JP5990472B2 - 錠補強材、錠装置、戸体及び開口部装置 - Google Patents

錠補強材、錠装置、戸体及び開口部装置 Download PDF

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Description

本発明は、防火性に優れる戸体に用いられる錠補強材、この錠補強材を具備する錠装置、戸体、及び開口部装置に関する。
戸建、マンションや公共施設等の建物の開口部に設けられる開口部装置で、特に玄関等の室内外の出入りの際に利用される扉(戸体)には、鋼板扉が用いられていることが多い。従来公知の鋼板扉は概ね次のような構造を有している。すなわち従来の鋼板扉は、室内側面を形成する矩形板材である室内側鋼板と、室外側面を形成する矩形板材である室外側鋼板とを備えている。そしてこの室内側鋼板と室外側鋼板との間に厚板の断熱材が配置される。また、室内側鋼板及び室外側鋼板の4周端部に沿って棒状である芯材が、室内側鋼板の端部と室外側鋼板の端部とを渡すように配置される。さらに、室内側鋼板と芯材と、及び室外側鋼板と芯材とがリベット等によって連結される。また、室内側鋼板の内面と断熱材、及び室外側鋼板の内面と断熱材は接着剤により固定されている。
このように鋼板扉は、その表裏及びこれを連結する芯材が鋼で形成されており防火性能を高め、室内側鋼板と室外側鋼板との間に断熱材を配置することにより断熱性能が確保されている。
一方、鋼板扉には、これが扉として機能するために、特に玄関等に用いられる場合には、さらにラッチ装置、及び施錠装置が備えられる。ラッチ装置及び施錠装置には様々な形態があるが、例えばラッチ機構及び施錠機構が収められた錠箱として形成されることが多い。
錠箱には上記機構が配置されるとともに、該錠箱から突出する操作手段、シリンダー、及びサムターンが具備されている。操作手段はラッチ機構を操作するとともに、扉を開閉するために使用者が掴む操作部を有し、錠箱から室内外方向両方に突出するように設けられている。シリンダーは錠箱の施錠機構を室外側から操作するためにいわゆる鍵を差し込んで回動する部材であり、錠箱から室外側に配置されている。一方サムターンは錠箱の施錠機構を室内側から操作するために使用者が指で摘んで回動させる部材であり、錠箱から室内側に配置されている。
このような錠箱は、例えば特許文献1に記載されているように室内側鋼板と室外側鋼板との間において所定の部位の断熱材を切り欠き、ここに配置される。そして操作手段、シリンダー及びサムターンは室内側鋼板及び室外側鋼板に設けられた穴を貫通して室内外のそれぞれに突出するように設けられている。
このとき、錠箱を室内側鋼板と室外側鋼板との間に安定して確実に保持するため、特許文献1にも記載されているように断面コ字状の錠補強材を室内側鋼板及び室外側鋼板に取り付け、当該錠補強材の内側に錠箱が保持されている。従って錠補強材にも操作手段、シリンダー、及びサムターンが貫通する穴が設けられている。
ところが火災等が発生したとき、鋼板扉が火炎等によって加熱され、鋼板扉に用いられた接着剤や断熱材から可燃性ガスが発生することがある。すると操作手段、シリンダー、及びサムターンのために設けられた穴や、戸先と錠箱との間等から、発生した可燃性ガスが流出し、着火して延焼を速めてしまう虞があった。
これに対して特許文献2には、扉において室内外を連通する部位に対して部材を配置する発明が開示されている。具体的には特許文献2に記載の建具には貫通防止部材が配置されている。この部材により火災等の熱により操作手段等が焼失しても室内外が連通することがなく、防火性が維持できるとされている。
特開2007−56576号公報 特開2011−231595号公報
しかしながら特許文献2に記載の技術では、室内外の連通は防止することができたとしても、扉の内部で発生した可燃性のガスを流出しないように封止することができるとは限らなかった。また、火炎の熱は鋼板や框を変形させるので、上記連通を防止する部材がそのままの状態で維持できるとは限らない。例えば特許文献2に記載の貫通防止部材は戸先框の中空部壁面間に挟持により保持しているだけなので、火炎により戸先框が変形したときには保持することができなくなり、貫通防止部材が脱落してしまう虞がある。
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、室内外の連通だけでなく、扉(戸体)内で発生した可燃性ガスの流出も確実に安定して防止することができる錠補強材を提供することを課題とする。また当該錠補強材を備える錠装置、戸体及び開口部装置を提供する。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、錠箱(45)を戸体(30)に保持する錠補強材(41)であって、一方の面同士が対向して設けられた2つの鋼板であり貫通する穴が形成された一対の板材(42a、42b)と、一対の板材の対向する面のそれぞれに設けられた加熱膨張体(44)と、一対の板材の加熱膨張体が配置された面とは反対側の面に設けられた不燃性の断熱シート(43)と、を備える錠補強材である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の錠補強材(41)において、断熱シート(43)は加熱膨張体である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の錠補強材(41)と、錠補強材の一対の板材(42a、42b)の間に配置される錠箱(45)と、を有し、錠箱には、該錠箱から突出し、錠補強材を貫通する操作手段(46)、シリンダー(47)、及びサムターン(48)の少なくとも1つが配置されている、錠装置(40)である。
請求項4に記載の発明は、所定の間隔を有して配置される一対の面材(31、32)と、一対の面材の間に配置される断熱材(33)と、一対の面材の間に配置される請求項1又は2に記載の錠補強材(41)と、錠補強材の一対の板材の間に配置される錠箱(45)と、を有し、錠箱には、該錠箱から突出し、錠補強材及び一対の面材を貫通する操作手段(46)、シリンダー(47)、及びサムターン(48)の少なくとも1つが配置されている、戸体(30)である。
請求項5に記載の発明は、建物開口部の縁に沿って配置された枠体(10)と、枠体により区画された枠組みの内側に開閉可能に保持される請求項4に記載の戸体(30)と、を備える開口部装置(1)である。
本発明によれば火災時等に室内外の連通だけでなく、戸体の内部で発生した可燃性ガスの流出も確実に安定して防止することができ、断熱性の向上も図ることが可能である。
1つの形態にかかる開口部装置1を室外側から見た正面図である。 開口部装置1の水平方向断面図である。 戸体30の分解斜視図である。 錠補強材41の斜視図である。 戸体30の戸先の部分を説明する断面図である。 戸先側に配置される縦枠20を説明する断面図である。 図5と同じ視点で、加熱膨張体44が膨張した状態を表す図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。なお、ここに示す各図では、説明及び見易さのため一部の部材を透視や省略したり、部材の形状を誇張して表すことがある。
図1は1つの形態にかかる開口部装置1を室外側から見た正面図である。また、図2には、図1にII−IIで示した線に沿った水平方向断面図を表した。図2には向きも併せて示している。
開口部装置1は枠体10及び戸体30を有している。枠体10は上横枠11、下横枠12、及び2つの縦枠20が矩形枠組みして形成され、建物開口部の縁に沿って建物の躯体に固定されている。一方戸体30は当該枠体10の枠組みされた枠内に配置され、枠体10により囲まれた開口部を開閉可能としている。本形態では図1に表れているようにピボットヒンジ2、3により枠体10と戸体30とが開閉可能に連結している。このように吊元側となる位置にピボットヒンジ2、3を用いて枠体10に戸体30を開閉可能に取り付けるための構造は公知の形態を適用することができる。
以下、開口部装置1を構成する各部材について説明する。ここでは戸体30を先に説明し、その後に枠体10について説明する。
図3に戸体30の分解斜視図を示した。図3には方向も併せて表した。戸体30は、室内側鋼板31、室外側鋼板32、断熱材33、芯材34、35、36、37、及び錠装置40を有している。
室内側鋼板31及び室外側鋼板32は、全体として板状の面材であり、所定の間隔を有して配置される一対の鋼板(面材)である。室内側鋼板31及び室外側鋼板32は、平板部31a、32a、及び該平板部31a、32aの4辺から該平板部31a、32aの板面に対して立設するように設けられた立設部31b、32bを備えている。従って平板部31a、32aを底として立設部31b、32bを壁とした浅い箱体が形成される。後述するように当該箱体とされた室内側鋼板31と室外側鋼板32との間に各部材が配置される。
また、室内側鋼板31、及び室外側鋼板32には、平板部31a、32aに後述する錠装置40の部材が貫通する穴31c、32cが設けられている。
断熱材33は断熱性を有する板状の部材で、室内側鋼板31と室外側鋼板32との間に配置され、戸体30の内部の大部分を満たすように設けられている。従って断熱材33は、戸体30の内側に備えられる他の部材に合わせてカットされたり変形されたりしている。例えば本形態では図3に表れているように、錠装置40が配置される部位に切り欠き33aが設けられている。
断熱材33は断熱性や防火性を有する材料が適用される。また、雨水の侵入があったとき凍結や水に対して耐用性の高い材料を適用することが好ましい。具体的には例えばEPS、ペーパーハニカム、フェノールボード、及びウレタンボード等を挙げることができる。
芯材34、35、36、37はコ字状の断面を有する棒状の部材で、室内側鋼板31及び室外側鋼板32の間の4辺の端部に沿って配置される。また、戸先側に配置される芯材37のうち錠装置40が取り付けられる部位には、当該錠装置40のラッチやデッドボルト等が突没可能なように穴37aが設けられる。
芯材34、35、36、37は防火性に優れたものとするため鋼により形成されていることが好ましい。
錠装置40は、錠補強材41、錠箱45、操作手段46、シリンダー47、及びサムターン48を備えている。
錠補強材41は、錠箱45、操作手段46、シリンダー47、及びサムターン48を室内側鋼板31と室外側鋼板32との間に強固に保持するための部材である。図4に錠補強材41の斜視図を示した。また図5には図2のうち錠装置40が配置された部位に注目した図を表した。図3乃至図5からわかるように、錠補強材41は鋼材により形成された断面がコ字状である本体42を備えている。すなわち本体42は、それぞれ一方の面が対向するように略平行に配置された板状の一対の片42a及び片42bを有し、該片42aの1辺と片42bの1辺とを連結する片42cを具備している。
本体42の片42a及び片42bのうち、互いに対向していない面のそれぞれには断熱シート43が貼り付けられている。断熱シート43は、不燃性であるとともに断熱性にも優れるシート状(板状)の部材である。このような部材としては例えば、耐熱不織布、シリコン塗布耐熱シート、フェノール系繊維シート、メタ系アラミド繊維シート、バサルト織物シート、シリカ繊維シート、及び高珪酸ガラス繊維シート等の耐熱断熱シート、並びにポリ塩化ビニル等による難燃性樹脂板を挙げることができる。
断熱シート43は好ましくは加熱膨張体である。加熱膨張体は公知のものでよく、難燃性であるとともに、所定の温度にまで加熱されると膨張(発泡)して体積が増加する材料により構成されている。具体的な膨張開始温度は特に限定されることはないが、建築基準法及び同施行令の加熱曲線に合わせ、150℃程度であることが好ましい。また、膨張倍率も特に限定されることはないが、10倍乃至40倍であることが好ましい。
加熱膨張体の具体的な材料はこのような性能を有するものであれば特に限定されることはなく、公知のものを用いることができる。これには例えば黒鉛や炭素繊維等の熱膨張体を含有し、基材としてエポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ブチルゴム等を使用したものを挙げることができる。
さらに本体42の片42a及び片42bのうち、互いに対向する面のそれぞれには加熱膨張体44が貼り付けられている。加熱膨張体44は、シート状(板状)の加熱膨張体により形成され、公知のものを適用することができる。これには例えば上記断熱シート43に加熱膨張体を用いたときと同じ材料を適用することができる。
本形態では錠補強材41には、図4からわかるように片42a、ここに貼付された断熱シート43及び加熱膨張体44を貫通する2つの穴41aが設けられている。さらに錠補強材41には片42b、ここに貼付された断熱シート43、及び加熱膨張体44を貫通する2つの穴41bが形成されている。
後述するように、これら穴41a、41bに、操作手段46、シリンダー47、及びサムターン48が貫通し、室内側及び室外側にそれぞれ突出するように配置される。
錠箱45は、本形態ではラッチ機構及び錠機構を内蔵する部材で、ここからラッチ機構のラッチ及び錠機構のデッドボルトが突没する。このような錠箱は公知の形態を適用することができる。また、公知の錠箱と同様、錠箱45からは操作手段46、シリンダー47、及びサムターン48(不図示)が突出するように設けられている。従ってこれら操作手段46、シリンダー47、及びサムターン48は公知の形態を適用することが可能である。
本形態では操作手段46は図5からわかるように室内外方向に延びる軸46aと、該軸46aの室内側端部及び室外側端部のそれぞれに設けられた操作部46bを備えている。これにより利用者が操作部46bを操作してラッチ機構を作動させて戸体30の開閉操作をすることができる。
シリンダー47は、室外側から鍵を差し込んで錠箱45内の錠機構を作動させる部材であり、室外側に突出するように配置される。
一方、サムターン48は、室内側から利用者が指で摘む等して操作し、錠機構を作動させる部材であり、室内側に突出するように配置される。
以上のような各構成部材は例えば次のように組み合わされて戸体30とされている。すなわち、図2乃至図5からわかるように芯材34、35、36、37を矩形枠状に形成し、この区画された枠内に断熱材33が設置される。また、断熱材33に形成した切り欠き33aの内側に錠補強材41が配置される。このとき、錠補強材41のコ字状である断面の開口となる部位が芯材37側となる向きとされている。その際には当該開口となる部位が芯材37の穴37aと一致するように位置づけられている。
錠補強材41の内側(片42a、42bのそれぞれに対向して配置されている2つの加熱膨張体44の間)には、錠箱45が内包されるように配置され、該錠箱45は不図示の固定部材により芯材37に固定されている。
以上のように配置された各部材を室内側鋼板31の平板部31aと室外側鋼板32の平板部32aとの間に挟むように設置し、室内側鋼板31及び室外側鋼板32は不図示の固定部材を用いて立設部31b、32bを芯材34、35、36、37に固定することにより連結される。このとき、断熱材33の板面は一方が室内側鋼板31の面に、他方が室外側鋼板32の面にそれぞれ接着剤により固定される。
また、錠補強材41は、操作手段46及びシリンダー47の部位周辺に設けられた接着剤により錠箱45に固定されている。その際には、錠補強材41の室内側面、及び室外側面が断熱シート43により室内側鋼板31及び室外側鋼板32に接するように配置する。これにより錠補強材41を通じた室内外の熱の移動が断熱シートにより規制され、断熱性の向上が図られている。
錠補強材41の内側に配置された錠箱45の室内側からは錠補強材41の穴41b及び室内側鋼板31の穴31cを貫通して室内側に突出するように操作手段46の一端側及びサムターン48が配置されている。
一方、錠箱45の室外側からは錠補強材41の穴41a及び室外側鋼板32の穴32cを貫通して室外側に突出するように操作手段46の他端側及びシリンダー47が配置されている。
次に図1、図2に戻り、枠体10について説明する。枠体10は、上横枠11、下横枠12及び2つの縦枠20を有し、これらが矩形枠状に組み合わされて構成されている。枠体10を構成するこれら上横枠11、下横枠12、及び縦枠20の具体的な形状は特に限定されることはなく、通常公知の形状のものを用いることができる。
本形態では、断熱性及び防火性のさらなる向上の観点から次のような縦枠20を適用している。図2に縦枠20の長手方向に直交する断面形状が表れている。図6には図2のうち、戸先側に配置される縦枠20の部位を拡大した図を示した。
図6からわかるように、縦枠20は、室内側に配置される室内側部材21、及び室内側部材21から所定の距離離隔して室外側に配置される室外側部材22を備え、これらを樹脂等により形成された断熱性の高いブリッジ材23で連結している。これにより、縦枠20における室内外方向の熱の移動が規制され、断熱性を向上させることができる。
ここで、室内側部材21のうち、戸体30の室内側面に対向する部位にはパッキン20aが備えられている。
また、縦枠20は図6からわかるように、室外側部材22の室外側面に固定されたカバー材24を備えている。カバー材24は図6に表れる断面を有して室外側部材22の長手方向に沿って延びる部材であり、断面において略矩形の外形を有している。ここで、カバー材24のうち戸体30側に配置される片24aは、図6に破線で示したように、片24aの室外側端部とパッキン20aの室外側端面のうち見付方向内側となる端部とを結ぶ線(以下、「炉内貫通線」と記載することがある。)に、戸体30が交差するように構成されている。
そしてこのようなカバー材24は、室外側部材22に係止されるとともに、ネジ25により室外側部材22に強固に固定される。
さらに、縦枠20には、戸体30の戸先と対向する部位で室外側となる位置に加熱膨張体26が配置されている。
以上のようなカバー材24の形態、ネジ25による固定、及び加熱膨張体26の配置により防火性をさらに高めることができる。各部材がどのように作用するかについては後で詳しく説明する。
以上のように形成された枠体10が建物の開口部の縁に沿って配置され、固定部材により建物躯体に固定される。そして枠体10により区画された枠内に戸体30が開閉可能に取り付けられることにより開口部装置1とされている。本形態ではピボットヒンジ2、3により戸体30を揺動式に開閉することができるように構成されている。
上記錠補強材41、及びこれを備える錠装置40、戸体30、及び開口部装置1によればこれらは次のように作用する。
平常時において、戸体30は枠体10の枠内で開閉可能であり、公知の開口部装置と同様に機能する。その際、操作手段46の操作部46bを利用者が操作し、これにより錠箱45のラッチ機構が作動して公知の通りに戸体30を開閉できる。一方、シリンダー47やサムターン48により錠箱45の錠機構が作動して施錠状態であれば、戸体30の開放ができないように規制される。
ここで、本形態では、錠補強材41が断熱シート43により室内側鋼板31、及び室外側鋼板32のそれぞれに接しているので、錠補強材41を介しての室内外の熱の移動が遮断でき、断熱性を向上させることができる。
一方、火災等が発生して開口部装置1の少なくとも一方側が火炎及び高温に晒されたとき、開口部装置1は加熱される。開口部装置1が加熱されると該開口部装置1に用いられた断熱材33や接着剤が可燃性のガスを発生することがある。戸体30の内側で発生したガスは、錠補強材41の内側に侵入し、穴41a、41b及び室内側鋼板31の穴31c、室外側鋼板32の穴32cを経て流出する虞がある。その他錠補強材41から芯材37と室内側鋼板31、室外側鋼板32との間から(すなわち戸先から)も当該可燃性のガスが流出する虞がある。このように流出したガスは着火して延焼を速めてしまう。
これに対して本形態では、戸体30が加熱されると少なくとも錠補強材41の内側に配置された加熱膨張体44が図7に表したように膨張して穴41a、41bからのガスの流出を防止する。加熱膨張体44は錠補強材41の内側を満たすように広がるので、戸先からのガスの流出も防止することが可能である。加熱膨張体44は空間を満たすように広がって膨張するので、本体42等が変形してもこれに追随して膨張し、ここを満たすので、脱落等の虞がなく確実にガスの流出を防止できる。
また、錠補強材41の室外側及び室内側の面に貼付された断熱シート43は不燃性の材料により構成されているので、戸体30が加熱されても消失することがなく、隙間が新たに発生しないのでガスの流出を抑制することができる。ここで断熱シート43が加熱膨張体により形成されていれば、加熱により膨張し、積極的に間隙を塞ぎ、さらに顕著な効果を奏するものとなる。
以上より、本形態によれば戸体の内側で発生したガスを封止することができ、防火性を高める。
なお、開口部装置1では上記の他、縦枠20によっても防火性の向上が図られている。すなわち、図6により説明したように、カバー材24の片24aにより炉内貫通線に戸体30が交差するように配置され、当該線上にパッキン20a、戸体30及び片24aが存在する。また、このカバー材24はネジ25により室外側部材22に固定されている。さらに戸体30の戸先に向かい合う面には加熱膨張体26が配置されている。
ここで、戸体30が例えば室内側に発生した火炎により加熱されたとする。このとき、加熱膨張体26が膨張を開始する前に戸体30が図6に矢印VIで示したように反ってしまい、縦枠と戸体との間に隙間を生じて火炎の流通路が形成されてしまう虞があった。これに対して本形態によれば、火炎の発生に際して最初に戸体30が反ってもカバー材24の片24aが火炎の流通路を塞いでおり、内外の火炎の流通が妨げられる。その後カバー材24は熱により変形するが、そのときまでには加熱膨張体26が膨張して室内外の流通路を塞ぐ。このとき、カバー材24はネジ25により室外側部材に固定されているので、火災による熱でカバー材24が脱落してしまうことを抑えることができる。
1 開口部装置
10 枠体
30 戸体
31 室内側鋼板(面材)
32 室外側鋼板(面材)
33 断熱材
34〜37 芯材
40 錠装置
41 錠補強材
42 本体
43 断熱シート
44 加熱膨張体
45 錠箱
46 操作手段
47 シリンダー
48 サムターン

Claims (5)

  1. 錠箱を戸体に保持する錠補強材であって、
    一方の面同士が対向して設けられた2つの鋼板であり貫通する穴が形成された一対の板材と、
    前記一対の板材の対向する面のそれぞれに設けられた加熱膨張体と、
    前記一対の板材の前記加熱膨張体が配置された面とは反対側の面に設けられた不燃性の断熱シートと、を備える錠補強材。
  2. 前記断熱シートは加熱膨張体である請求項1に記載の錠補強材。
  3. 請求項1又は2に記載の錠補強材と、
    前記錠補強材の前記一対の板材の間に配置される錠箱と、を有し、
    前記錠箱には、該錠箱から突出し、前記錠補強材を貫通する操作手段、シリンダー、及びサムターンの少なくとも1つが配置されている、錠装置。
  4. 所定の間隔を有して配置される一対の面材と、
    前記一対の面材の間に配置される断熱材と、
    前記一対の面材の間に配置される請求項1又は2に記載の錠補強材と、
    前記錠補強材の前記一対の板材の間に配置される錠箱と、を有し、
    前記錠箱には、該錠箱から突出し、前記錠補強材及び前記一対の面材を貫通する操作手段、シリンダー、及びサムターンの少なくとも1つが配置されている、戸体。
  5. 建物開口部の縁に沿って配置された枠体と、
    前記枠体により区画された枠組みの内側に開閉可能に保持される請求項4に記載の戸体と、を備える開口部装置。
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