JP2021035273A - モータ制御装置およびモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置およびモータ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モータ効率の低下を抑えることができるモータ制御装置およびモータ制御方法を提供すること。【解決手段】実施形態に係るモータ制御装置は、取得部と、モータ制御部とを備える。取得部は、複数の駆動輪に設けられた複数のモータにおける総要求トルクを取得する。モータ制御部は、モータの出力効率に関する効率情報に基づいて、複数のモータそれぞれから異なる出力トルクを出力して総要求トルクを満たすように制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、モータ制御装置およびモータ制御方法に関する。
従来、車両の駆動用モータを制御するモータ制御装置が知られている。また、この種のモータでは、効率(消費電力に対してモータ出力として得られる割合)が良い回転数およびトルクの範囲が定められている。
特開平7−046721号公報
しかしながら、従来技術では、1つのモータを駆動用として用いる場合、現在の回転数に対して、ユーザから要求されるトルクを満たそうとするとモータの効率が低下するおそれがあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、モータ効率の低下を抑えることができるモータ制御装置およびモータ制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るモータ制御装置は、取得部と、モータ制御部とを備える。前記取得部は、複数の駆動輪に設けられた複数のモータにおける総要求トルクを取得する。前記モータ制御部は、前記モータの出力効率に関する効率情報に基づいて、前記複数のモータそれぞれから異なる出力トルクを出力して前記総要求トルクを満たすように制御する。
本発明によれば、モータ効率の低下を抑えることができる。
図1Aは、実施形態に係るモータ制御方法の概要を示す図である。 図1Bは、実施形態に係るモータ制御方法の概要を示す図である。 図2は、実施形態に係るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 図3は、効率マップ情報の一例を示す図である。 図4は、モータ制御部の処理内容を示す図である。 図5は、モータ制御部の処理内容を示す図である。 図6は、モータ制御部の処理内容を示す図である。 図7は、実施形態に係るモータ制御装置が実行する全体処理の手順を示すフローチャートである。 図8は、実施形態に係るモータ制御装置が実行する荷重に基づくトルク決定処理の手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、実施形態に係るモータ制御装置およびモータ制御方法を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
まず、図1Aおよび図1Bを用いて、実施形態に係るモータ制御方法の概要について説明する。図1Aおよび図1Bは、実施形態に係るモータ制御方法の概要を示す図である。図1Aでは、モータ制御装置1を備えた車両Cの構成を示している。
図1Aに示す車両Cは、モータ駆動する電気自動車である。具体的には、車両Cは、モータ制御装置1と、アクセルペダル10と、インバータ11a,11bと、モータ12a,12bとを備える。
アクセルペダル10は、ユーザである運転者のアクセル操作を受け付ける受付部である。アクセルペダル10は、運転者の踏み込み(踏込量や踏込速度)に応じた信号をモータ制御装置1へ出力する。後述するモータ制御装置1は、アクセルペダル10から受信した信号に基づいて運転者が要求する回転数およびトルク(総要求トルク)を決定する。
インバータ11a,11bは、モータ制御装置1からの指示に基づいてモータ12a,12bを駆動制御する。具体的には、インバータ11a,11bは、モータ制御装置1から指示された回転数および出力すべきトルク(出力トルク)となるようにモータ12a,12bを駆動制御する。なお、インバータ11aは、モータ12aを駆動制御し、インバータ11bは、モータ12bを駆動制御するが、特に区別しない場合、インバータ11と記載する。
なお、図1Aに示すように、インバータ11a,11bは、モータ制御装置1の指示に従って、モータ12aには、出力トルクαを指示し、モータ12bには、出力トルクαとは異なる出力トルクβを指示して総要求トルクを満たすようにするが、詳細は後述する。
モータ12a,12bは、左右の駆動輪に内蔵されるインホイールモータである。モータ12a,12bは、インバータ11a,11bによって回転数および出力トルクが制御される。図1Aに示す例では、モータ12aは、車両Cの後方の左側の駆動輪に設けられ、モータ12bは、車両Cの後方の右側の駆動輪に設けられる。なお、モータ12a,12bを特に区別しない場合、モータ12と記載する。
また、モータ12は、車両Cの後方に設けられる場合に限らず、車両Cの前方に設けられてもよく、あるいは、車両Cの前方および後方それぞれに設けられてもよい。つまり、車両Cは、2輪駆動であってもよく、4輪駆動であってもよい。
ここで、図1Bには、モータ12の出力効率に関する効率マップ情報(効率情報の一例)を示している。出力効率とは、モータ12の消費電力に対して得られる出力トルクの割合を指す。つまり、出力効率が良い状態とは、単位消費電力あたりに得られる出力トルクが大きいことを示す。
図1Bに示すように、効率マップ情報では、横軸が回転数、縦軸がトルク、濃淡が効率(出力効率)を示す。なお、効率マップ情報は、効率情報を表現する一例であり、例えば、回転数、トルクおよび出力効率がテーブル形式で表現されてもよい。
従来は、1つのモータで複数の駆動輪を駆動させていたため、現在の回転数に対して、総要求トルクを満たそうとするとモータの出力効率が良い範囲から外れるおそれがあり、モータ効率が低下するおそれがあった。例えば、総要求トルクが200Nmの場合、図1Bの効率マップ情報を参照すると、1つのモータで左右の駆動輪を駆動させるとなると、左右の駆動輪の出力トルクは同じになってしまう。つまり、左右の駆動輪から100Nmずつ出力トルクを出力する必要があるため、モータの出力効率が良い範囲から外れてしまう。
そこで、実施形態に係るモータ制御方法では、各駆動輪にモータ12を設けるとともに、それぞれのモータ12から異なる出力トルクを出力させるように制御することとした。具体的には、実施形態に係るモータ制御方法では、モータ12の効率情報に基づいて、複数のモータ12それぞれから異なる出力トルクを出力して総要求トルクを満たすように制御する。
図1Bでは、総要求トルクが200Nmである場合の各モータ12が出力する出力トルクαおよび出力トルクβを示している。図1Bに示すように、モータ制御方法では、例えば、出力トルクαについては、モータ12の出力効率が良い範囲にある200Nmを出力する。そして、出力トルクβについては、出力トルクαで総要求トルクの200Nmを満たしているため、出力トルクβをゼロにする。つまり、2つのモータ12のうち、一方のモータ12の出力トルクαのみで総要求トルクすべてを賄い、他方のモータ12については無負荷状態にする。なお、左右のモータ12それぞれの出力トルクが異なったとしても、車両Cの直進性能が損なわれることはない。
なお、実施形態に係るモータ制御方法では、最終的な出力トルクを決定する際、出力効率および出力トルクの積であるパワー効率を用いて出力トルクを決定するが、かかる点については後述する。
このように、実施形態に係るモータ制御方法では、複数のモータ12それぞれから異なる出力トルクを出力することで、モータ12の出力効率が良い範囲の出力トルクを出力して総要求トルクを満たすことができる。すなわち、実施形態に係るモータ制御方法では、総要求トルクを満たした場合でも、モータ効率(パワー効率あるいは出力効率)の低下を抑えることができる。
なお、実施形態に係るモータ制御方法では、複数のモータ12のうち、一のモータ12を総要求トルク以上の出力トルクとし、他のモータ12については、総要求トルクとはトルク向きが逆向き(回生側)の出力トルクを出力することができるが、かかる点については後述する。
また、実施形態に係るモータ制御方法では、車両Cの傾斜に起因した駆動輪毎の荷重の違いを考慮して出力トルクを決定できるが、かかる点についても後述する。
次に、図2を用いて、実施形態に係るモータ制御装置1の構成について説明する。図2は、実施形態に係るモータ制御装置1の構成を示すブロック図である。図2に示すように、モータ制御装置1は、アクセルペダル10と、加速度センサ13と、インバータ11a,11bとに接続される。
加速度センサ13は、例えば、3軸加速度センサであり、車両Cの姿勢を検出する。具体的には、加速度センサ13は、車両Cの傾斜状態を検出し、検出結果をモータ制御装置1へ出力する。
モータ制御装置1は、制御部2と、記憶部3とを備える、制御部2は、取得部21と、検出部22と、モータ制御部23とを備える。記憶部3は、効率マップ情報31を記憶する。
ここで、モータ制御装置1は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、データフラッシュ、入出力ポートなどを有するコンピュータや各種の回路を含む。
コンピュータのCPUは、たとえば、ROMに記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、制御部2の取得部21、検出部22およびモータ制御部23として機能する。
また、制御部2の取得部21、検出部22およびモータ制御部23の少なくともいずれか一つまたは全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成することもできる。
また、記憶部3は、たとえば、RAMやデータフラッシュに対応する。RAMやデータフラッシュは、効率マップ情報31や、各種プログラムの情報等を記憶することができる。なお、モータ制御装置1は、有線や無線のネットワークで接続された他のコンピュータや可搬型記録媒体を介して上記したプログラムや各種情報を取得することとしてもよい。
記憶部3に記憶された効率マップ情報31は、モータ12の出力効率に関する効率情報である。図3は、効率マップ情報31の一例を示す図である。図3に示すように、効率マップ情報31は、横軸が回転数、縦軸がトルク(出力トルク)、濃淡が効率(出力効率)で表わされる。
図3の効率マップ情報31に示すように、トルクは、正の値と、負の値とがある。具体的には、正の値のトルクとは、トルク向きが駆動輪の回転方向と同じ向きのトルクであり、すなわち、車両Cの進行方向と同じ向きのトルクである。一方、負の値のトルクとは、トルク向きが駆動輪の回転方向と逆向きのトルクであり、すなわち、車両Cの進行方向とは逆向きのトルクである。
つまり、図3に示すように、モータ12は、正の値のトルクが出力される場合、力行状態であり、負の値のトルクが出力される場合、回生状態である。
また、図3に示すように、モータ12の出力効率は、横軸を対称軸とする線対称である。すなわち、モータ12の出力効率は、ある回転数を見た場合、正または負に関わらずトルクの値が同じであれば効率は同じになる。
後述するモータ制御部23は、この効率マップ情報31を用いて、各モータ12の出力トルクを決定するが、詳細については後述する。
次に、制御部2の各機能(取得部21、検出部22およびモータ制御部23)について説明する。
取得部21は、各種情報を取得する。例えば、取得部21は、アクセルペダル10への運転者のアクセル操作に応じた信号を取得する。そして、取得部21は、取得した信号に基づいて演算することで、回転数および要求されるトルク(総要求トルク)の情報を取得する。
検出部22は、各種情報を検出する。例えば、検出部22は、車両Cの姿勢状態に基づいて駆動輪それぞれにかかる荷重を検出する。具体的には、検出部22は、加速度センサ13の検出結果に基づいて演算することで、各駆動輪にかかる荷重を検出する。
モータ制御部23は、モータ12を駆動制御する。具体的には、モータ制御部23は、モータ12の出力効率に関する効率マップ情報31に基づいて、複数のモータ12それぞれから異なる出力トルクを出力して総要求トルクを満たすように制御する。
ここで、図4〜図6を用いて、モータ制御部23の処理内容について具体的に説明する。図4〜図6は、モータ制御部23の処理内容を示す図である。
図4では、総要求トルクが200Nmであることとする。モータ制御部23は、各モータ12の出力トルクを決定するにあたって、トルク配分を均等した場合のパワー効率と比較し、比較結果に基づいて最終的な出力トルクを決定する。ここでいう、パワー効率とは、出力トルクおよび出力効率の積によって求められる。
具体的には、図4に示すように、モータ制御部23は、まず、総要求トルクに対して出力トルクを均等に配分した場合、すなわち、2つのモータ12それぞれから100Nmの出力トルクを出力する場合のパワー効率を算出する。
また、モータ制御部23は、総要求トルクに対して出力トルクを不均等に配分した場合のパワー効率を算出する。図4では、出力トルクを200Nmおよび0Nmとした場合のパワー効率を算出する。
そして、モータ制御部23は、トルク配分を均等にした場合(100Nm,100Nm)のパワー効率と、トルク配分を不均等にした場合(200Nm,0Nm)のパワー効率とを比較し、パワー効率が高い出力トルクの組み合わせを最終的な出力トルクとして決定する。
図4では、200Nmおよび0Nmの出力トルクの組み合わせが最終的な出力トルクとして決定されている。すなわち、モータ制御部23は、1つのモータ12の出力トルクが総要求トルクと同じである場合、他のモータ12の出力トルクがゼロとなるように制御する。すなわち、他のモータ12は、無負荷状態にする。これにより、総要求トルクと同じ出力トルクを出力するモータ12のみの制御となるため、制御部2の演算処理を容易化できる。
なお、図4では、出力トルクが200Nmおよび0Nmの組み合わせのパワー効率を比較しているが、実際には、様々な出力トルクの組み合わせのパワー効率を比較することで、最終的な出力トルクを決定する。
また、図4では、トルク配分を均等にした場合のパワー効率と比較して、最終的な出力トルクを決定したが、例えば、トルク配分が不均等な出力トルクの複数の組み合わせの中から、パワー効率が最も高い出力トルクの組み合わせを最終的な出力トルクの組み合わせとして決定してもよい。
また、モータ制御部23は、出力トルクの組み合わせとして、正および負の値の出力トルクの組み合わせであってもよい。かかる点について図5を用いて説明する。
図5では、総要求トルクが60Nmであることとする。図5に示すように、モータ制御部23は、一方のモータ12の出力トルクを260Nmとして、他方のモータ12の出力トルクを−200Nmとして決定する。
つまり、モータ制御部23は、1つのモータ12の出力トルクが総要求トルクを超える場合、他のモータ12の出力トルクにおけるトルク向きが総要求トルクとは逆向きとなるように制御する。
これにより、一方のモータ12は、出力トルクが総要求トルクを超えることで消費電力が大きくなるが、他方のモータ12は、トルク向きが逆向きとなることで、電力回生するため、消費電力が大きくなることなく、モータ効率を向上させることができる。
図4および図5で示したように、少なくとも1つのモータ12の出力トルクを総要求トルク以上とすることで、各モータ12における出力トルクの制御幅を広くできる。
なお、モータ制御部23は、車両Cの傾斜状態に応じて各駆動輪にかかる荷重を考慮して出力トルクを決定してもよい。かかる点について、図6を用いて説明する。
図6では、総要求トルクが60Nmであることとする。また、図6では、車両Cは、車両前方に対して車両右側面から左側面に向かって(紙面左側から右側に向かって)下り傾斜の道路に位置していることとする。
この場合、車両Cの右側の駆動輪(紙面左側の車輪)の方が、左側の駆動輪(紙面右側の車輪)に比べてかかる荷重が低く(軽く)なる。つまり、車両Cの右側の駆動輪の方が、左側の駆動輪に比べて発生する摩擦力(静止摩擦力または動摩擦力)が小さくなる。
このため、摩擦力が小さい右側の駆動輪におけるモータ12の出力トルクを大きくしてしまうと、摩擦力よりも大きい力が駆動輪に働くことで駆動輪が空転するおそれがある。
そこで、モータ制御部23は、荷重が重い方の駆動輪では高い出力トルクを設定し、荷重が軽い方の駆動輪では低い出力トルクを設定する。図6に示す例では、車両Cの右側の駆動輪(紙面左側の車輪)から負の出力トルクを出力し、左側の駆動輪(紙面右側の車輪)から正の出力トルクを出力する。これにより、摩擦力が小さい右側の駆動輪の空転を防ぐをことができる。
さらに、モータ制御部23は、各駆動輪にかかる荷重に基づいて、モータ12それぞれにおける出力トルクの制限値を設定する。制限値は、例えば、駆動輪にかかる荷重と、摩擦力に応じた摩擦係数と、駆動輪の半径(直径も可)との積として算出される。
以下では、出力トルクが正の値である場合の制限値(上限値)と、出力トルクが負の値である場合の制限値(下限値)とについて説明する。
まず、出力トルクが負の値である場合に設定される制限値(下限値)について説明する。図6に示すように、モータ制御部23は、荷重が低い側(摩擦が小さい側)の駆動輪に負の出力トルクを出力させる場合、制限値として下限値を設定する。かかる下限値は、上記した積の値の符号を負にした値である。
そして、図6に示すように、モータ制御部23は、負の出力トルクが下限値未満である場合、総要求トルクを満たしつつ、負の出力トルクを下限値以上として決定する。例えば、出力トルクが−200Nmであり、下限値が−110Nmである場合、出力トルクを−110Nmに設定する。これにより、回生側(負の出力トルク)への出力トルクにより駆動輪が空転することを抑えることができる。
なお、モータ制御部23は、他方の駆動輪から出力される正の出力トルクについては、後述する上限値を満たしつつ、総要求トルクを満たすため、負の出力トルクを下限値まで増加させた分だけ、正の出力トルクを減少させる。
次に、出力トルクが正の値である場合に設定される制限値(上限値)について説明する。図6に示すように、モータ制御部23は、荷重が重い側(摩擦が大きい側)の駆動輪に正の出力トルクを出力させる場合、制限値として上限値を設定する。かかる上限値は、上記した積の値(符号を正にした値)である。
そして、図6に示すように、モータ制御部23は、正の出力トルクが上限値を超える場合、総要求トルクを満たしつつ、正の出力トルクを上限値以下として決定する。これにより、力行側(正の出力トルク)への出力トルクにより駆動輪が空転することを抑えることができる。
なお、モータ制御部23は、他方の駆動輪から出力される負の出力トルクについては、上記した下限値を満たしつつ、総要求トルクを満たすため、正の出力トルクを上限値まで減少させた分だけ、負の出力トルクを増加させる。
そして、モータ制御部23は、下限値を用いて決定した出力トルクの組み合わせと、上限値を用いて決定した出力トルクの組み合わせとについて、それぞれパワー効率を算出し、パワー効率が高い出力トルクの組み合わせを最終的な出力トルクとして決定する。
これにより、車両Cが傾斜路を走行する場合に、駆動輪の空転を抑えつつ、モータ12のパワー効率を向上させることができる。
なお、図6では、車両Cが左右方向へ傾斜した場合に駆動輪にかかる荷重を元に制限値を設定したが、これに限らず、車両Cの前後方向へ傾斜した場合に駆動輪にかかる荷重を加味して制限値を設定してもよい。
次に、図7を用いて、実施形態に係るモータ制御装置1が実行する全体処理の手順について説明する。図7は、実施形態に係るモータ制御装置1が実行する全体処理の手順を示すフローチャートである。
図7に示すように、まず、取得部21は、複数の駆動輪に設けられた複数のモータ12における総要求トルクを取得する(ステップS101)。
つづいて、モータ制御部23は、総要求トルクに対して出力トルクを均等に配分した場合のパワー効率(以下、PAと記載する)を算出する(ステップS102)。
つづいて、モータ制御部23は、総要求トルクに対して出力トルクを不均等に配分した出力トルクの組み合わせを決定する(ステップS103)。つづいて、モータ制御部23は、不均等に配分した出力トルクの組み合わせに基づくパワー効率(以下、PBと記載する)を算出する(ステップS104)。
つづいて、モータ制御部23は、ステップS102で算出したパワー効率PAよりも、ステップS104で算出したパワー効率PBが高いか否かを判定する(ステップS105)。
モータ制御部23は、パワー効率PBがパワー効率PA以下である場合(ステップS105:No)、出力トルクを均等に配分した出力トルクの組み合わせを最終的な出力トルクとして決定し、各インバータ11へ指示し(ステップS106)、処理を終了する。
一方、ステップS105において、モータ制御部23は、パワー効率PBがパワー効率PAよりも高い場合(ステップS105:Yes)、荷重が重い方の駆動輪が右側(右車輪)であるか否かを判定する(ステップS107)。
モータ制御部23は、荷重が重い方の駆動輪が右側である場合(ステップS107:Yes)、右車輪を高い出力トルクとし、荷重が軽い方の駆動輪である左車輪を低い出力トルクとして各インバータ11へ指示し(ステップS108)、処理を終了する。
一方、モータ制御部23は、高い出力トルクを出力する駆動輪が左側である場合(ステップS107:No)、左車輪を高い出力トルクとし、右車輪を低い出力トルクとして各インバータ11へ指示し(ステップS109)、処理を終了する。
次に、図8を用いて、実施形態に係るモータ制御装置1が実行する荷重に基づくトルク決定処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係るモータ制御装置1が実行する荷重に基づくトルク決定処理の手順を示すフローチャートである。なお、図8に示すトルク決定処理は、図7におけるステップS103およびステップS104の間で行われる。
図8に示すように、検出部22は、まず、車両Cの姿勢状態に基づいて駆動輪それぞれにかかる荷重を検出する(ステップS201)。
つづいて、モータ制御部23は、低荷重側(荷重が低い側の駆動輪)の出力トルクが正の値であるか否かを判定する(ステップS202)。
モータ制御部23は、出力トルクが正の値である場合(ステップS202:Yes)、低荷重側の出力トルクの上限値を設定する(ステップS203)。
つづいて、モータ制御部23は、出力トルクが上限値よりも高いか否かを判定する(ステップS204)。
モータ制御部23は、出力トルクが上限値よりも高い場合(ステップS204:Yes)、上限値を低荷重側の出力トルクとして決定する(ステップS205)。
つづいて、モータ制御部23は、低荷重側の出力トルクに基づいて、高荷重側(荷重が高い側の駆動輪)の出力トルクを決定し(ステップS206)、処理を終了する。
一方、ステップS204において、モータ制御部23は、出力トルクが上限値以下であった場合(ステップS204:No)、低荷重側および高荷重側の出力トルクを決定し(ステップS207)、処理を終了する。つまり、ステップS207では、出力トルクを補正しない。
一方、ステップS202において、モータ制御部23は、低荷重側の出力トルクが負の値である場合(ステップS202:No)、低荷重側の出力トルクの下限値を設定する(ステップS208)。
つづいて、モータ制御部23は、出力トルクが下限値よりも低いか否かを判定する(ステップS209)。
モータ制御部23は、出力トルクが下限値よりも低い場合(ステップS209:Yes)、下限値を低荷重側の出力トルクとして決定する(ステップS210)。
つづいて、モータ制御部23は、低荷重側の出力トルクに基づいて、高荷重側(荷重が高い側の駆動輪)の出力トルクを決定し(ステップS211)、処理を終了する。
一方、ステップS209において、モータ制御部23は、出力トルクが下限値以上であった場合(ステップS209:No)、ステップS207を実行し、処理を終了する。
上述してきたように、実施形態に係るモータ制御装置1は、取得部21と、モータ制御部23とを備える。取得部21は、複数の駆動輪に設けられた複数のモータ12における総要求トルクを取得する。モータ制御部23は、モータ12の出力効率に関する効率情報(効率マップ情報31)に基づいて、複数のモータ12それぞれから異なる出力トルクを出力して総要求トルクを満たすように制御する。これにより、モータ効率の低下を抑えることができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 モータ制御装置
2 制御部
3 記憶部
10 アクセルペダル
11 インバータ
12 モータ
13 加速度センサ
21 取得部
22 検出部
23 モータ制御部
31 効率マップ情報
C 車両

Claims (7)

  1. 複数の駆動輪に設けられた複数のモータにおける総要求トルクを取得する取得部と、
    前記モータの出力効率に関する効率情報に基づいて、前記複数のモータそれぞれから異なる出力トルクを出力して前記総要求トルクを満たすように制御するモータ制御部と
    を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記モータ制御部は、
    前記複数のモータそれぞれから出力される出力トルクの組み合わせのうち、前記出力効率および前記出力トルクに基づき算出されるパワー効率が最も高い前記出力トルクの組み合わせで前記総要求トルクを満たすように制御すること
    を特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記モータ制御部は、
    前記複数のモータのうち、少なくとも1つの前記モータの前記出力トルクが前記総要求トルク以上となるように制御すること
    を特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記モータ制御部は、
    前記複数のモータのうち、1つの前記モータの前記出力トルクが前記総要求トルクと同じである場合、他の前記モータの前記出力トルクがゼロとなるように制御すること
    を特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記モータ制御部は、
    前記複数のモータのうち、前記少なくとも1つのモータの前記出力トルクが前記総要求トルクを超える場合、他の前記モータのうち少なくとも1つの前記モータの前記出力トルクにおけるトルク向きが前記総要求トルクとは逆向きとなるように制御すること
    を特徴とする請求項3または4に記載のモータ制御装置。
  6. 車両の姿勢状態に基づいて前記駆動輪それぞれにかかる荷重を検出する検出部をさらに備え、
    前記モータ制御部は、
    前記検出部によって検出された前記荷重に基づいて、前記複数のモータそれぞれにおける出力トルクの制限値を設定すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のモータ制御装置。
  7. 複数の駆動輪に設けられた複数のモータにおける総要求トルクを取得する取得工程と、
    前記モータの出力効率に関する効率情報に基づいて、前記複数のモータそれぞれから異なる出力トルクを出力して前記総要求トルクを満たすように制御するモータ制御工程と
    を含むことを特徴とするモータ制御方法。
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