JP2021037740A - 包装容器の成型方法およびその成型装置 - Google Patents

包装容器の成型方法およびその成型装置 Download PDF

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Abstract

【課題】互いに重なる2枚のシートを、その周縁部をシールして密閉し、また各々のシートに罫線を巡らせて、箱型に成型可能な包装容器の組み立てを、容易かつ正確に行うことができ、成型不良を起こすことのない、包装容器の成型方法およびその成型装置の提供を課題とする。【解決手段】平坦な形状から立体の箱型に成型する包装容器の成型方法において、天部側シートを台座に向けて設置し、天部側シートの、天面になる領域に設けられた開口部から気体を吹き込んで、包装容器内側の容積を増大させ、箱型に成型する過程で、側面を冶具による押し付けで形成し、また包装容器の底面を、外側から容器内側の容積の増大に伴う包装容器の高さの増大に応じて、台座から離れる方向に移動可能な吸着機構で引っ張りながら形成し、立体の箱型の成型を行うことを特徴とする、包装容器の成型方法。【選択図】図3

Description

本発明は、包装容器の成型方法およびその成型装置に関するものである。特に紙を基材として、平坦な状態から立体箱型への組み立てが可能な包装容器の成型方法、およびその成型装置に関するものである。
包装容器は、人間の生活に必要なものとして、古くから用いられてきている。特に近代になってからは、包装容器としてさまざまな種類のものが、それぞれの用途に応じて用いられており、紙を材料とした包装容器も液体容器としての用途が広がるなど進化を遂げており、その加工のしやすさ、価格が安いこと、また廃棄においても簡単で、特に環境適合型の材料として歓迎されている。
一例として、シート材を6面体の箱型に折り曲げ、端部を重ね合わせてシールすることにより形成される包装容器が知られている。
たとえば特許文献1には、紙を基材とするシート材を用いた容器において、互いに重なる矩形状の2枚のシートを、その周縁部をシールして密閉し、また各々のシートに罫線を巡らせて、箱型に成型可能な包装容器が開示されているが、平面状態から、立体形成の過程において、罫線部分が歪んで成型されたり、あるいは容器が破壊される恐れがあった。
これは、立体形成においては、その過程で開口部からの空気の流入、あるいは排出があることや、立体の形成過程において、変化する容器の形状を支えたり固定することが必要であるのにもかかわらず、それらは考慮されていないことによるものである。したがって、これらの影響による成型不良を、成型方法および成型装置の両面からなくす必要があった。
特開2019−26275号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、紙を基材とするシート材を用いた、互いに重なる形状の2枚のシートを、その周縁部をシールして密閉し、また各々のシートに罫線を巡らせて、立体の箱型に成型可能な包装容器の組み立てを、容易かつ正確に行うことができ、成型不良を起こすことのない、包装容器の成型方法およびその成型装置の提供を課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
天部側シートと底部側シートとがそれぞれの周縁で全周にわたって互いに接続された、平坦な状態から箱型の状態に成型可能な包装容器の成型方法であって、
前記天部側シートは、
中央に設けられ、前記包装容器が前記箱型の状態において天面となる多角形の領域と、
前記天面となる多角形の領域に形成された開口部と、
前記天面となる多角形の領域の各辺を一辺とする四角形の天部側側面と、
互いに隣接する前記天部側側面の間に、前記天部側側面同士を繋ぐように形成された天部側つなぎ片と、
隣接する前記天部側側面の、隣接する辺同士が一致するように前記天部側つなぎ片を二つ折りできるように前記天部側つなぎ片に形成された天部側二つ折り罫線と、
周縁の少なくとも一部に設けられ、前記底部側シートの一部に対して固定される天部側固定部と、
少なくとも前記天面となる多角形の領域および前記天部側側面を区画する罫線とを含み、
前記底部側シートは、
中央に設けられ、前記包装容器が前記箱型の状態において底面となる多角形の領域と、
前記底面となる多角形の領域の各辺を一辺とする四角形の底部側側面と、
互いに隣接する前記底部側側面の間に、前記底部側側面同士を繋ぐように形成された底部側つなぎ片と、
隣接する前記底部側側面の、隣接する辺同士が一致するように前記底部側つなぎ片を二つ折りできるように前記天部側つなぎ片に形成された底部側二つ折り罫線と、
周縁の少なくとも一部に設けられ、前記底部側シートの一部に対して固定される底部側固定部と、
少なくとも前記底面となる多角形の領域および前記底部側側面を区画する罫線とを含み、
前記天部側シートと前記底部側シートとを互いに重ねて、前記天部側固定部と前記底部側固定部とを互いに固定することにより、前記開口部を除いて密封された前記平坦な状態の前記包装容器が形成され、
前記平坦な状態の前記包装容器について、
前記天部側つなぎ片を、前記天部側二つ折り罫線で二つ折りして前記天部側二つ折り罫線で区分された二つの領域を互いに重ね合わせると共に、前記底部側つなぎ片を、前記底部側二つ折り罫線で二つ折りして前記底部側二つ折り罫線で区分された二つの領域を互いに重ね合わせることにより、前記天部側側面および前記底部側側面を含む側面が形成され、
二つ折りされた前記天部側つなぎ片および前記底部側つなぎ片を前記側面に沿わせて取り付けることで前記箱型の状態へ成型することができ、
前記天部側シートを、前記天部側二つ折り罫線および前記天部側区画罫線に沿って折り曲げて、前記天部側二つ折り罫線および前記天部側区画罫線に沿った折り癖を付与する工程と、
前記底部側シートを、前記底部側二つ折り罫線および前記底部側区画罫線に沿って折り曲げて、前記底部側二つ折り罫線および前記底部側区画罫線に沿った折り癖を付与する工程と、
前記天部側シートの前記天部側固定部と前記底部側シートの前記底部側固定部とを互いに固定して、前記平坦な状態にある前記包装容器を形成する工程と、
前記平坦な状態にある前記包装容器を、前記天部側シートを台座に向けて装着する工程と、
前記底面となる多角形の領域に対して吸着機構をあてがう工程と、
前記吸着機構を、前記底面となる多角形の領域を吸着させながら前記天部側シートの前記天面となる多角形の領域から遠ざかるように厚み方向に移動させることで、前記包装容器内側の容積を増大させるとともに、各前記天部側側面および前記底部側側面を、外側から、複数の冶具により押し込んで前記側面を形成し、かつ、隣り合った前記冶具の間で、前記天部側つなぎ片および前記底部側つなぎ片をそれぞれ二つ折りして、前記前記包装容器内側に空隙を形成する工程と、
二つ折りした前記天部側つなぎ片および前記底部側つなぎ片を、前記側面に沿わせて取り付ける工程とを含むことを特徴とする、包装容器の成型方法である。
また、請求項2に記載の発明は、
前記包装容器内側に空隙を形成する工程において、前記開口部から前記包装容器の内部に向けて、気体を吹き込むことを特徴とする請求項1に記載の包装容器の成型方法である。
また、請求項3に記載の発明は、
前記包装容器内側に空隙を形成する工程において、前記天部側シートの多角形の領域が、前記台座に吸着されることによって固定されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の包装容器の成型方法である。
また、請求項4に記載の発明は、
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の、包装容器の成型方法を実行するための包装容器の成型装置であって、
平坦な状態にある前記包装容器を、天部側シートを向けて装着するための台座と、
前記包装容器の底面となる多角形の領域を吸着するための吸着機構と、
前記吸着機構を、前記天部側シートの前記包装容器の天面となる多角形の領域から遠ざかる方向に移動させる機構と、
前記包装容器の天部側側面および底部側側面を外側から押し込んで側面を形成する複数の可動式の冶具とを含み、
複数の前記可動式冶具は、前記天部側側面および前記底部側側面を外側から押し込むのと同時に、隣接する他の前記可動式冶具とともに、天部側つなぎ片および底部側つなぎ片を挟み込むための機構を備えていることを特徴とする、包装容器の成型装置である。
また、請求項5に記載の発明は、
前記吸着機構は、吸盤を含むことを特徴とする、請求項4に記載の包装容器の成型装置である。
また、請求項6に記載の発明は、
前記台座は、前記天面となる多角形の領域を、吸着によって固定する機構を備えていることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の包装容器の成型装置である。
また、請求項7に記載の方法は、
前記台座は、前記包装容器の開口部から前記包装容器内部に向けて、気体を吹き込む機構を有していることを特徴とする、請求項4〜請求項6のいずれかに記載の包装容器の成型装置である。
また、請求項8に記載の方法は、
前記気体を吹き込む機構は、吹き込んだ前記気体の一部を前記開口部から排出可能な機構を備えていることを特徴とする、請求項7に記載の包装容器の成型装置である。
また、請求項9に記載の方法は、
前記気体を吹き込む機構は、前記開口部から前記包装容器内部に向けて、気体を吹き込んだ後、前記包装容器の内圧が外気圧より高い状態を所定の期間維持できる機構であることを特徴とする請求項7に記載の成型装置である。
本発明によれば、紙を基材とするシート材を用いた、互いに重なる形状の2枚のシートを、その周縁部をシールして密閉し、また各々のシートに罫線を巡らせて、立体の箱型に成型可能な包装容器の組み立てを、容易かつ正確に行うことができ、成型不良を起こすことのない、包装容器の成型方法およびその成型装置の提供が可能である。
特に請求項2に記載の発明によれば、箱型に成型する過程において、包装容器の開口部から包装容器の内部に向けて気体を吹き込むことによって、成型の過程を加速させることができ、より効率的に行うことができる成型方法とすることができる。
特に請求項3に記載の発明によれば、箱型を形成する際に、天部側シートを台座に向けて装着し、箱型に成型する過程において、天部側シートの天面となる多角形の領域が、台座に吸着によって固定されていることによって、底部側シートの底面となる多角形の領域を吸着機構によって吸着して上方に移動させても、成型途中の包装容器が浮き上がることなく、意図したとおりの形状に成型できる成型方法とすることができる。
特に請求項4に記載の発明によれば、紙を基材とするシート材を用いた、互いに重なる形状の2枚のシートを、その周縁部をシールして密閉し、また各々のシートに罫線を巡らせて、立体の箱型に成型可能な包装容器の組み立てを、容易かつ正確に行うことができ、成型不良を起こすことのない、包装容器の成型装置の提供が可能である。
特に請求項5に記載の発明によれば、包装容器の底面となる多角形の領域に対して、吸着するための吸着機構は、押し付けるだけで吸着機能を得ることができる吸盤であることによって、より簡単かつ取り扱いの容易な機構で、効率的な包装容器の成型装置とすることができる。
特に請求項6に記載の発明によれば、天部側シートを向けて装着するための台座には、天部側シートの天面となる多角形の領域を、吸着によって選択的に台座に固定する機構を備えていることによって、成型の過程において、天部側シートの浮き上がり、ずれなどを防止することに効果的であり、胴部側面の形成に影響を与えることなく、容易かつ正確な包装容器の成型装置とすることができる。
特に請求項7に記載の発明によれば、台座に、包装容器の開口部から包装容器内部に向けて、気体を吹き込む機構を有していることによって、包装容器の成型をその内側からの圧力により加速することが可能になり、より生産性の良い、効率的な包装容器の成型装置とすることができる。
特に請求項8に記載の発明によれば、包装容器の開口部から包装容器内部に向けて、気体を吹き込む機構に加えて、吹き込んだ気体の一部が開口部から排出可能な機構を備えていることによって、急激な内圧の上昇や、過度の内圧の上昇を抑えることができ、包装容器の組み立てを容易かつより正確に行うことができ、成型不良を起こすことのない、包装容器の成型装置とすることができる。
すなわち、吹き込んだ気体の一部が開口部から排出されることによって、成型のための内圧を適度な範囲に保つことが可能となるために、包装容器の組み立てを容易かつより正確に行うことができ、成型不良を起こすことのない、包装容器の成型装置とすることができる。
特に請求項9に記載の発明によれば、包装容器の開口部から包装容器内部に向けて、気体を吹き込む機構は、開口部から包装容器内側となる部分の内部空間の容積が最大になるまでは気体を吹き込み、以降成型が完了するまでは、外気圧より高い内圧を維持できる機構であることによって、よりきめ細かい内圧の制御が可能であり、包装容器の組み立てを容易かつより正確に行うことができ、成型不良を起こすことのない、包装容器の成型装置とすることができる。
図1は、本発明のうち、包装容器の成型方法を説明するための、包装容器の一態様の成型前の状態を示す断面模式図である。 図2は、本発明のうち、包装容器の成型方法を説明するための、包装容器の開口部にスパウトを設けた例の成型前の状態を示す断面模式図である。 図3は、本発明のうち、包装容器の成型方法を説明するための、包装容器の一態様の成型後の状態を示す斜視模式図である。 図4は、本発明に係る包装容器の成型方法に関して、包装容器の一態様を説明するための、天部側シートの平面展開模式図である。 図5は、本発明に係る包装容器の成型方法に関して、包装容器の一態様を説明するための、底部側シートの平面展開模式図である。 図6は、本発明による、包装容器の成型方法に関して、折り癖を付与する工程を説明するための、平面模式図および断面模式図である。 図7は、本発明による、包装容器の成型方法に関して、折り癖を付与する工程を説明するための、平面模式図および断面模式図である。 図8は、本発明による、包装容器の成型方法およびその成型装置に関して、装置への包装容器の取り付けを説明するための、成型装置の上方から見た平面模式図である。 図9は、本発明による、包装容器の成型方法およびその成型装置に関して、装置への包装容器の装着を説明するための断面模式図である。また実施例、および比較例を説明するための断面模式図である。 図10は、本発明による、包装容器の成型方法およびその成型装置に関して、装置への包装容器の装着を行った後、成型の過程を説明するための断面模式図である。 図11は、本発明による、包装容器の成型方法およびその成型装置に関して、成型の過程を説明するための断面模式図である。 図12は、本発明による、包装容器の成型方法およびその成型装置に関して、成型の過程を説明するための、成型装置の上方から見た平面模式図である。 図13は、本発明による、包装容器の成型方法に関して、成型の過程のうち最終段階を説明するための斜視模式図である。
以下、本発明を図1〜図13を参照しながら、更に詳しい説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
図1は、本発明のうち、包装容器の成型方法を説明するための、包装容器の一態様の成型前の状態を示す断面模式図である。
本発明が、課題とするところは、紙を基材とするシート材を用いた、互いに重なる形状の2枚のシートを、その周縁部をシールして密閉し、また各々のシートに罫線を巡らせて、立体の箱型に成型可能な包装容器の組み立てを、容易かつ正確に行うことができ、成型不良を起こすことのない、包装容器の成型方法およびその成型装置の提供である。図1においてはこのうち成型方法について、特に成型前の状態について説明する。
本発明による包装容器(100)の成型方法において、成型前の状態においては、包装容器(100)は天部側シート(10)と底部側シート(20)とを重ね、その周縁の固定部(1)で全周にわたって互いに固定、またはその一部が連続して構成されており、図1に示す平坦な形状(平坦な状態)である。
ただし、天部側シート(10)と底部側シート(20)とは、本来密着して重なり合うことも可能であるが、図1においては、見やすさを考慮して若干の空隙を介して、重なっている状態を示している。
天部側シート(10)は、その中央に包装容器(100)の天面となる多角形の領域(11)を、山折りの罫線(2)で囲まれて有しており、この天面となる領域(11)の内側には開口部(13)を有している。
底部側シート(20)もまた、その中央に多角形の領域(21)を有しており、これは成型後には包装容器(100)の底面となる部分である。この多角形の領域(21)もまた山折りの罫線(3)で囲まれている。
なお、図1中、天部側側面(15)は、ほぼ水平に示してあるが、包装容器(100)の成型ののちには、包装容器(100)の天部側の側面として、垂直に立ち上がる部分である。
図2は、本発明のうち、包装容器の成型方法を説明するための、包装容器の開口部にスパウトを設けた例の成型前の状態を示す断面模式図である。
天面となる領域(11)の内側の開口部(13)には、スパウト(14)を設けることができる。スパウト(14)を設ける場合には、液体容器などの用途において、内容物の注ぎ出しなどの場合に利便性が高くまた、密封のためのキャップなどの装着も可能である。
スパウト(14)は、別部材として例えばプラスチック部材からなるものを使用することができる。プラスチックの種類は、限定を設けるものではないが、例えばポリオレフィン系樹脂などを用いることができ、なかんずくポリエチレン樹脂を用いることが可能である。
またスパウト(14)と、包装容器(100)の開口部(13)との接着は、例えば天部シート(10)側にシーラント層などを設けるなどして、溶着などの方法を用いて取り付けることができる。
図3は、本発明のうち、包装容器の成型方法を説明するための、包装容器の一態様の成型後の状態を示す斜視模式図である。
本発明は、図1に示す平坦な形状の包装容器(100)から、図3に示す立体の箱型形状への包装容器(100)の成型方法に関するものであり、またその成型装置に関するものである。図3においては、包装容器(100)の成型後において、立体の箱型形状になった状態を示している。
成型された立体の箱型形状の包装容器(100)においては、天面(30)となる多角形の領域(11)によって天面(30)が形成され、図3に示す例においては、天面(30)の形状は四角形である。この四角形は、山折りの罫線(2)によって囲まれており、包装容器(100)の成型後において天面(30)と、天部側側面(15)との間で稜線を形成している。
また天面(30)は開口部(13)を有しており、図3に示す例においては、開口部(13)には、スパウト(14)が設けてある例である。
胴部(40)は、天部側シート(10)から天部側側面(15)が、底部側シート(20)から底部側側面(25)が延伸して、両者が中央において固定部(1)によって接続して形成されている。
図4は、本発明に係る包装容器の成型方法に関して、包装容器の一態様を説明するための、天部側シートの平面展開模式図である。
本発明に係る包装容器(100)において、天部側シート(10)は、その中央に包装容器(100)の天面(30)となる多角形の領域(11)を、図中破線で示す山折りの罫線(2)で囲まれて有しており、図4に示す例においては、多角形の領域(11)は中央部の四角形である。
すなわちこの部分は、包装容器(100)の成型後に天面(30)となる部分であって、この多角形の領域(11)の内側には、開口部(13)を有している。本発明による包装容器(100)は、この開口部(13)を除いて密封されている。
この多角形の領域(11)の各辺を一辺とする、四角形の天部側側面(15)が、多角形の領域(11)の辺の数と同じ数だけ設けられており、図4に示す例においては、多角形の領域(11)は四角形であるから、天部側側面(15)の数は、4面となる例である。
また、互いに隣接する各天部側側面(15)の間の各角部に、この天部側側面(15)同士を繋いでしかも閉塞する、天部側つなぎ片(16)が設けられており、図4に示す例において、天部側つなぎ片(16)は、砂目の矩形の領域として4隅の丸囲みで示してある。
この天部側つなぎ片(16)においては、隣接する四角形の天部側側面(15)を構成する辺同士が一致するように、天部側つなぎ片(16)を二つ折りできる、天部側二つ折り罫線(17)が山折りに設けられ、かつこの天部側二つ折り罫線(17)によって、天部側つなぎ片(16)が二つの領域(A)および領域(B)に区分される。
図4においては、右上部の天部側つなぎ片(16)のみに、領域(A)、および領域(B)を示しているが、天部側二つ折り罫線(17)によって区分された領域は、4隅とも同様である。
天部側シート(10)と、底部側シート(20)とが直接連続する辺以外は、これら天部側側面(15)および天部側つなぎ片(16)の外側に、底部側シート(20)と周縁部で固定する、天部側固定部(18)が設けられており、図4に示す例においては、外側全体を囲む斜線で示す領域である。
図5は、本発明に係る包装容器の成型方法に関して、包装容器の一態様を説明するための、底部側シートの平面展開模式図である。
本発明に係る包装容器(100)において、底部側シート(20)は、その中央に包装容器(100)の底面となる多角形の領域(21)を、図中破線で示す山折りの罫線(3)で囲まれて有しており、図5に示す例においては、多角形の領域(21)は中央部の四角形である。
この多角形の領域(21)の各辺を一辺とする、四角形の底部側側面(25)が、多角形の領域(21)の辺の数と同じ数だけ設けられており、図5に示す例においては、底部側側面(25)の数は、天部側側面(15)の場合と同じく4面となる例である。
また、互いに隣接する各底部側側面(25)の間の各角部に、この底部側側面(25)同士を繋いでしかも閉塞する、底部側つなぎ片(26)が設けられており、図5に示す例において、底部側つなぎ片(26)は、天部側つなぎ片(16)の場合と同じく、砂目の矩形の領域として4隅の丸囲みで示してある。
この底部側つなぎ片(26)においては、隣接する四角形の底部側側面(25)を構成する辺同士が一致するように、底部側つなぎ片(26)を二つ折りできる、底部側二つ折り罫線(27)が山折りに設けられ、かつこの底部側二つ折り罫線(27)によって、底部側つなぎ片(26)が二つの領域(C)、(D)に区分されている。
図5に示す例においても、右上部の底部側つなぎ片(26)のみに、領域(C)、および領域(D)を示しているが、底部側二つ折り罫線(27)によって区分された領域は、4隅とも同様である。
底部側シート(20)と、天部側シート(10)とが直接連続する辺以外は、これら底部側側面(25)および底部側つなぎ片(26)の外側に、天部側シート(10)と周縁部で固定する、底部側固定部(28)が設けられており、図5に示す例においては、外側全体を囲む斜線で示す領域である。
なお、底部側シート(20)および天部側シート(10)のいずれにおいても、罫線の山折りの指定は、例示であって、罫線によってシート材のコシを弱めて、包装容器(100)を成型する際にシート材を罫線に沿って容易に折り曲げやすくできれば、谷折りでもよい。また、上述の罫線以外にも、各シートの各構成面やつなぎ片の境界線に、折り曲げを容易にするために罫線を適宜設けてよい。ただし、天部側シート(10)の天部側固定部(18)の、天部側側面(15)および天部側つなぎ片(16)との境界線である、天部側固定部(18)の内端縁は、包装容器(100)を箱型の状態に変形させる際、内端縁に沿った折り曲げが発生しないため、罫線を設けなくてよい。
次に、天部側シート(10)と底部側シート(20)とを準備して、箱型の状態の包装容器(100)を成型する方法ついて説明する。
本発明の実施形態に係る包装容器(100)の成型方法では、はじめに、天部側シート(10)および底部側シート(20)を準備して、それぞれに、シート材のコシを弱めた折り癖をつける仮折りを行う。具体的には、底部側シート(20)の底部側固定部(28)と、底部側側面(25)および底部側つなぎ片(26)との境界線である、底部側固定部(28)の内端縁に折り癖を付与する。また、天部側シート(10)および底部側シート(20)を、それぞれ、各構成面やつなぎ片の境界線や天部側二つ折り罫線(17)または底部側二つ折り罫線(27)に沿って折り曲げて、折り癖を付与する。
折り癖を付与する方法は、一例として、付与する折り癖に合わせて形成された雄型と雌型とで、天部側シート(10)および底部側シート(20)のそれぞれをプレスする方法を用いることができる。
図6に、雄型(70)と雌型(71)とを用いて、底部側シート(20)の底部側固定部(28)の内端縁に折り癖を付与する方法を説明する。図6の(a)に雌型(71)の平面模式図を示し、図6の(b)に、雌型(71)と雄型(70)との間に底部側シート(20)を挟んだ状態における、図6の(a)に示したA−A’線の位置での断面模式図を示す。
図6に示した雌型(71)は、底部側固定部(288)の内端縁に対応する凹部(71a)を備える。雄型(70)は、凹部(71a)に挿入可能な形状に形成されている。雄型(70)および雌型(71)により仮折りを行う際には、雌型(71)上に底部側シート(20)を載せた後、図6の(b)に示すように、雄型(70)を使って、底面となる多角形の領域(21)、底部側側面(25)および底部側つなぎ片(26)を凹部(71a)に向かってプレスする。これにより、底部側シート(20)の底部側固定部(28)の内端縁に折り癖が付与される。なお、凹部(71a)の四隅には、凹部(71a)と同じ高さの領域が外方に拡がるよう設けられており、プレスされた底部側シート(20)の四隅の変形を抑制し、不要な折り癖が付与されないようになっている。
図7に、雄型(72)と雌型(73)とを用いて、底部側シート(20)の底部側二つ折り罫線(27)と、底面となる多角形の領域(21)、底部側側面(25)および底部側つなぎ片(26)の境界線とに折り癖を付与する方法を説明する。図7の(a)に雌型(71)の平面模式図を示し、図7の(b)に、雌型(73)と雄型(71)との間に底部側シート(20)を挟んだ状態における、図7の(a)に示したB−B’線の位置での断面模式図を示す。
図7に示した雌型(73)は、底面となる多角形の領域(21)に対応する形状の凹部(73a)と、凹部(73a)の四隅から外方に延出するスリット部(73b)とを備える。雄型(73)は、凹部(73a)に挿入可能な形状に形成されている。雄型(72)および雌型(73)により仮折りを行う際には、雌型(73)上に、雄型(70)および雌型(71)で仮折りを行った底部側シート(20)を載せた後、図7の(b)に示すように、雄型(72)を使って、底面となる多角形の領域(21)および底部側側面(25)を凹部(73a)に向かってプレスする。この際、天部側つなぎ片(16)は、底部二つ折り罫線(27)において折り曲げられて、スリット(73b)に挿入される。これにより、底部側シート(20)の底部側二つ折り罫線(27)と、底面となる多角形の領域(21)、底部側側面(25)および底部側つなぎ片(26)の境界線とに折り癖が付与される。なお、図6に示す底部側固定部(28)の内端縁に折り癖を付与する工程より、図7に示す、底部側二つ折り罫線(27)と、底面となる多角形の領域(21)、底部側側面(25)および底部側つなぎ片(26)の境界線とに折り癖を付与する工程を先に行ってもよい。
図示は省略するが、天部側シート(10)についても、図7に示す底部側シート(20)に対する方法と同様にして、天部側二つ折り罫線(17)と、天面となる多角形の領域(11)、天部側側面(15)および天部側つなぎ片(16)の境界線とに折り癖を付与する工程を行う。なお、天部側固定部(18)の内端縁は、包装容器(100)を箱型の状態に変形させる際、内端縁に沿った折り曲げが発生しないため、折り癖を付与する必要がないので、天部側シート(10)については、天部側固定部(18)の内端縁に折り癖を付与する工程は、行わなくてよい。
このようにして、天部側シート(10)および底部側シート(20)に折り癖を付与することで、包装容器(100)を箱型の状態に変形させる際にシート材を折り曲げる部分を容易に折り曲げやすくできるため、平坦な形状の包装容器(100)を箱型の状態へ成型する工程において、ゆがみやシワが発生することを防ぐことができる。
次に、折り癖を付与した天部側シート(10)の天部側固定部(18)と底部側シート(20)の底部側固定部(28)とを互いに固定して、図1、2に示した、平坦な形状の包装容器(100)を形成する。
その後、以下で説明する成型装置(50)を用いて、平坦な形状の包装容器(100)を箱型の状態へ成型する。図8は、本発明による、包装容器の成型方法およびその成型装置に関して、装置への包装容器の装着を説明するための、成型装置の上方から見た平面模式図である。
前述のように、本発明は、これら天部側シート(10)と底部側シート(20)とを重ねて、天部側固定部(18)と底部側固定部(28)とを互いに固定し、天面の開口部(13)を除いて密封した平坦な形状の包装容器(100)を製造した後、包装容器(100)を成型装置(50)に装着して、包装容器(100)を箱型の状態に成型する、包装容器(100)の成型方法、およびその成型装置(50)を提供しようとするものである。
成型装置(50)は、立体の箱型の包装容器(100)の成型方法を実行するための、成型装置(50)の一例であって、天部側シート(10)と底部側シート(20)とを重ねて固定した、平坦な形状の包装容器(100)を、天部側シート(10)を向けて設置するための台座(51)を備えている。
また、成型装置(50)は、台座(51)の上に複数の冶具(52)を備えており、これらの冶具(52)は、包装容器(100)の成型過程において、固定部(1)を介して天部側側面(15)および底部側側面(25)を外側から押し込むことで、箱型の状態の包装容器(100)における側面を形成する、可動式の冶具(52)である。図8に示す例においては、形成される側面は4面であるので、冶具(52)を4個備えている例である。
可動式の冶具(52)は、それぞれが、図8中、矢印(57)の方向に可動であって、包装容器(100)の成型過程において、包装容器(100)の胴部(40)側面を、外側から挟み付け、また押しつけるように支えて、包装容器(100)の成型を行うものである。
4個の冶具(52)は、天部側側面(15)および底部側側面(25)を外側から押し込むのと同時に、隣接する他の前記可動式冶具とともに、天部側つなぎ片および底部側つなぎ片を挟み込む。これにより、成型が進むにつれて包装容器(100)の側面が立ち上がり、包装容器(100)が立体になるにしたがって、周囲から包装容器(100)を挟み付けるように押し付けが行われるため、天部側シート(10)および底部側シート(20)に設けられた、成型のための罫線の折り曲げ、また胴部(40)および包装容器(100)全体の形成、組み立てに効果的である。
この時の胴部(40)の側面は、天部側側面(15)と底部側側面(25)がそれぞれの固定部で互いに連続した、包装容器(100)の側面である。
また、図8においては示されていないが、包装容器(100)の底面となる多角形の領域(21)に対して、成型の過程において吸着するための吸着機構を備えている。この吸着機構は、図8においては示されていないが、この平面図の手前側に配置されている。これについても図9〜図11を用いて、後述する。
図9は、本発明による、包装容器の成型方法およびその成型装置に関して、装置への包装容器の取り付けを説明するための断面模式図である。
すなわち図9は、図8に示す成型装置(50)および成型装置(50)に装着された包装容器(100)の状態を、断面摸式図で示したものである。この図においては、吸着機構(53)を示してある。
前述のとおり、包装容器(100)は、天部側シート(10)および底部側シート(20)が重ねられて、固定部(1)で固定された状態で、天部側シート(10)を台座(51)に向けて装着されている。すなわち、図9に示す例においては、包装容器(100)は、天地逆さの状態で装着され成型される。
平坦な状態の包装容器(100)の装着は、成型装置(50)の台座(51)に取り付けるものであり、その装着のための手段、方法は、特段の制約を設けるものではないが、成型に支障が出ない限りにおいて、任意に選択できるものである。したがって、機械的に装着して固定するものでも良く、吸着などの手段を用いて台座(51)に固定するものでも良い。
この台座(51)への吸着機構には、吸盤を用いるもののほか、真空吸着機構や粘着による吸着機構などがあげられ、適宜選択が可能であるが、例えば図9に示す例においては、台座(51)に設ける吸着機構として、ポーラスな材料(63)を配置して、さらに矢印(64)方向に空気を排出する真空吸着機構を備えて、包装容器(100)を台座(51)に密着させて固定する例を示してある。
この固定は、包装容器(100)の天部側シート(10)の天面(30)になる多角形の領域(11)を、選択的に台座(51)に密着させて固定するものであり、胴部(40)、および底面(31)に影響を及ぼすことはない。
すなわち、天部側の多角形の領域(11)を台座に固定する吸着機構(63)を備えることにより、成型には影響を及ぼすことなく、包装容器(100)を台座に固定することができ、包装容器(100)の成型、組み立てを、より容易かつ正確に行うことができ、成型不良を起こすことのない、包装容器(100)の成型方法、およびその成型装置の実現により効果的である。
また図8に示す例において示すように、本発明における成型装置(50)において、台座(51)は、包装容器(100)の天面(30)になる多角形の領域(11)に設けた開口部(13)から、包装容器(100)内側となる部分に気体を吹き込むことができる機構を設けることができる。
気体を吹き込む場合には、吹き込まれた気体が、包装容器(100)の内部から風船が膨らむように作用することから、包装容器(100)の成型をより円滑に行うことに効果的である。
この機構に関しては、図9に示す例のように、例えば成型装置(50)に装着した、平坦な形状の包装容器(100)の開口部(13)に一致する位置を選んで、台座(51)に穴(55)を設けておき、この穴(55)から、例えばノズル(56)などを用いて気体を吹き込むことができる機構とすることが可能である。
また、本発明による成型装置(50)は、包装容器(100)の側面を、個々の側面の外側から、押し付けで形成するための冶具(52)を備えている。また包装容器(100)の底面(31)となる多角形の領域(21)を、底部側シート(20)の外側から吸着して吸引する吸着機構(53)を備えている。
この吸着機構は(53)、包装容器(100)の立体への成型の過程において、底面(31)となる多角形の領域(21)を吸着しながら、矢印(58)方向、すなわち天部側シート(10)の包装容器の天面(30)となる多角形の領域(11)から遠ざかるように厚み方向に移動し、包装容器(100)内側の容積を増大させることをより容易にすることに効果的である。
吸着機構(53)には、たとえば真空吸着機構、粘着性吸着機構、静電吸着機構、磁気吸着機構による吸着機構などがあげられ、適宜選択することができるが、これらのうち特に磁気吸着機構は、包装容器(100)の材料に磁性体を介在させる場合しか適用が困難であり、あるいは静電吸着機構においては、装置が複雑となり、かつ扱いが煩雑であり、好ましくない。
吸着機構(53)一例としては、この底面(31)となる多角形の領域(21)に対する吸着機構(53)が、例えば吸盤(54)を一個、または複数個用いたものであってもよい。
吸盤(54)を用いる利点としては、底部側シート(20)の底面(31)となる多角形の領域(21)の表面に押し付けるだけで吸着、固定の機能を得られるため、構造においてより簡単な機構であって、使い勝手もよくより好ましい。
また、本発明において、この吸着機構は矢印(58)の方向に可動なものとする。可動の吸着機構(53)の動きは、下から上への動きであって、成型が進むにつれて包装容器(100)の側面が立ち上がり、包装容器(100)が立体になるにしたがって、吸着機構(53)の位置は徐々に高くなり、したがって底面(31)の位置も上昇する。同時に周囲から冶具(52)によって包装容器(100)を挟みつける動きと相俟って、包装容器(100)の成型が進行する。
これらの冶具(52)、および吸着機構(53)の動きによって、天部側シート(10)および底部側シート(20)に設けられた、成型のための罫線の折り曲げ、胴部(40)および包装容器(100)全体の形成に効果的である。
なお、図9に示す成型装置の状態は、前述の気体吹込み用のノズル(56)が成型装置(50)に装着されていない状態を示している。ノズル(56)の装着の場合の事例については、図10を用いて後述する。
図10は、本発明による、包装容器の成型方法およびその成型装置に関して、装置への包装容器の取り付けを行った後、成型の過程を説明するための断面模式図である。
本発明においては、台座(51)には、包装容器(100)の開口部(13)から包装容器(100)内部に向けて、気体を吹き込む機構を設けることができる。
図10に示す例においては、気体吹込みのためのノズル(56)が、台座(51)の穴(55)に装着されている例である。また包装容器(100)の開口部(13)にはスパウト(14)が装着されている例である。これによって、成型の過程において包装容器(100)内部への気体の吹込みが可能である。
気体の吹込みは、ノズルから出る気体がすべて包装容器内部にとどまって、包装容器(100)内側の容積を増大させることも可能であるが、図10に示す例においては、吹き込むための気体は矢印(60)で示すようにノズル(56)に供給され、ノズル(56)から包装容器(100)内部へ吹き込まれて空隙(32)を形成し、一部は前述のノズル(56)と台座(51)の間隙から矢印(62)方向の流れによって、成型装置(50)外へ排出される。
この機構によって、排出される気体がバッファとなって、包装容器(100)内の圧力が、急激あるいは過度に上がりすぎることを防止でき、成型の過程で適当な内圧を維持できるため、包装容器(100)の破裂、ゆがみ、シワなどの不具合を起こすことなく、成型を容易かつ正確に行うことができる。
すなわち、吹き込む気体の一部が、包装容器(100)の開口部(13)から外に排出される機構を備える場合には、より成型不良を起こすことのない、包装容器(100)の成型方法、およびその成型装置(50)を実現することができる。これは例えばノズル(56)と台座(51)の間に間隙を設けるなどして実現することができる。
図10に示す例において、包装容器(100)の底面(31)となる底部側シート(20)の多角形の領域(21)には、吸着機構(53)である吸盤(54)が複数配置され接触して吸着している状態であって、矢印(58)方向への動きとともに、多角形の領域(21)を上方に持ち上げるよう作用することが可能である。
同時に可動の冶具(52)は、それぞれが矢印(57)方向に包装容器(100)を挟み付けるように動いて、天部側側面(15)および底部側側面(25)を押し込んで包装容器(100)胴部の側面の成型を行うことができる。
すなわち、図10に示す例においては、吸盤(54)による、底面(31)の上方への移動、冶具(52)による胴部側面の形成、加えて開口部(13)からの気体の吹込みによって、成型が行われる成型の過程を示したものである。
図11は、本発明による、包装容器の成型方法およびその成型装置に関して、成型の過程を説明するための断面模式図である。
本発明は、天面の開口部(13)を除いて密封して、平坦な状態の包装容器(100)を製造し、天部側シート(10)の各角部の天部側つなぎ片(16)を、天部側二つ折り罫線(17)で二つ折りして、この天部側つなぎ片(16)を構成する天部側二つ折り罫線(17)で区分された二つの領域を互いに重ね合わせると共に、底部側シート(20)においても各角部の底部側つなぎ片(26)を、底部側二つ折り罫線(27)で二つ折りして、この底部側つなぎ片(26)を構成する底部側二つ折り罫線(27)で区分された二つの領域を互いに重ね合わせ、天部側から底部側に連続する包装容器(100)の側面を形成し、かつ二つ折りされた天部側つなぎ片(16)および底部側つなぎ片(26)の両者で、包装容器(100)の各角部から外側に向けて突出するフィン状パネル(34)を構成し、立体の箱型の包装容器(100)を成型する方法、およびその成型装置(50)である。
図11において示す例においては、上記成型方法によって成型を行う例であって、その成型装置(50)は、台座(51)を有して、台座(51)にはノズル(56)を装着する穴(55)が設けてありノズル(56)からは、包装容器(100)に設けたスパウト(14)を経由して包装容器(100)の開口部(13)に向けて気体を吹き込んでいる例である。
気体の吹込みは、図10において説明を加えたように矢印(60)で示すようにノズル(56)に供給され、ノズル(56)から包装容器(100)内部へと矢印(61)方向の流れによって図10に示す空隙(32)を形成し、さらに包装容器(100)の立体への成型に伴って、容器の内部空間(33)を形成し、気体の一部は、前述のノズル(56)と台座(51)との間隙(59)から、矢印(62)方向の流れによって、成型装置(50)外へ排出される。
一方、可動式の冶具(52)は、それぞれが図中矢印(57)の方向に可動であって、包装容器(100)の成型過程において、包装容器(100)の側面を外側から挟み込み、また押しつける(押し込む)ように支えて、包装容器(100)の胴部および包装容器全体の成型を行うものである。
冶具(52)の動きは、成型が進むにつれて包装容器(100)の側面が立ち上がり、包装容器(100)が立体になるにしたがって、周囲から包装容器(100)を挟み付けるように押し付けが行われるため、天部側シート(10)および底部側シート(20)に設けられた、成型のための罫線の折り曲げ、また胴部および包装容器(100)全体の形成に効果的である。
吸着機構(53)である吸盤(54)の動きは、成型が進むにつれて包装容器(100)の側面が立ち上がり、包装容器(100)が立体になるにしたがって、矢印(58)の方向、すなわち図11において、下方から上方への動きとなる。
したがって、吸着機構(53)によって吸着された包装容器(100)の底面(31)となる底部側シート(20)の多角形の領域(21)も、上方へ移動する。
包装容器(100)の胴部に、前述のように冶具(52)によって、周囲から挟み付けるようにして押し付けの力を加えるとともに、底面(31)には吸着機構(53)である吸盤(54)によっての、上方への引っ張り上げの力を加えることによって、底面(31)のみならず、天部側シート(10)および底部側シート(20)に設けられた、成型のための罫線の折り曲げ、また胴部(40)および包装容器(100)全体の形成に効果的である。
加えて、気体の吹込みが適度に行われることによって、より安定した成型方法とすることができる。
図12は、本発明による、包装容器の成型方法およびその成型装置に関して、成型の過程を説明するための、成型装置の上方から見た平面模式図である。
本発明による成型装置(50)は、個々の側面を形成するための、隣り合った冶具(52)と冶具(52)との間には、押し付けと同時に側面の各角部から外側に向けて突出するフィン状パネル(34)を挟み込んで、重ね合わせるための機構を備えている。
図12に示す例においては、各々の可動式の冶具(52)が成型に伴って、それぞれが図中矢印(57)方向に動き、包装容器(100)の側面を押し付けによって形成している冶具(52)が、冶具(52)同士の接近とともに、側面の各角部から外側に向けて突出するフィン状パネル(34)を挟み込んで形成するための機構となって、フィン状パネル(34)を形成していることが見て取れる。成型後にこのフィン状パネル(34)を、包装容器(100)の側面に沿わせて取り付けることによって、立体の箱型の包装容器(100)は完成する。
また、成型の過程で気体の吹込みを行う場合には、吹き込む気体がすべて包装容器(100)内部にとどまって、包装容器(100)を箱型に成型する方法のほか、図11に示す例のように、一部が開口部から排出される機構とすることもでき、あるいはまた、開口部(13)から包装容器(100)内側となる部分の内部空間(33)の容積が最大になるまでは気体を吹き込み、以降成型が完了するまでは、外気圧より高い内圧を維持できる機構とすることもできる。
気体の吹込みをこのような機構とする場合には、よりきめ細かく包装容器(100)の内圧を調整し、最適の状態で成型を行うことのできる、成型装置(50)とすることが可能である。
また包装容器(100)の側面を、個々の側面の外側からの押し付けで、側面を挟み込むように矢印(57)の方向に支えて形成する可動式の冶具(52)を有している。また、底部側シート(20)の底面(31)を、図12において手前側に引っ張って形成する吸着機構(53)を有しており、包装容器(100)の成型を行うことができる装置である。
図13は、本発明による、包装容器の成型方法およびその成型装置に関して、成型の過程のうち最終段階を説明するための斜視模式図である。
このようにして、本発明による成型方法により、立体に成型された包装容器(100)は、図12において加えた説明にように側面の各角部から外側に向けて突出するフィン状パネル(34)を有しており、さらに、このフィン状パネル(34)を、図13中の矢印で示す方向に、包装容器(100)の胴部側面に沿わせて、フィン状パネル(34)を胴部側面に取り付けることによって、立体の箱型の包装容器(100)は完成する。なお、フィン状パネル(34)を包装容器(100)の胴部側面に沿わせる方向は限定されない。図3に示す例では、2つのフィン状パネル(34)が、図13に示すように、先端が互いに近づく方向に胴部側面に沿わせられることにより、フィン状パネル(34)の先端どうしが互いに重ねられるが、代わりに、2つのフィン状パネル(34)の一方を、図13に示すのと反対側の胴部側面に沿わせて、フィン状パネル(34)どうしが互いに重ならないようにしてもよい。
すなわち、本発明による包装容器(100)の成型方法は、天部側シート(10)と底部側シート(20)とを重ね、その周縁で全周にわたって互いに固定、またはその一部が連続して構成され、平坦な形状から、立体の箱型に成型する、包装容器(100)の成型方法である。
それに際しては、天面の開口部(13)を除いて密封して平坦な形状の包装容器(100)を製造し、各角部の天部側つなぎ片(16)を、天部側二つ折り罫線(17)で二つ折りして、この天部側つなぎ片を構成する二つの領域を互いに重ね合わせると共に、各角部の底部側つなぎ片(26)を、底部側二つ折り罫線(27)で二つ折りして、この底部側つなぎ片(26)を構成する二つの領域を互いに重ね合わせ、天部側から底部側に連続する包装容器(100)の側面を形成し、かつ二つ折りされた天部側つなぎ片(16)、および底部側つなぎ片(26)の両者で、包装容器(100)の各角部から外側に向けて突出するフィン状パネル(34)を構成し、立体の箱型を成型する方法である。
また本発明においては、包装容器(100)の側面を、個々の側面の外側から、冶具(52)による押し付けで形成し、また包装容器(100)の底面(31)を、底部側シート(20)の外側から、吸着機構(53)による引っ張りで形成する。
また、本発明による成型方法は、個々の側面の外側からの冶具(52)による押し付けと同時に、隣り合った冶具(52)と冶具(52)との間で、側面の各角部から外側に向けて突出するフィン状パネル(34)を挟み込んで形成し、このフィン状パネル(34)を、包装容器(100)の側面に沿わせて、フィン状パネル(34)を胴部側面に取り付けることによって、立体の箱型の包装容器(100)の成型を完成させることを特徴とする。
また、本発明による成型装置(50)は、前述の成型方法を実現するために、平坦な状態の包装容器を装着する台座を備え、包装容器の側面を、個々の側面の外側からの押し付けで、側面を支えて形成する可動式の冶具(52)と、包装容器の底面を形成可能な吸着機構(53)を有し、底部形成のための可動式の吸着機構(53)は、包装容器(100)の高さを増大させるとともに、台座(50)から離れる方向に移動して底面を引っ張る機構を有していることを特徴の一つとするものである。
このように、本発明によれば、紙を基材とするシート材を用いた、互いに重なる形状の2枚のシートを、その周縁部をシールして密閉し、また各々のシートに罫線を巡らせて、立体の箱型に成型可能な包装容器(100)の組み立てを、容易かつ正確に行うことができ、成型不良を起こすことのない、包装容器(100)の成型方法およびその成型装置(50)の提供が可能である。
以下本発明を、実施例および比較例によって更に具体的な説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
天部側シートと底部側シートとを重ねて、天面の開口部を除いて密封して平坦な形状の包装容器を製造し、成型装置を用いて成型を行ない、成型における異常の有無を評価した。
天部側シートおよび底部側シートの材料構成は下記のとおりである。
包装容器外側から、
ポリエチレン(厚さ30μm)/紙(300g/m)/ポリエチレン(厚さ25μm)/ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)/ポリエチレン(厚さ50μm)
である。
天部側シートの開口部には、スパウトを装着している。
スパウトは、ポリエチレン樹脂製で、包装容器の天部側シートの開口部に、溶着によって取り付けたものである。
<実施例1>
天部側シートは、その中央に包装容器の天面となる四角形の領域を、山折りの罫線で囲まれて有しており、天面となる四角形の領域の内側には開口部を有しており、この四角形の各辺を一辺とする四角形の天部側側面が、4面設けられており、互いに隣接する各天部側側面の間の各角部に、天部側つなぎ片が設けられており、これら天部側側面および天部側つなぎ片の外側に、底部側シートと固定する天部側固定部が設けられている。
底部側シートは、その中央に包装容器の底面となる四角形の領域を、山折りの罫線で囲まれて有しており、この四角形の各辺を一辺とする四角形の底部側側面が、4面設けられており、互いに隣接する各底部側側面の間の各角部に、底部側つなぎ片が設けられており、これら底部側側面および底部側つなぎ片の外側に、天部側シートと固定する底部側固定部が設けられている。
天部側シートに天部側二つ折り罫線および天部側区画罫線に沿った折り癖を付与し、底部側シートに底部側二つ折り罫線および底部側区画罫線に沿った折り癖を付与した。その後、これら天部側シートと底部側シートとを重ねて、天部側固定部と底部側固定部とを互いに固定し、天面の前記開口部を除いて密封して平坦な形状の包装容器を製造した。
上記の平坦な形状の包装容器の成型装置は、図9に示す成型装置を用いた。ただし、ノズルの取り付けは行なっていない。
吸着機構(53)は可動式とし、吸盤を用いた。成型によって包装容器の内部空間が増大し、底面が上昇するのに合わせて上昇しながら底面形成の引っ張りをおこなう機構とした。
<比較例1>
成型前の、平坦な形状の包装容器は、天部側シートおよび底部側シートに折り癖が付与されていない点以外は、実施例1と同様である。
平坦な形状の包装容器の成型装置は、図9に示す成型装置を用いた。
ただし、ノズルの取り付けに際して、台座とノズルの間に間隙は設けてはいない。
また、ノズルに関しては、実施例1ではノズルは設けておらず、この部分において異なる。
また、吸着機構(53)は用いていない。この部分は実施例1とは異なる。
実施例1の評価結果は下記のとおりである。
成型後の箱型の形状は、意図した形状に成型することができ、破裂やゆがみ、シワの発生は見られなかった。
すなわちこれは、本発明による包装容器の成型方法およびその成型装置による包装容器の成型が、本発明が課題とするところの、紙を基材とするシート材を用いた、互いに重なる形状の2枚のシートを、その周縁部をシールして密閉し、また各々のシートに罫線を巡らせて、立体の箱型に成型可能な包装容器(100)の組み立てを、容易かつ正確に行うことができ、成型不良を起こすことのない、包装容器(100)の成型方法およびその成型装置の提供が可能であることを裏付けるものである。
比較例1の評価結果は以下のとおりである。
成型後の箱型の形状には、破裂したもの、ゆがみやシワの発生がみられるものがあり、意図した形状を得ることができなかった。
これは、比較例1においては、底部側シートに対する吸着機構を設けておらず、開口部からの気体の吹込みを行っているために、包装容器の内部空間の内圧が、急激または過度の上昇したために、破裂したものや、折り癖を付与しなかったために所望の位置でシート材が折り曲がらずにゆがみやシワの発生があったものと思われる。
このように、本発明によれば、紙を基材とするシート材を用いた、互いに重なる形状の2枚のシートを、その周縁部をシールして密閉し、また各々のシートに罫線を巡らせて、立体の箱型に成型可能な包装容器(100)の組み立てを、容易かつ正確に行うことができ、成型不良を起こすことのない、包装容器(100)の成型方法およびその成型装置の提供が可能であることを検証することができた。
1・・・固定部
2・・・山折りの罫線
3・・・山折りの罫線
10・・・天部側シート
11・・・多角形の領域
13・・・開口部
14・・・スパウト
15・・・天部側側面
16・・・天部側つなぎ片
17・・・天部二つ折り罫線
18・・・天部側固定部
19・・・天部側区画罫線
20・・・底部側シート
21・・・多角形の領域
25・・・底部側側面
26・・・底部側つなぎ片
27・・・底部二つ折り罫線
28・・・底部側固定部
29・・・底部側区画罫線
30・・・天面
31・・・底面
32・・・空隙
33・・・内部空間
34・・・フィン状パネル
40・・・胴部
50・・・成型装置
51・・・台座
52・・・冶具
53・・・吸着機構
54・・・吸盤
55・・・穴
56・・・ノズル
57・・・矢印
58・・・矢印
59・・・間隙
60・・・矢印
61・・・矢印
62・・・矢印
63・・・ポーラスな材料
64・・・矢印
70、72・・・雄型
71、73・・・雌型
100・・・包装容器
A・・・領域
B・・・領域
C・・・領域
D・・・領域

Claims (9)

  1. 天部側シートと底部側シートとがそれぞれの周縁で全周にわたって互いに接続された、平坦な状態から箱型の状態に成型可能な包装容器の成型方法であって、
    前記天部側シートは、
    中央に設けられ、前記包装容器が前記箱型の状態において天面となる多角形の領域と、
    前記天面となる多角形の領域に形成された開口部と、
    前記天面となる多角形の領域の各辺を一辺とする四角形の天部側側面と、
    互いに隣接する前記天部側側面の間に、前記天部側側面同士を繋ぐように形成された天部側つなぎ片と、
    隣接する前記天部側側面の、隣接する辺同士が一致するように前記天部側つなぎ片を二つ折りできるように前記天部側つなぎ片に形成された天部側二つ折り罫線と、
    周縁の少なくとも一部に設けられ、前記底部側シートの一部に対して固定される天部側固定部と、
    少なくとも前記天面となる多角形の領域および前記天部側側面を区画する罫線とを含み、
    前記底部側シートは、
    中央に設けられ、前記包装容器が前記箱型の状態において底面となる多角形の領域と、
    前記底面となる多角形の領域の各辺を一辺とする四角形の底部側側面と、
    互いに隣接する前記底部側側面の間に、前記底部側側面同士を繋ぐように形成された底部側つなぎ片と、
    隣接する前記底部側側面の、隣接する辺同士が一致するように前記底部側つなぎ片を二つ折りできるように前記天部側つなぎ片に形成された底部側二つ折り罫線と、
    周縁の少なくとも一部に設けられ、前記底部側シートの一部に対して固定される底部側固定部と、
    少なくとも前記底面となる多角形の領域および前記底部側側面を区画する罫線とを含み、
    前記天部側シートと前記底部側シートとを互いに重ねて、前記天部側固定部と前記底部側固定部とを互いに固定することにより、前記開口部を除いて密封された前記平坦な状態の前記包装容器が形成され、
    前記平坦な状態の前記包装容器について、
    前記天部側つなぎ片を、前記天部側二つ折り罫線で二つ折りして前記天部側二つ折り罫線で区分された二つの領域を互いに重ね合わせると共に、前記底部側つなぎ片を、前記底部側二つ折り罫線で二つ折りして前記底部側二つ折り罫線で区分された二つの領域を互いに重ね合わせることにより、前記天部側側面および前記底部側側面を含む側面が形成され、
    二つ折りされた前記天部側つなぎ片および前記底部側つなぎ片を前記側面に沿わせて前記側面に取り付けることで前記箱型の状態へ成型することができ、
    前記天部側シートを、前記天部側二つ折り罫線および前記天部側区画罫線に沿って折り曲げて、前記天部側二つ折り罫線および前記天部側区画罫線に沿った折り癖を付与する工程と、
    前記底部側シートを、前記底部側二つ折り罫線および前記底部側区画罫線に沿って折り曲げて、前記底部側二つ折り罫線および前記底部側区画罫線に沿った折り癖を付与する工程と、
    前記天部側シートの前記天部側固定部と前記底部側シートの前記底部側固定部とを互いに固定して、前記平坦な状態にある前記包装容器を形成する工程と、
    前記平坦な状態にある前記包装容器を、前記天部側シートを台座に向けて装着する工程と、
    前記底面となる多角形の領域に対して吸着機構をあてがう工程と、
    前記吸着機構を、前記底面となる多角形の領域を吸着させながら前記天部側シートの前記天面となる多角形の領域から遠ざかるように厚み方向に移動させることで、前記包装容器内側の容積を増大させるとともに、各前記天部側側面および前記底部側側面を、外側から、複数の冶具により押し込んで前記側面を形成し、かつ、隣り合った前記冶具の間で、前記天部側つなぎ片および前記底部側つなぎ片をそれぞれ二つ折りして、前記包装容器内側に空隙を形成する工程と、
    二つ折りした前記天部側つなぎ片および前記底部側つなぎ片を、前記側面に沿わせて前記側面に取り付ける工程とを含むことを特徴とする、包装容器の成型方法。
  2. 前記包装容器内側に空隙を形成する工程において、前記開口部から前記包装容器の内部に向けて、気体を吹き込むことを特徴とする請求項1に記載の包装容器の成型方法。
  3. 前記包装容器内側に空隙を形成する工程において、前記天部側シートの多角形の領域が、前記台座に吸着されることによって固定されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の包装容器の成型方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の、包装容器の成型方法を実行するための包装容器の成型装置であって、
    平坦な状態にある前記包装容器を、天部側シートを向けて装着するための台座と、
    前記包装容器の底面となる多角形の領域を吸着するための吸着機構と、
    前記吸着機構を、前記天部側シートの前記包装容器の天面となる多角形の領域から遠ざかる方向に移動させる機構と、
    前記包装容器の天部側側面および底部側側面を外側から押し込んで側面を形成する複数の可動式冶具とを含み、
    複数の前記可動式冶具は、前記天部側側面および前記底部側側面を外側から押し込むのと同時に、隣接する他の前記可動式冶具とともに、天部側つなぎ片および底部側つなぎ片を挟み込むための機構を備えていることを特徴とする、包装容器の成型装置。
  5. 前記吸着機構は、吸盤を含むことを特徴とする、請求項4に記載の包装容器の成型装置。
  6. 前記台座は、前記天面となる多角形の領域を、吸着によって固定する機構を備えていることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の包装容器の成型装置。
  7. 前記台座は、前記包装容器の開口部から前記包装容器内部に向けて、気体を吹き込む機構を有していることを特徴とする、請求項4〜請求項6のいずれかに記載の包装容器の成型装置。
  8. 前記気体を吹き込む機構は、吹き込んだ前記気体の一部を前記開口部から排出可能な機構を備えていることを特徴とする、請求項7に記載の包装容器の成型装置。
  9. 前記気体を吹き込む機構は、前記開口部から前記包装容器内部に向けて、気体を吹き込んだ後、前記包装容器の内圧が外気圧より高い状態を所定の期間維持できる機構であることを特徴とする請求項7に記載の成型装置。
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