JP2021033115A - 帯電装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス性を確保しつつ大型化を抑制できる帯電装置およびこれを備える画像形成装置を提供する。【解決手段】帯電装置20は、長手方向の両端部にそれぞれ設けられたブロック40、ワイヤ36、およびワイヤ36と感光体との間に位置するグリッド38を備える。また、帯電装置20は、グリッド38の一方側の端部を係止する一方側係止部61を有する張架部材60を備える。そして、張架部材60は、一方側のブロック40におけるワイヤ36よりも感光体側の部位に取り付けられている。【選択図】図10

Description

本発明は、帯電装置およびこれを備える画像形成装置に関する。
複写機やレーザプリンタ等の電子写真方式を利用した画像形成装置は、被帯電体である像担持体の表面に均一に帯電させる帯電装置を備えている。帯電装置によって像担持体上に形成された帯電層を画像信号に基づいてレーザビームで除去することで、像担持体上に静電潜像が形成される。次いで、静電潜像が形成された像担持体上にトナーを付着させることでトナー像が形成され、トナー像が直接または転写ベルトを介して用紙等の記録媒体上に転写される。
像担持体を帯電させる帯電装置として、コロナ放電を利用したスコロトロン方式の帯電装置がある(例えば、特許文献1参照)。
スコロトロン方式の帯電装置は、例えば、フレームの内側に配置される放電電極としてのワイヤ、およびワイヤと像担持体との間に位置するグリッドを備えている。ワイヤは、高電圧が印加されることで、コロナ放電を発生させて電荷を放出する。像担持体の表面に導かれる電荷量は、グリッドに印加する電圧によって制御される。
特開2002−365881号公報
帯電装置は、長期間の使用によって、ワイヤやグリッドが異物の付着等で汚染される。したがって、製品寿命向上のため、帯電装置からワイヤやグリッドを取り外して交換する等のメンテナンスを行う必要がある。
特許文献1の帯電装置では、グリッドの一端部が係止される係止部とワイヤの一端部が位置決めされる位置決め部とが、帯電装置の一端部において該帯電装置の長手方向に並べて設けられている。ここで、グリッド、ワイヤは、この順に帯電装置から取り外して交換することができる。
しかし、この構成では、絶縁を確保するためにグリッドの係止部とワイヤとの距離を十分に設ける必要があるため、帯電装置は、その長手方向、若しくは被帯電体の表面に沿って長手方向に直交する方向に大きくなってしまう。
本発明は、前記した事情に鑑みてなされたものであり、メンテナンス性を確保しつつ大型化を抑制できる帯電装置およびこれを備える画像形成装置を提供することを課題とする。
本発明の上記課題は、下記の手段によって解決される。
(1)被帯電体を帯電させる帯電装置であって、前記帯電装置の長手方向の両端部にそれぞれ設けられた絶縁性を有するブロックと、放電を発生させるワイヤと、前記ワイヤと前記被帯電体との間に位置するグリッドと、前記グリッドの一方側の端部を係止する一方側係止部を有する張架部材と、を備え、前記張架部材は、一方側の前記ブロックにおける前記ワイヤよりも前記被帯電体側の部位に取り付けられていることを特徴とする帯電装置。
(2)前記張架部材は、前記被帯電体側から見て外形線が一方側の前記ブロックの外形線よりも内側に配置されていることを特徴とする前記(1)に記載の帯電装置。
(3)前記ブロックは、前記被帯電体側が開口する有底箱状を呈し、該ブロック内に、前記ワイヤを取り付けるワイヤ取付け部が設けられていることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の帯電装置。
(4)前記帯電装置の長手方向に延在するフレームを備え、前記ブロックは、前記フレームの長手方向の端部に形成された長手方向開口部に圧入されて取り付けられていることを特徴とする前記(1)から(3)のいずれか一つに記載の帯電装置。
(5)前記フレームにおける他方側の前記ブロックが取り付けられる方の端部側に、前記グリッドの他方側の端部を係止する他方側係止部が設けられていることを特徴とする前記(4)に記載の帯電装置。
(6)前記グリッドの一方側がばね部材を介して前記一方側係止部に係止され、前記グリッドの他方側が前記他方側係止部に係止されていることを特徴とする前記(5)に記載の帯電装置。
(7)一方側の前記ブロックの底壁における前記被帯電体側の面にボス部が立設されており、前記張架部材は、前記ボス部の前記被帯電体側の端面に取り付けられていることを特徴とする前記(1)から(6)のいずれか一つに記載の帯電装置。
(8)前記ブロックの前記被帯電体側を覆う蓋を備え、一方側の前記ブロックの前記被帯電体側を覆う前記蓋は、前記ボス部の前記端面を露呈させる孔部を有し、前記張架部材は、一方側の前記ブロックの前記被帯電体側を覆う前記蓋の前記被帯電体側の面に対向して配置されていることを特徴とする前記(7)に記載の帯電装置。
(9)前記張架部材は、前記ボス部の前記端面に形成された雌ねじに螺合するねじ部材によって取り付けられており、前記ねじ部材は、頭部と雄ねじが形成された軸部との間に前記頭部よりも小径で前記軸部よりも大径の段部を有する段付きねじであり、前記張架部材は、前記段部の外周面に係止する係止面を有することを特徴とする前記(8)に記載の帯電装置。
(10)前記張架部材は、金属で構成されていることを特徴とする前記(1)から(9)のいずれか一つに記載の帯電装置。
(11)前記グリッドは2つ設けられており、前記一方側係止部は、2つの前記グリッドの各々に対応して2つ前記張架部材に設けられていることを特徴とする前記(1)から(10)のいずれか一つに記載の帯電装置。
(12)前記(1)から(11)のいずれか一つに記載の帯電装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、メンテナンス性を確保しつつ大型化を抑制できる帯電装置およびこれを備える画像形成装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 画像形成部の一つの画像形成ユニットを示す概略拡大構成図である。 帯電装置のフレームの斜視図である。 帯電装置の斜視図である。 帯電装置の平面図である。 ブロック、ねじ部材、蓋および張架部材を示す分解斜視図である。 フレームの長手方向両端部に設けられたブロック間にワイヤを取り付けた状態を示す平面図である。 図7のVIII−VIII線断面図である。 ワイヤが取り付けられたブロックに蓋および張架部材を取り付けた状態を示す平面図である。 図5のX−X線断面図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を適宜省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る帯電装置20を備える画像形成装置100の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態では、画像形成装置100は、フルカラー対応のタンデム型画像形成装置である。なお、画像形成装置100は、これに限定されるものではなく、例えば、白黒対応の単純なドラム式画像形成装置であってもよい。
画像形成装置100は、画像形成部1、二次転写ベルト2、用紙カセット3、二次転写部4、定着ローラ5等を備えている。画像形成部1は、二次転写ベルト2にトナー像を形成する。用紙カセット3は、用紙Pを収容する。二次転写部4は、用紙カセット3から取り出されて搬送途中の用紙Pに二次転写ベルト2からトナー像を転写させる。定着ローラ5は、トナー像を用紙Pに熱定着させる。画像が形成された用紙Pは、排紙ローラ6で排紙トレー7に放出される。
二次転写ベルト2は、駆動ローラ8、従動ローラ9およびテンションローラ10に巻き掛けられている。二次転写部4において用紙Pを二次転写ローラ11で駆動ローラ8に向けて押圧することにより、二次転写ベルト2上のトナー像が用紙Pに転写される。二次転写ベルト2の下面部に、画像形成部1が配置されている。画像形成部1は、二次転写ベルト2の送り方向に向かって順に配置された、イエロー画像形成ユニット1Y、マゼンタ画像形成ユニット1M、シアン画像形成ユニット1C、ブラック画像形成ユニット1Kを備えている。
各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、二次転写ベルト2の外周面に下方から接触したドラム状の感光体13を有している。感光体13の周囲には、帯電装置20、現像装置15、およびクリーニングユニット16が配置されている。帯電装置20は、感光体13の外周面を帯電させる。現像装置15は、感光体13の外周面に現像剤を転移させる。クリーニングユニット16は、二次転写ベルト2に転写されずに感光体13上に残った現像剤を除去する。二次転写ベルト2は、押さえローラ17によって感光体13に接触した状態が保持されている。感光体13は、被帯電体である像担持体の一例である。
画像形成部1の下方には、露光ユニット18が配置されている。帯電した感光体13の外周面に露光ユニット18からレーザ光等の光Lを照射することによって、感光体13の外周面に静電潜像が形成される。この静電潜像に現像装置15から現像剤を転移させることで、感光体13上にトナー像が形成され、感光体13上のトナー像は二次転写ベルト2に転移する。
図2は、画像形成部1の一つの画像形成ユニットを示す概略拡大構成図である。
図2に示すように、現像装置15は、感光体13の長手方向に長いハウジングを有しており、ハウジングの内部に、現像スリーブや攪拌装置等が設けられている。クリーニングユニット16は、廃トナーを回収するクリーニングブレードや回収スクリュー、潤滑剤塗布手段等を備えている。なお、図2では、現像装置15とクリーニングユニット16は簡略的に表示している。
帯電装置20は、スコロトロン帯電方式の帯電装置であり、フレーム21と、ワイヤ36と、グリッド38とを備えている。
フレーム21は、帯電装置20の長手方向に延在する細長いシールドケースであり、感光体13に向かって開口する感光体側開口部25を有している。フレーム21は、例えば、ステンレス鋼板で形成されている。ワイヤ36は、放電電極として、放電を発生させる。ワイヤ36は、フレーム21の内部に収容されており、感光体13の周方向に沿って並んで2本配置され、感光体13の軸線と平行に延びている。ワイヤ36は、例えば、タングステン製の基材に金メッキ処理を施したものである。グリッド38は、網板状部38a(図4参照)を有する電極であり、感光体13に対向している。グリッド38は、ワイヤ36と感光体13との間に位置しており、感光体13の周方向に沿って並んで2つ配置されている。グリッド38は、例えば、ステンレス鋼板を網状に打ち抜いて形成したメッシュタイプのものである。
図3は、フレーム21の斜視図である。図4は、帯電装置20の斜視図である。図5は、帯電装置20の平面図である。
なお、図4、図5では、網板状部38aの一部のみを模式的にメッシュで示してある。
また、本明細書では、帯電装置20において、感光体13側、すなわち感光体側開口部25側を上側とする。また、帯電装置20において、帯電装置20の長手方向における給電側(コネクタ部42a〜42cのある側)を一方側、その反対側を他方側とする。
図3に示すように、フレーム21は、底板22と、底板22の両側端縁から上方に向かって延びる一対の側板23,24とを有している。一対の側板23,24の底板22とは反対側、すなわち上側の両端縁の間に、感光体側開口部25が形成されており、フレーム21の長手方向の端部に、長手方向開口部26,27が形成されている。
側板23,24には、長手方向の端部に、水平方向に開口する切欠き部28が形成されている。側板23,24の長手方向の一方側の端部には、グリッド38係止用の一方側係止部29が上方に延びてそれぞれ形成されている。側板23,24の長手方向の他方側の端部には、グリッド38係止用の他方側係止部30が上方に延びてそれぞれ形成されている。底板22の幅方向中央部には、フレーム21の長手方向に沿って壁板31が立設されており、壁板31の他方側の端部には、グリッド38係止用の他方側係止部30が上方に延びて一対形成されている。また、側板23,24の長手方向の両端部側には、係止孔35が形成されている。
底板22の一方側の端部から、グリッド38に対する電圧印加用の接続端子32が一方側に延びて形成されている。つまり、グリッド38に対して、接続端子32からフレーム21を介して電圧が印加されるように構成されている。底板22には、ワイヤ36を清掃するための部材(図示せず)を外部から挿入した状態で長手方向に移動させるための長孔33が形成されている。また、底板22の長手方向の端部には、フレーム21の内側に先端が向くように傾斜する係止爪34が設けられている。
図4〜図5に示すように、帯電装置20は、帯電装置20の長手方向の両端部にそれぞれ設けられたブロック40,50を備えている。具体的には、ブロック40,50は、フレーム21の長手方向開口部26,27(図3参照)にそれぞれ圧入されて取り付けられている。ブロック40,50は、絶縁性(電気絶縁性)を有しており、例えば樹脂製である。
ブロック40,50は、上側が開口する有底箱状を呈している。ブロック40,50の両側面にはガイド部41,51がそれぞれ突設されている。ガイド部41,51がフレーム21の切欠き部28に嵌入することで、フレーム21の長手方向および上下方向におけるブロック40,50の移動が規制される。このとき、ガイド部41,51の上端面が切欠き部28の上側内面に圧接し、ブロック40,50の下面が底板22の上面に圧接する。また、フレーム21の底板22に設けられた係止爪34(図3参照)が、ブロック40,50の下面に設けられた係止部(図示せず)に係止する。
一方側のブロック40の一方側端部には、筒状のコネクタ部42a,42b,42cが設けられている。ブロック40が長手方向開口部26(図3参照)に圧入されて取り付けられることで、コネクタ部42a内に接続端子32が収容されて配置される。
図6は、ブロック40、ねじ部材90、蓋70および張架部材60を示す分解斜視図である。なお、図6では、ねじ部材90は、段付きねじであることを示すために側面図で表示されている。図7は、フレーム21の長手方向両端部に設けられたブロック40,50間にワイヤ36を取り付けた状態を示す平面図である。図8は、図7のVIII−VIII線断面図である。図9は、ワイヤ36が取り付けられたブロック40,50に蓋70および張架部材60を取り付けた状態を示す平面図である。
図6に示すように、ワイヤ36(図7参照)に対する電圧印加用の接続端子43の一部がブロック40内に埋設されるようにブロック40が成形される。これにより、接続端子43は、コネクタ部42b,42c内にそれぞれ配置されている。接続端子43の他方側の端部は、ブロック40内に延びており、ワイヤ36の一方側の端部を取り付けるワイヤ取付け部44が設けられている。ワイヤ取付け部44は、ここでは、ワイヤ36を引っ掛けて係止するワイヤ係止部である。
ブロック40の底壁45における上側の面にボス部46が立設されている。ボス部46は、ブロック40内の略中央に配置されている。ボス部46の上端面には、雌ねじ47が形成されている。
図7に示すように、他方側のブロック50内には、ワイヤ36の他方側の端部を取り付けるワイヤ取付け部52が一対設けられている。ワイヤ36の一方側の端部が一方側のブロック40に取り付けられ、ワイヤ36の他方側の端部が他方側のブロック50に取り付けられている。また、ブロック50の他方側の端部には、フレーム21の長手方向の移動を規制する規制部53が設けられている。
図7〜図8に示すように、ワイヤ36は、一方側端部に張力調整用のばね部材37を備えている。他方側のブロック50から延設されたワイヤ36は、ばね部材37を介してワイヤ取付け部44に係止されて張架される。
図6に示すように、帯電装置20は、グリッド38の一方側の端部を係止する一方側係止部61を有する張架部材60を備えている。張架部材60は、水平方向に沿う平面部62と、平面部62に形成された貫通孔63とを備えている。平面部62は、一方側の幅寸法が他方側よりも小さく形成された台形を呈している。張架部材60は、台形を呈する平面部62の2つの斜辺から上方に向かってそれぞれ延びる一対のリブ68と、平面部62の長い方の底辺から上方に向かって延びるリブ69とを備えている。貫通孔63は、大径孔部64と、大径孔部64の一方側に連設され大径孔部64よりも小径の小径孔部65とを有している。張架部材60は、例えばステンレス鋼等の金属で構成されている。
一方側係止部61は、張架部材60の一方側端部に各グリッド38に対応して幅方向に並んで2つ設けられている。具体的には、一方側係止部61は、一対のリブ68の一方側端部にそれぞれ設けられている。また、張架部材60は、平面部62の両側端部に、ねじ部材90の軸線まわりの回転(傾き)を規制するための規制部67を備えている。規制部67が蓋70の上面に設けられたストッパ74に当接することで、張架部材60の水平面内での回転が規制されるようになっている。
図9に示すように、張架部材60は、感光体13(図2参照)側から見て、外形線が一方側のブロック40の外形線よりも内側に配置されている。つまり、平面図において張架部材60の全周がブロック40の外形線の内部に位置している。
図4に示すように、グリッド38の一方側の端部は、張力調整用のばね部材39を介して、張架部材60の一方側係止部61(図6参照)、およびフレーム21の一方側係止部29(図3参照)に係止されている。そして、グリッド38の他方側は、フレーム21の他方側係止部30(図3参照)に係止されている。
図10は、図5のX−X線断面図である。
図10に示すように、張架部材60は、ブロック40におけるワイヤ36よりも感光体13(図2参照)側、ここでは上方の部位に取り付けられている。具体的には、張架部材60は、ブロック40のボス部46の上端面に取り付けられている。ボス部46の上端面は、ワイヤ取付け部44よりも上方に位置する。ここでは、張架部材60は、ボス部46の上端面に形成された雌ねじ47に螺合するねじ部材90によってボス部46の上端面に取り付けられている。
図6に示すように、ねじ部材90は、頭部91、雄ねじ92が形成された軸部93、および頭部91と軸部93との間に設けられた段部94を有する段付きねじである。段部94は、頭部91よりも小径で、軸部93よりも大径に形成されている。張架部材60の大径孔部64は、ねじ部材90の頭部91よりも大径に形成されている。張架部材60の小径孔部65は、ねじ部材90の頭部91よりも小径で、段部94よりも僅かに大径に形成されている。
図10に示すように、ねじ部材90がブロック40のボス部46にねじ締めされた状態で、段部94の下端面がボス部46の上端面に当接する。段部94の軸方向長さは、張架部材60の平面部62の厚さよりも僅かに大きく設定されている。帯電装置20の使用状態において、張架部材60の平面部62における小径孔部65(図6参照)の周縁部は、ねじ部材90の頭部91の下端面とボス部46の上端面との間に位置されて移動が規制される。小径孔部65の一方側の内面には、段部94の外周面に係止する係止面66が形成されている。
図4〜図6に示すように、帯電装置20は、ブロック40,50の開放側(上側)である感光体13側をそれぞれ覆う蓋70,80を備えている。蓋70,80の上面には、略V字状の切欠きが設けられた位置決め部71,81がそれぞれ形成されている。帯電装置20の使用時には、位置決め部71,81が画像形成ユニットに設けられた位置決め基準部材(図示せず)に当接して、感光体13に対する帯電装置20の位置が決定されるように構成されている。蓋70,80の両側面には、係止爪72,82(図4参照)がそれぞれ形成されている。係止爪72,82は、フレーム21の係止孔35(図3参照)に係止する。蓋70,80は、絶縁性を有しており、例えば樹脂製である。
図10に示すように、一方側のブロック40の上側を覆う蓋70は、ブロック40のボス部46に形成された雌ねじ47を露呈させる孔部73を有している。ここでは、孔部73の内径は、ボス部46の外径よりも大きい。したがって、孔部73は、ボス部46の上端面全体を露呈させている。ボス部46は、孔部73内に挿入されている。張架部材60は、一方側のブロック40の上側を覆う蓋70の感光体13(図2参照)側の面に対向して配置されている。
このように構成された帯電装置20のメンテナンスは、例えば以下のように行われる。
まず、張架部材60の一方側係止部61、フレーム21の一方側係止部29およびフレーム21の他方側係止部30に係止されているグリッド38の係止を解除することで、帯電装置20からグリッド38が取り外される。
続いて、作業者は、張架部材60を一方側(給電側)にスライド移動させる。これに伴い、ねじ部材90の頭部91は、張架部材60の小径孔部65から大径孔部64の方へ相対的に移動する。これにより、作業者は、張架部材60を上方に移動させることで、張架部材60を帯電装置20から取り外すことができる。
蓋70の上面に対向して配置されていた張架部材60が取り外されると、作業者は、係止爪72の係止孔35への係止を解除することで、蓋70をブロック40から取り外すことができる。続いて、作業者は、ブロック40のワイヤ取付け部44に取り付けられているワイヤ36の取付けを解除することで、帯電装置20からワイヤ36を取り外す。
この後、作業者は、例えば新品のワイヤ36およびグリッド38を、前記した取外し手順と逆の手順によって、帯電装置20に取り付ける。
前記したように、本実施形態に係る帯電装置20は、長手方向の両端部にそれぞれ設けられたブロック40,50、ワイヤ36、およびワイヤ36と感光体13との間に位置するグリッド38を備える。また、帯電装置20は、グリッド38の一方側の端部を係止する一方側係止部61を有する張架部材60を備える。そして、張架部材60は、一方側のブロック40におけるワイヤ36よりも感光体13側の部位に取り付けられている。
この構成では、一方側係止部61を有する張架部材60は、ワイヤ36の上側に位置するブロック40の部位に設けられる。このため、一方側係止部61とワイヤ36との絶縁距離を上下方向で十分取ることができる。したがって、帯電装置20は、その長手方向、若しくは感光体13の表面に沿って長手方向に直交する方向に大きくなることはなく、帯電装置20の大型化を抑制できる。また、帯電装置20からグリッド38、ワイヤ36をこの順に取り外して交換等のメンテナンスを行うことができ、メンテナンス性を確保できる。すなわち、メンテナンス性を確保しつつ大型化を抑制できる帯電装置20を提供することができる。
また、本実施形態では、張架部材60は、感光体13側から見て外形線が一方側のブロック40の外形線よりも内側に配置されている。この構成では、張架部材60の小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、ブロック40,50は、上側が開口する有底箱状を呈し、該ブロック40,50内に、ワイヤ36を取り付けるワイヤ取付け部44,52が設けられている。この構成では、ワイヤ36をブロック40,50内に確実に取り付けることができる。
また、本実施形態は、帯電装置20の長手方向に延在するフレーム21を備え、ブロック40,50は、フレーム21の長手方向の端部に形成された長手方向開口部26,27に圧入されて取り付けられている。この構成では、ブロック40,50をフレーム21の長手方向の端部に確実に取り付けることができる。
また、本実施形態では、フレーム21における他方側のブロック50が取り付けられる方の端部側に、グリッド38の他方側の端部を係止する他方側係止部30が設けられている。この構成では、他方側のブロック50は、ワイヤ36の取付けのために使用され、グリッド38の係止には使用されない。このため、他方側のブロック50を小型化できる。
また、本実施形態では、グリッド38の一方側がばね部材39を介して一方側係止部29に係止され、グリッド38の他方側が他方側係止部30に係止されている。この構成では、グリッド38をばね部材39による適切な張力で装着できる。このため、グリッド38は、撓むことなく適正な位置に張架できるとともに、耐久性を十分確保できる。また、
また、本実施形態では、一方側のブロック40の底壁45における感光体13側の面にボス部46が立設されており、張架部材60は、ボス部46の感光体13側の端面に取り付けられている。この構成では、一方側のブロック40における、ワイヤ36の取付け、およびグリッド38の係止のためのスペースを広く確保することができる。
また、本実施形態では、一方側のブロック40の感光体13側を覆う蓋70は、ボス部46の感光体13側の端面を露呈させる孔部73を有している。また、張架部材60は、一方側のブロック40の感光体13側を覆う蓋70の感光体13側の面に対向して配置されている。この構成では、張架部材60をボス部46に取り付けつつ、張架部材60によって蓋70の感光体13側への移動を規制することで蓋70を固定できる。
また、本実施形態では、張架部材60は、ボス部46の感光体13側の端面に形成された雌ねじ47に螺合するねじ部材90によってボス部46の感光体13側の端面に取り付けられている。ねじ部材90は、頭部91と雄ねじ92が形成された軸部93との間に頭部91よりも小径で軸部93よりも大径の段部94を有する段付きねじである。張架部材60は、段部94の外周面に係止する係止面66を有している。この構成では、張架部材60の係止面66をねじ部材90の段部94の外周面に係止させることで、張架部材60をボス部46に取り付けることができる。また、張架部材60の係止面66をねじ部材90の段部94の外周面から離脱させることで、張架部材60をボス部46から取り外すことができる。このため、ねじ部材90の締結および締結解除を行うことなく、張架部材60および蓋70を容易に取付けおよび取外しできる。したがって、ねじ部材90が螺合する部分(雌ねじ47)に対して締結および締結解除による負荷を与えることなく、メンテナンスを行うことができる。
また、本実施形態では、張架部材60は、金属で構成されている。この構成では、張架部材60は、強度が上がるため、メンテナンス時にかかる力やグリッド38の張力による負荷に十分対応でき、耐久性を十分に確保できる。
また、本実施形態では、グリッド38は2つ設けられており、一方側係止部61は、2つのグリッド38の各々に対応して2つ、張架部材60に設けられている。この構成では、一つの張架部材60によって2つのグリッド38の各々の一方側の端部を、コンパクトな構成で係止できる。
また、本実施形態では、画像形成装置100は前記した帯電装置20を備える構成とされている。これにより、メンテナンス性を確保しつつ大型化を抑制できる帯電装置20を備える画像形成装置100を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。また、前記した実施形態の構成の一部について、追加、削除、置換をすることができる。
例えば、前記した実施形態では、帯電装置20が感光体13の真下に設置されているため、帯電装置20における感光体13側は上側となるが、これに限定されるものではない。感光体13に対する帯電装置20の設置位置は任意に設定でき、帯電装置20における感光体13側は、感光体13に対する帯電装置20の設置位置に応じて決まる。
また、前記した実施形態では、帯電装置20は、ワイヤ36およびグリッド38を2つずつ有しているが、これに限定されるものではない。ワイヤ36およびグリッド38は、必ずしも2つである必要はなく、1つまたは3つ以上であってもよい。グリッド38が1つの場合、例えば、フレーム21に一方側係止部29を設けず、グリッド38の一方側の端部を、張架部材60の一方側係止部61のみで係止するとよい。また、グリッド38が1つの場合、例えば、張架部材60を2つ備え、フレーム21に壁板31を2つ備えるとよい。
また、前記した実施形態では、段部94の外周面に係止する係止面66は、張架部材60の平面部62に形成された貫通孔63の小径孔部65の一方側の内面に形成されているが、これに限定されるものではない。係止面66は、張架部材60の平面部62に形成された切欠き部の一方側の内面に形成されていてもよい。
また、前記した実施形態では、張架部材60は、ボス部46の上端面に形成された雌ねじ47に螺合するねじ部材90によってボス部46の上端面に取り付けられているが、これに限定されるものではない。張架部材60は、例えば、ボス部46の上端面に形成された穴に下部が嵌入、あるいはボス部46に下部が埋設されたピン状の部材によってボス部46の上端面に取り付けられてもよい。
13 感光体(被帯電体)
20 帯電装置
21 フレーム
26 長手方向開口部
27 長手方向開口部
29 一方側係止部
30 他方側係止部
36 ワイヤ
38 グリッド
39 ばね部材
40 ブロック
44 ワイヤ取付け部
46 ボス部
47 雌ねじ
50 ブロック
52 ワイヤ取付け部
60 張架部材
61 一方側係止部
66 係止面
70 蓋
73 孔部
90 ねじ部材
91 頭部
92 雄ねじ
93 軸部
94 段部
80 蓋
100 画像形成装置

Claims (12)

  1. 被帯電体を帯電させる帯電装置であって、
    前記帯電装置の長手方向の両端部にそれぞれ設けられた絶縁性を有するブロックと、
    放電を発生させるワイヤと、
    前記ワイヤと前記被帯電体との間に位置するグリッドと、
    前記グリッドの一方側の端部を係止する一方側係止部を有する張架部材と、を備え、
    前記張架部材は、一方側の前記ブロックにおける前記ワイヤよりも前記被帯電体側の部位に取り付けられていることを特徴とする帯電装置。
  2. 前記張架部材は、前記被帯電体側から見て外形線が一方側の前記ブロックの外形線よりも内側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  3. 前記ブロックは、前記被帯電体側が開口する有底箱状を呈し、該ブロック内に、前記ワイヤを取り付けるワイヤ取付け部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の帯電装置。
  4. 前記帯電装置の長手方向に延在するフレームを備え、
    前記ブロックは、前記フレームの長手方向の端部に形成された長手方向開口部に圧入されて取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の帯電装置。
  5. 前記フレームにおける他方側の前記ブロックが取り付けられる方の端部側に、前記グリッドの他方側の端部を係止する他方側係止部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の帯電装置。
  6. 前記グリッドの一方側がばね部材を介して前記一方側係止部に係止され、前記グリッドの他方側が前記他方側係止部に係止されていることを特徴とする請求項5に記載の帯電装置。
  7. 一方側の前記ブロックの底壁における前記被帯電体側の面にボス部が立設されており、
    前記張架部材は、前記ボス部の前記被帯電体側の端面に取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の帯電装置。
  8. 前記ブロックの前記被帯電体側を覆う蓋を備え、
    一方側の前記ブロックの前記被帯電体側を覆う前記蓋は、前記ボス部の前記端面を露呈させる孔部を有し、
    前記張架部材は、一方側の前記ブロックの前記被帯電体側を覆う前記蓋の前記被帯電体側の面に対向して配置されていることを特徴とする請求項7に記載の帯電装置。
  9. 前記張架部材は、前記ボス部の前記端面に形成された雌ねじに螺合するねじ部材によって前記ボス部の前記端面に取り付けられており、
    前記ねじ部材は、頭部と雄ねじが形成された軸部との間に前記頭部よりも小径で前記軸部よりも大径の段部を有する段付きねじであり、
    前記張架部材は、前記段部の外周面に係止する係止面を有することを特徴とする請求項8に記載の帯電装置。
  10. 前記張架部材は、金属で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の帯電装置。
  11. 前記グリッドは2つ設けられており、
    前記一方側係止部は、2つの前記グリッドの各々に対応して2つ前記張架部材に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の帯電装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の帯電装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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