JP2021031814A - カップ部付き衣類 - Google Patents

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安藤 宏
Hiroshi Ando
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【課題】本発明は、着用者の乳房にフィットさせることが可能なカップ部付き衣類を提供することを目的とする。【解決手段】カップ部付き衣類1は、左右の乳房それぞれを覆う左右のカップ部2、2と、該左右のカップ部2、2の下側周縁部22に連続して設けられて左右のカップ部を支持する土台部3と、該土台部の左右の両端から延びて背中に巻かれる一対のバック部4、4と、を備え、一対のカップ部は、それぞれ土台部3に対して移動自在に設けられている。これによれば、各カップ部が土台部に対して移動することで、各カップ部が着用者の乳房に沿わされて、各カップ部を着用者の動きに追従するように着用者の乳房にフィットさせることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、カップ部付き衣類に関する。
従来、左右一対のカップ部と、カップ部の下縁側を支持する土台部と、土台部の両脇からそれぞれ延びて背面側に至るバック部と、カップ部とバック部とに連結された肩ストラップ部と、を有して構成されたブラジャーが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2016−69768号公報
しかしながら、各カップ部は、所定の範囲毎にサイズ展開されているので、着用者の乳房サイズにジャストフィットするものを選択することは困難だった。
本発明は、着用者の乳房にフィットさせることが可能なカップ部付き衣類を提供することを目的とする。
上記目的を解決するために本発明は以下の構成を備える。
即ち、請求項1に記載の本発明は、左右の乳房それぞれを覆う左右のカップ部と、該左右のカップ部の下側周縁部に連続して設けられて前記左右のカップ部を支持する土台部と、該土台部の左右の両端から延びて背中に巻かれる一対のバック部と、を備えたカップ部付き衣類であって、前記一対のカップ部は、それぞれ前記土台部に対して移動自在に設けられていることを特徴とするカップ部付き衣類である。
これによれば、一対のカップ部は、それぞれ土台部に対して移動自在に設けられている。各カップ部が土台部に対して移動することで、各カップ部が着用者の乳房に沿わされて、各カップ部を着用者の動きに追従するように着用者の乳房にフィットさせることができる。
また、左右のカップ部それぞれは、カップ部本体と、該カップ部本体と土台部との間に設けられた変形材と、を備えて構成され、変形材が変形した際に、各カップ部本体が土台部に対して移動するように構成されていることが好ましい。これによれば、各カップ部が着用者の乳房に沿わされるとともに、各カップ部を着用者の動きに追従するように着用者の乳房にフィットさせる構成が実現される。
また、変形材は、伸縮性を有する素材から構成されていることが好ましい。これによれば、各カップ部本体が土台部に対して移動しつつ変形材が伸縮されることで、カップ部本体の移動範囲が大きくなって、各カップ部を着用者の動きに追従するように着用者の乳房に、より一層フィットさせることができる。
また、変形材は、少なくとも2枚の生地が重なって構成されていることが好ましい。これによれば、設計に応じた特性を有する素材を用いて変形材を構成することができる。
また、土台部と変形材との境界部に、下向き凸に湾曲したワイヤーが設けられていることが好ましい。これによれば、各カップ部の下側周縁部(乳房カップの前中心側〜下辺部〜脇部にわたる周辺部)をワイヤーで支持することで、土台部により着用者のアンダーが安定して支持される。このように土台部により着用者のアンダーが安定して支持されることで、カップ部本体を、より一層、着用者の動きに追従するように着用者の乳房にフィットさせることができる。
本発明によれば、各カップ部が土台部に対して移動することで、各カップ部が着用者の乳房に沿わされて、各カップ部を着用者の動きに追従するように着用者の乳房にフィットさせることができる。
本発明の一実施の形態にかかるカップ部付き衣類を示す平面図である。 前記カップ部付き衣類の要部を拡大して示す図であり、変形材が変形する様子を示す概念図である。 前記カップ部付き衣類の要部を拡大して示す図であり、変形材が変形する様子を示す概念図である。
以下、本発明の一実施の形態にかかるカップ部付き衣類を、図1〜3を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態にかかるカップ部付き衣類としてのブラジャー1を示す平面図である。同図に示すように、ブラジャー1は、左右のカップ部2、2と、カップ部2の下側周縁部22に縫着して設けられて当該カップ部2を支持する土台部3と、土台部3の左右の両端から延びて背中側に巻かれる一対のバック部4、4と、各カップ部2と各バック部4側に架け渡される肩ストラップ部5と、を備えて構成されている。ブラジャー1の着用時において、左右のカップ部2、2間は、着用者の「前中心」(符号P)に位置している。
左右のカップ部2、2は、それぞれ、例えば不織布等の保形性を有する素材(芯材)によって構成されて人体の乳房の形状に対応した椀形状に形成されたカップ部本体200と、カップ部本体200と土台部3との間に設けられた布材210(変形材)と、を備えて構成されている。左右のカップ部2、2は、略同一形状に形成されている。
各カップ部2の周縁部20は、上側周縁部21、下側周縁部22及び脇側周縁部23を有して構成されている。上側周縁部21は、乳房の形状に沿うように上向き凸に湾曲して設けられている。下側周縁部22は、下向き凸に湾曲して設けられている。脇側周縁部23は、上側周縁部21の脇側の端部21aと下側周縁部22の脇側の端部22aとの間に位置しかつ連続して設けられている。上側周縁部21の脇側の端部21aは、下側周縁部22の脇側の端部22aより僅かに前中心P側に位置し、脇側周縁部23は、下側周縁部22の脇側の端部22aから上側周縁部21の脇側の端部21aに向かって略上方に延在して設けられている。
各カップ部本体200は、芯材から成る上側部材2A及び下側部材2Bから構成され、これら上側部材2A及び下側部材2Bの境界部に縫い目から成る切替し部2Cが設けられている。切替し部2Cは、下側周縁部22の前中心Pの近傍部から、着用者のバストトップを通って、上側周縁部21の脇側の端部21a近傍に向かって斜め上方に連続形成されている。このような切替し部2Cにより、着用者のバストトップの位置を高い位置に維持することができ、着用者の乳房の形が整えられる。さらに、各カップ部本体200の下側部材2Bの着用者に接触する面には、不図示のパッドが装着可能なポケットが設けられている。
布材210は、カップ部本体200と土台部3との間に設けられ、その両端部から中央に向かうにしたがって幅寸法が徐々に大きくなるように形成されている。図2、3に示すように、この布材210により、各カップ部本体200は、それぞれ土台部3に対して移動自在に設けられている。
また、布材210は、綿やレーヨン等の吸湿性が高い素材を含んで構成された裏部材(不図示)と、メッシュ状の表部材210Aと、を備えて構成されている。即ち、布材210(変形材)は、2枚の生地が重なって構成されている。これらの裏部材及び表部材210Aは、適宜の伸縮性を有する素材から構成されている。裏部材及び表部材210Aはそれぞれ、カップ部本体200を構成する芯材や後述する土台部3に比して、伸縮性が高い生地から構成されている。この布材210は、裏部材が着用者側であり、表部材210Aは裏部材を挟んで着用者から離れた側に位置するように重なって設けられている。
さらに、各カップ部2の布材210と土台部3との境界部(各カップ部2の下側周縁部22と同じ位置)には、図2、3に示すように、金属製のワイヤー8が設けられている。ワイヤー8は、各カップ部2の下側周縁部22に重なる位置に下向き凸に湾曲して設けられている。また、ワイヤー8の左右の両端部が、該両端部の間の中間部より着用者に近い後方側に位置している。このようなワイヤー8が設けられていることにより、ワイヤー8は着用者のバージスラインに沿って設置され、各カップ部2の下側周縁部22の強度が補われて、着用者の乳房が適切に支持される。本実施形態のワイヤー8は左右の両端部が、該両端部の間の中間部より着用者に近い後方側に位置しているので、ワイヤー8を着用者のバージスラインに沿わせる、即ちフィットさせることができる。これにより、ワイヤー8がバージスラインに沿わされて着用者の乳房を囲みつつ、乳房の形を整える。
土台部3は難伸縮性(非伸縮性)を有する生地から構成されている。土台部3は、各カップ部2を支持しつつ、着用者の乳房と背中との間にある脇近傍部を支持する間部30を有している。間部30は、各カップ部2と各バック部4との間に設けられている。この間部30は、表生地と、表生地と着用者との間の裏生地と、表生地と裏生地との間に介在されて弾力性を有する綿部材と、を有して構成されている。綿部材は、所定の間隔をあけて縦方向に延在するステッチにより、表生地と裏生地との間に保持されている。このような間部30が着用者の脇近傍部にフィットすることで、背中側に流れる肉が堰き止められ、乳房が着用者の前中心P側に寄せられる。
一対のバック部4、4は、それぞれ、土台部3の左右の両端に連続され、帯状に延びていて形成されている。各バック部4は、例えばパワーネット等の伸縮性を有する素材によって形成されている。各バック部4の左右のカップ部2、2から離れた端部には、着用者の背中心近傍で係脱される鉤ホック4A及び受け部4Bが取り付けられている。なお、本実施形態では、ブラジャー1が、一対のバック部4、4を有し、着用者の背中心近傍で係脱される鉤ホック4A及び受け部4Bが係脱されるバックホックブラジャーを一例として説明しているが、本発明はこれに限定されるものではない。カップ部付き衣類としてのブラジャーは、フロントホックブラジャーであってもよく、その場合には、着用者の前中心P近傍で係脱される鉤ホック4A及び受け部4Bが取り付けられていてもよい。
さらにブラジャー1は、図1に示すように、各バック部4の着用者から離れた側の面に重なって設けられる接続部材6を有している。接続部材6は三角形状と成るように成形され、その下端部61はバック部4の下端部41に支持され、頂部62に肩ストラップ部5の後端5Bがリング部材7を介して連結されている。これによれば、着用者が特に腕部を動かした際に、その動作に追従して肩ストラップ部5の後端5Bが変位する。即ち、肩ストラップ部5の後端5Bが、着用者の動作に追従して変位することにより、着用者の動作を阻害することが抑制される。
肩ストラップ部5は、例えば紐状に形成されてその長手方向に伸縮性を有するゴム素材によって形成されている。肩ストラップ部5の前端5Fは、カップ部2の上側周縁部21の脇側の端部21aに連結され、肩ストラップ部5の後端5Bは、リング部材7を介してバック部4の接続部材6に連結されている。
さらにブラジャー1は、左右のカップ部2、2を着用者の所望の位置から移動することを抑制する不図示の滑止め部を有している。本実施形態における滑止め部は、「ナノフロント(登録商標)」(帝人(株)製)がブラジャー1の着用者に接触する面の所定の箇所に固定されることで構成されている。即ち、滑止め部は、摩擦力により、ブラジャー1が着用時の位置から移動することの抑制が図られる。
ここで、ブラジャー1を着用する際は、ワイヤー8を着用者のバージスラインに重ね、乳房を各カップ部2の内部に挿入する。この際、カップ部2の布材210が変形し、カップ部本体200が土台部3に対して変位(移動)することで、各カップ部2が着用者の乳房に沿わされて、各カップ部2が着用者の動きに追従するように着用者の乳房にフィットする。この姿勢まま一対のバック部4、4の端部同士を係止する。さらに、土台部3の間部30を、着用者の脇近傍部にフィットさせることで、背中側に流れる肉を堰止めつつ、乳房を着用者の前中心P側に寄せる。この後、肩ストラップ部5を着用者の肩部に架け渡す。こうして、ブラジャー1を着用する。
このようなブラジャー1(カップ部付き衣類)は、左右の乳房それぞれを覆う左右のカップ部2、2と、該左右のカップ部2、2の下側周縁部22に連続して設けられて左右のカップ部2、2を支持する土台部3と、該土台部3の左右の両端から延びて背中に巻かれる一対のバック部4、4と、を備え、各カップ部2は、それぞれ土台部3に対して移動自在に設けられている。これによれば、各カップ部2が土台部3に対して移動することで、各カップ部2が着用者の乳房に沿わされて、各カップ部2を着用者の動きに追従するように着用者の乳房にフィットさせることができる。
また、左右のカップ部2、2それぞれは、カップ部本体200と、該カップ部本体200と土台部3との間に設けられた布材210(変形材)と、を備えて構成され、布材210が変形した際に、各カップ部本体200が土台部3に対して移動するように構成されている。これによれば、各カップ部2が着用者の乳房に沿わされるとともに、各カップ部2を着用者の動きに追従するように着用者の乳房にフィットさせる構成が実現される。
また、布材210(変形材)は、伸縮性を有する素材から構成されている。これによれば、各カップ部本体200が土台部3に対して移動しつつ布材210が伸縮されることで、カップ部本体200の移動範囲が大きくなって、各カップ部2を着用者の動きに追従するように着用者の乳房に、より一層フィットさせることができる。
また、布材210(変形材)は、少なくとも2枚の生地が重なって構成されている。これによれば、設計に応じた特性を有する素材を用いて布材210を構成することができる。
また、土台部3と布材210(変形材)との境界部(カップ部2の下側周縁部22)に、下向き凸に湾曲したワイヤー8が設けられている。これによれば、各カップ部2の下側周縁部22(乳房カップの前中心側〜下辺部〜脇部にわたる周辺部)をワイヤー8で支持することで、土台部3により着用者のアンダーが安定して支持される。このように土台部3により着用者のアンダーが安定して支持されることで、カップ部本体200を、より一層、着用者の動きに追従するように着用者の乳房にフィットさせることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形例も本発明に含まれる。
前記実施形態では、変形材としての布材210は、裏部材と表部材210Aとの2部材から構成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。変形材は、1部材または3部材以上を有して構成されていてもよい。また、変形材は、布材から構成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。変形材は、カップ部本体200を土台部3に対して移動自在とする部材から構成されていれば、如何なる部材から構成されていてもよく、例えば伸縮性を有するゴム等から構成されていてもよく、難伸縮性(非伸縮性)を有する素材から構成されていてもよい。
また、前記実施形態では、カップ部付き衣類としてブラジャー1の一例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、カップ部付き衣類は、ビスチェ、ボディスーツ、キャミソール、タンクトップ等、カップ部を有する衣類全般に適用することもできる。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部、もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
1 ブラジャー(カップ部付き衣類)
2、2 左右のカップ部
3 土台部
4、4 一対のバック部
8 ワイヤー
22 各カップ部の下側周縁部
200 カップ部本体
210 布材(変形材)

Claims (5)

  1. 左右の乳房それぞれを覆う左右のカップ部と、該左右のカップ部の下側周縁部に連続して設けられて前記左右のカップ部を支持する土台部と、該土台部の左右の両端から延びて背中に巻かれる一対のバック部と、を備えたカップ部付き衣類であって、
    前記一対のカップ部は、それぞれ前記土台部に対して移動自在に設けられていることを特徴とするカップ部付き衣類。
  2. 前記左右のカップ部それぞれは、カップ部本体と、該カップ部本体と前記土台部との間に設けられた変形材と、を備えて構成され、
    前記変形材が変形した際に、各カップ部本体が前記土台部に対して移動するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のカップ部付き衣類。
  3. 前記変形材は、伸縮性を有する素材から構成されていることを特徴とする請求項2に記載のカップ部付き衣類。
  4. 前記変形材は、少なくとも2枚の生地が重なって構成されていることを特徴とする請求項2または3のうち何れか一項に記載のカップ部付き衣類。
  5. 前記土台部と前記変形材との境界部に、下向き凸に湾曲したワイヤーが設けられていることを特徴とする請求項2〜4のうち何れか一項に記載のカップ部付き衣類。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07310203A (ja) * 1994-05-18 1995-11-28 Takeo Tsubura ブラジャー

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JPH07310203A (ja) * 1994-05-18 1995-11-28 Takeo Tsubura ブラジャー

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