JP2014126700A - 帯電装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の放電ワイヤを備えた帯電装置において、周期的な帯電ムラが発生するのを抑制することが可能な帯電装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光ドラムを放電により帯電する複数の放電ワイヤ126a、126bと、前記複数の放電ワイヤを覆い、且つ感光ドラムと対向する面に開口部を有する覆い部材120と、覆い部材120の長手方向に沿った両端部にそれぞれ配置され、前記複数の放電ワイヤの端部を支持する支持部材129、130とを具備し、前記複数の放電ワイヤの長さや張力等を適宜設定して、前記複数の放電ワイヤの固有振動数の差によって生じる放電の変動周期を感光ドラムの移動速度で距離に換算した値が、感光ドラムの移動方向に沿った前記複数の放電ワイヤの帯電領域の幅以下となるように構成した。
【選択図】図3

Description

この発明は、帯電装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、上記画像形成装置としては、例えば、感光ドラムの表面をコロナ放電を用いた帯電装置によって帯電するように構成したものがある。この帯電装置に関して、複数の放電ワイヤを有するコロナ帯電装置において、放電ワイヤの相互作用によるワイヤの振動を抑制し得る技術としては、例えば、特許文献1等に開示されたものが既に提案されている。
特許文献1は、コロナ放電により対象物を帯電させる装置であって、2本の放電ワイヤと、各放電ワイヤの両端部をそれぞれの支持点で支持し、2本の放電ワイヤを並行に張架する支持部材と、各放電ワイヤに給電する給電端子とを備え、一方の放電ワイヤの支持点間の間隔と他方の放電ワイヤの支持点間の間隔とが互いに異なるように構成したものである。
特開2008−116724号公報
ところで、この発明が解決しようとする課題は、複数の放電ワイヤを備えた帯電装置において、周期的な帯電ムラが発生するのを抑制することが可能な帯電装置及び画像形成装置を提供することにある。
請求項1に記載された発明は、被帯電部材を放電により帯電する複数の放電ワイヤと、
前記複数の放電ワイヤを覆い、且つ前記被帯電部材と対向する面に開口部を有する覆い部材と、
前記覆い部材の長手方向に沿った両端部にそれぞれ配置され、前記複数の放電ワイヤの端部を支持する支持部材と、
前記複数の放電ワイヤの固有振動数の差によって生じる放電の変動周期を前記被帯電部材の移動速度で距離に換算した値が、前記被帯電部材の移動方向に沿った前記複数の放電ワイヤの帯電領域の幅以下となるよう前記複数の放電ワイヤの固有振動数を設定する設定手段とを備えたことを特徴とする帯電装置である。
請求項2に記載された発明は、前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤの張力、直径及び長さのうち、少なくとも張力又は直径の一方を異ならせることを特徴とする請求項1に記載の帯電装置である。
請求項3に記載された発明は、前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤの張力及び長さの双方を異ならせることを特徴とする請求項2に記載の帯電装置である。
請求項4に記載された発明は、前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤに張力を付与する張力付与手段を備え、前記張力付与手段の変形量を変えることで前記複数の放電ワイヤの張力を異ならせることを特徴とする請求項2又は3に記載の帯電装置である。
請求項5に記載された発明は、前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤのうち、相対的に長さが短い放電ワイヤの張力を、相対的に長さが長い放電ワイヤの張力よりも大きくすることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の帯電装置である。
請求項6に記載された発明は、前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤの直径及び長さの双方を異ならせることを特徴とする請求項2に記載の帯電装置である。
請求項7に記載された発明は、前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤのうち、相対的に長さが長い放電ワイヤの直径を、相対的に長さが短い放電ワイヤの直径よりも大きく設定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の帯電装置である。
請求項8に記載された発明は、前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤのうち、相対的に直径が大きい放電ワイヤを前記被帯電部材の移動方向に沿った上流側に配置することを特徴とする請求項2又は6に記載の帯電装置である。
請求項9に記載された発明は、前記複数の放電ワイヤを個別に清掃する複数の清掃部材を備え、
前記設定手段は、前記清掃部材が前記放電ワイヤに接触する位置を変更することで前記複数の放電ワイヤが振動する長さを変更することを特徴とする請求項1に記載の帯電装置である。
請求項10に記載された発明は、像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
を備え、
前記帯電手段として、請求項1乃至9のいずれか1項に記載された帯電装置を用いたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に記載された発明によれば、複数の放電ワイヤを備えた帯電装置において、周期的な帯電ムラが発生するのを抑制することができる。
請求項2に記載された発明によれば、簡単な構成により周期的な帯電ムラが発生するのを抑制することができる。
請求項3に記載された発明によれば、複数の放電ワイヤの張力又は長さの一方を異ならせる場合と比較して、複数の放電ワイヤの固有振動数の差を大きく設定することが可能となる。
請求項4に記載された発明によれば、複数の放電ワイヤに対して同一の張力付与手段を使用することができ、部品点数を削減することができる。
請求項5に記載された発明によれば、複数の放電ワイヤのうち、相対的に長さが短い放電ワイヤの張力を、相対的に長さが長い放電ワイヤの張力よりも小さく設定した場合と比較して、複数の放電ワイヤの固有振動数の差を大きく設定することが可能となる。
請求項6に記載された発明によれば、複数の放電ワイヤの直径又は長さの一方を異ならせる場合と比較して、複数の放電ワイヤの固有振動数の差を大きく設定することが可能となる。
請求項7に記載された発明によれば、相対的に長さが長い放電ワイヤの直径を、相対的に長さが短い放電ワイヤの直径よりも小さく設定した場合と比較して、複数の放電ワイヤの固有振動数の差を大きく設定することが可能となる。
請求項8に記載された発明によれば、被帯電部材の移動方向に沿った下流側に位置する放電ワイヤの固有振動数を相対的に高く設定することができる。
請求項9に記載された発明によれば、複数の放電ワイヤの振動長を変更する際に、部品の変更等が少なくて良い。
請求項10に記載された発明によれば、像保持体の表面に周期的な帯電ムラが発生するのを抑制することができ、高画質化に対応することが可能となる。
この発明の実施の形態1に係る帯電装置を適用した画像形成装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の要部を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る帯電装置を示す構成図である。 帯電装置を示す断面構成図及び斜視構成図である。 帯電装置の要部を示す断面構成図である。 第1及び第2の放電ワイヤを示す説明図である。 帯電装置の基本的な動作を示す説明図である。 放電電流の振幅を示すグラフである。 第1及び第2の放電ワイヤの振動が干渉することによる放電電流の変化を示すグラフである。 この発明の実施の形態1に係る帯電装置の作用を示す説明図である。 第1及び第2の放電ワイヤの固有振動数の差と放電ムラのピッチとの関係を示すグラフである。 この発明の実施の形態1に係る帯電装置の作用を示す説明図である。 比較例に係る帯電装置を示す構成図である。 比較例に係る帯電装置のプロセス方向の距離に換算した値と放電電流との関係を示すグラフである。 比較例に係る帯電装置のプロセス方向の距離に換算した値と放電電流との関係を示すグラフである。 比較例に係る帯電装置の作用を示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係る帯電装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る放電ワイヤを示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る帯電装置の作用を示す説明図である。 この発明の実施の形態3に係る帯電装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態3に係る放電ワイヤを示す構成図である。 この発明の実施の形態4に係る帯電装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態4に係る帯電装置の変形例を示す構成図である。 この発明の実施の形態4に係る帯電装置の更なる変形例を示す構成図である。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
図1及び図2は、実施の形態1に係る帯電装置を適用した画像形成装置を示すものである。図1はその画像形成装置の全体の概要を示し、図2はその画像形成装置における要部(作像装置など)を拡大して示している。
<画像形成装置の全体の構成>
実施の形態1に係る画像形成装置1は、例えばカラープリンタとして構成されたものである。この画像形成装置1は、現像剤4を構成するトナーで現像されるトナー像を形成する複数の作像装置10と、各作像装置10で形成されたトナー像をそれぞれ保持して最終的に被記録材の一例としての記録用紙5に二次転写する二次転写位置まで搬送する中間転写装置20と、中間転写装置20の二次転写位置に供給すべき所要の記録用紙5を収容して搬送する給紙装置50と、中間転写装置20で二次転写された記録用紙5上のトナー像を定着させる定着装置40等を備えている。
この画像形成装置1は、例えば、記録用紙5に形成すべき原稿画像を入力する画像入力装置60を追加して装備させた場合にはカラー複写機として構成することができる。図中の1aは画像形成装置の筐体を示し、この筐体1aは支持構造部材、外装カバー等で形成されている。また、図中の一点鎖線は、筐体1a内において記録用紙5が搬送される主な搬送経路を示す。
作像装置10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー像と特別色S1,S2の2種類のトナー像とをそれぞれ専用に形成する6つの作像装置10Y,10M,10C,10K,10S1,10S2で構成されている。この6つの作像装置10(S1,S2,Y,M,C,K)は、筐体1aの内部空間において1列に並べた状態となるよう配置されている。上記特別色(S1,S2)の現像剤4(S1,S2)としては、例えば、上記4色では表現が困難又は不可能であった色材等で構成されるものが使用され、具体的には、上記4色以外の色のトナー、上記4色のトナーと同一の色であって彩度が異なるトナー、光沢を向上させる透明トナー、点字用の発泡性トナー、蛍光色トナー等である。また、各作像装置10(S1,S2,Y,M,C,K)は、扱う現像剤の種類が異なる点を除けば、以下に示すようにほぼ共通した構成のものである。
各作像装置10(S1,S2,Y,M,C,K)は、図1や図2に示されるように、回転する像保持体の一例としての感光ドラム11を備えており、この感光ドラム11の周囲に、次のような各装置が主に配置されている。主な装置とは、感光ドラム11の像形成が可能な周面(像保持面)を所要の電位に帯電させる帯電装置12と、感光ドラム11の帯電された周面に画像の情報(信号)に基づく光LBを照射して電位差のある(各色用の)静電潜像を形成する静電潜像形成手段としての露光装置13と、その静電潜像を対応する色(S1,S2,Y,M,C,K)の現像剤4のトナーで現像してトナー像にする現像手段としての現像装置14(S1,S2,Y,M,C,K)と、その各トナー像を中間転写装置20に転写する一次転写装置15と、一次転写後における感光ドラム11の像保持面に残留して付着するトナー等の付着物を帯電させる清掃前帯電装置16と、その再帯電された付着物を取り除いて清掃するドラム清掃装置17、感光ドラム11の清掃後における像保持面を除電する除電器18等である。
感光ドラム11は、接地処理される円筒状又は円柱状の基材の周面に感光材料からなる光導電性層(感光層)を有する像保持面を形成したものである。この感光ドラム11は、図示しない回転駆動装置から動力が伝達されて矢印Aで示す方向に回転するように支持されている。
帯電装置12は、感光ドラム11に接触しない状態で配置されるコロナ放電器等の非接触型の帯電装置で構成される。帯電装置12の構成については、後に詳述する。
露光装置13は、画像形成装置1に入力される画像の情報に応じて構成される光(矢付き点線)LBを、帯電された後の感光ドラム11の周面に対して照射して静電潜像を形成するものである。露光装置13には、潜像形成時になると画像形成装置1に任意の手段で入力される画像の情報(信号)が送信される。
現像装置14(S1,S2,Y,M,C,K)はいずれも、図2に示されるように、開口部と現像剤4の収容室が形成された筐体140の内部に、現像剤4を保持して感光ドラム11と向き合う2箇所の現像領域までそれぞれ搬送する2つの現像ロール141,142と、現像剤4を攪拌しながら現像ロール142を通過させるよう搬送する2つのスクリューオーガー等の攪拌搬送部材143,144と、現像ロール142に保持される現像剤の量(層厚)を規制する層厚規制部材145などを配置して構成されたものである。この現像装置14には、その現像ロール141,142と感光ドラム11の間に現像用電圧が図示しない電源装置から供給される。また、現像ロール141,142や攪拌搬送部材143,144は、図示しない回転駆動装置からの動力が伝達されて所要の方向に回転する。さらに、上記4色の現像剤4(Y,M,C,K)と前記2つの特別色の現像剤4(S1,S2)としては、非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤が使用される。
一次転写装置15は、感光ドラム11の周面に接触して回転するとともに一次転写用電圧が供給される一次転写ロールを備えた接触型の転写装置である。一次転写用電圧としては、トナーの帯電極性と逆の極性を示す直流の電圧が図示しない電源装置から供給される。
ドラム清掃装置17は、図2に示されるように、一部が開口する容器状の本体170と、一次転写後の感光ドラム11の周面に所要の圧力で接触するように配置されて残留トナー等の付着物を取り除いて清掃する清掃板171と、清掃板171よりも感光ドラム11の回転方向上流側で感光ドラムの周面に接触して回転するよう配置される回転ブラシロール172と、清掃板171で取り除いたトナー等の付着物を回収して図示しない回収システムに送り出すよう搬送するスクリューオーガー等の送出部材173等で構成されている。清掃板171としては、ゴム等の材料からなる板状の部材(例えばブレード)が使用される。
中間転写装置20は、図1に示されるように、各作像装置10(S1,S2,Y,M,C,K)の下方の位置に存在するように配置される。この中間転写装置20は、感光ドラム11と一次転写装置15(一次転写ロール)の間となる一次転写位置を通過しながら矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21をその内面から所望の状態に保持して回転自在に支持する複数のベルト支持ロール22〜27と、ベルト支持ロール26に支持されている中間転写ベルト21の外周面(像保持面)側に配置されて中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に二次転写させる二次転写装置30と、二次転写装置30を通過した後に中間転写ベルト21の外周面に残留して付着するトナー、紙粉等の付着物を取り除いて清掃するベルト清掃装置28とで主に構成されている。
中間転写ベルト21としては、例えばポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂にカーボンブラック等の抵抗調整剤などを分散させた材料で製作される無端状のベルトが使用される。また、ベルト支持ロール22は駆動ロールとして構成され、ベルト支持ロール23,25,27は中間転写ベルト21の走行位置などを保持する従動ロールとして構成され、ベルト支持ロール24は張力付与ロールとして構成され、ベルト支持ロール26は二次転写のバックアップロールとして構成されている。
二次転写装置30は、図1に示されるように、中間転写装置20におけるベルト支持ロール26に支持されている中間転写ベルト21の外周面部分である二次転写位置を通過しながら矢印Cで示す方向に回転する二次転写ベルト31と、二次転写ベルト31をその内面から所望の状態に保持して回転自在に支持する複数の支持ロール32〜36とで構成されている。二次転写ベルト31としては、例えば前述した中間転写ベルト21とほぼ同じ構成で製作される無端状のベルトが使用される。ベルト支持ロール32は、ベルト支持ロール26に支持されている中間転写ベルト21の外周面に対して二次転写ベルト31を所要の圧力で押し当てるように配置される。ベルト支持ロール32は駆動ロールとして構成され、ベルト支持ロール36は張力付与ロールとして構成されている。また、二次転写装置30のベルト支持ロール32又は中間転写装置20の支持ロール26には、トナーの帯電極性と逆極性又は同極性を示す直流の電圧が二次転写用電圧として供給される。
定着装置40は、記録用紙5の導入口及び排出口が形成された筐体41の内部に、矢印で示す方向に回転するとともに表面温度が所定の温度に保持されるよう加熱手段によって加熱される定着ベルトを備えた加熱回転体42と、この加熱回転体42の軸方向にほぼ沿う状態で所要の圧力で接触して従動回転するドラム形態の加圧用回転体43などを配置して構成されたものである。この定着装置40では、加熱回転体42と加圧用回転体43が接触する接触部が所要の定着処理(加熱及び加圧)を行う定着処理部になる。
給紙装置50は、中間転写装置20及び二次転写装置30の下方側の位置に存在するように配置される。この給紙装置50は、所望のサイズ、種類等の記録用紙5を積載した状態で収容する単数(又は複数)の用紙収容体51と、用紙収容体51から記録用紙5を1枚ずつ送り出す送出装置52とで主に構成されている。用紙収容体51は、例えば、筐体1aの正面(使用者が操作時に向き合う側面)側に引き出すことができるように取り付けられている。
給紙装置50と二次転写装置30との間には、給紙装置50から送り出される記録用紙5を二次転写位置まで搬送する複数の用紙搬送ロール対53〜57や図示しない搬送ガイド材で構成される給紙搬送路が設けられている。給紙搬送路において二次転写位置の直前の位置に配置される用紙搬送ロール対57は、例えば記録用紙5の搬送時期を調整するロール(レジストロール)として構成されている。また、二次転写装置30と定着装置40との間には、二次転写装置30の二次転写ベルト31から送り出される二次転写後の記録用紙5を定着装置40まで搬送するためのベルト形態等の用紙搬送装置58が設けられている。さらに、筐体1aに形成される用紙の排出口に近い部分には、定着装置40から送り出される定着後の記録用紙5を筐体1aの外部に排出するための用紙排出ロール対59が設けられている。
なお、前述したカラー複写機として構成する場合において装備される画像入力装置60は、プリント対象の画像情報を有する原稿の画像を読み取る画像読取装置であり、例えば、図1に示されるように筐体1aの上部に配置される。この画像入力装置60は、読み込むべき画像の情報を有する原稿6を載せる透明ガラス板等からなる原稿載せ板(プラテンガラス)61と、原稿載せ板61上に置かれた原稿6を移動しながら照明する光源62と、光源62と共に移動しながら原稿6からの反射光を受光して所定の方向に反射させる反射ミラー63と、反射ミラー63に対して所定の速度でかつ所定の距離を移動する第1反射ミラー64及び第2反射ミラー65と、原稿6からの反射光を受光して読み取って電気信号に変換するCCD等からなる画像読取素子66と、画像読取素子66に反射光を結像させる結像レンズ67等で主に構成されている。図1中の符号68は、原稿載せ板61を塞ぐ開閉カバーである。
また、画像入力装置60で読み取られて入力される原稿の画像情報は、画像処理装置70により必要な画像処理が施される。まず、画像入力装置60では、読み取った原稿の画像情報を例えば赤(R)、緑(G)及び青(B)の3色の画像データ(例えば、各8bitのデータ)として画像処理装置70に送信する。一方、画像処理装置70は、画像入力装置60から送信された画像データについて、シェーディング補正、位置ずれ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠けし、色/移動編集等の予め定められた画像処理を施す。また、画像処理装置70では、画像処理した画像信号を前記4色(Y,M,C,K)の各画像信号にそれぞれ変更した後、露光装置13に送信する。また、画像処理装置70では、前記2つの特別色(S1,S2)のための画像信号も生成する。
<画像形成装置の基本的な動作>
以下、画像形成装置1による基本的な画像形成動作について説明する。
ここでは、最初に、前記4つの作像装置10(Y,M,C,K)を使用して、4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像を形成するときの画像形成動作を代表して説明する。
画像形成装置1は、画像形成動作(プリント)の要求の指令情報を受けると、4つの作像装置10(Y,M,C,K)、中間転写装置20、二次転写装置30、定着装置40等が始動する。
そして、各作像装置10(Y,M,C,K)においては、まず各感光ドラム11が矢印Aで示す方向に回転し、各帯電装置12が各感光ドラム11の表面を所要の極性(実施の形態1ではマイナス極性)及び電位にそれぞれ帯電させる。続いて、露光装置13が、帯電後の感光ドラム11の表面に対し、画像形成装置1に入力される画像の情報を各色成分(Y,M,C,K)に変換して得られる画像の信号に基づいて発光される光LBを照射し、その表面に所要の電位差で構成される各色成分の静電潜像をそれぞれ形成する。
続いて、各現像装置14(Y,M,C,K)が、感光ドラム11に形成された各色成分の静電潜像に対し、所要の極性(マイナス極性)に帯電された対応する色(Y,M,C,K)のトナーをそれぞれ供給して静電的に付着させて現像を行う。この現像により、各感光ドラム11に形成された各色成分の静電潜像は、その対応する色のトナーでそれぞれ現像された4色(Y,M,C,K)のトナー像として顕像化される。
続いて、各作像装置10(Y,M,C,K)の感光ドラム11上に形成された各色のトナー像が一次転写位置まで搬送されると、一次転写装置15が、その各色のトナー像を中間転写装置20の矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト21に対して順番に重ね合わせるような状態で一次転写させる。
また、一次転写が終了した各作像装置10では、清掃前帯電装置16が一次転写後の感光ドラム11の表面に残留するトナー等の付着物を再帯電した後、ドラム清掃装置17が再帯電された付着物を掻き取るように除去して感光ドラム11の表面を清掃し、最後に、除電器18が清掃後の感光ドラム11の表面を除電する。これにより、各作像装置10は次の作像動作が可能な状態にされる。
続いて、中間転写装置20では、中間転写ベルト21の回転により一次転写されたトナー像を保持して二次転写位置まで搬送する。一方、給紙装置50では、作像動作に合わせて所要の記録用紙5を給紙搬送路に送り出す。給紙搬送路では、レジストロールとしての用紙搬送ロール対57が記録用紙5を転写時期に合わせて二次転写位置に送り出して供給する。
二次転写位置においては、二次転写装置30が、中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に一括して二次転写させる。また、二次転写が終了した中間転写装置20では、ベルト清掃装置28が、二次転写後の中間転写ベルト21の表面に残留したトナー等の付着物を取り除いて清掃する。
続いて、トナー像が二次転写された記録用紙5は、中間転写ベルト21と二次転写ベルト31から剥離された後に搬送装置58により定着装置40まで搬送される。定着装置40では、回転する加熱回転体42と加圧回転体43との間の接触部に二次転写後の記録用紙5を導入して通過させることにより、必要な定着処理(加熱及び加圧)をして未定着のトナー像を用紙5に定着させる。最後に、定着が終了した後の記録用紙5は、その片面への画像の形成を行うだけの画像形成動作のときは、用紙排出ロール対59により、例えば筐体1aの外部に設置される図示しない排出収容部にむけて排出される。
以上の動作により、4色のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像が形成された記録用紙5が出力される。
次に、画像形成装置1において、例えば上記した通常の画像形成を行う際に、前記特別色S1,S2の現像剤で構成される特別色トナー像を併せて形成するときの動作について説明する。
この場合は、まず、作像装置10S1,10S2において前述した作像装置10(Y,M,C,K)の場合と同様の作像動作が行われ、これにより作像装置10S1,10S2における各感光ドラム11に特別色トナー像(S1,S2)がそれぞれ形成される。続いて、作像装置10S1,10S2で形成された各特別色トナー像は、前述した4色のトナー像に関する画像形成動作の場合と同様に、中間転写装置20の中間転写ベルト21に一次転写された後に、二次転写装置30により中間転写ベルト21から記録用紙5に(他の色のトナー像と併せて)二次転写される。最後に、特別色トナー像と他の色のトナー像が二次転写された記録用紙5は、定着装置40において定着処理がなされた後、筐体1aの外部に排出される。
以上の動作により、前述した4色のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像の全面又は一部に対して2つの特別色トナー像が重なり合って存在するように形成された記録用紙5が出力される。
この他、画像形成装置1が画像入力装置60を装備するカラー複写機である場合は、その基本的な画像形成動作が次のように行われる。
すなわち、この場合は、画像入力装置60に原稿6がセットされ、その画像形成動作(コピー)の要求の指令情報を受けると、画像入力装置60において原稿6の原稿画像が読み取られた後、その読み取られた原稿画像の情報が画像処理装置70において前述したような画像処理を施されて画像の信号として生成され、しかる後、その画像の信号が各作像装置10(S1,S2,Y,M,C,K)における露光装置13に送信される。これにより、各作像装置10では、その原稿6の画像情報に基づいた静電潜像の形成とトナー像の形成がそれぞれ行われる。それ以後は、前述した画像形成動作(プリント)の場合と同様の動作が行われ、最終的に、そのトナー像からなる画像が記録用紙5に形成されて出力される。
なお、上記画像形成装置1としては、各作像装置10(S1,S2,Y,M,C,K)で形成されたトナー像を中間転写装置20の中間転写ベルト21を介さずに直接記録用紙5上に転写するように構成したものであっても良い。
<帯電装置の構成>
図3はこの実施の形態1に係る帯電装置を示す構成図である。
帯電装置12は、図2に示されるように、被帯電部材としての感光ドラム11に接触しない状態で対向して配置されるコロナ放電器等の非接触型の帯電装置で構成される。帯電装置12は、図3に示されるように、感光ドラム11の軸方向に沿って配置される覆い部材としてのシールドケース120を備えている。シールドケース120は、図4に示されるように、感光ドラム11の軸方向に沿って延在する長方形状の天板121と、この天板121の長手方向に沿って延びる長辺部から下方に垂れ下がった状態の側板122、123とを有した外観形状からなり、感光ドラム11と対向する下端部に開口部124を備えている。シールドケース120の長手方向における両端部(短辺部)には、図3に示されるように、支持部材の一例としての2つの端部支持体125A,125Bがそれぞれ取り付けられており、この2つの端部支持体125A、125Bには、シールドケース120の内部空間を通過してほぼ直線状に張り渡した状態で複数本(図示例では2本)の第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bが取り付けられている。また、帯電装置12は、シールドケース120の下部開口部124に、その下部開口部124を覆って第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bと感光ドラム11の周面との間に存在した状態で取り付けられる格子状のグリッド電極127(電界調整板)を備えている、いわゆるスコロトロン型のコロナ放電器を構成している。また、シールドケース120は、2本の放電ワイヤ126a,126bが配置される空間を仕切る隔壁(仕切り部材)128を内部に備えている。なお、2本の放電ワイヤ126a,126bのうち、感光ドラム11の移動方向Aに沿った上流側に配置される放電ワイヤが第1の放電ワイヤ126aであり、感光ドラム11の移動方向Aに沿った下流側に配置される放電ワイヤが第2の放電ワイヤ126bである。
端部支持体125A,125Bは、それぞれシールドケース120の長手方向に沿った端部に取り付けられており、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの周面に接触した状態で第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの端部を支持する支持部129,130を備えている。一方の端部支持体125Aは、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの端部を支持する支持部129a,129bの位置が、シールドケース120の長手方向(感光ドラムの軸方向)に沿った同じ位置に設定されている。これに対して、他方の端部支持体125Bは、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの端部を支持する支持部130a,130bの位置が、シールドケース120の長手方向に沿って異なる位置に設定されており、第1の放電ワイヤ126aと第2の放電ワイヤ126bの張り渡し長(振動長)を異ならせている。なお、支持部130a,130bの位置に代えて、又は支持部130a,130bの位置と共に支持部129a,129bの位置をシールドケース120の長手方向に沿って異ならせても良い。
第1の放電ワイヤ126aは、2つの端部支持体125A,125Bの支持部129a,130a間の距離L1が、第2の放電ワイヤ126bの支持部材129b,130b間の距離L2よりも長く、第1の放電ワイヤ126aの張り渡し長L1が第2の放電ワイヤ126bの張り渡し長L2より長く設定されている。
また、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの一方の端部は、例えば、一方の端部支持体125Aに設けられた支柱131にネジ止め等の手段によって固定されている。これに対して、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの他方の端部は、図3及び図5に示されるように、張力付与手段としての引っ張りコイルスプリング132の先端部に固定され、引っ張りコイルスプリング132の基端部は、端部支持体125Bに取り付けられている。
この実施の形態では、図3及び図6に示されるように、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126b自体の長さ(全長)も異なり、第1の放電ワイヤ126aの全長L01が第2の放電ワイヤ126bの全長L02よりも長く設定されている。また、引っ張りコイルスプリング132a,132bは、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bとも同じものを使用している。そのため、相対的に短い第2の放電ワイヤ126bは、引っ張りコイルスプリング132bの変形量が第1の放電ワイヤ126aと比較して大きく、相対的に長い第1の放電ワイヤ126bより大きな張力で張り渡されている。ここで、第1の放電ワイヤ126aの張力としては、例えば、75〜85(gf)程度に設定され、第2の放電ワイヤ126bの張力としては、例えば、95〜105(gf)程度に設定される。
なお、図6中、符号134,135は第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの両端部に設けられた環状部を示している。
また、一方の端部支持体125Aは、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bに帯電用の高電圧を印加するための接続端子133a,133bをそれぞれ有しており、第1及び第2の放電ワイヤ126a、126bの端部が接続端子133a,133bに接続されている。
また、帯電装置12は、図4に示されるように、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bが、感光ドラム11の周面と所要の間隙(例えば放電ギャップ)をあけて対向する状態でかつ感光ドラム11の回転軸の方向に沿ってその像形成対象領域に少なくとも存在する状態になるよう配置される。また、帯電装置12は、画像形成時になると、図示しない電源装置から第1及び第2の放電ワイヤ126a,126b(と感光ドラム11との間)に帯電用の電圧が印加される。帯電用電圧としては、現像装置14が反転現像を行うものである場合、その現像装置14から供給されるトナーの帯電極性と同じ極性の電圧又は電流が供給される。
ところで、上記帯電装置12は、図7に示されるように、基本的に、シールドケース120の内部空間に放電ワイヤ126(図示例では1本)を長手方向に沿って張り渡した構造を有しており、放電ワイヤ126に高電圧を印加すると、放電ワイヤ126とシールドケース120や感光ドラム11等との間に形成される電界の影響によって放電ワイヤ126が振動することが知られている。
放電ワイヤ126に生じる振動は、所要の長さに張り渡した弦の振動であり、放電ワイヤ126の固有振動数(共振周波数)Frは、下記の式で求められる。
Fr=(1/2L)×(T/m)1/2 (1)
ここで、Tは放電ワイヤ126の張力、m:放電ワイヤ126の単位長さあたりの質量、L:放電ワイヤ126の張り渡し長(振動長)である。
この式(1)から明らかなように、放電ワイヤ126の基本固有振動数Frは、放電ワイヤ126の張力T、単位長さあたりの質量m、及び張り渡し長Lによって決定される。いま、タングステン製の断面円形の線状部材からなる放電ワイヤ126の張力Tを80gf、張り渡し長Lを374mm、直径を30μm、タングステンの密度を19250kg/m3とすると、放電ワイヤ126の固有振動数Frは、式(1)より321Hzとなる。
帯電装置12では、放電ワイヤ126が振動すると、放電ワイヤ126と感光ドラム11との間の距離が変化するため、放電電流が変動する。
図8は放電ワイヤ126に振動が発生した場合における放電電流の変動を示したグラフである。縦軸は放電電流量の増減を示しており、横軸は時間を感光ドラム11表面の移動速度であるプロセススピード(この例では440mm/sec)により距離に換算した値を示している。
この図8から明らかなように、帯電装置12の放電ワイヤ126が固有振動数321Hzで振動した場合、感光ドラム11の移動方向(回転方向)であるプロセス方向に沿って約1.5mmの間隔で放電電流に周期的な変動(放電ムラ)が生じることが判る。
感光ドラム11の周面は、図7に示されるように、放電電流の周期的な変動の間隔が約1.5mmと小さく、帯電装置12の放電領域である開口部124の直下を通過する間に帯電電位であるVHに飽和するため、感光ドラム11の表面に帯電電位のムラとして影響が現われることはない。
ところで、画像形成装置では、高速化並びに高画質化に対応するため、図3に示されるように、帯電装置12として複数本(例えば、2本)の放電ワイヤ126a,126bを備えたものが使用されている。この帯電装置12は、製造する際に、帯電装置12を構成する第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bや、引っ張りコイルスプリング132、シールドケース120、端部支持体125A、125B等の部品自体が有する部品公差や、帯電装置12を組み立てる際の組立公差などからなる製造公差を有している。そのため、複数本の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Frを互いに一致させることが困難であり、複数本の放電ワイヤ126a,126bの間で固有振動数にバラツキが生じる。
すると、帯電装置12では、固有振動数が異なる2本の放電ワイヤ126a,126bの振動が干渉し合うことにより、2本の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差に応じて放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2よりも周波数が低い放電電流の周期的な変動(放電ムラ)が生じ、感光ドラム11表面の帯電電位に周期的な変動(帯電ムラ)が発生する虞れがある。
本発明者は、帯電装置12を製造する際の引っ張りコイルスプリング132、シールドケース120、端部支持体125A,125B等の部品自体が有する部品公差や、帯電装置12を組み立てる際の組立公差などからなる製造公差に起因して、2本の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2にどのようなバラツキが発生するのか確認する実験を行なったところ、次のような結果を得た。
帯電装置12を製造する際の製造公差のうち、放電ワイヤ126a,126bの張力Tの公差が固有振動数に最も大きく影響し、次に放電ワイヤ126a,126bの直径の影響が大きく、放電ワイヤ126a,126bの長さLの公差は固有振動数Frに与える影響が最も小さいことが判明した。
そこで、この実施の形態では、複数本の放電ワイヤを備えた帯電装置において、複数本の放電ワイヤの固有振動数が互いに異なることに起因した帯電ムラの発生を抑制するため、複数の放電ワイヤの固有振動数の差によって生じる放電の変動周期を被帯電部材の移動速度で距離に換算した値が、被帯電部材の移動方向に沿った複数の放電ワイヤの帯電領域の幅以下となるよう複数の放電ワイヤの固有振動数を設定する設定手段を備えるように構成している。
図3はこの実施の形態1に係る帯電装置を示す構成図である。
この帯電装置12では、図3に示されるように、第1の放電ワイヤ126aと第2の放電ワイヤ126bの全長L01,L02及び張り渡し長(振動長)L1,L2の双方を異ならせ、第1の放電ワイヤ124aの全長さL01を第2の放電ワイヤ124bの全長L02よりも長く設定し、かつ第1の放電ワイヤ124aの張り渡し長L1を第2の放電ワイヤ124bの張り渡し長L2よりも長く、しかも放電ワイヤ124a,124bに張力Tを付与する引っ張りコイルスプリング132a,132bとして同じものを使用するように設定している。その結果、相対的に長さが短い第2の放電ワイヤ126bに張力T2を付与する引っ張りコイルスプリング132bの変形量が第1の放電ワイヤ126aの引っ張りコイルスプリング132aに比較して大きく、第2の放電ワイヤ126bの張力T2を第1の放電ワイヤ126aの張力T1よりも大きく(T2>T1)設定している。
第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bは、上述した式(1)によって決定される固有振動数Fr1,Fr2でそれぞれ振動する。このとき、第1の放電ワイヤ126aは、張り渡し長(振動長)L1が第2の放電ワイヤ126bよりも長く設定されているとともに、張力T1が第2の放電ワイヤ126bの張力T2よりも小さく設定されている。そのため、第1の放電ワイヤ126aは、張り渡し長(振動長)L1及び張力T1の双方が固有振動数Fr1を低下させる方向に寄与するのに対して、第2の放電ワイヤ126bは、張り渡し長さ(振動長)L2及び張力T2の双方が固有振動数Fr2を上昇させる方向に寄与し、第1の放電ワイヤ126aの固有振動数Fr1と第2の放電ワイヤ126bの固有振動数Fr2との差が、張り渡し長(振動長)L1又は張力T1の一方を異ならせた場合に比較し相対的に大きく設定されている。
第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bが異なった固有振動数Fr1,Fr2で振動すると、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差に応じて第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの振動が干渉しあうことによって低周波の周期的変動(放電ムラ)が発生する。
第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差に起因して発生する放電ムラの周期は、第2の放電ワイヤ126bの固有振動数f2が第1の放電ワイヤ126aの固有振動数f1よりも高い場合、(f2−f1)=Δfとすると、(1/Δf)で決定される。
この実施の形態では、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差によって生じる放電ムラの周期を、感光ドラム11の移動速度であるプロセススピードによって距離に換算した値が、感光ドラム11の移動方向に沿った帯電装置12の放電領域である開口部124の幅以下となるよう第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2を、設定手段としての張り渡し長(振動長)を決定する支持部129,130、及び張力を決定する引っ張りコイルスプリング132によって設定している。
第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差によって生じる放電ムラの周期を、感光ドラム11の移動速度であるプロセススピードによって距離に換算した値は、
(1/Δf)×PS (2)
で求められる。ここで、PSはプロセススピードを示している。
この実施の形態では、図9に示されるように、例えば、第1の放電ワイヤ126aの固有振動数Fr1が321Hzに、第2の放電ワイヤ126bの固有振動数Fr2が341Hzにそれぞれ設定されている。また、感光ドラム11の移動速度であるプロセススピード(PS)は、例えば440mm/secに設定されている。そのため、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差Δfによって生じる放電ムラの周期を、感光ドラム11の移動速度であるプロセススピードによって距離に換算した値は、式(2)より、
[1/(341−321)]×440=22(mm)
となる。
これに対して、帯電装置12のシールドケース120の開口部124の幅は、例えば、25mmに設定されており、図10に示されるように、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差によって生じる放電ムラの周期を感光ドラム11の移動速度で距離に換算した値が、帯電装置12の開口部124の幅である25mm以下となる関係を満たしている。
図11は、式(2)に基づいて、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差Δfと、この差Δfによって生じる放電ムラの周期を感光ドラム11の移動速度であるプロセススピードによって距離に換算した値(放電ムラピッチ)との関係を、感光ドラム11の移動速度であるプロセススピードを220mm/sec、440mm/sec、880mm/secに変化させて示したものである。
この図11から明らかなように、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差Δfが増大するに従って放電ムラピッチの値が減少するとともに、プロセススピードが高速となるに従って放電ムラピッチが減少することが判る。
<帯電装置の動作>
この実施の形態1では、次のようにして感光ドラム11の表面が帯電装置12によって帯電される。
すなわち、この実施の形成1に係る帯電装置12は、画像形成動作を開始すると、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bに図示しない高圧電源によって所定の電圧を印加することにより、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bにコロナ放電を生じさせ、コロナ放電によって感光ドラム11の表面を帯電させる。また、グリッド電極127に所要のバイアス電圧を印加することにより感光ドラム11の帯電電位が制御される。
その際、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bは、シールドケース120や感光ドラム11との間に形成される電界の影響により振動する。第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bは、その張力T及び張り渡し長さLが異なる値に設定されているため、上述した式(1)によって決定される固有振動数Frがそれぞれ異なる。第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bが異なった振動数で振動する場合には、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差に起因して第1及び第2の放電ワイヤ126a、126bの振動が干渉しあうことによって低周波の周期的変動(放電ムラ)が発生する。
この実施の形態では、放電ムラの周期を感光ドラム11の移動速度であるプロセススピード(PS)で距離に換算した値が、帯電装置12の感光ドラム11の移動方向に沿った放電ワイヤの帯電領域であるシールドケース120の開口部124の幅以下となるよう設定されている。
すなわち、この実施の形態では、例えば、第1の放電ワイヤ125aの固有振動数Fr1を321Hz、第2の放電ワイヤ125bの固有振動数Fr2を341Hzにそれぞれ設定している。そのため、第1及び第2の放電ワイヤ126a、126bの固有振動数Fr1,Fr2の差Δfは20Hzとなる。
したがって、この実施の形態では、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差によって生じる放電ムラの周期を、感光ドラム11の移動速度であるプロセススピードによって距離に換算した値は、式(2)より、
[1/(341−321)]×440=22(mm)
と求められる。
これに対して、帯電装置12のシールドケース120の開口部124の幅は、25mmに設定されている。そのため、感光ドラム11の表面は、図9及び図10に示されるように、帯電装置12の直下を通過する際に、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差Δfによって生じる放電の変動周期のうち、少なくとも1周期以上の周期にわたって移動し、放電ムラの影響が均される。したがって、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差Δfによって放電ムラが生じている場合であっても、放電ムラの影響によって感光ドラム11の表面に帯電ムラが発生するのを防止乃至抑制することができ、画質を向上させることが可能となる。
また、この実施の形態では、式(2)の関係に基づいて、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの張り渡し長Lや張力Tを設定すれば良く、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの張り渡し長Lを不必要に長く設定し、感光ドラム11の周方向に沿ってシールドケース120の開口幅を不必要に大きく設定することを回避することができ、帯電装置12が大型化するのを回避することができる。
また、この実施の形態では、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの全長L01,L02を異ならせることにより部品として同一の引っ張りコイルスプリング132を使用した場合であっても、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの張力T1,T2を異ならせることができ、部品点数を低減することが可能となる。
さらに、この実施の形態では、第1の放電ワイヤ126aと第2の放電ワイヤ126bの張力Tを異ならせる際に、感光ドラム11の移動方向に沿った下流側に位置する相対的に長さが短い第2の放電ワイヤ126bの張力T2を第1の放電ワイヤ126aの張力T1よりも大きく(T2>T1)設定することにより、第1の放電ワイヤ126aと第2の放電ワイヤ126bの固有振動数Fr1,Fr2の差Δfを大きく設定することが可能となる。
即ち、放電ワイヤ126の固有振動数Frは、式(1)によって求められ、分母となる長さLを短く設定するとともに、分子となる張力Tを大きく設定することにより、第2の放電ワイヤ126bの固有振動数Fr2を相対的に高い値に設定することができる。これに対して、第1の放電ワイヤ126aは、分母となる長さLが長く、分子となる張力Tが小さいため、第1の放電ワイヤ126aの固有振動数Fr1は相対的に低い値となる。その結果、第1の放電ワイヤ126aと第2の放電ワイヤ126bの固有振動数Fr1,Fr2の差Δfを、張り渡し長L又は張力Tの一方を変化させた場合と比較して大きく設定することができる。
また、感光ドラム11の移動方向に沿った下流側に位置する第2の放電ワイヤ126bの固有振動数Fr2を、上流側に位置する第1の放電ワイヤ126aと比較して高く設定することにより、下流側に位置する第2の放電ワイヤ126bの固有振動数Fr2を相対的に低く設定した場合と比較して、図12に示されるように、下流側に位置する固有振動数Fr2が相対的に高い第2の放電ワイヤ126bによって感光ドラム11の表面に帯電ムラが発生するのを防止乃至抑制することが可能となる。
比較例
図13はこの発明の実施の形態に対する比較例を示すものである。
この比較例は、上記帯電装置12において、第1の放電ワイヤ126aの張り渡し長Lnと第2の放電ワイヤ126bの張り渡し長Lwを10mmだけ異ならせ、ワイヤの張力は同じ値に設定したものである。この比較例では、図14及び図15に示されるように、例えば、第1の放電ワイヤ126aの固有振動数Fr1が313Hz、第2の放電ワイヤ126bの固有振動数Fr2が321Hzとなり、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差Δfが約8Hzとなる。そのため、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの振動が干渉し合うことによって発生する低周波の周期的変動の周期を距離に換算した値は、式(2)から55mmとなり、約60mmの周期で放電ムラが発生する。
そのため、図16に示されるように、放電ムラの周期を距離に換算した値が帯電装置12の開口幅の約3倍近い値となり、感光ドラム11表面の同一領域が帯電装置12の直下を通過する間に、放電ムラが1周期の約1/3しか変動せず、放電ムラの影響が感光ドラム11表面の帯電ムラとして残ることとなる。
実施の形態2
図17はこの発明の実施の形態2に係る帯電装置を示す構成図である。
この実施の形態2に係る帯電装置12では、図17及び図18に示されるように、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの張り渡し長L及び直径を異ならせるとともに、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの張力を同じ値に設定している。
この実施の形態2では、第1の放電ワイヤ126aとして、例えば、タングステン製の円形状断面を有する直径40μmのワイヤを使用し、第2の放電ワイヤ126bとして、例えば、タングステン製の円形状断面を有する直径30μmのワイヤを使用している。その結果、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bは、その張り渡し長Lに加えて直径(単位長さ当たりの質量m)を異ならせている。そのため、式(1)で決定される第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2を、長さL又は直径の一方を異ならせた場合と比較して大きく変化させることが可能となり、式(2)で決定される第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差Δfによって生じる放電の変動周期を、感光ドラム11の移動速度であるプロセススピードによって距離に換算した値を小さな値に設定することが可能となる。
また、この実施の形態2では、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの直径とともに長さを異ならせたので、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの直径のみを異ならせた場合と比較して、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの直径の相違を長さによって識別することができ、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bを装着する際に誤装着が発生する虞れを低減できる。
ところで、放電ワイヤ126の放電開始電圧は、図19に示されるように、放電ワイヤ126の直径が大きくなるに従って上昇することが知られており、放電開始電圧の上昇に伴って放電ムラの振幅が増大する。この実施の形態2では、相対的に直径が大きな第1の放電ワイヤ126aを、感光ドラム11の移動方向に沿った上流側に配置することで、放電開始電圧の上昇に伴って放電ムラの振幅が増大することの影響が感光ドラム11の帯電電位に現れるのを抑制することができる。
実施の形態3
図20はこの発明の実施の形態3に係る帯電装置を示す構成図である。
この実施の形態3に係る帯電装置12では、図20及び図21に示されるように、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの長さ及び直径に加えて張力を異ならせたものである。即ち、この実施の形態3では、第1の放電ワイヤ126aの張り渡し長L1を第2の放電ワイヤの張り渡し長L2よりも長く設定するとともに、第1の放電ワイヤ126aの直径を第2の放電ワイヤよりも大きく設定し、且つ第1の放電ワイヤ126aの張力T1を第2の放電ワイヤ126bの張力T2よりも小さく設定している。
したがって、この実施の形態3では、式(1)で決定される第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2を、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの張り渡し長L及び張力T、或いは張り渡し長L及び直径を異ならせた場合と比較してより一層大きく変化させることが可能となる。そのため、式(2)で決定される第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差Δfによって生じる放電の変動周期を、感光ドラム11の移動速度であるプロセススピードによって距離に換算した値を更に小さな値に設定することが可能となる。
即ち、放電ワイヤ126の固有振動数Frは、式(1)によって求められ、分母となる長さLを相対的に短く設定するとともに、同じく分母となる直径を相対的に小さく設定し、且つ分子となる張力Tを大きく設定することにより、第2の放電ワイヤ126bの固有振動数Fr2を相対的に高い値に設定することができる。これに対して、第1の放電ワイヤ126aは、分母となる長さLが長く、同じく分母となる直径を大きく設定し、且つ分子となる張力Tが小さいため、第1の放電ワイヤ126aの固有振動数Fr1は相対的に低い値となる。その結果、第1の放電ワイヤ126aと第2の放電ワイヤ126bの固有振動数Fr1,Fr2の差Δfを、張り渡し長Lと張力の双方、又は張り渡し長Lと直径の双方を異ならせた場合と比較して大きく設定することができる。
また、この実施の形態3では、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの直径とともに長さを異ならせたので、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの直径のみを異ならせた場合と比較して、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの直径の相違を長さによって識別することができ、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bを装着する際に誤装着が発生する虞れを低減できる。
実施の形態4
図22はこの発明の実施の形態4に係る帯電装置を示す構成図である。
この実施の形態4に係る帯電装置12は、図22に示されるように、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bに付着した放電生成物やトナー等の付着物を清掃するワイヤ清掃装置140を備えている。ワイヤ清掃装置140は、シールドケース120の長手方向に沿って図示しない駆動手段によって移動可能な筐体141を備えている。ワイヤ清掃装置140の筺体141は、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bにそれぞれ対応して固定した状態で配置された不織布やスポンジ等の材料からなるパッド状の第1の清掃部材142a,142bを備えている。この第1の清掃部材142a,142bは、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの周面のうち、シールドケース120の天板121側に位置する周面に接触する高さに設定されている。また、ワイヤ清掃装置140の筺体141は、第1の清掃部材142a,142bと対向する位置に配置された不織布やスポンジ等の材料からなるパッド状の第2の清掃部材143を備えている。この第2の清掃部材143は、支軸144を中心にして回転できるように装着された保持部材145に装着されている。第2の清掃部材144は、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bに対して共通に配置されており、クリーニング時に保持部材145を支軸144を中心にして図示しない駆動手段によって回転させることにより、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの周面を第1の清掃部材142a,142bとともに保持した状態で清掃するものである。
ところで、この実施の形態では、図22に示されるように、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの周面に接触した状態で配置される第1の清掃部材142a,142bの位置を、第1の放電ワイヤ126aと第2の放電ワイヤ126bとでシールドケース120の長手方向に沿って異ならせ、第1の清掃部材142a,142bが第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bが振動する際の節となることで、第1の放電ワイヤ126aの振動長を第2の放電ワイヤ126bの振動長よりも長く設定している。即ち、第1の放電ワイヤ126aは、一方の端部支持体125Aに設けられた第1の清掃部材142a,142bと他方の端部支持体125Bに設けられた支持部との間の距離(振動長)が、第2の放電ワイヤ126bよりも長く設定されている。
この実施の形態4では、ワイヤ清掃部材140に設けられる第1の清掃部材142a,142bの高さ及び配置を変えるだけで、第1及び第2の放電ワイヤの振動長を異ならせることができ、実施の形態1等と比較して、端部支持体125A,125Bが感光ドラム11の軸方向に沿って大型化するのを回避することができる。また、第1の清掃部材142a,142bは弾性変形するため、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bと感光ドラム11との間隙に影響を与えることがない。
図23はこの実施の形態4の変形例を示す構成図である。
この実施の形態4の変形例では、図24に示されるように、第2の放電ワイヤ126bに対応して設けられた第1の清掃部材142aのみを第2の放電ワイヤ126bの周面に接触させて配置したものであり、第1の放電ワイヤ126aに設けられた第1の清掃部材142aは、第1の放電ワイヤ126aの周面に接触しない高さに設定されている。
この実施の形態の変形例において、第1の放電ワイヤ126aは、端部支持体125A,125Bに設けられた支持部129a,130a間の距離がそのまま放電ワイヤの張り渡し長Lとなっており、第1の放電ワイヤ126aと第2の放電ワイヤ126bの振動長を、図18に示す例と比較して更に異ならせることが可能となる。そのため、第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bの固有振動数Fr1,Fr2の差Δfを図21に示す例と比較して増加させることができ、放電ムラの周期を距離に換算した値を減少させることができる。
図24はこの実施の形態4の更なる変形例を示す構成図である。
この変形例では、図24に示されるように、第1の清掃部材142a,142bが従来と同様に第1及び第2の放電ワイヤ126a,126bと接触しない高さに設けられており、第2の放電ワイヤ126bの側面に第1及び第2の清掃部材142,143と異なる接触部材150を接触した状態で配置するか、或いは接触及び離間できるように配置したものである。この第2の放電ワイヤ126bの振動長は、接触部材150と他方の端部支持体125Bに設けられた支持部130との間の距離によって決定される。
この実施の形態4の更なる変形例では、第2の放電ワイヤ126aの側面に接触部材150が接触するため、接触部材150が第2の放電ワイヤ126bに接触した状態でも、第2の放電ワイヤ126bと感光ドラム11との距離が変動することを回避できる。
なお、前記実施の形態では、第1及び第2の放電ワイヤの長さ及び張力の双方、長さ及び直径の双方、並びに長さ、張力及び直径を異ならせた場合について説明したが、本発明においては、第1及び第2の放電ワイヤの張力のみ、又は第1及び第2の放電ワイヤの直径のみを異ならせるように構成しても良い。
12:帯電装置、120:シールドケース、125A,125B:端部支持体、126a,126b:第1及び第2の放電ワイヤ126a,126b、129,130:支持部。

Claims (10)

  1. 被帯電部材を放電により帯電する複数の放電ワイヤと、
    前記複数の放電ワイヤを覆い、且つ前記被帯電部材と対向する面に開口部を有する覆い部材と、
    前記覆い部材の長手方向に沿った両端部にそれぞれ配置され、前記複数の放電ワイヤの端部を支持する支持部材と、
    前記複数の放電ワイヤの固有振動数の差によって生じる放電の変動周期を前記被帯電部材の移動速度で距離に換算した値が、前記被帯電部材の移動方向に沿った前記複数の放電ワイヤの帯電領域の幅以下となるよう前記複数の放電ワイヤの固有振動数を設定する設定手段とを備えたことを特徴とする帯電装置。
  2. 前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤの張力、直径及び長さのうち、少なくとも張力又は直径の一方を異ならせることを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  3. 前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤの張力及び長さの双方を異ならせることを特徴とする請求項2に記載の帯電装置。
  4. 前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤに張力を付与する張力付与手段を備え、前記張力付与手段の変形量を変えることで前記複数の放電ワイヤの張力を異ならせることを特徴とする請求項2又は3に記載の帯電装置。
  5. 前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤのうち、相対的に長さが短い放電ワイヤの張力を、相対的に長さが長い放電ワイヤの張力よりも大きく設定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の帯電装置。
  6. 前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤの直径及び長さの双方を異ならせることを特徴とする請求項2に記載の帯電装置。
  7. 前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤのうち、相対的に長さが長い放電ワイヤの直径を、相対的に長さが短い放電ワイヤの直径よりも大きく設定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の帯電装置。
  8. 前記設定手段は、前記複数の放電ワイヤのうち、相対的に直径が大きい放電ワイヤを前記被帯電部材の移動方向に沿った上流側に配置することを特徴とする請求項2又は6に記載の帯電装置。
  9. 前記複数の放電ワイヤを個別に清掃する複数の清掃部材を備え、
    前記設定手段は、前記清掃部材が前記放電ワイヤに接触する位置を変更することで前記複数の放電ワイヤが振動する長さを変更することを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  10. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    を備え、
    前記帯電手段として、請求項1乃至9のいずれか1項に記載された帯電装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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