JP2021038178A - ベシクル組成物、それを含有する化粧料及び皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】角層水分量を飛躍的に上昇させ、高い角層水分量を持続することができる化粧料及び皮膚外用剤を提供することを課題とする。【解決手段】グリセリン及び水酸基価から算出される2〜20のポリグリセリンを含有したベシクル組成物を含有することを特徴とする化粧料及び皮膚外用剤を用いる。【選択図】なし
Description
本発明は、ベシクル組成物、それを含有する化粧料及び皮膚外用剤に関する。
皮膚の保湿とは、角層に水分を与え、角層中の水分を保持することである。保湿剤として古くからグリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコールが挙げられ、これらは単独あるいは組み合わせて用いられている。
特許文献1には、グリセリン、及び平均重合度2〜10のポリグリセリンの一種又は二種以上を配合する化粧料及び皮膚外用剤が提案されている。グリセリン及びポリグリセリンを併用することで、べたつきがなく、角層水分量を上昇させ、保湿効果は向上する。しかしながら、塗布時の角層水分量の上昇はあるが、高い角層水分量を持続することはできないため、さらなる改善が求められていた。
本発明が解決しようとする課題は、角層水分量を上昇させ、角層水分量を持続する化粧料及び皮膚外用剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、グリセリン及び水酸基価から算出される平均重合度2〜20のポリグリセリンを含有したベシクル組成物が上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明により、角層水分量を飛躍的に上昇させ、高い角層水分量を持続できる化粧料及び皮膚外用剤を提供することができる。
以下、本発明に係る化粧料及び皮膚外用剤に関する実施の形態について、詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するに好ましい具体例であるから、特に発明を限定する旨が明記されていない限り、この形態に限定されるものではない。なお、範囲を表す表記の「〜」は、上限と下限を含むものである。
本発明のベシクル組成物は、グリセリン及び水酸基価から算出される平均重合度が2〜20のポリグリセリンを含有するものである。
本発明の水酸基価から算出した平均重合度2〜20のポリグリセリンは、グリセリンやエピクロルヒドリンを原料とし、脱水縮合反応や付加反応等により得られた多価アルコールである。上記ポリグリセリンはそれらの一種以上を用いることができる。さらに、本発明のベシクル組成物を人体に用いるために、人体に対して毒性を有するエピクロルヒドリンを用いず、人体に対して安全性の高いグリセリンを用いてその脱水縮合により得られた上記ポリグリセリンを用いることが好ましい。
グリセリン及び水酸基価から算出した平均重合度2〜20のポリグリセリンの中でも、グリセリンもしくは平均重合度2〜4のポリグリセリンを用いることが好ましい。グリセリンもしくは平均重合度2〜4のポリグリセリンを用いることにより、角層水分量を飛躍的に上昇させ、高い角層水分量を持続させることができる。
上記のポリグリセリンの平均重合度とは、水酸基価から算出したものであり、下記に示す式(i)により算出する。また、式(i)中の水酸基価は「基準油脂分析試験法」(日本油化学会制定)に準拠し測定する。具体的には、試料1gを無水酢酸・ピリジン溶液によりアセチル化する時、水酸基と結合した酢酸を中和するために要する水酸化カリウム(KOH)のmg数で表され、下記の式(ii)で求められる。
平均重合度=(112.2×103−18×水酸基価)/(74×水酸基価−56.1×103)・・・(i)
水酸基価=(a−b)×28.05/試料の採取量(g)・・・(ii)
a:空試験による0.5N水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:本試験による0.5N水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
平均重合度=(112.2×103−18×水酸基価)/(74×水酸基価−56.1×103)・・・(i)
水酸基価=(a−b)×28.05/試料の採取量(g)・・・(ii)
a:空試験による0.5N水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:本試験による0.5N水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
そして、グリセリン及び水酸基価から算出した平均重合度2〜20のポリグリセリンは、本発明のベシクル組成物において、1〜50重量%配合されることが好ましい。グリセリン及び上記ポリグリセリンが、1〜50重量%で配合されていることにより、単層状又は多層状の二分子膜を形成するときにその形成を阻害することなく、安定したベシクルを形成することができ、角層水分量を飛躍的に上昇させ、高い角層水分量を持続できる。
一般的にベシクルは両親媒性物質が形成する二分子膜構造を有した閉鎖小胞のことであるが、この特異的な構造ゆえに有効成分を内包することがき、ドラッグデリバリーシステム等へのキャリアとして注目されている。また、ベシクルは内部に水も内包することができ、皮膚での滞留性が高いため、保湿効果を付与する化粧料や皮膚外用剤として展開されている。ベシクルを構成する両親媒性物質は、多数存在するが、特に生体に由来したリン脂質からなるベシクルは「リポソーム」と呼ばれ、生体への安全性の面からも多くの検討がなされている。
本発明のベシクル組成物は、親水性基と疎水性基との両方の基を有する両親媒性物質である二分子膜形成剤から構成される。二分子膜形成剤は、ベシクル組成物においてベシクル構造を形成し得るものであれば特段限定されず、リン脂質、非イオン性界面活性剤、スフィンゴ糖脂質などの糖脂質、ステロールなどが挙げられる。
リン脂質としては、グリセロリン脂質、スフィンゴリン脂質などが挙げられる。具体的には、ホスファチジルコリン(レシチン)、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトールポリリン酸、ホスファジイルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルエタノールアミン、ジホスファチジルグリセロール(カルジオリピン)、ホスファチジン酸、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルセリン、リゾホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジン酸などが挙げられる。スフィンゴリン脂質は、スフィンゴシン、フィトスフィンゴシンなどが挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等が挙げられる。糖脂質としては、グリセロ糖脂質、スフィンゴ糖脂質などが挙げられる。
本発明のベシクル組成物の二分子膜形成剤とグリセリン及び水酸基価から算出した平均重合度2〜20のポリグリセリンの配合比率は特に限定されるものではないが、二分子膜形成剤/グリセリン及び水酸基価から算出した平均重合度2〜20のポリグリセリン=0.01〜5が好ましく、より好ましくは0.1〜0.16である。配合比率が0.01〜5の範囲にある場合、感触に優れる安定なベシクルを作成できるといった点で好ましい。
また、皮膚の表面では皮脂と汗腺から排出される汗が混ざり皮脂膜を形成し外部からの刺激を防いでおり、健康な肌の皮脂膜はpH4.5〜6.0の弱酸性に保たれているため、作成したベシクルを皮膚の表面に安定して接触させるために、安定化剤として、ミセル形成剤、電荷誘起剤を添加することができる。ミセル形成剤としては、非イオン界面活性剤が好ましい。具体的には、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラウリル硫酸ナトリウム、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、アスコルビン酸アルキルエーテル類等が挙げられる。
電荷誘起剤としては、親水基としてカルボン酸、スルホン酸、リン酸構造を持つ陰イオン界面活性剤が好ましい。具体的には、コール酸ナトリウム、オクタン酸ナトリウム、デカン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、N−ラウロリルサルコシンナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、アルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩などのカルボン酸型、1−オクタンスルホン酸ナトリウム、1−デカンスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸ナトリムなどのスルホン酸型、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェノールスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウムなどの硫酸エステル型、ラウリルリン酸、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウム、リン酸(R)−2,3-ビス(テトラデカノイルオキシ)プロピル2,3−ジヒドロキシプロピルナトリウムなどのリン酸エステル型などが好ましい。
さらに、本発明のベシクル組成物、それを含有する化粧料及び皮膚外用剤には、本発明の効果が損なわれない範囲において、通常の化粧料または皮膚外用剤に用いられる水溶性の有効成分、油溶性の有効成分、有効成分以外の油性成分、高級アルコール、脂肪酸、極性脂質、保湿成分、抗菌成分、粘度調整剤、紫外線吸収剤、色素、香料なども配合することができる。
水溶性の有効成分として特には限定しないが、植物エキス、アミノ酸類及びその塩、美白剤や抗炎症剤、抗老化剤、シワ改善剤、肌荒れ防止剤等が挙げられる。例えば、カミツレ花エキス、ローズマリー葉エキス、モモ葉エキス、シソエキス、ブドウ葉エキス等の植物エキス、アルギニン、ロイシン、アラニン、グルタミン酸、プロリン、アスパラギン酸、イソロイシン、チロシン等のアミノ酸類及びその塩、トラネキサム酸、トラネキサム酸セチル等のトラネキサム酸誘導体及びその塩、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンB8、ビタミンB9、ビタミンB12などのビタミンB群及びビタミンCなどの水溶性ビタミン、アルブチン、ハイドロキノン配糖体、トコフェロール誘導体、パンテノール、リン酸L−アスコルビルマグネシウム、ジカプリル酸ピリドキシン、ジパルミチン酸アスコルビル、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル等のビタミン誘導体及びその塩、サリチル酸誘導体、リノール酸レチノール、水添レチノール等のレチノール誘導体、グリチルレチン酸誘導体、グリチルリチン酸誘導体及びその塩、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム、フルルビプロフェン、ユビキノン誘導体、インドメタシン、ニコチン、カフェイン等が挙げられ、これらを1種または2種以上配合することができる。
油性成分としては、流動パラフィン、スクワランなどの炭化水素油、ホホバ油、オリーブ油、マカデミアンナッツ油、ヤシ油、ヒマシ油、アボカド油等の植物油、牛脂、乳脂、卵黄油、ミンク油等の動物油、トリエチルヘキサノイン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、エチルヘキサン酸セチル、セバシン酸エチル、パルミチン酸エチルヘキシルなどのエステル油類、ジメチルシリコーン、フェニルシリコーン、シクロメチコン等のシリコーン油類等が挙げられる。高級アルコール類としては、セタノール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、ラウリルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ホホバアルコール、キミルアルコール、バチルアルコール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ダイマージオール等が挙げられる。脂肪酸としては、炭素数12以上の直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸、不飽和脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸等が挙げられる。極性脂質としては、セラミド類、糖セラミド類、リン脂質類、コレステロール及びその誘導体、糖脂質等が挙げられる。保湿成分としては、ポリエチレングリコール、DPG、尿素、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、アミノ酸誘導体、ベタイン類、コラーゲン類等が挙げられる。
一般的にベシクルを作成する方法としては、薄膜法、超音波法、逆相蒸発法、フレンチプレス法、ホモジナイゼーション法、エクストルージョン法、エタノール注入法、脱水―再水和法などが用いられているが、これらの方法を2以上組み合わせて用いることもできる。本発明では、フラスコなどの容器内で少なくとも一種のリン脂質をアルコールなどの有機溶媒に溶解する工程、減圧下で加熱するなどして当該有機溶媒をほぼ完全に揮発させ除去する工程、残った薄膜に緩衝液を加えて攪拌しさらに超音波を照射する工程、そして、得られた懸濁液を微細孔に圧力をかけて通過させる工程を経て調製した。このようなベシクルの作成方法により作成されたベシクルは、単層又は二重層を有する小胞状などとして形成され、表面が親水性化された構造となる。
本発明のベシクル組成物を含有する化粧料及び皮膚外用剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、化粧水、乳液、クリーム、パック、美容液、メークアップ化粧料、日焼け止めクリーム、ヘアシャンプー、ヘアクリーム、ヘアコンディショナー、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアワックス、ヘアジェル、ヘアパック、皮膚外用剤、医薬用軟膏等が挙げられる。
また、本発明の使用方法としては、皮膚や毛髪に直接塗布又は散布してもよく、さらに、手又は指で適量をとった後、使用部位に塗り広げて使用することができる。もしくは、布や不織布、紙、ゲル等に含侵させた後にこれを用いて皮膚や毛髪に塗布してもよい。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例により限定されるものではない。
〔実施例1〕
ベシクルを形成する基材として大豆由来であるホスファチジルコリン(Soya phosphatidylcholine)17.2mgと、安定化剤としてコール酸ナトリウム(Sodium cholate)0.59mg、アスコルビン酸セチルエーテル(VC−cetyl ether)2.18mgの量となるように、それぞれ予め調製されたエタノール溶液を混合し(Soya PC/Sodium cholate/VC−cetyl etherのモル比が80/5/20)、その後その混合液をロータリーエバポレーターを用いて減圧下で40℃の湯浴で加温してエタノールを留去した。そして、残った薄膜に予めグリセリン120mgを溶解させた0.1%エデト酸二ナトリウム(EDTA−2Na)を含有した50mMクエン酸緩衝液(pH=5.0)を400mg添加した上でそれらを攪拌し、バス型ソニケーターにて超音波処理を5分間行い、薄膜を懸濁させた。そして、押し出し機を用いて、前記の懸濁させた液を孔径100nmのポリカーボネートフィルターから押し出す操作を10回行い、ベシクル組成物を作成した。
ベシクルを形成する基材として大豆由来であるホスファチジルコリン(Soya phosphatidylcholine)17.2mgと、安定化剤としてコール酸ナトリウム(Sodium cholate)0.59mg、アスコルビン酸セチルエーテル(VC−cetyl ether)2.18mgの量となるように、それぞれ予め調製されたエタノール溶液を混合し(Soya PC/Sodium cholate/VC−cetyl etherのモル比が80/5/20)、その後その混合液をロータリーエバポレーターを用いて減圧下で40℃の湯浴で加温してエタノールを留去した。そして、残った薄膜に予めグリセリン120mgを溶解させた0.1%エデト酸二ナトリウム(EDTA−2Na)を含有した50mMクエン酸緩衝液(pH=5.0)を400mg添加した上でそれらを攪拌し、バス型ソニケーターにて超音波処理を5分間行い、薄膜を懸濁させた。そして、押し出し機を用いて、前記の懸濁させた液を孔径100nmのポリカーボネートフィルターから押し出す操作を10回行い、ベシクル組成物を作成した。
〔実施例2〕
グリセリン120mgの代わりにジグリセリン(平均重合度:2)120mgを添加した以外は、実施例1と同様にベシクル組成物を作成した。
グリセリン120mgの代わりにジグリセリン(平均重合度:2)120mgを添加した以外は、実施例1と同様にベシクル組成物を作成した。
〔実施例3〕
グリセリン120mgの代わりにトリグリセリン(平均重合度:3)120mgを添加した以外は、実施例1と同様にベシクル組成物を作成した。
グリセリン120mgの代わりにトリグリセリン(平均重合度:3)120mgを添加した以外は、実施例1と同様にベシクル組成物を作成した。
〔実施例4〕
グリセリン120mgの代わりにテトラグリセリン(平均重合度:4)120mgを添加した以外は、実施例1と同様にベシクル組成物を作成した。
グリセリン120mgの代わりにテトラグリセリン(平均重合度:4)120mgを添加した以外は、実施例1と同様にベシクル組成物を作成した。
〔比較例1〕
グリセリン120mgの代わりに添加剤を何も加えなかった以外は、実施例1と同様にベシクル組成物を作成した。
グリセリン120mgの代わりに添加剤を何も加えなかった以外は、実施例1と同様にベシクル組成物を作成した。
〔比較例2〕
緩衝液280mgにグリセリン120mgを添加した水溶液を作成した。
緩衝液280mgにグリセリン120mgを添加した水溶液を作成した。
〔比較例3〕
緩衝液280mgにジグリセリン120mgを添加した水溶液を作成した。
緩衝液280mgにジグリセリン120mgを添加した水溶液を作成した。
上記方法により調製した実施例1〜4及び比較例1〜3のベシクル組成物および水溶液を用い、角層水分量を測定した。
<角層水分量の測定>
各試料15mgを前腕内側部3×3cmの範囲に均一に塗布し、角層水分計(CORNEOMETER CM825、Courage+Khazaka社)にて塗布直前と塗布1時間後、塗布8時間後の角層水分量を測定し、塗布直前の角層水分量から塗布1時間後の角層水分量の変化量、塗布8時間後の角層水分量の変化量を算出し、以下の基準により評価した。その結果と併せて各成分の含有量を表1に示す。なお、各成分の含有量は質量%である。
◎:25以上
〇:20以上〜25未満
△:15以上〜20未満
×:15未満
各試料15mgを前腕内側部3×3cmの範囲に均一に塗布し、角層水分計(CORNEOMETER CM825、Courage+Khazaka社)にて塗布直前と塗布1時間後、塗布8時間後の角層水分量を測定し、塗布直前の角層水分量から塗布1時間後の角層水分量の変化量、塗布8時間後の角層水分量の変化量を算出し、以下の基準により評価した。その結果と併せて各成分の含有量を表1に示す。なお、各成分の含有量は質量%である。
◎:25以上
〇:20以上〜25未満
△:15以上〜20未満
×:15未満
表1に示した通り、グリセリン及び水酸基価から算出される平均重合度2〜20のポリグリセリンを含有する実施例1〜4のベシクル組成物は、角層水分量が増加し、塗布8時間後においても角層水分量の増加が20以上であり、高い角層水分量を持続していた。一方、グリセリンもしくはポリグリセリンを含有しないベシクル組成物である比較例1は、塗布1時間後の角層水分量の増加量が低く、実施例のベシクル組成物のような角層水分量の向上は得られなかった。そして、ベシクル組成物ではないグリセリン含有水溶液やジグリセリン含有水溶液である比較例2及び3は、塗布1時間後の角層水分量の増加量も実施例に比べて低く、塗布8時間後には角層水分量の増加量が15未満となり高い角層水分量を持続することはできなかった。
Claims (2)
- グリセリン及び水酸基価から算出される平均重合度が2〜20のポリグリセリンからなる群より選ばれる1種以上を含有するベシクル組成物。
- 請求項1に記載のベシクル組成物を含有する化粧料及び皮膚外用剤。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2019161536A JP2021038178A (ja) | 2019-09-04 | 2019-09-04 | ベシクル組成物、それを含有する化粧料及び皮膚外用剤 |
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