JP2021028861A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】負極の充電容量が少ない場合には、負極電極表面にリチウムが析出して、正負極を分離しているセパレータを突き破り、正負極間が短絡して、二次電池が破損する虞がある。【解決手段】二次電池1、100は、正極合剤を有する正極と、負極合剤を有する負極と、正極と負極を収容する電池容器60と、電池容器60の内圧が所定の作動圧となったときに、正極と負極の間に流れる電流を遮断する電流遮断機構181と、を備え、正極合剤にはガス発生剤が含まれ、正極の電位が二次電池1、100の充電終止電圧を超えてガス発生剤の反応電位に達するまでの容量を、負極の電位が二次電池1、100の充電終止電圧を超えて負極の充電終止電圧に達するまでの容量よりも小さくした。【選択図】 図7

Description

本発明は、二次電池に関する。
近年、電気自動車及びハイブリッド自動車には二次電池としてリチウムイオン電池が用いられている。このような二次電池は、高出力、高エネルギー密度および安全性が求められる。特に、二次電池は誤操作等による過充電になった場合でも電池システムの安全性が損なわれないようにする必要がある。そのため、過充電になった場合に安全性を確保するために二次電池に電流遮断機構が設けられている。
特許文献1には、ガス発生剤として正極合剤に炭酸リチウムが含有され、過充電になった場合に炭酸リチウムが分解ガスを発生して電流遮断機構を作動させる電池システムが記載されている。
特開2013−138014号公報
特許文献1では、過充電時に分解ガスが発生する電位までの負極の充電容量について規定されていない。例えば、過充電の状態でガス発生剤の反応電位に到達する前に、負極の充電容量が少ない場合には、負極電極表面にリチウムが析出して、正負極を分離しているセパレータを突き破り、正負極間が短絡して、二次電池が破損する虞がある。
本発明による二次電池は、正極合剤を有する正極と、負極合剤を有する負極と、前記正極と前記負極を収容する電池容器と、前記電池容器の内圧が所定の作動圧となったときに、前記正極と負極の間に流れる電流を遮断する電流遮断機構と、を備える二次電池であって、 前記正極合剤にはガス発生剤が含まれ、前記正極の電位が前記二次電池の充電終止電圧を超えて前記ガス発生剤の反応電位に達するまでの容量を、前記負極の電位が前記二次電池の充電終止電圧を超えて前記負極の充電終止電圧に達するまでの容量よりも小さくした。
本発明によれば、過充電に対する安全性に優れた二次電池を提供することができる。
円筒形二次電池の縦断面図である。 円筒形二次電池の分解斜視図である。 円筒形二次電池の発電ユニットを示す図である。 角形二次電池の外観斜視図である。 角形二次電池の分解斜視図である。 角形二次電池の捲回電極群を示す図である。 第1の実施形態における二次電池の電位と容量の関係を示すグラフである。 二次電池の電池抵抗の上昇率を示した図である。 第2の実施形態における二次電池の電位と容量の関係を示すグラフである。
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の実施形態において適用する円筒形二次電池および角形二次電池の構成について説明する。
[円筒形二次電池の構成]
図1〜図3は、円筒形二次電池1の構成の一例を示す図である。
図1は、円筒形二次電池1の縦断面図である。円筒形二次電池1は、例えば、外形40mmφ、高さ100mmの寸法を有する。この円筒形二次電池1は、密閉蓋50で開口部が封止される有底円筒形の電池缶60の内部に発電ユニット20を収容して構成されている。まず、電池缶60と発電ユニット20について説明し、次に、密閉蓋50を説明する。
有底円筒形の電池缶60には、缶開口端部 (図中上側)にかしめ部61が形成されている。このかしめ部61で密閉蓋50を電池缶60にかしめ固定することにより、開口部を密閉し、非水電解液を使用する密閉形の円筒形二次電池1のシール性能を担保している。かしめ部61は、缶開口端部を内側に折り曲げてなる折り曲げ部62、および電池底面側に所定距離離れた位置で内側に突き出したグルービング部63とを備えている。後述するように、折り曲げ部62とグルービング部63との間にガスケット43を介在させて密閉蓋50がかしめ固定され、円筒形二次電池1が密閉されている。
発電ユニット20は、電極群10と、正極集電部材31と、負極集電部材21とを、以下で説明するように一体的にユニット化して構成されている。電極群10は、中央部に軸芯15を有し、軸芯15の周囲に正極電極、負極電極およびセパレータが捲回されている。
中空な円筒形状の軸芯15は軸方向(図面の上下方向)の上端部の内面に径大の凹部15aが形成され、この凹部15aに正極集電部材31が圧入されている。正極集電部材31は、例えば、アルミニウムにより形成され、円盤状の基部31a、この基部31aの内周部において軸芯15側に向かって突出し、軸芯15の内面に圧入される下部筒部31b、および外周縁において密閉蓋50側に突き出す上部筒部31cを有する。正極集電部材31の基部31aには、過充電時に電池内部で発生する分解ガスを放出するための開口部31dが形成されている。
後述の図3で詳述する正極シート11aの正極リード16は、すべて、正極集電部材31の上部筒部31cに溶接される。この場合、正極リード16は、正極集電部材31の上部筒部31c上に重なり合って接合される。各正極リード16は大変薄いため、1つでは大電流を取りだすことができない。このため、軸芯15への巻き始めから巻き終わりまでの全長に亘り、多数の正極リード16が所定間隔に形成されている。
正極集電部材31の上部筒部31cの外周には、正極シート11aの正極リード16およびリング状の押え部材32が溶接されている。多数の正極リード16は、正極集電部材31の上部筒部31cの外周に密着させておき、正極リード16の外周に押え部材32を巻き付けて仮固定し、この状態で溶接される。
正極集電部材31は、電解液によって酸化されるので、アルミニウムで形成することにより信頼性を向上することができる。アルミニウムは、なんらかの加工により表面が露出すると、直ちに、表面に酸化アルミウム皮膜が形成され、この酸化アルミニウム皮膜により、電解液による酸化を防止することができる。また、正極集電部材31をアルミニウムで形成することにより、正極シート11aの正極リード16を超音波溶接またはスポット溶接等により溶接することが可能となる。
軸芯15の下端部の外周には、外径が径小とされた段部15bが形成され、この段部15bに負極集電部材21が圧入されて固定されている。負極集電部材21は、例えば、銅により形成され、円盤状の基部21aに軸芯15の段部15bに圧入される開口部21bが形成され、外周縁に、電池缶60の底部側に向かって突き出す外周筒部21cが形成されている。
後述の図3で詳述する負極シート12aの負極リード17は、すべて、負極集電部材21の外周筒部21cに超音波溶接等により溶接される。各負極リード17は大変薄いため、大電流を取りだすために、軸芯15への巻き始めから巻き終わりまで全長にわたり、所定間隔で多数形成されている。
負極集電部材21の外周筒部21cの外周には、負極シート12aの負極リード17およびリング状の押え部材22が溶接されている。多数の負極リード17は、負極集電部材21の外周筒部21cの外周に密着させておき、負極リード17の外周に押え部材22を巻き付けて仮固定し、この状態で溶接される。
負極集電部材21の下面には、銅製の負極通電リード23が溶接されている。負極通電リード23は、電池缶60の底部において、電池缶60に溶接されている。電池缶60は、例えば、0.5mmの厚さの炭素鋼で形成され、表面にニッケルメッキが施されている。このような材料を用いることにより、負極通電リード23は、電池缶60に抵抗溶接等により溶接することができる。
正極集電部材31の基部31aの上面には、複数のアルミニウム箔が積層されて構成されたフレキシブルな正極導電リード33が、その一端部を溶接されて接合されている。正極導電リード33は、複数枚のアルミニウム箔を積層して一体化することにより、大電流を流すことが可能とされ、且つ、フレキシブル性を付与されている。つまり、大電流を流すには接続部材の厚さを大きくする必要があるが、1枚の金属板で形成すると剛性が大きくなり、フレキシブル性が損なわれる。そこで、板厚の小さな多数のアルミニウム箔を積層してフレキシブル性を持たせている。正極導電リード33の厚さは、例えば、0.5mm程度であり、厚さ0.1mmのアルミニウム箔を5枚積層して形成される。
図2は、図1に示した円筒形二次電池の分解斜視図である。
電極群10は、中央部に軸芯15(図1参照)を有し、軸芯15の周囲に正極電極、負極電極およびセパレータが捲回されている。そして最外周の第1のセパレータ13が接着テープ19で止められる。
密閉蓋50は、排気口3cを有するキャップ3と、キャップ3に装着され開裂溝37aを有するキャップケース37と、キャップケース37の中央部裏面にスポット溶接された正極接続板35と、正極接続板35の周縁上面とキャップケース37の裏面との間に挟持される絶縁リング41とを備え、予めサブアセンブリとして組み立てられている。
キャップ3は、炭素鋼等の鉄にニッケルメッキを施して形成されている。キャップ3は、円盤状の周縁部3aと、この周縁部3aから上方に突出する有頭無底の筒部3bとを有し、全体としてハット型を呈している。筒部3bには、中央に排気口3cが形成されている。筒部3bは正極外部端子として機能し、バスバーなどが接続される。
キャップ3の周縁部は、アルミニウム合金で形成されたキャップケース37の折り返しフランジ37bで一体化されている。すなわち、キャップケース37の周縁をキャップ3の上面に沿って折り返してキャップ3がかしめ固定されている。キャップ3の上面で折り返されている円環、すなわちフランジ37bとキャップ3が摩擦接合溶接されている。すなわち、キャップケース37とキャップ3は、フランジ37bによるかしめ固定と溶接によって一体化されている。このように、密閉蓋50はキャップケース37とキャップ3とが一体化したフランジ50Fを備えている。
キャップケース37の中央円形領域には、円形形状の開裂溝37aと、この円形開裂溝37aから四方に放射状に伸びる開裂溝37aとが形成されている。開裂溝37aは、プレスによりキャップケース37の上面側をV字形状に押し潰して、残部を薄肉にしたものである。開裂溝37aは、電池缶60内の内圧が所定値以上に上昇すると開裂して、内部の分解ガスを放出する。
密閉蓋50は電流遮断機構を構成している。過充電時には、電池缶60の内部に発生した分解ガスにより、内部圧力が基準値を超えると、開裂溝37aにおいてキャップケース37に亀裂が発生し、内部の分解ガスがキャップ3の排気口3cから排出されて電池缶60内の圧力が低減される。また、電池缶60の内圧によりキャップケースと呼ばれるキャップケース37が容器外方に膨出して正極接続板35との電気的接続が断たれ、過充電になった場合に安全性を確保する。
なお、本発明の実施形態では、過充電時に、ガス発生剤が反応する電位においても、負極に十分な容量を設ける事で、過充電に対して安全性を向上させるものであるが、その詳細については後述する。
密閉蓋50は、正極集電部材31の上部筒部31c上に絶縁状態で載置されている。すなわち、キャップ3が一体化されたキャップケース37は、その絶縁リング41を介して絶縁状態で正極集電部材31の上端面に載置されている。しかし、キャップケース37は、正極導電リード33により正極集電部材31とは電気的に接続され、密閉蓋50のキャップ3が電池1の正極となる。ここで、絶縁リング41は、開口部41aおよび下方に突出する側部41bを有している。絶縁リング41の開口部41a内には接続板35が嵌合されている。
接続板35は、アルミニウム合金で形成され、中央部を除くほぼ全体が均一でかつ、中央側が少々低い位置に撓んだ、ほぼ皿形状を有している。接続板35の厚さは、例えば、1mm程度である。接続板35の中心には、薄肉でドーム形状に形成された突起部35aが形成されており、突起部35aの周囲には、複数の開口部35bが形成されている。開口部35bは、電池内部に発生するガスを放出する機能を有している。接続板35の突起部35aはキャップケース37の中央部の底面に抵抗溶接または摩擦拡散接合により接合されている。
そして、電池缶60に電極群10を収容し、予め部分アセンブリとして作製された密閉蓋50を正極集電部材31と正極導電リード33により電気的に接続して筒上部に載置する。そして、プレス等により、ガスケット43の外周壁部43bを折曲して基部43aと外周壁部43bにより、密閉蓋50を軸方向に圧接するようにかしめ加工する。これにより、密閉蓋50がガスケット43を介して電池缶60に固定される。
ガスケット43は、当初、リング状の基部43aの周側縁に、上部方向に向けてほぼ垂直に起立して形成された外周壁部43bと、内周側に、基部43aから下方に向けてほぼ垂直に垂下して形成された筒部43cとを有する形状を有している。電池缶60をかしめることにより、密閉蓋50は外周壁部43bを介して電池缶60で挟持される。
電池缶60の内部には、非水電解液が所定量注入されている。非水電解液の一例としては、リチウム塩がカーボネート系溶媒に溶解した溶液を用いることが好ましい。リチウム塩の例として、フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、フッ化ホウ酸リチウム(LiBF6)、等が挙げられる。また、カーボネート系溶媒の例として、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、プロピレンカーボネート(PC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、或いは上記溶媒の1種類以上から選ばれる溶媒を混合したもの、が挙げられる。
図3は円筒形二次電池1の発電ユニットを示す図である。この図3では、電極群10の構造の詳細を示し、一部を切断した状態の斜視図を示す。図3に図示されるように、電極群10は、軸芯15の外周に、正極電極11、負極電極12、および第1、第2のセパレータ13、14が捲回された構成を有する。
この電極群10では、軸芯15の外周に接する最内周には第1のセパレータ13が捲回され、その外側を、負極電極12、第2のセパレータ14および正極電極11が、この順に積層され、捲回されている。最内周の負極電極12の内側には第1のセパレータ13および第2のセパレータ14が数周捲回されている。また、最外周は負極電極12およびその外周に捲回された第1のセパレータ13となっている。
正極電極11は、アルミニウム箔により形成され長尺な形状を有し、正極シート11aと、この正極シート11aの両面に正極合剤11bが塗布された正極処理部を有する。正極シート11aの長手方向に沿った上方側の側縁は、正極合剤11bが塗布されずアルミニウム箔が露出した正極合剤未処理部11cとなっている。この正極合剤未処理部11cには、軸芯15と平行に上方に突き出す多数の正極リード16が等間隔に一体的に形成されている。
正極合剤11bは、正極活物質と、正極導電剤と、正極バインダと、正極ガス発生化合物(ガス発生剤)とからなる。このうち、正極導電材は、正極合剤中におけるリチウムの吸蔵放出反応で生じた電子の正極電極への伝達を補助できるものであれば制限は無い。正極導電材の例として、黒鉛やアセチレンブラックなどが挙げられる。
正極バインダは、正極活物質を正極導電材に結着させ、また正極合剤を正極集電体に結着させることが可能であり、非水電解液との接触により、大幅に劣化しなければ特に制限はない。正極バインダの例としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)やフッ素ゴムなどが挙げられる。
正極ガス発生化合物としては、過充電状態の正極電位においてガス発生をする炭酸無機化合物、蓚酸無機化合物、又は、硝酸無機化合物が挙げられる。中でも、炭酸無機化合物が好ましく、例えば炭酸リチウムが挙げられる。
正極合剤層の形成方法は、正極電極上に正極合剤が形成される方法であれば制限はない。正極合剤11bの形成方法の例として、正極合剤11bの構成物質の分散溶液を正極シート11a上に塗布する方法が挙げられる。
正極合剤11bを正極シート11aに塗布する方法の例として、ロール塗工法、スリットダイ塗工法等が挙げられる。正極合剤11bに分散溶液の溶媒例として、N−メチルピロリドン(NMP)や水等を添加し、混練したスラリを、厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、プレスして裁断する。正極合剤11bの塗布厚さの一例としては片側約40μmである。正極シート11aを裁断する際、正極リード16を一体的に形成する。
負極電極12は、銅箔により形成され長尺な形状を有し、負極シート12aと、この負極シート12aの両面に負極合剤12bが塗布された負極処理部を有する。負極シート12aの長手方向に沿った下方側の側縁は、負極合剤12bが塗布されず銅箔が露出した負極合剤未処理部12cとなっている。この負極合剤未処理部12cには、正極リード16とは反対方向に延出された、多数の負極リード17が等間隔に一体的に形成されている。
負極合剤12bは、負極活物質と、負極バインダと、増粘剤とからなる。負極活物質として黒鉛炭素を用いることにより、大容量が要求されるプラグインハイブリッド自動車や電気自動車向けのリチウムイオン二次電池が作製できる。負極合剤12bの形成方法は、負極シート12a上に負極合剤12bが形成される方法であれば制限はない。負極合剤12bを負極シート12aに塗布する方法の例として、負極合剤12bの構成物質の分散溶液を負極シート12a上に塗布する方法が挙げられる。塗布方法の例として、ロール塗工法、スリットダイ塗工法等が挙げられる。
負極合剤12bを負極シート12aに塗布する方法の例として、負極合剤12bに分散溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンや水を添加し、混練したスラリを、厚さ10μmの圧延銅箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、プレスして裁断する。負極合剤12bの塗布厚さの一例としては片側約40μmである。負極シート12aを裁断する際、負極リード17を一体的に形成する。
第1のセパレータ13および第2のセパレータ14の幅をWS、負極シート12aに形成される負極合剤12bの幅をWC、正極シート11aに形成される正極合剤11bの幅をWAとした場合、下記の式(1)を満足するように形成される。
WS>WC>WA (1)
すなわち、正極合剤11bの幅WAよりも、常に、負極合剤12bの幅WCが大きい。これは、リチウムイオン二次電池の場合、正極活物質であるリチウムがイオン化してセパレータを浸透するが、負極側に負極活物質が形成されておらず負極シート12aが露出していると負極シート12aにリチウムが析出し、内部短絡を発生する原因となるからである。
[角形二次電池の構成]
図4〜図6は、角形二次電池100の構成の一例を示す図である。
図4は角形二次電池100の外観斜視図である。図4に示すように、角形二次電池100は、電池缶101と電池蓋102とからなる電池容器を備えている。電池缶101および電池蓋102の材質は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などである。電池缶101は、深絞り加工を施すことによって、一端が開口された扁平な矩形箱状に形成されている。電池缶101は、矩形平板状の底板101cと、底板101cの一対の長辺部のそれぞれから立ち上がる一対の幅広側板101aと、底板101cの一対の短辺部のそれぞれから立ち上がる一対の幅狭側板101bとを有している。
図5は角形二次電池100の分解斜視図である。図5に示すように、電池缶101には捲回電極群170(図6参照)が収容されている。捲回電極群170の正極電極174に接合される正極集電体180および捲回電極群170の負極電極175に接合される。負極集電体190ならびに捲回電極群170は、捲回電極群170の中央部を覆う絶縁シート108aと捲回電極群170の正極未塗工部を覆う絶縁シート108bと捲回電極群170の負極未塗工部を覆う絶縁シート108cに覆われた状態で電池缶101に収容されている。絶縁シート108a、108b、108cの材質は、ポリプロピレン等の絶縁性を有する樹脂であり、電池缶101と、捲回電極群170とは電気的に絶縁されている。
図4および図5に示すように、電池蓋102は、矩形平板状であって、電池缶101の開口を塞ぐようにレーザー溶接されている。つまり、電池蓋102は、電池缶101の開口を封止している。図4に示すように、電池蓋102には、捲回電極群170の正極電極174および負極電極175と電気的に接続された正極外部端子104および負極外部端子105が配置されている。
図5に示すように、正極外部端子104は電流遮断機構181と正極集電体180を介して捲回電極群170の正極電極174(図6参照)に電気的に接続され、負極外部端子105は負極集電体190を介して捲回電極群170の負極電極175に電気的に接続されている。このため、正極外部端子104および負極外部端子105を介して外部機器に電力が供給され、あるいは、正極外部端子104および負極外部端子105を介して外部発電電力が捲回電極群170に供給されて充電される。
図5に示すように、電池蓋102には、電池容器内に電解液を注入するための注液孔106aが穿設されている。注液孔106aは、電解液注入後に注液栓106bによって封止される。電解液としては、たとえば、エチレンカーボネート等の炭酸エステル系の有機溶媒に6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)等のリチウム塩が溶解された非水電解液を用いることができる。
電池蓋102には、ガス排出弁103が設けられている。ガス排出弁103は、プレス加工によって電池蓋102を部分的に薄肉化することで形成されている。なお、薄膜部材を電池蓋102の開口にレーザー溶接等により取り付けて、薄肉部分をガス排出弁としてもよい。ガス排出弁103は、角形二次電池100が内部短絡等の異常により発熱してガスが発生し、電池容器内の圧力が上昇して所定圧力に達したときに開裂して、内部からガスを排出することで電池容器内の圧力を低減させる。
電流遮断機構181は、角形二次電池100が過充電状態となり、そのときの正極電位により正極ガス発生化合物が分解し、分解ガスが発生して、内圧が上昇した場合に作動する。そして、正極外部端子104との電気的接続が断たれ、過充電になった場合に安全性を確保する。
なお、本発明の実施形態では、過充電時に、ガス発生剤が反応する電位においても、負極に十分な容量を設ける事で、過充電に対して安全性を向上させるものであるが、その詳細については後述する。
図6は、角形二次電池の捲回電極群170を示す斜視図である。図6は、捲回電極群170の巻き終り側を展開した状態を示している。発電要素である捲回電極群170は、長尺状の正極電極174および負極電極175をセパレータ173a,173bを介在させて捲回中心軸W周りに扁平形状に捲回することで積層構造とされている。
正極電極174は、正極箔171の両面に正極合剤層176が形成されてなる。正極合剤は、正極活物質と、正極導電剤と、結着材(正極バインダ)と、正極ガス発生化合物とが配合されたものである。正極ガス発生化合物としては、過充電状態の正極電位においてガス発生をする炭酸無機化合物、蓚酸無機化合物、又は、硝酸無機化合物が挙げられる。中でも、炭酸無機化合物が好ましく、例えば炭酸リチウムが挙げられる。
負極電極175は、負極箔172の両面に負極合剤層177が形成されてなる。負極合剤は、負極活物質と、結着材(負極バインダ)と、増粘剤とが配合されたものである。
正極箔171は、厚さ20〜30μm程度のアルミニウム箔であり、負極箔172は、厚さ15〜20μm程度の銅箔である。セパレータ173a,173bの素材はリチウムイオンが通過可能な微多孔質のポリエチレン樹脂である。正極活物質はマンガン酸リチウム等のリチウム含有遷移金属複酸化物であり、負極活物質はリチウムイオンを可逆に吸蔵、放出可能な黒鉛等の炭素材である。
捲回電極群170の幅方向、すなわち捲回方向に直交する捲回中心軸Wの方向の両端部は、一方が正極電極174の積層部とされ、他方が負極電極175の積層部とされている。一端に設けられる正極電極174の積層部は、正極合剤層176が形成されていない正極未塗工部、すなわち正極箔171の露出部が積層されたものである。他端に設けられる負極電極175の積層部は、負極合剤層177が形成されていない負極未塗工部、すなわち負極箔172の露出部が積層されたものである。正極未塗工部の積層部および負極未塗工部の積層部は、それぞれ予め押し潰され、それぞれ正極集電体180および負極集電体190に超音波接合により接続される。
[第1の実施形態]
上述した円筒形二次電池、角形二次電池に適用した本発明の第1の実施形態について、図7乃至図8を参照して説明する。
上述した円筒形二次電池、角形二次電池は、密閉型非水電解質の二次電池である。この二次電池は、正極合剤層を備えた正極と、負極合剤層を備えた負極と、所定の電池電圧を超えた場合に分解ガスを発生するガス発生剤が添加された非水電解質と、が電池ケース内に収容され、過充電時に分解ガスの発生に伴って電池ケース内の圧力が上昇した際に作動する電流遮断機構を備える。ガス発生剤として、炭酸リチウムを正極電極に含有する。
従来における二次電池は、過充電時にガス発生剤が反応し、電流遮断機構が作動するまでの過充電容量よりも、過充電負極容量が小さい場合には、負極電極表面にリチウムが析出して、セパレータを突き破り、正負極間が短絡して、二次電池が破損する虞がある。
そして、添加されるガス発生剤の量が少な過ぎれば、過充電時におけるガス発生量が少なくなり、電流遮断機構が正常に作動しない場合がある。一方で、電流遮断機構の信頼性を重視するあまり、ガス発生剤を過剰に添加すると二次電池の性能が低下する。これは、ガス発生剤は、本来使用される電圧範囲においては、充放電反応には寄与せず、二次電池の抵抗成分となる為である。
本実施形態における二次電池は、過充電時にガス発生剤(正極ガス発生化合物)が反応し、電流遮断機構が作動するまで過充電容量よりも、過充電負極容量を大きく設定した。これにより、過充電時に負極電極表面にリチウムが析出するのを抑制でき、二次電池の安全性を確保できる。
また、本実施形態における二次電池は、ガス発生剤が反応し、電流遮断機構が作動するまでの充電容量を負極が十分に確保できるため、ガス発生剤を過剰に添加することはなく、二次電池の性能を低下させない。
図7は本実施形態における二次電池の電位と容量の関係を示すグラフである。この図7では、縦軸に二次電池の正極および負極電位(V)と電池電圧(V)を、横軸に容量(mAh)を示している。
図7のa1で示す点線は負極初回充電容量Qncの変化を、a2で示す実線は負極初回放電容量Qndの変化を表す。これらの変化は環境温度25℃における以下の充放電試験に基づくものである。
図中のa1に示す負極初回充電容量Qncの変化は、負極をSOC0%未満から徐々に充電し、SOC0%を超えて更に充電し、SOC100%を超えて更に充電して、ガス発生剤の反応電位を超えるまで充電した場合を示している。具体的には、リチウム金属に対する電位が1.6Vから0.005V(負極の充電終止電圧)になるまで、0.2C(C はCapacityレートであり、電池容量に対する放電電流値の相対的な比率)の電流で定電流充電し、続いて、0.005Vの電圧に到達後、0.005Vの定電圧で2時間充電する。負極はガス発生剤の反応電位を超える充電容量に設定する。換言すれば、後述するように、負極の過充電負極容量Qnocを二次電池の過充電容量Qcocよりも大きく設定する。
図7のa2に示す負極初回放電容量Qndの変化は、負極をガス発生剤の反応電位を超える充電容量からSOC100%へ徐々に放電し、SOC0%まで放電した場合を示している。具体的には、リチウム金属に対する電位が0.005Vから1.6V(負極の放電終止電圧)になるまで、0.2Cの電流で定電流放電する。
負極不可逆容量Qnfは、負極初回充電容量Qncの初期容量から負極初回放電容量Qndの初期容量を引いた容量である。負極不可逆容量Qnfとは、初回充電時に負極表面におけるSEI(Solid. State Interphase)被膜の形成に消費される電気量と、結晶構造内にトラップされて放電できない電気量の差である。負極可逆容量Qnkは、ガス発生剤の反応電位を超える容量から負極不可逆容量Qnfを引いた容量である。
ここで負極の充電終止電圧は、リチウム金属を基準として、0.005V以上、0.010V以下が好ましい。負極の放電終止電圧は、リチウム金属を基準として、1.5V以上、1.6V以下が好ましい。
図7のb1で示す点線は正極初回充電容量Qpcの変化を、b2で示す実線は正極初回放電容量Qpdの変化を表す。これらの変化は環境温度25℃における以下の充放電試験に基づくものである。
図中のb1に示す正極初回充電容量Qpcの変化は、正極をSOC0%未満から徐々に充電し、SOC0%を超えて充電し、SOC100%の電位4.3Vまで充電した場合を示している。具体的には、リチウム金属に対する電位が3.0VからSOC100%に対応する4.3V(正極の充電終止電圧)になるまで、0.2Cの電流で定電流充電し、続いて、4.3Vの電圧に到達後、4.3Vの定電圧で2時間充電する。なお、SOC100%を超えて更に充電して、ガス発生剤の反応電位4.8Vまで充電した場合を点線で示している。
図7のb2に示す正極初回放電容量Qpdの変化は、正極をSOC100%からSOC0%未満まで放電した場合を示している。具体的には、リチウム金属に対する電位が4.3Vから3.0V(正極の放電終止電圧)になるまで、0.2Cの電流で定電流放電する。
正極不可逆容量Qpfは、正極初回充電容量Qpcの初期容量から正極初回放電容量Qpdの初期容量を引いた容量である。正極不可逆容量Qpfとは、放電末期の結晶構造内へのリチウム吸蔵の拡散速度が遅いことに起因して生じる。正極可逆容量Qpkは、SOC100%の時の容量から正極不可逆容量Qpfを引いた容量である。
ここで正極の充電終止電圧はリチウム金属を基準として、4.2V以上、4.3V以下が好ましい。正極の放電終止電圧は、リチウム金属を基準として、2.5V以上、3.0V以下が好ましい。
図7のd1で示す実線は電池容量Qcの変化を表す。電池電圧は正極電位と負極電位の差で表される。電池容量QcはSOC0%からSOC100%間の容量を示す。
ここでSOCとは、可逆的に充放電可能な作動電圧の範囲において、その上限となる電圧が得られる充電状態、即ち満充電状態をSOC100%とし、下限となる電圧が得られる状態をSOC0%とした時の充電状態を示すものである。通常、二次電池はSOC0%からSOC100%の間で使用される。
SOC100%は電池電圧が4.2V(電池の充電終止電圧)になるまで、1Cの電流で定電流充電し、続いて4.2Vの電圧に到達後、4.2Vの定電圧で2時間充電した状態である。SOC0%は、電池電圧が2.7V(電池の放電終止電圧)になるまで、1Cの電流で定電流放電した状態である。
ここで二次電池の充電終止電圧は、二次電池に過度な負荷がかからず、安全に使用できる電圧であり、4.1V以上、4.3V以下が好ましい。二次電池の放電終止電圧は、2.5V以上、3.0V以下が好ましい。
図7のd2で示す点線は、二次電池の過充電の領域を示す。二次電池の過充電はSOC100%以上の充電状態をいう。過充電時には、所定の電圧を超えるとガス発生剤が分解し、二次電池の内圧が上昇して、電流遮断機構が作動する。SOC100%からガス発生剤が反応する電圧までの容量を二次電池の過充電容量Qcocと称する。
負極の過充電負極容量Qnocは、SOC100%から負極電位が0.005Vに到達するまでの容量である。本実施形態では、負極の過充電負極容量Qnocを二次電池の過充電容量Qcocよりも大きく設定する。仮に、過充電負極容量Qnocが過充電容量Qcocよりも小さい場合には、過充電時において電流遮断機構が作動する前に、負極電極表面にリチウムが析出して、正負極を分離しているセパレータを突き破り、正負極間が短絡して、二次電池が破損する虞がある。
(正極合剤)
上記の通り、正極合剤は正極活物質と、正極導電材と、正極バインダと、正極ガス発生化合物からなる。正極活物質はリチウム酸化物が好ましい。例として、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム、リチウム複合酸化物(コバルト、ニッケル、マンガンから選ばれる2種類以上を含むリチウム酸化物)等が挙げられる。本実施形態ではコバルト、ニッケル、マンガンを含むリチウム酸化物を使用した。
正極合剤には、過充電時の安全性を確保するために、ガス発生化合物を添加することが好ましい。ガス発生化合物としては、過充電状態の正極電位においてガス発生をする炭酸無機化合物、蓚酸無機化合物、又は、硝酸無機化合物が挙げられる。中でも、炭酸無機化合物が好ましく、例えば炭酸リチウムが挙げられる。実施例1では、炭酸リチウムを正極電極に含有した。炭酸リチウムはリチウム金属を基準として、4.8V以上の電位で反応し、ガスを発生する。
(負極合剤)
上記の通り、負極合剤は、負極活物質と、負極バインダと、増粘剤とからなる。負極合剤は、アセチレンブラックなどの負極導電材を有しても良い。負極活物質としては、黒鉛炭素を用いることが好ましい。例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素(ソフトカーボン)、酸化ケイ素(例えばSiO、SiO)である。負極合剤に用いられる活物質はこれらの一種または二種以上を使用する。本実施形態では、天然黒鉛を使用した。
次に、本実施形態におけるリチウムイオン二次電池の正極電極と負極電極の容量について説明する。二次電池は、図7に示す充放電試験で測定された正極容量をもつ正極電極と、図7に示す充放電試験で測定された負極容量をもつ負極電極で構成されている。
正極電極は、正極活物質の正極初回充電容量が175mAh/gであり、正極活物質が塗布された正極電極の単位面積あたりの正極初回充電容量が1.82mAh/cm2であり、正極電極の単位面積当たりの正極可逆容量が1.60mAh/cm2であり、かつ正極電極の単位面積当たりの正極不可逆容量が0.22mAh/cm2である。
正極電極と対向する負極電極は、負極活物質の負極初回充電容量が360mAh/gであり、負極活物質が塗布された負極電極の単位面積当たりの負極初回充電容量が2.72mAh/cm2であり、負極電極の単位面積当たりの負極可逆容量が2.45mAh/cm2であり、かつ負極電極の単位面積あたりの負極不可逆容量が0.27mAh/cm2である。
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池は、このような正極電極と負極電極で構成される。なお、このリチウムイオン二次電池では、負極電極の単位面積当たりの不可逆容量が、正極電極の不可逆容量よりも大きいため、電池電圧が2.7Vになるまで、1Cの電流で定電流放電した時の電池電圧の低下は負極電極に起因する。
本実施形態では、過充電時に、ガス発生剤が反応する電位においても、負極に十分な容量を設ける。これにより、過充電に対して二次電池の安全性を向上させる。
具体的には、正極の電位が二次電池の充電終止電圧を超えてガス発生剤の反応電位に達するまでの容量を、負極の電位が二次電池の充電終止電圧を超えて負極の充電終止電圧に達するまでの容量よりも小さくする。換言すれば、過充電負極容量Qnocを、過充電容量Qcocに対する過充電負極容量Qnocの比が1.0以上とする。これにより、過充電時に負極表面上にリチウムが析出するのを抑制し、内部短絡に至ることなく、ガス発生剤が反応して電池内圧が上昇し、電流遮断機構が作動し、過充電時の安全性を向上させることができる。
図8は、二次電池の電池抵抗の上昇率を示した図である。具体的には、電池容量Qcに対する負極可逆容量Qnkの比(Qnk/Qc)を変えて二次電池のサイクル試験をした時の電池抵抗の上昇率を示した図である。
サイクル試験は、二次電池を25゜Cの環境下でSOC30%からSOC70%になるまでの範囲において、定電流で繰り返し充放電をおこなったものである。
電池抵抗の測定は、二次電池を25゜Cの環境下において、電池電圧を3.7Vに調整して測定した。まず、1Cの定電流で3.7Vまで充電した後、2時間定電圧で充電を行い、次に60Aの電流で放電し、10秒後の電池抵抗を求めた。電池抵抗は、電流印加前の電圧と10秒後の電圧の差を印加電流で割ることにより求めた。電池抵抗の上昇率はサイクル試験前後の電池抵抗の割合である。電池抵抗の測定は毎日行い、電池抵抗の上昇率が130%に到達するまでサイクル試験を行った。
図8の横軸は電池容量Qcに対する負極可逆容量Qnkの比(Qnk/Qc)であり、縦軸は電池抵抗の上昇率が130%に到達するまでのサイクル日数(日)である。二次電池の電池容量Qcに対する負極可逆容量Qnkの比(Qnk/Qc)に応じてサイクル日数を図中にプロットした。
図8に示すように、電池容量Qcに対する負極可逆容量Qnkの比が高い方が、二次電池のサイクル特性が良いことが分かる。これは、通常使用される電圧範囲で充放電反応を伴う負極活物質量が増えているため、ガス発生剤を過剰に添加することなく、電極の電流負荷が低減し、サイクル特性が向上している為である。
このように、電池容量Qcに対しする負極可逆容量Qnkとの比が高いほど、電池抵抗の上昇が抑制できており、比が1.4以上で飽和傾向にあるが、サイクル特性を安定させるためには、マージンをとって、比が1.5以上であることが望ましい。
[第2の実施形態]
上述した円筒形二次電池、角形二次電池に適用した本発明の第2の実施形態について、図9を参照して説明する。
上述した円筒形二次電池、角形二次電池は、密閉型非水電解質の二次電池である。本実施形態では、この二次電池は、正極合剤層を備えた正極と、負極合剤層を備えた負極と、所定の電池電圧を超えた場合に分解ガスを発生するガス発生剤が添加された非水電解質と、が電池ケース内に収容され、過充電時に分解ガスの発生に伴って電池ケース内の圧力が上昇した際に作動する電流遮断機構を備える。ガス発生剤として、炭酸リチウムを正極電極に含有する。
図9は本実施形態における二次電池の電位と容量の関係を示すグラフである。この図9では、縦軸に二次電池の正極および負極電位と電池電圧(V)とを、横軸に容量(mAh)を示している。
本実施形態における図9で示す二次電池の電位と容量の関係では、正極不可逆容量Qpfが負極不可逆容量Qnfよりも大きい場合の特性を示している。
図9のa3で示す点線は負極初回充電容量Qncの変化を、a4で示す実線は負極初回放電容量Qndの変化を表す。図9のb3で示す点線は正極初回充電容量Qpcの変化を、b4で示す実線は正極初回放電容量Qpdの変化を表す。図9のd3で示す実線は電池容量Qcの変化を表す。図9のd4で示す点線は、二次電池の過充電の領域を示す。これらの変化は環境温度25℃における以下の充放電試験に基づくものである。
図中のa3に示す負極初回充電容量Qncの変化は、負極をSOC0%未満から徐々に充電し、SOC0%を超えて更に充電し、SOC100%を超えて更に充電して、ガス発生剤の反応電位を超えるまで充電した場合を示している。具体的には、リチウム金属に対する電位が1.6Vから0.005V(負極の充電終止電圧)になるまで、0.2Cの電流で定電流充電し、続いて、0.005Vの電圧に到達後、0.005Vの定電圧で2時間充電する。負極はガス発生剤の反応電位を超える充電容量に設定する。換言すれば、過充電負極容量Qnocを過充電容量Qcocよりも大きく設定する。
図9のa4に示す負極初回放電容量Qndの変化は、負極をガス発生剤の反応電位を超える充電容量からSOC100%へ徐々に放電し、SOC0%(未満)まで放電した場合を示している。具体的には、リチウム金属に対する電位が0.005Vから1.6V(負極の放電終止電圧)になるまで、0.2Cの電流で定電流放電する。
負極不可逆容量Qnfは、負極初回充電容量Qncの初期容量から負極初回放電容量Qndの初期容量を引いた容量である。負極可逆容量Qnkは、ガス発生剤の反応電位を超える容量から負極不可逆容量Qnfを引いた容量である。
ここで負極の充電終止電圧は、リチウム金属を基準として、0.005V以上、0.010V以下が好ましい。負極の放電終止電圧は、リチウム金属を基準として、1.5V以上、1.6V以下が好ましい。
図9のb3で示す点線は正極初回充電容量Qpcの変化を、b4で示す実線は正極初回放電容量Qpdの変化を表す。これらの変化は環境温度25℃における以下の充放電試験に基づくものである。
図中のb3に示す正極初回充電容量Qpcの変化は、正極をSOC0%未満から徐々に充電し、SOC0%を超えて充電し、SOC100%の電位4.3Vまで充電した場合を示している。具体的には、リチウム金属に対する電位が3.0VからSOC100%に対応する4.3V(正極の充電終止電圧)になるまで、0.2Cの電流で定電流充電し、続いて、4.3Vの電圧に到達後、4.3Vの定電圧で2時間充電する。なお、SOC100%を超えて更に充電して、ガス発生剤の反応電位4.8Vまで充電した場合を点線で示している。
図9のb4に示す正極初回放電容量Qpdの変化は、正極をSOC100%からSOC0%まで放電した場合を示している。具体的には、リチウム金属に対する電位が4.3Vから3.0V(正極の放電終止電圧)になるまで、0.2Cの電流で定電流放電する。
正極不可逆容量Qpfは、正極初回充電容量Qpcの初期容量から正極初回放電容量Qpdの初期容量を引いた容量である。正極可逆容量Qpkは、SOC100%の時の容量から正極不可逆容量Qpfを引いた容量である。
ここで正極の充電終止電圧はリチウム金属を基準として、4.2V以上、4.3V以下が好ましい。正極の放電終止電圧は、リチウム金属を基準として、2.5V以上、3.0V以下が好ましい。
図9のd3で示す実線は電池容量Qcの変化を表す。電池電圧は正極電位と負極電位の差で表される。電池容量QcはSOC0%からSOC100%間の容量を示す。
SOC100%は電池電圧が4.2V(電池の充電終止電圧)になるまで、1Cの電流で定電流充電し、続いて4.2Vの電圧に到達後、4.2Vの定電圧で2時間充電した状態である。SOC0%は、電池電圧が2.7V(電池の放電終止電圧)になるまで、1Cの電流で定電流放電した状態である。
ここで二次電池の充電終止電圧は、二次電池に過度な負荷がかからず、安全に使用できる電圧であり、4.1V以上、4.3V以下が好ましい。二次電池の放電終止電圧は、2.5V以上、3.0V以下が好ましい。
図9のd4で示す点線は、二次電池の過充電の領域を示す。二次電池の過充電はSOC100%以上の充電状態をいう。過充電時には、所定の電圧を超えるとガス発生剤が分解し、二次電池の内圧が上昇して、電流遮断機構が作動する。SOC100%からガス発生剤が反応する電圧までの容量を過充電容量Qcocと称する。
負極の過充電負極容量Qnocは、SOC100%から負極電位が0.005Vに到達するまでの容量である。本実施形態では、負極の過充電負極容量Qnocを二次電池の過充電容量Qcocよりも大きく設定する。さらに、正極の電位が二次電池の充電終止電圧に達するまでの容量である正極可逆容量Qpkと、二次電池の充電終止電圧を超えて、正極の電位がガス発生剤の反応電位に達するまでの容量である過充電容量Qcocとの和が、負極の負極可逆容量Qnkよりも小さく設定する。これにより、ガス発生剤が分解して電流遮断機構が反応するまでの充電容量を負極が十分に受容できるため、ガス発生剤を過剰に添加する必要がない。
正極合剤、負極合剤は、第1の実施形態で述べたものと同様であるのでその説明を省略する。
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池の正極電極と負極電極の容量について説明する。二次電池は、図9に示す充放電試験で測定された正極容量をもつ正極電極と、図9に示す充放電試験で測定された負極容量をもつ負極電極で構成されている。
正極電極は、正極活物質の正極初回充電容量が180mAh/gであり、正極活物質が塗布された正極電極の単位面積あたりの正極初回充電容量が1.87mAh/cm2であり、正極電極の単位面積当たりの正極可逆容量が1.59mAh/cm2であり、かつ正極電極の単位面積当たりの正極不可逆容量が0.28mAh/cm2である。
正極電極と対向する負極電極は、負極活物質の負極初回充電容量が365mAh/gであり、負極活物質が塗布された負極電極の単位面積当たりの負極初回充電容量が2.75mAh/cm2であり、負極電極の単位面積当たりの負極可逆容量が2.48mAh/cm2であり、かつ負極電極の単位面積あたりの負極不可逆容量が0.27mAh/cm2である。
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池は、このような正極電極と負極電極で構成される。なお、このリチウムイオン二次電池では、正極電極の単位面積当たりの不可逆容量が、負極電極の不可逆容量よりも大きいため、電池電圧が2.7Vになるまで、1Cの電流で定電流放電した時の電池電圧の低下は正極電極に起因する。
本実施形態によれば、過充電時に、ガス発生剤が反応する電位においても、負極に十分な容量を設けることにより、過充電に対して二次電池の安全性を向上させることができる。
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)二次電池1、100は、正極合剤を有する正極と、負極合剤を有する負極と、正極と負極を収容する電池容器60と、電池容器60の内圧が所定の作動圧となったときに、正極と負極の間に流れる電流を遮断する電流遮断機構181と、を備え、正極合剤にはガス発生剤が含まれ、正極の電位が二次電池1、100の充電終止電圧を超えてガス発生剤の反応電位に達するまでの容量を、負極の電位が二次電池1、100の充電終止電圧を超えて負極の充電終止電圧に達するまでの容量よりも小さくした。これにより、過充電に対する安全性に優れた二次電池を提供することができる。
(2)二次電池1、100におけるガス発生剤の反応電位は4.8V〜5.0Vである。これにより、過充電に対する安全性に優れた二次電池を提供することができる。
(3)二次電池1、100におけるガス発生剤は炭酸リチウムである。ガス発生剤として、炭酸リチウムを正極電極に含有することにより、過充電に対する安全性に優れた二次電池を提供することができる。
(4)二次電池1、100における負極の負極活物質は、天然黒鉛、人造黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、酸化ケイ素の一種または二種以上を混合した。これにより、過充電に対して二次電池の安全性を向上させる。
(5)二次電池1、100における負極の充電終止電圧は0.01V〜0.005Vの範囲である。これにより、過充電に対して二次電池の安全性を向上させる。
(6)二次電池1、100は、正極の電位が二次電池1、100の充電終止電圧に達するまでの容量と、二次電池1、100の充電終止電圧を超えて、正極の電位がガス発生剤の反応電位に達するまでの容量との和が、負極の可逆容量よりも小さい。これにより、ガス発生剤が分解して電流遮断機構が反応するまでの充電容量を負極が十分に受容できるため、ガス発生剤を過剰に添加する必要がない。
(7)二次電池1、100は、二次電池1、100の電池容量に対する負極の可逆容量の比が1.5以上である。これにより、通常使用される電圧範囲で充放電反応を伴う負極活物質量が増えているため、ガス発生剤を過剰に添加することなく、電極の電流負荷が低減し、サイクル特性が向上する。
(8)二次電池の正極は、正極活物質が塗布された正極電極の単位面積あたりの正極初回充電容量が1.82mAh/cm2であり、正極電極の単位面積当たりの正極可逆容量が1.60mAh/cm2であり、かつ正極電極の単位面積当たりの正極不可逆容量が0.22mAh/cm2であり、
二次電池の負極は、負極活物質が塗布された負極電極の単位面積当たりの負極初回充電容量が2.72mAh/cm2であり、負極電極の単位面積当たりの負極可逆容量が2.45mAh/cm2であり、かつ負極電極の単位面積あたりの負極不可逆容量が0.27mAh/cm2である。
これにより、過充電に対する安全性に優れた二次電池を提供することができる。
(9)二次電池の正極は、正極活物質が塗布された正極電極の単位面積あたりの正極初回充電容量が1.87mAh/cm2であり、正極電極の単位面積当たりの正極可逆容量が1.59mAh/cm2であり、かつ正極電極の単位面積当たりの正極不可逆容量が0.28mAh/cm2であり、
二次電池の負極は、負極活物質が塗布された負極電極の単位面積当たりの負極初回充電容量が2.75mAh/cm2であり、負極電極の単位面積当たりの負極可逆容量が2.48mAh/cm2であり、かつ負極電極の単位面積あたりの負極不可逆容量が0.27mAh/cm2である。
これにより、ガス発生剤が分解して電流遮断機構が反応するまでの充電容量を負極が十分に受容できるため、ガス発生剤を過剰に添加する必要がない。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない限り、本発明の技術思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
1 円筒形二次電池
10 電極群
60 電池缶
50 蓋
61 かしめ部
63 グルービング部
100 角形二次電池
102 電池蓋
101c 底板
101a 幅広側板
101b 幅狭側板
101 電池缶
107 蓋組立体
170 捲回電極群
174 正極電極
180 正極集電体
175 負極電極
108a 捲回電極群の中央部を覆う絶縁シート
108b 捲回電極群の正極未塗工部を覆う絶縁シート
108c 捲回電極群の負極未塗工部を覆う絶縁シート
104 正極外部端子
105 負極外部端子
181 電流遮断機構
106a 注液孔
106b 注液栓
103 ガス排出弁
173a,173b セパレータ
171 正極箔
176 正極合剤層
172 負極箔
177 負極合剤層

Claims (9)

  1. 正極合剤を有する正極と、
    負極合剤を有する負極と、
    前記正極と前記負極を収容する電池容器と、
    前記電池容器の内圧が所定の作動圧となったときに、前記正極と負極の間に流れる電流を遮断する電流遮断機構と、を備える二次電池であって、
    前記正極合剤にはガス発生剤が含まれ、
    前記正極の電位が前記二次電池の充電終止電圧を超えて前記ガス発生剤の反応電位に達するまでの容量を、前記負極の電位が前記二次電池の充電終止電圧を超えて前記負極の充電終止電圧に達するまでの容量よりも小さくした二次電池。
  2. 請求項1に記載の二次電池において、
    前記ガス発生剤の反応電位は4.8V〜5.0Vである二次電池。
  3. 請求項2に記載の二次電池において、
    前記ガス発生剤は炭酸リチウムである二次電池。
  4. 請求項1に記載の二次電池において、
    前記負極の負極活物質は、天然黒鉛、人造黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、酸化ケイ素の一種または二種以上を混合した二次電池。
  5. 請求項4に記載の二次電池において、
    前記負極の充電終止電圧は0.01V〜0.005Vの範囲である二次電池。
  6. 請求項1に記載の二次電池において、
    前記正極の電位が前記二次電池の充電終止電圧に達するまでの容量と、前記二次電池の充電終止電圧を超えて、前記正極の電位が前記ガス発生剤の反応電位に達するまでの容量との和が、前記負極の可逆容量よりも小さい二次電池。
  7. 請求項5または請求項6に記載の二次電池において、
    前記二次電池の電池容量に対する前記負極の可逆容量の比が1.5以上である二次電池。
  8. 請求項1に記載の二次電池において、
    前記正極は、正極活物質が塗布された正極電極の単位面積あたりの正極初回充電容量が1.82mAh/cm2であり、前記正極電極の単位面積当たりの正極可逆容量が1.60mAh/cm2であり、かつ前記正極電極の単位面積当たりの正極不可逆容量が0.22mAh/cm2であり、
    前記負極は、負極活物質が塗布された負極電極の単位面積当たりの負極初回充電容量が2.72mAh/cm2であり、前記負極電極の単位面積当たりの負極可逆容量が2.45mAh/cm2であり、かつ前記負極電極の単位面積あたりの負極不可逆容量が0.27mAh/cm2である二次電池。
  9. 請求項1に記載の二次電池において、
    前記正極は、正極活物質が塗布された正極電極の単位面積あたりの正極初回充電容量が1.87mAh/cm2であり、前記正極電極の単位面積当たりの正極可逆容量が1.59mAh/cm2であり、かつ前記正極電極の単位面積当たりの正極不可逆容量が0.28mAh/cm2であり、
    前記負極は、負極活物質が塗布された負極電極の単位面積当たりの負極初回充電容量が2.75mAh/cm2であり、前記負極電極の単位面積当たりの負極可逆容量が2.48mAh/cm2であり、かつ前記負極電極の単位面積あたりの負極不可逆容量が0.27mAh/cm2である二次電池。
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