JP2021035293A - アクチュエータおよびアクチュエータの製造方法 - Google Patents
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(全体構成)
図1は、本発明の実施形態1に係るアクチュエータ1Aの斜視図である。図2は、実施形態1のアクチュエータ1Aの断面図である。図3は、実施形態1のアクチュエータ1Aの分解斜視図である。実施形態1において、第1方向Z、第2方向Xおよび第3方向Yは互いに直交する方向である。また、第2方向Xの一方側にX1を付し、第2方向Xの他方側にX2を付し、第3方向Yの一方側にY1を付し、第3方向Yの他方側にY2を付し、第1方向Zの一方側にZ1を付し、第1方向Zの他方側にZ2を付して説明する。
チュエータ1Aにおける重心が第2方向Xに変動する。このため、利用者は、第2方向Xの振動を体感することができる。なお、実施形態1において、可動体3を第3方向Yに駆動する態様を採用することもできる。
図1、図2および図3に示すように、実施形態1のアクチュエータ1Aにおいて、支持体2は、カバー11とホルダ60とを有しており、カバー11の内側に、図2に示す可動体3および磁気駆動機構6が配置されている。カバー11は、第1方向Zの一方側Z1に位置する第1カバー部材16と、第1カバー部材16に対して第1方向Zの他方側Z2から重なる第2カバー部材17とを有する。第1カバー部材16、ホルダ60および第2カバー部材17を第1方向Zに重ねた状態で、一方の対角位置に配置したネジ18によって第1方向Zで締結することにより、支持体2が形成されている。なお、支持体2の他方の対角位置には、アクチュエータ1Aを各種機器に搭載する際、機器のフレームに対して止めるネジ(図示せず)が配置される。
図4は、実施形態1のアクチュエータ1Aの磁気駆動機構6、ヨーク85、およびホルダ60の分解斜視図である。図2、図4に示すように、磁気駆動機構6は、コイル7と、コイル7に対して第1方向Zで対向する磁石8とを有している。コイル7は、第2方向Xで並列するように2つ配置されている。コイル7は、第3方向Yに長辺701(有効部分)が延在する長円形状の空芯コイルであり、第1方向Zを厚み方向とする扁平コイルである。コイル7は、ホルダ60に保持されている。
図2、図4に示すように、ホルダ60は、2つのコイル保持穴66、67が第2方向Xで並列するように形成されており、コイル保持穴66、67にコイル7が配置されている
。コイル保持穴66、67は貫通穴であり、第3方向Yの両端部に受け部661、671が形成されている。従って、コイル保持穴66、67に第1方向Zの他方側Z2からコイル7を装着すると、コイル7の短辺702(無効部分)が受け部661、671によって第1方向Zの一方側Z1で支持される。この状態で、コイル7は接着剤等によってホルダ60に固定される。
図2、図4に示すように、可動体3は、磁石8と、磁石8を保持するヨーク85を備えている。ヨーク85は、コイル7に対して第1方向Zの一方側Z1で対向する第1板部860を備えた第1ヨーク86と、コイル7に対して第1方向Zの他方側Z2で対向する第2板部870を備えた第2ヨーク87とを有する。磁石8は、第1ヨーク86の第1板部860のコイル7と対向する面、および第2ヨーク87の第2板部870のコイル7と対向する面に保持されてコイル7に第1方向Zで対向している。なお、第1板部860と第2板部870の少なくとも一方にのみ磁石8が保持される構成とすることもできる。
図2に示すように、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所にはゲル状ダンパー部材9が配置されている。実施形態1では、ゲル状ダンパー部材9として、可動体3の第1ヨーク86と支持体2の第1カバー部材16とが第1方向Zで対向する個所に第1ゲル状ダンパー部材91が配置され、可動体3の第2ヨーク87と支持体2の第2カバー部材17とが第1方向Zで対向する個所に第2ゲル状ダンパー部材92が配置されている。より具体的には、第1ゲル状ダンパー部材91は、第1ヨーク86の第1板部860と第1カバー部材16の凹部166、167の底部との間に2つ配置され、第2ゲル状ダンパー部材92は、第2ヨーク87の第2板部870と第2カバー部材17の凹部176、177の底部との間に2つ配置されている。
るときのバネ定数より大きいので、ゲル状ダンパー部材9が第1方向Zに大きく変形することを抑制できる。従って、可動体3と支持体2とのギャップが大きく変化することを抑制できる。
図5は、実施形態1のアクチュエータ1Aの製造方法の一部を模式的に示す説明図である。実施形態1のアクチュエータ1Aの製造工程は、図5に示すゲル状ダンパー部材9の製造工程を含む。図5(a)は成型ステップを示し、図5(b)は切断ステップを示し、図5(c)はコーティング層形成ステップを示す。図5(a)に示すように、成型ステップでは、成形型にゲル材料を充填して加熱硬化させることにより、シート状ゲル97を成型する。シート状ゲル97は、ゲル状ダンパー部材9よりも大きい大型ゲル状部材である。
以上説明したように、実施形態1のアクチュエータ1Aは、支持体2と、可動体3と、支持体2と可動体3とを接続するゲル状ダンパー部材9と、可動体3を支持体2に対して
相対移動させる磁気駆動機構6とを有する。ゲル状ダンパー部材9(第1ゲル状ダンパー部材91および第2ゲル状ダンパー部材92)は、ゲル状部材90と、ゲル状部材90の表面を覆うコーティング層95を備える。コーティング層95は、少なくともゲル状ダンパー部材9の露出面96に配置され、コーティング層95の弾性率は、ゲル状部材90の弾性率より小さい。
できる。なお、コーティング材料へのディッピングによりゲル状部材90の表面にコーティング材料の膜を形成することもできる。このような方法でも、ゲル状ダンパー部材9を効率良く形成できる。
(全体構成)
図6は、本発明の実施形態2に係るアクチュエータ1Bの断面図である。実施形態2において、軸線Lは可動体3の中心軸線である。また、軸線Lが延在する方向(軸線L方向)の一方側をL1とし、軸線L方向の他方側をL2とする。実施形態2のアクチュエータ1Bは、全体として、軸線L方向に延びる円筒状である。実施形態2では、可動体3が支持体2に対して軸線L方向に振動する。可動体3と支持体2は、可動体3と支持体2との径方向の隙間に配置されるゲル状ダンパー部材9によって接続される。
支持体2は、金属製のケース20と、ケース20に保持される樹脂製の第1ホルダ40および第2ホルダ50と、コイルホルダ70を備える。ケース20は、軸線L方向に延びる筒状ケース21と、筒状ケース21のL1側の端部に固定される第1端板22と、筒状ケース21のL2側の端部に固定される第2端板23を備える。筒状ケース21には、コイル線が接続される基板24が固定される。
可動体3は、支持体2の径方向の中心において軸線L方向に延びるシャフト31と、シャフト31の軸線L方向の略中央に固定される磁石8と、磁石8にL1側で重なる第1ヨーク32と、磁石8にL2側で重なる第2ヨーク33を備える。第2ヨーク33は、磁石8のL2側の面に接着等の方法で固定される第1磁性板34と、第1磁性板34にL2側から当接する第2磁性板35を備える。
第2ヨーク33にL2側から当接する金属製の第2錘部材37を備える。第1錘部材36および第2錘部材37は、シャフト31が嵌まる軸孔を備えている。第1錘部材36は軸線L方向に延びており、L1側の端部に大径部分361を備えている。大径部分361は、第1ホルダ40の枠部分45の内周側に配置される。また、第2錘部材37は軸線L方向に延びており、L2側の端部に大径部分371を備えている。大径部分371は、第2ホルダ50の枠部分56の内周側に配置される。
磁気駆動機構6は、支持体2に配置されるコイル7と、可動体3に配置される磁石8を備える。磁石8は円筒状であり、軸線L方向においてN極とS極とに分極するように着磁されている。磁石8の外周側には、コイルホルダ70に設けられたコイル固定部72が磁石8と同軸に配置される。従って、磁石8とコイル7は同軸に配置される。磁気駆動機構6は、コイル7に通電することにより、可動体3を軸線L方向に駆動する駆動力を発生させる。
実施形態2において、ゲル状ダンパー部材9は、可動体3と支持体2の径方向の隙間において全周に連続して配置される。実施形態2では、ゲル状ダンパー部材9として、シャフト31のL1側の端部に取り付けられた第1錘部材36の大径部分361と第1ホルダ40の枠部分45との間に配置される第1ゲル状ダンパー部材93、および、シャフト31のL2側の端部に取り付けられた第2錘部材37の大径部分371と第2ホルダ50の枠部分56との間に配置される第2ゲル状ダンパー部材94を備える。第1ゲル状ダンパー部材93および第2ゲル状ダンパー部材94は、径方向の厚さが一定の円筒状部材であり、軸線L方向の寸法(高さ)も一定である。
によって可動体3が支持体2に対して軸線L方向に相対移動する。コイル7への通電を切ると、可動体3は、ゲル状ダンパー部材9の復帰力によって原点位置へ戻る。従って、コイル7への通電を断続的に行うことにより、可動体3は、軸線L方向で振動する。可動体3が軸線L方向に振動すると、ゲル状ダンパー部材9は、可動体3の振動に追従してせん断方向に変形する。実施形態2においても、実施形態1と同様に、可動体3を振動させた際の共振をゲル状ダンパー部材9によって抑制することができる。また、ゲル状ダンパー部材9のせん断方向のバネ要素を用いることにより、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上させることができる。
図7は、実施形態2のアクチュエータ1Bの製造方法の一部を模式的に示す説明図である。実施形態2のアクチュエータ1Bの製造工程は、図7に示すゲル状ダンパー部材9の製造工程を含む。図7(a)〜図7(e)はゲル状部材90を成型する成型ステップを示し、図7(f)ははゲル状部材90の表面にコーティング層95を形成するコーティング層形成ステップを示す。成型ステップでは、図7(a)に示す製造用治具100を使用する。成型ステップでは、製造用治具100に対して第1枠部材901と第2枠部材902を組み付ける第1ステップ(図7(b)参照)と、第1枠部材901と第2枠部材902との隙間Sにゲル材料10を充填する第2ステップ(図7(c)参照)と、ゲル材料10を加熱硬化させる第3ステップ(図7(d)参照)と、製造用治具100からゲル状部材90と共に第1枠部材901および第2枠部材902を取り外す第4ステップ(図7(e)参照)を含む。
ことなく、ゲル状部材90自体の接着力によって第1枠部材901および第2枠部材902に固定される。
以上説明したように、実施形態1のアクチュエータ1Bは、支持体2と、可動体3と、支持体2と可動体3とを接続するゲル状ダンパー部材9と、可動体3を支持体2に対して相対移動させる磁気駆動機構6と、を有する。ゲル状ダンパー部材9(第1ゲル状ダンパー部材93および第2ゲル状ダンパー部材94)は、ゲル状部材90と、ゲル状部材90の表面を覆うコーティング層95を備える。コーティング層95は、少なくともゲル状ダンパー部材9の露出面96に配置され、コーティング層95の弾性率は、ゲル状部材90の弾性率より小さい。
ンパー部材94)において、ゲル状部材90は、可動体3に設けられた第1枠部材901と、支持体2に設けられ、第1枠部材901の外周側に配置される第2枠部材902との径方向の隙間に直接成型されている。コーティング層95は、ゲル状部材90のL1側の端面およびL2側の端面のそれぞれの位置において、ゲル状部材90の表面から第1枠部材901の表面へはみ出すと共に、ゲル状部材90の表面から第2枠部材902の表面へはみ出している
Claims (7)
- 支持体と、
可動体と、
前記支持体と前記可動体とを接続するゲル状ダンパー部材と、
前記可動体を前記支持体に対して相対移動させる磁気駆動機構と、を有し、
前記ゲル状ダンパー部材は、ゲル状部材と、前記ゲル状部材の表面を覆うコーティング層を備え、
前記コーティング層は、少なくとも前記ゲル状ダンパー部材の露出面に設けられ、
前記コーティング層の弾性率は、前記ゲル状部材の弾性率より小さいことを特徴とするアクチュエータ。 - 前記ゲル状部材の弾性限界点でのひずみ量より、前記コーティング層の弾性限界点でのひずみ量の方が大きいことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
- 前記コーティング層の膜厚が200μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のアクチュエータ。
- 前記コーティング層の膜厚が100μm以下であることを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ。
- 前記ゲル状部材は、シリコーンゲルからなり、
前記コーティング層は、ゴムからなることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のアクチュエータ。 - 前記ゲル状部材は、前記支持体と前記可動体の一方に設けられる第1枠部材と、前記支持体と前記可動体の他方に設けられ、前記第1枠部材の外周側に配置される第2枠部材との径方向の隙間に成型されており、
前記コーティング層は、前記ゲル状部材の表面から前記第1枠部材の表面へはみ出すと共に、前記ゲル状部材の表面から前記第2枠部材の表面へはみ出していることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載のアクチュエータ。 - 支持体および可動体と、前記支持体と前記可動体とを接続するゲル状ダンパー部材と、前記可動体を前記支持体に対して相対移動させる磁気駆動機構と、を有するアクチュエータの製造方法であって、
ゲル材料から前記ゲル状ダンパー部材より大きい大型ゲル状部材を成型する成型ステップと、
前記大型ゲル状部材を切断してゲル状部材を得る切断ステップと、
前記ゲル状部材に対して、少なくとも切断面にコーティング層を形成して前記ゲル状ダンパー部材を得るコーティング層形成ステップと、
前記コーティング層が形成された面を露出面とするように前記ゲル状ダンパー部材を配置して、前記支持体と前記可動体とを前記ゲル状ダンパー部材によって接続する組立ステップと、を行うことを特徴とするアクチュエータの製造方法。
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