以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態において説明する寸法、材料、形状及び構成要素の相対的な位置は任意に設定でき、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施形態に限定されない。
[第1実施形態]
図1は、上方から見たゲームシステム100の概略斜視図である。当該ゲームシステム100は、ゲーム装置の一例としてのユーザ端末10を備えている。ユーザ端末10には、操作部の一例として操作装置20が接続されており、操作装置20はゲーム用コントローラとして機能する。また、ユーザ端末10は、操作部の一例としてのタッチパネル11を有している。さらに、ユーザ端末10は、不図示のサーバに所定のネットワークを介して接続可能である。一例として、サーバは、ユーザ端末10又はユーザ端末10のユーザに対して各種サービスを提供する。このサービスは、ネットワークを介してユーザ端末10のプログラム又はデータを配信し、更新する配信サービスを含んでいる。サーバは、この配信サービスを通じて、各ユーザ端末10にゲームの提供に必要な各種のプログラム又はデータを適宜に配信する。
各種サービスは、ユーザ端末10からユーザのユーザ識別情報をサーバが受け取って、ユーザを認証するサービスを含んでいてもよい。また、各種サービスは、認証したユーザのプレイ結果を含むプレイデータをユーザ端末10からサーバが受け取って保存するサービスを含んでいてもよい。さらに、各種サービスは、サーバが保存するプレイデータを、ユーザ端末10に提供するサービスを含んでいてもよい。その他に、各種サービスは、ネットワークを介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際に、サーバがユーザ同士をマッチングするサービスを含んでいてもよい。また、各種サービスは、サーバがユーザから料金を徴収するサービスを含んでいてもよい。
ゲームシステム100は、ユーザ端末10と接続される不図示のサーバを備えていてもよい。一例として、サーバが後述する設定情報に応じてゲームの難易度を決定し、ユーザ端末10が決定された難易度に応じたゲームを提供してもよい。または、サーバが設定情報として評価方法を取得し、ユーザ端末10が取得された評価方法に従って、入力操作を評価してもよい。さらに、サーバが設定情報として操作指示の変更態様を取得し、ユーザ端末10が取得された変更態様に従って、操作指示を省略してもよい。また、ゲームシステム100は、一台のユーザ端末10によって構成されてもよい。以下では、ゲームシステム100がユーザ端末10によって構成されている場合について説明する。
ユーザ端末10は、ネットワーク接続が可能であるコンピュータ装置である。例えば、ユーザ端末10は、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ、及び携帯電話(スマートフォンを含む)のようなモバイル端末装置を含む。その他にも、据置型の家庭用ゲーム装置、携帯型ゲーム装置、及び携帯型タブレット端末装置等の各種のコンピュータ装置が、ユーザ端末10に含まれる。ユーザ端末10は、各種のコンピュータソフトウェアを実装することにより、サーバが提供する種々のサービスをユーザに享受させることが可能である。以下では、ユーザ端末10として、モバイル端末装置を使用する場合を例に説明する。
一例として、ユーザ端末10は、ノーツによる操作指示が示す操作タイミング及び操作位置に合わせて入力操作を行う音楽ゲームを提供する。なお、ユーザ端末10は、音楽ゲーム以外の各種のゲーム、例えばモグラ叩き等の、操作指示に対する操作の速度又は正確性を競う他のゲームを提供してもよい。以下では、ユーザ端末10が音楽ゲームを提供する場合を例に挙げて説明する。
ユーザ端末10は、ゲーム画面を表示する表示部として機能するとともに、ユーザが入力操作を入力する操作部としても機能するタッチパネル11を備えている。タッチパネル11は、画像を表示するとともに、ユーザが指又はスタイラス等によって触れた位置(入力位置)を検出する。代替的に、ユーザ端末10は、表示部として機能するディスプレイと、操作部として機能する操作キー又は操作ボタンとを備えていてもよい。また、ユーザ端末10は、ゲームの楽音を出力する出力部として機能するスピーカ12を備えている。当該スピーカ12は、電気信号を音に変換して出力し、ゲーム時に再生されるゲームの楽音、入力操作の検出に応じて出力される楽音、演出音及び効果音等を出力する。
また、ユーザ端末10は不図示の通信装置を備えており、当該通信装置は操作装置20及びその他の外部通信装置と有線又は無線通信を行う。図1のユーザ端末10は、ケーブル21を介して外部の操作装置20と有線接続されている。すなわち、ケーブル21のオスコネクタが、ユーザ端末10のメスコネクタと嵌合している。そして、ユーザ端末10は、自身に接続された装置、例えば操作装置20を認識して、その種類、名称、型番、又はID等の各装置を識別する装置識別情報を取得する。
ケーブル21は、各種規格に準拠して構成されており、一例として、USB(Universal Serious Bus)規格又はLightning(登録商標)規格に準拠して構成されている。代替的に、ユーザ端末10と操作装置20とは、Bluetooth(登録商標)又はWi-Fi等の規格に従い無線接続されてもよい。さらに、ユーザ端末10は、店舗に設置されたアーケードゲーム機と有線又は無線通信を行ってもよい。この場合、ユーザ端末10は、ユーザ情報に紐づけられかつユーザがプレイしたゲームに関連するプレイデータを、アーケードゲーム機から取得してもよい。一例として、プレイデータは、ゲーム結果、プレイ履歴、及びゲーム機によって撮影した動画等を含んでいる。加えて、ユーザ端末10は、他のモバイル端末装置と有線又は無線通信を行ってもよい。
操作装置20は、DJ(ディスクジョッキー)が音楽に合わせて効果音を重ねる操作に使用する装置を模している。そのため、操作装置20は、天面を使うスクラッチ操作を行うターンテーブル22と、複数の鍵盤キー23とを備えている。図1の例では、操作装置20は、七つの鍵盤キー23を含んでいる。そして、操作装置20は、ユーザがターンテーブル22又は鍵盤キー23に対して入力操作を行うと、入力操作に応じた入力信号をユーザ端末10に出力する。また、操作装置20は、ゲームを開始するとき又はゲームを選択するときに使用される選択スイッチ24をさらに備えている。
ターンテーブル22及び鍵盤キー23のそれぞれは、図3に示されるようなゲーム画面に表示される各レーン51A,51B,52A,52Bのいずれかに対応している。なお、図3においては説明の便宜上、複数のレーンの一部のみを示している。そして、ユーザが鍵盤キー23を押し下げるように操作入力を行うと、その入力タイミングと、操作した鍵盤キー23に対応するレーンのノーツが示す操作タイミングとが比較される。また、ユーザがターンテーブル22を回転させるように操作入力を行うと、その入力タイミングと、ターンテーブル22に対応するレーンのノーツが示す操作タイミングとが比較される。このようにして、ユーザの入力操作が評価される。
[ゲームシステムの構成]
図2を参照してゲームシステム100の制御系について説明する。ユーザ端末10は、ユーザ端末10を制御する制御装置13と、制御プログラム及びゲームプログラムPGを記憶した記憶装置14とを備えている。制御装置13は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
一例として、制御装置13のプロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro-Processing Unit)であり、記憶装置14に記憶された制御プログラム(不図示)に基づいて、ユーザ端末10の全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。また、記憶装置14は、プロセッサが動作するためのシステムワークメモリであるRAM(Random Access Memory)、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)及びSSD(Solid State Drive)等を含む。さらに、制御装置13は、インターネット上のサーバ等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行うこともできる。以下では、CPUが、ROM又はHDDに記憶された制御プログラムに従って、種々の演算、制御、及び判別等の処理動作を実行する場合を例に説明する。
記憶装置14は、ハードディスク及び半導体記憶装置等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体)を含んでいる。当該記憶装置14は、一つの記憶ユニット上に全てのデータを保持してもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶してもよい。そして、記憶装置14は、必要な各種の処理を制御装置13に実行させるコンピュータプログラムの一例として、ゲームプログラムPGを記録している。制御装置13のゲーム制御部15は、ゲームプログラムPGを実行することによって、ユーザにゲームを提供する。
また、記憶装置14は、音楽ゲーム用のゲームデータGDを記憶している。一例として、ゲームデータGDは、画像データと、音楽データと、シーケンスデータとを含んでいる。画像データは、例えば、ノーツの画像に加えて、アイコン、各種オブジェクト、及び背景等のデータを含んでいる。また、音楽データは、楽音、楽曲、及び効果音等のデータを含んでいる。そして、シーケンスデータは、ゲームの操作手順を定義したデータであり、例えば、ノーツの表示タイミング、ノーツの種類、及びユーザが入力操作すべき操作タイミング等のデータを含んでいる。さらに、記憶装置14は、ユーザがゲームをプレイして得た得点等の、ユーザがプレイしたゲームのプレイ履歴を記憶している。
さらに、記憶装置14は、設定情報INを記憶している。設定情報INは、ゲームの成績に影響する情報であって、ユーザが入力操作を入力する操作部に対応して定められている。一例として、設定情報INは、判定範囲を特定する情報を含んでいる。そして、ゲーム制御部15は設定情報INによって特定される判定範囲が設定されるようにゲームを制御する。例えば、当該判定範囲は、高難易度の場合の狭い判定範囲と、低難易度の場合の広い判定範囲とがある。判定範囲を特定する情報とは、一例として、操作領域を基準とする判定範囲の幅、高さ、位置、及び形状である。
また、判定範囲は、操作指示に対する入力操作の判定範囲として、位置判定範囲、時間判定範囲、及び操作量判定範囲等がある。位置判定範囲は、操作指示が示す操作位置又は操作領域を基準に、入力操作が許容される位置を画定する範囲である。また、時間判定範囲は、操作指示が示す操作タイミングを基準に、入力操作が許容される時間を画定する範囲である。そして、操作量判定範囲は、評価対象となる入力操作の操作量を画定する範囲である。例えば、ゲーム制御部15は、操作量判定範囲が画定する量を超える回転量又は押し込み量の入力操作を、評価対象として許容する。
また、設定情報INは、入力操作を入力する操作部に応じて定められている。一例として、設定情報INは、操作部の応答時間、検出範囲及び検出精度等の入力操作の検出に関係するパラメータ、若しくは大きさ及び形状等の特徴に応じて定められている(換言すると、設定情報INは、操作部に関する各種の要素に応じて定められている)。例えば、応答時間が早い操作部を使用する場合、成績が上がる方向に影響するため、ゲーム制御部15の設定部16は、高い難易度になるように狭い判定範囲を設定情報INとして設定する。一方、応答時間が遅い操作部を使用する場合、成績が下がる方向に影響するため、設定部16は、低い難易度になるように広い判定範囲を設定情報として設定する。
他の例として、設定情報INは、評価方法を特定する情報を含んでいる。そして、ゲーム制御部15は、設定情報INによって特定される評価方法によって入力指示の評価が高く又は低くなるように、ゲームを制御する。例えば、当該評価方法としては、低い得点となる入力指示を選択して評価する方法があり、高難易度の場合に適用される。また、当該評価方法としては、高い得点となる入力指示を選択して評価する方法があり、低難易度の場合に適用される。さらに、評価方法は、高難易度の場合の低い配点を用いる方法と、低難易度の場合の高い配点を用いる方法とがある。この場合、ゲーム制御部15は、高難易度のときには、操作指示と一致する入力操作に対して低い得点を付与する。一方、ゲーム制御部15は、低難易度のときには、操作指示と一致する入力操作に対して高い得点を付与する。
さらに他の例として、設定情報INは、操作指示の変更態様を特定する情報を含んでいてもよい。そして、ゲーム制御部15は、設定情報INによって特定される変更態様によって操作指示が複雑化又は簡易化されるように、ゲームを制御する。例えば、ゲーム制御部15は、設定情報INによって特定される変更態様に従うシーケンスデータを適用して、操作指示が追加又は省略されるようにゲームを制御する。この場合、ゲーム制御部15は、低難易度が適用されるときには、操作指示を省略してノーツの数を減らす。代替的に、ゲーム制御部15は、設定情報INによって特定される変更態様によって、操作指示を示すノーツの移動速度又は移動経路が変化するように、ゲームを制御してもよい。例えば、ゲーム制御部15は、ノーツの移動経路を複雑化又は簡易化させるか、又はノーツの移動速度を増減させる。
制御装置13は、ゲームプログラムPGに基づいてゲームを提供するゲーム制御部15を有している。そして、ゲーム制御部15は、論理的装置として、設定部16と、入力部17と、評価部18とを有している。これらの論理的装置は、制御装置13のハードウェア資源と、ソフトウェア資源としてのゲームプログラムPGとの組合せによって実現される。ゲーム制御部15は、ゲームの進行を制御するために、ゲームの進行に必要な各種の演算制御を実行する。そして、ゲーム制御部15は、表示部としてのタッチパネル11にユーザに対する操作指示を表示させる。一例として、ゲーム制御部15は、判定ラインに向かって移動するノーツの位置及び移動速度によって、操作タイミングと操作位置とを表示させる。
例えば、図3に示すように、ゲーム制御部15は、シーケンスデータから、操作部としてのタッチパネル11に表示された複数の矩形状の操作領域55A,55B,56A,56Bを操作すべきタイミングを読み出す。そして、ゲーム制御部15は、楽曲ごとに設定されている移動速度の情報を参照しながら、ノーツを画面端等の所定の出現位置に出現させるタイミングを逆算して決定する。その後、ゲーム制御部15は、参照した移動速度に従ってノーツを判定ライン50に向かって移動させる。ユーザが判定ライン50上の操作領域55A,55B,56A,56B、すなわち判定ライン50と各レーン51A,51B,52A,52Bとの交差領域にタッチすると、ゲーム制御部15は、入力部17から入力操作として入力タイミング及び入力位置を取得する。
また、ゲーム制御部15は、ゲームの成績に影響する設定情報INに従ってゲームを制御する。詳細は後述するが、当該設定情報INは、ユーザが入力操作を入力する操作部に対応して定められている。そして、ゲーム制御部15の評価部18は、入力部17が検出した入力操作と操作指示との比較に基づいて、入力操作を評価する。すなわち、評価部18は、比較結果に応じてゲームの評価を行う。一例として、タッチパネル11を使用する場合、評価部18は、入力操作の入力タイミング及び入力位置と、操作タイミング及び操作位置とを比較する。また、操作装置20を使用する場合、評価部18は、入力操作の入力タイミング及び操作された鍵盤キー23と、操作タイミング及び操作位置とを比較する。
両者の差が所定の範囲内であると判断すると、評価部18は、ゲームの成績が上がるように入力操作を評価する。一例として、評価部18は、ユーザの得点を加点する。また、評価部18は、両者の差が所定の範囲外であると判断すると、ゲームの成績が下がるように入力操作を評価してもよい。一例として、評価部18は、ユーザの得点を減点する。さらに、評価部18は、入力操作を段階的に評価してもよい。以下では、評価部18が段階的に評価する場合を例に説明する。
また、ゲーム制御部15は、設定情報INに応じてゲームの難易度が決まるようにゲームを制御する。例えば、入力操作の判定範囲が設定されており、ゲーム制御部15の評価部18は、判定範囲内において入力操作が検出された場合に入力操作を評価する。そして、評価部18は、ゲームの難易度が異なるように、設定情報INに従って入力操作を評価する。例えば、評価部18が入力操作を厳しく評価すると、難易度が上がる結果、ゲームの成績が下がるように影響する。反対に、評価部18が入力操作を緩く評価すると、難易度が下がる結果、ゲームの成績が上がるように影響する。
また、ゲーム制御部15は、ゲーム用の操作部等の入力精度が高い又は操作し易い操作部を使用する場合に、評価の判定が厳しくなるように又はゲームの操作が複雑(操作回数の増加を含む)になるようにゲームを制御する。これにより、ゲーム制御部15は、ゲームの難易度を高くすることができる。反対に、タッチパネル11等の入力精度が低い又は操作し難い操作部を使用する場合、ゲーム制御部15は、評価の判定が緩くなるように又はゲームの操作が簡単(操作回数の減少を含む)になるようにゲームを制御する。これにより、ゲーム制御部15は、ゲームの難易度を低くすることができる。
ただし、タッチパネル11に適したゲームを提供する場合には、ゲーム制御部15は、ゲーム用の操作部を使用するときに、評価の判定が緩くなるように又はゲームの操作が簡単になるようにゲームを制御してもよい。この場合、ゲーム制御部15は、タッチパネル11を使用するときに評価の判定が厳しくなるように又はゲームの操作が複雑になるようにゲームを制御する。一例として、タッチパネル11に表示されたノーツが移動するルートをなぞるような操作指示の場合、タッチパネル11を使用して入力操作する場合には、ルートを複雑にして難易度を上げてもよい。逆に、コントローラを使用して入力操作する場合には、ルートを簡単にして難易度を下げてもよい。なお、評価部18による入力操作の評価は、点数又はスコア等の段階的評価ではなく、入力操作の成否等の操作に対する評価であってもよい。
また、評価部18は、判定範囲内において入力操作が検出された場合に入力操作を評価する。そして、評価部18は、ゲームの難易度が異なるように、設定情報INに応じて入力操作を評価する。例えば、設定情報INは、操作指示に対する判定範囲として、狭い判定範囲と広い判定範囲とを特定する情報を含んでいる(上記のとおり、判定範囲が、位置判定範囲、時間判定範囲、又は操作量判定範囲を含み得ることは言うまでもない)。そして、狭い判定範囲を適用する場合には判定が厳しくなる。そのため、評価部18は、ゲーム用の操作部を使用するときには、狭い判定範囲を適用する。反対に、広い判定範囲を適用する場合には判定が緩くなるので、評価部18は、タッチパネル11を使用するときには、広い判定範囲を適用する。代替的に、操作指示に対する判定範囲は、設定部16が生成してもよい。例えば、設定部16は、ゲーム用の操作部を使用するときに基準の判定範囲を狭めてもよい。反対に、ゲーム制御部15は、タッチパネル11を使用するときに基準の判定範囲を広げてもよい。
設定部16は、ゲーム制御部15が識別した操作部に応じて適用される処理内容を決定する。そして、設定部16は、決定した処理内容に応じた設定情報INを記憶装置14に記憶させる。その後、評価部18は、設定部16が記憶させた設定情報INを取得し、設定情報INに従って入力操作を評価する。一例として、設定部16は、高難易度がゲームに適用される処理を決定すると、高難易度用の狭い判定範囲を生成して、設定情報INとして狭い判定範囲を特定する情報を記憶装置14に記憶させる。
代替的に、設定部16は、ユーザの選択に従って適用される処理内容を決定してもよい、例えば、ユーザが画面上で使用する操作部を選択した場合、又は適用される処理内容を選択した場合、設定部16は、ユーザの選択に従って処理内容を決定する。一例として、ゲーム制御部15は、画面上に使用可能な操作部を複数表示する。そして、ユーザは、表示された操作部の中から使用する操作部として操作装置20を選択する。設定部16は、操作装置20が選択されると、高難易度用の判定範囲が適用される処理を決定する。
入力部17は、ユーザの入力操作に応じた入力信号が操作部から出力されると、当該入力信号を受け取り、ユーザの入力操作を検出する。例えば、入力部17は、入力信号が操作装置20から出力されると、当該入力信号を受け取り、ユーザの入力操作を検出する。また、入力部17は、タッチパネル11から入力信号が出力されると、当該入力信号を受け取り、ユーザの入力操作を検出する。なお、入力部17が入力信号を受け取る相手方となる操作部は、操作装置20に限定されない。入力部17は、ジョイスティックを有する操作部、タッチパネル型の操作部、ダンスゲーム用のフロアマット型の操作部、ピアノ等の楽器を模した鍵盤型の操作部等の他の操作部から入力信号を受け取ってもよい。
表示部としてのタッチパネル11は、ゲーム制御部15による制御に従って、ゲームに用いられる画像(文字を含む)又は映像を表示する。また、操作部としてのタッチパネル11は、GUI(Graphical User Interface)であり、画面に表示された複数の操作領域を含んでいる。そして、タッチパネル11は、ユーザが操作領域を入力操作すると、入力部17へと入力信号を出力する。入力部17は、入力操作の検出として、入力位置と入力タイミングとを検出する。
[位置判定範囲]
続いて図3及び図4を参照して、判定範囲を異ならせる態様について説明する。なお、図3は概略的に示したゲーム画面である。図3中左側が低難易度のゲーム画面であり、図3中右側が高難易度のゲーム画面である。また、図4は、操作タイミング及び入力タイミングを模式的に示した説明図である。図4において、左から右に向かってゲーム中の時間が流れるため、操作タイミングを基準として、左側が早いタイミングであり右側が遅いタイミングである。図4中上側は低難易度のゲーム画面であり、図4中下側が高難易度のゲーム画面である。
図3に示すように、タッチパネル11には、複数のレーン51A,51B,52A,52Bが表示されている。そして、ゲーム制御部15は、レーン51A,51B,52A,52Bと交差する判定ライン50に向かって移動するように、複数のノーツ53A,53B,54A,54Bをタッチパネル11に表示させる。ユーザは、ノーツ53A,53B,54A,54Bが判定ライン50に到達するタイミングで、判定ライン50とレーン51A,51B,52A,52Bとが交差する位置にあるそれぞれの操作領域55A,55B,56A,56Bをタッチする。また、操作装置20を使用する場合には、各操作領域に対応するターンテーブル22又は鍵盤キー23を、回転させるか又は押し下げる。なお、図3の各ゲーム画面においては、複数のレーンの一部として二つのレーンが示されている。実際には、タッチパネル11は、ターンテーブル22及び複数の鍵盤キー23に対応する数のレーンを表示する。
評価部18は、ゲームの難易度が異なるように、設定情報INに従って判定範囲を異ならせる。そのために、評価部18は、設定情報INによって特定される判定範囲を設定する。そして、評価部18が狭い判定範囲を設定してゲームの難易度を上げる場合、ゲームの成績が下がるように影響する。また、評価部18が広い判定範囲を設定してゲームの難易度を下げる場合、ゲームの成績が上がるように影響する。例えば、操作装置20が用いられる場合には判定範囲(時間的な判定範囲、位置的な判定範囲、量的な判定範囲等)を厳しく(狭く)する。反対に、タッチパネル11が用いられる場合には判定範囲を緩く(広く)する。
図3に示すように、複数の操作領域55A,55B,56A,56Bには、判定範囲として、複数の位置判定範囲57A,57B,58A,58Bが設定されている。すなわち、操作領域55A,55B,56A,56Bには、ユーザの入力操作を許容する領域である位置判定範囲57A,57B,58A,58Bがそれぞれ設定されている。そして、評価部18は、ユーザが位置判定範囲57A,57B,58A,58B内をタッチした場合に、すなわち、位置判定範囲57A,57B,58A,58B内に入力操作が検出された場合に、当該入力操作を評価する。なお、図3においては、説明の便宜上、破線で位置判定範囲57A,57B,58A,58Bの幅の長さのみを示している。
図3において、低難易度の位置判定範囲57A,57Bの高さ(ノーツの移動方向に沿った長さ)は、網掛けを施した操作領域55A,55Bと同程度である。ただし、位置判定範囲57A,57Bの高さを操作領域55A,55Bよりも長くしてもよい。また、位置判定範囲57A,57Bは、操作領域55A,55Bとは異なり、タッチパネル11には表示されていない。ただし、タッチパネル11に位置判定範囲57A,57Bを操作領域55A,55Bとして表示してもよい。
低難易度の位置判定範囲57A,57Bが適用される場合、例えば、タッチパネル11よりも小さい操作部をユーザ端末10に接続して使用する場合、評価部18は、レーン51A,51Bよりも広い位置判定範囲57A,57Bを操作領域55A,55Bに適用する。位置判定範囲57A,57Bは、位置判定範囲58A,58Bよりも幅が広いため、入力操作が比較的に容易である。その結果、高難易度の位置判定範囲58A,58Bと比較して、ゲームの難易度が下がる。
なお、低難易度とは、高難易度と比較して難易度が低いという意味である。そのため、評価部18は、タッチパネル11以外の操作部を使用する場合に、ユーザ端末10のみでゲームをプレイする場合を通常難易度として、それよりも高い又は低い難易度の判定範囲を適用してもよい。さらに、タッチパネル11以外の操作部を使用する場合であっても、評価部18は、ユーザ端末10のみでゲームをプレイする場合と同難易度の判定範囲を適用してもよい。
図3左側の低難易度の場合、複数の位置判定範囲57A,57Bのうち少なくとも一部が重複しており、重複判定範囲59が設定されている。具体的には、隣接するレーン51A,51B同士の位置判定範囲57A,57Bの一部が重複しており、重複判定範囲59を構成している。なお、重複判定範囲59が設定されるのは、低難易度の場合に限定されない点に留意されたい。例えば、重複判定範囲59は高難易度の場合にも設定され得る。低難易度の位置判定範囲57A,57Bが適用される場合に、評価部18は、レーン51A,51Bの幅を拡げて、隣接するレーン51A,51B同士の位置判定範囲57A,57Bが重ならないようにしてもよい。
一例として、ユーザが重複判定範囲59において入力操作した場合、評価部18は、操作タイミングにより近い操作指示に対して当該入力操作を割り当てて評価する。例えば、ノーツ53Aよりもノーツ53Bの方が、先に判定ライン50に到達する。そのため、評価部18は、重複判定範囲59において検出される入力操作を、ノーツ53Bによる操作指示に割り当てる。そして、評価部18は、ノーツ53Bによって指示される操作タイミングと入力タイミングとを比較して、入力操作を評価する。ここで、割り当てとは、評価対象となる入力操作を、評価基準となる操作指示と対応付けることを意味する。
図3右側の高難易度の場合、例えば、ユーザ端末10のみでゲームをプレイして、ユーザがタッチパネル11を使用する場合、評価部18は、位置判定範囲57A,57Bよりも小さい位置判定範囲58A,58Bを操作領域56A,56Bに適用する。例えば、評価部18は、操作領域56A,56Bと同程度の幅及び高さを有する位置判定範囲58A,58Bを適用する。位置判定範囲58A,58Bは、位置判定範囲57A,57Bよりも幅が狭いため、入力操作が比較的に困難である。その結果、低難易度の位置判定範囲57A,57Bと比較して、ゲームの難易度が上がる。
代替的に、評価部18は、高難易度の位置判定範囲58A,58Bの幅又は高さを操作領域56A,56Bよりも小さくしてもよい。さらに、評価部18は、低難易度の位置判定範囲57A,57Bよりも小さければ、位置判定範囲58A,58Bの幅又は高さを、操作領域56A,56Bよりも大きくしてもよい。なお、位置判定範囲57A,57B,58A,58Bは、操作領域55A,55B,56A,56Bと相似形でなくともよい。一例として、評価部18は、円形の位置判定範囲57A,57B,58A,58Bを設定してもよい。また、操作領域55A,55B,56A,56Bは、ボタン等の画像によって示されていてもよい。
[時間判定範囲]
図4に示すように、各ノーツによる各操作指示には、判定範囲として時間判定範囲61,62が設定されている。すなわち、操作指示による操作タイミングを基準として、時間的に早い又は遅い所定の範囲が、ユーザの入力操作を許容する時間判定範囲61,62として設定されている。そして、評価部18は、時間判定範囲61,62に含まれる時間内に入力操作が検出された場合に、当該入力操作を評価する。言い換えると、評価部18は、操作タイミングに対して時間的に所定の範囲を超えて早い又は遅い入力操作を評価しない。なお、評価部18が評価しない場合には、成績に影響する加点又は減点対象として評価しない場合に加えて、成績に影響する加点対象として評価しない場合を含む。
時間判定範囲61,62の少なくとも一部は、それぞれ操作タイミングを基準として高評価(例えばJUST GREAT)から低評価(例えばGOOD)まで複数段階の評価レベルに分けられている。時間判定範囲61,62において、評価レベルが割り振られていない範囲の入力操作は、加点されないか(例えばBAD)又は減点されるように評価される。代替的に、時間判定範囲61,62の全体が複数段階の評価レベルに分けられていてもよい。
図4において、同一タイミングで判定ライン50に到達するノーツ同士を比較した場合、低難易度の時間判定範囲61の長さ(時間の流れに沿った長さ)は、高難易度の時間判定範囲62の長さよりも長い。そして、低難易度の時間判定範囲61が適用される場合、例えば、ユーザ端末10のみでゲームをプレイして、ユーザがタッチパネル11を使用する場合、評価部18は、長い時間判定範囲61を入力操作の評価に適用する。時間判定範囲61は、時間判定範囲62よりも長いため、入力操作が比較的に容易である。その結果、高難易度の時間判定範囲62と比較して、ゲームの難易度が下がる。
具体的に、図4の例では、入力タイミングT11における入力操作は、低難易度の場合には評価されるが、高難易度の場合には評価されない。また、入力タイミングT12における入力操作は、低難易度の場合には高評価となるが、高難易度の場合には中評価となる。その結果、低難易度の場合には、難易度が下がって成績が高くなるように影響する。代替的に、低難易度の場合に高評価となる時間を長くするか、高難易度の場合に高評価となる時間を短くしてもよい。
反対に、同一タイミングで判定ライン50に到達するノーツ同士を比較した場合、高難易度の時間判定範囲62の長さは、低難易度の時間判定範囲61の長さよりも短い。そして、高難易度の時間判定範囲62が適用される場合、例えば、ユーザが操作装置20を使用する場合、評価部18は、短い時間判定範囲62を入力操作の評価に適用する。時間判定範囲62は、時間判定範囲61よりも短いため、入力操作が比較的に困難である。その結果、低難易度の時間判定範囲61と比較して、ゲームの難易度が上がる。
さらに、評価部18は、判定範囲として操作部に対する操作量判定範囲を適用して、操作量判定範囲を異ならせてもよい。例えば、ターンテーブル22の回転量又は鍵盤キー23の押し込み量に応じて、所定量の範囲を超える入力操作が加点対象として評価される場合に、評価部18は、当該範囲を異ならせてもよい。低難易度の場合は、評価部18が小さい操作量であっても入力操作を加点評価することによって、難易度を下げることができる。反対に、高難易度の場合は、評価部18が大きい操作量でなければ入力操作を加点評価しないことによって、難易度を上げることができる。
なお、難易度を上げる方法は、上述した方法には限定されない。例えば、操作指示の数を増やすことによって操作を複雑にして難易度を上げてもよい。また、同一レーンにおける操作指示同士の間隔を狭めることによって操作を複雑にして難易度を上げてもよい。さらに、操作指示を示すノーツの移動速度を速めることによって操作を複雑にして難易度を上げてもよい。また、操作指示を示すノーツの移動速度を変化させる(速くなったり遅くなったりさせる)ことによって操作を複雑にして難易度を上げてもよい。さらに、操作指示を示すノーツの移動経路を変化させる(他のレーンに移動する)ことによって操作を複雑にして難易度を上げてもよい。また、高難易度の配点を低難易度の配点よりも低くすることによって、難易度を上げてもよい。
また、難易度を下げる方法も、上述した方法には限定されない。例えば、操作指示の数を減らすことによって操作を簡単にして難易度を下げてもよい。また、同一レーンにおける操作指示同士の間隔を広げることによって操作を簡単にして難易度を下げてもよい。さらに、操作指示を示すノーツの移動速度を遅くすることによって操作を簡単にして難易度を下げてもよい。また、操作指示を示すノーツの移動速度又は移動経路の変化を緩和することによって操作を簡単にして難易度を下げてもよい。また、低難易度の配点を高難易度の配点よりも高くすることによって、難易度を下げてもよい。
さらに、ノーツの視認性を変化させること、例えば、ノーツの色を薄く又は濃くすること、ノーツを隠すオブジェクトを表示すること、ノーツを断続的に表示させることによって、難易度を異ならせてもよい。
[ゲーム制御処理のフロー]
続いて図5を参照して、ゲーム制御部15が提供するゲームのゲーム制御処理フローについて説明する。ユーザがゲームプログラムPGを起動すると、ゲーム制御部15は、接続されている操作部を識別する(S501)。例えば、操作装置20が接続されている場合、ゲーム制御部15は、操作装置20から取得した装置識別情報に基づいて操作部の種類等を識別する。また、操作部が接続されていない場合、ゲーム制御部15は、操作部としてタッチパネル11を識別する。そして、設定部16は、ゲーム制御部15が識別した操作部に応じて適用される処理内容を決定する(S502)。一例として、操作装置20を使用する場合、設定部16は、高難易度がゲームに適用される処理を決定する。
その後、設定部16は、決定した処理内容に応じた設定情報INを記憶装置14に記憶させる。一例として、操作装置20を使用する場合、設定部16は、高難易度用の狭い判定範囲を生成して、設定情報INとして狭い判定範囲を特定する情報を記憶装置14に記憶させる。そして、ゲーム制御部15は、タッチパネル11に開始画面を表示させる。ユーザが開始画面からゲームの開始を選択すると、ゲーム制御部15は、ゲームプログラムPGに従ってゲームを開始する(S503)。評価部18は、設定部16が記憶させた設定情報INを取得する(S504)。一例として、操作装置20を使用する場合、評価部18は、高難易度用の判定範囲の広さを特定する情報を取得する。なお、評価部18は、ゲームの開始前に設定情報INを取得してもよい。また、設定情報INは、予め記憶装置14又は外部記憶装置(例えばサーバ)に記憶されていてもよい。この場合、設定部16は設定情報INを生成せず、評価部18は、設定部16が決定した処理内容に対応する設定情報INを記憶装置14又は外部記憶装置から取得する。
入力部17が入力操作を検出すると(S505でYES)、評価部18は、入力操作が判定範囲に含まれるか否かを判断する(S506)。例えば、操作装置20が使用される場合、評価部18は、入力部17から受け取った入力信号に基づいて入力タイミングを取得するとともに、入力位置としてユーザが操作した操作領域(例えば、ターンテーブル22又は鍵盤キー23)の情報を取得する。そして、評価部18は、入力位置が操作指示による操作位置に一致するか否かを判断する。一致する場合、評価部18は、設定情報INに従って、入力タイミングが操作指示による操作タイミングを基準とする時間判定範囲に含まれるか否かを判断する。
評価の結果、入力操作が時間判定範囲に含まれる場合(S506でYES)、評価部18は、入力操作を評価する(S507)。例えば、評価部18は、入力タイミングが、高評価、中評価及び低評価のいずれに該当するのかを判断する。そして、評価部18は、ゲームの成績として、例えば成績に加点するか又は成績から減点して、加点又は減点後の成績を記憶装置14に記憶させる。その後、ゲームが終了した場合(S508でYES)、ゲーム制御部15は、タッチパネル11に結果表示画面を表示させて、ゲーム制御処理を終了する。
一方、入力部17が入力操作を検出しない場合(S505でNO)、評価部18は、ユーザが入力操作を行うまで待機する。また、入力操作が判定範囲外である場合(S506でNO)又はゲームが終了していない場合(S508でNO)、評価部18は、ユーザが次の入力操作を行うまで待機する。
なお、設定情報INに従ってゲームが制御された場合、評価部18は、特別な処理内容に基づいた成績であることを示す情報と紐づけてゲームの成績を記憶装置14に記憶させてもよい。例えば、「低難易度」又は「高難易度」等の機能を示す情報と紐づけてゲームの成績を記憶装置14に記憶させてもよい。この場合、ゲーム制御部15は、結果表示画面を表示させる際に、機能を示す情報をゲームの成績とともに表示させてもよい。
以上説明した第1実施形態に係るゲームシステム100によれば、入力操作を入力するための操作部に対応して定められた設定情報INに従ってゲームが制御される。そのため、ゲームシステム100は、操作部に応じて適した成績が得られるようなゲームを提供できる。例えば、ゲームに適した操作部を使用する場合には高難易度のゲームを提供し、ゲームに適さない操作部を使用する場合には低難易度のゲームを提供できる。その結果、操作部によってゲームの成績が異なることを抑制できる。
特に、ゲーム用の操作部を使用するアーケードゲームの練習のために、ゲーム用の操作部を使用しないでゲームをする場合であっても、ゲーム結果が大きく異なることを抑制できる。これにより、ゲーム装置における練習結果が、アーケードゲームをプレイした場合のゲーム結果に近づくため、練習結果に対する満足度を損なうことを抑制できる。
代替的に、設定部16は、応答時間、検出精度等の入力操作の検出に関係するパラメータの情報に基づいて、処理内容を決定してもよい。例えば、設定部16は、操作装置20に対する入力操作に基づいて応答時間を算出して、算出した応答時間に応じた判定範囲を特定する情報を、設定情報INとして生成してもよい。この場合、設定部16は、より高いパラメータに対しては、より高い難易度となるように処理内容を決定してもよい。または、設定部16は、所定の閾値を超えるパラメータに対しては、高い難易度となるように処理内容を決定してもよい。さらに、設定部16は、所定の閾値に満たないパラメータに対しては、低い難易度となるように処理内容を決定してもよい。
[第2実施形態]
図6から図8を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態において、評価部18は、入力部17が判定範囲内において入力操作を複数回検出した場合、複数の入力操作の中からいずれかを選択して操作指示と比較する。なお、第2実施形態の説明においては、第1実施形態との相違点について説明し、既に説明した構成要素については同じ参照番号を付し、その説明を省略する。特に説明した場合を除き、同じ参照符号を付した構成要素は略同一の動作及び機能を奏し、その作用効果も略同一である。
[操作指示に対する複数の入力操作]
図6に示すように、各ノーツによる各操作指示には、判定範囲として時間判定範囲61が設定されている。すなわち、操作指示による操作タイミングを基準として、時間的に早い又は遅い所定の範囲が、ユーザの入力操作を許容する時間判定範囲61として設定されている。そして、評価部18は、時間判定範囲61に含まれる時間内に入力操作が検出された場合に、当該入力操作を評価する。
ここで、一回の操作指示に対するユーザによる入力操作が、時間判定範囲61の中で複数回検出されることがある。例えば、タッチパネル11によるタッチ操作の検出間隔が長い場合、ノーツが判定ライン50に到達した操作タイミングでユーザが複数回タッチすると、入力部17が複数回の入力操作を検出する。そして、図6は、操作タイミングを基準とする時間判定範囲61の中で、入力タイミングT21に対応する先の入力操作と、入力タイミングT22に対応する後の入力操作とが検出された例を示している。
操作装置20が使用される高難易度の場合、評価部18は通常通りに評価して、一回の入力操作のみを一回の操作指示に割り当てる。そのため、評価部18は、最初の入力操作を操作指示に割り当て、入力タイミングT21に対応する先の入力操作が評価される。図6の場合、操作指示による操作タイミングと入力タイミングT21とを比較して、先の入力操作は中評価として評価される。そして、後の入力操作は操作指示に割り当てられない結果、評価対象とはならない。もしくは、後の入力操作は、後続の操作指示に割り当てられ、後続の操作指示と比較される。
一方、タッチパネル11が使用される低難易度の場合、時間判定範囲61の中で検出された複数の入力操作を一回の操作指示と比較する。そして、より高い評価結果となる入力操作を、最適な入力操作として操作指示に割り当てる。そのため、評価部18は、先の入力操作と後の入力操作の両方を操作指示と比較する。そして、入力タイミングT21と入力タイミングT22と操作タイミングを比較すると、入力タイミングT22は高評価として評価される。そのため、評価部18は、入力タイミングT22に対応する後の入力操作を、より高い評価結果となる入力操作として操作指示に割り当てて評価する。
さらに、先行する操作指示の時間判定範囲と後続の操作指示の時間判定範囲とに重複して入力操作が検出された場合、評価部18は、当該入力操作を複数の操作指示と比較する。例えば、入力タイミングT21に対応する入力操作が、図6の操作指示の時間判定範囲61と、これに先行する操作指示の時間判定範囲の両方に検出されることがある。この場合、評価部18は、入力タイミングT21に対応する入力操作を、先行する操作指示とも比較する。そして、評価部18は、入力タイミングT21に対応する入力操作を、総合的により高い評価が得られる操作指示に割り当てる。なお、評価部18は、一回の入力操作を複数の操作指示に割り当てて評価してもよい。すなわち、評価部18は、入力タイミングT21に対応する入力操作を、図6の操作指示と、これに先行する操作指示の両方に割り当てて評価してもよい。
なお、評価部18は、時間判定範囲61の中で検出された複数の入力操作の少なくとも二回以上の入力操作を比較対象とする。すなわち、評価部18は、時間判定範囲61の中で検出された複数の入力操作の一部を評価しなくともよい。ただし、複数の入力操作の全てが比較対象とされると、より高い評価を求めることができる。
さらに、評価部18は、複数の入力操作の中から中央値に近い入力タイミングを選択して、選択した入力タイミングに対応する入力操作を操作タイミングと比較してもよい。代替的に、評価部18は、高難易度の場合により低い評価結果となる入力操作を割り当ててもよい。また、評価部18は、低難易度の場合に、複数の入力操作を操作指示と比較して、その評価結果の平均値を入力操作に対する評価結果としてもよい。
続いて、この場合のゲーム制御処理フローについて説明する。ユーザがゲームプログラムPGを起動すると、ゲーム制御部15は接続されている操作部を識別する。そして、設定部16は、ゲーム制御部15が識別した操作部に応じて適用される処理内容を決定する。一例として、タッチパネル11を使用する場合、設定部16は、低難易度がゲームに適用される処理を決定する。その後、設定部16は、決定した処理内容に応じた設定情報INを記憶装置14に記憶させる。一例として、タッチパネル11を使用する場合、設定部16は、より高い得点となる入力指示を選択して評価する低難易度用の評価方法を、設定情報INとして記憶装置14に記憶させる。なお、設定部16は、低難易度用の評価方法を生成して記憶装置14に記憶させてもよい。
そして、ゲーム制御部15はゲームプログラムPGに従ってゲームを開始し、評価部18は設定部16が記憶させた設定情報INを取得する。一例として、タッチパネル11を使用する場合、評価部18は、低難易度用の評価方法を取得する。その後、入力部17が入力操作を検出すると、評価部18は、入力操作が判定範囲に含まれるか否かを判断する。例えば、タッチパネル11が使用される場合、評価部18は、入力部17から受け取った入力信号に基づいて入力タイミングを取得するとともに、入力位置としてユーザが操作した操作領域の情報を取得する。そして、評価部18は、入力位置が操作指示による操作位置に一致するか否かを判断する。そして、一致する場合、評価部18は、入力タイミングが操作指示による操作タイミングを基準とする時間判定範囲に含まれるか否かを判断する。
判断の結果、複数の入力操作が時間判定範囲に含まれる場合、評価部18は、複数の入力操作の中からいずれかを選択して操作指示と比較する。例えば、評価部18は、各入力操作の入力タイミングが、高評価、中評価及び低評価のいずれに該当するのかを判断する。そして、評価部18は、各入力操作の評価を比較して、最も高い評価となる入力操作を選択して操作指示と比較して評価する。続いて、評価部18は、ゲームの成績として、選択した入力操作による成績を記憶装置14に記憶させる。その後、ゲームが終了した場合、ゲーム制御部15は、タッチパネル11に結果表示画面を表示させてゲーム制御処理を終了する。
一方、操作装置20を使用する場合、設定部16は、高難易度がゲームに適用される処理を決定する。その後、設定部16は、決定した処理内容に応じた設定情報INを記憶装置14に記憶させる。一例として、操作装置20を使用する場合、設定部16は、最初の入力指示を選択して評価する高難易度用の評価方法を、設定情報INとして記憶装置14に記憶させる。そして、ゲーム制御部15は、ゲームプログラムPGに従ってゲームを開始する。
評価部18は、設定部16が記憶させた設定情報INを取得する。一例として、操作装置20を使用する場合、評価部18は、高難易度用の評価方法を取得する。その後、入力部17が入力操作を検出すると、評価部18は、入力位置が操作指示による操作位置に一致するか否かを判断する。そして、一致する場合、評価部18は、入力タイミングが操作指示による操作タイミングを基準とする時間判定範囲に含まれるか否かを判断する。
判断の結果、複数の入力操作が時間判定範囲に含まれる場合、評価部18は、複数の入力操作の中からいずれかを選択して操作指示と比較する。例えば、高難易度の場合、評価部18は、最初の入力操作を選択して操作指示と比較する。続いて、評価部18は、ゲームの成績として、選択した入力操作による成績を記憶装置14に記憶させる。その後、ゲームが終了した場合、ゲーム制御部15は、タッチパネル11に結果表示画面を表示させてゲーム制御処理を終了する。
代替的に、設定部16は、より低い得点となる入力指示を選択して評価する高難易度用の評価方法を、設定情報INとして記憶装置14に記憶させてもよい。この場合、評価部18は、高難易度用の評価方法を取得し、複数の入力操作の中からいずれかを選択して操作指示と比較する。例えば、評価部18は、各入力操作の評価を比較して、最も低い評価となる入力操作を選択して操作指示と比較する。その後、評価部18は、ゲームの成績として、選択した入力操作による成績を記憶装置14に記憶させる。
[重複判定範囲における複数の入力操作の処理フロー]
図3を参照して、重複判定範囲59において複数の入力操作が検出された場合について説明する。図3左側においては、低難易度用の複数の判定範囲として位置判定範囲57A,57Bが設定されており、かつ位置判定範囲57A,57Bのうち一部が重複するように重複判定範囲59が設定されている。そして、特にタッチパネル11を使用する場合、位置判定範囲57A,57Bが重複する重複判定範囲59において、複数の入力操作が検出されることがある。
この場合、評価部18は、各入力操作の入力タイミングと、各操作指示による操作タイミングとを比較して、各操作指示に割り当てる各入力操作を判別する。そして、評価部18は、当該判別結果に従って各入力操作を評価する。さらに、評価部18は、操作指示と入力操作の組み合わせ毎に成績を評価して、より高い最適な評価となる組み合わせを判別する。より好ましくは、評価部18は、複数の操作指示のそれぞれに対して、複数の入力操作の中から一つが割り当てられるように組み合わせを判別する。なお、組み合わせの判別結果において、一つの入力操作が複数の操作指示に割り当てられてもよいが、より好ましくは一つの入力操作が一つの操作指示に割り当てられる。
図7の例で説明すると、例えば、タッチパネル11を使用する場合であって、低難易度の評価方法が適用されるとき、評価部18は、ノーツ53A,53Bに対応するそれぞれの操作指示と、入力タイミングT31,T32,T33に対応するそれぞれの入力操作とを比較する。なお、それぞれの入力操作は、いずれも重複判定範囲59において検出されたものである。ノーツ53Bに対応する操作指示との関係において、入力タイミングT31,T32,T33のそれぞれの評価は、中評価、中評価、低評価である。そして、ノーツ53Aに対応する操作指示との関係において、入力タイミングT31,T32,T33のそれぞれの評価は、低評価、高評価、中評価である。
したがって、入力操作と操作指示との組み合わせの判別結果を評価すると、ノーツ53Bに対応する操作指示とノーツ53Aに対応する操作指示とに対して、入力タイミングT31,T32,T33のそれぞれの組み合わせの評価結果は、図8の表に示す通りとなる。この結果、入力タイミングT31の入力操作をノーツ53Bに対応する操作指示に割り当て、入力タイミングT32の入力操作をノーツ53Aに対応する操作指示に割り当てる組み合わせ1の評価結果が最も高い評価となる。そこで、評価部18は、より高い評価となる組み合わせ1を判別結果として判別する。そして、評価部18は、組み合わせ1に含まれる各入力指示を評価する。
続いて、ゲーム制御処理フローについて説明する。ユーザがゲームプログラムPGを起動すると、ゲーム制御部15は接続されている操作部を識別する。そして、設定部16は、ゲーム制御部15が識別した操作部に応じて適用される処理内容を決定する。一例として、タッチパネル11を使用する場合、設定部16は、低難易度がゲームに適用される処理を決定する。その後、設定部16は、決定した処理内容に応じた設定情報INを記憶装置14に記憶させる。一例として、タッチパネル11を使用する場合、設定部16は、より高い評価となる入力操作と操作指示との組み合わせを判別して評価する低難易度用の評価方法を、設定情報INとして記憶装置14に記憶させる。なお、設定部16は、低難易度用の評価方法を生成して記憶装置14に記憶させてもよい。
そして、ゲーム制御部15はゲームプログラムPGに従ってゲームを開始し、評価部18は設定部16が記憶させた設定情報INを取得する。一例として、タッチパネル11を使用する場合、評価部18は、低難易度用の評価方法を取得する。その後、入力部17が入力操作を検出すると、評価部18は、入力操作が判定範囲に含まれるか否かを判断する。例えば、タッチパネル11から入力された場合、評価部18は、入力部17から受け取った入力信号に基づいて入力タイミングを取得するとともに、入力位置としてユーザが操作した操作領域の情報を取得する。そして、評価部18は、入力位置が操作指示による操作位置に一致するか否かを判断する。一致する場合、評価部18は、入力タイミングが操作指示による操作タイミングを基準とする時間判定範囲に含まれるか否かを判断する。
判断の結果、複数の入力操作が重複判定範囲に含まれかつ複数の操作指示の時間判定範囲に含まれる場合、評価部18は、各操作指示に割り当てる各入力操作を判別した判別結果に従って各入力操作を評価する。例えば、評価部18は、各入力操作の入力タイミングが、高評価、中評価及び低評価のいずれに該当するのかを判断する。そして、評価部18は、各評価の組み合わせの中から、より高い評価となる入力操作と操作指示との組み合わせを判別する。続いて、評価部18は、ゲームの成績として、判別した組み合わせに含まれる各入力操作による成績を記憶装置14に記憶させる。その後、ゲームが終了した場合、ゲーム制御部15は、タッチパネル11に結果表示画面を表示させてゲーム制御処理を終了する。
一方、操作装置20を使用する場合、設定部16は、高難易度がゲームに適用される処理を決定する。その後、設定部16は、決定した処理内容に応じた設定情報INを記憶装置14に記憶させる。一例として、操作装置20を使用する場合、設定部16は、最初の入力指示を選択して評価する高難易度用の評価方法を、設定情報INとして記憶装置14に記憶させる。そして、ゲーム制御部15は、ゲームプログラムPGに従ってゲームを開始する。
評価部18は、設定部16が記憶させた設定情報INを取得する。一例として、操作装置20を使用する場合、評価部18は、高難易度用の評価方法を取得する。その後、入力部17が入力操作を検出すると、評価部18は、入力位置が操作指示による操作位置に一致するか否かを判断する。そして、一致する場合、評価部18は、入力タイミングが操作指示による操作タイミングを基準とする時間判定範囲に含まれるか否かを判断する。
判断の結果、複数の入力操作が時間判定範囲に含まれる場合、評価部18は、複数の入力操作の中からいずれかを選択して操作指示と比較する。例えば、高難易度の場合、評価部18は、最初の入力操作を選択して操作指示と比較する。続いて、評価部18は、ゲームの成績として、選択した入力操作による成績を記憶装置14に記憶させる。その後、ゲームが終了した場合、ゲーム制御部15は、タッチパネル11に結果表示画面を表示させてゲーム制御処理を終了する。
代替的に、設定部16は、より低い評価となる入力操作と操作指示との組み合わせを判別して評価する高難易度用の評価方法を、設定情報INとして記憶装置14に記憶させてもよい。この場合、評価部18は、高難易度用の評価方法を取得し、各操作指示に割り当てる各入力操作を判別した判別結果に従って各入力操作を評価する。例えば、評価部18は、各評価の組み合わせの中から、より低い評価となる入力操作と操作指示との組み合わせを判別する。その後、評価部18は、ゲームの成績として、判別した組み合わせに含まれる各入力操作による成績を記憶装置14に記憶させる。
以上説明した第2実施形態に係るゲームシステム100によれば、一回の操作指示に対して複数の入力操作が許容され、適した入力操作が評価される。すなわち、入力操作(例えばタッチ操作)の検出間隔が長い操作部を使用すると、長い検出間隔の間に、ユーザが一回の操作指示に対して誤って複数の入力操作をする場合がある。この点、第2実施形態に係るゲームシステム100によれば、より高い評価となる入力操作を選択して評価できる。これにより、ユーザがゲームをプレイし易くなる。また、入力操作の検出間隔が変動してしまう操作部を使用すると、検出間隔が長くなったときに、ユーザが一回の操作指示に対して誤って複数の入力操作をする場合がある。この場合であっても、操作指示に対して適した入力操作を選択して操作指示と比較できるので、適した入力操作が評価される。
さらに、第2実施形態に係るゲームシステム100によっても、操作部に応じて、適した成績が得られるようなゲームを提供できる。例えば、ゲームに適した操作部を使用する場合には高難易度のゲームを提供し、ゲームに適しない操作部を使用する場合には低難易度のゲームを提供できる。その結果、操作部によってゲームの成績が異なることを抑制できる。
また、第2実施形態は第1実施形態と組み合わせることができる。すなわち、評価部18は、ゲームの難易度が異なるように、設定情報INに従って判定範囲を異ならせるとともに、複数の入力操作の中からより高い評価となる入力操作を選択して評価してもよい。さらに、評価部18は、ゲームの難易度が異なるように、設定情報INに従って判定範囲を異ならせるとともに、複数の入力操作の中からより高い評価となる入力操作と操作指示との組み合わせを判別して、当該組み合わせに含まれる入力操作を評価してもよい。
さらに、第2実施形態においては、設定情報INが操作部に対応して定められていなくともよい。すなわち、評価部18は、使用される操作部に関わらず、第2実施形態の評価方法を適用してもよい。一例として、評価部18は、複数の評価方法の中からユーザが選択した評価方法を適用して、入力操作を評価してもよい。
[第3実施形態]
図9を参照して第3実施形態について説明する。なお、図9中左側が低難易度のゲーム画面であり、図9中右側が高難易度のゲーム画面である。第3実施形態において、ゲーム制御部15は、タッチパネル11に操作指示を複数表示させるようにゲームを制御する。そして、出力部が出力する楽音のうち特徴的楽音と関連付けて、複数の操作指示の一部を省略する。なお、第3実施形態の説明においては、第1実施形態との相違点について説明し、既に説明した構成要素については同じ参照番号を付し、その説明を省略する。特に説明した場合を除き、同じ参照符号を付した構成要素は略同一の動作及び機能を奏し、その作用効果も略同一である。
[操作指示の省略]
上述した出力部としてのスピーカ12は、ゲームに用いられる音であって、楽器又は人の声によって奏でられる音を、ゲームの楽音として出力する。そして、第3実施形態のゲーム制御部15は、所定の関係を満たす複数の操作指示からなる操作指示群のうち、一部に対する操作指示を省略する。ここで、所定の関係とは、例えば、操作タイミングが所定の時間的範囲内である関係、及び操作領域の位置が所定の距離的範囲内である関係等である。そして、ゲーム制御部15は、操作指示群のうち、省略されない他の操作指示が指示されるようにゲームを制御する。さらに、ゲーム制御部15は、スピーカ12が出力する楽音のうち、特徴的楽音と関連付けて操作指示の省略を制御する。
具体的には、図9に示すように、ゲーム制御部15は、操作指示群に含まれる操作指示のうち一部をタッチパネル11に表示させず、かつ残部をタッチパネル11に表示させることによって、操作指示を省略する。図9の例では、低難易度の場合に、操作タイミングが同一である操作指示群に含まれるノーツ353A,353B,353Cのうち、ノーツ353Bが表示されずに省略されている。一方、高難易度の場合に、操作タイミングが同一である操作指示群に含まれるノーツ354A,354B,354Cは、省略されずに全て表示されている。なお、省略されているノーツ353Bは、説明の便宜上点線で図示している。このように操作指示が省略されると、ユーザは入力操作し易くなるためゲームの難易度が低下する。
ここで、操作指示群は、所定の関係を満たす複数の操作指示から構成されている。例えば、所定の関係は、省略される操作指示による操作タイミングと省略されない他の操作指示による操作タイミングとが、所定の範囲に含まれる関係、又は省略される操作指示に対応する操作領域の位置と、省略されない他の操作指示に対応する操作領域の位置とが、所定の範囲に含まれる関係である。
操作タイミングに関わる所定の範囲は、一例として、両タイミングの差が3フレーム(例えば、フレームレートが60FPSならば48ミリ秒)内の範囲であり、両タイミングが同一である場合を含む。例えば、操作指示が複数回連続する(ユーザが操作領域を連打する操作が指示される)場合、ゲーム制御部15は、その操作指示の一部を省略する。また、操作領域の位置に関わる所定の範囲は、一例として、両操作領域が隣接する範囲であり、両操作領域の位置判定範囲の外縁の間隔が最小タップサイズ(例えば、7mm)よりも小さい範囲である。さらに、所定の関係は、両操作タイミングが所定の範囲に含まれ、かつ両操作領域の位置が所定の範囲に含まれる関係であってもよい。
図9の例では、低難易度の場合に、操作領域355A,355B,355Cが隣接する関係にある操作指示群に含まれるノーツ353A,353B,353Cのうち、ノーツ353Bが表示されずに操作指示が省略されている。一方、高難易度の場合には、操作領域356A,356B,356Cが隣接する関係にある操作指示群に含まれるノーツ354A,354B,354Cの全てが省略されずに表示されている。
ここで、ゲーム制御部15は、入力操作の検出に応じてスピーカ12から楽音が出力されるようにゲームを制御してもよい。この場合、ゲーム制御部15は、スピーカ12が出力する楽音のうち特徴的楽音と関連付けられている操作指示が指示されるように残す。一例として、特徴的楽音は、入力操作に対応してスピーカ12から出力される楽音、又は特定の楽器若しくは音域に対応する楽音である。入力操作に対応してスピーカ12から出力される楽音とは、ユーザが操作領域に入力操作することによってスピーカ12から出力される楽音である。
操作指示を省略しない場合、ユーザが適切な入力操作を行うことで、入力操作の検出に応じて出力される音(例えばスクラッチ音)が出力されることにより、ゲームの楽音が全体として完成する。しかし、操作指示を省略する場合、ユーザの入力操作がないため、楽音の一部が出力されなくなってしまう。そこで、ゲーム制御部15は、入力操作に対応してスピーカ12から出力される楽音に対応する操作指示を省略せずに残すようにゲームを制御する。これによって、ゲームの楽音が全体として完成するため、ユーザが違和感を覚えず、ゲームの興趣の低下を抑制できる。なお、この場合、ゲーム制御部15は、省略される操作指示をタッチパネル11に表示してもよく、表示しなくともよい。
特定の楽器に対応する楽音は、例えば、リズムのような規則的な楽音を演奏する楽器(一例としてバスドラ)の音として出力される楽音である。また、特定の音域に対応する楽音は、例えば、主旋律よりも高い又は低い音域に対応する楽音である。これらの楽音を省略せずに残すことによって、ユーザが違和感を覚えず、ゲームの興趣の低下を抑制できる。
一例として、関連付けは、特定の操作領域又はレーンと対応付けることによって行うことができる。図9の低難易度の場合、ゲーム制御部15は、特徴的楽音と関連付けられているレーン351A,351Cに表示されるノーツ353A,353Cに対応する操作指示を残している。そして、ゲーム制御部15は、特徴的楽音と関連付けられていないレーン351Bに表示されるノーツ353Bによる操作指示を省略している。一方、高難易度の場合、ゲーム制御部15は、レーン352A,352B,352Cに表示されるノーツ354A,354B,354Cに対応する操作指示を残している。また、ゲーム制御部15は、特徴的楽音と関連付けられている操作領域355A,355Cの操作を指示する操作指示が残されるように、操作指示を省略してもよい。
代替的に、ゲーム制御部15は、ユーザが入力操作しやすい操作領域に対応する操作指示が指示されるように残してもよい。図9の例では、操作領域355Aと、操作領域355Cとの両方に隣接する操作領域355Bに対応して表示される操作指示が省略されている。すなわち、ゲーム制御部15は、残される操作指示に対応する操作領域が離れるように、省略する操作指示を選択する。これにより、タッチパネル11において、操作すべき領域が離れるため、ユーザが入力操作をしやすくなる。なお、操作装置20を使用する場合、ゲーム制御部15は、残される操作指示に対応する操作領域が近接するように、省略する操作指示を選択してもよい。操作装置20においては、操作領域である鍵盤キー23が離間しているため、操作指示に対応する操作領域方が近接する方が、ユーザが入力操作をしやすくなり難易度が低下する。
さらに、入力操作の検出に応じてスピーカ12から楽音が出力されるようにゲームを制御する場合、ゲーム制御部15は、操作指示群に含まれる操作指示のうち一部に対応する楽音を、スピーカ12から自動的に出力させることによって、操作指示を省略してもよい。一例として、ゲーム制御部15は、ユーザがターンテーブル22を操作すると、スクラッチ音が楽音としてスピーカ12から出力されるようにゲームを制御する。そして、ゲーム制御部15は、スクラッチ音を自動的に出力させて、ターンテーブル22の操作を指示する操作指示は表示しないように省略する。または、ゲーム制御部15は、ユーザが鍵盤キー23を操作すると、バスドラ等の楽器の音が楽音としてスピーカ12から出力されるようにゲームを制御する。そして、ゲーム制御部15は、楽器の音を自動的に出力させて、鍵盤キー23の操作を指示する操作指示は表示しないように省略する。
これにより、ゲーム制御部15は、ユーザによる入力操作がなくとも、入力操作の検出に応じて出力される音を自動的に出力させる。このように省略することによって、ユーザの入力操作がなくとも、ゲームの楽音が全体として完成する。そのため、ユーザが違和感を覚えず、ゲームの興趣の低下を抑制できる。なお、この場合、ゲーム制御部15は、省略される操作指示をタッチパネル11に表示してもよい。
[操作指示の省略処理フロー]
続いて、ゲーム制御部15による操作指示の省略処理について説明する。ユーザがゲームプログラムPGを起動すると、ゲーム制御部15は接続されている操作部を識別する。そして、設定部16は、ゲーム制御部15が識別した操作部に応じて適用される処理内容を決定する。一例として、タッチパネル11を使用する場合、設定部16は、低難易度がゲームに適用される処理を決定する。その後、設定部16は、決定した処理内容に応じた設定情報INを記憶装置14に記憶させる。一例として、タッチパネル11を使用する場合、設定部16は、操作指示の一部が省略される変更態様を含むシーケンスデータを特定する情報を、設定情報INとして記憶装置14に記憶させる。なお、設定部16は、シーケンスデータを生成して記憶装置14に記憶させてもよい。
そして、ゲーム制御部15は、ゲームプログラムPGに従ってゲームを開始し、設定部16が記憶させた設定情報INを取得する。一例として、タッチパネル11を使用する場合、ゲーム制御部15は、操作指示の一部が省略されているシーケンスデータを特定する情報を設定情報INとして取得する。そして、ゲーム制御部15は、一部の操作指示が省略されるようにゲームを制御する。その後、入力部17が入力操作を検出すると、評価部18は、入力操作が判定範囲に含まれるか否かを判断する。例えば、タッチパネル11から入力された場合、評価部18は、入力部17から受け取った入力信号に基づいて入力タイミングを取得するとともに、入力位置としてユーザが操作した操作領域の情報を取得する。
そして、評価部18は、入力位置が操作指示による操作位置に一致するか否かを判断する。そして、一致する場合、評価部18は、入力タイミングが操作指示による操作タイミングを基準とする時間判定範囲に含まれるか否かを判断する。さらに、評価部18は、各入力操作の入力タイミングが、高評価、中評価及び低評価のいずれに該当するのかを判断して評価する。続いて、評価部18は、ゲームの成績として、入力操作による成績を記憶装置14に記憶させる。その後、ゲームが終了した場合、ゲーム制御部15は、タッチパネル11に結果表示画面を表示させてゲーム制御処理を終了する。
一方、操作装置20を使用する場合、設定部16は、高難易度がゲームに適用される処理を決定する。その後、設定部16は、決定した処理内容に応じた設定情報INを記憶装置14に記憶させる。一例として、操作装置20を使用する場合、設定部16は、操作指示の全部が指示されるシーケンスデータを特定する情報を設定情報INとして記憶装置14に記憶させる。そして、ゲーム制御部15は、ゲームプログラムPGに従ってゲームを開始する。その後、入力部17が入力操作を検出すると、評価部18は、入力位置が操作指示による操作位置に一致するか否かを判断する。そして、一致する場合、評価部18は、入力タイミングが操作指示による操作タイミングを基準とする時間判定範囲に含まれるか否かを判断する。
判断の結果、入力操作が時間判定範囲に含まれる場合、評価部18は、入力操作を操作指示と比較して評価する。そして、評価部18は、ゲームの成績として、入力操作による成績を記憶装置14に記憶させる。その後、ゲームが終了した場合、ゲーム制御部15は、タッチパネル11に結果表示画面を表示させてゲーム制御処理を終了する。なお、操作指示の省略処理において、操作指示が省略されたシーケンスデータは、予め記憶装置14に記憶されていてもよく、使用される操作部に応じて設定部16が生成してもよい。さらに、設定部16は、入力操作の検出に関係するパラメータの情報に基づいて、省略される操作指示が増減されるように、シーケンスデータを生成してもよい。
以上説明した第3実施形態に係るゲームシステム100によれば、操作指示の一部を省略してゲームの難易度を異ならせることができる。さらに、第3実施形態に係るゲームシステム100によれば、フロアマット型の操作部を使用してユーザが足踏み等によって入力操作するダンスゲームを提供する場合にも、操作指示を省略できる。この場合、足踏みにより生じる騒音を低減させること、又は足の踏み間違いによる転倒のリスクを低減させることができる。また、操作指示が省略される場合に、特徴的楽音に関係する操作指示は省略されない。そのため、出力される楽音に対して、ユーザが違和感を覚えて、興趣が低下することを抑制できる。
さらに、第3実施形態に係るゲームシステム100によっても、操作部に応じて、適した成績が得られるようなゲームを提供できる。例えば、ゲームに適した操作部を使用する場合には高難易度のゲームを提供し、ゲームに適しない操作部を使用する場合には低難易度のゲームを提供できる。その結果、操作部によってゲームの成績が異なることを抑制できる。
また、第3実施形態は第1及び第2実施形態の少なくとも一方と組み合わせることができる。すなわち、評価部18は、ゲームの難易度が異なるように、設定情報INに従って判定範囲を異ならせるとともに、一部の操作指示を省略してもよい。または、評価部18は、複数の入力操作の中からより高い評価となる入力操作を選択して評価するとともに、一部の操作指示を省略してもよい。さらに、評価部18は、複数の入力操作の中からより高い評価となる入力操作と操作指示との組み合わせを判別して、当該組み合わせに含まれる入力操作を評価するとともに、一部の操作指示を省略してもよい。
さらに、第3実施形態においては、設定情報INが操作部に対応して定められていなくともよい。すなわち、ゲーム制御部15は、使用される操作部に関わらず第3実施形態の変化態様を適用してもよい。一例として、ゲーム制御部15は、ユーザが省略の有無を選択した場合、その選択に応じたゲームを提供してもよい。
また、省略された操作指示については、入力操作が行われないため得点が付与されないので、成績が下がるように影響する。ただし、省略された操作指示について、最適な入力操作が行われたものとして扱い得点を付与することにより、成績に対する影響を抑制してもよい。さらに、ゲーム制御部15は、操作指示が省略されていることを表示して、入力操作が不要であることをユーザに示してもよい。例えば、ゲーム制御部15は、省略されている操作指示に対応するノーツを強調表示又は弱調表示することよって、入力操作が不要であることをユーザに示すことができる。
以上、各実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、各実施形態及び各変形形態は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
例えば、タッチパネル11に表示される操作領域の位置は固定的でなくともよく、ゲーム制御部15は、操作指示毎に操作領域の位置が変わるようにゲームを制御してもよい。例えば、ゲーム制御部15は、タッチパネル11の様々な位置に、操作位置と操作タイミングとを指示するノーツが表示されるようにゲームを制御してもよい。さらに、ユーザ端末10は、シューティングゲーム又はアクションゲーム等の、入力操作に対する操作指示を伴わないゲームを提供してもよい。一例として、シューティングゲーム又はアクションゲームにおいては、シューティング対象又は敵オブジェクトの数を増減すること、若しくはその配置又は強さ等を変更することによって、難易度を異ならせることができる。もちろん、難易度を異ならせる方法は必ずしもこれらに限定されない。
以下、上述した各実施形態及び各変形例から導き出される各種の態様を記載する。なお、各態様の理解を容易にするため、添付図面に図示された参照符号を付記する。ただし、参照符号は、本発明を図示の形態に限定する意図で付記するものではない。
ゲームシステム100は、ユーザの入力操作を検出する入力部17と、ゲーム画面を表示する表示部11と、前記表示部11に前記ユーザに対する操作指示を表示させ、かつ前記入力部17が検出した前記入力操作と前記操作指示との比較に基づいて、前記入力操作が評価されるようにゲームを制御するゲーム制御部15とを備え、前記入力操作の判定範囲が設定されており、前記ゲーム制御部15は、前記判定範囲内において前記入力操作が検出された場合に前記入力操作を評価する評価部18を有しており、前記入力部17が前記判定範囲内において前記入力操作を複数回検出した場合、前記評価部18は、複数の前記入力操作の中からいずれかを選択して、前記操作指示と比較する。
ゲームプログラムPGは、ゲーム画面を表示する表示部11を備えるゲームシステム100のコンピュータ13を、ユーザの入力操作を検出する入力部17と、前記表示部11に前記ユーザに対する操作指示を表示させ、かつ前記入力部17が検出した前記入力操作と前記操作指示との比較に基づいて、前記入力操作が評価されるようにゲームを制御するゲーム制御部15として機能させ、前記入力操作の判定範囲が設定されており、前記ゲーム制御部15は、前記判定範囲内において前記入力操作が検出された場合に前記入力操作を評価する評価部18を有しており、前記入力部17が前記判定範囲内において前記入力操作を複数回検出した場合、前記評価部18は、複数の前記入力操作の中からいずれかを選択して、前記操作指示と比較する。
ゲームシステム100の制御方法は、ユーザの入力操作を検出する入力部17と、ゲーム画面を表示する表示部11とを備えるゲームシステム100の制御方法であって、前記表示部11に前記ユーザに対する操作指示を表示させ、前記入力部17が検出した前記入力操作と前記操作指示との比較に基づいて、前記入力操作が評価されるようにゲームを制御し、前記入力操作の判定範囲が設定されており、前記判定範囲内において前記入力操作が検出された場合に前記入力操作を評価し、前記判定範囲内において前記入力操作を複数回検出した場合、複数の前記入力操作の中からいずれかを選択して、前記操作指示と比較する。
これにより、一回の操作指示に対して複数の入力操作が許容され、適した入力操作が評価される。そのため、より高い評価となる入力操作を選択して評価できるので、ユーザがゲームをプレイし易くなる。また、操作指示に対して適した入力操作を選択して操作指示と比較できるので、適した入力操作が評価される。
前記評価部18は、複数の前記入力操作の中からより高い評価となる入力操作を選択して、前記操作指示と比較する。
これにより、入力操作がより高く評価されるため、ゲームの難易度が低下してユーザがゲームをプレイし易くなる。
前記判定範囲は複数設定されており、かつ複数の前記判定範囲のうち少なくとも一部が重複する重複判定範囲が設定されており、前記入力部17が前記重複判定範囲において前記入力操作を複数回検出した場合、前記評価部18は、各入力操作の入力タイミングと、各操作指示による操作タイミングとを比較して、各操作指示に割り当てる各入力操作を判別した判別結果に従って各入力操作を評価する。
これにより、適した入力操作と操作指示との組み合わせを判別して評価できる。そのため、評価部18は、適した入力操作を評価することができる。
前記評価部18は、複数の前記入力操作の中からより高い評価となる入力操作と前記操作指示との組み合わせを判別する。また、前記判定範囲は、前記操作指示による操作タイミングを基準とする時間判定範囲を含む。
これにより、より高い評価となる入力操作と操作指示との組み合わせを判別して評価できる。そのため、ゲームの難易度が低下してユーザがゲームをプレイし易くなる。