測定装置において、
    前記演算部は、前記第1送信部が送信した前記送信波の反射波を受信して前記第1受信部が出力する信号列と、前記第2送信部が送信した前記送信波の反射波を受信して前記第2受信部が出力する信号列とに基づいて、埋設物頂部のかぶり深さ求めることを特徴とする埋設深さ測定装置。
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