JP2005233783A - 電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遠隔に存在する対象物に電磁波を送信し反射波を受信して対象物の位置を求める電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法を提供する。
【解決手段】 電磁波レーダ10を用いた位置の遠隔計測方法は、電磁波レーダ10のアンテナ14から対象物11の表面12に向けてパルス波を送信し、対象物11に存在する1以上の反射面で反射した電磁波をアンテナ14で受信して得られる時系列信号の波形と、1以上の反射面の存在から理論的及び/又は実験的にアンテナ14で受信が予測される予測時系列信号の波形とのパターンマッチングにより反射面の位置を求める。
【選択図】 図1

Description

本発明は、遠隔に存在する対象物の位置を計測する方法に係り、更に詳細には対象物に向けて電磁波を送信し反射してきた電磁波を受信して対象物の位置を求める電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法に関する。
電磁波レーダによる電磁波発射方式として、パルス発射方式と周波数変調方式(FM方式)の二つがある。
このうち、パルス発射方式は、例えば、コンクリートの非破壊検査によく使われる方式で、電磁波レーダのアンテナをコンクリート面に接触させて面上を走査することによりコンクリート内部の異常(クラックや空洞)を検出するようにしている。
ただ、従来の電磁波レーダでは、表面からの大きな反射波(クラッタリングと呼ばれる)に異常箇所からの小さな反射波(一般に複数存在)が重ね合わさった信号(受信信号)をそのまま全波整流し、時間方向(実際には、この時間方向の伝播時間をコンクリートの深度方向に変換している)の信号の強さ(振幅)を濃淡画像(レーダ走査方向、コンクリート深度方向の2次元濃淡画像)で表現して出力するようにしており、この濃淡画像を検査担当者が目視で見て異常を診断する方式を採用している。このため、従来の電磁波レーダでは、低信頼度で低精度の診断しか行えなかった。更に、人間の目視による診断のため、電磁波レーダなる文明の利器を用いていても、結局はスピードの遅い診断しかできなかった。
そこで、特許文献1に記載されているように、受信信号がそのまま時系列信号の形で出力されるように改造した電磁波レーダを用いることにし、かつ信号伝播モデルなるものを用い、各測定点で受信信号を表面からの反射波とコンクリート構造物の内部の異常箇所からの反射波(一般には複数)の和に分離し、これによりコンクリート構造物内部のクラック位置や空洞位置(空洞の場合は厚みも)を高信頼度、高精度、高速に自動診断する方法を開発した。
この方法によれば、従来の電磁波レーダ方式ではクラック一つさえ正確な診断が困難であったのに比べ、電磁波レーダ直下に複数のクラックが並存する場合や、複数のクラックと空洞が並存する場合にも、異常内容及びその位置、厚みが高信頼度、高精度に求められることになった。
一方、周波数変調方式は、例えば、遠方に存在する対象物の位置計測によく使われる方式で、電磁波レーダのアンテナから遠方に存在する対象物に電磁波を照射して、対象物の表面で反射して戻ってきた反射波と、その時点でアンテナから発射しようとする電磁波とでビート波を発生させ、ビート波の周波数を求めることでアンテナから対象物の表面までの距離を求めている。
ここで、対象物は一般に完全導体ではないので、照射した電磁波は対象物の表面を透過する特性があり、対象物の表面だけでなく、内部の境界面(誘電率の異なった境界面)でも反射が生じ、照射方向に反射面が幾つかある場合は、各反射面に対応して1個ずつ周波数の異なるビート波が発生する。
しかし、周波数変調方式の電磁波レーダを用いた従来の位置計測方法では、受信信号(上記のビート波の和)を単にFFT(高速フーリエ変換)分析していたため、これらの周波数が互いに近接しているときは、これらの差を浮き彫りにできず、一つのピーク周波数しか求められなかった。
特開2003−207463号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明でも、電磁波レーダのアンテナをコンクリート構造物の表面に接触させて面上を走査することによりコンクリート構造物内部の異常を検出するようにしているので、遠隔に存在するコンクリート構造物に対しては、この方法を直接適用できないという問題が生じる。また、近接して存在するコンクリート構造物でも、電磁波レーダのアンテナをコンクリート構造物の表面に接触させて面上を走査させるのに制約が生じる(例えば、表面に凹凸が多数存在する)場合には、高速の自動診断が困難になるという問題も生じる。
一方、周波数変調方式の電磁波レーダを用いた従来の位置計測方法では、ビート波の周波数が互いに近接しているときは、周波数分析を行っても一つのピーク周波数しか求められず、ピーク周波数と対象物までの距離との関係を予め実験により校正して校正表を作成し、この校正表に基づき対象物の位置計測を行うようにしていた。このため、例えば、遠隔に存在するコンクリート構造物の内部にクラックや空洞が存在しても、これらからの反射波に基づく各ビート波の周波数は互いに近接していることが多く、ビート波の周波数を個々に特定することができず、従って、クラックや空洞の位置を遠隔から計測することができなかった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、遠隔に存在する対象物に向けて電磁波を送信し反射してきた電磁波を受信して対象物の位置を求める電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う請求項1記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法は、電磁波レーダのアンテナから対象物の表面に向けて電磁波を送信し、前記対象物に存在する1以上の反射面で反射した電磁波を前記アンテナで受信して得られる時系列信号としての受信波から前記反射面の位置を求める電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、
前記電磁波はパルス波であって、前記アンテナには強指向性アンテナを使用し、
前記反射面の位置は、前記時系列信号の波形と前記1以上の反射面の存在から理論的及び/又は実験的に前記アンテナで受信が予測される予測時系列信号の波形とのパターンマッチングにより求める。
強指向性アンテナとは、対象物に対して特定方向から電磁波を送信すると共に対象物から特定方向に反射した電磁波を受信する特性を有するものを指す。強指向性アンテナを使用すると、アンテナを対象物の表面から離して設けることができる。そして、このアンテナから電磁波としてパルス波を送信すると、対象物に存在する1以上の反射面で電磁波は反射しアンテナで受信されて受信波の時系列信号が得られる。
ここで、アンテナを対象物の表面から離して設けると、受信波の時系列信号には対象物の内部に存在する反射面で反射した反射波に送信機から受信機への直接伝播波が重なるのを防止することができ、かつ対象物表層部分を伝播する反射波が現れないようにすることができる。
このため、対象物中に種々の状態で反射面が存在すると仮定して作成した予測時系列信号の波形と、実際にアンテナで受信した時系列信号の波形とのパターンマッチングを図り、パターンマッチングが最も良好になる予測時系列信号の波形を求めると、この予測時系列信号の波形を与える反射面の状態が、現実の対象物中に存在している反射面の状態であると判断することができる。
請求項2記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法は、請求項1記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、前記時系列信号の波形での山谷の配列パターンの変化から、前記対象物中の前記反射面の存在を検知する。
対象物中に反射面が存在するとそれに伴う反射波が形成されるので、時系列信号の波形での山谷の配列パターンが変化する。
請求項3記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法は、請求項1及び2記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、前記予測時系列信号の波形を前記1以上の反射面でそれぞれ反射した基本反射波の波形の一次結合として表示する。
対象物中に1以上の反射面が存在すると、電磁波は各反射面でそれぞれ反射する。このとき、各反射面で1度反射した電磁波が対象物内を伝播する際に反射を何度も繰り返すと、電磁波の伝播距離が長くなって電磁波の減衰が大きくなる。このため、各反射面で1度反射してアンテナで検出された電磁波に対して、2度以上反射を繰り返してアンテナで検出された電磁波の強度は小さく、一般に無視できる。
そこで、アンテナに受信される1箇所からの代表的な反射波、すなわち基本反射波を予め求めておくと、内部に1以上の反射面が存在する対象物からの予測時系列信号の波形は、各反射面でそれぞれ反射した基本反射波の波形の一次結合により作成することができる。
前記目的に沿う請求項4記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法は、電磁波レーダのアンテナから対象物の表面に向けて電磁波を送信し、前記対象物の表面及び内部に存在する反射面でそれぞれ反射した電磁波を前記アンテナで受信して構成されるビート波信号から前記表面及び前記反射面の位置を求める電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、
前記電磁波は周波数変調を施した連続波であって、前記アンテナには強指向性アンテナを使用し、
前記表面及び前記反射面の位置は、前記ビート波信号を周波数分析して求まる各ビート波の周波数から前記表面及び前記反射面までの伝播時間を算出して求める。
強指向性アンテナとは、対象物に対して特定方向から電磁波を送信すると共に対象物から特定方向に反射した電磁波を受信する特性を有するものを指す。強指向性アンテナを使用すると、アンテナを対象物の表面から離して設けることができる。そして、このアンテナから周波数変調を施した連続波を送信すると、対象物の表面及び対象物中の反射面で電磁波は反射しアンテナで受信される。
ここで、照射する電磁波の周波数がT秒間でf1 Hzからf2 (>f1 )Hzまで一定速度で連続的に増加し、対象物の表面がアンテナから電磁波の伝播時間でT1 秒の距離にあるとすると、この表面で反射して戻ってきた反射波と、その時点でアンテナから発射しようとする電磁波の周波数の差Δf1 はΔf1 =(T1 /T)(f2 −f1 )となる。そこで、これら2つの電磁波を乗じてローパスフィルターに通すと、表面に対応した周波数Δf1 のビート波が生じる。同様に、アンテナから電磁波の伝播時間でT2 秒に相当する距離に反射面があるとすると、この反射面に対応して周波数Δf2 =(T2 /T)(f2 −f1 )のビート波が生じる。よって、表面及び反射面が1つある場合は、アンテナで受信して構成されるビート波信号はこれら2つのビート波が和の形となって電磁波レーダから時系列信号として出力される。
従って、電磁波の照射方向に反射面がn−1個存在する対象物に電磁波を送信して、電磁波レーダのアンテナで受信して構成されるビート波信号を厳密に周波数分析すると、n個のビート波の周波数Δfi (i=1〜n)が求まる。そこで、各周波数Δfi のビート波を形成する反射面までの伝播時間Ti (=Δfi T/(f2 −f1 ))を求め、空気中及び対象物中の電磁波の速度を考慮して対象物の表面の位置、及び対象物中の各反射面の位置、延いては各反射面の間の距離(厚み)が求まる。
請求項5記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法は、請求項4記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、前記各ビート波の周波数は、前記ビート波信号に最大エントロピー法を適用して求める。
ビート波信号の周波数分析に最大エントロピー法を適用することにより、周波数が互いに近接した複数のビート波の和の形でビート波信号が出力される場合に対しても、各ビート波の周波数を高精度に求めることができる。
請求項6記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法は、請求項4記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、前記各ビート波の周波数は、前記表面及び前記反射面でそれぞれ反射した反射波に対応して作られる予測ビート波の一次結合で表示される予測ビート波信号と前記ビート波信号との偏差の実効値を最小にする条件から求める。
対象物中に1以上の反射面が存在すると、電磁波は各反射面でそれぞれ反射するが、各反射面で1度反射してアンテナで検出された電磁波に対して、2度以上反射を繰り返してアンテナで検出された電磁波の強度は小さく、一般に無視できる。そこで、アンテナに受信される各反射面からの反射波は全て1次反射波として、各1次反射波に対応して作られる予測ビート波を求めることができ、電磁波レーダから時系列信号として出力される予測ビート波信号をこれらの予測ビート波の一次結合で表示することができる。
そして、予測ビート波信号とビート波信号との偏差の実効値が最小になるような各予測ビート波を決定すると、各予測ビート波の周波数からビート波信号のビート波を形成する各反射面までの伝播時間を決定することができ、空気中及び対象物中の電磁波の速度を考慮して対象物の表面の位置、及び対象物中の各反射面の位置、延いては各反射面の間の距離(厚み)が求まる。
請求項7記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法は、請求項1〜6記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、前記強指向性アンテナはパラボラアンテナである。
パラボラアンテナを使用することにより、対象物に対して特定方向から電磁波を送信すると共に対象物から特定方向に反射した電磁波を受信することができる。
請求項8記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法は、請求項1〜6記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、前記強指向性アンテナはフェーズドアレイアンテナである。
フェーズドアレイアンテナを構成する各アンテナから送信する際に電磁波の信号の位相を調整することにより、対象物に対して特定方向から電磁波を送信するようにすることができる。また、フェーズドアレイアンテナを構成する各アンテナで受信した電磁波の信号の位相を調整してから出力するようにすることで、対象物から特定方向に反射した電磁波のみを受信することができる。
請求項1、及びこれに従属する請求項2、3、6、7記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法は、対象物の内部に存在する反射面で反射した反射波に送信機から受信機への直接伝播波が重なるのを防止することができ、かつ対象物表層部分を伝播する反射波が現れないので、対象物の表面の位置、及び対象物の内部に存在する反射面の位置をそれぞれ遠隔から高信頼度、高精度に求めることが可能になる。また、反射面が対象物の深さの方向に複数存在しても、各反射面を個別に検出して、それぞれの位置を計測することが可能である。
更に、強指向性アンテナを使用することでアンテナを対象物の表面から離して設けることができ、1)トンネル壁面のリモート診断、2)土運搬船、ダンプトラック、ベルトコンベア上の積載土の実質厚み、形状、体積の各計測、及び積載土中の岩石等の異物のモニター、3)対車輛あるいは対人衝突防止システムにおける検知対象の位置及び(人の場合等では)その厚み計測、4)溶鋼上のスラグの位置及び厚み計測、5)海面の波の方向、速さ、及び大きさの計測、6)粉粒体中の異物(例えば、岩や空洞等)の検知及び計測を行うことができる。
特に、請求項2記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法においては、時系列信号の波形での山谷の配列パターンの変化から、対象物中の反射面の存在を検知するので、対象物中に反射面が存在することを容易に確認でき、対象物中の反射面の位置の特定を行うか否かの判断を素早く行うことが可能になる。
請求項3記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法においては、予測時系列信号の波形を1以上の反射面でそれぞれ反射した基本反射波の波形の一次結合として表示するので、この予測時系列信号の波形と、実際の時系列信号の波形とのパターンマッチングを図れば、その結果求まる反射波の往復伝播時間、及び一次結合係数の値や正負の符号から各反射面の種類の識別や位置を決定することが可能になる。
ここで、実際の時系列信号においては、アンテナを対象物の表面に接触させる接触型の電磁波レーダのときと異なり、全ての反射波が直接伝播信号と離れて受信され及び対象物表層部分を伝播する反射波が現れないので、直接伝播信号の部分を除く時系列信号の波形が基本反射波の和で表せることになり、診断が高信頼度、高精度に行える。
請求項4及びこれに従属する請求項5〜8記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法においては、電磁波として周波数変調を施した連続波を対象物に対して特定方向から送信し対象物から特定方向に反射した反射波をアンテナで受信して構成されるビート波信号の周波数分析から各ビート波の周波数を厳密に求め、対象物の表面及び対象物中の反射面までの伝播時間をそれぞれ算出して表面及び対象物中の反射面の位置を求めるので、表面及び対象物中の反射面の位置を遠隔から高信頼度、高精度に求めることが可能になる。また、反射面が対象物の深さの方向に複数存在しても、各反射面を個別に検出して、それぞれの位置を計測することが可能である。更に、反射率の正負に応じて反射波の位相が逆転するため、各ビート波成分の位相を求めることにより、反射面の種類の識別を行うこともできる。
更に、強指向性アンテナを使用することでアンテナを対象物の表面から離して設けることができ、1)トンネル壁面のリモート診断、2)土運搬船、ダンプトラック、ベルトコンベア上の積載土の実質厚み、形状、体積の各計測、及び積載土中の岩石等の異物のモニター、3)対車輛あるいは対人衝突防止システムにおける検知対象の位置及び(人の場合等では)その厚み計測、4)溶鋼上のスラグの位置及び厚み計測、5)海面の波の方向、速さ、及び大きさの計測、6)粉粒体中の異物(例えば、岩や空洞等)の検知及び計測を行うことができる。
特に、請求項5記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法においては、各ビート波の周波数は、ビート波信号に最大エントロピー法を適用して求めるので、容易に各ビート波の周波数を高精度に求めることができ、対象物の表面及び対象物中の反射面までの伝播時間を高精度に算出することが可能になる。その結果、表面及び対象物中の反射面の位置を遠隔から高信頼度で求めることが可能になる。
請求項6記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、各ビート波の周波数は、表面及び反射面でそれぞれ反射した反射波に対応して作られる予測ビート波の一次結合で表示される予測ビート波信号とビート波信号との偏差の実効値を最小にする条件から求めるので、実際に得られたビート波信号に対応した形で予測ビート波の周波数を求めることができ、例えば、外乱によるスペクトルピーク分離の発生等を防止して、伝播時間を高信頼度で算出することが可能になる。その結果、反射面の位置を遠隔から高信頼度で求めることが可能になる。
請求項7記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法においては、強指向性アンテナはパラボラアンテナであるので、対象物に対して特定方向から電磁波を送信すると共に対象物から特定方向に反射した電磁波を受信できてアンテナを対象物の表面から離して設けることができ、遠方に存在する対象物の表面の位置及び対象物中の反射面の位置やその間隔を遠隔から計測することが可能になる。また、アンテナを回転させることにより対象物に対する電磁波の照射方向を変えることができるので、電磁波の照射領域を対象物の全表面上で容易に走査することができる。その結果、対象物中の反射面の分布状況を容易に把握することが可能になる。
請求項8記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法においては、強指向性アンテナはフェーズドアレイアンテナであるので、対象物に対して特定方向から電磁波を送信すると共に対象物から特定方向に反射した電磁波を受信できてアンテナを対象物の表面から離して設けることができ、遠方に存在する対象物の表面の位置及び対象物中の反射面の位置やその間隔を遠隔から計測することが可能になる。また、フェーズドアレイアンテナを構成する各アンテナの位相を調整することにより、瞬時に対象物に対する電磁波の照射方向を変えることができるので、電磁波の照射領域を対象物の全表面上で一瞬の内に走査することができる。その結果、対象物中の反射面の分布状況を効率的に把握することが可能になる。更に、機械的にアンテナを動かさないので、アンテナの製造コスト、設置費、保守管理費を安価にすることができる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の第1の実施の形態に係る電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法を適用した電磁波レーダのブロック図、図2は本発明の第2及び第3の実施の形態に係る電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法を適用した電磁波レーダのブロック図、図3(A)、(B)はそれぞれ同電磁波レーダに使用する周波数変調を施した連続波の周波数変化、及び波形変化の説明図、図4(A)は同電磁波レーダのアンテナとコンクリート構造物の関係を示す説明図、(B)、(C)はそれぞれコンクリート構造物の表面からの反射波を受信して構成されるビート波、及び内部の1つの反射面からの反射波を受信して構成されるビート波の説明図、図5はコンクリート構造物の内部に1つの反射面が存在する場合のビート波信号の波形の説明図、図6は同波形の周波数スペクトルの説明図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法を適用した電磁波レーダ10は、対象物の一例であるコンクリート構造物11から遠方に配置されコンクリート構造物11に電磁波を送信すると共にコンクリート構造物11の反射面の一例であるコンクリート構造物11の表面12及び内部の欠陥13で反射した電磁波(以下、反射波という)を受信する強指向性アンテナの一例であるパラボラアンテナ14と、電磁波をパラボラアンテナ14に供給する送信機15と、パラボラアンテナ14で受信された反射波を増幅し時系列信号として出力する受信機16と、時系列信号を処理して出力する演算処理手段17を有している。以下、これらについて詳細に説明する。
ここで、送信機15からパラボラアンテナ14に供給される電磁波は、数百MHzオーダ〜数GHzオーダの周波数を有するパルス波を使用することができるが、原則的にはどのような周波数の電磁波であっても使用することができる。もっとも、対象に応じて、あるいは同一対象であっても、検出しようとする欠陥13の深さに応じて周波数を可変にするようにした方がよい。また、パラボラアンテナ14としては、周知の構造を有するものを使用できる。受信機16はパラボラアンテナ14で受信した反射波の信号を処理しやすい所定の大きさの電気信号まで増幅するものである。
演算処理手段17には、例えば、受信機16からの出力信号をA/D変換するA/D変換部18と、A/D変換部18の出力信号に基づいて時系列信号の波形R(t)を作成する時系列信号作成部19が設けられている。更に、演算処理手段17には、コンクリート構造物11中に存在する欠陥13から理論的に予測される予測時系列信号の波形r(t)を合成する予測波形合成器20、及び予測時系列信号の波形r(t)と時系列信号の波形R(t)とのパターンマッチングを行うパターンマッチング器21を備えたデータ処理部22が設けられている。
送信機15からは電磁波の送信に同期して時間信号が出力されA/D変換部18を介して時系列信号作成部19に入力されて時系列信号の波形R(t)の時間起点を決定している。また、演算処理手段17には、時系列信号の波形R(t)、及びパターンマッチング器21から出力されるパターンマッチングの結果を、例えば、ディスプレイ23、及びプリンタ24に出力するための出力処理部25が設けられている。
なお、演算処理手段17は、A/D変換部18の出力信号に基づいて時系列信号の波形R(t)を作成する機能、コンクリート構造物11中に存在する欠陥13から理論的に予測時系列信号の波形r(t)を合成する機能、及び予測時系列信号の波形r(t)と時系列信号の波形R(t)とのパターンマッチングを行う機能、時系列信号の波形R(t)及びパターンマッチングの結果をディスプレイ23、及びプリンタ24に出力する機能をそれぞれ発現させるプログラムを、例えばパーソナルコンピュータに搭載することにより構成することができる。
次に、電磁波レーダ10を用いた本発明の第1の実施の形態に係る電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法について説明する。
先ず、データ処理部22の予測波形合成器20に、コンクリート構造物11中に想定されるクラック、空洞等の欠陥の種類、その個数、及び欠陥の組合せを入力し、コンクリート構造物11の表面12に対して垂直方向からパラボラアンテナ14より電磁波を送信する。そして、コンクリート構造物11の表面12と欠陥13から垂直方向に反射した反射波をパラボラアンテナ14で受信する。
パラボラアンテナ14で受信された反射波は受信機16で増幅され、A/D変換部18を介して時系列信号作成部19に送られて、時系列信号の波形R(t)が作成される。この時系列信号の波形R(t)をディスプレイ23上で観察して、コンクリート構造物11の表面12及び背面26からの反射波に伴う時系列信号の波形R(t)の山谷の配列パターンに変化が生じているか否かを検討する。そして、時系列信号の波形R(t)の山谷の配列パターンに変化が生じている場合、この時系列信号の波形R(t)をパターンマッチング器21に送る。
ここで、予測波形合成器20で行う予測時系列信号の波形r(t)の合成は、以下に説明する考えに基づいて行われる。
例えば、図1に示すように、コンクリート構造物11の内部に欠陥13が一つ存在する場合を考える。いま、パラボラアンテナ14から送信された電磁波がコンクリート構造物11の表面12に対して垂直に入射すると、電磁波は先ずコンクリート構造物11の表面12で反射され、この反射波がパラボラアンテナ14に受信される。
なお、一部の電磁波はコンクリート構造物11の表面12を透過してコンクリート構造物11の内部に存在する欠陥13で反射される。この反射波は、コンクリート構造物11の表面12を透過してパラボラアンテナ14で受信される。更に、欠陥13に到達した電磁波の一部は欠陥13を透過してコンクリート構造物11の背面26で反射し、欠陥13とコンクリート構造物11の表面12を透過してパラボラアンテナ14で受信される。
ここで、コンクリート構造物11中を伝播する電磁波は、伝播距離に応じて強度(振幅)が減衰する。このため、表面12の近くで反射した電磁波の振幅は、背面26で反射した電磁波の強度に比較して大きい。
コンクリート構造物11中に欠陥13が一つだけ存在している場合について電磁波の送受信を説明したが、例えば、コンクリート構造物11中の欠陥13が空洞である場合では、電磁波は空洞の前面及び後面でそれぞれ反射され、これらの反射波がそれぞれ異なった時刻でパラボラアンテナ14で受信される。この際、受信される反射波の強度は、伝播経路の長さ、及びどのような欠陥で反射あるいは透過したかによって異なるが、反射波の波形は実質的に同一である。
そこで、この実質的に同一波形を有する反射波を基本反射波と呼び、その波形をr0 (t)で表示する。いま、パラボラアンテナ14から照射される電磁波の進行方向に対して直交して複数の欠陥13が存在する場合を考えると、それぞれの欠陥13で反射した各反射波は各欠陥13の位置に応じて決まる伝播時間をもってパラボラアンテナ14に順次受信されるので、予測される予測時系列信号の波形r(t)は次のように各基本反射波の波形の一次結合として表すことができる。
r(t)=c10 (t−T1 )+c20 (t−T2
+c30 (t−T3 )+・・・ (1)
送信時刻はゼロとしている。
ここに、T1 は電磁波の送信時からコンクリート構造物11の表面12で反射した電磁波がパラボラアンテナ14に到達するまでの時間を、またT2 、T3 、・・・はコンクリート構造物11の表面12を透過した電磁波が各欠陥13で反射して得られるそれぞれの最初の反射波(第1次反射波)がコンクリート構造物11の表面12を透過してパラボラアンテナ16に到達するまでの時間(往復伝播時間)を、c1 、c2 、c3 、・・・は一次結合係数を示す。なお、パラボラアンテナ14とコンクリート構造物11の表面12の間の距離は既知としている。
ここで、コンクリート構造物11に透過した電磁波のうち内部の欠陥13で反射した第1次反射波が表面12で再び反射されて再度各欠陥13で反射して反射波(第2次反射波)となってコンクリート構造物11の表面12を透過してパラボラアンテナ14に到達する場合、この第2次反射波が表面12で再び反射されて再度各欠陥13で反射して反射波(第3次反射波)となってコンクリート構造物11の表面12を透過してパラボラアンテナ14に到達する場合等の高次反射波の影響も考えられる。しかし、第1次反射波以外の反射波は伝播に際して反射、透過を何度も繰り返すだけでなく、長距離の伝播となって減衰が大きくなっている。このため、第1次反射波に比較して振幅が実質的に無視できるので、予測時系列信号の波形r(t)は第1次反射波の波形のみで表示することができる。
よって、予測波形合成器20では、パラボラアンテナ14に受信される代表的な反射波を実験から求めておき、これを基に基本反射波の波形r0 (t)を予め作成し、これに基づいて往復伝播時間を変数とした複数の基本反射波の波形r0 (t)の一次結合として予測時系列信号の波形r(t)を作成する。
ここで、実験から基本反射波の波形r0 (t)を決めるには、例えば、内部に欠陥を含まない厚さが500mm程度のコンクリートブロックを作製し、これに電磁波をアンテナから送信し、このときの反射波を求めればよい。すなわち、このコンクリートブロックからの反射波はコンクリートブロックの表面からだけの反射波となって他の反射源からの影響を受けない真性の反射波と考えられ基本反射波と見なすことができ、その波形を基本反射波の波形r0 (t)とすることができる。なお、基本反射波はコンクリートブロックの電磁気的特性から理論的に推定することも、種々の実験データを基に理論的に推定することもできる。
更に、アンテナから遠方においてアンテナに対向させた鉄板からの反射波を受信して、これを基本反射波の波形r0 (t)とすることもできる。
時系列信号作成部19で作成された時系列信号の波形R(t)が基本反射波r0 (t)とほぼ形状が一致した場合、その箇所ではコンクリート構造物11の内部に欠陥は存在しないと判定できる。
一方、時系列信号の波形が基本反射波r0 (t)の形状とある程度異なる場合、コンクリート構造物11中に欠陥が存在していると判定し、(1)式に示す予測時系列信号の波形とのパターンマッチングを図る。そして、予測時系列信号の波形r(t)と、時系列信号の波形R(t)とのパターンマッチングを図れば、このとき得られる往復伝播時間T1 、T2 、T3 、・・・、及び一次結合係数c1 、c2 、c3 、・・・の値から、欠陥13の識別(例えば、クラックなのか、空洞なのか)、欠陥13の位置、欠陥13の寸法を求めることができる。
一般に、コンクリート構造物11中に欠陥13が存在する場合を想定した際、実際問題として、コンクリート構造物11の厚さ方向に関して言えば、クラックが1個の場合、クラックが2個の場合、空洞が1個の場合、クラックと空洞がそれぞれ1個ずつの場合の計4個の場合を考えておけば、パターンマッチングを行う際には十分である。
従って、(1)式を使用して一般的な波形のパターンマッチングを行うのではなく、上記の4つの欠陥の場合を想定して作成した予測時系列信号の波形と、時系列信号の波形R(t)との最適パターンマッチングを図り、最適パターンマッチングが最も良好に行える欠陥の内容を、コンクリート構造物11中に生起している欠陥13の状況であると判定する。そして、このときの往復伝播時間T1 、T2 、T3 、・・・から各欠陥13の位置(空洞の場合はその厚み)を計算する。
また、電磁波がコンクリート構造物11の表面12を透過し、内部に存在するクラックで反射して、再び表面を透過する場合における一連の電磁波の挙動は、異なった媒質間の境界面における電磁波の透過係数を常に正とし、反射係数には伝播媒質の相対的な関係により正負の符号を付けて扱った。すなわち、コンクリート中から空気層に伝播して反射する場合は正、空気層からコンクリート中に伝播して反射する場合は負とした。
例えば、図1に示すように、コンクリート構造物11の表面12からの反射係数は負となる。一方、コンクリート構造物11内部の欠陥13がクラックの場合では、クラックからの反射は、クラックの厚みを介してクラックの表面12側の境界面と、背面26側の境界面からの反射を考える必要がある。
ここで、クラックの厚みが非常に薄い場合、往復伝播時間の差は実質的に無視でき、透過率、反射率への寄与を考えると、表面12側の境界面での反射率はおよそ0.48、背面26側の境界面での反射による寄与は、およそ−(コンクリートからクラックへの透過率0.52)×(背面27側の境界面での反射率0.48)×(クラックからコンクリート中への透過率1.48)=−0.369・・・となって、約−0.37となる。このため、クラック全体としての反射係数は、0.48−0.37=0.11となる。従って、クラックの厚みが非常に薄い場合、クラックでの反射は、表面12側の境界面での反射のみと見なしてデータを処理することができる。
時系列信号の波形R(t)と(1)式に示す予測時系列信号の波形とのパターンマッチングを行う際、一次結合係数に対して(想定した欠陥内容に応じて)制約をつけなければならない。これは、いったん想定を行うと、その下での各反射部位からの第1反射波は往きと帰りで異なった媒質を通ってくるため、一次結合係数は幾つかの透過係数と一つの反射係数、更にはコンクリート伝播中の減衰係数を乗じたものになるからである。なお、空気層伝播中の減衰は無視できるとしており、コンクリート伝播中の減衰は減衰率γ(dB/m)を用いて算出することとする。
結局、想定した欠陥13の存在下での往復伝播時間T1 、T2 、T3 、・・・を与えることにより、(1)式の一次結合係数は、コンクリート(コンクリート構造物の一例)の物理パラメータである比誘電率εと減衰率γとの関数として求められることになる。
なお、時系列信号のモデル化におけるクラック(エアーギャップ)の扱いであるが、クラックの場合は、薄いエアーギャップをはさんで両側にコンクリート面がある。従って、厳密には最初のコンクリート面(クラック上面)で最初の反射があり、次にエアーギャップを透過していったものが、もう一方のコンクリート面(クラック底面)でもう一度反射するわけであるが、エアーギャップは薄く、往復伝播時間の差はほとんど無視できる。
従って、クラック上面と底面からの反射波は、同時に帰ってくるとして定式化しても差し支えないので、ここでは、このアプローチを採る。勿論、一次結合係数の値としては、クラックの上面と底面からの影響を考慮したものを考える。
上記したように、各想定の下に往復伝播時間T1 、T2 、T3 、・・・を与えれば、各部位からの第1反射波の一次結合係数の値が、コンクリートの比誘電率εとコンクリート中の減衰率γ(dB/m)をパラメータにして一意的に決まる。よって、こうして得られた予測時系列信号の波形r(t)と、実際の時系列信号の波形R(t)との最適パターンマッチングが実現できるように、ε、γ、更にはT1 、T2 、T3 、・・・を、各想定した欠陥パターン毎に求める。なお、その際のパターンマッチング度を評価する評価関数としては、2つの波形の幾何学的角度を採用する。
そして、求まった各想定した欠陥パターン下での最適パターンマッチング角の最小値を与える欠陥パターンを、最終的に実現している異常形態として採用すればよい。更に、このときの往復伝播時間T1 、T2 、T3 、・・・により、異常位置(空洞の場合はその厚みも)が求められる。得られた欠陥13の特定と位置及び厚みに関するデータは、パターンマッチング器21から出力処理部25を介してディスプレイ23に表示され、プリンタ24から出力される。
図2に示すように、本発明の第2及び第3の実施の形態に係る電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法を適用した電磁波レーダ27は、対象物の一例であるコンクリート構造物28から遠方に配置されコンクリート構造物28に電磁波を送信すると共にコンクリート構造物28の表面29及びコンクリート構造物28内部の反射面の一例である欠陥30でそれぞれ反射した電磁波(以下、反射波という)を受信する強指向性アンテナの一例であるパラボラアンテナ31と、電磁波をパラボラアンテナ31に供給する送信機32と、パラボラアンテナ31で受信された反射波からビート波信号を構成するビート波信号構成手段33と、ビート波信号を処理して出力する演算処理手段34を有している。以下、これらについて詳細に説明する。
送信機32は、図3(A)、(B)に示すように、送信する電磁波の周波数がT秒間でf1 Hzからf2 Hzまで一定速度で連続的に増加させる周波数変調機能を有している。ここで、f1 、f2 は、数百MHzオーダ〜数GHzオーダであるが、原則的にはどのような周波数の電磁波であっても使用することができる。もっとも、対象に応じて、あるいは同一対象であっても、検出しようとする欠陥30の深さに応じて周波数を可変にするようにした方がよい。また、パラボラアンテナ31としては、周知の構造を有するものを使用できる。
ビート波信号構成手段33はパラボラアンテナ31が受信した反射波の信号と、その時点でパラボラアンテナ31から発射しようとする電磁波の信号をミキシングしてビート波信号を構成する機能を備えたもので、例えば、ローパスフィルターを使用することができる。
演算処理手段34は、ビート波信号構成手段33から出力されたビート波信号をAD変換するA/D変換部35と、AD変換されたビート波信号を処理する第1の演算手段36、第2の演算手段37、及び、第1の演算手段36、第2の演算手段37から出力される信号の表示手段38を有している。
ここで、第1の演算手段36は複数のビート波の重なり合ったビート波信号に対して最大エントロピー法を適用して各ビート波の周波数を求める機能、各ビート波成分の位相を求める機能、得られたビート波の周波数を用いてパラボラアンテナ31とコンクリート構造物28の表面29、及びパラボラアンテナ31とコンクリート構造物28内部の欠陥30との間の伝播時間をそれぞれ求める機能、及び各伝播時間からその伝播時間を算出し空気中及びコンクリート構造物28中の電磁波の速度を考慮して表面29及び欠陥30の位置を演算する機能を有している。
また、第2の演算手段37はコンクリート構造物28の表面29と欠陥30でそれぞれ反射した反射波に対応して作られる予測ビート波の波形の一次結合で表示される予測ビート波信号とビート波信号との偏差の実効値を最小にする条件から各予測ビート波の周波数を求める機能、各ビート波成分の位相を求める機能、得られたビート波の周波数を用いてパラボラアンテナ31とコンクリート構造物28の表面29、及びパラボラアンテナ31とコンクリート構造物28内部の欠陥30との間の伝播時間をそれぞれ求める機能、及び各伝播時間からその伝播時間を算出し空気中及びコンクリート構造物28中の電磁波の速度を考慮して表面29及び欠陥30の位置を演算する機能を有している。
表示手段38は、ビート波信号等の検出データや、ビート波の周波数等の演算結果を表示器の一例であるディスプレイ39、プリンタ40に表示する機能を有する。第1及び第2の演算手段36、37は、実際にはどちらか一方を使用すればよいが、両手段36、37を併用すれば、信頼度をより一層高めることができる。
なお、演算処理手段34は、A/D変換部35から出力されるビート波信号に対して最大エントロピー法を適用して各ビート波の周波数を求める機能、複数の予測ビート波の波形の一次結合で表示される予測ビート波信号とA/D変換部35から出力されるビート波信号との偏差の実効値を最小にする条件から各ビート波の周波数を求める機能、各ビート波成分の位相を求める機能、ビート波信号等の検出データやビート波の周波数等の演算結果を表示する機能をそれぞれ発現させるプログラムを、例えばパーソナルコンピュータに搭載することにより構成することができる。
次に、電磁波レーダ27を用いた本発明の第2の実施の形態に係る電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法について説明する。
パラボラアンテナ31からコンクリート構造物28の表面29に対して垂直方向から周波数変調を施した連続波を送信して、コンクリート構造物28の表面29から垂直方向に反射した反射波をパラボラアンテナ31で受信する。パラボラアンテナ31で受信された反射波をビート波信号構成手段33に入力してビート波信号を形成し、出力されたビート波信号はA/D変換部35を介して第1の演算手段36に送られる。
いま、図4(A)〜(C)に示すように、コンクリート構造物28の内部に欠陥30としてクラックが一つ存在する場合を考える。
パラボラアンテナ31から送信された電磁波がコンクリート構造物28の表面29に垂直に入射すると、電磁波は先ずコンクリート構造物28の表面29で反射され、この反射波がパラボラアンテナ31に受信される。ここで、パラボラアンテナ31から送信される電磁波には、周波数がT秒間でf1 Hzからf2 Hzまで一定速度で連続的に増加するような周波数変調が施されており、一方、パラボラアンテナ31から送信された電磁波がコンクリート構造物28の表面29で反射されて反射波としてパラボラアンテナ31で受信されるまでの電磁波の伝播時間がT1 秒であると(すなわち、コンクリート構造物28の表面29はパラボラアンテナ31に対して電磁波の伝播時間でT1 秒の距離にあると)、この反射波と、その時点でパラボラアンテナ31から発射しようとする電磁波の周波数の差Δf1 は(T1 /T)(f2 −f1 )となる。そこで、これら2つの電磁波をビート波信号構成手段33に入力すると、表面29からの反射波で構成される周波数Δf1 のビート波信号が形成されることになる。
また、コンクリート構造物28の表面29に垂直に入射した電磁波の一部はコンクリート構造物28の表面29を透過してコンクリート構造物28の内部に存在する欠陥30で反射される。この反射波は、コンクリート構造物28の表面29を透過してパラボラアンテナ31で受信される。更に、欠陥30に到達した電磁波の一部は欠陥30を透過してコンクリート構造物28の背面41で反射し、欠陥30とコンクリート構造物28の表面29を透過してパラボラアンテナ31で受信されるが、コンクリート構造物28中を伝播する電磁波は、伝播距離に応じて強度(振幅)が減衰するため、コンクリート構造物28が十分に厚い場合、背面41で反射した電磁波は無視できる。ここで、欠陥30はパラボラアンテナ31に対して電磁波の伝播時間でT2 秒の距離にあるとすると、欠陥30からの反射波で構成される周波数Δf2 =(T2 /T)(f2 −f1 )のビート波が生じる。
従って、コンクリート構造物28の内部に欠陥30としてクラックが一つ、すなわち、反射面が一つ存在する場合は、ディスプレイ39に表示されるビート波信号構成手段33から出力されるビート波信号の波形は、図5に示すように、周波数Δf1 と周波数Δf2 の2つのビート波が重なり合った形となる。そして、このビート波信号は第1の演算手段36に入力される。
第1の演算手段36では、ビート波信号に対して最大エントロピー法を適用して周波数分析が行われる。このとき得られた周波数スペクトルをディスプレイ39に表示した結果を図6に示す。図6において、2つの極大ピークを与える周波数が、各ビート波の周波数Δf1 、Δf2 (>Δf1 )にそれぞれ対応する。
また、第1の演算手段36では、得られたビート波の周波数Δf1 を用いて、パラボラアンテナ31とコンクリート構造物28の表面29間の伝播時間T1 をΔf1 T/(f2 −f1 )として求める。また、ビート波の周波数Δf2 を用いて、パラボラアンテナ31とコンクリート構造物28内部の欠陥30間の伝播時間T2 をΔf2 T/(f2 −f1 )として求める。
更に、第1の演算手段36では、パラボラアンテナ31とコンクリート構造物28の表面29間の片道伝播時間(T1 /2)を算出し、電磁波の速度を乗ずることにより、パラボラアンテナ31とコンクリート構造物28の表面29間の距離、すなわち、表面29の位置を求める。また、コンクリート構造物28の表面29と欠陥30間の距離、すなわち、欠陥30の位置は、パラボラアンテナ31とコンクリート構造物28の表面29及び欠陥30間各片道伝播時間差(T2 −T1 )/2にコンクリート構造物28中の電磁波の速度を乗じて求める。
また、コンクリート構造物28中に欠陥30として複数(n個)のクラックが存在する場合、表面29からの反射波を合わせてn+1個の反射面が存在することになり、ビート波信号構成手段33から出力されるビート波信号の波形はn+1個のビート波が重なり合った形となる。従って、ビート波信号の周波数分析を行うことにより、各反射面からの反射波に対応して形成される各ビート波の周波数が求まる。そして、各ビート波の周波数から表面29及び各欠陥30までの伝播時間T1 、T2 、T3 、・・・Tn がそれぞれ求まり、表面29、及び各欠陥30の位置を特定できる。
なお、コンクリート構造物28の内部に欠陥30として空洞が一つ存在する場合は、電磁波は空洞の上面と底面で反射するため3つのビート波が構成され、ビート波信号構成手段33から出力されるビート波信号の波形は3つのビート波が重なり合った形となる。更に、複数の空洞が存在する場合、クラックと空洞が混在する場合についても、欠陥の種類と個数に応じてコンクリート構造物28内に形成される反射面の個数Nが決まり、ビート波信号構成手段33から出力されるビート波信号の波形は、表面からの反射波を加えたN+1個の反射波から構成される各ビート波が重なり合った形となる。なお、各ビート波成分の位相を求めることにより反射面の種類を識別することができ、これによって、コンクリート構造物28の内部に存在する欠陥30の種類が特定できる。
続いて、電磁波レーダ27を用いた本発明の第3の実施の形態に係る電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法について説明する。
ここで、第3の実施の形態は第2の実施の形態と比較して、ビート波信号の周波数分析を第2の演算手段37を用いて行うことが特徴となっている。このため、第2の演算手段37で行われる演算内容に関してのみ説明する。
先ず、コンクリート構造物28中に電磁波の反射面と想定されるクラック、空洞等の欠陥の種類、その個数、及び欠陥の組合せを考慮して、欠陥でそれぞれ反射した反射波に対応して作られる予測ビート波形の一次結合で表示される予測ビート波信号を形成する。例えば、コンクリート構造物28中に欠陥30としてクラックが複数存在している場合、各欠陥30で電磁波は反射され、これらの反射波がそれぞれ異なった時刻でパラボラアンテナ31で受信される。この際、受信される反射波の強度は、伝播経路の長さによって異なる。
いま、パラボラアンテナ31から照射される電磁波の進行方向に対して直交して複数の欠陥30が存在する場合を考えると、表面29及びそれぞれの欠陥30で反射した各反射波は、表面29及び欠陥30の位置に応じて決まる伝播時間T1 、T2 、T3 、・・・をもってパラボラアンテナ31に順次受信される。そして、受信された反射波がビート波信号構成手段33に入力されると、ビート波信号構成手段33では入力される反射波に対応して予測ビート波b1 (Δf1 )、b2 (Δf2 )、b3 (Δf3 )、・・・を順次作成し、ビート波信号構成手段33から出力される予測ビート波信号の波形bは、各予測ビート波の一次結合として表すことができる。
b=b1 (Δf1 )+b2 (Δf2 )+b3 (Δf3 )+・・・ (2)
なお、高次反射波によるビート波の発生も考えられるが、第1次反射波に比較して振幅が実質的に無視できるので、予測ビート波信号の波形bは第1次反射波により構成される予測ビート波のみで表示できる。
従って、第2の演算手段37では、先ず、予測ビート波信号とビート波信号との偏差の実効値を最小にする各予測ビート波b1 (Δf1 )、b2 (Δf2 )、b3 (Δf3 )、・・・を求める。
このとき得られる予測ビート波の周波数Δf1 、Δf2 、Δf3 、・・・において、最小周波数がΔf1 であると、Δf1 がコンクリート構造物28の表面29から反射した反射波によるビート波の周波数に、Δf2 、Δf3 、・・・がコンクリート構造物28の中に存在する各欠陥30から反射した反射波によるビート波の周波数にそれぞれ対応する。
第2の演算手段37では、次いで、得られたビート波の周波数Δf1 を用いて、パラボラアンテナ31とコンクリート構造物28の表面29間の伝播時間T1 をΔf1 T/(f2 −f1 )として求める。また、ビート波の周波数Δfi (i=2、3、・・・)を用いて、パラボラアンテナ31とコンクリート構造物28内部の欠陥30間の伝播時間Ti をΔfi T/(f2 −f1 )として求める。
第2の演算手段37では、更に、パラボラアンテナ31とコンクリート構造物28の表面29間の片道伝播時間(T1 /2)を算出し空気中の電磁波の速度を乗じてパラボラアンテナ31とコンクリート構造物28の表面29間の距離、すなわち、表面29の位置を求める。また、コンクリート構造物28の表面29と欠陥30間の距離、すなわち、欠陥30の位置は、パラボラアンテナ31から欠陥30までの片道伝播時間Ti /2とパラボラアンテナ31からコンクリート構造物28の表面29までの片道伝播時間T1 /2との差(Ti −T1 )/2を算出し、コンクリート構造物28中の電磁波の速度を乗じて求める。
以上、欠陥30としてクラックが存在する場合について説明したが、コンクリート構造物28中に欠陥30が存在する場合を想定した際、実際問題として、コンクリート構造物28の厚さ方向に関して言えば、クラックが1個の場合、クラックが2個の場合、空洞が1個の場合、クラックと空洞がそれぞれ1個ずつの場合の計4個の場合を考えておけば十分である。従って、上記の4つの欠陥の場合を想定して作成した予測ビート波信号と、ビート波信号との偏差の実効値を最小にする各予測ビート波の周波数から往復伝播時間T1 、T2 、T3 、・・・を求め、このときの往復伝播時間T1 、T2 、T3 、・・・から表面29の位置及び各欠陥30の位置(空洞の場合はその厚み)を計算する。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
例えば、固定したパラボラアンテナから電磁波をコンクリート構造物に送信したが、パラボラアンテナを車輛に載せて車輛を移動させながらコンクリート構造物に電磁波を送信してもよい。更に、車輛に載せたパラボラアンテナを首振りしてコンクリート構造物に対する電磁波の送信方向を変えながら車輛を移動させてもよい。このようにすることで、コンクリート構造物全面を効率よく走査できることになり、コンクリート構造物中の欠陥のリモートセンシングの効率が向上する。
また、対象物がコンクリート構造物の場合について説明したが、対象物はコンクリート構造物以外に、例えば、土運搬船、ダンプトラック、ベルトコンベアで搬送中の粉粒体、粉粒体中の異物(例えば、岩や空洞等)、車輛あるいは人、溶鋼上のスラグ、海面等に対しても適用できる。すなわち、粉粒体に適用した場合には搬送中の粉粒体の実質厚み、形状、体積の各計測、及び異物のモニターが、車輛あるいは人に適用した場合は対車輛あるいは対人衝突防止システムにおける検知対象の位置及びその厚み計測が、溶鋼上のスラグに適用した場合はスラグの位置及び厚み計測が、海面に適用した場合は波の方向、速さ、及び大きさの計測が可能になる。
更に、強指向性アンテナとしてパラボラアンテナを使用したが、フェーズドアレイアンテナを使用してもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法を適用した電磁波レーダのブロック図である。 本発明の第2及び第3の実施の形態に係る電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法を適用した電磁波レーダのブロック図である。 (A)、(B)はそれぞれ同電磁波レーダに使用する周波数変調を施した連続波の周波数変化、及び波形変化の説明図である。 (A)は同電磁波レーダのアンテナとコンクリート構造物の関係を示す説明図、(B)、(C)はそれぞれコンクリート構造物の表面からの反射波を受信して構成されるビート波、及び内部の1つの反射面からの反射波を受信して構成されるビート波の説明図である。 コンクリート構造物の内部に1つの反射面が存在する場合のビート波信号の波形の説明図である。 同波形の周波数スペクトルの説明図である。
符号の説明
10:電磁波レーダ、11:コンクリート構造物、12:表面、13:欠陥、14:パラボラアンテナ、15:送信機、16:受信機、17:演算処理手段、18:A/D変換部、19:時系列信号作成部、20:予測波形合成器、21:パターンマッチング器、22:データ処理部、23:ディスプレイ、24:プリンタ、25:出力処理部、26:背面、27:電磁波レーダ、28:コンクリート構造物、29:表面、30:欠陥、31:パラボラアンテナ、32:送信機、33:ビート波信号構成手段、34:演算処理手段、35:A/D変換部、36:第1の演算手段、37:第2の演算手段、38:表示手段、39:ディスプレイ、40:プリンタ、41背面

Claims (8)

  1. 電磁波レーダのアンテナから対象物の表面に向けて電磁波を送信し、前記対象物に存在する1以上の反射面で反射した電磁波を前記アンテナで受信して得られる時系列信号としての受信波から前記反射面の位置を求める電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、
    前記電磁波はパルス波であって、前記アンテナには強指向性アンテナを使用し、
    前記反射面の位置は、前記時系列信号の波形と前記1以上の反射面の存在から理論的及び/又は実験的に前記アンテナで受信が予測される予測時系列信号の波形とのパターンマッチングにより求めることを特徴とする電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法。
  2. 請求項1記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、前記時系列信号の波形での山谷の配列パターンの変化から、前記対象物中の前記反射面の存在を検知することを特徴とする電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法。
  3. 請求項1及び2のいずれか1項に記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、前記予測時系列信号の波形を前記1以上の反射面でそれぞれ反射した基本反射波の波形の一次結合として表示することを特徴とする電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法。
  4. 電磁波レーダのアンテナから対象物の表面に向けて電磁波を送信し、前記対象物の表面及び内部に存在する反射面でそれぞれ反射した電磁波を前記アンテナで受信して構成されるビート波信号から前記表面及び前記反射面の位置を求める電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、
    前記電磁波は周波数変調を施した連続波であって、前記アンテナには強指向性アンテナを使用し、
    前記表面及び前記反射面の位置は、前記ビート波信号を周波数分析して求まる各ビート波の周波数から前記表面及び前記反射面までの伝播時間を算出して求めることを特徴とする電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法。
  5. 請求項4記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、前記各ビート波の周波数は、前記ビート波信号に最大エントロピー法を適用して求めることを特徴とする電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法。
  6. 請求項4記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、前記各ビート波の周波数は、前記表面及び前記反射面でそれぞれ反射した反射波に対応して作られる予測ビート波の一次結合で表示される予測ビート波信号と前記ビート波信号との偏差の実効値を最小にする条件から求めることを特徴とする電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、前記強指向性アンテナはパラボラアンテナであることを特徴とする電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法において、前記強指向性アンテナはフェーズドアレイアンテナであることを特徴とする電磁波レーダを用いた位置の遠隔計測方法。
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