JP2021025957A - 圧力センサ - Google Patents

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Takuya Ishihara
卓也 石原
将 添田
Susumu Soeda
将 添田
正志 関根
Masashi Sekine
正志 関根
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Abstract

【課題】圧力センサのダイアフラムへの堆積物による影響をより低減する。【解決手段】ダイアフラム102の可動領域102aに形成された可動電極104と、可動電極104に向かい合って形成された固定電極105とを備える。ダイアフラム102の受圧面は、気体の分子が吸着しにくい材料から構成されている。ダイアフラム102の全体が、気体の分子が吸着しにくい材料から構成されていてもよく、ダイアフラム102の受圧面の表面が、気体の分子が吸着しにくい材料から構成されていてもよい。ダイアフラム102を構成する材料は、窒化物、ホウ化物、炭化物の少なくとも1つである。【選択図】 図1

Description

本発明は、圧力センサに関する。
例えば、圧力を受けたダイアフラムのたわみ量、すなわち変位より圧力値を出力する圧力センサは、半導体設備をはじめ、工業用途で広く使用されている。半導体装置の製造においては、気相成長による様々な成膜装置や、ドライエッチング装置が用いられている。このような製造装置では、nm単位の厚さの薄膜を形成するため、処理室内の圧力やプロセスガスの分圧などを正確に制御しており、圧力を正確に計測することが重要となる。このような圧力の計測のために、圧力センサが用いられている。
この種の圧力センサでは、プロセスガスなどの装置に用いられているガスに対する耐腐食性と共に、成膜などのプロセス中で発生する副生成物に対しても耐性が要求される。また、成膜プロセスでは、成膜室内壁、配管内壁、真空ポンプ内部、および圧力センサの受圧部であるダイアフラムなど、プロセスガスが到達する箇所には堆積が発生し、様々な問題を起こす。
例えば、従来一般的に用いられている化学的気相成長法(CVD)に比較し、段差被覆性や膜質において優れているとして近年開発され、ゲート絶縁膜などの形成に用いられている原子層堆積法(ALD)がある。このALDは、特性上、原料ガスが通過する様々な箇所に、原料ガスが付着しやすく、上述した無用な堆積が発生しやすい。圧力センサのダイアフラムにこのような無用な堆積が発生すると、よく知られているように、零点シフトや圧力感度の変化などをもたらし、正確な測定が阻害され、処理の結果に大きな影響を与える。
上述したダイアフラムへの無用な堆積を防ぐため、例えば、成膜動作時などにおいて、各部分を例えば200℃程度に加熱している。また、バッフルなどによりプロセスガスがダイアフラムに至るまでの経路を複雑にし、無用な堆積を途中で捉えることで、ダイアフラムへの無用な堆積を防ぐ技術が提案されている(特許文献1〜3参照)。また、ダイアフラムへプロセスガスが到達する箇所を、堆積の影響が大きいダイアフラム中心を避け、ダイアフラムの周辺部とする技術も提案されている(特許文献1,2,4,5参照)。
また、ALDに対応させるため、ダイアフラムの剛性を調整し、ダイアフラムの撓み自体を抑制するようにしたダイアフラム構造も提案されている(特許文献6参照)。また、ダイアフラム表面を、格子状の網目などの構造化された表面とし、ダイアフラムに堆積した測定媒体の材料の応力による曲げモーメントが大幅に低減する技術も提案されている(特許文献7参照)。
特開2011−149946号公報 特表2016−526153号公報 特開2015−034786号公報 特開2014−126504号公報 特開2014−109484号公報 特開2010−236949号公報 特表2009−524024号公報
しかしながら、今日では、膜厚や品質の均一化がより進められ、高精度なプロセスが要求されている。このような背景において、前述した関連する技術では、ダイアフラムへの微量な堆積は発生し、また、堆積による堆積物の膜によるダイアフラムへの応力(膜応力)が完全には解消されず、これらによる圧力測定精度の低下は無視できない。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、圧力センサのダイアフラムへの堆積物による影響をより低減することを目的とする。
本発明に係る圧力センサは、変位可能とされて測定対象の気体の圧力を受圧面で受けるダイアフラムと、ダイアフラムの変位を測定する測定部とを備え、ダイアフラムの受圧面の一部または全体は、気体の分子が化学吸着しにくい材料から構成されている。
上記圧力センサの一構成例において、材料は、気体に対する耐食性および耐熱性を有する。
上記圧力センサの一構成例において、材料は、弾性変形する。
上記圧力センサの一構成例において、材料の熱膨張係数とダイアフラムの基材の熱膨張係数との差は、設定された範囲内とされている。
上記圧力センサの一構成例において、基材の主材料は、サファイア、多結晶アルミナ、あるいはニッケル合金である。
上記圧力センサの一構成例において、材料は、窒化物、ホウ化物、炭化物の少なくとも1つである。
上記圧力センサの一構成例において、測定部は、ダイアフラムの可動領域に形成された可動電極と、可動電極に向かい合って形成された固定電極とを有する。
上記圧力センサの一構成例において、測定部は、ダイアフラムの歪みを計測する。
上記圧力センサの一構成例において、測定部は、ダイアフラムに形成されたピエゾ抵抗領域を備える。
以上説明したことにより、本発明によれば、圧力センサのダイアフラムへの堆積物による影響をより低減することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る圧力センサの構成を示す断面図である。 図2は、固体表面からの距離による吸着のポテンシャルエネルギーの変化を示す特性図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る他の圧力センサの一部構成を示す平面図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る他の圧力センサの構成を示す平面図である。 図5は、本発明の実施の形態に係る他の圧力センサの一部構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る圧力センサについて図1を参照して説明する。この圧力センサは、変位可能とされて測定対象の気体の圧力を受圧面で受けるダイアフラム102と、ダイアフラムの変位を測定するように構成された測定部とを備える。この圧力センサの測定部は、ダイアフラム102の可動領域102aに形成された可動電極104と、可動電極104に向かい合って形成された固定電極105とを備える。この圧力センサは、いわゆる静電容量式の圧力センサである。
ダイアフラム102は、絶縁体からなる基台101の上に支持部101aによって支持されて可動領域102aで基台101と離間して配置されている。ダイアフラム102は、可動領域102aの外側の接合領域102bで、支持部101aの上面に接合されている。また、ダイアフラム102は、可動領域102aで基台101の方向に変位可能とされ、測定対象からの圧力を受ける。
可動領域102aにおけるダイアフラム102と基台101との間には、気密室103が形成され、気密室103の内部に、可動電極104および固定電極105が配置されている。よく知られているように、静電容量式の圧力センサは、可動電極104と固定電極105との間に形成される容量の変化により、ダイアフラム102の受圧領域で受けた圧力を測定する。可動電極104と固定電極105との間に形成される容量の変化は、測定器111において、設定されているセンサ感度を用いて圧力値に変換されて出力される。
この圧力センサにおいて、ダイアフラム102の受圧面は、気体の分子が吸着しにくい材料から構成されている。ダイアフラム102の全体が、気体の分子が吸着しにくい材料から構成されていてもよく、ダイアフラム102の受圧面の表面が、気体の分子が吸着しにくい材料から構成されていてもよい。また、ダイアフラム102の表面の一部でも気体の分子が吸着しにくい材料で構成されていても堆積膜を分断することにより一定の効果が得られる。ダイアフラム102の全体、もしくは受圧面の一部もしくは全体を構成する気体の分子が吸着しにくい材料は、窒化物、ホウ化物、炭化物の少なくとも1つである。これらの材料であれば、機械的安定性、耐熱性、耐腐食性、弾性などの観点から、ダイアフラム102の材料として適している。また、基台101は、例えば、サファイアやアルミナセラミックから構成されている。
上述した実施の形態に係る圧力センサによれば、ダイアフラム102の受圧面が、気体の分子が吸着しにくい材料から構成されているので、圧力の測定対象となるプロセスガスが吸着しにくい状態となる。この結果、ダイアフラム102の受圧面におけるプロセスガスの化学反応が抑制でき、堆積物の堆積が抑制できるようになる。また、分子が吸着しにくいので、堆積物が堆積しても、堆積物の膜とダイアフラム102との間の密着力が低減され、界面で剥離やすべりが生じることになる。従ってダイアフラム102への見かけ上の応力(膜応力)が弱くなり、圧力測定精度の低下が抑制できるようになる。
以下、より詳細に説明する。まず、発明者らの鋭意の検討の結果、従来の構成では、堆積物を発生させる分子がダイアフラムに到達すると、ダイアフラムに対する分子の吸着、およびこれによる堆積物の堆積が防げないことを突き止めた。堆積物の堆積には、物理吸着によるものと化学吸着によるものとの2種類があるものと考えられる。
物理吸着は、ダイアフラムおよびその周辺を加熱することで、抑制することが可能である。すなわち、例えば吸着物質の沸点や昇華点よりも高い温度に維持すれば一般的には気化して容易に離脱する。一方、化学吸着は、過熱で防止できるものとは限らず、加熱により、ダイアフラムの表面と分子との化学反応が進行してより強固な膜が形成される場合もある。これに対し、化学反応は、ダイアフラム表面の分子と、測定対象の気体分子との組み合わせに依存することに着目し、ダイアフラム表面の分子を、気体分子との化学反応が起きにくい(反応確率が低い)ものとすれば、測定対象の気体分子がダイアフラムに到達しても、堆積が防げるものと考えた。また、測定対象の気体分子が、ダイアフラムの表面に吸着しにくければ(吸着力が弱ければ)、堆積物が堆積しても、ダイアフラムへの膜応力を弱くすることができるものと考えた。
一般に、分子が固体表面に吸着するときに働く力(吸着力)は、広義には分子を構成する素粒子間に働く電気的な力であるが、物理的な吸着と化学的な吸着との2種類に大別される。物理的な吸着の力は、ファンデルワールス力、電気双極子、電気四重双極子などの静電気的な相互作用である。また、化学的な吸着の力は、分子の等極結合やイオン結合のように、電子を共有もしくは交換することによるものである。物理的な力は、化学吸着においても、化学的な力と共存するが、一般的には化学的な力に比べて非常に小さいという特徴がある。
吸着の過程を熱力学的に考えると、吸着による自由エネルギーの変化ΔGと、エンタルピーの変化ΔH、およびエントロピーの変化ΔSは、Tを絶対温度として「ΔG=ΔH−TΔS」の関係にある。
ΔGは、その系の反応が起こる尺度であって、ΔG<0ならば、反応は自発的に進行することを示し、温度Tにおいて気体と固体とを接触させたときに吸着が起こる状態は、ΔG<0となる。固体表面に吸着した分子は、空間を3次元的に飛び回っていた状態に比べ、不規則性が減少するので、エンタルピーも減少する。従って、固体表面に吸着した分子においては、ΔHは常にふとなり、吸着反応は必ず発熱反応である。
固体表面からの距離による吸着のポテンシャルエネルギーの変化を、図2に示す。Edは、化学吸着から離脱するための活性化エネルギー、Eaは、化学吸着するために必要な活性化エネルギー、Hcは、化学吸着の吸着熱、Hpは、物理吸着の吸着熱である。吸着のしやすさ、すなわち、吸着の強さは、図2に示すエネルギー曲線の谷の深さに対応し、材料の吸着のしやすさの指標となる。このようなエネルギー曲線をより正確に計算するためには、量子化学に基づく第1原理計算が必要である。
また、より簡単には、分子と基板材料との化学反応のエンタルピーを計算すれば、この値が、吸着熱、すなわち、エネルギー曲線の谷の深さに相当するので、この値も指標の1つとして用いることができる。具体的には、吸着する分子をA、基板の材料をB、吸着後に基板に残る化学種をC、気体として放出される副生成物をDとすれば、「A+B→C+D↑+ΔH」により上記エンタルピーが与えられ、熱力学的な計算が可能である。
以下、ダイアフラムに適用可能な材料について、より詳細に説明する。まず、ダイアフラムには、測定対象のプロセスガスに対する耐腐食性を有し、また、測定環境における熱に耐えられることが要求される。なお、ダイアフラムは、圧力センサの製造の過程においても、耐熱性、耐腐食性が要求される。
次に、ダイアフラムには、塑性変形しないことが要求され、好ましくは、弾性体であることが要求される。また、ダイアフラムの一部(例えば表面)を、気体の分子が吸着しにくい材料から構成する場合、ダイアフラムの基材と熱膨張係数が近いことが要求される(加熱・冷却時の剥離や温度特性の悪化を防ぐため)。
上述した特性を有する材料として、窒化物、ホウ化物、炭化物、およびこれらの複合材料が挙げられる。
以下、熱力学的な計算により得られた吸着エントロピーについて以下の表1〜表5示す。吸着する分子は、SiH4、O3とした。また、ダイアフラム材料は、Al23(表1)、SiC(表2)、B4C(表3)、WC(表4)、Si34(表5)とした。また、堆積する堆積物は、SiO2、もしくはダイアフラム材料との複合酸化物とした。
Figure 2021025957
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Figure 2021025957
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表1〜表5に示した計算結果より、SiH4の酸化吸着による反応エンタルピー(150℃)は、Al23[−1601.74kJ/mol]<WC[−1576.47kJ/mol]<B4C[−1554.41kJ/mol]<SiC[−1554.15kJ/mol]<Si34[−1028.23kJ/mol]であった。これらの大小関係より、SiH4を酸化して酸化物を堆積するプロセスにおいては、Al23の表面よりは、SiC、B4C、WC、Si34の表面の方が、化学吸着しにくいことが分かる。なお、SiC、B4C、WC、Si34の中では、Si34との結合が一番弱く、離脱しやすいと言える。
圧力センサが用いられるプロセスおよびダイアフラム材料に対し、上述したような計算を実施すれば、どのような材料がダイアフラムへの化学吸着に対する抑制に有利か否かが判別可能である。また、前述したように、量子化学に基づく第1原理計算によれば、活性化エネルギー、物理吸着の程度も含めたより正確な吸着に関する状態を把握することが可能である。
ところで、圧力センサは、ダイアフラム102の可動領域に形成された可動電極104と、これに向かい合う固定電極105による電極対に、非可動領域に配置した第1参照電極104aと、これに向かい合う第2参照電極105aとによる電極対を設ける構成とすることもできる(図3参照)。可動電極104、固定電極105は、平面視でダイアフラム102の中心付近等に配置されている。また、第1参照電極104aは、可動電極104の周囲に配置され、平面視円環状とされている。第2参照電極105aは、固定電極105の周囲に配置され、平面視円環状とされている。第1参照電極104aと第2参照電極105aとの間隔は、ダイアフラム102が圧力を受けて変位しても大きく変化しない。
この場合、ダイアフラム102が圧力を受けた時に大きく変化する、可動電極104と固定電極105との間の静電容量を感圧容量Cxとし、ダイアフラム102が圧力を受けても大きく変化しない第1参照電極104aと第2参照電極105aとの間の静電容量を参照容量Crとし、これらの差分Cx−Cr若しくは(Cx−Cr)/Cxを、センサ出力として計測する。また、計測回路の構成によっては、第1参照電極104aもしくは第2参照電極105aのいずれか一方を設ければ、静電容量としては分離するので前述の出力を得ることができる。
次に、本発明に係る他の圧力センサについて、図4,図5を参照して説明する。なお、図5は、図4のxx’線における断面を示している。この圧力センサは、半導体層151に形成されたダイアフラム159と、ダイアフラム159の変位を測定するピエゾ素子(測定部)150とを備える。ピエゾ素子150により、ダイアフラム159の歪みを計測することで、ダイアフラム159の変位を測定する。また、ダイアフラム159の受圧面が、気体の分子が吸着しにくい材料から構成されている。ダイアフラム159の受圧面の表面が、気体の分子が吸着しにくい材料から構成されている。
ダイアフラム159は、周囲の半導体層151より薄く形成され、また、平面視矩形とされ、この表面(受圧面)に、気体の分子が吸着しにくい材料の層が形成されている。ダイアフラム159の受圧面に形成されている層を構成する材料は、窒化物、ホウ化物、炭化物の少なくとも1つである。これらの材料であれば、機械的安定性、耐熱性、耐腐食性、弾性などの観点から、ダイアフラム159の受圧面を構成する材料として適している。
ダイアフラム159の4つの辺の各々に、ピエゾ素子150が配置される。ピエゾ素子150は、ピエゾ抵抗領域152、保護領域153、コンタクト領域154a,154b、電極155a,155bを備える。電極155a,155bは、半導体層151の上に絶縁層156を介して形成され、絶縁層156を貫通して半導体層151のコンタクト領域154a,154bにオーミック接続している。
この圧力センサは、ピエゾ抵抗型の圧力センサである。4つのピエゾ素子150の4個のピエゾ抵抗領域をブリッジ接続し、圧力を受けたダイアフラム159の変形に伴う4つのピエゾ抵抗領域の抵抗値の変化を、ブリッジ出力として得ることで、圧力が測定できる。
ピエゾ抵抗領域152は、半導体層151に形成されたp型の不純物が導入された領域である。半導体層151は、例えば、シリコンから構成されている。半導体層151は、例えば、シリコン基板の表面側の部分である。また、半導体層151は、よく知られたSOI(Silicon on Insulator)の表面シリコン層であってもよい。ピエゾ抵抗領域152は、シリコンからなる半導体層151に、p型不純物であるホウ素(B)が導入されたp型の領域である。
また、保護領域153は、ピエゾ抵抗領域152が形成されている領域の上部を覆って半導体層151に形成されたn型の不純物が導入された領域である。ピエゾ抵抗領域152は、シリコンからなる半導体層151に、n型不純物であるリン(p)が導入されたn型の領域である。なお、ピエゾ抵抗領域152の不純物濃度<保護領域153の不純物濃度<コンタクト領域154a,154bの不純物濃度とされている。
また、保護領域153は、平面視で、ピエゾ抵抗領域152の全域を覆っている。保護領域153は、平面視で、ピエゾ抵抗領域152以上の面積とされている。なお、保護領域153は、半導体層151の厚さ方向において、ピエゾ抵抗領域152より半導体層151の表面側に形成されている。保護領域153は、ピエゾ抵抗領域152に接して形成されている必要は無い。
また、コンタクト領域154a,154bは、ピエゾ抵抗領域152に接続し、保護領域が形成されている領域以外で半導体層151の表面に到達して形成されたp型の不純物が導入された領域である。電極155a,155bは、半導体層151の表面側で、コンタクト領域154a,154bの各々にオーミック接続する。電極155a,155bは、例えば、Au、Cu、Alなどの金属から構成されている。
以上に説明したように、本発明によれば、ダイアフラムの受圧面を、気体の分子が吸着しにくい材料から構成したので、圧力センサのダイアフラムへの堆積物による影響をより低減することができる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。
101…基台、101a…支持部、102…ダイアフラム、102a…可動領域、103…気密室、104…可動電極、105…固定電極、111…測定器。

Claims (9)

  1. 変位可能とされて測定対象の気体の圧力を受圧面で受けるダイアフラムと、
    前記ダイアフラムの変位を測定する測定部と
    を備え、
    前記ダイアフラムの前記受圧面の一部または全体は、前記気体の分子が化学吸着しにくい材料から構成されている圧力センサ。
  2. 前記材料は、前記気体に対する耐食性および耐熱性を有する、請求項1記載の圧力センサ。
  3. 前記材料は、弾性変形する、請求項1記載の圧力センサ。
  4. 前記材料の熱膨張係数と前記ダイアフラムの基材の熱膨張係数との差は、設定された範囲内とされている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧力センサ。
  5. 前記基材の主材料は、サファイア、多結晶アルミナ、あるいはニッケル合金である、請求項4記載の圧力センサ。
  6. 前記材料は、窒化物、ホウ化物、炭化物の少なくとも1つである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧力センサ。
  7. 前記測定部は、
    前記ダイアフラムの可動領域に形成された可動電極と、
    前記可動電極に向かい合って形成された固定電極と
    を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の圧力センサ。
  8. 前記測定部は、前記ダイアフラムの歪みを計測する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の圧力センサ。
  9. 前記測定部は、前記ダイアフラムに形成されたピエゾ抵抗領域を備える、請求項8記載の圧力センサ。
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