JP2021038581A - 戸体及び建具 - Google Patents

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Abstract

【課題】火災時に、通気ユニットを通じた屋内と屋外との空気の流通を減少させて、戸体の防火性を向上させることができる。【解決手段】一対の縦材と、一対の縦材によって挟まれた横材と、屋内側面材及び屋外側面材と、通気口を有する通気ユニットと、を備えた戸体であって、見込み方向において、屋外側面材と屋外側面材との間に縦材と横材が設けられ、見込み方向において、通気ユニットは、横材に対して対向して設けられ、通気口を介して、戸体より屋内側と屋外側とが通気可能であり、通気ユニットと対向する横材の見付け面の側端部に熱膨張性部材が設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、戸体及び建具に関する。
室内外の空気の流通させるために、特許文献1及び特許文献2のような換気ユニットやガラリ装置等の通気ユニットを備えた扉が知られている。通気ユニットは、可動プレートの左右移動によって換気口を開閉する。
特開平11−217977号公報 特開平11−217978号公報
しかしながら、火災発生時に、特許文献1及び特許文献2に開示された通気ユニットの換気口を閉塞しても、完全に空気の流通を防ぐことが難しかった。特に、特許文献2に開示されたようなガラリ装置の場合には、通気口から玄関ドア内に侵入した煙等が、下フレームと左右のフレームとの隙間から玄関ドア内を移動して、延焼に繋がる恐れがあった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、火災時に下骨と縦骨との間の通気を遮断し、通気ユニットを通じた室内と室外との空気の流通を減少させて、戸体及び建具の防火性を向上させることができる。
かかる目的を達成するために本発明の戸体は、上骨と下骨と一対の縦骨が枠組みされた枠体と、前記枠体によって支持された屋内側面材と屋外側面材と、見込み方向において前記下骨に対向して設けられ、通気口を有する通気ユニットと、を備えた戸体であって、前記通気口を介して、前記戸体より屋内側と屋外側とが通気可能であり、前記下骨の前記通気ユニットと対向する見付け面の側端部に熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする。
また、かかる目的を達成するために本発明の戸体は、上骨と下骨と一対の縦骨が枠組みされた枠体と、前記枠体によって支持された屋内側面材と屋外側面材と、見込み方向において前記下骨に対向して設けられ、通気口を有する通気ユニットと、を備えた戸体であって、前記通気口を介して、前記戸体より屋内側と屋外側とが通気可能であり、前記下骨の側端且つ上端の部位と、前記縦骨との間に熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、火災時に下骨と縦骨との間の通気を熱膨張性部材が遮断し、通気ユニットを通じた室内と室外との空気の流通を減少させて、戸体の防火性を向上させることができる。
図1Aは、本発明の実施形態に係る戸体10を屋外側から見た正面図である。図1Bは、本発明の実施形態に係る戸体10を屋内側から見た正面図である。 図2は、図1B中のA−A矢視断面図である。 図3は、図1B中のB−B矢視断面図である。 図4は、熱膨張性部材80の配置について説明する図である。 図5Aは、通気可能な状態の通気ユニット60を室内側から見た正面図である。図5Bは、通気不能な状態の通気ユニット60を室内側から見た正面図である。 図6は、図2中の部分Dの拡大図である。 図7は、図3中の部分Eの拡大図である。
以下、本発明の実施形態に係る戸体10及び建具1について図面を参照して説明する。
各図における左右方向、上下方向及び見込み方向は、戸体10を室内側からから見た左右方向、上下方向及び見込み方向である。また、見込み方向に直交する面を見付け面ともいう。以下、見込み方向における室内の側を「屋内側」ともいい、室外の側を「屋外側」という。
本実施形態に係る建具1は、いわゆる片開きドアであり、建物の外壁開口部に設けられた建具枠2と、この建具枠2に開閉可能に蝶番等で支持された戸体10を備えている。なお、図2等には、建具枠2も含めた建具1の断面を示している。なお、建具1は、片開きドアに限らず、親子ドアや両開きドア等であってもよい。
戸体10は、枠体20(上骨21、下骨22、縦骨23)、金属製の室内側面材(屋内側面材)31と室外側面材(屋外側面材)32、芯材40、錠ケース50、通気ユニット60、熱膨張性部材(加熱発泡材)81(80)を備える。室内側面材31は、通気ユニット60を介して室内と室外とを連通させるための開口部31hを備える。開口部31hは、見込み方向に貫通する開口である。
芯材40は、室内側面材31と室外側面材32との間に設けられており、EPS(発泡ビーズ法ポリスチレン)、フェノール樹脂系、ハニカム材、フォーム材等の断熱材で構成されている。また、見込み方向において、室内側面材31と室外側面材32との間に、上骨21、下骨22、及び縦骨23が設けられている。
錠ケース50は、戸体10の施開錠を行うためのものであり、戸先側の縦骨23に設けられている。錠ケース50は、挿入孔23h(図4参照)の戸先側から挿入して縦骨23に設置されている。錠ケース50に設けられたラッチボルト(不図示)やデッドボルト(不図示)を、建具枠2に設置された受け部(不図示)に出し入れすることで、戸体10の施開錠が行われる。
図4は、室内側から見た戸体10の下部であり、便宜上、室内側面材31、屋外側面材32、芯材40、通気ユニット60等を取り除いた状態を示している。枠体20は、それぞれ金属製の上骨21(不図示)、下骨(以下、「横材」ともいう。)22、及び一対の縦骨(以下、「縦材」ともいう。)23を備える。上骨21及び縦骨23は、それぞれ左右方向から見た断面及び上下方向から見た断面がコ字状断面である。室内側から見て、上骨21の見付け面の上下方向の長さと縦骨23の見付けの見付け面の左右方向の長さは略同じである。戸先側の縦骨23には、上下方向の略中央部に錠ケース50を設置するための挿入孔23hが設けられている。挿入孔23hは、見込み方向に沿った面を左右方向に貫通する孔である。
下骨22の上下方向の長さは、上骨21の見付け面の上下方向の長さ、及び縦骨23の見付け面の左右方向の長さより大きい。下骨22の室外側の見付け面は、開口した部分を有しておらず、下骨22の室外側の見付け面を全て覆っている。室内側の見付け面は、上部及び下部に、室外側の見付け面に対向する面を備え、上下方向の中央部、且つ左右方向の略全域に亘って開口した矩形形状の開口部22fを備える。下骨22の上面は、通気ユニットの上方で、見込み方向に沿って通気ユニット側へ延出した延出部であり、開口した部分を有しておらず、下骨22の上面を全て覆っている。下骨22の下面は、左右方向に沿って間欠に配置した複数の矩形形状の開口部22hを備える。開口部22f及び開口部22hは、それぞれ通気ユニット60を介して室内と室外との通気を可能とするために、設けられており、開口部22fは、室内側の見付け面に設けられた見込み方向に貫通した開口であり、開口部22hは、底面に設けられた上下方向に貫通した開口である。下骨22は、下骨22の室外側の見付け面と、下骨22の上面と、下骨22の下面と、下骨22の室内側の見付け面であり、且つ下骨22の室内側の見付け面に沿った面とで囲まれた空間Uを有する。なお、下骨22の左右方向の両端部には、側面が設けられていない。そのため、開口部22fより室内側から、及び開口部22hより下側から下骨22の空間Uに入った空気は、下骨22の左右方向の外側に向かい、縦骨23側へと流通する。
通気ユニット60は、見込み方向の室内側から順に配置された操作部63、パネル61、及び操作パネル(以下、「パネル」ともいう。)62で構成される。必要に応じてヒューズ等の制御部(不図示)を備えてもよい。通気ユニットは、下骨に対して見込み方向において対向し、且つ、操作パネル62は、下骨22の見付け面に対向している。通気ユニット60は、下骨22の開口部22fを通じて、見込み方向における室内と室外の通気を可能とし、下骨22の開孔部22hを通じて、上下方向における室内と室外との通気を可能とする。下骨22の開口部22fの外形及び室内側面材31の開口部31hの外形は、それぞれ通気ユニット60の外形より小さいため、見込み方向において下骨22に対向するように、室内側から通気ユニット60を配置することで、開口部22f及び開口部31hは、通気ユニット60によって全域が覆われた状態となる。具体的には、図6等に示すように、通気ユニット60は、室外側から室内側に向かって下骨22、室内側面材31、通気ユニット60の順に配置されており、室内側面材31を介して下骨22の見付け面にネジ67等の固定具により固定されている。図6において、下骨22の空間Uをわかりやすく示すために、左斜め下方向の斜線部で示している。
図5A及び図5Bに示すように、パネル61は、室内と下骨22の空間Uの空気を流通させる出入り口となる複数の通気口61hを備える。通気口61hは、上下方向に細長い略矩形状であり、見込み方向に貫通している。操作部63又は制御部による操作パネル62の左右方向への移動によって、通気口61hの開閉を行うことができる。操作パネル62は、通気口61hと同じ数の貫通孔62hを備える。複数の貫通孔62hは、パネル61の通気口61hと略同じ大きさ、略同じ形である。図5Aに示すように、通気可能な状態の通気ユニット60は、貫通孔62hは、通気口61hと上下方向において重なる位置且つ左右方向において重なる位置に設けられている。一方、図5Bに示すように、通気不能な状態の通気ユニット60は、貫通孔62hが、通気口61hに対して左右方向において、互い違いに配置されている。火災時などに、室内と室外との空気の流通を阻害させるために、操作部63又は制御部は、操作パネル62を左右方向にスライドさせることで、通気口61hを塞ぐことができる。
下骨22の底面には、開口部22hの領域に開口を備えた熱膨張性部材65が設けられている。熱膨張性部材65は、火災時などにおいて、所定温度(例えば、150〜200度)に達すると、発泡して、体積が10〜40倍に膨張する部材であり、下骨22と建具枠2との隙間を塞いで、開口部22hを介する空気の流通を妨げている。
しかし、火災時には、通気ユニット60を介した空気の流通の遮断が不十分な場合がある。例えば、室外での火災の場合において、通気口61hを操作パネル62によって塞いだとしても、熱膨張性部材65による開口部22hの遮蔽が不十分で開口部22hから炎が室内側に向かって浸入する恐れがある。また、室内での火災の場合において熱膨張性部材65による開口部22hの遮蔽が十分であったとしても、操作パネル62の操作のタイミングが遅れて、炎が通気口61hから室外側に向かって侵入したり、操作パネル62の操作により通気口61hを塞いでも、操作パネル62の左右方向の端部における変形等の理由によって、通気口61hを完全に塞ぐことができずに炎が通気口61hから室外側に向かって侵入する恐れがある。この室内側又は室外側に侵入した炎は、下骨22の空間Uの左右方向の外側に向かい、下骨22と縦骨23とが当接する部分や下骨22と縦骨23との間を通って、縦骨23側へと流通し、縦骨23に設けられた挿入孔23h等からの発火を引き起こす恐れがある。
本実施形態においては、戸体10に設けられた熱膨張性部材80によって、下骨22と縦骨23との間の空気の流通を遮断している。以下、熱膨張性部材80について説明する。
戸体10は、熱膨張性部材80として、下骨熱膨張性部材81と縦骨熱膨張性部材82を備える。図4等において、熱膨張性部材80の部分を、点状のハッチングを付して示している。下骨熱膨張性部材81と縦骨熱膨張性部材82は、それぞれ火災時などに、所定温度(例えば、150〜200度)に達すると、発泡して体積が10〜40倍に膨張する。
図4及び図6に示すように、下骨熱膨張性部材81は、下骨22の、通気ユニット60と対向する室外側の見付け面の側端部に両面テープで貼られている。下骨熱膨張性部材81は、厚み(見込み幅)が約1.6mmの略直方体形状で、下骨22の側端部に上下方向に沿った状態で設けられている。なお、下骨熱膨張性部材81の厚みは、任意に設定することができる。下骨22の厚み(見込み幅)は、30〜40mmであり、火災時に所定温度に達すると、発泡して体積が10〜40倍に膨張した下骨熱膨張性部材81が、室外側から室内側に向かって(図6の矢印X方向)膨張する。下骨22の側端部に設けられた膨張した下骨熱膨張性部材81が、下骨22の側端部における縦骨23との隙間を塞ぐことで、下骨22と縦骨23との間の通気を遮断することができる。つまり、換気口や通気口61h等から侵入した下骨22の空間Uの空気が縦骨23側に移動するのを遮断することができるため、縦骨23に沿って移動する空気がなくなり、縦骨23に設けられた挿入孔23h等からの発火を防ぐことが出来る。結果として、室内と室外との空気の流通を遮断させ、戸体10の防火性を向上させることができる。
また、通気ユニット60について、操作パネル62をスライドさせてパネル61の通気口61hを塞いだ状態で火災により加熱された場合に、パネル61と操作パネル62との見込み方向における距離が広がる等、変形して、左右方向の外側に位置する通気口61hに通気可能な隙間が生じてしまう恐れがある。特に、図5等に示すような通気ユニット60の操作パネル62は、操作部63と左右方向の中央部で連結しているため、操作パネル62の左右方向の中央部は、加熱による変形が少ないが、操作パネル62の側端部は、中央部のように、操作部63で位置が保持されていないため、変形しやすく、通気口61hに隙間が生じやすい。そのため、下骨熱膨張性部材81を下骨22の側端部に設けることで、加熱により膨張した下骨熱膨張性部材81が操作パネル62の側端部をパネル61に向かって押し付ける。これによって、操作パネル62が変形していたとしても、下骨熱膨張性部材81が操作パネル62に対して室外側から室内側に向かって平面的な力を加えることができ、パネル61の通気口61hを塞ぐように操作パネル62を押し付けることができる。通気ユニット60の側端部における通気口61hを塞ぐことで、通気ユニット60を介する室内と室外との間の空気を遮断しやすくなり、戸体10の防火性を向上させることができる。
さらに、下骨22の側端部に設けた下骨熱膨張性部材81を、下骨22の上端から下端まで設けることがより好ましい。下骨22の側端部に設けた下骨熱膨張性部材81を上端から下端まで設けることで、操作パネル62の側端部の上下方向における全域を、パネル61に向かって押し付けることができる。これによって、操作パネル62をスライドさせてパネル61の通気口61hを塞いだ状態で火災により加熱された場合に、左右方向の中央部より隙間ができやすい側端部の通気口61hをより確実に塞ぎやすくなり、隙間が生じないようにすることができる。結果として、通気ユニット60を介する室内と室外との間の空気を遮断しやすくなる。また、下骨熱膨張性部材81を下骨22の側端部22の上端から下端まで設けることで、膨張した下骨熱膨張性部材81は、下骨22から縦骨23への流通経路を遮断することになる。下骨22と縦骨23との間の空気を遮断することで、通気ユニット60から下骨22の空間Uに入った空気の縦骨23側への流通を遮断することができる。
また、図4及び図7に示すように、下骨22の側端且つ上端の部位と、縦骨23との間に縦骨熱膨張性部材82が設けられている。つまり、縦骨熱膨張性部材82は、縦骨23の上下方向に沿って、下骨22の上端部を跨ぐように、縦骨23の見込み面に両面テープで貼られている。縦骨熱膨張性部材82は、厚み(左右方向の長さ)が約1.6mmの略直方体形状である。なお、縦骨熱膨張性部材82の厚みは、任意に設定することができる。縦骨23のコ字状の内側の面から下骨22までの左右方向の長さ、つまり、縦骨23と下骨22との間における空気が流通する隙間は、10〜15mmである。火災時に所定温度に達すると、発泡して体積が10〜40倍に膨張した縦骨熱膨張性部材82が、縦骨23側から下骨22側に向かって左右方向に膨張する(図7の矢印Y方向)。これによって、下骨22と縦骨23との間を埋めて、下骨22と縦骨23との通気を遮断し、室内と室外との空気を遮断しやすくし、戸体10の防火性を向上させることができる。
縦骨熱膨張性部材82は、上下方向において、下骨22の少なくとも上端から縦骨23の下端まで設けられていることがより好ましい。縦骨熱膨張性部材82は、縦骨23に貼る等の工程で配置する。戸体10の製造における縦骨熱膨張性部材82の配置工程において、下骨22の下端と縦骨熱膨張性部材82の下端とを合わせることで、下骨22に対する縦骨熱膨張性部材82の位置を容易に決定することができる。また、縦骨熱膨張性部材82を誤った位置に配置することを防ぐことができるため、遮断性を低下させてしまう恐れを軽減できる。
図2〜図4、図6及び図7に示すように、戸体10は、熱膨張性部材80として、下骨熱膨張性部材81と縦骨熱膨張性部材82を設けることで、下骨22と縦骨23との通気性をより遮断して、防火性をより向上させている。また、下骨熱膨張性部材81と縦骨熱膨張性部材82をそれぞれ左右方向の両側端部に設けることで、より一層通気性を遮断させることができる。
なお、必ずしも熱膨張性部材80として下骨熱膨張性部材81と縦骨熱膨張性部材82の両方を設ける必要はなく、また、下骨熱膨張性部材81又は縦骨熱膨張性部材82を両側端部に設ける必要はない。熱膨張性部材80として、下骨熱膨張性部材81と縦骨熱膨張性部材82のいずれか一方を設けるものであってもよいし、下骨熱膨張性部材81と縦骨熱膨張性部材82を、それぞれ左右方向のいずれか一方に設けるものであってもよい。
縦骨熱膨張性部材82を戸体10の戸先側に設けることが好ましい。一般的に、戸体10の戸先側に錠ケース50を設けることが多い。火災時において、炎や熱気は下方から上方に向かって流通しやすいため、通気ユニット60及び下骨22の開口部22hを介して下骨22の空間Uに入った空気は、下骨22の空間Uから縦骨23側へと流通し、縦骨23の挿入孔23hに達しやすい。そのため、下骨22の空間Uに侵入した炎が錠ケース50を設置するための挿入孔23hから戸体10より外側に出てきてしまう恐れや、戸体10内で発生した可燃性ガスが下骨22の空間Uに侵入した空気と一緒に移動し、錠ケース50を設置するための挿入孔23hから可燃性ガスと空気が吹き出して火が付いてしまう恐れがある。この点、戸先側に縦骨熱膨張性部材82を設けることで、挿入孔23hが設けられた縦骨23と下骨22との間の通気を遮断する。これによって、通気口61hや開口部22hから流通される空気が縦骨23に流れ込むことを遮断し、通気ユニット60と錠ケース50との間の通気により錠ケース50からの発火をより防ぐことができる。
さらに、戸体10が下骨熱膨張性部材81と縦骨熱膨張性部材82を備え、その2つの熱膨張性部材80が、火災時に互いに当接可能な位置に設けられていることがより好ましい。火災時に、膨張した下骨熱膨張性部材81と縦骨熱膨張性部材82とを互いに当接させることで、下骨熱膨張性部材81と縦骨熱膨張性部材82との間の通気を遮断させて、下骨22と縦骨23との間の空気の流通をより減少させることができる。これによって、戸体10の防火性をより向上させることができる。
上述の実施形態においては、左右方向の一方側を吊元側として開く戸体10について説明したが、これに限られない。例えば、所謂引戸の扉、親子ドア等であってもよい。また、通気ユニット60は、左右方向に操作パネル62をスライドすることで換気状態及び閉じた状態としたが、これに限られない。例えば、複数の羽が回転して開閉する所謂ガラリタイプの通気ユニットであってもよい。
上述の実施形態においては、縦骨を縦材とし、下骨を横材として説明したが、これに限られない。枠体とは別の部材である一対の縦材と、一対の縦材によって挟まれた横材を有する戸体(不図示)であってもよい。見込み方向において、通気ユニットを横材に対して対向して設け、通気ユニットと対向する横材の見付け面の側端部に熱膨張性部材を設けることで、加熱により発泡した熱膨張性部材が通気ユニットに向かって膨張することで通気ユニットの通気口を塞ぎやすくなる。特に、上述のように操作パネルをスライドさせて通気口を開閉する構成の場合、加熱により変形しやすい側端部を熱膨張性部材で操作パネルを押し付けることによって、通気ユニットの通気口を塞ぎやすくなり、通気ユニットを介する室内と室外との間の空気を遮断しやすくなり、戸体の防火性を向上させることができる。
本実施形態には、少なくとも以下の発明が含まれる。
一対の縦材と、一対の前記縦材によって挟まれた横材と、屋内側面材及び屋外側面材と、通気口を有する通気ユニットと、を備えた戸体であって、見込み方向において、前記屋外側面材と前記屋外側面材との間に前記縦材と前記横材が設けられ、前記見込み方向において、前記通気ユニットは、前記横材に対して対向して設けられ、前記通気口を介して、前記戸体より屋内側と屋外側とが通気可能であり、前記通気ユニットと対向する前記横材の見付け面の側端部に熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする戸体である(態様1)。
このような戸体によれば、熱膨張性部材によって、火災時に通気ユニットの通気口を塞ぎやすくなり、戸体の防火性を向上させることができる。
態様1にかかる戸体であって、上骨と下骨と一対の縦骨が枠組みされた枠体を備え、前記屋内側面材と前記屋外側面材は、前記枠体によって支持されており、前記縦材は、前記縦骨であり、前記横材は、前記下骨であることを特徴とする戸体である(態様2)。
このような戸体によれば、熱膨張性部材が、火災時に下骨と縦骨との間の通気性を遮断し、通気ユニットを通じた屋内と屋外との空気の流通を減少させて、戸体の防火性を向上させることができる。
態様1又は態様2にかかる戸体であって、前記通気ユニットは、貫通孔を有するパネルを備え、前記パネルが、前記横材の見付け面に対向していることを特徴とする戸体である(態様3)。
このような戸体によれば、火災時に膨張する熱膨張性部材がパネルを通気ユニットの通気口に押し付けて通気口を塞ぎやすくなるため、戸体の防火性を向上させることができる。
態様1から態様3のいずれかの態様にかかる戸体であって、前記熱膨張性部材は、前記横材の少なくとも上端から下端まで設けられていることを特徴とする(態様4)。
このような戸体によれば、火災時に、横材の上端から下端まで膨張した熱膨張性部材を対向する通気ユニットに当接させやすくすることで、通気ユニットの通気口を全域に亘って塞ぐことができるため、通気口に生じ得る隙間を塞ぎつつ、横材の側端部における上端から下端までの空気の流通経路を防ぐため、横材の側端部から縦骨への空気の通路を遮断することができる。
上骨と下骨と一対の縦骨が枠組みされた枠体と、前記枠体によって支持された屋内側面材と屋外側面材と、見込み方向において前記下骨に対向して設けられ、通気口を有する通気ユニットと、を備えた戸体であって、前記通気口を介して、前記戸体より屋内側と屋外側とが通気可能であり、前記下骨は、前記通気ユニットの上方において、前記見込み方向に沿って前記通気ユニットの側へ延出する延出部を有し、前記下骨の側端且つ上端の部位と、前記縦骨との間に熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする戸体である(態様5)。
このような戸体によれば、熱膨張性部材が、火災時に下骨と縦骨との間の通気性を遮断し、通気ユニットを通じた屋内と屋外との空気の流通を減少させて、戸体の防火性を向上させることができる。
態様5にかかる戸体であって、前記熱膨張性部材は、前記縦骨に設けられ、前記縦骨の下端まで配置されていることを特徴とする(態様6)。
このような戸体によれば、戸体の製造時において、熱膨張性部材を縦骨に設置する際に、熱膨張性部材の下端を縦骨の下端に合わせることで、熱膨張性部材の位置決めを容易に行うことができるとともに、熱膨張性部材を誤った位置に配置して通気の遮断性が低下してしまう恐れを軽減することができる。
態様5又は態様6にかかる戸体であって、前記熱膨張性部材が、前記戸体の少なくとも戸先側に設けられていることを特徴とする(態様7)。
このような戸体によれば、戸先側に縦骨熱膨張性部材を設けることで、戸先側の縦骨と下骨との間の通気を遮断して、通気ユニットから流通される空気が縦骨に流れ込むことを遮断し、錠ケース等を設けるための貫通孔からの発火を防ぐことができる。
態様1から態様4のいずれかに記載の熱膨張性部材と、態様5から7のいずれかに記載の熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする戸体である(態様8)。
このような戸体によれば、火災時に、熱膨張性部材が、下骨と縦骨との間の通気性をより遮断しやすくし、通気ユニットを通じた屋内と屋外との空気の流通を減少させて、戸体の防火性をより向上させることができる。
態様8にかかる戸体であって、態様1から態様4のいずれかに記載の熱膨張性部材と、態様5から態様7のいずれかの態様に記載の熱膨張性部材が、加熱発泡時に互いに当接可能な位置に設けられていることを特徴とする(態様9)。
このような戸体によれば、火災時に、態様1から態様4のいずれか態様の下骨に設けられた下骨熱膨張性部材と、態様5から態様7のいずれかの態様の縦骨に設けられた縦骨熱膨張性部材を互いに当接させることで、下骨熱膨張性部材と縦骨熱膨張性部材との間の通気を遮断させて、下骨と縦骨との間を塞ぎ、下骨と縦骨との間の通気性をより遮断し、通気ユニットを通じた屋内と屋外との空気の流通を減少させて、戸体の防火性をより向上させることができる。
かかる戸体と、前記戸体を開閉可能に支持する建具枠とを備えることを特徴とする建具である(態様10)。
このような建具によれば、熱膨張性部材が、火災時に下骨と縦骨との間の通気性を遮断しやすくし、通気ユニットを通じた屋内と屋外との空気の流通を減少させて、戸体の防火性を向上させることができる(態様10)。
1 建具、2 建具枠、10 戸体、20 枠体、21 上骨、22 下骨(横材)、22f 開口部、22h 開口部、23 縦骨(縦材)、23h 挿入孔、31 室内側面材(屋内側面材)、31h 開口部、32 室外側面材(屋外側面材)、40 芯材、50 錠ケース、60 通気ユニット、61 パネル、61h 通気口、62 操作パネル(パネル)、65 熱膨張性部材、80 熱膨張性部材、81 下骨熱膨張性部材、82 縦骨熱膨張性部材、U 空間

Claims (10)

  1. 一対の縦材と、
    一対の前記縦材によって挟まれた横材と、
    屋内側面材及び屋外側面材と、
    通気口を有する通気ユニットと、を備えた戸体であって、
    見込み方向において、前記屋外側面材と前記屋外側面材との間に前記縦材と前記横材が設けられ、
    前記見込み方向において、前記通気ユニットは、前記横材に対して対向して設けられ、
    前記通気口を介して、前記戸体より屋内側と屋外側とが通気可能であり、
    前記通気ユニットと対向する前記横材の見付け面の側端部に熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする戸体。
  2. 請求項1に記載の戸体であって、
    上骨と下骨と一対の縦骨が枠組みされた枠体を備え、
    前記屋内側面材と前記屋外側面材は、前記枠体によって支持されており、
    前記縦材は、前記縦骨であり、
    前記横材は、前記下骨であることを特徴とする戸体。
  3. 請求項1又は2に記載の戸体であって、
    前記通気ユニットは、貫通孔を有するパネルを備え、
    前記パネルが、前記横材の見付け面に対向していることを特徴とする戸体。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の戸体であって、
    前記熱膨張性部材は、前記横材の少なくとも上端から下端まで設けられていることを特徴とする戸体。
  5. 上骨と下骨と一対の縦骨が枠組みされた枠体と、
    前記枠体によって支持された屋内側面材と屋外側面材と、
    見込み方向において前記下骨に対向して設けられ、通気口を有する通気ユニットと、を備えた戸体であって、
    前記通気口を介して、前記戸体より屋内側と屋外側とが通気可能であり、
    前記下骨は、前記通気ユニットの上方において、前記見込み方向に沿って前記通気ユニットの側へ延出する延出部を有し、
    前記下骨の側端且つ上端の部位と、前記縦骨との間に熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする戸体。
  6. 請求項5に記載の戸体であって、
    前記熱膨張性部材は、前記縦骨に設けられ、前記縦骨の下端まで配置されていることを特徴とする戸体。
  7. 請求項5又は6に記載の戸体であって、
    前記熱膨張性部材が、前記戸体の少なくとも戸先側に設けられていることを特徴とする戸体。
  8. 請求項1から4のいずれか1項に記載の熱膨張性部材と、請求項5から7のいずれか1項に記載の熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする戸体。
  9. 請求項8に記載の戸体であって、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の熱膨張性部材と、請求項5から7のいずれか1項に記載の熱膨張性部材が、加熱発泡時に互いに当接可能な位置に設けられていることを特徴とする戸体。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の戸体と、
    前記戸体を開閉可能に支持する建具枠とを備えることを特徴とする建具。
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