JP2007274096A - ダイヤフラム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】残留応力による内力が高精度に制御されたダイヤフラム及びその製造方法並びにそのダイヤフラムを用いたコンデンサマイクロホンを提供する。
【解決手段】単層膜からなる中央層と、前記中央層の表面に固着している第一被覆層と、前記中央層の前記表面と反対側の裏面に固着している第二被覆層と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダイヤフラム及びダイヤフラムの製造方法に関し、特に半導体膜を用いたコンデンサマイクロホン、加速度センサなどのMEMS(Micro Electronics Mechanical System)に用いられるダイヤフラム及びその製造方法に関する。
半導体デバイスの製造プロセスを応用して製造可能なコンデンサマイクロホンや加速度センサが知られている。コンデンサマイクロホンは、プレートと音波によって振動するダイヤフラムのそれぞれに電極を有し、プレートとダイヤフラムとはスペーサによって互いに離間した状態で支持されている。コンデンサマイクロホンは、ダイヤフラムの変位による容量変化を電気信号に変換して出力する。したがって、コンデンサマイクロホンでは、ダイヤフラムの張力を適正に制御することが感度の向上に不可欠である。例えば、非特許文献1に開示されたコンデンサマイクロホンでは、ダイヤフラムに引張応力が残留している場合にはその引張応力による正の張力でダイヤフラムの振幅が減少することによって感度低下が起こり、圧縮応力が残留している場合にはその圧縮応力による負の張力でダイヤフラムが撓むことによって感度低下が起こる。
従来、LPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)等の堆積によりダイヤフラムを形成する場合、堆積後のアニールの条件設定によってダイヤフラムの張力を調整している。しかし、アニールの条件設定で張力を制御できる精度は高くないため、相当の余裕をもって張力が残留するように、アニール条件が設定されている。
一方、コンデンサマイクロホンの製造工程には、一般にダイヤフラム周辺のSiO2等からなる犠牲層をウェットエッチングにより除去する工程が含まれている。この犠牲層の除去にはフッ酸が用いられているため、ダイヤフラムは耐フッ酸性のある材料で形成されている。そのため、ダイヤフラムを耐フッ酸性の低い材料で形成することで、ダイヤフラムの機械的特性又は電気的特性を高めることができない。
電気学会MSS−01−34号
本発明は上述の問題を解決するためになされたものである。第一に、本発明は張力が高精度に制御されたダイヤフラム及びその製造方法並びにそのダイヤフラムを用いたコンデンサマイクロホンを提供することを目的とする。第二に、本発明は耐フッ酸性のあるダイヤフラム及びそれを用いたコンデンサマイクロホンを提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するためのダイヤフラムは、単層膜からなる中央層と、前記中央層の表面に固着している第一被覆層と、前記中央層の前記表面と反対側の裏面に固着している第二被覆層と、を備える。
要求される機能を持つダイヤフラムを単層膜で構成する場合、その単層膜はダイヤフラムに要求される機能を実現するための化学的、機械的又は電気的な全ての特性を備えていなければならない。しかしながら、これらの要求を満たす単層膜の材料及びプロセス条件を見いだすことは極めて困難である。これに対してダイヤフラムを複層膜で構成する場合、ダイヤフラムに要求される機能を各薄膜が相互に補完することができる。
例えば、複層膜のダイヤフラムを製造する場合、張力の向きが中央層と互いに逆向きの第一被覆層及び第二被覆層で、要求される電気的特性を実現する中央層を挟むことによって、要求される電気的特性を満足させつつ機械的特性を向上させることができる。すなわち、要求される電気的特性を実現する中央層の張力が大きくても、第一被覆層の張力による内力と第二被覆層の張力による内力と中央層の張力による内力とが打ち消し合うことで、ダイヤフラムの張力を低減することができる。このようにダイヤフラムの張力を高精度に制御することにより、ダイヤフラムを対象とする圧力変化によって大きく変位させることができる。また、例えば複層膜のダイヤフラムを製造する場合、中央層と反対側の外層膜に耐フッ酸性を有する第一被覆層及び第二被覆層で、要求される電気的特性を実現する中央層を挟むことによって、要求される電気的特性を満足させつつ化学的特性である耐フッ酸性をダイヤフラムに付与することができる。
(2)前記第一被覆層及び前記第二被覆層の張力の向きと前記中央層の張力の向きとが互いに逆向きでもよい。
張力の向きが中央層と異なる第一被覆層及び第二被覆層で中央層を挟むことにより、ダイヤフラムの張力を低減させることができる。これによりダイヤフラムを対象とする圧力変化によって大きく変位させることができる。
(3)前記第一被覆層及び前記第二被覆層の張力の絶対値の和と前記中央層の張力の絶対値とが略同一でもよい。
第一被覆層及び第二被覆層の張力の向きと中央層の張力の向きとを互いに逆向きにし、かつ第一被覆層及び前記第二被覆層の張力の絶対値の和と前記中央層の張力の絶対値とを略同一にすることにより、第一被覆層の張力による内力と第二被覆層の張力による内力と中央層の張力による内力とが打ち消し合うことで、ダイヤフラムの張力は殆ど0になる。これによりダイヤフラムを対象とする圧力変化によって大きく変位させることができる。
(4)前記第一被覆層及び前記第二被覆層の組成と前記中央層の組成とが互いに異なってもよい。
一被覆層及び第二被覆層の組成を中央層の組成と異ならせることにより、第一被覆層及び第二被覆層の張力の向きを中央層の張力の向きと逆向きにすることができる。
(5)前記第一被覆層の組成と前記第二被覆層の組成とが同一でもよい。
(6)前記第一被覆層と前記第二被覆層とはそれぞれ単層膜でもよい。
第一被覆層と第二被覆層とをそれぞれ単層膜にすることにより、ダイヤフラムの構成を簡素化することができる。
(7)前記第一被覆層と前記第二被覆層とは耐フッ酸性を有してもよい。
耐フッ酸性を有する第一被覆層及び第二被覆層で中央層を挟むことにより、中央層にはダイヤフラムの機械的特性や電気的特性を高める機能をのみを要求することができる。したがって、ダイヤフラムの機械的特性や電気特性を高めることができる。
(8)前記第一被覆層と前記第二被覆層とはそれぞれ複層膜でもよい。
第一被覆層と第二被覆層とをそれぞれ複層膜にすることにより、ダイヤフラムの張力を微妙に制御することができる。具体的には例えば、張力のアニール温度に対する変化が微妙に異なる複数の薄膜で第一被覆層及び第二被覆層を構成することにより、ダイヤフラムの目標とする張力付近における張力のアニール温度に対する変化率を小さくすることができる。したがって、ダイヤフラムの張力をアニールにより微妙に調整することができる。また、第一被覆層及び第二被覆層の中央層と反対側の外層膜を耐フッ酸性の材料で形成すれば、第一被覆層及び第二被覆層を構成する外層膜以外の薄膜にはダイヤフラムの張力調整機能だけを求めることができるため、ダイヤフラムの張力を微妙に調整することができる。尚、外層膜とは、複層膜である第一被覆層及び第二被覆層の表面を形成している薄膜のことである。
(9)前記第一被覆層及び前記第二被覆層の前記中央層と反対側の外層膜はそれぞれ耐フッ酸性を有してもよい。
中央層と反対側の外層膜が耐フッ酸性を有している第一被覆層及び第二被覆層で中央層を挟むことによって、ダイヤフラムに耐フッ酸性を付与することができる。
(10)上記目的を達成するためのコンデンサマイクロホンは、固定電極と通孔を有するプレートと、可動電極を有し音波によって振動する前記ダイヤフラムと、前記固定電極と前記可動電極との間に空隙を形成しながら前記プレートと前記ダイヤフラムとを支持しているスペーサと、を備える。
上述したように複層膜のダイヤフラムによると、その化学的、機械的又は電気的な特性を高めることができる。このようなダイヤフラムを備えることにより、コンデンサマイクロホンの感度等の特性を高めることができる。
(11)上記目的を達成するためのダイヤフラムの製造方法は、堆積により第一被覆層を形成し、前記第一被覆層上に張力の向きが前記第一被覆層と互いに逆向きの単層膜の中央層を形成し、前記中央層上に張力の向きが前記中央層と互いに逆向きの第二被覆層を形成することにより、前記中央層と前記第一被覆層と前記第二被覆層とからなるダイヤフラムの張力を調整する、ことを含む。
(12)上記目的を達成するためのダイヤフラムの製造方法は、前記中央層、前記第一被覆層及び前記第二被覆層を構成する薄膜の膜厚によって前記ダイヤフラムの張力を調整する、ことを含んでもよい。
中央層、第一被覆層及び第二被覆層の張力は、それらを構成する薄膜の残留応力と膜厚とにより定まる。したがって、中央層、第一被覆層及び第二被覆層を構成する薄膜の膜厚を制御することにより、ダイヤフラムの張力を調整することができる。
(13)上記目的を達成するためのダイヤフラムの製造方法は、前記第一被覆層及び前記第二被覆層の張力の絶対値の和と前記中央層の張力の絶対値とが略同一になるように、前記中央層と前記第一被覆層と前記第二被覆層とを形成する、ことを含んでもよい。
(14)上記目的を達成するためのダイヤフラムの製造方法は、前記中央層と異なる組成の前記第一被覆層及び前記第二被覆層を形成する、ことを含んでもよい。
(15)上記目的を達成するためのダイヤフラムの製造方法は、同一組成の前記第一被覆層と前記第二被覆層とを形成する、ことを含んでもよい。
(16)上記目的を達成するためのダイヤフラムの製造方法は、前記中央層と前記第一被覆層と前記第二被覆層とを形成した後に、前記中央層と前記第一被覆層と前記第二被覆層とを同時にアニールすることにより、前記ダイヤフラムの張力を調整する、ことを含んでもよい。
中央層、第一被覆層及び第二被覆層の張力はアニールの条件設定により調整することができる。中央層、第一被覆層及び第二被覆層を同時にアニールすることでそれらの張力を調整することにより、ダイヤフラムの製造工程を簡素化することができる。
尚、請求項に記載された方法の各動作の順序は、技術上の阻害要因がない限り、記載順に限定されるものではなく、どのような順番で実行されてもよく、また同時に実行されてもよい。
以下、複数の実施例に基づいて本発明の実施の形態を説明する。各実施例において同一の符号が付された構成要素は、その符号が付された他の実施例の構成要素と対応する。
(第一実施例)
図1は、本発明の第一実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。本発明の第一実施例によるコンデンサマイクロホン1は、半導体製造プロセスを用いて製造される所謂シリコンマイクロホンである。コンデンサマイクロホン1は、図1に断面図として描かれた感音部と、図1に回路図として描かれた検出部とを備えている。以下、感音部の構成、検出部の構成、コンデンサマイクロホン1の製造方法の順に説明する。尚、本発明は音圧以外の圧力を検出するセンサにも適用可能である。
(感音部の構成)
コンデンサマイクロホン1の感音部は、ダイヤフラム10、バックプレート30、支持部40等を有している。ダイヤフラム10とバックプレート30はそれぞれ支持部40に
支持され、両者の間には空隙50が形成されている。バックプレート30は複数の通孔32を有している。支持部40にはダイヤフラム10とともにバックキャビティを形成する開口部42が形成されている。尚、ダイヤフラム10はバックプレート30よりも音源側に設けてもよい。
ダイヤフラム10は、外層膜121及び外層膜141の絶縁層180に固着していない部分(以下、外層膜の非固着部という。)と、導電膜131の外層膜の非固着部に固着している部分とで構成されている。外層膜121と外層膜141は例えばSi34であり、導電膜131は例えばリン(以下Pという。)がドープされた多結晶シリコン(以下、多結晶シリコンをポリシリコンという。)である。
外層膜121の絶縁層180に固着していない部分が請求項に記載の「第一被覆層」に相当し、外層膜141の絶縁層180に固着していない部分が「第二被覆層」に相当し、導電膜131の外層膜の非固着部に固着していない部分が「中央層」及び「可動電極」に相当する。尚、第一被覆層又は第二被覆層を導電性の外層膜で構成してもよい。その場合、中央層は絶縁膜で構成してもよい。
外層膜121及び外層膜141の張力の向きと導電膜131の張力の向きとは互いに逆向きである。そして、外層膜121及び外層膜141の張力の絶対値の和と導電膜131の張力の絶対値とは略同一である。この結果、導電膜131、外層膜121及び外層膜141の張力による内力が打ち消し合うことで、ダイヤフラム10の張力は低減されている。具体的に例えば、Pがドープされたポリシリコンの導電膜131には圧縮応力による負の張力が残留している。一方、Si34の外層膜121及び外層膜141には引張応力による正の張力が残留している。
この結果、導電膜131、外層膜121及び外層膜141の張力による内力が打ち消し合い、ダイヤフラム10の張力は殆ど0になっている。ここでダイヤフラム10の張力が殆ど0とは、ダイヤフラム10に要求される機械的特性を満足する範囲でダイヤフラム10の張力が0に近いことを意味する。尚、外層膜121及び外層膜141の張力の向きと導電膜131の張力の向きとが互いに逆向きであれば、外層膜121及び外層膜141の張力の絶対値の和と導電膜131の張力の絶対値とは略同一でなくてもよい。この場合でも、ダイヤフラム10の張力は導電膜131の単層からなるダイヤフラムと比較して小さくなる。
また、外層膜121及び外層膜141の張力は略同一である。したがって、導電膜131の両面には、外層膜121及び外層膜141の張力による内力が同じように作用している。具体的には、外層膜121と外層膜141とは同一材料で略同一の膜厚に形成され、同一温度でアニールされている。このように導電膜131の両面に外層膜121及び外層膜141の張力による内力を同じように作用させることにより、ダイヤフラム10の張力による変形を防止することができる。尚、ダイヤフラム10が要求される特性を満たす限り、外層膜121及び外層膜141の張力は互いに異なっていてもよい。このとき外層膜121と外層膜141とは互いに異なる材料で形成されてもよいし、互いに異なる膜厚に形成されてもよい。
プレートとしてのバックプレート30は、導電膜161の絶縁層180に固着していない部分で構成されている。導電膜161は例えばP等の不純物がドープされているポリシリコンであり、固定電極としても機能する。尚、バックプレート30は、絶縁膜とその絶縁膜に形成された可動電極としての導電膜とで構成してもよい。
スペーサとしての支持部40は、導電膜161の絶縁層180に固着している部分と、外層膜121及び外層膜141の絶縁層180に固着している部分と、導電膜131の外層膜121及び外層膜141の非固着部に固着していない部分と、絶縁層180と基板100とで構成されている。絶縁層180は例えばSiO2であり、基板100は例えば単結晶シリコン基板である。尚、ダイヤフラム10を構成する導電膜131は支持部40を構成する絶縁層180に固着するものと説明したが、可動電極と固定電極とが電気的に絶縁できれば支持部40はどのような構成でもよい。
(検出部の構成)
ダイヤフラム10はバイアス電源回路1000に接続され、バックプレート30は抵抗1002を介してグランドに接続されている。そしてバックプレート30はプリアンプ1010にも接続されている。コンデンサマイクロホン1の検出部はバックプレート30とグランドとの間の電圧に相関する信号をプリアンプ1010から出力する。
具体的には例えば、ダイヤフラム10を構成する導電膜131と基板100とにはバイアス電源回路1000の出力端に接続されているリード線1004が接続され、バックプレート30を構成する導電膜161には抵抗1002の一端に接続されているリード線1006が接続され、抵抗1002の他端にはコンデンサマイクロホン1の実装基板のグランドに接続されているリード線1008が接続されている。抵抗1002としては抵抗値が大きなものを使用する。具体的には抵抗1002はGΩオーダーの電気抵抗を有するものが望ましい。バックプレート30と抵抗1002とを接続しているリード線1006はプリアンプ1010の入力端にも接続されている。プリアンプ1010としては入力インピーダンスの高いものを使用することが望ましい。
(コンデンサマイクロホンの作動)
音波がバックプレート30の通孔32を通過してダイヤフラム10に伝搬すると、ダイヤフラム10は音波によって振動する。ダイヤフラム10が振動すると、その振動によりバックプレート30とダイヤフラム10との間の距離が変化し、ダイヤフラム10とバックプレート30とにより形成されるマイクコンデンサの静電容量が変化する。
バックプレート30は上述したように抵抗値が大きい抵抗1002に接続されているため、マイクコンデンサの静電容量がダイヤフラム10の振動により変化したとしても、マイクコンデンサに蓄積されている電荷が抵抗1002を流れることは殆どない。すなわち、マイクコンデンサに蓄積されている電荷は変化しないものとみなすことができる。したがって、マイクコンデンサの静電容量の変化をバックプレート30とグランドの間の電圧の変化として取り出すことができる。
このようにしてコンデンサマイクロホン1は、マイクコンデンサの静電容量の極めてわずかな変化を電気信号として出力する。すなわちコンデンサマイクロホン1は、ダイヤフラム10に加わる音圧の変化をマイクコンデンサの静電容量の変化に変換し、マイクコンデンサの静電容量の変化を電圧の変化に変換することにより、音圧の変化に相関する電気信号を出力する。ここで、上述したようにダイヤフラム10の張力は殆ど0になるように調整されているため、ダイヤフラム10は音波によって大きく変位する。すなわち、ダイヤフラム10は音圧の変化をマイクコンデンサの比較的大きな静電容量の変化に変換することができる。この結果、コンデンサマイクロホン1の感度を高めることができる。
(製造方法)
図2から図4は、コンデンサマイクロホン1の製造方法を示す模式図である。
はじめに、図2(A1)に示すように、基板100上に絶縁膜110を形成する。絶縁膜110は、感音部の絶縁層180(図1参照)の一部であり、後述する絶縁膜150と絶縁膜170とともに絶縁層180を構成する。絶縁膜110と絶縁膜150と絶縁膜170(以下、絶縁膜という。)は例えばSiO2である。
具体的には、基板100の表面に例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)等で絶縁材料を堆積させることにより、基板100上に絶縁膜110を形成する。尚、絶縁膜110と後述する絶縁膜150と絶縁膜170とはそれぞれ異なる材料で形成してもよい。
次に、図2(A2)に示すように、絶縁膜110上に薄膜120をCVD等で形成する。薄膜120は例えばSi34膜である。
次に、薄膜120上に薄膜130をCVD等で形成する。薄膜130は例えばPがドープされたポリシリコン膜である。
次に、薄膜130上に薄膜140をCVD等で形成する。薄膜140は例えばSi34膜である。
次に、図2(A3)に示すように、薄膜120、薄膜130及び薄膜140をパターニングすることにより、ダイヤフラム10(図1参照)を構成する外層膜121、導電膜131及び外層膜141からなる構造体を形成する。外層膜121の膜厚と導電膜131の膜厚と外層膜141の膜厚とは、所定温度でアニールすることでそれらの張力の和が殆ど0になるように設計されている。
具体的には例えば、外層膜121、導電膜131及び外層膜141からなる構造体のパターニングは以下のように行う。まず、薄膜140の不要な部分を露出させるレジスト膜を薄膜140上にリソグラフィを用いて形成する。より具体的には、薄膜140上にレジストを塗布してレジスト膜を形成する。そして所定形状のマスクを配置してレジスト膜に対して露光現像処理を施し、不要なレジスト膜を除去する。これにより、薄膜140の不要な部分を露出させるレジスト膜が薄膜140上に形成される。レジスト膜の除去には、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)等のレジスト剥離液を用いる。
次に、レジスト膜から露出する薄膜140をRIE(Reactive Ion Etching)等でエッチングすることにより、外層膜141を形成する。より具体的には、例えば反応室内の圧力250mTorr、RFパワー750W、CF4やCHF3やN2等をエッチングガスとするCCP−RIE(Capacitive Coupled Plasma-RIE)やICP−RIE(Inductive Coupled Plasma-RIE)により、薄膜140をエッチングする。ここでRFパワーとは、RIE装置において試料を挟んで対向する電極間に供給される高周波の電力である。
次に、レジスト膜から露出する薄膜130をエッチングすることにより、導電膜131を形成する。より具体的には、例えば反応室内の圧力2.0mTorr、RFパワー50W、マイクロ波パワー1400W、Cl2やO2等をエッチングガスとするECR−RIE(Electron Cyclotron Resonance-RIE)により、薄膜130をエッチングする。ここでマイクロ波パワーとは、ECR−RIE装置において電子サイクロトロン共鳴を起こさせるためのマイクロ波の電力である。
次に、レジスト膜から露出する薄膜120をエッチングすることにより、外層膜121を形成する。より具体的には、例えば薄膜140のエッチングと同様のCCP−RIEやICP−RIEにより薄膜120をエッチングする。そして、薄膜140上に形成したレジスト膜を除去する。
このようにして、薄膜120、薄膜130及び薄膜140をパターニングすることにより、ダイヤフラム10(図1参照)を構成する外層膜121、導電膜131及び外層膜141が形成される。
尚、上述した3つの薄膜のエッチング処理は、それぞれ異なるエッチング装置を用いて順番に行ってもよいし、マルチチャンバタイプのエッチング装置を用いてインサイチュにて連続的に処理してもよい。また、レジストアッシャと一体となったエッチング装置を用いて、薄膜のエッチング処理とレジスト膜の除去処理とを処理装置を変更することなく連続的に行ってもよい。
また、互いに異なる薄膜をエッチングする際に互いに異なるレジスト膜を形成することにより、外層膜121、導電膜131及び外層膜141の二次元形状を異ならせてもよい。
次に、図2(A4)に示すように、絶縁膜110上に外層膜121、導電膜131及び外層膜141からなる構造体より厚い絶縁膜150をCVD等で形成する。
次に、図3(A5)に示すように、絶縁膜150をCMP(Chemical Mechanical Polishing)等で研磨することにより、絶縁膜150を平坦化する。
尚、SOG(Spin On Glass)により平坦な絶縁膜150を形成することで、本工程を省略してもよい。また、上述した構造体と絶縁膜110とにより形成される凹部に絶縁材料を埋め込みながら絶縁膜110上に絶縁材料を堆積させることにより平坦な絶縁膜150を形成し、本工程を省略してもよい。この場合、埋め込み特性に優れたHDP−CVD(High-Density Plasma-CVD)やO3−TEOS−CVD等で絶縁膜150を形成するとよい。もちろん、上述のようにSOGやHDP−CVDやO3−TEOS−CVDに等で形成した絶縁膜150をCMPで平坦化してもよい。また、CMPで絶縁膜150を平坦化する工程を省略するためには、例えば薄膜120、薄膜130及び薄膜140をパターニングした後に残渣除去を行う手法等を用いてもよい。ここでいう残渣除去とは、段差部の肩等の残渣をCF4/O2混合ガス等による等方性ドライエッチングにより除去することである。
次に、図3(A6)に示すように、絶縁膜150上に導電膜160をCVD等で形成する。
次に、図3(A7)に示すように、導電膜160をパターニングすることにより、バックプレート30(図1参照)を構成する導電膜161を形成する。
次に、図3(A8)に示すように、導電膜161より厚い絶縁膜170を絶縁膜150上にCVD等で形成する。
次に、図4(A9)に示すように、感音部と検出部とを電気的に接続するための電極部を基板100と導電膜131と導電膜161とのそれぞれに形成する。電極部とは、基板100、導電膜131及び導電膜161の絶縁膜170から露出している部分である。具体的には例えば、電極部は以下のように形成する。まず、絶縁層180を構成する絶縁膜の不要な部分を露出させるレジスト膜を絶縁膜170上に形成する。次に、絶縁膜170から露出する絶縁膜を、基板100又は導電膜161に達するまでRIE等でエッチングする。
次に、図4(A10)に示すように、支持部40の開口部42(図1参照)を構成する開口部101を基板100に形成する。具体的には例えば、開口部101は以下に示すように形成する。まず、基板100の開口部101を形成する部位を露出させるレジスト膜をリソグラフィを用いて形成する。次に、基板100のレジスト膜から露出する部位を絶縁膜110に達するまでDeepRIE等で除去することにより、基板100に開口部101を形成する。そしてレジスト膜を除去する。
次に、図4(A11)に示すように、絶縁層180を構成する絶縁膜の一部を除去することにより、コンデンサマイクロホン1の各部を形成する。具体的には例えば、絶縁膜の一部は以下のように除去する。まず、絶縁膜170上に支持部40として残存させる部位を覆うレジスト膜を形成する。次に、絶縁膜をウェットエッチングで除去する。例えば絶縁膜をSiO2で形成した場合、エッチング液としてはフッ酸等を用いればよい。エッチング液は、導電膜161の通孔32、基板100の開口部101等から浸入して絶縁膜を溶解させる。例えば、エッチング液が外層膜141と導電膜161との間の絶縁膜150を溶解することによりダイヤフラム10とバックプレート30との間の空隙50(図1参照)が形成され、絶縁膜の一部が残存することにより支持部40(図1参照)が形成される。
次に、外層膜121、導電膜131及び外層膜141を同時にアニールすることにより、ダイヤフラム10の張力が殆ど0となるように、外層膜121、導電膜131及び外層膜141の張力を調整する。具体的には、ダイヤフラム10を構成する薄膜の張力が次式(1)、(2)の関係を満たす条件でアニールする。次式(1)、(2)では、アニール工程後の外層膜121、導電膜131及び外層膜141の残留応力をそれぞれT1〜T3(MPa)とし、外層膜121、導電膜131及び外層膜141の膜厚をそれぞれt1〜t3(mm)とする。したがって、T1・t1は導電膜121の張力を示し、T2・t2は導電膜131の張力を示し、T3・t3は導電膜141の張力を示している。
Figure 2007274096
Figure 2007274096
より具体的には例えば、ダイヤフラム10を構成する薄膜の張力は以下に示すように調整する。Pをドープしたポリシリコンの導電膜131の残留応力は、アニール温度を800度〜1000度の温度範囲で制御することにより引張応力から圧縮応力まで制御可能である。そして、Si34の外層膜121及び外層膜141の残留応力は引張応力でありアニールによって殆ど変化しない。したがって、導電膜131と外層膜121と外層膜141とを同時にアニールすることで導電膜131の残留応力を所定の圧縮応力に制御することにより、ダイヤフラム10の張力を殆ど0に調整することができる。
一方、外層膜121と外層膜141とは同一材料で略同一の膜厚に形成されている。したがって、外層膜121と外層膜141とを同時にアニールすることにより、外層膜121及び外層膜141の張力を略同一にすることができる。
以上説明したコンデンサマイクロホン1の製造方法によると、導電膜131、外層膜121及び外層膜141の膜厚とアニール温度とを制御することによって、ダイヤフラム10の張力を微妙に調整することができる。これによりコンデンサマイクロホン1の感度等の特性を高めることができる。
尚、外層膜121及び外層膜141と導電膜131とのいずれか一方の残留応力がアニールにより制御可能であって、いずれか他方の残留応力がアニールにより変化せず、ダイヤフラム10の張力が殆ど0になるように導電膜131、外層膜121及び外層膜141の張力をアニールにより制御可能な限り、導電膜131、外層膜121及び外層膜141はそれぞれどのような材料で形成してもよいし、どのような厚さに形成してもよい。例えば、外層膜121と外層膜141とは互いに異なる膜厚に形成してもよい。
また、ダイヤフラム10の張力の調整はダイヤフラム10を構成する薄膜の膜厚の制御のみで行ってもよい。
また、ダイヤフラム10を構成する各薄膜をアニールするタイミングは、技術上の阻害要因がない限り同時でなくてもよい。
(第二実施例)
第二実施例によるコンデンサマイクロホンは、ダイヤフラムの構成が第一実施例によるコンデンサマイクロホン1と異なる。第二実施例によるコンデンサマイクロホンのダイヤフラム以外の構成要素は、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の対応する構成要素と実質的に同一である。第二実施例に係るダイヤフラムは、第一実施例に係るダイヤフラム10と同様に、導電膜と導電膜の表面に固着する外層膜と導電膜の裏面に固着する外層膜とで構成されている。以下、第二実施例に係るダイヤフラムを構成する各薄膜を第一実施例に係るダイヤフラム10の対応する薄膜の符号を用いて説明する。
第二実施例に係る導電膜131はPをドープしたポリシリコンで形成され、外層膜121及び外層膜141は不純物がドープされていないポリシリコン(以下、ノンドープポリシリコンという。)で形成されている。ノンドープポリシリコンの外層膜121及び外層膜141の残留応力は、圧縮応力でありアニール温度の上昇に従って緩やかに緩和される。したがって、第二実施例に係るダイヤフラムの張力の調整は、外層膜121及び外層膜141の張力と導電膜131の張力とのアニール温度に対する変化率の差を利用して、電膜131の残留応力が引張応力である所定のアニール温度で導電膜131、外層膜121及び外層膜141をアニールすることにより行われる。
尚、外層膜121及び外層膜141の張力と導電膜131の張力とのアニール温度に対する変化率に差があり、ダイヤフラム10の張力が殆ど0になるように制御可能な限り、導電膜131、外層膜121及び外層膜141はどのような材料で形成してもよいし、どのような厚さに形成してもよい。
(第三実施例)
第三実施例によるコンデンサマイクロホンは、ダイヤフラムの構成が第一実施例によるコンデンサマイクロホン1と異なる。第三実施例によるコンデンサマイクロホンのダイヤフラム以外の各構成要素は、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の対応する構成要素と実質的に同一である。
図5は第三実施例に係るダイヤフラムを説明するための模式図である。
第三実施例に係るダイヤフラム310は、中央層としての導電膜331と第一被覆層300と第二被覆層302とで構成されている。導電膜331は可動電極として機能する。第一被覆層300と第二被覆層302とはそれぞれ複層膜であり、第一被覆層300は導電膜331の表面に固着し、第二被覆層302は導電膜331の裏面に固着している。尚、第一被覆層300を構成する薄膜や第二被覆層302を構成する薄膜が可動電極として機能してもよい。
第一被覆層300及び第二被覆層302の張力の向きと導電膜331の張力の向きとは互いに逆向きである。そして、第一被覆層300及び第二被覆層302の張力の絶対値の和と導電膜331の張力の絶対値とは略同一である。さらに、第一被覆層300及び第二被覆層302の導電膜331を挟んで対応する一組の薄膜は略同一の張力を有している。ここで第一被覆層300及び第二被覆層302の導電膜331を挟んで対応する一組の薄膜とは、第一被覆層300及び第二被覆層302をそれぞれ構成する薄膜であって、導電膜331を挟んで面対称に配置されている薄膜のことである。すなわち、第一被覆層300及び第二被覆層302の張力の分布は導電膜331を挟んで面対称である。
具体的には例えば、第一被覆層300は導電膜331に固着している内層膜321と外層膜301とで構成される2層膜であり、第二被覆層302は導電膜331に固着している内層膜341と外層膜303とで構成される2層膜である。内層膜321と内層膜341とは同一材料で略同一の膜厚に形成され、外層膜301と外層膜303とは同一材料で略同一の膜厚に形成されている。より具体的には例えば、内層膜321と内層膜341とはノンドープポリシリコン、ノンドープアモルファスシリコン、Si34、SiC、SiON、Al23等により形成され、外層膜301と外層膜303とはSi34、SiON、Al23等により形成されている。
ダイヤフラム310の張力の調整は、第一実施例又は第二実施例と同様にダイヤフラム310を構成する薄膜の膜厚とアニール温度とを制御することにより、ダイヤフラム310を構成する薄膜の張力が次式(3)、(4)の関係を満たすように行われる。次式(3)、(4)では、第一被覆層300と第二被覆層302とがそれぞれN層膜からなるものとしている。
Figure 2007274096
Figure 2007274096
以上説明した第三実施例によるコンデンサマイクロホンでは、張力のアニール温度に対する変化率が微妙に異なる複数の薄膜で第一被覆層300及び第二被覆層302を構成することにより、ダイヤフラム310の目標とする張力付近における張力のアニール温度に対する変化率を小さくすることができる。したがって、ダイヤフラム310の張力をアニールにより微妙に調整することができる。
尚、ダイヤフラム310の張力の調整はダイヤフラム310を構成する複数の薄膜の膜厚の制御のみで行ってもよい。また、ダイヤフラム310を構成する各薄膜をアニールするタイミングは、技術上の阻害要因がない限り同時でなくてもよい。また、ダイヤフラム310が要求される機械的特性を満たす限り、第一被覆層300及び第二被覆層302の膜構成は導電膜331を挟んで面対称でなくてもよく、第一被覆層300及び第二被覆層302の張力の分布は導電膜331を挟んで面対称でなくてもよい。
(第四実施例)
第四実施例によるコンデンサマイクロホンは、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1と実質的に同一である。以下、第四実施例によるコンデンサマイクロホンの各構成要素を第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の対応する構成要素の符号を用いて説明する。
第四実施例に係る外層膜121及び外層膜141は、絶縁層180よりも耐フッ酸性が高い材料で形成されている。具体的には例えば、外層膜121及び外層膜141は、SiO2の絶縁層180より耐フッ酸性の高い、ノンドープポリシリコン、ノンドープアモルファスシリコン、Si34、SiC、SiON、Al23等により形成されている。
外層膜121及び外層膜141に耐フッ酸性があるため、第一実施例において説明した絶縁膜の一部を除去する工程において、ダイヤフラム10がエッチング液であるフッ酸に溶解することを防止することができる。第四実施例によるコンデンサマイクロホンでは、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1と同様にダイヤフラム10の張力を調整してもよいし、調整しなくてもよい。
(第五実施例)
第五実施例によるコンデンサマイクロホンは、第三実施例によるコンデンサマイクロホンと実質的に同一である。以下、第五実施例によるコンデンサマイクロホンの各構成要素を第三実施例によるコンデンサマイクロホンの対応する構成要素の符号を用いて説明する。
第五実施例に係るダイヤフラム310の外層膜301及び外層膜303は、絶縁層180より耐フッ酸性の高い耐フッ酸性の高い材料で形成されている。この結果、第一実施例において説明した絶縁膜の一部を除去する工程(図4(A11)参照)においてダイヤフラム310がエッチング液であるフッ酸に溶解することを防止できる。
第五実施例によるコンデンサマイクロホンでは、第三実施例によるコンデンサマイクロホンと同様にダイヤフラム310の張力を調整してもよいし、調整しなくてもよい。ダイヤフラム310の張力を調整する場合、導電膜331、内層膜321及び内層膜341を耐フッ酸性の低い材料で形成することができるため、ダイヤフラム310の張力を微妙に調整することができる。これによりダイヤフラム310を音波によって大きく変位させることができる。すなわち第五実施例によるコンデンサマイクロホンでは、ダイヤフラム310の機械的特性を高めることもできる。
尚、以上説明した第五実施例によるコンデンサマイクロホンでは、ダイヤフラム310を構成する外層膜301及び外層膜303以外の薄膜を耐フッ酸性の低い材料で形成することで、ダイヤフラム310の電気的特性を高めてもよい。
第一実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図。 第一実施例によるコンデンサマイクロホンの製造方法を示す模式図。 第一実施例によるコンデンサマイクロホンの製造方法を示す模式図。 第一実施例によるコンデンサマイクロホンの製造方法を示す模式図。 第三実施例によるコンデンサマイクロホンのダイヤフラムを示す模式図。
符号の説明
1:コンデンサマイクロホン、10、310:ダイヤフラム、30:バックプレート(プレート)、32:通孔、40:支持部(スペーサ)、50:空隙、121:外層膜(第一被覆層)、131:導電膜(中央層)、141:外層膜(第二被覆層)、300:第一被覆層、301:外層膜、302:第二被覆層、303:外層膜、331:導電膜(中央層)

Claims (16)

  1. 単層膜からなる中央層と、
    前記中央層の表面に固着している第一被覆層と、
    前記中央層の前記第一被覆層と反対側の裏面に固着している第二被覆層と、
    を備えるダイヤフラム。
  2. 前記第一被覆層及び前記第二被覆層の張力の向きと前記中央層の張力の向きとが互いに逆向きである、
    請求項1に記載のダイヤフラム。
  3. 前記第一被覆層及び前記第二被覆層の張力の絶対値の和と前記中央層の張力の絶対値とが略同一である、
    請求項2に記載のダイヤフラム。
  4. 前記第一被覆層及び前記第二被覆層の組成と前記中央層の組成とが互いに異なる、
    請求項2又は3に記載のダイヤフラム。
  5. 前記第一被覆層の組成と前記第二被覆層の組成とが同一である、
    請求項2から4のいずれか一項に記載のダイヤフラム。
  6. 前記第一被覆層と前記第二被覆層とはそれぞれ単層膜である、
    請求項1から5のいずれか一項に記載のダイヤフラム。
  7. 前記第一被覆層と前記第二被覆層とは耐フッ酸性を有している、
    請求項6に記載のダイヤフラム。
  8. 前記第一被覆層と前記第二被覆層とはそれぞれ複層膜である、
    請求項1から5のいずれか一項に記載のダイヤフラム。
  9. 前記第一被覆層及び前記第二被覆層の前記中央層と反対側の外層膜はそれぞれ耐フッ酸性を有している、
    請求項8に記載のダイヤフラム。
  10. 固定電極と通孔を有するプレートと、
    可動電極を有し音波によって振動する、請求項1〜9のいずれか一項に記載のダイヤフラムと、
    前記固定電極と前記可動電極との間に空隙を形成しながら前記プレートと前記ダイヤフラムとを支持しているスペーサと、
    を備えるコンデンサマイクロホン。
  11. 堆積により第一被覆層を形成し、
    前記第一被覆層上に張力の向きが前記第一被覆層と互いに逆向きの単層膜の中央層を形成し、
    前記中央層上に張力の向きが前記中央層と互いに逆向きの第二被覆層を形成することにより、前記中央層と前記第一被覆層と前記第二被覆層とからなるダイヤフラムの張力を調整する、
    ことを含むダイヤフラムの製造方法。
  12. 前記中央層、前記第一被覆層及び前記第二被覆層を構成する薄膜の膜厚によって前記ダイヤフラムの張力を調整する、
    ことを含む請求項11に記載のダイヤフラムの製造方法。
  13. 前記第一被覆層及び前記第二被覆層の張力の絶対値の和と前記中央層の張力の絶対値とが略同一になるように、前記中央層と前記第一被覆層と前記第二被覆層とを形成する、
    ことを含む請求項11又は12に記載のダイヤフラムの製造方法。
  14. 前記中央層と異なる組成の前記第一被覆層及び前記第二被覆層を形成する、
    ことを含む請求項11に記載のダイヤフラムの製造方法。
  15. 同一組成の前記第一被覆層と前記第二被覆層とを形成する、
    ことを含む請求項11から14のいずれか一項に記載のダイヤフラムの製造方法。
  16. 前記中央層と前記第一被覆層と前記第二被覆層とを形成した後に、前記中央層と前記第一被覆層と前記第二被覆層とを同時にアニールすることにより、前記ダイヤフラムの張力を調整する、
    ことを含む請求項11から15のいずれか一項に記載のダイヤフラムの製造方法。



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