JP4128429B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置及び画像形成方法に関し、特に、放電により像担持体を帯電する帯電部を備えた画像形成装置及び画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子写真方式の画像形成装置において、感光体ドラム等の像担持体を、コロナ放電によって帯電させる帯電部(帯電装置)が多く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
詳しくは、帯電部は、主として、高電圧が印加されるコロナ放電電極(放電部材)としてのワイヤや、そのコロナ放電電極に対向するシールド電極等からなる。そして、これらの電極間に強い電界が形成されることでコロナ放電が発生する。さらに、このコロナ放電から生じる電荷によって、像担持体の表面が帯電される。
【0004】
このようなコロナ放電を用いた帯電部は、長期的な使用によって、放電部材の表面に粉塵が付着して放電ムラを起こすことが知られている。
詳しくは、帯電部の放電部材の表面には静電的な集塵作用が働くため、浮遊するトナー等の粉塵が放電部材上に付着する。そして、帯電部の長期的な使用によって、その放電部材表面に付着する粉塵が堆積して、均一な放電を妨げることとなる。
このように放電ムラが生じると、感光体ドラム等の像担持体の表面は均一に帯電されなくなり、その後の作像工程で形成されるトナー像に画像濃度ムラが生じることになる。
【0005】
このような画像濃度ムラを低減する目的で、従来から、帯電部の放電部材を定期的に清掃して、放電部材に付着した粉塵を除去する技術が開示されている。
例えば、特許文献1では、帯電部に、放電ワイヤを清掃する放電ワイヤ清掃部材が備えられている。そして、放電ムラが発生しやすい使用環境や使用状況に応じて、放電ワイヤ清掃部材による放電ワイヤの清掃間隔を適切に設定する。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−282152号公報(第2−3頁、第1、3図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の画像形成装置は、放電部材を清掃部材で清掃した直後に、一時的に放電ムラが発生するという問題があった。そして、この清掃直後の放電ムラによって、特に、ハーフトーン画像を形成した場合に顕著な画像濃度ムラが発生していた。
【0008】
この清掃直後の放電ムラは、次に述べる2つの原因によって発生するものと考えられる。
第1に、清掃部材により放電部材を清掃したときに、部分的にトナー等の粉塵が残留することが原因であると考えられる。このように粉塵が表面に部分的に残留すると、その残留部分がきちんと除去された部分に比べて突起した状態になり、その残留部分で局所的な放電が発生することになる。
【0009】
第2に、表面が比較的粗い清掃部材で削り取るようにして放電部材を清掃することによって、放電部材の表面が荒れて、その表面に微小な突起が生じることが原因であると考えられる。
すなわち、放電部材の表面に付着する主な粉塵であるトナーは、放電によって融解して、放電部材の表面に固着してしまう。したがって、固着したトナーを除去するために、表面が粗い清掃部材で削り取るように清掃をおこなう。このとき、その清掃によって放電部材の表面が荒れてしまい、その表面に微小な突起が生じる。このように放電部材の表面に微小な突起が生じると、その突起部分で局所的な放電が発生することになる。
【0010】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、帯電部の清掃直後に生じる放電ムラを効率よく低減できる画像形成装置及び画像形成方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、上記課題を解決するために研究を重ねた結果、次の事項を知るに至った。
すなわち、帯電部の清掃後であって画像形成前に、帯電部を所定時間放電させることで、上述の清掃直後の一時的な放電ムラがなくなる。
【0012】
これは、次の2つの理由が考えられる。
第1は、清掃後に帯電部の放電部材に残留した突起状態のトナーが、放電により融解して、放電部材の表面に沿って広がって固着することによる。すなわち、清掃直後には突起状態であった付着トナーが、その後の放電により平らな状態になって、局部的な放電が解消されるものと考えられる。
【0013】
第2に、表面が粗い清掃部によって放電部材の表面を削り取るように清掃することにより形成された微小突起が、その後の放電により丸みをもった形状に変形することによる。すなわち、清掃直後には突起していた突起部分が、その後の放電により尖った部分がなくなり、局部的な放電が解消されるものと考えられる。
【0014】
さらに、本願発明者は、使用環境や使用状況に応じて帯電部における清掃直後の放電の大きさを調整することで、清掃後の放電ムラを効率よく低減できることを知るに至った。すなわち、帯電部に供給する電流が大きいほど、放電が安定するとともに、発熱量も大きくなるため、上述の放電ムラの発生源を短時間に除去することができる。
ところが、放電電流が大きすぎると、オゾンやNox等の生成物が増加して帯電部の寿命を短くしてしまうという副作用がある。したがって、使用環境や使用状況による清掃直後の放電ムラ発生の程度に応じて、帯電部に供給する電流を必要充分な大きさに留めることで、効率のよい放電ムラの防止が可能となる。
【0016】
この発明は以上述べた事項に基づくものであり、すなわち、この発明の請求項1記載の発明にかかる画像形成装置は、放電により像担持体を帯電する帯電部と、前記帯電部を清掃する清掃部と、前記帯電部に電流を供給する電源部と、前記電源部を制御する制御部と、温度又は/及び湿度を検出する検出部とを備え、前記電源部は、前記帯電部に供給する電流の大きさを変動できるように形成され、前記制御部は、前記清掃部による前記帯電部の清掃が終了した後であって前記像担持体に画像を形成する前に、前記検出部による前記絶対湿度の検出結果が所定値以下のときには、前記像担持体に画像を形成するときに前記帯電部に供給する電流よりも大きな電流を前記帯電部に供給するように前記電源部を制御するものである。
【0017】
また、請求項2記載の発明にかかる画像形成装置は、上記請求項1に記載の発明において、前記帯電部における累積の放電時間を検出する時間検出部をさらに備え、前記電源部は、前記帯電部に供給する電流の大きさを変動できるように形成され、前記制御部は、前記清掃部による前記帯電部の清掃が終了した後であって前記像担持体に画像を形成する前に、前記時間検出部による前記放電時間の検出結果が所定値以上のときには、前記像担持体に画像を形成するときに前記帯電部に供給する電流よりも大きな電流を前記帯電部に供給するように前記電源部を制御するものである。
【0018】
また、請求項3記載の発明にかかる画像形成装置は、上記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記清掃部における累積の清掃回数を検出する回数検出部をさらに備え、前記電源部は、前記帯電部に供給する電流の大きさを変動できるように形成され、前記制御部は、前記清掃部による前記帯電部の清掃が終了した後であって前記像担持体に画像を形成する前に、前記回数検出部による前記清掃回数の検出結果が所定値以上のときには、前記像担持体に画像を形成するときに前記帯電部に供給する電流よりも大きな電流を前記帯電部に供給するように前記電源部を制御するものである。
【0021】
また、請求項4記載の発明にかかる画像形成方法は、帯電部を放電させて像担持体を帯電する帯電工程と前記帯電部を清掃する清掃工程とを備えた画像形成方法であって、前記清掃工程後であって前記帯電工程前に、前記帯電部を放電させる放電工程と、温度及び湿度の測定により絶対湿度を検出する検出工程とを備え、前記放電工程は、前記検出工程における前記絶対湿度の検出結果が所定値以下のときには、前記帯電工程における前記帯電部での放電電流よりも大きな放電電流を当該帯電部で発生させるように調整する調整工程を含むものである。
【0022】
また、請求項5記載の発明にかかる画像形成方法は、上記請求項4記載の発明において、前記帯電工程における帯電処理の累積時間を検出する時間検出工程をさらに備え、前記放電工程は、前記時間検出工程における前記累積時間の検出結果が所定値以上のときには、前記帯電工程における前記帯電部での放電電流よりも大きな放電電流を当該帯電部で発生させるように調整する調整工程を含むものである。
【0023】
また、請求項6記載の発明にかかる画像形成方法は、上記請求項4又は請求項5に記載の発明において、前記清掃工程における清掃の累積回数を検出する回数検出工程をさらに備え、前記放電工程は、前記回数検出工程における前記累積回数の検出結果が所定値以上のときには、前記帯電工程における前記帯電部での放電電流よりも大きな放電電流を当該帯電部で発生させるように調整する調整工程を含むものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
実施の形態.
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1にて、実施の形態におけるカラー画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
【0026】
図1に示すように、画像形成装置には、像担持体としての感光体ベルト1が、中間転写ベルト4に対向して配設されている。
ここで、感光体ベルト1の内周には、駆動ローラ1aと、2つの従動ローラ1b、1cとが配設されている。そして、これらのローラ1a〜1cによって、感光体ベルト1は、張架・支持されている。また、駆動ローラ1aによって、感光体ベルト1は、図中の矢印A方向に駆動される。
また、感光体ベルト1の外周には、帯電部2、書込部3、マゼンタ現像部M、シアン現像部C、イエロー現像部Y、ブラック現像部K、クリーニング部6が配設されている。
【0027】
ここで、4つの現像部M、C、Y、Kには、それぞれ、マゼンタトナー、シアントナー、イエロートナー、ブラックトナーが収納されている。そして、4つの現像部M、C、Y、Kは、それぞれ、感光体ベルト1に対して接離自在に移動して、感光体ベルト1上に各色のトナー像を順次形成する。
具体的には、感光体ベルト1上にシアンのトナー像を形成する場合には、シアントナーを収納するシアン現像部Cが感光体ベルト1に近接するように移動する。これに対して、その他の現像部M、Y、Kは、感光体ベルト1から離れるように移動する。
このようにして感光体ベルト1上で形成された各色のトナー像は、順次、中間転写ベルト4上に重ねて転写されることになる。
なお、本実施の形態における帯電部2は、図2に示す構成のものであるが、これについては後で詳しく説明する。
【0028】
一方、中間転写ベルト4の内周には、駆動ローラ4a、2つの従動ローラ4b、4c、中間転写ローラ5、転写対向ローラ8が配設されている。そして、これらのローラ4a〜4c、5、8によって、中間転写ベルト4は、張架・支持されている。また、駆動ローラ4aによって、中間転写ベルト4は、図中の矢印B方向に駆動される。
また、中間転写ベルト4の外周には、転写ローラ7、中間転写ベルトクリーニング部9が配設されている。
【0029】
ここで、転写ローラ7と中間転写ベルトクリーニング部9とは、それぞれ、中間転写ベルト4に対して接離自在に構成されている。そして、中間転写ベルト4上において所望のトナー像の重ね合わせが完了するまで、転写ローラ7と中間転写ベルトクリーニング部9とは、中間転写ベルト4から離れた位置に退避している。そして、中間転写ベルト4上においてトナー像の重ね合わせが完了した後に、転写ローラ7と中間転写ベルトクリーニング部9とは、中間転写ベルト4に当接する位置に移動する。
【0030】
こうして、中間転写ベルト4に当接した転写ローラ7によって、中間転写ベルト4上のカラートナー像が、被転写材Pに転写されることになる。
また、中間転写ベルト4に当接した中間転写ベルトクリーニング部9によって、転写工程後に中間転写ベルト4上に残存した未転写トナーが回収されることになる。
【0031】
一方、画像形成装置における被転写材Pの搬送経路には、レジストローラ対13、定着部10等が配設されている。
ここで、定着部10は、2つのローラ10a、10cとそれらに懸架されたベルト10dとからなる加熱部と、加圧部としての加圧ローラ10bとからなり、被転写材P上の未定着のトナー像を定着する。
【0032】
以上のように構成された画像形成装置は、画像形成時に、次のように動作する。
図1を参照して、感光体ベルト1は、図中の矢印A方向に走行する。そして、まず、感光体ベルト1の表面が、帯電部2との対向部で帯電される。次に、感光体ベルト1表面は、書込部3との対向部に達する。そして、書込部3から発せられる露光光によって、感光体ベルト1上に、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのうち所望の色の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0033】
その後、感光体ベルト1表面は、4つの現像部M、C、Y、Kのうち所望の色に対応した現像部との対向部に達する。そして、対応する色のトナーが、現像部から、感光体ベルト1上の潜像に供給される。こうして、感光体ベルト1上には、1色のトナー像が形成される。
その後、感光体ベルト1表面は、中間転写ベルト4との対向部に達する。そして、感光体ベルト1上に形成されたトナー像は、所定の電圧が印加された中間転写ローラ5によって、中間転写ベルト4上に転写される。
【0034】
ここで、中間転写ベルト4との対向部を通過した後の感光体ベルト1上には、中間転写ベルト4に転写されなかった未転写トナーが残存する。
そして、未転写トナーが付着した感光体ベルト1表面は、クリーニング部6との対向部に達する。そして、この位置で、未転写トナーがクリーニング部6内に回収される。クリーニング部6内に回収されたトナーは、その後に回収容部11へ向けて搬送される。
【0035】
このような感光体ベルト1上の一連のプロセスが、他の各色についても同様におこなわれる。そして、4つの現像部M、C、Y、Kを順次移動して感光体ベルト1上に形成したトナー像は、中間転写ベルト4上に重ねて転写される。
その後、中間転写ベルト4上に重ねて形成されたカラーのトナー像は、中間転写ベルト4の矢印B方向の走行によって、転写ローラ7との対向部に達する。そして、この位置で、搬送されてきた被転写材P上に、トナー像が転写される。
【0036】
ここで、転写ローラ7との対向部を通過した後の中間転写ベルト4上には、被転写材Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
そして、未転写トナーが付着した中間転写ベルト4表面は、中間転写ベルトクリーニング部9との対向部に達する。そして、この位置で未転写トナーが、中間転写ベルトクリーニング部9内に回収される。中間転写ベルトクリーニング部9内に回収されたトナーは、その後に回収容部12へ向けて搬送される。
こうして、中間転写ベルト4上での一連のプロセスが完了する。
【0037】
一方、不図示の給紙部から給送された被転写材Pは、搬送ローラ15を通過した後に、レジストローラ対13の位置に達する。レジストローラ対13の位置に達した被転写材Pは、中間転写ベルト4上に形成されたトナー像が転写されるように、転写ローラ7の位置に向けてタイミングを合わせて搬送される。
その後、転写ローラ7の位置を通過した被転写材Pは、定着部10の位置に達する。そして、この位置で被転写材P上のトナー像が定着される。
そして、被転写材Pは、定着部10を通過後に不図示の排紙部を経て、画像形成装置外に排出される。
こうして、画像形成装置における一連の画像形成プロセスが完了する。
【0038】
次に、図2及び図3を用いて、本発明の特徴部分である帯電部の構成・動作について詳述する。
図2は、上述の画像形成装置に設置される帯電部2を示す概略斜視図である。
【0039】
図2において、1は像担持体としての感光体ベルト、2は感光体ベルト1上を帯電する帯電部、2aは放電部材としてのワイヤ、2bはワイヤ2aの周囲に設けられるとともに感光体ベルト1側に開口部を有するケーシング、2cはケーシング2bの開口部に設置されたグリッド電極、17はワイヤ2aの清掃をおこなう清掃部、18はワイヤ2aに電流を供給する電源部、19は電源部18を制御する制御部、20は装置内の温度及び湿度を検出する検出部としての温湿度計、21は帯電部2の累積の放電時間を検出する時間検出部としての放電時間カウンタ、22は清掃部17の累積の清掃回数を検出する回数検出部としての清掃回数カウンタを示す。
【0040】
図2に示すように、帯電部2は、主として、ワイヤ2a、ケーシング2b、グリッド電極2cからなる。
ワイヤ2aは、感光体ベルト1の幅方向の画像形成領域に対応して、帯電部2の一端から他端に向けて張設されている。ケーシング2bは、ワイヤ2aと対向する内面側がシールド電極として機能する。
【0041】
そして、図1で説明したように感光体ベルト1上に画像を形成するときには、電源部18からワイヤ2aに所定の大きさの電流が供給される。これにより、ワイヤ2aが放電して、グリッド電極2cを介して、感光体ベルト1表面が帯電される。その後、感光体ベルト1は、露光光の照射位置で潜像が形成されて、現像部の位置でトナー像が形成されることになる。
【0042】
また、図2を参照して、清掃部17は、ワイヤ2aを挟んだ状態で、帯電部2に設置されている。清掃部17は、主として、スポンジ状の弾性材料からなる清掃主部と、清掃主部を支持するケースとからなる。清掃部17の清掃主部は、研磨剤等が含浸されるとともに、ワイヤ2aに直接的に接触するように構成されている。
さらに、清掃部17は、不図示の駆動部によって、図2の矢印C方向に往復移動できるように構成されている。
【0043】
このように構成された清掃部17は、画像形成装置において画像が形成されるときには、画像形成領域外の位置(画像形成に影響しない位置である。)に停止するように制御される。
そして、非画像形成時であって帯電部2のワイヤ2aを清掃するときには、図2の矢印C方向に往復移動して、ワイヤ2aに付着した粉塵を除去する。
なお、清掃部17による帯電部2の清掃のタイミングは、例えば、帯電部2の使用環境や使用状況に応じて設定する等、周知のタイミングとすることができる。
【0044】
また、電源部18は、帯電部2のワイヤ2aに供給する電流の大きさを変動できるように構成されている。
また、制御部19は、清掃部17による帯電部2の清掃が終了した後であって、感光体ドラム1に画像を形成するための帯電部2による帯電処理がおこなわれる前に、所定時間だけ帯電部2に所定の大きさの電流を供給するように電源部18を制御する。これによって、清掃直後の放電ムラを防止することができる。
【0045】
ここで、上述の清掃直後におこなう放電工程は、そのときの帯電部2の使用環境や使用状況に応じて放電の大きさを調整しておこなうものである。
具体的には、温湿度計20にて装置内の絶対湿度を検出して、その検出結果が所定値以下のときには基準値に達したものとして、画像形成時よりも大きな電流をワイヤ2aに供給する。これは、空気中の水分量が少なくなると、放電ムラが発生しやすくなるためである。
なお、基準値とは、清掃直後の放電ムラを効率よく抑止するために、実験データに基づいて求めた、環境条件又は使用条件に関連する値である。
【0046】
同様に、放電時間カウンタ21にて帯電部2による帯電処理に要した累積時間を検出して、その検出結果が所定値以上のときには基準値に達したものとして、画像形成時よりも大きな電流をワイヤ2aに供給する。これは、累積放電時間が長くなりワイヤ2aが劣化すると、放電ムラが発生しやすくなるためである。
さらに、清掃回数カウンタ22にて清掃部17による清掃回数を検出して、その検出結果が所定値以上のときには基準値に達したものとして、画像形成時よりも大きな電流をワイヤ2aに供給する。これは、累積清掃回数が多くなりワイヤ2aへのダメージが大きくなると、放電ムラが発生しやすくなるためである。
【0047】
なお、温湿度計20は、例えば、電気抵抗を利用した電気温湿度計等を用いることができる。放電時間カウンタ21は、制御部19に保持された計数回路であり、帯電部2への電流供給時間に関するデータを用いてもよいし、感光体ベルト1の駆動時間や帯電処理回数に関するデータを用いてもよい。清掃回数カウンタ22は、制御部19に保持された計数回路であり、清掃部17の駆動部による稼働回数に関するデータを用いることができる。
【0048】
次に、図3のフローチャートを用いて、帯電部2の清掃直後の放電工程についての実施例を説明する。
まず、画像形成が繰り返された後に、所定のタイミングで帯電部2の清掃が開始される(ステップS1)。そして、帯電部2の清掃工程が終了すると(ステップS2)、温湿度計20によって絶対湿度が検出されて、その検出結果が所定値以下であるかが判断される(ステップS3)。
その結果、絶対湿度が4グラム/m3以下であると判断された場合、放電工程時の放電電流が800μmとなるように電源部18が制御される(ステップS4)。
【0049】
これに対して、絶対湿度が4グラム/m3より大きいと判断された場合、放電時間カウンタ21によって検出した帯電処理回数(放電時間)に係わる検出結果が所定値以上であるかが判断される(ステップS5)。
その結果、帯電処理回数が5万回以上であると判断された場合、放電工程時の放電電流が800μmとなるように電源部18が制御される(ステップS4)。
【0050】
これに対して、帯電処理回数が5万回未満であると判断された場合、清掃回数カウンタ22によって検出した清掃回数に係わる検出結果が所定値以上であるかが判断される(ステップS6)。
その結果、清掃回数が50回以上であると判断された場合、放電工程時の放電電流が800μmとなるように電源部18が制御される(ステップS4)。
これに対して、清掃回数が50回未満であると判断された場合、放電工程時の放電電流が500μmとなるように電源部18が制御される(ステップS7)。
【0051】
その後、ステップS4又はステップS7にて設定された放電電流によって、帯電部2における画像形成前の放電が開始される(ステップS8)。
そして、所定時間の放電が終了した後に、画像形成時の放電電流が500μmとなるように電源部18が制御される(ステップS9)。
こうして、一連の放電工程が完了して(ステップS10)、その後に通常の画像形成(帯電工程)がおこなわれる。
【0052】
以上説明したように、本実施の形態においては、帯電部2の使用環境や使用状況に応じて、清掃直後におこなう帯電部2の放電を必要充分な大きさに調整しているので、副作用の発生を抑止して、清掃直後の放電ムラの発生源を短時間に効率よく除去することができる。
【0053】
なお、本実施の形態では、帯電部2の構成をスコロトロン帯電器のものとしたが、コロトロン帯電器等のその他の構成の帯電部に対しても、本発明を適用することができる。
また、本発明は、コロナ放電を用いるとともに放電部材の清掃部を有する転写部や除電部等についても適用することができる。
【0054】
なお、本発明が上記実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、実施の形態の中で示唆した以外にも、実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【0055】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているので、帯電部の清掃直後に生じる放電ムラを効率よく低減できる画像形成装置及び画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態における画像形成装置を示す構成図である。
【図2】 図1の画像形成装置における帯電部を示す概略斜視図である。
【図3】 図1の画像形成装置における制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 感光体ベルト(像担持体)、
2 帯電部、 2a ワイヤ、 2b ケーシング、 2c グリッド電極、
3 書込部、 4 中間転写ベルト、 7 転写ローラ、 10 定着部、
17 清掃部、 18 電源部、 19 制御部、
20 温湿度計(検出部)、 21 放電時間カウンタ(時間検出部)、
22 清掃回数カウンタ(回数検出部)、
K、Y、C、M 現像部。
Claims (6)
- 放電により像担持体を帯電する帯電部と、
前記帯電部を清掃する清掃部と、
前記帯電部に電流を供給する電源部と、
前記電源部を制御する制御部と、
温度及び湿度の測定により絶対湿度を検出する検出部とを備え、
前記電源部は、前記帯電部に供給する電流の大きさを変動できるように形成され、
前記制御部は、前記清掃部による前記帯電部の清掃が終了した後であって前記像担持体に画像を形成する前に、前記検出部による前記絶対湿度の検出結果が所定値以下のときには、前記像担持体に画像を形成するときに前記帯電部に供給する電流よりも大きな電流を前記帯電部に供給するように前記電源部を制御する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記帯電部における累積の放電時間を検出する時間検出部をさらに備え、
前記電源部は、前記帯電部に供給する電流の大きさを変動できるように形成され、
前記制御部は、前記清掃部による前記帯電部の清掃が終了した後であって前記像担持体に画像を形成する前に、前記時間検出部による前記放電時間の検出結果が所定値以上のときには、前記像担持体に画像を形成するときに前記帯電部に供給する電流よりも大きな電流を前記帯電部に供給するように前記電源部を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記清掃部における累積の清掃回数を検出する回数検出部をさらに備え、
前記電源部は、前記帯電部に供給する電流の大きさを変動できるように形成され、
前記制御部は、前記清掃部による前記帯電部の清掃が終了した後であって前記像担持体に画像を形成する前に、前記回数検出部による前記清掃回数の検出結果が所定値以上のときには、前記像担持体に画像を形成するときに前記帯電部に供給する電流よりも大きな電流を前記帯電部に供給するように前記電源部を制御する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。 - 帯電部を放電させて像担持体を帯電する帯電工程と前記帯電部を清掃する清掃工程とを備えた画像形成方法であって、
前記清掃工程後であって前記帯電工程前に、前記帯電部を放電させる放電工程と、
温度及び湿度の測定により絶対湿度を検出する検出工程とを備え、
前記放電工程は、前記検出工程における前記絶対湿度の検出結果が所定値以下のときには、前記帯電工程における前記帯電部での放電電流よりも大きな放電電流を当該帯電部で発生させるように調整する調整工程を含む
ことを特徴とする画像形成方法。 - 前記帯電工程における帯電処理の累積時間を検出する時間検出工程をさらに備え、
前記放電工程は、前記時間検出工程における前記累積時間の検出結果が所定値以上のときには、前記帯電工程における前記帯電部での放電電流よりも大きな放電電流を当該帯電部で発生させるように調整する調整工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の画像形成方法。 - 前記清掃工程における清掃の累積回数を検出する回数検出工程をさらに備え、
前記放電工程は、前記回数検出工程における前記累積回数の検出結果が所定値以上のときには、前記帯電工程における前記帯電部での放電電流よりも大きな放電電流を当該帯電部で発生させるように調整する調整工程を含むことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の画像形成方法。
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