JP2021039276A - 楽音発生方法、及び楽音発生装置 - Google Patents

楽音発生方法、及び楽音発生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アナログシンセサイザの特徴を持った音を発生させる。【解決手段】楽音発生装置は、所定数のアナログシンセサイザの模擬音を発音するように設定されたパートに関する、複数の演奏操作子の中から1つの演奏操作子が操作された場合に、発音可能な複数の音の中から選択された、操作された演奏操作子に対応する、アナログシンセサイザの模擬音の音色をなす1又は2以上の音の発音用パラメータを音源回路に割り当て、所定数の模擬音に関して用意され、夫々が1又は2以上の音の発音用パラメータにばらつきを与えるばらつき値を含む複数の情報セットから選択された情報セットの一つを音源回路に割り当てる制御装置と、発音用パラメータと情報セットを用いて1又は2以上の音の発音処理を行う音源回路とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、楽音発生方法、及び楽音発生装置に関する。
アナログシンセサイザは、オシレータ、フィルタ、アンプなどのアナログ回路から構成されており、各回路を構成する素子のばらつきなどによって、その動作はディジタルシンセサイザより不安定である。不安定さは、例えば、発生音のピッチのばらつきとなって現れる。しかし、このようなばらつきを有する音を、ディジタルシンセサイザより変化に富んだアナログシンセサイザ特有の音として嗜好するユーザが少なくない。このため、アナログシンセサイザが発する音をディジタルシンセサイザによって模擬するものがある(例えば、特許文献1)。その他、本願発明に関連する先行技術として、特許文献2〜6がある。
特開平11−133966号公報 特開平2−304490号公報 特開2000−352981号公報 特開2000−352983号公報 特開2001−092461号公報 特開2006−094153号公報
アナログシンセサイザが発する音をディジタルシンセサイザによって発生させるため、ピッチ、フィルタなどの音色等を決めるパラメータにばらつきを与え、ばらつきをランダムに発生させることが考えられる。
ここで、ポリフォニックなアナログシンセサイザの同時に発音可能なボイス数は4〜8程度であり、ピッチなどのばらつきは、そのボイス数内での事象である。一方、ディジタルシンセサイザは、技術の進歩によって、同時に発音可能なボイス数は、32〜128といった、4倍以上の値に増加している。
仮に、ディジタルシンセサイザが同時に発音可能なボイスの全てにばらつきを与え、また、演奏毎にばらつきの発生にランダム要素を加えると、音のニュアンス(音の感じ方)がアナログシンセサイザの発生音と乖離したものとなる問題があった。一方、ディジタルシンセサイザにおいて同時に発音可能なボイス数をアナログシンセサイザと同じ数に制限すると、ディジタルシンセサイザの性能を十分に発揮できないという問題があった。
本発明は、アナログシンセサイザの特徴を持った音を発生させることのできる楽音発生装置、及び電子楽器を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、制御装置が、
所定数のアナログシンセサイザの模擬音を発音するように設定されたパートに関する、複数の演奏操作子の中から1つの演奏操作子が操作された場合に、発音可能な複数の音の中から選択された、操作された演奏操作子に対応する、アナログシンセサイザの模擬音の
音色をなす1又は2以上の音の発音用パラメータを、音源回路に割り当て、
所定数の模擬音に関して用意され、夫々が1又は2以上の音の発音用パラメータにばらつきを与えるばらつき値を含む複数の情報セットから選択された情報セットの一つを、音源回路に割り当て、
音源回路が、発音用パラメータと情報セットを用いて1又は2以上の音の発音処理を行う
ことを含む楽音発生方法である。
本発明の他の態様は、音源回路と、所定数のアナログシンセサイザの模擬音を発音するように設定されたパートに関する、複数の演奏操作子の中から1つの演奏操作子が操作された場合に、発音可能な複数の音の中から選択された、操作された演奏操作子に対応する、アナログシンセサイザの模擬音の音色をなす1又は2以上の音の発音用パラメータを、音源回路に割り当てる処理と、所定数の模擬音に関して用意され、夫々が1又は2以上の音の発音用パラメータにばらつきを与えるばらつき値を含む複数の情報セットから選択された情報セットの一つを、音源回路に割り当てる処理とを行う制御装置とを備え、音源回路が、発音用パラメータと情報セットを用いて1又は2以上の音の発音処理を行う楽音発生装置である。
また、本発明の他の態様は、コンピュータに、所定数のアナログシンセサイザの模擬音を発音するように設定されたパートに関する、複数の演奏操作子の中から1つの演奏操作子が操作された場合に、発音可能な複数の音の中から選択された、操作された演奏操作子に対応する、アナログシンセサイザの模擬音の音色をなす1又は2以上の音の発音用パラメータを、音源回路に割り当てる処理と、所定数の模擬音に関して用意され、夫々が1又は2以上の音の発音用パラメータにばらつきを与えるばらつき値を含む複数の情報セットから選択された情報セットの一つを、音源回路に割り当てる処理とを実行させるプログラム、及びプログラムを記憶した記録媒体を含む。
図1は、実施形態に係る電子楽器の回路構成例を示す。 図2は、パートと実ボイスとの関係を模式的に示す図である。 図3は、パートと仮想ボイスとの関係を模式的に示す図である。 図4は、仮想ボイスと実ボイスとの関係を模式的に示す図である。 図5は、楽音生成装置において実行されるメインルーチンの一例を示すフローチャートである。 図6は、音色選択処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。 図7は、実施形態に係る音色データのフォーマットの一例を示す。 図8は、仮想ボイス初期化処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。 図9は、ばらつき深さ設定処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。 図10は、押鍵処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。 図11は、押鍵処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。 図12は、未使用仮想ボイスリスト及び使用仮想ボイスリストを模式的に示す図である。 図13は、離鍵処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。 図14は、離鍵処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。 図15は、具体例における、初期化の直後の未使用リスト、使用リスト、鍵盤の説明図である。 図16は、具体例における、ノート番号“C4”の押鍵時の処理の説明図である。 図17は、具体例における、ノート番号“C4”の押鍵時の処理の説明図である。 図18は、具体例における、ノート番号“D4”の押鍵時の処理の説明図である。 図19は、具体例における、ノート番号“D4”の押鍵時の処理の説明図である。 図20は、具体例における、ノート番号“C4”の離鍵時の処理の説明図である。 図21は、具体例における、ノート番号“D4”の離鍵時の処理の説明図である。 図22は、具体例における、ノート番号“D4”の再度の押鍵時の処理の説明図である。 図23は、具体例における、ノート番号“E4”の押鍵時の処理の説明図である。 図24は、具体例における、ノート番号“C4”の再度の押鍵時の処理の説明図である。 図25は、具体例における、ノート番号“F4”の押鍵時の処理の説明図である。 図26は、具体例における、ノート番号“G4”の押鍵時の処理の説明図である。 図27は、実施形態の変形例の説明図である。 図28A−Cは、エージング処理の説明図である。
以下、実施形態に係る楽音発生方法及び楽音発生装置について説明する。
楽音発生方法は、以下を含む。
(1)制御装置が、所定数のアナログシンセサイザの模擬音を発音するように設定されたパートに関する、複数の演奏操作子の中から1つの演奏操作子が操作された場合に、発音可能な複数の音の中から選択された、操作された演奏操作子に対応する、アナログシンセサイザの模擬音の音色をなす1又は2以上の音の発音用パラメータを、音源回路に割り当てる。
(2)制御装置が、所定数の模擬音に関して用意され、夫々が1又は2以上の音の発音用パラメータにばらつきを与えるばらつき値を含む複数の情報セットから選択された情報セットの一つを、音源回路に割り当てる。
(3)音源回路が、発音用パラメータと情報セットを用いて1又は2以上の音の発音処理を行う。
楽音発生方法によれば、制御装置が、音源回路に対し、発音用パラメータと情報セットを音源回路に割り当て、これらを用いて音源回路がアナログシンセサイザの音色をなす1又は2以上の音の発音処理を行う。これによって、音源回路からアナログシンセサイザの特徴(ピッチなどのばらつき)をもった楽音を発生させることができる。これによって、アナログシンセサイザの特徴を持った音、すなわち、アナログシンセサイザのニュアンスを持った模擬音を発音することができる。
「所定数」は、例えば、模擬対象のアナログシンセサイザの発音数に従って定められる。「所定数」は、例えば、模擬対象のアナログシンセサイザの発音数以下の数、或いは、模擬対象のアナログシンセサイザの発音数より多いが、模擬対象のアナログシンセサイザの音のニュアンスが損なわれない程度に制限された数である。例えば、アナログシンセサイザの発音数の2倍の数までの数である。例えば、アナログシンセサイザの発音数が8であれば、所定数は、8以下、又は8より8だけ多い数となる。模擬音の数が所定数に制限
されることで、発音可能な音の全てを模擬音の発音に使用する場合に比べて、模擬音を模擬対象のアナログシンセサイザの音に近づけることができる。
ばらつき値は、乱数とばらつきの深さ(大きさ)を示す情報とから算出してもよく、アナログシンセサイザの実機を用いて測定したばらつきを示す値を乱数の代わりに用いてもよい。
楽音発生方法に関して、1または2以上の音が音源回路の有する複数のオシレータを用いて生成される場合に、情報セットは、各オシレータに対応するばらつき値を含むようにしてもよい。ここで、1つの音に対して、1つのオシレータが用意されても、2以上のオシレータが用意されてもよい。
楽音発生方法に関して、複数の情報セットのうち、未使用状態の情報セットの夫々が未使用リストに登録され、未使用リスト中の情報セットの夫々は、過去の音源回路への割り当ての契機となった演奏操作子の識別情報を含み、複数の演奏操作子のうちの或る演奏操作子の操作に応じて未使用リストから情報セットを選択する場合に、或る演奏操作子の識別情報を含む情報セットを優先的に選択する、構成を採用してもよい。アナログシンセサイザにおいて、或る演奏操作子の操作が終わった直後に、或る演奏操作子を再び操作した場合の音として、直前の操作によって発せられた音と同様の特徴を有する音を生成するように構成することがある。上記構成の採用により、このようなアナログシンセサイザの音の特徴を模擬することができる。演奏操作子の識別情報は、例えばノート番号である。
楽音発生方法において、音源回路に割り当てられた情報セットは、音源回路によるばらつき値の参照を示す情報を付与されて未使用リストから除外され、1又は2以上の音の発音が終了した場合に、音源回路によるばらつき値の参照を示す情報が除去されて未使用リストに再登録される、構成を採用してもよい。
また、楽音発生方法において、発音用パラメータは、ピッチを含む構成を採用してもよい。発音用パラメータは、ピッチ以外に、フィルタ、アンプ、エンベロープに係るパラメータを含むことができる。
また、楽音発生方法において、複数の情報セットは、アナログシンセサイザの模擬音を発音するように設定されたパートに対して用意され、アナログシンセサイザの模擬音以外を発音するように設定されたパートに関して用意されていない構成を採用してもよい。これにより、アナログシンセサイザの模擬音とアナログシンセサイザの模擬音以外の音を同時に生成することができる。
以下、図面を参照して、実施形態に係る楽音発生方法及び楽音発生装置について説明する。実施形態に係る構成は一例であり、その構成に限定されない。
<電子楽器の構成>
図1は、実施形態に係る電子楽器の回路構成例を示す。本実施形態に係る電子楽器は、ディジタルシンセサイザである。図1において、電子楽器10は、バスBを介して相互に接続された、CPU(Central Processing Unit)11と、記憶装置12と、鍵盤13と
、音源14と、入力装置18と、出力装置19とを備えている。音源14には、DAC(Digital Analog Converter)15が接続され、DAC15は、アンプ(増幅器)16に接続され、アンプ16はスピーカ17に接続されている。CPU11,記憶装置12及び音源14は、楽音発生装置20として動作する。
鍵盤13に含まれる鍵の夫々は、「演奏操作子」の一例である。CPU11は、「制御
部」、「制御装置」、「プロセッサ」の一例である。音源14は、「音源回路」の一例である。
記憶装置12は、主記憶装置と補助記憶装置とを含む。主記憶装置は、プログラムやデータの記憶領域、CPU11の作業領域などとして使用される。主記憶装置は、例えば、RAM(Random Access Memory)、又はRAMとROM(Read Only Memory)との組み合わせによって形成される。補助記憶装置は、プログラムやデータの記憶領域、波形データを記憶する波形メモリなどとして使用される。補助記憶装置は、例えば、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などである。
入力装置18は、キー、ボタン、つまみなどの操作子を含む。入力装置18は、様々な情報やデータを電子楽器に入力するために使用される。情報やデータは、電子楽器10に様々な設定を施すためのデータを含む。
出力装置19は、例えばディスプレイであり、電子楽器10に設定されるパラメータなどの情報を表示する。鍵盤13は、演奏操作子の一例であり、複数の鍵を有する。演奏操作子は鍵盤以外(例えばバッドなど)であってもよい。
CPU11は、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することによって様々な処理を行う。例えば、CPU11は、入力装置18を用いて入力されるデータや情報(音色に係るパラメータなど)を受け付け、音色情報として記憶装置12に記憶する。
音源14は、波形メモリを内蔵するPCM音源形式の音源回路である。音源14は、例えば、電子楽器10が発音可能なボイス数の発音系列(再生回路と称する)を含む。本実施形態では、128個のボイスを同時に発音可能であるため、128系列の再生回路を音源14は有する。音源14は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)などの専用または汎用の集積回路を用いて構成することができる。また、コンピュータ上で動作するソフトウェアシンセサイザとして構成することもできる。
鍵盤13が備える鍵のいずれかが押されると、CPU11は、押鍵された鍵に応じた発音指示を音源14の対応する再生回路に供給する。再生回路は、発音指示に応じた実ボイスの基準音に対応する波形データを記憶装置12から読み出して波形メモリに書き込み(波形作成)、記憶装置12に予め設定されている音色情報(ピッチ、フィルタ、アンプ、エンベロープ)のパラメータに従った再生音(楽音信号)を生成して出力する。
このとき、ピッチは、再生速度の制御によって制御される。音の周波数成分は、予め決められたフィルタの種類及びカットオフ周波数によって制御される。音量は、予め定められた時間的変化のパラメータ(アタックタイム、ディケイタイム、サスティンレベル、リリースタイム)に従って制御される。ピッチやフィルタに関してエンベロープが設定されている場合には、エンベロープに従った変化の制御が行われる。
音源14から発せられた楽音信号は、DAC15に供給されてアナログ信号に変換されて、アンプ16にて増幅され、スピーカ17から放音される。押鍵された鍵が離鍵されると、CPU11は、離鍵された鍵に応じた消音指示を音源14の対応する再生回路に供給する。再生回路は、音色情報にしたがって、消音指示に応じた実ボイスの減衰を開始し、減衰の完了と共に楽音信号の出力を停止する。これに伴い、スピーカ17から放音されていた楽音が消音される。
<アナログシンセサイザの模擬音の発生>
電子楽器10(ディジタルシンセサイザ)は、ディジタル制御によってアナログシンセサイザが発する楽音を模擬した楽音(ピッチのばらつきなどを持った模擬音)を発することができる。以下、アナログシンセサイザの模擬音を生成するための構成について説明する。
図2は、パートと実ボイスとの関係を模式的に示す図である。図3は、パートと仮想ボイスとの関係を模式的に示す図である。図4は、仮想ボイスと実ボイスとの関係を模式的に示す図である。
記憶装置12(図1)には、パートに係る情報、実ボイスに係る情報、仮想ボイスに係る情報が記憶されており、鍵盤13の押鍵に応じた楽音を音源14によって生成するために参照される。
実施形態に係る電子楽器10では、ディジタルシンセサイザによって複数の音色を演奏できるように、複数のパート(図2に示す例では、パート(Part)1〜16)が用意されている。各パートは声部又は楽器を示し、パート間で音色は異なっても良いし、同じでも良い。パートごとに設定される音色は、入力装置18の操作によって決定される。
複数のパートのうちの1又は2以上のパートには、アナログシンセサイザの模擬音が割り当てられる。2以上のパートに対し、音色の異なる複数のアナログシンセサイザの模擬音を割り当てても良い。また、複数のパートのうちの幾つかには、「ピアノ」や「リズム」と呼ばれる、アナログシンセサイザ以外の楽器の楽器音が割り当てられてもよい。
本実施形態では、ディジタルシンセサイザが発音可能な音(ボイス)のことを「実ボイス」と称する。パートに応じた音色は、「パーシャル」と呼ばれる、1つの音素片又は2以上の音素片の組み合わせによって作成される。1つのパーシャルは1又は複数のボイス(すなわち実ボイス)からなる。
音の性質は、音の大きさ(音量)、音の高さ(ピッチ)、音色(周波数成分)により決まる。音源14が備える複数の再生回路の夫々は、図4に示すように、オシレータ、フィルタ、アンプリチュード(アンプ)を含む。
オシレータは、音色の元となる波形を作る。ピッチ(音の高さ)は鍵盤13中の押された鍵によって決定される。フィルタは、或る周波数領域の音を削って、あるいは強調して音色(音の波形の特徴)を加工するセクションである。アンプは、音が鳴り終わるまでの音量の時間的変化を決めるセクションである。音の高さ、フィルタの特性(カットオフ周波数など)、音量などの時間的変化はエンベロープと呼ばれ、エンベロープを変化させる機能(エンベロープジェネレータと呼ばれる)を、再生回路は有している。但し、CPU11がエンベロープジェネレータとして動作してもよい。
実ボイスに係る情報は、発音に必要な情報として、上述したピッチ、フィルタ、アンプ、エンベロープのパラメータを含んでいる。実ボイスの情報は、押鍵に基づく発音指示に従って、アサインされた実ボイスに対応する再生回路に設定(参照)される。
図2に示すように、本実施形態では、一例として、16種類のパート(Part)1〜16を示す情報と、128種類の実ボイス(実ボイス[0]〜[127])を示す情報とが記憶装置12に記憶されている。各パートには、1又は複数の演奏操作子を対応付けることができる。例えば、鍵盤の高音側の半分の演奏操作子群がパート1に、そして、鍵盤の低音側の半分の演奏操作子群がパート2に対応づけられる。パートの夫々から実ボイスに向かう
矢印は、そのパートに対応する演奏操作子群のうち1つの演奏操作子の操作によって動的にアサイン(指定)される実ボイスを示す。
図2において、例えば、パート1に対応する演奏操作子が操作された場合、発音指示により実ボイス[1]及び[4]がアサインされる。これは、パート1の音色が、実ボイス[1]及び[4]からなる1以上のパーシャルによって作成されることを意味する。或いは、パート2に対応する演奏操作子が操作された場合、発音指示により実ボイス[2]がアサインされる。パート3に対応する演奏操作子が操作された場合、発音指示により実ボイス[0]がアサインされる。さらに、パート1に対応する別の演奏操作子が操作された場合、別の実ボイスがアサインされる。このように、各パートは、パートに対応する演奏操作子の操作に応じて、その音色の要素となる1以上の実ボイスと関連付けられる。このようなパートと実ボイスとの関連を示す情報も記憶装置12に記憶されている。
実ボイスの情報は、さらに、実ボイスと関連付けられた仮想ボイス(に係る情報)の識別子(番号)を含んでいる。実ボイスと仮想ボイスの関連付けについては後述する。なお、実ボイス[0]〜[127]は、音色作成のための要素データとしてパート間で共通に使用される。
図3に示すように、記憶装置12には、パート1〜16の夫々に関連付け可能な仮想ボイスに係る情報が記憶される。パート1〜16のそれぞれには、所定数を上限として、1又は2以上の仮想ボイス数の情報を関連付けることができる。
本実施形態において、電子楽器10により生成するアナログシンセサイザの模擬音を「仮想ボイス」と呼ぶ。仮想ボイスに係る情報は、アナログシンセサイザの模擬音を発音する設定が割り当てられたパートにおいて、1以上のパーシャル(1以上の実ボイス)を用いてアナログシンセサイザの模擬音を生成するための情報を含む。仮想ボイスの情報は、パート単位で用意及び管理されるそのパート専用の情報であり、或るパート用の仮想ボイスの情報は、或るパート以外のパートに割り当てられることはない。
アナログシンセサイザの模擬音のパートと関連付けて、所定数の仮想ボイス(模擬音)に係る情報セットが記憶される。本実施形態では、模擬対象のアナログシンセサイザの同時発音可能数(4〜8程度)を考慮して、1つのパートにおける仮想ボイス(模擬音)の数、及び情報セットの数の上限(最大値)は8に設定されている。また、仮想ボイス数の上限はパート間で共通となっている。但し、上限は8より多くても(例えば10や9)少なくてもよい(例えば7〜3)。仮想ボイス数は、1から上限値の範囲内で適宜設定可能である。上限の範囲は、模擬しようとするアナログシンセサイザの同時発音可能数に基づいて例えば、ディジタルシンセサイザのボイスの同時発音可能数の1/4以下に設定するのが好ましい。なお、仮想ボイス数が0に設定されると、そのパートに関して仮想ボイスを用いた発音は行われない。
仮想ボイスは、模擬音の生成過程において、模擬音の音色を構成する1又は2以上のパーシャルをなす実ボイスの夫々に係る情報に含まれる発音用パラメータにばらつきが付与されたボイスである。上記の発音用パラメータは、「アナログシンセサイザの模擬音の音色をなす1又は2以上の音の発音用パラメータ」の一例である。
仮想ボイスに係る情報は、発音用パラメータのばらつきを示す情報(ばらつきパラメータ、ばらつき値ともいう)を含む。発音用のパラメータ、すなわち音の生成に係るパラメータは、例えば、ピッチ、フィルタ、アンプ、これらのエンベロープ(時間的変化)に関する情報である。ばらつきの対象となる発音用パラメータは、例えば、ピッチ、フィルタのカットオフ周波数、音量に係るアタックタイムやリリースタイム、ピッチ、フィルタ、
アンプの少なくとも1つに対するエンベロープなどである。但し、これらに限定されない。
1つの仮想ボイスは1つの押鍵に対応し、1つの押鍵で1又は2以上のパーシャル(音素片)の形成に必要な複数の実ボイスが使用される。このため、1つの仮想ボイスの情報は、音色データを構成するパーシャル数分のばらつき値(各パーシャルを構成する実ボイスに対応するばらつき値)を有する。これは、1ボイスが複数のオシレータで構成されているアナログシンセサイザの各オシレータのばらつきを模擬するためである。
仮想ボイスに関するパラメータは、仮想ボイス数(模擬するアナログシンセサイザのボイス数)と、ばらつきの深さ(大きさ)を示す値を含み、これらは、例えば仮想ボイスアサイナによって管理することができる。ばらつきの深さは、深い程ばらつきが大きく、浅い程ばらつきが小さくなる。仮想ボイス数が0のときは、仮想ボイスの仕組みは使用されない。例えば、CPU11又は音源14を構成する回路などは、仮想ボイスアサイナとして動作することができる。電子楽器10のユーザは、入力装置18を用いて仮想ボイスアサイナの動作をマニュアル操作することができる。
ばらつき値には、例えば乱数生成器を用いて発生させた乱数を適用することができる。この場合、乱数生成器に設定する乱数シード値(乱数算出の際に初期状態として設定する数値)の変更によって、ばらつきの傾向を変更することができる。例えば、仮想ボイスアサイナは、同一パートに属する仮想ボイス間で共通の乱数の乱数シード値を有し、音色を選択したときや、仮想ボイス数を変更したときには、乱数の乱数シード値を更新する。但し、ばらつきの深さを示す値が変更された場合、仮想ボイスアサイナは乱数シード値を更新しない。このため、仮想ボイス間のばらつきの傾向を維持したままで、ばらつきの深さを変化させることができる。
また、仮想ボイスの夫々は、発音したノート番号(鍵又は音程を示す情報)を保持する(図4参照)。また、未使用の仮想ボイスはリストで管理される。また、仮想ボイスの夫々に関して、その仮想ボイスを参照している実ボイス数を示すカウンタが設定される(図4参照)。実ボイス数カウンタのカウント値は、ばらつき値を参照する、実ボイスが割り当てられた再生回路の数を示し、ばらつき値を参照する再生回路がない場合は0を示す。よって、実ボイス数カウンタのカウント値が0より多い場合、カウント値は、音源14によってばらつき値が参照されていることを示す。すなわち、実ボイス数のカウント値は、音源14によるばらつき値の参照情報に該当する。なお、ピアノやリズム楽器などのアナログシンセサイザ以外の音色が割り当てられたパートに関しては、実ボイスを使用し、仮想ボイスは使用しない。
ディジタルシンセサイザが全体として発音可能なボイス数は、例えば32〜128であり、本実施形態に係る電子楽器10に関して用意された実ボイス数は128である。これに対し、アナログシンセサイザを模擬するパートの仮想ボイス数は、アナログシンセサイザのボイス数程度(例えば4〜8)である。すなわち、本実施形態では、アナログシンセサイザの模擬音を発音するパートに関して、ボイス数に制限を加え、さらに制限されたボイス数の中でボイスにばらつきを付与することで、特有のニュアンスを持つアナログシンセサイザの模擬音を生成することができる。
図4は、仮想ボイスと実ボイスとの関係を模式的に示す。図4には、一例として、二つの実ボイス[n]及び[n+1]の夫々についての再生処理を行う再生回路14a及び14bと、1つの仮想ボイス[m]の情報との関係が図示されている。n及びmは正の整数である。
1つの仮想ボイスは、鍵盤13中の1つの鍵と対応づけられており、その鍵に対応する発音に使用される1又は2以上のパーシャルをなす、1又は複数の実ボイスを用いた再生処理が、1又は複数の実ボイスの情報を用いて行われる。
実ボイス[n]及び[n+1]は、演奏操作子の操作によってアナログシンセサイザのパートに関連付けられた実ボイスであり、そのパートの音色は、1つのパーシャル、すなわち実ボイス[n]及び[n+1]の組み合わせで形成されている。実ボイス[n]及び[n+1]の夫々に対する再生処理は、音源14中の複数の再生回路に含まれる再生回路14a、14bによって行われる。
再生回路14aは、オシレータ1、フィルタ、アンプを有し、これらを用いて実ボイス[n]に対する再生処理を行う。再生回路14bは、再生回路14aと同様に、オシレータ2、フィルタ、アンプを有し、実ボイス[n+1]に対する再生処理を行う。
但し、実ボイス(パーシャル)の波形は、実ボイス[n]について再生回路14aのオシレータ1が作成する波形と、実ボイス[n+1]について再生回路14bのオシレータ2が作成する波形との組み合わせによって生成される。このため、オシレータ2の出力は、再生回路14aのフィルタに接続され、再生回路14bのフィルタ及びアンプは使用されない。このため、再生回路14bのフィルタ及びアンプは図示を省略している。オシレータ2が、再生回路14bのフィルタ及びアンプを用いて実ボイス[n+1]に対する再生処理を行う構成とすることも可能である。
また、仮想ボイス[m](のパーシャル)に対するばらつき値として、例えば、実ボイス[n]のピッチに対するばらつき値1と、実ボイス[n+1]のピッチに対するばらつき値2とが、仮想ボイス[m]に係る情報に含まれる。再生回路14a及び14bの夫々は、対応するばらつき値を取得して、ばらつき値がピッチに反映された(ばらつき値を用いてピッチを制御した)再生音(アナログシンセサイザの模擬音)を生成して出力することができる。
また、仮想ボイスに係る情報は、アナログシンセサイザのボイスを模擬するために必要であれば、ボイスごとのエンベロープのばらつきを示す情報を含むことができる。
<楽音生成装置における処理>
図5は、楽音生成装置において実行されるメインルーチンを示すフローチャートである。図5に示す処理は、例えば、アサイナなどとして動作するCPU11によって行われる。なお、以降の説明に関しては、ばらつきを与える発音用パラメータの一例として、ピッチを例示する。
S01では、初期化処理が行われる。初期化処理において、CPU11は、各パート、各パートの音色、仮想ボイス、実ボイスなどの初期化(初期設定)を行う。初期設定は自動的に行われるのでも、ユーザに入力装置18及び出力装置19を用いた編集環境が提供されるのでもよい。
S02では、音色選択要求の入力の有無をCPU11は判定する。ユーザは、入力装置18を用いて音色の選択要求を指定することで、音色を選択することができる。音色選択要求の入力がないと判定される場合には(S02のNo)、処理がS04に進む。これに対し、音色選択要求の入力があると判定される場合には(S02のYes)、処理がS03に進む。
S03では、音色選択処理のサブルーチンが実行される。図6は、音色選択処理のサブ
ルーチンの一例を示すフローチャートである。音色選択処理では、CPU11は、記憶装置12に記憶されている音色データをメモリ(主記憶装置の作業領域)に読み込む(S031)。
図7は、実施形態に係る音色データのフォーマットの一例を示す。音色データは、音色を構成する各パーシャルに係るパラメータの集合によって形成されている。パーシャルに係るパラメータとしては、波形、ピッチのオフセット値、カットオフ周波数、エンベロープのアタックタイム、エンベロープのリリースタイムを含み、これらはばらつきを付与するパラメータとして使用することができる。また、実施形態では、パーシャル間で共通なパラメータとして、仮想ボイス数と、ばらつきの深さを示す値が用意されている。但し、仮想ボイス数やばらつき深さをパーシャル毎に用意してもよい。また、図7に示すパラメータ以外のパラメータを音色データに含んでもよい。
S032では、CPU11は、音色データに含まれる仮想ボイス数が0より大きいか否かを判定する。仮想ボイス数が0より大きいと判定される場合には(S032のYES)、CPU11は、仮想ボイス初期化処理(S033)とばらつきの深さ変更処理(S034)とを実行する。仮想ボイス数が0より大きくないと判定される場合には(S032のNO)、音色選択処理が終了して処理がメインルーチンのS04(図5)に進む。
図8は、仮想ボイス初期化処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。S041では、ユーザの入力に従って、CPU11は、仮想ボイスサイズ(仮想ボイス数)を仮想ボイスアサイナにセットする。S042では、CPU11は、仮想ボイスアサイナが有する、乱数の乱数シード値を更新する。
S043では、CPU11は、仮想ボイスを示す変数iの値を0にセットする。S044では、CPU11は、i番目の仮想ボイス[i]のノート番号に「未使用」を示す値をセ
ットし、i番目の仮想ボイス[i]を未使用仮想ボイスリストにつなぐ(登録する)処理を
行う。S045では、CPU11は、iの値をインクリメントする。S046では、CPU11は、iの値が仮想ボイス数に達したかを判定する。このとき、iの値が仮想ボイス数に達していない場合には(S046のNO)、処理がS044に戻る。これに対し、iの値が仮想ボイス数に達している場合には(S046のYES)、仮想ボイス初期化処理のサブルーチンが終了し、処理がばらつき深さ設定処理(S034)に進む。
このように、音色が選択されることにより、仮想ボイス数が変更されると、仮想ボイス初期化処理が行われる。仮想ボイス初期化処理では、仮想ボイスアサイナの乱数の乱数シード値が更新され、各仮想ボイスのピッチのばらつきの値が計算及び更新される。
図9は、ばらつき深さ設定処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。S051では、CPU11は、仮想ボイスを示す変数iの値を0にセットする。S052では、CPU11は、乱数シード値とばらつき値とからピッチのばらつき値を求めて保持(記憶)する。
S053では、CPU11は、iの値をインクリメントする。S054では、CPU11は、iの値が仮想ボイス数に達したかを判定する。このとき、iの値が仮想ボイス数に達していない場合には(S054のNO)、処理がS052に戻る。iの値が仮想ボイス数に達している場合には(S054のYES)、ばらつき深さ設定処理のサブルーチンが終了し、処理がメインルーチンのS04に進む。
このように、音色が変更されることによって、ばらつき深さが変更されると、仮想ボイスアサイナに設定された乱数の乱数シード値から各仮想ボイスのピッチのばらつき値の計
算及び更新が行われる。
図5に戻って、S04では、CPU11は、仮想ボイスサイズ(仮想ボイス数)の変更要求の入力の有無を判定する。変更要求があると判定される場合には(S04のYES)、処理がS05に進んで仮想ボイス初期化処理(図8)が実行され、そうでない場合には(S04のNO)、処理がS06に進む。S05では、上述したS041〜S046の処理が実行される。
S06では、CPU11は、ばらつき深さの変更要求の入力の有無を判定する。変更要求があると判定される場合には(S06のYES)、処理がS07に進んでばらつき深さ変更処理(図9)が実行され、そうでない場合には(S06のNO)、処理がS08に進む。S07では、上述したS051〜S054の処理が実行される。
S08では、鍵盤13を用いた押鍵の有無をCPU11は判定する、押鍵があると判定される場合には(S08のYES)、押鍵処理(S09)のサブルーチンが実行され、そうでない場合には(S08のNO)、処理がS10に進む。
図10及び図11は、押鍵処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。押鍵処理では、実ボイスのアサインと、仮想ボイス数が0でない場合における仮想ボイスのアサインとが行われ、実ボイスの発音が行われる。図10の処理の開始時点にて、アナログシンセサイザの模擬音を発音するパート及び音色データがユーザにより予め選択されており、鍵盤13の押鍵により、設定済みのパートの音色データに基づく発音が行われる。
S101では、CPU11は、押鍵された鍵(ノート番号“N”の鍵)を特定し、音色データにおいて、特定されたノート番号“N”の鍵(ノートN)に対して1以上の実ボイスをアサインする(対応する実ボイスの情報を取得する)。
S102では、CPU11は、パートと関連する未使用状態の仮想ボイスがあるか否かを判定する。この処理は、該当のパート(音色データ)に対応する、未使用仮想ボイスリストに仮想ボイスが登録されているか否かを判定することで行われる。
図12は、未使用仮想ボイスリスト(以下未使用リスト)及び使用仮想ボイスリスト(以下使用リスト)を模式的に示す図である。未使用リスト及び使用リストは、パート毎に用意され、1つのパートに対して用意された所定数の仮想ボイスの使用状態及び未使用状態を管理するために使用される。本実施形態においては、1つのパートに対して最大8つの仮想ボイスが用意され、そのうちの4つの仮想ボイスが使用される(仮想ボイス数=4)。
未使用リストには、所定数の仮想ボイスのうち、未使用状態の仮想ボイスの識別子(番号)が登録される。これに対し、使用リストには、使用状態の仮想ボイスの識別子(番号)が登録される。仮想ボイスの識別子は、対応するノート(鍵)の使用又は未使用を示す情報と組で管理される。
図12に示す例では、1つのパートに対して4つの仮想ボイス([0]〜[3])が設定されており、4つのうちの3つが未使用リストに登録され、残りの1つ(仮想ボイス[1])が使用リストに登録されている様子を示す。使用リスト中の仮想ボイスの番号は、使用中のノートの番号と組で管理され、未使用リスト中の仮想ボイスの番号は、過去に使用された(過去のアサイン(割り当て)の契機となった)ノートの番号と組で管理される。対応するノートがない(過去に使用されたことがない)場合、仮想ボイスの番号は、「ノート未使用」を示す情報との組で管理される。
S102において、未使用リストの参照によって、未使用状態の仮想ボイスがあると判定される場合には(S102のYES)、処理がS103に進み、そうでないと判定される場合には(S102のNO)、処理がS111(図11)に進む。
S103では、未使用リストに登録された仮想ボイスに、ノート番号“N”と組で管理されている仮想ボイス(ノート番号“N”を保持する仮想ボイス)が存在するかを、CPU11は判定する。ノート番号“N”を保持する仮想ボイスがあると判定される場合には(S103のYES)、処理がS104に進み、そうでない場合には(S103のNO)、処理がS105に進む。
S104に処理が進んだ場合には、CPU11(仮想ボイスアサイナとして動作する)は、ノート番号“N”を保持している仮想ボイスをアサインし、処理をS106に進める。S105に処理が進んだ場合には、仮想ボイスアサイナとして動作するCPU11は、未使用リストの先頭の仮想ボイスをアサインし、処理をS106に進める。
S106では、CPU11は、アサインした仮想ボイスでノート番号“N”を保持する。すなわち、CPU11は、アサインされた仮想ボイスの番号と、ノート番号“N”とを組にした仮想ボイスの情報を、使用リストに登録する。
S107では、実ボイスが仮想ボイスのばらつき値(本実施形態では、ピッチのばらつき値)を取得する。すなわち、CPU11は、ノート“N”に対応する実ボイスの情報に含まれる仮想ボイスの情報から、実ボイスに対応するばらつき値を取得する。
S108では、CPU11は、S107で参照した仮想ボイスの情報に含まれる実ボイスの使用数を示すカウンタの値をインクリメント(+1)する。S109では、CPU11は、アサインした(ノートNに対応する)全ての実ボイスに関するばらつき値の取得が完了したかを判定する。
S109において、全ての実ボイスに関するばらつき値の取得が完了していないと判定される場合には(S109のNO)、処理がS107に戻る。これに対し、全ての実ボイスに関するばらつき値の取得が完了したと判定される場合には、処理がS110に進む。S110では、音源14に対し発音を指示する。音源14では、アサインされた実ボイスに対応する再生回路を用いた発音処理が開始される。
なお、S102からS111に処理が進んだ場合には、つまり、未使用の仮想ボイスがないと判定された場合には、仮想ボイスが使用されない。すなわち、CPU11は、発音に仮想ボイスのばらつき値を用いず、ばらつき値の深さを示す情報から新たなばらつき値を計算して更新する処理を行う。このとき、仮想ボイスがアサインされないので、実ボイスが参照する仮想ボイスとして未使用を示す値を設定する。このような処理をアサインした全ての実ボイスに関して行い(S112)、S112の処理が完了すると、処理がS110に進む。S102で未使用の仮想ボイスがないと判定された場合に、優先度の低い(音量が小さいまたは発音開始からの時間経過が長い仮想ボイス)を消音して、その仮想ボイスをアサインするように構成しても良い。また、S102で未使用の仮想ボイスがないと判定された場合に、仮想ボイスおよび実ボイスをアサインせず、押鍵処理を終了する構成としても良い。この場合は、押鍵に対応する発音が行われないことになる。
図5に戻って、押鍵処理の後、押鍵された鍵からの離鍵をCPU11は監視する(S10)、離鍵が検知されない場合(S10のNO)、処理がS12に進む。これに対し、離鍵が検知されると(S10のYES)、処理がS11に進み、離鍵処理のサブルーチンが
実行される。
図13は、離鍵処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。S121では、CPU11は、音源14に対し消音を指示する。音源14では、離鍵された鍵(ノートN)に対応する実ボイスの減衰を開始し、実ボイスの減衰が終了した場合には実ボイスを開放する。
図5に戻って、S12では、いずれかの実ボイスの減衰が終了したか否かを判定する。いずれかの実ボイスの減衰が終了したと判定される場合には(S12のYES)、減衰終了処理(S13)のサブルーチンが実行され、そうでない場合には(S12のNO)、処理がS14に進む。
図14は、減衰終了処理のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。S131では、終了した実ボイスがばらつき値を参照した仮想ボイスの情報中の実ボイス数のカウンタをデクリメント(−1)する。S132では、デクリメントによってカウンタの値が0となったか否かを判定する。カウント値が0となったと判定される場合には(S132のYES)、その仮想ボイスの情報を未使用リストに登録し(つまり、仮想ボイスを解放し)、(S133)、減衰終了処理サブルーチンを終了する。カウント値が0となっていないと判定される場合(S132のNO)には減衰終了処理サブルーチンを終了する。
S14では、その他の処理として、演奏操作子(鍵盤13)の操作によって音色を変化させる処理(アフタータッチ)や入力装置18の操作によって各種設定を変更する処理などを行う。S14の終了後は、S02に処理が戻る。メインルーチンは、電子楽器10の電源オフなどによって終了する。
<ボイスアサイン>
上述した処理における、ボイスアサインの処理の詳細を説明する。電子楽器10の鍵盤が押鍵されると、アサイナ(CPU11)が、発音のためにノートに対応する実ボイスをアサインする。このとき、未使用の実ボイスが優先的にアサインされる。未使用の実ボイスがない場合には、使用中の実ボイスから優先度の低い(音量が小さいまたは発音開始からの時間経過が長い実ボイス)を消音して、新たな発音用に再アサインされる。
仮想ボイス数のパラメータが0の場合(仮想ボイス数が0の場合)には、仮想ボイスは使用されない。ピアノやリズムなどのアナログシンセサイザ以外のパートの音色に関しては、仮想ボイス数を示すパラメータが0に設定される。この場合の押鍵処理及び離鍵処理では、仮想ボイスに係る処理は一切行われない。
逆に、仮想ボイス数を示すパラメータが0でない場合には、仮想ボイスのアサインが行われる。仮想ボイスのアサインは、上記したように、未使用リストにおいて、押鍵されたノート番号と同じノート番号を保持している仮想ボイスがあればその仮想ボイスがアサインされ、なければ未使用リストの先頭(優先順位が最も高い)に登録されている仮想ボイスがアサインされる。
未使用リストに仮想ボイスが登録されていない場合、すなわち、未使用の仮想ボイスがない場合には、仮想ボイスは割り当てられない。
仮想ボイスがアサインされると、実ボイスは仮想ボイスの番号を保持する。すなわち、アサイナは、仮想ボイスの番号を実ボイスの情報を用いた再生処理を行う再生回路に供給する。再生回路は、仮想ボイスの番号を用いて仮想ボイスの情報にアクセスし、実ボイスに対応するばらつき値(例えばピッチのばらつき値)を仮想ボイスの情報から取得し、実
ボイスの対応するパラメータに反映させる。これによって、発音は、アナログシンセサイザのようなピッチのばらつきを持つ楽音として出力される。
仮想ボイスがアサインされたとき、仮想ボイスの情報には、押鍵されたノート番号を記憶する。また、仮想ボイスは、実ボイスからばらつきの値を取得されたとき、実ボイス数カウンタをインクリメントする。
仮想ボイスがアサインできなかったときは、ばらつきの深さに対応した新たな乱数値を取得し、実ボイスの対応するパラメータに反映させる。また、仮想ボイスがアサインできなかったとき、仮想ボイスを割り当てないのではなく、使用中の仮想ボイスの中で発音開始からの時間経過が長いボイスを探し、新たな発音用にアサインしなおしてもよい(そのときは、仮想ボイスに対応する実ボイスを消音する)。
<ボイスの解放>
上述した処理における、ボイスの解放の詳細を説明する。離鍵すると実ボイスは減衰を始め、減衰し終えると実ボイスは動作を停止し、未使用状態になる。このとき、その実ボイスはばらつき値を参照している仮想ボイスがあればその仮想ボイスに終了を伝える。実ボイスの終了を伝えられた仮想ボイスは、実ボイス数カウンタをデクリメントし、実ボイス数カウンタが0になると、仮想ボイスは未使用リストの末尾につながれる。
<ボイスアサインの具体例>
以下に、ボイスアサインの具体例について説明する。具体例は、一例として、実ボイス数が128で、仮想ボイス数が4の場合について説明する。図7に示したように、音色データは、仮想ボイス数とばらつき深さとを有している。具体例では、仮想ボイス数として4が設定されている。また、この音色は、2つのオシレータ(実ボイス)を用いるパーシャルからなると仮定する。
仮想ボイスアサイナには、仮想ボイス数とばらつきの深さとが設定される。仮想ボイスの初期化によって、仮想ボイス数分の仮想ボイスの情報ブロックが未使用リストに設定される。未使用リストにおいて、複数の情報ブロックは優先順位の高い順にリンク付けされる。
図15は、初期化の直後の未使用リスト、使用リスト、鍵盤の説明図である。未使用リストには、仮想ボイス[0]〜[3]に係る情報のブロック(情報セット)が、先頭から優先順で登録されている。優先順位は番号の小さい順となっている。各ブロックは、優先順位に従ってリンク付けされる(つながれる)。各ブロックはノート番号の記憶領域を有する。初期化直後の時点では、各ブロックには、ノート未使用を示す情報が記憶される。この時点では、使用中の仮想ボイスはないため、使用リストに登録された仮想ボイスのブロックはない。鍵盤13は、1オクターブ分の白鍵及び黒鍵を例示している。
仮想ボイスアサイナは、仮想ボイス数が設定(更新)されたため、乱数の乱数シード値(仮想ボイスアサイナ内に保持される)を更新する。このとき、アサイナは、仮想ボイス数分の(仮想ボイス[0]〜[3]に対する)ばらつき値(本実施形態ではピッチのばらつき値)を、乱数×ばらつきの深さの演算により算出し保持する。この具体例で使用する音色は2つのオシレータ(OSC1,OSC2)を使用する。このため、2つのばらつき値1及び2を別々に保持する(ばらつき値1とばらつき値2とは乱数により同じ値になることもある)。ばらつき値は、仮想ボイス間で異なるのが好ましい。
その後、ノート“C4”が押鍵された場合を仮定する。図16及び図17は、ノートC4の押鍵時の処理の説明図である。図16に示す鍵盤13のうち、黒丸を付した鍵がノー
トC4の鍵である。本具体例では、2つのオシレータ(OSC1、OSC2)を使用する。このため、C4の押鍵に対応して2つの実ボイス(例えば、実ボイス[0]及び[1])がアサインされる。このとき、仮想ボイスアサイナは、1つの仮想ボイスをアサインする。
このため、未使用リストの先頭から、ノート番号C4を保持する仮想ボイスのブロックを探索する。ここでは、全てのブロックのノート番号は未使用を示す値であるため、C4に一致しない。この場合、アサイナは、未使用リスト中の先頭にあるブロックにノート番号C4を登録し、未使用リストから使用リストへ移動させる。これによって、未使用リスト及び使用リストの状態が図16に示す状態となる。
図17は、ノートC4の押鍵時における実ボイス[0]及び1と仮想ボイス[0]との関係を示す。図17に示すように、実ボイス[0]及び[1]の夫々に関する発音処理を行う再生回路は、アサイナから仮想ボイス番号[0]の供給を受けて、仮想ボイス[0]の情報にアクセスする。仮想ボイス[0]の情報は、例えば記憶装置12に記憶され、先に算出したピッチのばらつき値1及び2が含まれている。また、ノート番号C4を示す情報が含まれる。
実ボイス[0]に対応する再生回路は、ピッチのばらつき値1を取得して発音用パラメータに反映させる。実ボイス[1]に対応する再生回路は、ピッチのばらつき値2を取得して発音用パラメータに反映させる。これらの再生回路によってばらつき値1及び2の反映された発音処理が行われる。実ボイス[0]及び[1]の夫々は、参照先の仮想ボイス番号[0]を保持(記憶)する。
仮想ボイス[0]の情報は、実ボイス数カウンタを有し、実ボイス数カウンタの値は、実ボイスからのばらつき値の取得が起こる度にインクリメントされる。ここでは、実ボイス[0]及び[1]によりばらつき値1及び2が取得されたため、カウント値が0→2となる。
その後、ノートC4に続いて、ノート“D4”が押鍵された場合を仮定する。図18及び図19は、具体例における、ノートD4の押鍵時における処理の説明図である。図18に示す鍵盤13において、白丸が付された鍵がノートC4の鍵であり、黒丸が付された鍵がノートD4の鍵である。
本具体例では、2つのオシレータ(OSC1及び2)を使用するため、2つの実ボイス[2]及び[3]がアサインされる。仮想ボイスアサイナは、実ボイス[2]及び[3]に対応する1つの仮想ボイスをアサインする。仮想ボイスアサイナは、未使用リスト(図16の状態)を参照して、ノートD4を記憶した仮想ボイスのブロックを探索する。しかし、D4を記憶したブロックは発見されない。このため、未使用リストの先頭にある仮想ボイス[
1]のブロックにノート番号D4を登録し、使用リストに移動させる(図18)。このと
き、仮想ボイス[1]のブロックは、先に登録されている仮想ボイス[0]の直後に登録される。一方、未使用リストでは、仮想ボイス[2]及び[3]のブロックがつながれて登録された状態となる。
図19に示すように、実ボイス[2]及び[3]の夫々に関する発音処理を行う再生回路は、アサイナから仮想ボイス番号[1]の供給を受けて、仮想ボイス[1]の情報にアクセスする。仮想ボイス[1]の情報は、先に算出したピッチのばらつき値1及び2が含まれている。また、ノート番号D4を示す情報が含まれる。
実ボイス[2]に対応する再生回路は、ピッチのばらつき値1を取得して発音用パラメータに反映させる。実ボイス[2]に対応する再生回路は、ピッチのばらつき値2を取得して発音用パラメータに反映させる。これらの再生回路によってばらつき値1及び2の反映された発音処理が行われる。実ボイス[2]及び[3]の夫々に対応する再生回路は、参照先の
仮想ボイス番号[1]を保持(記憶)する。また、仮想ボイス[1]の情報に含まれる実ボイス数カウンタの値は、実ボイス[2]及び[3]によりばらつき値1及び2の取得に伴い、0から2となる。
その後、ノートD4の押鍵状態でノートC4が離鍵した場合を仮定する。図20は、具体例における、ノートC4の離鍵時の処理の説明図である。図20に示す鍵盤13において、白丸が付された鍵がノートD4の鍵である。
ノートC4の離鍵の検知を契機に、実ボイス[0]及び[1]の減衰が開始される。実ボイス[0] の減衰が終了すると、CPU11は、仮想ボイスアサイナ又は仮想ボイス[0]の
情報の管理主体に、実ボイス[0]の終了を伝える。これによって、仮想ボイス[0]の情報における実ボイス数カウンタのカウント値は、デクリメントによって2→1となる。
また、実ボイス[1] の減衰が終了すると、CPU11は、仮想ボイスアサイナ又は仮
想ボイス[0]の情報の管理主体に、実ボイス[1]の終了を伝える。これによって、仮想ボイス[0]の情報における実ボイス数カウンタのカウント値は、デクリメントによって1→0となる。カウント値が0になると、仮想ボイス[0]のブロックは、使用リストから未使用リストに移動する。このとき、ブロックは、ノート番号C4を維持したままで、未使用リストの最後(末尾)に登録され、それまで末尾にあった仮想ボイス[3]のブロックに連結される。これにより、未使用リストでは、仮想ボイスは[2]、[3]、[0]の順につながれている。
その後、ノートD4が離鍵した場合を仮定する。図21は、具体例における、ノートD4の離鍵時の処理の説明図である。図21では、ノートD4の離鍵によって押鍵中の鍵はなくなる。
ノートD4の離鍵の検知を契機に、実ボイス[2]及び[3]の減衰が開始される。実ボイス[2] の減衰が終了すると、CPU11は、仮想ボイスアサイナ又は仮想ボイス[1]の
情報の管理主体に、実ボイス[2]の終了を伝える。これによって、仮想ボイス[1]の情報における実ボイス数カウンタのカウント値は、デクリメントによって1となる。
また、実ボイス[3] の減衰が終了すると、CPU11は、仮想ボイスアサイナ又は仮
想ボイス[1]の情報の管理主体に、実ボイス[3]の終了を伝える。これによって、仮想ボイス[1]の情報における実ボイス数カウンタのカウント値は、デクリメントによって0となる。カウント値が0になると、仮想ボイス[1]のブロックは、使用リストから未使用リストに移動する。このとき、ブロックは、ノート番号D4を維持したままで、未使用リストの最後(末尾)に登録され、それまで末尾にあった仮想ボイス[3]のブロックに連結される。これにより、未使用リストでは、仮想ボイスは[2]、[3]、[0]、[1]の順につながれる。
その後、再びノートD4が押鍵された場合を仮定する。図22は、具体例における、ノートD4の再度の押鍵時の処理の説明図である。図22における鍵盤13のうち、黒丸が付された鍵がノートD4の鍵である。
ノートD4の押鍵によって、オシレータに対応する2つの実ボイス(例えば、実ボイス[2]及び[3])がアサインされる。なお、このときアサインされるのは、実ボイス[2]及び[3]とは限らない。ノートD4の再押鍵に先立ってノートC4が離鍵されており、ノートC4の押鍵によってアサインされていた実ボイス[0]及び[1]の減衰が完了し実ボイス[0]及び[1]が開放されていれば、その実ボイス[0]及び[1]がアサインされる。また、ノートD4の再押鍵に先立って、ノートC4及びD4が離鍵されているが、これらにアサ
インされていた実ボイス[0]〜[3]の減衰が完了していなければ、実ボイス[4]及び[5]がアサインされる。つまり、そのときの状況に応じてアサインされる実ボイスは変わる。
仮想ボイスアサイナは、未使用リストの先頭から、ノートD4を記憶している仮想ボイスのブロックを探索する。図22に示す未使用リストでは、先頭及び2番目のブロックに記憶されたノート番号は未使用を示す値であってD4と一致しない。先頭から3番目のブロックのノート番号はC4であるためD4と一致しない。しかし、先頭から4番目のブロックのノート番号はD4と一致する。このため、先頭から4つ目の仮想ボイス[1]のブロックが再度取得され、使用リストへ移動する。実ボイス[2]及び[3]と仮想ボイス[1]との関係は、図19を用いて示した通りである。
なお、ノートD4の離鍵後、減衰終了前(仮想ボイス[1]の解放前)に、ノートD4が再度押鍵された場合に、模擬対象のアナログシンセサイザの仕様に応じて、解放前の仮想ボイス[1]を引き継いで使用してもよい。この仕様の場合は、仮想ボイスをアサインする際に、使用リスト中の仮想ボイスのブロックに、押鍵されたノートと同じノート番号を保持しているブロックがあれば、それを優先して割り当てる。また、再度のノートD4の押鍵に対して、新たな仮想ボイスのブロック(例えば仮想ボイス[2])をアサインし直してもよい。
その後、D4の離鍵前にノートE4が押鍵された場合を仮定する。図23は、具体例における、ノートE4の押鍵時の処理の説明図である。図23における鍵盤13のうち、白丸が付された鍵がノートD4の鍵であり、黒丸が付された鍵がノートE4の鍵である。
2つのオシレータを使用するため、ノートE4の押鍵に対応して2つの実ボイス(例えば実ボイス[4]及び[5])がアサインされる。一方、ノートE4に対応する1つの仮想ボイスがアサインされる。未使用リスト(図22)にノートE4が記憶されている仮想ボイスのブロックを探索しても、該当のブロックは発見されない。このため、未使用リストの先頭にある、仮想ボイス[2]のブロックを取得する。この仮想ボイス[2]のブロックにノート番号“E4”がセットされ、使用リストの末尾に移動させる(図23)。
その後、D4及びE4の離鍵前にノートC4が押鍵された場合を仮定する。図24は、具体例における、ノートD4及びE4の離鍵前にノートC4が押鍵されたときの処理の説明図である。
ノートC4の押鍵に対応して2つの実ボイス(例えば、実ボイス[0]及び[1])がアサインされ、これらに対応する1つの仮想ボイスがアサインされる。このとき、未使用リスト(図23)から、C4を記憶したブロックが探索される。ここに、未使用リストにおいて、先頭から2番目に、C4を記憶した仮想ブロック[0]のブロックが登録されている。このため、当該ブロックを、使用リストの末尾に移動させる(図24)。
その後、C4、D4及びE4の離鍵前にノートF4が押鍵された場合を仮定する。図25は、具体例における、ノートC4、D4及びE4の離鍵前にノートF4が押鍵されたときの処理の説明図である。
ノートF4の押鍵に対応して2つの実ボイス(例えば実ボイス[6]及び[7]))がアサインされ、これらに対応する1つの仮想ボイスがアサインされる。このとき、未使用リスト(図24)から、F4を記憶したブロックが発見されないため、未使用リストの先頭のブロックにノートF4を記憶し、使用リストの末尾に移動させる(図25)。
その後、C4、D4、E4、F4の離鍵前に、ノートG4が押鍵された場合を仮定する
。ノートG4の押鍵に対応して2つの実ボイス(実ボイス[8]及び[9])がアサインされ、これらに対応する1つの仮想ボイズのアサインが試行される。しかし、未使用リスト(図25)には、仮想ボイスのブロックはない。この場合、仮想ボイスを用いない実ボイスの発音が行われてもよい。
但し、本実施形態では、CPU11は、実ボイス[8]及び[9]の夫々に関して、図15に示した情報を用いて新たな乱数値を算出し、これらの乱数値とピッチのばらつきの深さとからピッチのばらつき値1及び2を算出し、実ボイス[8]及び[9]に係る再生回路に供給する。各再生回路は、対応するピッチのばらつき値が反映された模擬音を生成及び出力する。このとき、実ボイス[8]及び[9]の夫々は、参照先の仮想ボイスの番号として、未使用を示す番号を保持する。
なお、上述した処理例では、仮想ボイスが取得できない場合に、押鍵中のノートを消音することなく新たな実ボイスの発音を行う処理について説明した。これに対し、使用中の仮想ボイスのうち使用開始からの時間が最も長い仮想ボイス(この例では、仮想ボイス[
1](図25)を参照している実ボイス[4]及び[5]を消音させる(D4を破線円で表示
)。そして、仮想ボイス[1]のブロックにノートG4を登録して使用リストの末尾に移動してもよい(図26参照)。
実施形態に係る楽音発生装置及び方法によれば、アナログシンセサイザの模擬音を発音することが設定されたパートに関して、模擬対象のアナログシンセサイザの発音数に基づいて定めた所定数の模擬音が発音される構成を採用し、実機の音に近い模擬音が発音されるようにしている。また、アナログシンセサイザの模擬音のパートが選択されている状態で、鍵盤13のそのパートに対応づけられているいずれかの鍵が押鍵(演奏操作子が操作)されると、CPU11(制御装置)が以下を行う。
すなわち、押鍵された鍵(ノート)に対応する仮想ボイス(模擬音)を発音するための1又は2以上の実ボイスの発音用パラメータ(アナログシンセサイザの音色をなす1又は2以上の音の発音用パラメータ)を、音源14(音源回路)に割り当てる。また、仮想ボイスアサイナとしてのCPU11は、複数の仮想ボイスの情報セットから選択された情報セットの一つを音源14に割り当てる。その仮想ボイスの情報セットは、夫々が上記1又は2以上の音の発音用パラメータにばらつきを与えるばらつき値を含む。
音源14は、上記発音用パラメータと情報セットを用いて1又は2以上の音の発音処理を行う。これによって、ピッチなどのばらつきを持った、アナログシンセサイザの模擬音、すなわち、アナログシンセサイザ音のニュアンスを有する音を発生させることができる。
<変形例>
なお、上述した実施形態では、図27Bに示すように、1つの実ボイスに対する再生回路が2つのオシレータを有するように構成されているが、図27Aに示すように、再生回路が、1つの実ボイスに対して1つのオシレータを有するように構成されていてもよい。また、再生回路が、1つの実ボイスに対して3以上のオシレータを有するように構成されていてもよい。
また、上述した実施形態では、ピッチ等の発音用パラメータを乱数の利用によってばらつかせている。これに対し、ピッチ等のばらつきを模擬するための発音用パラメータを音色毎又はパート毎に有する構成としてもよい。例えば、模擬対象のアナログシンセサイザの或る個体が発する各ボイスのピッチなどの発音用パラメータのばらつきを測定し、その測定結果をばらつき値として使用する。この場合、仮想ボイスの情報に含めるばらつき値
は、乱数の代わりのパラメータ化された値を用いて“パラメータ化された値× ピッチの
ばらつきの深さ”の演算によって求められる。パラメータ化された値はユーザが編集してもよい。
<エージング>
ピッチやフィルタなどの発音用パラメータのエージングについて説明する。アナログシンセサイザの中には、各ボイス(オシレータ)のピッチが温度の影響を受けて不安定になる現象をもつものがある。例えば、電源投入時から各ボイス(オシレータ)のピッチが徐
々に変化して、しばらく時間経過すると所定のピッチに安定するというような動作をするものがある。或るアナログシンセサイザの製品は、電源投入から2時間程度でピッチが安定することが分かった。本実施形態に係る電子楽器10(ディジタルシンセサイザ)において、仮想ボイスの夫々に関して、以下のようなエージング処理を施すことで、上記したアナログシンセサイザの特性を模擬することできる。
図28は、ボイスごとのピッチのばらつき値を表したものである。電源投入時のピッチを初期偏差とし、所定時間かけて到達するピッチを、前記のピッチのばらつき値(目標偏
差)とする。これらを仮想ボイスごとに設定しておき、電源開始時にピッチを初期偏差に
設定し、所定時間かけて目標偏差に漸近するようにピッチを変動させる。所定時間経過後は、各仮想ボイスのピッチは目標偏差の値で変動しないようにする。
電源投入からピッチの大きさが目標偏差に十分に近づいて安定した状態となる時間(漸近完了時間という)を設定可能である。漸近完了時間は、例えば、0〜2時間の範囲で設定可能とする。但し、2時間より長くてもよい。
なお、ピッチの変動は図28の例に限定されない。図28では、電源開始時のピッチの初期偏差を目標偏差のピッチよりもずれているように示したが、初期偏差のずれ幅が目標偏差のずれ幅よりも小さくてもよい。また、初期偏差および目標偏差は基準値よりも下にずれていても良い。また、ピッチの変動の仕方は、仮想ボイスごとに異なっていてもよい。例えば、曲率の異なるカーブ、直線、S字カーブ、振動しながら漸近するカーブなどであってもよい。ピッチの変動を示す線の形状(タイプ)をユーザが選択可能にしてもよい。また、ピッチ以外のパラメータ(例えば、フィルタパラメータなど)にエージング処理を適用しても良い。
また、ピッチが、電源投入から所定時間が経過した時点(漸近開始時刻と呼ぶ)から、目標偏差に向かって漸近(増加)を始めるようにしてもよい。漸近開始時刻はユーザが設定できるようにしてもよい。実施形態にて示した構成は、目的を逸脱しない範囲で適宜組み合わせることができる。
10・・・電子楽器
11・・・CPU
12・・・記憶装置
13・・・鍵盤
20・・・楽音発生装置

Claims (9)

  1. 制御装置が、
    所定数のアナログシンセサイザの模擬音を発音するように設定されたパートに関する、複数の演奏操作子の中から1つの演奏操作子が操作された場合に、発音可能な複数の音の中から選択された、前記操作された演奏操作子に対応する、前記アナログシンセサイザの模擬音の音色をなす1又は2以上の音の発音用パラメータを、音源回路に割り当て、
    前記所定数の模擬音に関して用意され、夫々が前記1又は2以上の音の発音用パラメータにばらつきを与えるばらつき値を含む複数の情報セットから選択された情報セットの一つを、前記音源回路に割り当て、
    前記音源回路が、前記発音用パラメータと前記情報セットを用いて前記1又は2以上の音の発音処理を行う
    ことを含む楽音発生方法。
  2. 前記所定数は、模擬対象のアナログシンセサイザの発音数に従って定められている
    請求項1に記載の楽音発生方法。
  3. 前記1または2以上の音が前記音源回路の有する複数のオシレータを用いて生成される場合に、前記情報セットは、各オシレータに対応するばらつき値を含む
    請求項1又は2に記載の楽音発生方法。
  4. 前記複数の情報セットのうち、未使用状態の情報セットの夫々が未使用リストに登録され、
    前記未使用リスト中の情報セットの夫々は、過去の前記音源回路への割り当ての契機となった演奏操作子の識別情報を含み、
    前記複数の演奏操作子のうちの或る演奏操作子の操作に応じて前記未使用リストから情報セットを選択する場合に、前記或る演奏操作子の識別情報を含む情報セットを優先的に選択する
    請求項1から3のいずれか一項に記載の楽音発生方法。
  5. 前記音源回路に割り当てられた情報セットは、前記音源回路によるばらつき値の参照を示す情報を付与されて前記未使用リストから除外され、前記1又は2以上の音の発音が終了した場合に、前記音源回路によるばらつき値の参照を示す情報が除去されて前記未使用リストに再登録される
    請求項4に記載の楽音発生方法。
  6. 前記発音用パラメータは、ピッチを含む
    請求項1から5のいずれか一項に記載の楽音発生方法。
  7. 前記複数の情報セットは、前記アナログシンセサイザの模擬音を発音するように設定されたパートに対して用意され、前記アナログシンセサイザの模擬音以外を発音するように設定されたパートに関して用意されていない
    請求稿1から6のいずれか一項に記載の楽音発生方法。
  8. 音源回路と、
    所定数のアナログシンセサイザの模擬音を発音するように設定されたパートに関する、複数の演奏操作子の中から1つの演奏操作子が操作された場合に、発音可能な複数の音の中から選択された、前記操作された演奏操作子に対応する、前記アナログシンセサイザの模擬音の音色をなす1又は2以上の音の発音用パラメータを、音源回路に割り当てる処理と、前記所定数の模擬音に関して用意され、夫々が前記1又は2以上の音の発音用パラメ
    ータにばらつきを与えるばらつき値を含む複数の情報セットから選択された情報セットの一つを、前記音源回路に割り当てる処理とを行う制御装置とを備え、
    前記音源回路が、前記発音用パラメータと前記情報セットを用いて前記1又は2以上の音の発音処理を行う
    楽音発生装置。
  9. 所定数のアナログシンセサイザの模擬音を発音するように設定されたパートに関する、複数の演奏操作子の中から1つの演奏操作子が操作された場合に、発音可能な複数の音の中から選択された、前記操作された演奏操作子に対応する、前記アナログシンセサイザの模擬音の音色をなす1又は2以上の音の発音用パラメータを、音源回路に割り当てる処理と、前記所定数の模擬音に関して用意され、夫々が前記1又は2以上の音の発音用パラメータにばらつきを与えるばらつき値を含む複数の情報セットから選択された情報セットの一つを、前記音源回路に割り当てる処理と、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
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