JP2021036302A - レンズユニットおよびカメラモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】鏡筒の像側に配置される光学フィルタの接着強度の管理が不要であり、かつ接着強度の低下に伴う光学フィルタの剥がれが生じることがなく、生産性および信頼性が向上したレンズユニットおよびカメラモジュールを提供する。【解決手段】フィルタ保持部20の物体側の面21には、凸部22と凸部22の組合せまたは凸部22とストッパー部23の組合せのいずれかが形成されており、フィルタ配置部16の像側の面には、四角形状の光学フィルタ7が配置され、光学フィルタ7の4つの角部のうち、少なくとも対向する2つの角部が、凸部22と凸部22の間、または凸部23とストッパー部23との間に係止されている。【選択図】図5

Description

本発明は、レンズユニットおよびカメラモジュールに関する。
近年、車両にカメラが搭載され、車載カメラが撮像した車外の風景等の撮像画像が、車内に搭載されたモニタ等に表示されるようになっている。また、撮像画像は、駐車支援機能、自動ブレーキ機能、自動運転機能等に利用されるようになっている。この車載カメラに用いられるレンズユニットは、撮像対象に向けられる側(物体側)が車外に露出した状態となるので、強度、防水性、耐薬品性および高温耐久性等が要求される。また、温度変化によるレンズの曇りを防止する必要がある。
特許文献1には、鏡筒内部の気密状態が確保されるように構成されたレンズユニットが開示されている。このレンズユニットでは、4つのレンズが鏡筒内に光軸方向に沿って並べて配置され、物体側では、最も物体側のレンズと鏡筒の内周面との間にOリングを配置することで、シール性が実現されている。また、像側(撮像素子側)では、接着剤を介して光学フィルタを鏡筒に接着することで、シール性が実現されている。このように、物体側および像側がシールされることで、鏡筒内部の気密性が確保され、レンズの曇りが防止されるようになっている。
特許第4999508号公報
ところで、上述のようなレンズユニットには、鏡筒の像側の面に四角形状の凹部が形成され、この凹部に、四角形状の光学フィルタが接着固定されているものがある。このように接着により光学フィルタを固定する場合、接着強度(貼り付け強度)はばらつきが大きいため、接着強度を定量的に管理して、品質を安定させることが困難であるという問題があった。また、使用される環境(温度等)の変化により、光学フィルタと鏡筒との接着強度が低下する場合があり、信頼性の面で問題があった。特に、レンズユニットに衝撃や振動が加えられた場合に、接着強度が低下し、光学フィルタの脱落や剥がれが顕著に表れる傾向があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、鏡筒の像側に配置される光学フィルタの接着強度の管理が不要であるとともに、接着強度の低下に伴う光学フィルタの剥がれが生じることがなく、生産性および信頼性が向上したレンズユニットおよびカメラモジュールを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のレンズユニットは、
円筒状に形成された樹脂製の鏡筒と、前記鏡筒の内側に、前記鏡筒の軸方向に沿って並べて配置された複数のレンズとを備えるレンズユニットであって、
前記鏡筒は、
像側内周面に、径方向内側に向かって延びるように形成された環状のフィルタ配置部と、
像側端面の内周側縁部に、径方向内側に向かって延びる板状の部材が、少なくとも2箇所に形成されてなるフィルタ保持部とを備え、
前記フィルタ保持部の物体側の面には、凸部と凸部の組合せまたは凸部とストッパー部の組合せのいずれかが形成されており、
前記フィルタ配置部の像側の面には、四角形状の光学フィルタが配置され、
前記光学フィルタの4つの角部のうち、少なくとも対向する2つの角部が、前記凸部と凸部の間、または前記凸部とストッパー部との間に係止されている。
このような構成によれば、鏡筒の像側の端面に、径方向内側に向かって延びる板状のフィルタ保持部を設け、四角形状の光学フィルタの4つの角部のうち、少なくとも対向する2つの角部が、フィルタ保持部の物体側の面に形成されている凸部と凸部の間、または凸部とストッパー部との間に係止されているので、光学フィルタの回転方向への動きが規制されるとともに、光学フィルタの軸方向への動きが規制される。これにより、接着をせずに光学フィルタを鏡筒に固定できるため、接着強度の管理が不要となり品質が安定し、生産性が向上する。また、使用環境の変化によって接着強度が低下することがないため、信頼性を向上させることができる。
また、本発明の前記構成において、前記ストッパー部は、前記凸部より突出量が大きい突起形状であることを特徴とする。また、本発明の前記構成において、前記ストッパー部は、前記フィルタ保持部の物体側の面に垂直な面であって、前記光学フィルタの回転を規制する平面部を有する形状であることを特徴とする。
このような構成によれば、ストッパー部として、突出量が大きい突起形状、または光学フィルタの回転を規制する平面部を有する形状が設けられているため、光学フィルタを回転させて、その角部をフィルタ保持部の凸部と凸部の間、または凸部とストッパー部との間に係止させる際に、光学フィルタが停止せずに回転してしまうのを確実に防止できる。これにより、光学フィルタを配置する際の作業性が向上する。
また、本発明の前記構成において、前記フィルタ保持部は、像側の面の少なくとも一方の凸部に対応する箇所が凹形状となっているとともに、前記凹形状の反対側に位置する凸部の基端部が、前記フィルタ保持部の物体側の面であるベース面よりも物体側に位置していることを特徴とする。
このような構成によれば、フィルタ保持部の凹形状の反対側に位置する凸部の基端部が、フィルタ保持部の物体側の面であるベース面よりも物体側に位置している。このため、光学フィルタの回転方向への動きがより確実に規制されるとともに、光学フィルタの軸方向への動きがより確実に規制される。これにより、光学フィルタの固定の信頼性をさらに向上させることができる。
また、本発明の前記構成において、前記光学フィルタは、前記フィルタ配置部に接着されていることを特徴とする。このような構成によれば、四角形状の光学フィルタの4つの角部のうち、少なくとも対向する2つの角部が、フィルタ保持部の物体側の面に形成されている凸部と凸部の間、または凸部とストッパー部との間に係止されているとともに、さらに、光学フィルタがフィルタ配置部に補助的に接着されているため、光学フィルタの固定がより強固なものとなり、光学フィルタ固定の信頼性をさらに向上させることができる。
また、本発明の前記構成において、前記鏡筒の前記フィルタ配置部には、前記フィルタ保持部の物体側の面と対向する位置に、軸方向に貫通する孔が形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、フィルタ配置部には、フィルタ保持部の物体側の面と対向する位置に、軸方向に貫通する孔が形成されているため、鏡筒の像側端面に、径方向内側に向かって突出するフィルタ保持部を設けた場合であっても、鏡筒の形状が、いわゆるアンダーカット形状とならない。このため、金型の構造を複雑な構造とせず、簡易な構造の金型により鏡筒を成形することができる。これにより、製造コストを低減できるとともに、成形に要する時間が短縮されるため、生産性が向上する。
本発明のカメラモジュールは、前記構成のレンズユニットと、前記レンズユニットで結像された画像を撮像する撮像素子とを備えることを特徴とする。このような構成によれば、カメラモジュールは、上述の本発明のレンズユニットと同様の効果を奏することができる。
本発明によれば、鏡筒の像側に配置される光学フィルタの接着強度の管理が不要であるとともに、接着強度の低下に伴う光学フィルタの剥がれが生じることがないため、生産性および信頼性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係るレンズユニットの軸方向断面図である。 同、鏡筒を像側から見た図である。 同、鏡筒を像側から見たもので、変形例を示す図である。 同、図2に示すA−A線における端面図である。 同、レンズユニットを像側から見たもので、(a)は光学フィルタをフィルタ配置部に載置した状態を示す図であり、(b)は光学フィルタを回転させ、2つの角部がフィルタ保持部に保持された状態を示す図である。 同、図3に示す鏡筒を用いたレンズユニットを像側から見たもので、(a)は光学フィルタをフィルタ配置部に載置した状態を示す図であり、(b)は光学フィルタを回転させ、4つの角部がフィルタ保持部に保持された状態を示す図である。 同、図5に示すB−B線における概略断面図である。 同、図5に示すB−B線における概略断面図であり、フィルタ保持部の変形例を示す図である。 同、フィルタ保持部の変形例を示すもので、(a)は鏡筒を像側から見た図であり、(b)は(a)に示すC−C線における概略断面図である。 同、フィルタ保持部の一部を熱溶着した場合を示すもので、(a)はレンズユニットを像側から見た図であり、(b)は(a)に示すD−D線における概略断面図である。 同、レンズユニットを像側から見た図であり、接着剤の塗布箇所の説明図である。 同、鏡筒のフィルタ配置部およびフィルタ保持部を成形する箇所の金型構造を示す説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係るレンズユニット100の軸方向断面図である。なお、図1では、断面であることを示すハッチングを省略している。レンズユニット100は、鏡筒10、第1レンズ1、第2レンズ2、第3レンズ3、第4レンズ4、複数の絞り6および光学フィルタ7等を備えている。
レンズユニット100において、第1レンズ1、第2レンズ2、第3レンズ3および第4レンズ4が像を結ぶ像側(結像側)の端部に、光学フィルタ7が配置されている。光学フィルタ7の配置の詳細については後述する。レンズユニット100の像側であって、光学フィルタ7と対向する位置には撮像素子(図示せず)が配置されており、この撮像素子は第1レンズ1〜第4レンズ4で結像された画像を撮像する。また、レンズユニット100は、像側とは反対側の端部、すなわち物体側の端部が撮像対象を向くように配置されている。このレンズユニット100は、物体の像を像側に形成するものであり、例えば自動車に搭載される車載カメラに用いられる。車載カメラには、例えば、車両のサイドミラーに搭載されて車両の後方を撮像するリアビューカメラがある。レンズユニット100は、物体側の端部が車両の外側に露出した状態で車両に設置される。
鏡筒10は、円筒状の部材であり、樹脂で形成されている。樹脂としては、ナイロン系の樹脂をガラス繊維で強化したものが用いられる。このナイロン系の樹脂とは、一般に脂肪族骨格を含むポリアミドである。この樹脂は、耐薬品性に優れるとともに、優れた強靭性、耐衝撃性、柔軟性を示し、さらに、ガラス繊維等の複合材との親和性も高くエンジニアリングプラスチックとして扱いやすものである。しかし、吸水率が高く、吸水すると膨張するので、できるだけ吸水率の低いポリアミド系樹脂を用いることが好ましい。そこで、吸水率が低減されたポリアミド樹脂である、例えば、レニー(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)を用いてもよい。
第1レンズ1は、略円形状のガラス製レンズであり、第2レンズ2〜第4レンズ4は、略円形状のガラス製または樹脂製レンズである。第1レンズ1〜第4レンズ4は、それぞれの光軸を一致させた状態で、鏡筒10の内側に配置されている。鏡筒10の内周面は、物体側から像側に向かって段階的に径(内径)が小さくなっている。また、略円形状の第1レンズ1〜第4レンズ4は、配置位置が物体側から像側に向かうにつれて、その外径が小さくなっている。第1レンズ1〜第4レンズ4は、その外周面が鏡筒10の内周面と当接することで、光軸方向と直交する方向に対して位置決めされている。なお、鏡筒10の内周面は、例えば12角形の多角形状となっている。
絞り6は、環状の部材であり、例えば金属で形成されている。この絞り6は、鏡筒10の内側のレンズ間等に配置されている。絞り6には、透過光量を制限し、明るさの指標となるF値を決定する開口絞り、またはゴーストの原因となる光線や収差の原因となる光線を遮光する遮光絞りがある。
鏡筒10の像側内周面には、径方向内側に向かって突出し、軸方向から見て環状となっている支持部11が設けられている。この支持部11には、第4レンズ4の外周部における像側の面が当接している。なお、レンズの外周部とは、レンズにおける有効径の外周側に形成されている部位(フランジ部)である。また、支持部11には、第4レンズ4の外径より小さい径の開口部が設けられている。
また、鏡筒10の最も物体側の端部には、カシメ部12が設けられている。カシメ部12は、鏡筒10の内側に部品が収容された後、カシメにより形成される。このカシメ部12の内径は、第1レンズ1の外径より小さくなっている。カシメ部12の内周側の面は、第1レンズ1の物体側の面の外周部に当接している。鏡筒10の内部に収容される部品は、支持部11とカシメ部12との間に挟まれるようにして支持されている。これにより、各部品の間に隙間が形成されないようになっている。
なお、図示は省略しているが、第1レンズ1の像側外周面に、外径が物体側外周面より小さく形成された縮径部を設け、この縮径部と鏡筒の内周面との間に、シール部材としてのOリングを配置してもよい。このOリングは、例えばゴムで弾性変形可能に形成され、第1レンズ1と鏡筒10との間に圧縮(押圧)された状態で配置されており、レンズユニット100の物体側の端部における隙間を封止し、鏡筒10の内部に水や埃等が浸入するのを防いでいる。
光学フィルタ7は、四角形状に形成されたフィルタであり、特定の周波数成分を除去する目的で配置されている。光学フィルタ7としては、例えば赤外線カットフィルタがある。
次に、光学フィルタ7の鏡筒10への固定について説明する。
図1に示したように、鏡筒10の像側内周面には支持部11が設けられているが、この支持部11は、フィルタ配置部16ともなっている。すなわち、フィルタ配置部16は、鏡筒10の像側内周面に径方向内側に向かって延びるように環状に形成されているといえる。フィルタ配置部16は、その外周側に位置する最も像側の端面15より物体側に控えた形で形成されている。換言すると、像側の端面15は、フィルタ配置部16より像側に位置している。
鏡筒10の像側の端面15には、フィルタ保持部20が設けられている。図2は、鏡筒10を像側から見た図である。本実施の形態では、フィルタ保持部20は、鏡筒10の像側の端面15の内周側の縁部における、互いに対向する(鏡筒10の中心に対して対称となる)位置に、径方向内側に向かって延びるように形成された2箇所の板状の形状(部材)によって構成されている。なお、フィルタ保持部20と対向する位置のフィルタ配置部16には、軸方向に貫通する貫通孔17が設けられている。
図3は、フィルタ保持部20の変形例を示す図であるが、本例では、フィルタ保持部20は、端面15の内周側の縁部に、周方向に沿って90°毎に、径方向内側に向かって延びる4箇所の板状の形状(部材)によって構成されている。以下、2箇所または4箇所のすべての形状を指してフィルタ保持部20という場合と、1箇所の形状を指してフィルタ保持部20という場合とがある。図1に示すように、フィルタ保持部20は、端面15の内周側縁部から像側(撮像素子側)に向かって延びるとともに、直角に折れ曲がって径方向内側に向かって延びており、断面L字状となっている。
図4は、図2に示すA−A線における端面図である。フィルタ保持部20における軸方向と直交する面のうち、物体側の面(レンズ側の面)をベース面21とする。ベース面21には、物体側に向かって突出する突起形状である凸部22が、2箇所に並設されている。この凸部22,22は、フィルタ保持部20の幅方向(鏡筒10の中心とフィルタ保持部20の中央部とを結ぶ直線に直交する方向)に、所定の距離だけ離間した状態で並べて配置されている。この所定の距離は、フィルタ保持部20が光学フィルタ7を保持した際に、光学フィルタ7の回転が規制される距離となっている。また、凸部22,22の先端は、R面となっており、丸みを有している。
次に、図5を用いて、光学フィルタ7の鏡筒10への取り付け手順について説明する。
まず、図5(a)に示すように、四角形状の光学フィルタ7を、フィルタ保持部20との干渉を避けつつ、フィルタ配置部16に載置する。
次に、図5(b)に示すように、鏡筒10を固定した状態で、四角形状の光学フィルタ7を時計回りまたは反時計回りに45°回転させ、光学フィルタ7の対向する2つの角部を、それぞれフィルタ保持部20における凸部22,22の間に移動させる。このとき、光学フィルタ7の2つの角部は、一方の凸部22の先端に当接しながら移動し、一方の凸部22を乗り越えると、他方の凸部22の手前(すなわち一方の凸部22と他方の凸部22との間)で停止する。
図6は、図3で示したフィルタ保持部20が設けられている場合における、光学フィルタ7の鏡筒10への取り付け手順について説明する図である。
まず、図6(a)に示すように、光学フィルタ7を、フィルタ保持部20との干渉を避けつつ、フィルタ配置部16に載置する。
次に、図6(b)に示すように、鏡筒10に固定した状態で、四角形状の光学フィルタ7を時計回りまたは反時計回りに45°回転させ、光学フィルタ7の4つの角部を、それぞれフィルタ保持部20における凸部22,22の間に移動させる。
図7は、図5に示すB−B線における概略断面図である。
光学フィルタ7は、少なくとも対向する2つの角部が凸部22,22の間に係止されている。これにより、光学フィルタ7の回転方向(周方向)への移動が規制されるとともに、光学フィルタ7の軸方向(物体側および像側)への移動が規制される。これにより、接着せずに光学フィルタを鏡筒10に固定できるため、接着強度の管理が不要となり品質が安定し、生産性が向上する。また、使用環境の変化によって光学フィルタ7の接着強度が低下することがないため、信頼性を向上させることができる。
次に、図8を用いて、フィルタ保持部20の変形例(その1)について説明する。
凸部22,22のベース面21に対する突出量は、異なるものとしてもよい。すなわち、図8に示すように、一方の凸部22(凸部22aとする)の突出量を、他方の凸部22(並設されている凸部22)の突出量より大きくしてもよい。この場合、突出量が大きい方の凸部22aは、光学フィルタ7の回転を停止させるストッパー部として機能する。凸部22aが、例えば鏡筒10の中心側から見て、各フィルタ保持部20の右側に設けられている場合、光学フィルタ7は、図5(a)に示す状態から一方の方向である時計回りに45°回転させると、2つの角部が突出量の小さい(短い)凸部22を乗り越えた後、突出量が大きい(長い)凸部22aに当接して停止することとなる。これにより、光学フィルタ7が停止せずに回転してしまうのを確実に防止でき、光学フィルタ7を配置する際の作業性が向上する。
次に、図9を用いて、フィルタ保持部20の変形例(その2)について説明する。
図9(a)は鏡筒10を像側から見た図であり、図9(b)は図9(a)におけるC−C線の概略断面図である。
フィルタ保持部20における一方の凸部22の代わりにリブ23を設けてもよい。リブ23は、ベース面21から物体側に向かって突出するように形成され、例えば軸方向から見て略三角形状となっている。なお、リブ23は、ベース面21に垂直な面であって、隣接する凸部22と対向し、光学フィルタ7の回転を規制する平面部23aを有していれば任意の形状としてよい。平面部23aは、軸方向から見た場合、フィルタ保持部20の中央部と鏡筒10の中心とを結ぶ直線とのなす角が約45°となるように形成されている。
リブ23は、光学フィルタ7の回転を停止させるストッパー部として機能する。本実施の形態では、リブ23を、鏡筒10の中心側から見て、各フィルタ保持部20の左側に設けている。平面部23aと凸部22との間に光学フィルタ7の1つの角部が収容されるようになっている。光学フィルタ7は、図5(a)に示す状態から一方の方向である反時計回りに45°回転させると、2つの角部が凸部22を乗り越えた後、リブ23に当接して停止することとなる。
次に、フィルタ保持部20による光学フィルタ7の保持(固定)の信頼性をさらに向上させるために、フィルタ保持部20を熱溶着する場合について説明する。
図10(a)は、レンズユニット100を像側から見た図であり、図10(b)は図10(a)におけるD−D線の概略断面図である。本実施の形態では、熱溶着とは、樹脂製のフィルタ保持部20の一部に熱および圧力を加え、形状を部分的に変形させることをいう。図10(a)では、2箇所のX部、すなわち、フィルタ保持部20の像側の面であって、一方の凸部22に対応する箇所が像側から物体側に向かって熱溶着されている。なお、図10(a)では、フィルタ保持部20における一方の凸部22に対応する箇所が像側から熱溶着されている場合を示したが、両方の凸部22に対応する箇所が像側から熱溶着されるものとしてもよい。
図10(b)に示すように、熱溶着された箇所には、凹形状30が形成される。また、凹形状30の反対側に位置する凸部22は、当該凸部22の基端部22bがベース面21よりも物体側に位置している。すなわち、凹形状30が形成されることに伴い、凸部22がより物体側に移動した状態となる。これにより、光学フィルタ7の回転方向(周方向)への移動がより確実に規制されるとともに、光学フィルタ7の軸方向(物体側および像側)に対する移動がより確実に規制される。これにより、光学フィルタの固定の信頼性をさらに向上させることができる。
また、上記では、フィルタ保持部20の一部を熱溶着する場合を示したが、熱溶着に代えて、または熱溶着に加えて、光学フィルタ7をフィルタ配置部16の像側の面に接着してもよい。本実施の形態では、接着剤として例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等を用い、光学フィルタ7をフィルタ配置部16の像側の面に接着する。
図11は、レンズユニット100を像側から見た図である。接着剤の塗布箇所は、例えば図11に示す4箇所のY部、すなわち四角形状の光学フィルタ7における各辺の略中央部に対応する箇所とする。光学フィルタ7をフィルタ配置部16に接着固定することで、光学フィルタ7の固定がより強固なものとなり、光学フィルタ7の固定の信頼性をさらに向上させることができる。
図2で示したように、フィルタ配置部16には、貫通孔(孔)17が形成されている。貫通孔17は、フィルタ保持部20(ベース面21)と対向する位置に設けられ、矩形状を有している。
図12は、鏡筒10のフィルタ配置部16およびフィルタ保持部20を成形する箇所の金型構造を示す説明図である。フィルタ配置部16に貫通孔17を設けることより、鏡筒10の像側の端面15に、径方向内側に向かって突出する形状であるフィルタ保持部20を設けた場合であっても、鏡筒10の形状が、いわゆるアンダーカット形状とならない。すなわち、金型を例えば上下に割って鏡筒10のフィルタ保持部20を成形することができる。このため、複雑な構造でなく、簡易な構造の金型で鏡筒10を成形できる。これにより、成形時間を短縮し、生産性を向上させることができるとともに、鏡筒10の製造コストを低減できる。
なお、本実施の形態に係るレンズユニット100は、撮像素子、カメラケース、基板、信号処理回路、フレキシブル配線シート、およびコネクタ(いずれも図示せず)等とともにカメラモジュールを構成する。
カメラモジュールは次のように動作する。物体側から入射する光は、レンズユニット100のレンズ群を介して撮像素子に入射する。撮像素子は、入射した像を電気信号に変換する。信号処理回路は、撮像素子からの電気信号に対して信号処理(A/D変換、画像補正処理等)を行う。信号処理回路から出力される電気信号は、フレキシブル配線シートおよびコネクタを介して外部の電子機器に出力される。
1,2,3,4 レンズ
7 光学フィルタ
10 鏡筒
15 (鏡筒の像側の)端面
16 フィルタ配置部
17 貫通孔(孔)
20 フィルタ保持部
22 凸部
22a ストッパー部
22b 基端部
23 ストッパー部
23a 平面部
30 凹形状
100 レンズユニット

Claims (7)

  1. 円筒状に形成された樹脂製の鏡筒と、前記鏡筒の内側に、前記鏡筒の軸方向に沿って並べて配置された複数のレンズとを備えるレンズユニットであって、
    前記鏡筒は、
    像側内周面に、径方向内側に向かって延びるように形成された環状のフィルタ配置部と、
    像側端面の内周側縁部に、径方向内側に向かって延びる板状の部材が、少なくとも2箇所に形成されてなるフィルタ保持部とを備え、
    前記フィルタ保持部の物体側の面には、凸部と凸部の組合せまたは凸部とストッパー部の組合せのいずれかが形成されており、
    前記フィルタ配置部の像側の面には、四角形状の光学フィルタが配置され、
    前記光学フィルタの4つの角部のうち、少なくとも対向する2つの角部が、前記凸部と凸部の間、または前記凸部とストッパー部との間に係止されていることを特徴とするレンズユニット。
  2. 前記ストッパー部は、前記凸部より突出量が大きい突起形状であることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
  3. 前記ストッパー部は、前記フィルタ保持部の物体側の面に垂直な面であって、前記光学フィルタの回転を規制する平面部を有する形状であることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
  4. 前記フィルタ保持部は、像側の面の少なくとも一方の凸部に対応する箇所が凹形状となっているとともに、前記凹形状の反対側に位置する凸部の基端部が、前記フィルタ保持部の物体側の面であるベース面よりも物体側に位置していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のレンズユニット。
  5. 前記光学フィルタは、前記フィルタ配置部に接着されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のレンズユニット。
  6. 前記鏡筒の前記フィルタ配置部には、前記フィルタ保持部の物体側の面と対向する位置に、軸方向に貫通する孔が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のレンズユニット。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のレンズユニットと、前記レンズユニットで結像された画像を撮像する撮像素子とを備えることを特徴とするカメラモジュール。
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