JP2021032773A - 作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】測位衛星から位置情報取得ユニットを備えた作業車両において、作業走行時にエンジンを一時停止させた場合であっても、スムーズに作業走行を再開することができる作業車両を提供することを課題としている。【解決手段】エンジンが搭載された走行機体と、前記エンジンのON・OFFを操作するエンジン操作部と、測位衛星から位置情報を取得する位置情報取得ユニットと、前記位置情報取得ユニットに電源を供給可能なバッテリと、制御部とを備え、前記制御部は、前記エンジン操作部によるエンジンのOFF操作が検出された場合は、予め設定した所定の保持時間が経過した後に前記位置情報取得ユニットの電源をOFF状態に切換えるように構成され、前記位置情報取得ユニットは、前記保持時間を表示部する表示部と、該保持時間を変更する調整部とが設けられた。【選択図】図6

Description

この発明は、測位衛星から走行機体の位置情報を取得可能な作業車両に関する。
エンジンが搭載された走行機体と、前記エンジンのON・OFFを操作するエンジン操作部と、前記走行機体の位置情報を取得する受信装置を有する位置情報取得ユニットと、前記位置情報取得ユニットに電源を供給可能なバッテリと、ステアリングハンドルの操作を行う操舵ユニットと、制御部とを備え、前記位置情報取得ユニットによって取得された走行機体の位置情報に基づいて前記操舵ユニットを制御することによって、走行機体の操向操作を制御可能に構成した特許文献1に記載の作業車両が従来公知である。
上記文献の作業車両では、前記位置情報取得ユニットは、前記走行機体のエンジン動力によって駆動する作業電源によって電源を供給することによって、前記エンジンのON・OFFと前記位置情報取得ユニットの電源のON・OFFとが連動するように構成されているため、例えば、作業走行時に安全確認等でエンジンを一時的に停止した場合には、前記位置情報取得ユニットの電源もOFFとなり、作業走行を再開する際に前記位置情報取得ユニット側の受信装置で走行機体の位置情報を再取得するのに時間が掛かる場合が有り得るという課題があった。
特開2018−129654号公報
本発明は、測位衛星から位置情報取得ユニットを備えた作業車両において、作業走行時にエンジンを一時停止させた場合であっても、作業走行再開時に前記位置情報取得ユニットによって取得される走行機体の位置情報を保持したままスムーズに作業走行を再開することができる作業車両を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、本発明は、第1に、エンジンが搭載された走行機体と、前記エンジンのON・OFFを操作するエンジン操作部と、測位衛星から位置情報を取得する受信装置を有する位置情報取得ユニットと、前記位置情報取得ユニットに電源を供給可能なバッテリと、制御部とを備え、前記制御部は、前記エンジン操作部によるエンジンのOFF操作が検出された場合は、予め設定した所定の保持時間が経過した後に前記位置情報取得ユニットの電源をOFF状態に切換えるように構成され、前記位置情報取得ユニットは、前記保持時間を表示部する表示部と、該保持時間を変更する調整部とが設けられたことを特徴としている。
第2に、前記表示部は、前記位置情報ユニットの状態を表示する表示ランプとしたことを特徴としている。
第3に、前記調整部は、前記位置情報取得ユニットの通信可能な情報端末とし、前記制御部は、該情報端末を介して前記保持時間の調整操作を実行できるように構成されたことを特徴としている。
前記位置情報取得ユニットは、前記エンジン操作部がOFF操作された場合、前記保持時間が経過した後に該位置情報取得ユニットの電源をOFFにするように構成したことにより、作業者が作業走行中の安全確認や、作業機の調整作業、肥料の補充作業等によってエンジンを停止するにあたり、前記バッテリによって前記位置情報取得ユニットの電源ON状態を維持して走行機体の位置情報を保持することによって、走行機体による作業走行をスムーズに再開できる。また、前記位置情報取得ユニットに前記保持時間を表示する表示部と、該保持時間を変更する調整部を設けたことにより、エンジンを停止する時間に応じた前記保持時間の調整と、該保持時間の確認とを行うことができるため、作業性がより向上する。
また、前記表示部は、前記位置情報ユニットの状態を表示する表示ランプとしたものによれば、作業者は、前記位置情報取得ユニット側が取付けられた前記走行機体側から前記保持時間等の位置情報取得ユニットの状況を確認することができる。
なお、前記調整部は、前記位置情報取得ユニットの通信可能な情報端末とし、前記制御部は、該情報端末を介して前記保持時間の調整操作を実行できるように構成されたものによれば、走行機体側に専用の部品を設けることなく前記調整部による保持時間の操作と、表示を行うことができる。
本発明の作業車両を適用したトラクタの全体側面図である。 トラクタの後部斜視図である。 操縦部を示した要部斜視図である。 RTK−GNSS受信装置を示した前方斜視図である。 RTK−GNSS受信装置の分解図である。 GNSSユニットを示した斜視図である。 RTK−GNSS受信装置とRTK固定局と操舵ユニットとの関係を示したブロック図である。 シャットダウン延長制御の延長時間の切換状態を示したモデル図である。
図1は、本発明の作業車両を適用したトラクタの全体側面図であり、図2は、トラクタの後部斜視図であり、図3は、操縦部を示した要部斜視図である。本トラクタは、左右一対の前輪1,1及び後輪2,2によって支持される機体フレーム3と、該機体フレーム3の前側に設置されたエンジン(図示しない)の上面側をカバーするボンネット4と、該ボンネット4の後方に配置されたキャビン6とを備えることにより走行機体7が構成されており、該走行機体7の後方には、昇降リンク8を介してロータリ耕運機等の作業機(図示しない)を昇降可能に連結することができる。
前記キャビン6は、左右一対の前側の支柱であるフロントピラー9,9と、左右一対の後ろ側の支柱であるリヤピラー11,11と、各ピラーによって支持される天板12とを有し、各ピラー間にフロントガラスと、リヤガラス14と、水平回動可能に支持されたサイドガラス16とを設けることにより構成されている。なお、該リヤピラー11の上部側には、板状の取付部17を介して走行機体7の後方を照らす一対の作業灯18,18が設けられている(図1及び図2等参照)。
また、前記キャビン6内には、オペレータが中に乗込むことによって前記走行機体7の操向操作を行う操縦部19が設けられ、前記キャビン6のリヤピラー11(前記取付部17)側には、測位衛星から前記走行機体の位置情報を取得することができるRTK−GNSS受信装置(位置情報受信装置、位置情報取得ユニット)20が取付けられている。該RTK−GNSS受信装置20の具体的な構成については後述する。
前記操縦部は19、オペレータが着座する座席(図示しない)と、該座席の前方に配置されたステアリングハンドル21と、該ステアリングハンドル21の左右一方(図示する例では左)側に配置された前後進切換レバー22と、該ステアリングハンドル21の左右他方(図示する例では右)側に配置されたエンジンコントロールレバー23と、該エンジンコントロールレバー23の手間側に配置された作業機昇降レバー24と、該ステアリングハンドル21の前方側に配置されて走行機体7の各種状態が表示されるフロントパネル26と、前記エンジンのON・OFF操作を行うキースイッチ(エンジン操作部)27が設けられている(図3参照)。
また、該ステアリングハンドル21に連結されたステアリング軸側には、該ステアリング軸を介して前記ステアリングハンドル21の操向操作を制御可能に構成された操舵ユニット28が着脱可能に設けられている(図3参照)。該操舵ユニット28の具体的な構成については後述する。
次に、図1乃至6に基づき、前記RTK−GNSS受信装置の構成について説明する。図4は、RTK−GNSS受信装置を示した前方斜視図であり、図5は、RTK−GNSS受信装置の分解図であり、図6は、GNSSユニットを示した斜視図である。
前記RTK−GNSS受信装置20は、前記キャビン6後部側を左右方向に跨ぐように延設されて下方が開放されたコ字状に構成された支持機構31と、該支持機構31の左右中央側に取付固定されたGNSSユニット32と、該GNSSユニット32上に設けられた無線アンテナ33と、前記支持機構31上で前記GNSSユニット32を左右で挟むように一対配置されたGNSSアンテナ34,34とを備え、測位衛星から該RTK−GNSS受信装置20が取付けられた走行機体7の位置情報を高精度に取得することができるように構成されている(図2、図4及び図5等参照)。
上記支持機構31は、前記リヤピラー11側の前記取付部17に着脱可能にボルト固定されて上方に向かって延設される一対の柱状部材36,36と、左右の柱状部材36の上端側同士を架渡すように左右方向に延設された角柱状の支持フレーム37と、該支持フレーム37の左右中央側に取付固定されて前記GNSSユニット32が載置される支持プレート38と、該支持プレート38の上面側に取付固定されて前記GNSSユニット32を覆うコ字状のカバー体39とを有している(図4及び図5参照)。
該支持プレート38は、後部両端側が下方に屈曲形成されるとともにその下端側に形成された凹部38aが前記支持フレーム37に嵌合されており、該支持プレート38の前部両端側に前記支持フレーム37側と連結される一対の支持杆43,43が設けられている(図5参照)。
上記無線アンテナ33は、前記カバー体39の上面側に取付固定されることにより、前記キャビン6の後部上側の一番高い位置に配置され、該無線アンテナ33によって、後述するRTK(リアルタイムキネマティック)固定局40が取得した座標データ(位置情報、GPSデータ)と、該RTK固定局40と前記走行機体7(RTK−GNSS受信装置20)の間の距離データとを動的に取得できるように構成されている。
上記GNSSアンテナ34は、前記走行機体7(RTK−GNSS受信装置20)側の位置情報を測位(GNSS)衛星から取得するものであり、円柱(ボタン)状に形成された左右の各GNSSアンテナ34,34の下部側は、ドーナツ状に形成された板状の遮蔽部材41,41に嵌合された状態で、前記支持フレーム37側に取付固定されている。
ちなみに、左右一方側のGNSSアンテナ34は、走行機体7の位置情報の基準となるための受信アンテナであり、左右他方側のGNSS受信アンテナ34は、走行機体7の方位情報を得るための受信アンテナである。これにより、GNSSアンテナ34,34を左右一対で所定距離以上離間させて配置したことにより、測位精度をより向上させることができる。
上記GNSSユニット32は、下方が開放された箱状(方形状)の収容体42に、後述する制御部であるGNSS制御部(GNSSコントローラ)50が収容されており、前記支持プレート38と前記カバー体39との間に形成される設置スペースに配置されている。このとき、前記収容体42の周縁側には複数(図示する例では4カ所)のボルト固定部42aが形成されるとともに、該ボルト固定部42に挿通される固定片が前記支持プレート38の上面側に形成されている。該構成により、前記GNSSユニット32は、該収容体42の開放面を前記支持プレート38側に向けた状態で、前記支持プレート38上にボルト固定されている(図5及び図6参照)。
また、該GNSSユニット32は、前記GNSS制御部50の他、慣性計測装置である、加速度センサと、ジャイロセンサ等のセンサ類からなるセンサ部45と、タブレット端末等の情報端末と通信するための近距離無線機49(Bluetooth(登録商標)、wifi等)とが収容されるとともに、前記収容体42の開放面側には、後述する表示部(7セグメントディスプレイ)51と、該表示部51の表示の切換操作を行う操作部52とが設けられている(図6等参照)。
上記構成の前記RTK−GNSS(汎地球測位航法衛星システム)受信装置20は、測位衛星から取得される走行機体7側の位置情報を、後述するRTK固定基地局から取得される位置情報とを組合わせることによってセンチメートル単位で高精度な走行機体7の位置情報を取得することができるように構成されている。詳しくは後述する。
次に、図1乃至7に基づき、前記RTK−GNSS受信装置と、前記RTK固定局と、前記操舵ユニットの構成について説明する。図7は、RTK−GNSS受信装置とRTK固定局と操舵ユニットとの関係を示したブロック図である。
前記RTK−GNSS受信装置20は、測位衛星から取得される前記走行機体7の位置情報と、前記RTK固定局40の位置情報を取得することにより、走行機体7の高精度な位置情報を取得可能に構成され、前記操舵ユニット28は、前記RTK−GNSS受信装置20によって取得された位置情報に基づいて、前記ステアリングハンドル21の操向操作を制御することによって、走行機体7の直進走行を補助する直進アシスト制御が実行可能に構成されている。
前記RTK−GNSS受信装置20は、前記GNSSユニット32内に収容された前記GNSS制御部(GNSSコントローラ)50を有し、該GNSS制御部50の入力側には、特定小電力無線機56を介して接続される前記無線アンテナ33と、前記GNSSアンテナ34,34によって受信した情報から必要な位置情報を取出すGNSS受信機57,57と、前記センサ部45と、前記近距離無線機49を介して無線接続される情報端末(タブレット端末、調整部)58とが接続され、該GNSS制御部50の出力側には、前記表示部51が接続されている(図7参照)。
また、前記RTK−GNSS受信装置20(GNSS制御部50)には、前記エンジンのON・OFF操作を行う前記キースイッチ27と、該キースイッチ27の操作状況に応じて動作するリレー(継電器)68を介して前記RTK−GNSS受信装置20(GNSS制御部50)に電源を供給するバッテリ69とが接続され、前記キースイッチ27によるエンジンのON・OFF操作に連動して、電源のON・OFFが操作されるように構成されている(図7参照)。
このとき、該GNSS制御部50(RTK−GNSS受信装置20)は、特に、前記キースイッチ27によってエンジンのOFF操作が検出された場合には、予め設定された所定時間が経過してから、前記RTK−GNSS受信装置20の電源をOFFにするシャットダウン延長制御が実行可能に構成されている。詳しくは後述する。
このとき、前記GNSSユニット32側には、前記表示部51として7セグメントディスプレイ等の表示ランプが設けられており、該7セグメントディスプレイによって、前記シャットダウン延長制御の実行時に、前記キースイッチ27によるエンジン停止操作が検出されてから前記RTK−GNSS受信装置20の電源がOFFになるまでの残り時間が表示されるように構成されている(図6参照)。
前記RTK固定局40は、測位衛星より該RTK固定局40の位置情報を受信するためのGNSSアンテナ61と、該GNSSアンテナ61により受信した情報から必要な位置情報を取出すGNSS受信機62と、特定小電力無線機63を介して前記RTK−GNSS受信装置20に向けてRTK固定局40の位置情報を送受信するための無線アンテナ64と、RTK固定局40側の装置に電力を供給するバッテリ66とを備えている(図7参照)。
このとき、該RTK固定局40は、設置高さを確保するように前記GNSSアンテナ61を三脚等の支持体(図示しない)等によって測位衛星からの電波をより受信し易い姿勢で固定し、例えば、移動局となる前記走行機体7が作業を行う圃場から300メートル以内で且つ、周囲に山や木の他、高い建物等の障害物のない見通しの良い安定した場所に設置する。
上述の構成によれば、まず、下準備として前記RTK固定局40のGNSSアンテナ61及びGNSS受信機62により所定時間(数十分〜数時間)単独測位を行い、その測定結果の標準偏差計算を行うことにより、基準となるRTK固定局(基準局)の位置情報である基準座標を特定する。該RTK固定局40の基準座標は、前回作業走行時の値を用いても良いし、設置場所の正確な位置情報を有している場合には、前記タブレット端末58等を介してその値を前記GNSS制御部50に入力しても良い。
次に、前記RTK−GNSS受信装置20が取付けられた前記走行機体7を移動局として、移動局と固定局とで同時に測位衛星から位置情報を受信し、取得されたRTK−GNSS受信装置20とRTK固定局40の位置情報を前記GNSS制御部50に入力する。さらに、RTK−GNSS受信装置20とRTK固定局40との距離を前記無線アンテナ33,64間で送受信される搬送波の波数と位相差から計算し、取得された距離情報を前記GNSS制御部50に入力する。
該GNSS制御部50は、リアルタイムで取得された誤差の大きいRTK−GNSS受信装置20とRTK固定局40の座標データを、RTK−GNSS受信装置20とRTK固定局40の間の距離情報と、前記RTK固定局40の基準座標とを用いて適宜補正することによって、前記RTK−GNSS受信装置20によって取得される走行機体7の位置情報(座標データ)を誤差数センチ単位の精度で取得することができる。
以上によれば、前記RTK−GNSS受信装置20が前記キースイッチ27のON操作に伴って電源ON状態に切換えられた場合、前記走行機体7の位置情報を取得するまでにはある程度の時間が必要になる。
ちなみに、前記RTK−GNSS受信装置20によって取得される前記走行機体7の位置情報や、前記RTK固定局40から受信された情報等は、前記GNSS制御部50に無線機を介して接続される前記タブレット端末58によって確認することができるように構成されている。
前記操舵ユニット28は、該操舵ユニット28内に収容されて前記GNSS制御部50とCANによって接続されている操舵ユニット制御部(操舵ユニットECU)70を有し、該操舵ユニット制御部70の入力側には、前記シャットダウン延長制御による延長時間の切換操作を行う操作スイッチ(切換操作具)59と、前記ステアリングハンドル21の操舵角を検出する操舵角センサ71とが接続されており、該操舵ユニット制御部70の出力側には、オペレータに制御内容を報知する報知ランプ(LEDランプ)72と、ギヤ機構等からなる伝動部73を介して前記ステアリング軸を軸回転させるアクチュエータであるステッピングモータ74とが接続されている(図7参照)。
これにより、前記操舵ユニット28(操舵ユニット制御部70)は、前記RTK−GNSS受信装置20によって取得された前記走行機体7の位置情報と、前記センサ部45によって検出された走行機体の情報に基づいて前記ステアリングハンドル21の操向操作を制御することによって、前記走行機体7の直進走行をアシストする直進アシスト制御が実行可能に構成されている。
該操舵ユニット制御部70による直進アシスト制御は、オペレータが前記タブレット端末58を介して、調整・操作できるように構成されている。具体的に説明すると、前記タブレット端末58には、前記直進アシスト制御を実行するためのアプリケーションがインストールされており、前記RTK−GNSS受信装置20により取得した前記走行機体7の位置情報の他、作業走行が行われる圃場面の情報を取得・表示するとともに、これらに基づいて、作業走行を行う走行経路の計算・表示をすることができるように構成されている。
また、該操舵ユニット制御部70は、前記タブレット端末58を介して、走行機体の情報(具体的は、車両幅、耕運幅、旋回走行時の内輪差等の情報)を予め入力することにより、直進アシスト制御において走行経路の計算に利用することができるように構成されている。
これにより、前記直進アシスト制御は、前記走行機体7が前記タブレット端末58を介して設定した作業経路上を走行するように前記操舵ユニット28を介してステアリング操作を制御することができるとともに、前記タブレット端末58を介して走行機体7が作業経路上を走行しているか否かを確認することもできる。
次に、図7及び図8に基づき、前記シャットダウン延長制御について説明する。図8は、シャットダウン延長制御の延長時間の切換状態を示したモデル図である。
前記GNSS制御部50は、前記キースイッチ27によるエンジンON操作(又はエンジンの駆動開始)が検出された場合には、前記RTK−GNSS受信装置20を電源ON状態に自動的に切換える一方で、前記キースイッチ27によるエンジンOFF操作(又はエンジンの駆動停止)が検出された場合には、予め設定された所定時間が経過した後に前記RTK−GNSS受信装置20を電源OFF状態に自動的に切換える前記シャットダウン延長制御が実行されるように構成されている(図8参照)。
また、該シャットダウン延長制御は、前記キースイッチ27のOFF操作の検出時に、前記操舵ユニット28側の前記操作スイッチ59の押操作も同時に検出された場合には、前記RTK−GNSS受信装置20の電源をOFFにするまでの所定時間を切換えることができるように構成されている。
具体的に説明すると、前記シャットダウン延長制御は、前記キースイッチ27のOFF操作のみが検出された場合には、前記キースイッチ27のOFF操作から所定の通常保持時間(数秒から数分間程度)が経過してから前記RTK−GNSS受信装置20の電源をOFFにする通常モードに切換える一方で、前記キースイッチ27のOFF操作時に、前記操作スイッチ59の押操作(モード切換操作)も同時に検出された場合には、前記通常保持時間よりも長く設定された延長保持時間(数分から1時間程度)が経過してから前記RTK−GNSS受信装置20の電源をOFFにする延長モードに切換えるように構成されている(図8参照)。
上述の前記シャットダウン延長制御によれば、前記キースイッチ27によるエンジンOFF操作後、すぐ(所定の保持時間内)にエンジンを再始動させて作業走行を再開する場合には、エンジン停止中も前記RTK−GNSS受信装置20を電源ON状態で保持することで作業走行再開時に前記走行機体7の位置情報を再取得する必要がなくなるため、よりスムーズに作業走行を再開することができる。
具体的に説明すると、例えば、圃場内の作業走行時に路肩でエンジンを一時停止した後、所定時間内にエンジンを駆動させた場合や、旋回走行時に一時的にエンジンを停止した後、すぐにエンジンのON操作をした場合や、キースイッチ27の誤操作等によって一端エンジンを停止した後、所定時間内にエンジンを駆動させた場合等において、作業走行をスムーズに再開することができる。
また、前記シャットダウン延長制御は、前記操作スイッチ59によるモード切換操作によって、前記延長モードに切換えることによって、前記キースイッチ27のOFF操作後、前記延長保持時間(数分〜1時間程度)の間、前記RTK−GNSS受信装置20の電源を保持するモードに切換えることができるため、例えば、オペレータが、お昼休み等で食事をする場合や、少し離れた場所まで荷物等を取りに行く場合等であっても、エンジンを停止してから作業走行を再開(キースイッチ27のON操作)するまでの間、前記RTK−GNSS受信装置20の電源のON状態を保持できるため、作業走行をスムーズに再開することができる。
なお、エンジン停止後に長時間(延長保持時間)前記RTK−GNSS受信装置20の電源を保持する前記延長モードに切換えるためには、前記キースイッチ27のOFF操作とは別途に、前記操作スイッチ59によるモード切換操作が必要に構成したことにより、オペレータの誤操作による延長モードへの切換えを防止することができる。これにより、前記バッテリ69の無駄な消耗を抑えることができる。
ちなみに、前記タブレット端末58側には、前記シャットダウン延長制御における各保持時間の設定変更するためのアプリケーションがインストールされており、前記GNSS制御部50によるシャットダウン延長制御は、該タブレット端末58を介して、前記通常保持時間と、前記延長保持時間を用途に応じて変更・調整することができるように構成されている。
該構成によれば、専用の操作具等を設けることなく、前記シャットダウン延長制御時の各保持時間の設定変更を行うことができるため、より低コストな構成でより利便性を向上させることができる。
7 走行機体
20 RTK−GNSS受信装置(位置情報取得ユニット)
27 キースイッチ(エンジン操作部)
50 GNSS制御部(制御部)
51 表示部
58 タブレット端末(調整部、情報端末)
59 操作スイッチ(切換操作具)
69 バッテリ

Claims (3)

  1. エンジンが搭載された走行機体と、
    前記エンジンのON・OFFを操作するエンジン操作部と、
    測位衛星から位置情報を取得する受信装置を有する位置情報取得ユニットと、
    前記位置情報取得ユニットに電源を供給可能なバッテリと、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、前記エンジン操作部によるエンジンのOFF操作が検出された場合は、予め設定した所定の保持時間が経過した後に前記位置情報取得ユニットの電源をOFF状態に切換えるように構成され、
    前記位置情報取得ユニットは、前記保持時間を表示部する表示部と、該保持時間を変更する調整部とが設けられた
    作業車両。
  2. 前記表示部は、前記位置情報ユニットの状態を表示する表示ランプとした
    請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記調整部は、前記位置情報取得ユニットの通信可能な情報端末とし、
    前記制御部は、該情報端末を介して前記保持時間の調整操作を実行できるように構成された
    請求項1又は2の何れかに記載の作業車両。
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