JP2021040563A - サトウキビ収穫機 - Google Patents

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Shuzo Okamoto
秀三 岡本
雅行 熊谷
Masayuki Kumagai
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Ayuka Yabunaka
歩荷 籔中
茂幸 林
Shigeyuki Hayashi
茂幸 林
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【課題】機体各部の配置構成を改良することで、機体をコンパクトな形状に収めることが要望されていた。【解決手段】植立している作物を収穫する収穫部4と、収穫された収穫物を機体後上方に向けて搬送する後上がり傾斜姿勢の搬送装置5と、搬送装置5によって搬送された収穫物の後処理を行う後処理装置38と、機体各部に動力を供給するエンジン8と、エンジン8の動力を走行装置に伝達する走行用伝動装置10とが備えられ、エンジン8が搬送装置5の上方に配置され、走行用伝動装置10が搬送装置5の下方に配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、機体を走行させながら植立している作物(サトウキビ)を収穫するサトウキビ収穫機に関する。
サトウキビ収穫機は、機体前下部に作物を収穫する収穫部(デバイダやベースカッタ等)が備えられ、収穫された収穫物を機体後上方に向けて搬送する後上がり傾斜姿勢の搬送装置が備えられている。収穫物は、後上方に搬送され且つ扱い易い長さに切断されたのち、後処理として、例えば、ブロワにより葉屑やその他の塵埃等が除去され、排出コンベアにて機外に排出されるように構成されている。そして、従来では、機体各部に動力を供給するエンジンが搬送装置の上方に備えられ、エンジンの動力を走行装置に伝達する走行用伝動装置が、搬送装置よりも後側で機体の後部側の低い位置に備えられていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−99314号公報
上記従来構成では、走行用伝動装置が、搬送装置よりも後側で機体の後部側の低い位置に備えられているので、機体の前後長が大きくなる等、機体が大型化する不利があった。
そこで、機体各部の配置構成を改良することで、機体を前後方向にコンパクトな形状に収めることが要望されていた。
本発明に係るサトウキビ収穫機の特徴構成は、機体前下部に設けられ、植立している作物を収穫する収穫部と、前記収穫部にて収穫された収穫物を機体後上方に向けて搬送する後上がり傾斜姿勢の搬送装置と、前記搬送装置の後部に接続され、前記搬送装置によって搬送された収穫物の後処理を行う後処理装置と、機体各部に動力を供給するエンジンと、前記エンジンの動力を走行装置に伝達する走行用伝動装置と、が備えられ、前記エンジンが前記搬送装置の上方に配置され、前記走行用伝動装置が前記搬送装置の下方に配置されている点にある。
本発明によれば、エンジンが、搬送装置の上方の空き領域を利用して配置され、走行用伝動装置が、搬送装置の下方の空き領域を利用して配置される。このように、収穫物を機体後上方に向けて搬送するために後上がり傾斜姿勢に形成される搬送装置の上下の空き領域を利用して、大型の装置であるエンジンと走行用伝動装置とを合理的に配置することにより、機体を前後方向においてコンパクト化を図ることが可能となる。
従って、機体各部の配置構成を改良することで、機体を前後方向にコンパクトな形状に収めることが可能となった。
本発明においては、前記走行用伝動装置の前端が前記エンジンの後端よりも後側に位置し、且つ、前記走行用伝動装置の上端が前記エンジンの下端よりも下側に位置していると好適である。
本構成によれば、搬送装置のうち低い位置にある前部側の上方にエンジンが備えられ、搬送装置のうち高い位置にある後部側の下方に走行用伝動装置が備えられる。その結果、エンジンは上方への突出が抑えられ、走行用伝動装置は下方への突出が抑えられる。その結果、上下方向での突出を抑えて上下方向の機体のコンパクト化を図ることができる。
本発明においては、前記エンジンが前記搬送装置の前端よりも後側に位置し、
前記走行用伝動装置が前記搬送装置の後端よりも前側に位置していると好適である。
本構成によれば、エンジン及び走行用伝動装置が搬送装置の前後幅内に収まる状態で配備されている。その結果、搬送装置よりも前側及び後側夫々について、外方へ突出することがないので、機体の前後方向のコンパクト化をより一層行い易い。
本発明においては、前記後処理装置に、前記搬送装置の終端部の後方に設けられ、収穫物と夾雑物とを分離する分離装置と、前記分離装置の直下方に設けられ、前記分離装置にて夾雑物と分離された収穫物を受け取って後方に送り出す受取り部とが備えられ、前記搬送装置の底部と前記受取り部の前端部との間に前記走行用伝動装置が備えられていると好適である。
本構成によれば、後処理装置は、分離装置と受取り部とが真っすぐに上下方向に延びる状態で設けられる。その結果、後上がり傾斜姿勢の搬送装置の底部と、受取り部との間に空き領域が形成される。そこで、この空き領域を有効に利用して、走行用伝動装置を備えることで、機体後方側への無駄な突出が回避される。
本発明においては、前記エンジンの前方に運転部が備えられ、前記エンジンは、前記運転部の上端と前記分離装置の上端とを結ぶ仮想線よりも低い位置に設けられていると好適である。
本構成によれば、エンジンを搬送装置の前部上方側でかつ運転部の後方側の領域を有効に利用して、上方への無駄な突出がない状態で、エンジンを上下方向に沿ってコンパクトに配備することができる。
本発明においては、前記走行用伝動装置は、前記エンジンからの動力を変速する変速機構を有する伝動ケースと、前記伝動ケースから左右両外側に延びる出力軸を覆う左右の車軸ケースと、前記左右の車軸ケースの外端部に設けられ、前記出力軸からの動力を減速させる減速機構を有する左右の減速ケースとが備えられ、前記伝動ケースと前記左右の車軸ケースとが前記搬送装置の下方に位置しており、前記左右の減速ケースが前記搬送装置の下方に入り込んでいると好適である。
本構成によれば、伝動ケースと左右の車軸ケースは搬送装置の下方空間を利用して機体前後方向並びに左右方向においてコンパクトに配備できる。しかも、最も左右方向外方に位置する左右の減速ケースが搬送装置の下方に入り込んでいるので、走行用伝動装置全体を左右方向への突出量をできるだけ少なくして、コンパクトに収納することができる。
本発明においては、前記エンジンの動力を前記走行用伝動装置に伝達する機械式の動力伝達機構が備えられ、前記動力伝達機構は、前記搬送装置の横側方を通されていると好適である。
本構成によれば、搬送装置の上方に位置するエンジンから搬送装置の下方に位置する走行用伝動装置への動力伝達を、搬送装置の横側の空きスペースを利用して効率よく行うことができる。
サトウキビ収穫機の左側面図である。 サトウキビ収穫機の平面図である。 サトウキビ収穫機の右側面図である。 機体フレームの側面図である。 機体フレームの平面図である。 機体フレームにフィーダを組付けた状態の斜視図である。 機体フレームに各装置を組付けた状態の側面図である。 機体フレームに各装置を組付けた状態の平面図である。 走行用伝動装置装着図の底面図である。 作業デッキとエンジンカバーの斜視図である。 作業デッキとエンジンカバーの背面図である。 原動部の縦断側面図である。 燃料タンク配設部の正面図である。 後輪フェンダーの平面図である。 後輪フェンダーの斜視図である。
以下、本発明に係るサトウキビ収穫機の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1〜図3は、サトウキビ収穫機の全体を示す図であり、図1は左側面図、図2は平面図、図3は右側面図である。この実施形態では、図1,2,3に符号(F)で示す方向が機体前側、符号(B)で示す方向が機体後側である。図2に符号(L)で示す方向が機体左側、図2に符号(R)で示す方向が機体右側である。
サトウキビ収穫機は、操向操作可能な左右の前車輪1と、操向不能で且つ回転駆動される走行装置としての左右の後車輪2とを備えて、後車輪2を駆動することで走行可能な車輪走行式に構成されている。機体には、運転部3と、植立している作物を収穫する収穫部4と、収穫部4にて収穫された収穫物を後上方に搬送する搬送装置としてのフィーダ5と、フィーダ5によって搬送される収穫物(サトウキビ)と夾雑物とを分離する分離装置6と、夾雑物と分離された収穫物を機体外方側に斜め上方に向けて搬送して排出する排出コンベア7と、機体各部に動力を供給するエンジン8等を有する原動部9と、エンジン8の動力を左右の後車輪2に伝達する走行用伝動装置10とが備えられている。そして、機体全体を支持する機体フレーム11が備えられ、機体フレーム11によって上記各装置が支持されている。機体フレーム11については後で説明する。
後車輪2の前部側には、後車輪2の外周部に沿う円弧状のフェンダー12が備えられている。フェンダー12は、図14,15に示すように、左右両側に側面視で円弧状に曲げられた角筒状の枠体13が備えられ、左右の枠体13に亘って板体14が連結されている。フェンダー12は、前後両側端部が機体フレーム11に支持されている。図14,15に示す右側のフェンダー12は、前端部が、機体フレーム11の第三フレーム部45に支持され、後端部が、機体フレーム11のラジエータ支持部48aに支持されている。
運転部3は、機体前部の高い位置に備えられ、キャビン15によって周囲が覆われている。図示はしていないが、キャビン15内部には、運転座席16、ステアリングハンドル17、操作パネル(図示せず)等が備えられている。キャビン15の左右両側の側面部は夫々、開閉可能なドア部として形成されている。
収穫部4は、機体の前下部に備えられている。収穫部4には、植立作物のうち収穫対象を分草して案内する左右の分草装置19と、圃場に植立する作物を刈り取って後方に送り込む刈取ヘッダ20とが備えられている。
左右の分草装置19には、保持枠21と、後倒れ状態で縦向き姿勢の分草回転体22と、分草回転体22を回転駆動する油圧式分草モータ23等が備えられている。分草回転体22は、円筒状筒体22aの外周部に螺旋状の案内体22bを備え、分草モータ23により回転して刈取対象となる作物を分草案内しながら縦向き姿勢に引起し案内する。又、左右の分草装置19は、リンク機構24を介して昇降可能に支持されている。
刈取ヘッダ20は、左右の分草装置19の後方に連なるように設けられた左右の側壁部26(図2参照)と、その左右の側壁部26にて挟まれた領域内に作物を前倒れ姿勢になるように押し倒しながら後方に掻き込む掻き込みローラ27と、作物の株元を切断する切断装置28とが備えられている。
切断装置28は、左右の分草装置19の後方に位置して、上下軸芯周りで回転する左右一対の回転式カッター29を備えている。回転式カッター29は、詳述はしないが、円板の外周部に径方向外方に突出する状態で切断刃が設けられ、円板体が上下軸芯周りで回転することで、切断刃により植立作物の株元を切断する。
フィーダ5は、図2に示すように、刈取ヘッダ20の左右の側壁部26の間隔と略同じ搬送幅を有し、搬送始端部が切断装置28の後方に連なる低い位置に設けられている。フィーダ5は、機体後上方に向けて収穫物を搬送するように、後上がり傾斜姿勢に設けられている。図6に示すように、フィーダ5は、左右両側に搬送方向に沿って延びる側壁部30が備えられ、左右の側壁部30の上部側同士、及び、下部側同士が、前後方向に間隔をあけて複数設けられた横支持体31によって一体的に連結されている。図示はしていないが、左右の側壁部30の下部側においては、下方に位置する走行用伝動装置10に塵埃が掛からないように、幅広の板状体により連結されている。従って、フィーダ5は、全体として、略矩形筒状の搬送経路を形成する剛性の高い構造体が形成されている。刈取ヘッダ20の左右の側壁部26の後端部がフィーダ5の左右の側壁部30の前端部に連なるようにフランジ連結にて接続されている。
左右両側の側壁部30の間において、搬送方向に沿って適宜間隔をあけて掻き出し回転体32が備えられている。掻き出し回転体32は、収穫物の移送経路の上下両側に位置して、左右両側の側壁部30にわたって架設され、横軸芯周りで回転可能に設けられている。上下両側の掻き出し回転体32は、互いに逆方向に回転駆動され、それらの間に収穫物を挟み込んで後方に搬送するように構成されている。
フィーダ5の搬送終端部には、搬送されてくる長尺状の収穫物を細断する細断処理部33が備えられている。詳述はしないが、細断処理部33は、収穫物の移送経路の上下両側に横軸芯周りで回転する切断用回転体34を備えている。切断用回転体34は、円筒状部材の外周部に周方向に適宜間隔をあけて搬送幅方向全幅にわたる切断刃を備えている。上下両側の切断用回転体34が互いに逆方向に回転して、上下両側の切断刃の間に収穫物を挟み込んで収穫物を切断する。この細断処理部33により、収穫物をトラックへ積載して搬送する等の際に取扱いが容易な長さになるように、収穫物が細断される。
図1,3に示すように、分離装置6は、上下軸芯周りで回転する分離ファン35の通風作用によって、フィーダ5の搬送終端部から排出される収穫物に含まれる細かな茎稈屑や葉切れ等の夾雑物を分離して外方に排出する。すなわち、フィーダ5の後端部から排出される収穫物は、排出される途中で分離ファン35による吸引作用を受けて、細かな茎稈屑や葉切れ等の比較的軽い夾雑物が上方に吸引され、外方に排出される。夾雑物に比べて重い収穫物(サトウキビ)は、分離ファン35により吸引されることなく、そのまま下方に落下する。
図1,3に示すように、分離装置6の直下方側であって且つフィーダ5の後端部よりも後下方側に、フィーダ5から下方に排出された収穫物を受止め回収する受止めホッパー36が備えられている。受止めホッパー36にて受止められた収穫物は、受止めホッパー36の下部から排出コンベア7の搬送始端部に排出される。従って、受止めホッパー36と排出コンベア7の搬送始端部とにより、収穫物を受け取って後方に送り出す受取り部37が構成されている。
分離装置6と、受取り部37、排出コンベア7とにより、フィーダ5によって搬送された収穫物の後処理を行う後処理装置38が構成されている。
図1,2,3に示すように、排出コンベア7は、フィーダ5の搬送幅と略同じ幅を有しており、収穫物を後上方に向けて搬送する。排出コンベア7は、枠組み構造体の支持フレーム39によって全体が支持されており、機体の後下部から機体外方上方に向けて延びている。排出コンベア7は、搬送経路の左右両側に無端回動チェーン40が巻回され、左右の無端回動チェーン40にわたって所定ピッチ毎に係止搬送体41が設けられる。無端回動チェーン40を搬送終端側箇所に備えられた油圧式搬送モータ42によって回動駆動することにより、収穫物を係止搬送して搬送終端部から外方に落下放出する。収穫物は、底板によって受止め支持された状態で係止搬送体41によって押し移動されながら搬送される。
排出コンベア7は、搬送始端側において、機体フレーム11に上下軸芯Y周りで回動可能に支持されている。そして、排出コンベア7全体が上下軸芯Y周りで回動可能に機体フレーム11に支持されている。詳述はしないが、排出位置変更用の油圧シリンダが備えられ、排出コンベア7を、機体後方に向かう姿勢と機体横側外方に向かう姿勢とに切り換えることができる。
排出コンベア7は、折り畳んで上下方向並びに前後方向の寸法が小さいコンパクトな格納姿勢に切り換えることができる。すなわち、支持フレーム39が、搬送経路の中間位置において、横軸芯X1周りで折れ曲がり回動可能に連結され、折れ曲がり箇所よりも搬送上手側部分と搬送下手側部分とにわたって格納用の油圧シリンダ7Aが備えられている。
格納用油圧シリンダ7Aを伸縮操作することで、排出コンベア7を、機体外方上方に向けて収穫物を搬送する作用姿勢(図1の実線参照)と、作用姿勢よりも下側に引退する格納姿勢(図1の仮想線参照)とに切り換えることができる。
排出コンベア7は,搬送終端側の途中部において横軸芯X2周りで折れ曲がり回動可能に連結され、手動操作にて角度を変更調整可能に構成されている。さらに、搬送終端には、排出する収穫物を流下案内する案内板7Bが姿勢変更可能に設けられ、収穫物の排出案内方向を変更することができ、収穫作業中に、運搬車両に積載し易い状態に調整できる(図1の仮想線参照)。
そして、路上を走行する時や圃場に進入する時等においては、排出コンベア7を機体後方に向かう姿勢に切り換える。図示はしないが、サトウキビ収穫機が圃場内で収穫作業するときは、排出コンベア7を機体横側外方側に切り換えて、並走するトラックの荷台に収穫物を排出して回収することができる。
〔フレーム構造〕
次に、機体のフレーム構造について説明する。
図4,5,6に示すように、機体フレーム11は、機体前上部に位置して前後方向に延びる支持フレームとしての第一フレーム部43と、機体後下部に位置して前後方向に延びる第二フレーム部44とが備えられ、第一フレーム部43及び第二フレーム部44は、夫々、平面視で枠状に形成されている。第一フレーム部43は、前後方向の全域にわたってフィーダ5よりも幅広に形成されている。
図6,7に示すように、フィーダ5が、第二フレーム部44の上側を通り、且つ、第一フレーム部43の下方に入り込む状態で設けられ、第一フレーム部43及び第二フレーム部44は、夫々、フィーダ5に連結されている。フィーダ5の左右方向外方側において、第一フレーム部43と第二フレーム部44とを連結する左右の縦向き姿勢の第三フレーム部45が備えられている。第一フレーム部43が第二フレーム部44の前端部よりも後方に延びており、第三フレーム部45は、前上がり傾斜姿勢で延びており、第二フレーム部44の前端部と、第一フレーム部43のうち第二フレーム部44の前端部の直上位置よりも前側に寄った中間部とを連結している。
図6,7に示すように、第一フレーム部43に、運転部3と、エンジン8とが前後に並ぶ状態で載置支持されている。第一フレーム部43の前部側には、キャビン15にて覆われた運転部3を載置支持する運転部支持部46が備えられている。運転部支持部46は、前後両側部に左右方向に延びる横桟47が備えられ、各横桟47に備えられた載置部にて緩衝部材を介在させた状態で運転部3を安定的に載置支持している。
第一フレーム部43の後部側には、エンジン8を載置支持するエンジン支持部48が備えられている。エンジン支持部48には、前後両側部に左右方向に延びる横桟49が備えられ、各横桟49の両側部に備えられた載置部にて図示しない緩衝部材を介在させた状態でエンジン8を安定的に載置支持している。エンジン支持部48の右横側にはラジエータ支持部48aが備えられている。左右の第三フレーム部45は夫々、第一フレーム部43のうち運転部支持部46とエンジン支持部48との間の箇所に連結されている。
第二フレーム部44は、後部側はフィーダ5と略同じ横幅に形成されているが、前端部は、前部側に向かうほど幅広になるように延ばされ、前端部ではフィーダ5よりも幅広に形成されている。第三フレーム部45は、フィーダ5よりも幅広に形成された第二フレーム部44の前端部に連結されている。第二フレーム部44には、左右方向に延びる横向き補強体44aが備えられている。第二フレーム部44の後部側箇所に走行用伝動装置10が載置支持されている。又、第二フレーム部44の後側には、排出コンベア7全体を上下軸芯Y周りで回動可能に支持するためのコンベア支持部50が備えられている。
図9に示すように、走行用伝動装置10は、エンジン8からの動力を変速する変速機構として静油圧式無段変速装置や動力を左右の後車輪2に分岐伝達するギア式の伝動機構等(図示せず)を有する伝動ケース51と、伝動ケース51から左右両側に延びる図示しない出力軸を覆う左右の車軸ケース52と、左右の車軸ケース52の外端側に設けられ、出力軸からの動力を減速させる図示しないギア式の減速機構を有する左右の減速ケース53とが備えられている。
図7に示すように、エンジン8がフィーダ5の前部上方側に配置され、走行用伝動装置10がフィーダ5の後部下方側に配置されている。又、走行用伝動装置10の前端がエンジン8の後端よりも後方側に位置し、且つ、走行用伝動装置10の上端がエンジン8の下端よりも下方側に位置している。さらに、エンジン8はフィーダ5の前端よりも後方側に位置し、走行用伝動装置10はフィーダ5の後端よりも前方側に位置している。
図6に示すように、走行用伝動装置10のうちの左右の減速ケース53が、第二フレーム部44の左右両側部に載置支持された状態でフランジ連結されて固定されている。そして、左右の減速ケース53の上部側に載置される状態で、支持部材としての連結ブロック体54が備えられている。連結ブロック体54は減速ケース53に対してフランジ連結されている。そして、左右の連結ブロック体54がフィーダ5の底部に連結されている。図示はしていないが、フィーダ5の底部に沿って左右の連結ブロック体54に亘る横向き支持体が固定状態で設けられ、底部の強度補強を図っている。
左右の連結ブロック体54の下側に、連結ブロック体54と第二フレーム部44とに亘って下側縦向き支持体57が備えられている。又、左右の連結ブロック体54の上側に、連結ブロック体54とフィーダ5における細断処理部33に対応する箇所の下端部とに亘って上側縦向き支持体58が備えられている。このようにしてフィーダ5の支持強度を高めている。
第一フレーム部43の後端部がフィーダ5の底部まで延ばされ、第一フレーム部43の後端部が連結ブロック体54に上方から載置され、ボルトによりフランジ連結されている。従って、第一フレーム部43の後端部が、フィーダ5の底部に連結されている。
第二フレーム部44の前端部が、フィーダ5の底部に連結されている。
図6,7に示すように、フィーダ5の底部のうち第二フレーム部44の前端部に対応する箇所に、左右の側壁部30の下部から下方に延びる状態で左右の支持ブラケット59が連結されている。そして、この左右の支持ブラケット59が第二フレーム部44の前端部の左右両側部に載置支持され、ボルトによりフランジ連結されている。
フィーダ5には、第一フレーム部43の後端部が連結される箇所から第二フレーム部44の前端部が連結される箇所にわたって底部に沿って延びる角筒状の底部補強体60が備えられている。底部補強体60は、側壁部30の外側において下端縁に沿って前後方向に延びる状態で設けられ、側壁部30に一体的に連結されている。
図4,6,7に示すように、機体フレーム11に、第一フレーム部43における左右両側部の前後途中部の夫々と、左右の第三フレーム部45の上下途中部の夫々とにわたって延びる左右の第四フレーム部61が備えられている。第四フレーム部61は、第一フレーム部43における前後途中部から下方に延びる縦延設部61Aと、第三フレーム部45の上下途中部から前方に延びる前後延設部61Bとを有し、縦延設部61Aの下端部と前後延設部61Bの前端部とが一体的に連結されている。左右の第四フレーム部61における前後延設部61Bの前部側箇所同士が横向き連結体62により連結されている。図7に示すように、左右の第四フレーム部61における前後延設部61Bの前端部が、収穫部4における刈取ヘッダ20に連結されている。従って、左右の第四フレーム部61により収穫部4が支持されている。
〔原動部〕
図7,8に示すように、原動部9には、エンジン8の他、エンジン冷却用のラジエータ70と、エアークリーナ71、プレクリーナ72、マフラー73、マフラー73から排出されるエンジン8の排気を外方に排出する排気管74等が備えられている。
エンジン8は、原動部9における左右方向中央部に備えられている。エンジン8の前方には運転部3が備えられ、エンジン8の後方には、分離装置6が備えられている。そして、エンジン8は、運転部3の上端と分離装置6の上端とを結ぶ仮想線Qよりも低い位置に設けられている。
ラジエータ70は、エンジン8の右側(左右方向一方側の一例)で、且つ、フィーダ5の右側外方に位置する状態で備えられている。ラジエータ70の左右方向内方側(左側)には、冷却風を生起する第一ファン75が備えられている。ラジエータ70の左右方向外方側(右側)には防塵ケース76が備えられている。防塵ケース76は、小径の多数の通気孔が形成された多孔状体を備え、ラジエータ70に供給される空気の通過を許容しながら、空気中の塵埃を除去する。
防塵ケース76内には、キャビン15内を空調する空調装置(図示せず)における冷媒を凝縮するコンデンサ77や、エンジン8への給気の温度を下げるインタークーラ78等が備えられ、第一ファン75の通風作用によって、ラジエータ70と共にそれらを冷却する構成となっている。
各種の油圧機器に供給される作動油を冷却する空冷式の冷却装置としてのオイルクーラ79が、ラジエータ70の後方に位置し、且つ、側面視でフィーダ5と重複する状態で備えられている。オイルクーラ79は、多孔状体を備えた矩形箱状の防塵ケース80に収納されている。オイルクーラ79の左右方向内方側には、冷却風を生起する第二ファン81が備えられ、第二ファン81の通風作用により、防塵ケース80内を通流する空気により冷却される。
第一ファン75は、油圧式ファンモータ82により回転駆動される。第二ファン81は、エンジン8の出力軸から右側に出力される動力が動力伝達機構としてのベルト伝動機構83を介して伝達されて回転駆動される。ベルト伝動機構83は、エンジン8とラジエータ70との間の空間と、フィーダ5とオイルクーラ79との間の空間とにわたる状態で配置されている。この構成では、ベルト伝動機構83の横側外方側が防塵ケース76,80等により覆われるので、収穫作業の際に、植立する作物がベルト伝動機構83に干渉することを回避できる。
キャビン15とラジエータ70との間の空間のうち機体右側箇所に、エンジン8に燃焼用空気を供給するためのエアークリーナ71と、エアークリーナ71の直上方に位置して、予め大きめの塵埃を除去した空気をエアークリーナ71に供給するプレクリーナ72とが備えられている。
エアークリーナ71及びプレクリーナ72は、側面視でエンジン8よりも機体前方側に位置しており、且つ、フィーダ5の上方側に位置している。エアークリーナ71及びプレクリーナ72は、前後方向に沿ってラジエータ70と重複する状態で備えられている。
〔作業デッキ〕
図2,10,11に示すように、エンジン8の後部側で且つフィーダ5の上方に位置する状態で作業デッキ90が備えられている。作業デッキ90の右側にオイルクーラ79が備えられ、作業デッキ90の左側に、機外から作業デッキ90への乗り込み用のステップ部91が備えられている。又、図1に示すように、前車輪1及び後車輪2の機体横側外方側には、前後方向に沿って延びる作物分草杆92が備えられている。この作物分草杆92は、作業者が機外から作業デッキ90へ乗り込むときに、足置き台として用いることができる。
作業デッキ90には、作業者が外方から左右方向内方側に向けて乗り込み可能な第一作業デッキ93と、第一作業デッキ93よりも左右方向内方側で且つ第一作業デッキ93よりも低い位置に設けられた第二作業デッキ94とが備えられている。第一作業デッキ93の前後両側には手摺95が設けられている。作業デッキ90は、エンジンルーム内のメンテナンス作業やベルト伝動機構83の伝動ベルトの張り調節等のメンテナンス作業を行うときに利用される。
第一作業デッキ93とステップ部91は一連に連なる状態で一体的に形成されている。第一作業デッキ93の右側端部が、後述するカバーフレーム96に固定された前後向き支持部材97により支持されている。ステップ部91の下端部が機体フレーム11における第二フレーム部44に支持されている。
第二作業デッキ94は、フィーダ5に支持されている。第二作業デッキ94の左側端部が、フィーダ5の左右の側壁部30にわたって架設支持されている断面略L字形の横支持体31に支持されている。図11に示すように、第二作業デッキ94の右側端部が、右側の側壁部30の上部にブラケット98を介して支持されている。
図11,12に示すように、第一作業デッキ93の下方で、且つ、第二作業デッキ94よりも高い位置を通る状態で、エンジン8の動力を機体後方に伝達する機械式の動力伝達機構としてのベルト伝動機構99が備えられている。ベルト伝動機構99は、フィーダ5の左側の横側方を通されている。ベルト伝動機構99は、エンジン8の出力軸から左側に出力される動力を、中継伝動軸100を介して、後部下方側に設けられたカウンター軸101の左側端部に動力を伝達するように、前後方向に沿って張設されている。カウンター軸101の右側端部から走行用伝動装置10に動力が伝達される。
〔エンジンカバー〕
図10,11,12に示すように、エンジン8を覆うエンジンカバー102が、ラジエータ70の配設箇所から、エンジン8の左側箇所(左右方向他方側箇所の一例)にわたって設けられている。
エンジンカバー102には、エンジン8の上方に位置して、エンジン8を上方から覆う上カバー部103、エンジン8に対してラジエータ70とは反対側に位置して、エンジン8を側方から覆う側方カバー部104、エンジン8の後方に位置して、エンジン8を後方から覆う後カバー部105、エンジン8と前記キャビン15との間を仕切る前カバー部106、及び、排気管74を覆う排気管カバー部107が備えられている。
エンジンカバー102は、機体フレーム11における第一フレーム部43から立ち上げ形成されたカバーフレーム96により支持されている。図12に示すように、カバーフレーム96は、前カバー部106の内面に沿って矩形枠状に延びる前部フレーム部96aと、後カバー部105の内面に沿って矩形枠状に延びる後部フレーム部96bとを備え、前部フレーム部96aの上部と後部フレーム部96bの上部とに亘って複数の梁部材96eが架設連結されている。
上記各カバー部のうち、上カバー部103及び前カバー部106は、夫々、板体にて形成され、エンジンルーム内の熱気が上方空間や前方の運転部3に伝わらないように構成されている。上カバー部103は、ラジエータ70の上方を覆う第一上カバー体103Aと、エンジン8の上方を覆う第二上カバー体103Bとを備えている。上カバー部103及び前カバー部106は、カバーフレーム96にボルト連結にて固定されている。
図10に示すように、キャビン15の後上部には窓部108が形成されている。そして、上カバー部103が窓部108の下端よりも低い位置に設けられている。運転部3に搭乗している作業者は、エンジンカバー102によって邪魔されることなく、窓部108を通してキャビン15内部から後方側を目視で確認することができる。
図12に示すように、上カバー部103には切欠が形成されており、エンジン8の排気を外部に排出する排気管74が、上カバー部103の切欠を貫通して上カバー部103よりも上方に突出する状態で上方に延ばされている。エンジンカバー102に、排気管74の上カバー部103よりも上方に突出する突出部を覆う排気管カバー部107が備えられている。排気管カバー部107は上カバー部103に支持されている。
排気管74は、排気口74aが後方に向かうように、上部側箇所が側面視で略L字形に折れ曲がる形状となっている。排気管カバー部107の内部には、排気管74の後向き管部74bの外周部を囲う円筒状の覆い部107aが備えられている。後向き部分の後端部の排気口74aは、覆い部107aの後端よりも内部に入り込んでおり、排気管74が外方に露出しない構成となっている。排気口74aから排出される排ガスは、覆い部107aによって案内されて開口から外方に排出案内される。
上記各カバー部のうち、側方カバー部104及び後カバー部105は、多くの領域が、例えば、パンチングメタル等からなる多数の小径孔が形成された多孔状の板材からなり、通気部109が形成されている。このように通気部109が形成されることで、第一ファン75により生起され、ラジエータ70等を通過した後の風が、エンジン8の周囲を通過しながら、通気部109を通してエンジン8周辺の熱気を外部に排出させることができる。
側方カバー部104は、着脱可能に構成されている。一般的な支持構成であるから、詳述はしないが、側方カバー部104は、上部に引っ掛け係合式のフック部110が備えられ、カバーフレーム96に設けられた受け具111に係止させ、下部をボルトで固定する構成となっている(図10参照)。
後カバー部105は、右側上部を覆う右上部カバー体105a、右側下部を覆う右下部カバー体105b、左側上部を覆う左上部カバー体105c、左側下部のうち左側を覆う第一左下部カバー体105d、左側下部のうち右側を覆う第二左下部カバー体105e、ラジエータ70の後方を覆うラジエータカバー体105fとを備える6分割構成となっている。
上記各分割カバー体のうち、右上部カバー体105a、第一左下部カバー体105d、ラジエータカバー体105fは、ボルト連結を解除することで、メンテナンス作業(例えば、伝動ベルトの張り調整やエンジンオイルの交換等)のために単独で容易に取り外すことができる。
〔後部カバー〕
図1,2に示すように、エンジンカバー102における側方カバー部104の後端部に連なる状態で、原動部9の後方側箇所を左側方から覆う後部カバー112が備えられている。後部カバー112は、左側の後車輪2の上方に位置して、平面視で略L字形に曲げられた形状となっている。後部カバー112は、作業デッキ90の左側外方を覆う状態で設けられている。作業デッキ90を使用する場合には、この後部カバー112を取り外す必要がある。
図示はしないが、後部カバー112は、側方カバー部104と同様に、引っ掛け係合式のフック部が、作業デッキ90の手摺95に設けられた受け具に係止され、後部をフィーダ5等に取り外し可能にボルト連結する構成となっている。
〔燃料タンク〕
図3,13に示すように、エンジン8に供給される燃料を貯留する共用燃料タンクとしての第一燃料タンク115が、キャビン15の後部下方側の空間のうち機体右側に位置する箇所に備えられている。第一燃料タンク115は、機体フレーム11における右側の第四フレーム部61の前後延設部61Bから片持ち状に右側方に延設されたタンク支持部116に載置支持されている。第四フレーム部61は第一フレーム部43に支持されているので、第一燃料タンク115は、第一フレーム部43に支持されることになる。
第一燃料タンク115と併用される第二燃料タンク117が、第一燃料タンク115に対して左右方向内方側に位置する状態で、第一燃料タンク115と横並び状態で備えられている。図7に示すように、第二燃料タンク117は、キャビン15及びエンジン8と、フィーダ5との間に形成された空間に備えられている。第二燃料タンク117の上面は、側面視で支持フレームとしての第一フレーム部43に沿う水平姿勢に形成されている。第二燃料タンク117の底面は、フィーダ5の上面の傾斜形状に沿う傾斜姿勢に形成されている。第二燃料タンク117は、キャビン15の下方箇所からエンジン8の下方箇所にまで前後にわたる前後長を有している。又、第二燃料タンク117は、フィーダ5の左側部と右側部とにわたる左右長さを有している。すなわち、第二燃料タンク117の左右幅は、フィーダ5の左右幅と略同じである。
図13に示すように、第二燃料タンク117は、フィーダ5の右側端部よりも右側外方に突出する状態で備えられている。第二燃料タンク117は、フィーダ5に支持されている。第二燃料タンク117の前部側及び後部側の夫々において、フィーダ5における前後の横支持体31によって載置支持されている。第二燃料タンク117は、後側の横支持体31から横向き連結体62にわたって掛け渡されたバンド118によって位置保持されている。横支持体31は、断面形状が略L形に形成され、第二燃料タンク117を載置し易い形状となっている。
第一燃料タンク115の底部と第二燃料タンク117の底部とが、接続管119を介して連通接続されている。第一燃料タンク115の底部と第二燃料タンク117の底部とは略同じ高さに位置している。第一燃料タンク115には、外部から燃料を補給するための補給口120が形成されている。又、図示しない燃料供給管を通して、第一燃料タンク115からエンジン8に燃料を供給するように構成されている。
第一燃料タンク115と第二燃料タンク117とが、接続管119を介して連通接続されているので、補給口120から燃料が供給されると、第一燃料タンク115及び第二燃料タンク117に同時に燃料が供給され、燃料が消費されると、両方の燃料タンク115,117の液面が略同じ高さを維持しながら共に減少することになる。
〔作動油の供給構成〕
図13に示すように、複数の油圧シリンダや複数の油圧モータ等の油圧機器に供給される作動油を貯留する作動油タンク121が、第二燃料タンク117に対して第一燃料タンク115とは左右方向反対側外方に位置する状態で、第二燃料タンク117と横並び状態で備えられている。
作動油タンク121は、フィーダ5の左側外方に位置する状態で、機体フレーム11における左側の第四フレーム部61の前後延設部61Bから片持ち状に左側方に延設されたタンク支持部122に載置支持されている。作動油タンク121は、第一燃料タンク115と略同じ貯留量のタンクであり、作動油タンク121と第一燃料タンク115とが左右両側に振り分け配置されることで、左右の重量バランスを安定させることができる。
図3に示すように、作動油タンク121からの作動油の各種の油圧機器に対する通流状態を制御する第一油圧バルブユニットVU1が、右側の後車輪2と第一燃料タンク115との間の空間に備えられている。第一油圧バルブユニットVU1は、機体フレーム11における右側の第三フレーム部45の途中部に支持ブラケット123(図5参照)を介して連結されて支持されている。
第一油圧バルブユニットVU1は、複数の油圧機器、例えば、複数の油圧モータや油圧シリンダ等に対して各別に作動油の給排制御を行う複数の制御バルブを備えている。各制御バルブは、運転部3に備えられる操作具(図示せず)の操作に基づいて切り換え操作される。作動油タンク121に貯留される作動油は、エンジン8によって駆動される油圧ポンプPO(図12,13参照)により吸引されて第一油圧バルブユニットVU1を介して各油圧機器に供給される。
図1に示すように、フィーダ5の左側外方に位置する状態で、第一油圧バルブユニットVU1の制御対象とは異なる他の油圧機器に対する通流状態を制御する第二油圧バルブユニットVU2が備えられている。第二油圧バルブユニットVU2は、機体フレーム11における左側の第三フレーム部45の途中部に支持されている。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、走行用伝動装置10の前端がエンジン8の後端よりも後方側に位置し、且つ、走行用伝動装置10の上端がエンジン8の下端よりも下方側に位置する構成としたが、この構成に代えて、走行用伝動装置10の前端がエンジン8の後端よりも前方側に位置してもよく、走行用伝動装置10の上端がエンジン8の下端よりも上方側に位置する構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、エンジン8がフィーダ5の前端よりも後方側に位置し、走行用伝動装置10がフィーダ5の後端よりも前方側に位置する構成としたが、この構成に代えて、エンジン8がフィーダ5の前端よりも前方に突出する構成や、走行用伝動装置10がフィーダ5の後端よりも後方側に突出する構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、エンジン8が、運転部3の上端と分離装置6の上端とを結ぶ仮想線Qよりも低い位置に設けられる構成としたが、この構成に代えて、エンジン8が上記仮想線Qより上方に突出する構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、左右の減速ケース53が左右方向にフィーダ5の下方に入り込む構成としたが、この構成に代えて、左右の減速ケース53がフィーダ5の横側端部よりも外方側に備えられる構成としてもよい。
(5)上記実施形態では、後処理装置38が、分離装置6と、受取り部37と、排出コンベア7と、を備える構成としたが、このような構成に代えて、収穫物を機外に排出することなく、機体後部に貯留部を備えておき、その貯留部にてそのまま貯留する構成としてもよく、後処理の形態は適宜変更することができる。
(6)上記実施形態では、動力伝達装置としてベルト伝動機構99を備える構成としたが、この構成に代えて、動力伝達装置がチェーン伝動機構や、ベベルギアと回転軸とを備えた軸伝動機構等を備える構成でもよい。
(7)上記実施形態では、運転部3を覆うキャビン15を備える構成としたが、キャビン15を備えていないものでもよい。
(8)上記実施形態では、車輪式の走行装置(後車輪2)を備える構成としたが、クローラ走行装置を備えるものでもよい。
本発明は、サトウキビ収穫機に適用できる。
4 収穫部
5 搬送装置
6 分離装置
8 エンジン
10 走行用伝動装置
38 後処理装置
51 伝動ケース
52 車軸ケース
53 減速ケース
99 動力伝達機構

Claims (7)

  1. 機体前下部に設けられ、植立している作物を収穫する収穫部と、
    前記収穫部にて収穫された収穫物を機体後上方に向けて搬送する後上がり傾斜姿勢の搬送装置と、
    前記搬送装置の後部に接続され、前記搬送装置によって搬送された収穫物の後処理を行う後処理装置と、
    機体各部に動力を供給するエンジンと、
    前記エンジンの動力を走行装置に伝達する走行用伝動装置と、が備えられ、
    前記エンジンが前記搬送装置の上方に配置され、前記走行用伝動装置が前記搬送装置の下方に配置されているサトウキビ収穫機。
  2. 前記走行用伝動装置の前端が前記エンジンの後端よりも後側に位置し、且つ、前記走行用伝動装置の上端が前記エンジンの下端よりも下側に位置している請求項1に記載のサトウキビ収穫機。
  3. 前記エンジンが前記搬送装置の前端よりも後側に位置し、
    前記走行用伝動装置が前記搬送装置の後端よりも前側に位置している請求項1又は2に記載のサトウキビ収穫機。
  4. 前記後処理装置に、前記搬送装置の終端部の後方に設けられ、収穫物と夾雑物とを分離する分離装置と、前記分離装置の直下方に設けられ、前記分離装置にて夾雑物と分離された収穫物を受け取って後方に送り出す受取り部とが備えられ、
    前記搬送装置の底部と前記受取り部の前端部との間に前記走行用伝動装置が備えられている請求項1から3のいずれか1項に記載のサトウキビ収穫機。
  5. 前記エンジンの前方に運転部が備えられ、
    前記エンジンは、前記運転部の上端と前記分離装置の上端とを結ぶ仮想線よりも低い位置に設けられている請求項4に記載のサトウキビ収穫機。
  6. 前記走行用伝動装置は、前記エンジンからの動力を変速する変速機構を有する伝動ケースと、前記伝動ケースから左右両外側に延びる出力軸を覆う左右の車軸ケースと、前記左右の車軸ケースの外端部に設けられ、前記出力軸からの動力を減速させる減速機構を有する左右の減速ケースとが備えられ、
    前記伝動ケースと前記左右の車軸ケースとが前記搬送装置の下方に位置しており、
    前記左右の減速ケースが前記搬送装置の下方に入り込んでいる請求項1から5のいずれか1項に記載のサトウキビ収穫機。
  7. 前記エンジンの動力を前記走行用伝動装置に伝達する機械式の動力伝達機構が備えられ、
    前記動力伝達機構は、前記搬送装置の横側方を通されている請求項1から6のいずれか1項に記載のサトウキビ収穫機。
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