JP2021036817A - 飲料、および乳清たんぱく質を含む飲料の嗜好性改善方法 - Google Patents

飲料、および乳清たんぱく質を含む飲料の嗜好性改善方法 Download PDF

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Abstract

【課題】収斂味を抑制しつつ、止渇性が得られる飲料を提供する。【解決手段】飲料は、乳清たんぱく質、およびグリセロールを含有し、当該グリセロール濃度が0.02〜0.16質量%である。【選択図】なし

Description

本発明は、飲料、および乳清たんぱく質を含む飲料の嗜好性改善方法に関する。
近年、食トレンドとして「低糖質・高たんぱく」の流れを受け、プロテイン市場が活性化し、乳たんぱく質(プロテイン)入り飲食品の開発も進んでいる。乳たんぱく質の中でも乳清たんぱく質は、熱や酸性下で安定であることから、酸性飲料への好適であるとともに、栄養価も高いことから、スポーツドリンク等の止渇性飲料としての適用が期待されている。
しかしながら、乳清たんぱく質を飲料に配合すると、乳清たんぱく質由来の収斂味が感じられ、嗜好性、止渇性が低下してしまう傾向があった。なかでも、止渇性飲料を開発する上で、収斂味による後味の低下は大きな問題となる。
特許文献1には、飲食品において、グリセリンを有効成分とした風味改善剤が開示され、酸味や苦味などの雑味をグリセリンによりマスキングする技術が開示されている。
また特許文献2には、飲食品において、乳清たんぱく質に由来する収斂味を抑制するため、でんぷん分解糖存在下で加熱を行う技術が開示されている。
特開2016−214212号公報 特開2005−24529号公報
しかしながら、特許文献1,2には、乳清たんぱく質とグリセロールとの組み合わせに着目したものではなかった。本発明者は、新たに、収斂味を抑制する観点から検討を行った結果、乳清たんぱく質を含む飲料に所定量のグリセロールを含有させることで収斂味を抑制しつつ、良好な止渇性が得られることを初めて見出した。
本発明によれば、
乳清たんぱく質、およびグリセロールを含有し、
当該グリセロール濃度が0.02〜0.16質量%である飲料が提供される。
また、本発明によれば、乳清たんぱく質を含む飲料の嗜好性改善方法であって、
乳清たんぱく質、およびグリセロールを混合し、当該グリセロール濃度が0.02〜0.16質量%となるように調製する工程を含む、乳清たんぱく質を含む飲料の嗜好性改善方法が提供される。
本発明によれば、収斂味を抑制しつつ、止渇性が得られる飲料を提供することができる。
<飲料>
本実施形態の飲料は、乳清たんぱく質、およびグリセロールを含有し、当該グリセロール濃度が0.02〜0.16質量%である。これにより、収斂味を抑制しつつ、止渇性が得られる。
以下、本実施形態の飲料について詳細を説明する。
[グリセロール]
グリセロールは、1,2,3−プロパントリオールの3価のアルコールであり、グリセリンとも呼ばれる。
グリセロールは、乳化剤や乳化香料などに含まれ、広く用いられるものであるが、本実施形態の飲料においては、従来の乳化香料等を含む飲料よりもグリセロールを高い濃度で含むものである。ここで、飲料中のグリセロールの濃度のみを高くすると、グリセロールに特異的な甘みや脂臭さが感じられやすくなるが、所定量のグリセロールと乳清たんぱく質とを組み合わせることで、グリセロールによる特異的な甘みや脂臭さを抑制しつつ、乳清たんぱく質に由来する収斂味を効果的に抑制できる。
グリセロール濃度は、0.02〜0.16質量%であり、好ましくは0.03〜0.15質量%であり、より好ましくは0.05〜0.12質量%である。
上記グリセロール濃度を上記下限値以上とすることにより、収斂味を抑制しつつ、後味を良好にできる。一方、グリセロール濃度を、上記上限値以下とすることにより、止渇性を向上し、後味を良好にしつつ、飲料全体のバランスを良好にできる。
グリセロール濃度の測定は、例えば、市販の食品及び分析用試薬キットを用いて行うことができる。
[乳清たんぱく質]
乳清たんぱく質としては、例えばチーズやバター、カゼイン製造工程の副産物として得られる乳清(ホエイ)から単離される球状のたんぱく質の混合物である。
また、本実施形態の飲料は、乳清たんぱく質として、限外濾過法やクロマトグラフィなどにより濃縮・精製されたものを用いてもよい。具体的には、WPC(Whey Protein Concentrate)、WPI(Whey Protein Isolate)などの乳清たんぱく質が挙げられる。
本実施形態において、乳清たんぱく質の含有量は、飲料全体に対して、0.5〜2.0質量%であることが好ましく、0.7〜1.5質量%であることがより好ましい。
乳清たんぱく質の含有量を上記下限値以上とすることにより、収斂味を抑制しつつも、プロテイン入りの飲料として高栄養化を図ることができる。
一方、乳清たんぱく質の含有量を、上記上限値以下とすることにより、止渇性を保持しつつ、収斂味を抑制できる。また、粘度が上昇しすぎることを抑制し、止渇性飲料としての飲みやすさを維持できる。
本実施形態の飲料において、乳清たんぱく質(g)に対するグリセロールの質量(g)比が、好ましくは0.01〜0.3であり、より好ましくは0.02〜0.2であり、さらに好ましくは0.02〜0.15である。
乳清たんぱく質に対するグリセロールの質量比を、上記下限値以上とすることにより、収斂味を抑制しつつも、プロテイン入りの飲料として高栄養化を図ることができる。
一方、乳清たんぱく質に対するグリセロールの質量比を、上記上限値以下とすることにより、止渇性を保持しつつ、収斂味を抑制できる。また、粘度が上昇しすぎることを抑制し、止渇性飲料としての飲みやすさを維持できる。
本実施形態の飲料は、本発明の効果が得られる限りにおいて、次の成分を含んでもよい。
[グリセリン脂肪酸エステル]
本実施形態の飲料は、さらにグリセリン脂肪酸エステルを含んでもよい。上記のグリセロールとグリセリン脂肪酸エステルとを併用することにより、収斂味の抑制と、止渇性とのバランスを一層向上させることができる。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、具体的には、ジグリセリン脂肪酸エステル、トリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。
また、グリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素数は12以上が好ましく、14以上がより好ましく、16以上がさらに好ましい。
なお、グリセリン脂肪酸エステルのHLBとしては、5以下が好ましく、4以下がより好ましく、一方、0以上が好ましく、1以上のものがより好ましく、2以上がさらに好ましい。
グリセロールに対するグリセリン脂肪酸エステルの質量比が、好ましくは0.05〜0.5であり、より好ましくは0.07〜0.4であり、さらに好ましくは0.1〜0.4である。
グリセロールに対するグリセリン脂肪酸エステルの質量比を、上記の数値範囲とすることにより、収斂味を抑制しつつも良好な後味および止渇性が保持され、飲料全体のバランスを良好にできる。
[その他成分]
本実施形態の飲料は、本発明の効果が得られる限りにおいて、上記以外の種々の成分を含んでもよい。例えば、上記酸味料、食塩、甘味料、香料、増粘多糖類、pH調整剤、果汁、各種栄養成分、着色料、希釈剤、酸化防止剤等を含んでもよい。
上記酸味料としては、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、酢酸、グルコン酸、コハク酸、リン酸、およびフマル酸またはそれらの塩の中から選ばれる1種または2種以上が挙げられる。なかでも、果実風味の良さ、後味の良さのバランスを良好にできる観点から、クエン酸、リン酸および/またはその塩を含むことが好ましい。
上記の食塩とは、塩化ナトリウムを主成分とする食用の塩をいう。食塩は、精製塩といった塩化ナトリウムそのものであってもよく、海塩、岩塩、天塩、および山塩等であってもよい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いでもよい。
食塩の含有量は、止渇性を向上する観点から、好ましくは、0.005質量%以上であり、より好ましくは、0.01質量%以上であり、一方、止渇性を保持し、収斂味を抑制する観点から、好ましくは0.2質量%以下であり、より好ましくは、0.1質量%以下であり、さらに好ましくは、0.05質量%以下である。
食塩濃度(質量%)は、モール法で分析することができる。
上記の甘味料としては、砂糖(ショ糖)、果糖、高果糖液糖や果糖ブドウ糖液糖等の異性化糖、ブドウ糖、グラニュー糖、乳糖、および麦芽糖等の糖類、キシリトール、およびD−ソルビトール等の低甘味度甘味料;アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテーム、アスパルテーム、およびサッカリン等の高甘味度甘味料が挙げられる。甘味料は1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
上記の香料としては、天然香料または合成香料を問わず用いることができる。例えば、フルーツフレーバー、植物フレーバー、またはこれらの混合物である。フルーツフレーバーにおける「フルーツ」としては、例えば、レモン、オレンジ、蜜柑、グレープフルーツ、シークヮーサー、柚およびライム等の柑橘類、キウイ、苺、桃、葡萄、林檎、パイナップル、マンゴー、メロン、およびバナナ等が挙げられる。これら香料は、1種類を単独で用いてもよく、また2種類以上を用いてもよい。
これらの香料の形態は、粉末香料、水溶性香料、乳化香料、油溶性香料等の何れであってもよいが、飲料の外観を良好に保持する観点から、水溶性香料、乳化香料であることが好適である。
上記の増粘多糖類は、粘度を調整したり、風味付けを行う観点から用いられる。増粘多糖類としては、例えば、ゼラチン、ペクチン、カラギーナン、ガラクトマンナン、大豆多糖類、脱アシルジェランガム、ネイティブジェランガム、グルコマンナン、キサンタンガム、グアーガム、タマリンドシードガム、タマリンドカム、アラビアガム、タラガムおよびアルギン酸塩等が挙げられる。増粘多糖類は1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
[飲料の物性]
本実施形態の飲料は、波長660nmにおける吸光度は、特に限定されないが、例えば、1未満であることが好ましい。
本実施形態の飲料は、外観における水のような飲みやすさを保持する観点から、用途に応じて透明度が高いものであってもよいが、これに限られるものではない。本実施形態の飲料の波長660nmにおける吸光度は、2程度であっても、飲用時の良好な止渇性を保持することができる。
なお、波長660nmにおける吸光度は、例えば、紫外可視分光光度計(UV−1600(株式会社島津製作所製))を用いて測定することができる。
本実施形態の飲料の酸度は、クエン酸の相当量として換算した値(クエン酸酸度)において、好ましくは0.1〜0.5質量%、より好ましくは0.2〜0.4質量%である。
クエン酸酸度を、上記上限値以下とすることにより、収斂味を抑制しつつ、良好な後味が得られ、一方、上記下限値以上とすることにより、止渇性を向上し、果実風味の良さ、後味の良さのバランスを良好にできる
クエン酸酸度の測定方法は、特に限定はされないが、例えば以下の手順に従って行うことができる。試料5〜15gを200ml容三角フラスコに正確に測り取り、水で適宜希釈して1%フェノールフタレイン指示薬数滴を加え、25mlビューレットに入れた0.1M水酸化ナトリウムで振り混ぜながら滴定し、30秒間赤色が持続する点を終点とする。水素イオン濃度計を用いる場合は、マグネティックスターラーでかき混ぜながら同様に滴定し、pHが8.1になったときを終点とする。
本実施形態の飲料のブリックス値(糖度)は、好ましくは1〜10°であり、より好ましくは2〜8°であり、さらに好ましくは3〜5°である。
ブリックス値を、上記下限値以上とすることにより、適度な甘みが得られ、後味の良さを保持しつつ、収斂味を抑制できる。一方、ブリックス値を上記上限値以下とすることにより、酸味と甘みのバランスを良好にし、止渇性が得られやすくなる。
当該ブリックス値は、飲料に含まれる糖類や甘味料の含有量を調整することで適宜制御できる。
本実施形態の飲料の20℃におけるpHは、2.8〜4.6であることが好ましく、3.2〜4.0であることがより好ましく、3.3〜3.8であることがさらに好ましい。これにより、止渇性を保持し、後味を良好に保持できる。
なお、pHの測定は、市販のpH測定器を用いるなどして行うことができる。pHの調整は、例えば、特定酸の量を変えることや、pH調整剤を用いることなどにより行うことができる。
[製造方法、容器など]
本実施形態の飲料は、上述の各成分を定法に従って水に均一に混合することで得ることができる。
本実施形態の飲料は、加熱殺菌され、容器に詰められた状態の容器詰め飲料としてもよい。容器としては、ガラス、紙、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート等)、アルミ、およびスチール等の単体もしくはこれらの複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。また、容器の種類は、特に限定されるものではないが、たとえば、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶、紙パック、チルドカップ、瓶、アルミパウチ等が挙げられる。
さらに飲料を外観から観察し、中身を確認できる観点、また、取扱性、流通性、携帯性等の観点から、容器はペットボトルであることが好ましい。
本発明の飲料は、希釈せずにそのまま飲用できる飲料であることが好ましく、一度にゴクゴク飲める、がぶ飲みできる、といったいわゆるドリンカビリティを有する。容量としては、特に限定されないが、止渇性、飲みやすさ、携帯性、保存性等観点から、好ましくは100mL〜2000mL、より好ましくは150mL〜1500mLであり、さらに好ましくは200mL〜1000mlである。
また、本発明の飲料は、清涼飲料、スポーツドリンク、果汁飲料、および機能性飲料として好適である。
<乳清たんぱく質を含む飲料の嗜好性改善方法>
本実施形態の乳清たんぱく質を含む飲料の嗜好性改善方法は、
乳清たんぱく質、およびグリセロールを混合し、当該グリセロール濃度が0.02〜0.16質量%となるように調製する工程を含む。
これにより、収斂味を抑制しつつ、止渇性が得られる。また、後味が良好となり、果実フレーバーを含んだ場合、良好な果実風味が効果的に得られるようになる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例および比較例で得られた飲料について、以下の評価および測定を行った。
<評価>
・官能評価:実施例および比較例の飲料それぞれを、熟練した5名の技術者が試飲し、「収斂味の強さ」、「後味の良さ」、「果実風味の良さ」、「ゴクゴク飲める」、「総合評価(スポーツドリンクとして)」それぞれについて、対照品(比較例1)の評価3点を基準として、以下の5段階で評価し、その平均値をとった。
評価「収斂味の強さ」
5点:対照品と比べて、収斂味が強い。
4点:対照品と比べて、収斂味がやや強い。
3点:対照品と比べて、収斂味が同程度に感じられる。
2点:対照品と比べて、収斂味がやや弱い。
1点:対照品と比べて、収斂味が弱い。
評価「後味の良さ」、「果実風味の良さ」、「ゴクゴク飲める」
5点:対照品と比べて、良い。
4点:対照品と比べて、やや良い。
3点:対照品と比べて、あまり変わらない。
2点:対照品と比べて、やや悪い。
1点:対照品と比べて、悪い。
評価「総合評価(スポーツドリンクとして)」
5点:対照品と比べて、香味バランスが良く、良好な風味である。
4点:対照品と比べて、やや香味バランスが良く、良好な風味である。
3点:対照品と比べて、同程度の香味バランスである。
2点:対照品と比べて、やや香味バランスが悪く、風味が良好ではない。
1点:対照品と比べて、香味バランスが悪く、良好な風味ではない。
<測定>
・波長660nmにおける吸光度:分光光度計を用いて各飲料の波長660nmにおける吸光度を測定した。なお、吸光度測定は、20℃の温度条件下、石英セルを用いて実施した。
・ブリックス値:糖用屈折計示度「RX−5000α」株式会社アタゴ製を用いてブリックス値を測定した。飲料の液温は20℃とした。
・乳清たんぱく量(ppm):ELISAキット(アレルゲンアイ ELISA II 牛乳 指標たんぱく質:β−ラクトグロブリン、プリマハム社製)を用い、分析を行った。
[実験1]グリセロールによる効果の検証
<実施例1、比較例1,2>
表1に示す濃度となるように、砂糖、WPI895(乳清たんぱく質、フォンテラ社製)、85%リン酸、無水クエン酸、クエン酸三ナトリウム、食塩、アセスルファムカリウム、スクラロース、キウイフレーバーを純水とともに混合し、調合液を調製した。
この時、さらに85%グリセロール製剤を表1に示す濃度となるように配合した。
その後、調合液を95℃で瞬間殺菌した後、500mlのPETボトル(吉野工業社製耐熱PET500ml)にホットパック充填し、容器詰め飲料を得た。
得られた飲料のナトリウムイオン濃度、ブリックス値(20℃)、pH、クエン酸酸度、ナトリウム濃度、乳清たんぱく質量、吸光度は、表1に示す通りであった。
得られた各飲料について、上記の評価および測定を行い、結果を表1に示した。
Figure 2021036817
[実験2−1]グリセロールとグリセリン脂肪酸エステルを併用した場合の効果の検証
<実施例2〜4、比較例3>
上記実施例1と同様にして、調合液を調製した。
この時、さらに乳化香料(ジグリセリンモノミリスチン酸エステル5質量%、グリセロール64質量%、フレーバーベース1質量%、その他30質量%)を表2に示す濃度となるように配合した。なお、乳化香料に含まれるその他は、レシチン、有機酸、および水である。
その後、上記実施例1と同様にして、容器詰め飲料を得、同様の評価および測定を行った。結果を表2に示した。
Figure 2021036817
[実験2−2]グリセロールとグリセリン脂肪酸エステルを併用した場合の効果の検証
<実施例5〜10、比較例4>
上記実施例1と同様にして、調合液を調製した。
この時、さらに乳化剤A(ジグリセリンモノミリスチン酸エステル25質量%、その他75質量%)、または乳化剤B(ジグリセリンモノミリスチン酸エステル10.5質量%、グリセロール30質量%、その他59.5質量%)を表3に示す濃度となるように配合した。なお、乳化剤A,Bに含まれるその他は、レシチン、有機酸、および水である。
その後、上記実施例1と同様にして、容器詰め飲料を得、同様の評価および測定を行った。結果を表3に示した。
Figure 2021036817
[実験3]乳清たんぱく質の違いによる効果の検証
<実施例11,12>
上記実施例1のWPI895(乳清たんぱく質、Bayerische Milchindustrie(BMI)eG社製)の代わりに、WPC(乳清たんぱく質、Bayolan P80 h+k)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、容器詰め飲料を得、同様の評価および測定を行った。結果を表4に示した。
Figure 2021036817

Claims (10)

  1. 乳清たんぱく質、およびグリセロールを含有し、
    当該グリセロール濃度が0.02〜0.16質量%である飲料。
  2. 前記乳清たんぱく質に対する前記グリセロールの質量比が、0.01〜0.3である、請求項1に記載の飲料。
  3. 前記乳清たんぱく質の含有量が、前記飲料全体に対して0.5〜2.0質量%である、請求項1または2に記載の飲料。
  4. グリセリン脂肪酸エステルをさらに含有する、請求項1乃至3いずれか一項に記載の飲料。
  5. 前記グリセロールに対する前記グリセリン脂肪酸エステルの質量比が、0.05〜0.5である、請求項4に記載の飲料。
  6. クエン酸酸度が0.1〜0.5質量%である、請求項1乃至5いずれか一項に記載の飲料。
  7. ブリックス値が1〜10°である、請求項1乃至6いずれか一項に記載の飲料。
  8. pH(20℃)が2.8〜4.6である、請求項1乃至7いずれか一項に記載の飲料。
  9. 容器に充填されている、請求項1乃至8いずれか一項に記載の飲料。
  10. 乳清たんぱく質を含む飲料の嗜好性改善方法であって、
    乳清たんぱく質、およびグリセロールを混合し、当該グリセロール濃度が0.02〜0.16質量%となるように調製する工程を含む、乳清たんぱく質を含む飲料の嗜好性改善方法。
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