JP2007243757A - コンデンサマイクロホン - Google Patents
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Abstract
【課題】感度が高いコンデンサマイクロホンを提供する。
【解決手段】固定電極と通孔とを有しているプレートと、前記プレートの外側に形成され前記プレートを支持している支持部と、可動電極を有する中央部と、前記中央部の外側に形成され前記中央部より剛性の高い中間部と、前記中間部から前記支持部まで伸び前記中央部よりも前記中間部よりも剛性の低い近端部とを有し、前記プレートとの間に空隙を形成しながら前記支持部に架け渡されて、音波によって振動するダイヤフラムと、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】固定電極と通孔とを有しているプレートと、前記プレートの外側に形成され前記プレートを支持している支持部と、可動電極を有する中央部と、前記中央部の外側に形成され前記中央部より剛性の高い中間部と、前記中間部から前記支持部まで伸び前記中央部よりも前記中間部よりも剛性の低い近端部とを有し、前記プレートとの間に空隙を形成しながら前記支持部に架け渡されて、音波によって振動するダイヤフラムと、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明はコンデンサマイクロホンに関し、特に半導体膜を用いたコンデンサマイクロホンに関する。
従来、半導体デバイスの製造プロセスを応用して製造可能なコンデンサマイクロホンが知られている。コンデンサマイクロホンは、プレートと音波によって振動するダイヤフラムのそれぞれに電極を有し、プレートとダイヤフラムとは絶縁性のスペーサによって互いに離間した状態で支持されている。コンデンサマイクロホンは、ダイヤフラムの変位による静電容量の変化を電気信号に変換して出力する。コンデンサマイクロホンの感度は、電極間距離に対するダイヤフラムの変位の割合を増大させ、スペーサのリーク電流を低減し、寄生容量を低減することによって向上する。
非特許文献1には、プレートと音波によって振動するダイヤフラムのそれぞれを導電性の薄膜で構成したコンデンサマイクロホンが開示されている。しかし、ダイヤフラムの剛性が一様なため、ダイヤフラムに音波が伝搬すると、ダイヤフラムの振動による変位は中央からスペーサに固定されている外周に向けて小さくなる。この結果、コンデンサマイクロホンの感度は低下する。一方、コンデンサマイクロホンの感度を高めるために、プレートとダイヤフラムの間隔に対するダイヤフラムの最大変位の割合を増大させると、ダイヤフラムがプレートに接近した際にバイアスによる静電吸引力でダイヤフラムがプレートに吸着される、所謂プルインが発生するという問題がある。
電気学会MSS−01−34
本発明は、感度が高いコンデンサマイクロホンを提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するためのコンデンサマイクロホンは、固定電極と通孔とを有しているプレートと、前記プレートの外側に形成され前記プレートを支持している支持部と、可動電極を有する中央部と、前記中央部の外側に形成され前記中央部より剛性の高い中間部と、前記中間部から前記支持部まで伸び前記中央部よりも前記中間部よりも剛性の低い近端部とを有し、前記プレートとの間に空隙を形成しながら前記支持部に架け渡されて、音波によって振動するダイヤフラムと、を備える。
ダイヤフラムの近端部の剛性が中間部よりも中央部よりも低いため、ダイヤフラムは音波によって近端部を変形させながら振動する。さらに、中間部の剛性は中央部よりも近端部よりもの高いため、ダイヤフラムの中央部が近端部の変形に伴って変形することはない。すなわち、ダイヤフラムは中央部を殆ど変形させることなく、近端部を変形させることで振動する。この結果、ダイヤフラムの中央部全体をダイヤフラムの最大変位で振動させることができる。このようにダイヤフラムの中央部全体をダイヤフラムの最大変位で振動させることにより、プレートとダイヤフラムとにより形成されるコンデンサ(以下、マイクコンデンサという。)の音波によって変動する容量成分(以下、可変容量という。)を増大させることができ、コンデンサマイクロホンの感度を高めることができる。
ダイヤフラムの近端部の剛性が中間部よりも中央部よりも低いため、ダイヤフラムは音波によって近端部を変形させながら振動する。さらに、中間部の剛性は中央部よりも近端部よりもの高いため、ダイヤフラムの中央部が近端部の変形に伴って変形することはない。すなわち、ダイヤフラムは中央部を殆ど変形させることなく、近端部を変形させることで振動する。この結果、ダイヤフラムの中央部全体をダイヤフラムの最大変位で振動させることができる。このようにダイヤフラムの中央部全体をダイヤフラムの最大変位で振動させることにより、プレートとダイヤフラムとにより形成されるコンデンサ(以下、マイクコンデンサという。)の音波によって変動する容量成分(以下、可変容量という。)を増大させることができ、コンデンサマイクロホンの感度を高めることができる。
(2)前記中間部は前記中央部よりも前記近端部よりも厚くてもよい。
ダイヤフラムの中間部を中央部よりも近端部よりも厚くすることにより、ダイヤフラムの中間部の剛性を高めることができる。
ダイヤフラムの中間部を中央部よりも近端部よりも厚くすることにより、ダイヤフラムの中間部の剛性を高めることができる。
(3)前記近端部は、前記中間部から前記支持部まで屈曲しながら伸びることで剛性が低くてもよい。
ダイヤフラムの近端部を屈曲させることにより、その剛性を平板状のものと比較して低くすることができる。この結果、ダイヤフラムの近端部は音波によって大きく変形するため、ダイヤフラムの中央部を音波によって大きな変位で振動させることができる。このようにダイヤフラムの中央部全体を音波によって大きな変位で振動させることにより、マイクコンデンサの可変容量を増大させることができ、コンデンサマイクロホンの感度を高めることができる。
ダイヤフラムの近端部を屈曲させることにより、その剛性を平板状のものと比較して低くすることができる。この結果、ダイヤフラムの近端部は音波によって大きく変形するため、ダイヤフラムの中央部を音波によって大きな変位で振動させることができる。このようにダイヤフラムの中央部全体を音波によって大きな変位で振動させることにより、マイクコンデンサの可変容量を増大させることができ、コンデンサマイクロホンの感度を高めることができる。
以下、複数の実施例に基づいて本発明の実施の形態を説明する。各実施例において同一の符号が付された構成要素は、その符号が付された他の実施例の構成要素と対応する。
(第一実施例)
図1と図2は第一実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。図2は第一実施例によるコンデンサマイクロホンの平面図であり、図1(A)は図2のA1−A1線による断面図であり、図1(B)は図2のB1−B1線による断面図であり、図1(C)は図1(A)のC1−C1線による断面図である。
(第一実施例)
図1と図2は第一実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。図2は第一実施例によるコンデンサマイクロホンの平面図であり、図1(A)は図2のA1−A1線による断面図であり、図1(B)は図2のB1−B1線による断面図であり、図1(C)は図1(A)のC1−C1線による断面図である。
第一実施例によるコンデンサマイクロホン1は、半導体製造プロセスを用いて製造される所謂シリコンマイクロホンである。コンデンサマイクロホン1は、図1(A)、(B)に断面図として描かれた感音部と、図1(B)に回路図として描かれた検出部とを備えている。以下、感音部の構成、検出部の構成、コンデンサマイクロホン1の製造方法の順に説明する。
(感音部の構成)
図1に示すように、コンデンサマイクロホン1の感音部は、ダイヤフラム10、バックプレート30、支持部40等を有している。
ダイヤフラム10は、導電膜114の絶縁膜110に固着していない部分と、絶縁膜108と導電膜104とで構成され、バックプレート30との間に空隙50を形成しながら支持部40に架け渡されている。
図1に示すように、コンデンサマイクロホン1の感音部は、ダイヤフラム10、バックプレート30、支持部40等を有している。
ダイヤフラム10は、導電膜114の絶縁膜110に固着していない部分と、絶縁膜108と導電膜104とで構成され、バックプレート30との間に空隙50を形成しながら支持部40に架け渡されている。
導電膜104と導電膜114は、例えば多結晶シリコン(以下、ポリシリコンという。)等の半導体膜であり、導電膜114は導電膜104より薄い。具体的には例えば、導電膜114と導電膜104とは、それぞれ厚さ0.6μm〜2.0μm程度、厚さ0.5μm〜1.5μm程度の範囲で導電膜114が導電膜104より薄くなるように形成する。絶縁膜108は例えばSiO2等の酸化膜である。絶縁膜108は、導電膜104の近端部上に例えば厚さ2.0μm〜6.0μm程度(望ましくは4.0μm)、幅10μm〜20μm程度に形成されている。ここで絶縁膜108の幅とは、ダイヤフラム10が支持部40に向かって伸びる延伸方向の幅のことである。そして絶縁膜108は導電膜104と反対側の端部で導電膜114に固着している。導電膜114は、絶縁膜108上から支持部40の絶縁膜110上まで伸びている。
ダイヤフラム10の中央部12は、導電膜104の絶縁膜108に固着していない部分で構成され、ダイヤフラム10の中間部14は、導電膜104及び導電膜114の絶縁膜108に固着している部分と絶縁膜108とで構成され、ダイヤフラム10の近端部16は、導電膜114の絶縁膜108にも絶縁膜110にも固着していない部分で構成されている。
近端部16は、中央部12を構成する導電膜104より薄い導電膜114で構成されているため、その剛性は中央部12より低い。また中間部14は、中央部12を構成する導電膜104と近端部16を構成する導電膜114と絶縁膜108とで構成されているため、中央部12よりも近端部16よりも厚く、その剛性は中央部12よりも近端部16よりも高い。
尚、ダイヤフラム10を構成する導電膜104及び導電膜114の材料及び形状は、近端部16の剛性が中央部12より低くなる範囲で適宜変更可能な設計事項である。例えば、導電膜114を導電膜104より硬度の低い材料で形成すれば、導電膜114は導電膜104と同一厚さでもよいし、導電膜104より厚くてもよい。
また、ダイヤフラム10は、中央部12と中間部14と近端部16とがそれらの剛性について上述の関係を満たす範囲で、中央部12と中間部14と近端部16とを各部で厚さの異なる単層で形成してもよいし、中央部12及び近端部16を複層膜で形成してもよいし、中間部14を2層又は4層以上の複層膜で形成してもよい。またダイヤフラム10各部の剛性は不純物イオンの注入により調整してもよい。
また、3つの中間部14が中央部12を囲むように形成され、近端部16がそれぞれの中間部14から支持部40まで放射状に伸びているダイヤフラム10、すなわち支持部40に3点で固定されているダイヤフラム10(図2参照)を例示した。しかしダイヤフラム10は、3点以上の複数箇所で固定してもよい。またダイヤフラム10は、図21に示すように、ダイヤフラム10を構成する全ての薄膜をバックプレート30と異なる層に形成することにより全周で固定してもよい。また、ダイヤフラム10の中間部14は中央部12を囲む環状に形成してもよいし、C字状に形成してもよい。
また、導電性のダイヤフラム10は可動電極として機能するが、ダイヤフラム10は可動電極としての導電膜と導電膜104と同形状の絶縁膜とを有してもよい。
また、導電性のダイヤフラム10は可動電極として機能するが、ダイヤフラム10は可動電極としての導電膜と導電膜104と同形状の絶縁膜とを有してもよい。
プレートとしてのバックプレート30は、導電膜112の絶縁膜110に固着していない部分で構成されている。導電膜112は、例えばポリシリコン等の半導体膜である。バックプレート30には複数の通孔32が形成されている(図2参照)。この結果、音源からの音波は通孔32を通過してダイヤフラム10に伝搬される。尚、導電性のバックプレート30は固定電極として機能するが、バックプレート30は固定電極としての導電膜と導電膜112と同形状の絶縁膜とを有してもよい。また通孔32は、図2に例示した円形と異なる形状でもよい。
支持部40は、導電膜112及び導電膜114の絶縁膜110に固着している部分と、絶縁膜110と導電膜106と絶縁膜102と基板100とで構成されている。絶縁膜102と絶縁膜110はSiO2等の酸化膜であり、導電膜106は例えばポリシリコン等の半導体膜であり、基板100は例えば単結晶シリコン基板である。
図2(C)に示すように、支持部40には、検出部としてのバイアス電源回路1000(図1(B)参照)とダイヤフラム10とを接続するための電極60と、電極取出部105のリード部105aとが形成されている。電極取出部105は導電膜104で構成され、電極60とダイヤフラム10とを接続している。具体的には例えば、電極取出部105は、電極60からダイヤフラム10側に伸びるリード部105aと、支持部40とダイヤフラム10との間に渡されている橋梁部105bとで構成されている。支持部40には、基板100と絶縁膜102とを貫通する開口部42が形成されている。開口部42はコンデンサマイクロホン1のバックキャビティーを構成している。
尚、コンデンサマイクロホン1は、ダイヤフラム10がバックプレート30よりも音源側に位置し、ダイヤフラム10に直接音波が伝搬するように構成してもよい。この場合、バックプレート30の通孔32は、ダイヤフラム10とバックプレート30の間に形成されている空隙50と、バックキャビティーとを連通させる通路として機能する。
(検出部の構成)
図1(B)に示すように、ダイヤフラム10はバイアス電源回路1000に接続され、バックプレート30は抵抗1002を介してグランドに接続されている。バックプレート30はプリアンプ1010にも接続されている。コンデンサマイクロホン1の検出部は、バックプレート30とグランドとの間の電圧に相関する信号をプリアンプ1010から出力する。
図1(B)に示すように、ダイヤフラム10はバイアス電源回路1000に接続され、バックプレート30は抵抗1002を介してグランドに接続されている。バックプレート30はプリアンプ1010にも接続されている。コンデンサマイクロホン1の検出部は、バックプレート30とグランドとの間の電圧に相関する信号をプリアンプ1010から出力する。
具体的には例えば、バイアス電源回路1000の出力端に接続されているリード線1004がダイヤフラム10を構成している導電膜104と基板100とに接続されている。そして、抵抗1002の一端に接続されているリード線1006がバックプレート30を構成している導電膜112に接続され、抵抗1002の他端に接続されているリード線1008がコンデンサマイクロホン1の実装基板のグランドに接続されている。抵抗1002としては抵抗値が大きなものを使用する。具体的には抵抗1002はGルオーダーの電気抵抗を有するものが望ましい。バックプレート30と抵抗1002とを接続しているリード線1006はプリアンプ1010の入力端にも接続されている。プリアンプ1010としては入力インピーダンスの高いものを使用することが望ましい。
(コンデンサマイクロホンの作動)
音波がバックプレート30の通孔32を通過してダイヤフラム10に伝搬すると、ダイヤフラム10は音波により振動する。ダイヤフラム10が振動すると、その振動によりバックプレート30とダイヤフラム10との間の距離が変化し、ダイヤフラム10とバックプレート30とにより形成されているコンデンサ(以下、マイクコンデンサという。)の静電容量が変化する。
音波がバックプレート30の通孔32を通過してダイヤフラム10に伝搬すると、ダイヤフラム10は音波により振動する。ダイヤフラム10が振動すると、その振動によりバックプレート30とダイヤフラム10との間の距離が変化し、ダイヤフラム10とバックプレート30とにより形成されているコンデンサ(以下、マイクコンデンサという。)の静電容量が変化する。
バックプレート30は上述したように抵抗値が大きい抵抗1002に接続されているため、マイクコンデンサの静電容量がダイヤフラム10の振動により変化したとしても、マイクコンデンサに蓄積されている電荷が抵抗1002を流れることは殆どない。すなわち、マイクコンデンサに蓄積されている電荷は変化しないものとみなすことができる。したがって、マイクコンデンサの静電容量の変化をバックプレート30とグランドの間の電圧の変化として取り出すことができる。
このようにしてコンデンサマイクロホン1は、マイクコンデンサの静電容量の極めてわずかな変化を電気信号として出力する。すなわちコンデンサマイクロホン1は、ダイヤフラム10に加わる音圧の変化をマイクコンデンサの静電容量の変化に変換し、マイクコンデンサの静電容量の変化を電圧の変化に変換することにより、音圧の変化に相関する電気信号を出力する。
ところで、図3に示すような一様な剛性を有するダイヤフラム910を備えた従来のコンデンサマイクロホン900では、ダイヤフラム910の中央のみが最大変位(図3に示す矢印990参照)で振動し、ダイヤフラム910の振動による変位は中央から支持部940に固定されている外周に向けて小さくなる(図3に示す矢印992参照)。この結果、コンデンサマイクロホン900の感度は低下する。
一方、コンデンサマイクロホン900の感度を高めるために、図示しないバックプレートとダイヤフラム910の間隔に対するダイヤフラム910の最大変位を大きくすると、ダイヤフラム910がバックプレートに接近した際にバイアスによる静電引力でダイヤフラム910がバックプレートに吸着される、所謂プルインが発生するおそれがある。
図4は、本発明の第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の作動を説明するための模式図である。
上述したようにダイヤフラム10の近端部16の剛性は、中央部12よりも中間部14よりも低いため、ダイヤフラム10は音波により近端部16を変形させながら振動する。さらに、中間部14の剛性は、中央部12よりも近端部16よりも高いため、ダイヤフラム10の中央部12が近端部16の変形に伴って変形することはない。
上述したようにダイヤフラム10の近端部16の剛性は、中央部12よりも中間部14よりも低いため、ダイヤフラム10は音波により近端部16を変形させながら振動する。さらに、中間部14の剛性は、中央部12よりも近端部16よりも高いため、ダイヤフラム10の中央部12が近端部16の変形に伴って変形することはない。
すなわち、ダイヤフラム10は、中央部12を殆ど変形させることなく近端部16を変形させることにより振動する。この結果、ダイヤフラム10の中央部12全体をダイヤフラム10の最大変位(図4に示す矢印90参照)で振動させることができるため、従来の剛性が一様なダイヤフラム(図3参照)と比較して、ダイヤフラム10とバックプレート30とにより形成されるマイクコンデンサの可変容量を増大させることができ、コンデンサマイクロホン1の感度を高めることができる。
(製造方法)
図5から図7は、コンデンサマイクロホン1の製造方法を示す模式図である。(A)は(B)の図5(B1)に示すA5−A5線による断面図である。
はじめに、図5(A1)に示すように、基板100上に絶縁膜102を形成する。基板100は、例えば単結晶シリコン基板等の半導体基板である。具体的には、基板100の表面に例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)等で絶縁材料を堆積させることにより、基板100上に絶縁膜102を形成する。尚、SOI基板を用いることにより、本工程は省略可能である。
次に、絶縁膜102上に導電膜103をCVD等で形成する。例えば導電膜103は、ポリシリコン膜である。
図5から図7は、コンデンサマイクロホン1の製造方法を示す模式図である。(A)は(B)の図5(B1)に示すA5−A5線による断面図である。
はじめに、図5(A1)に示すように、基板100上に絶縁膜102を形成する。基板100は、例えば単結晶シリコン基板等の半導体基板である。具体的には、基板100の表面に例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)等で絶縁材料を堆積させることにより、基板100上に絶縁膜102を形成する。尚、SOI基板を用いることにより、本工程は省略可能である。
次に、絶縁膜102上に導電膜103をCVD等で形成する。例えば導電膜103は、ポリシリコン膜である。
次に、導電膜103をパターニングすることにより、ダイヤフラム10を構成する導電膜104と支持部40を構成する導電膜106とを形成する(図5(B2)参照)。具体的には例えば、導電膜103のパターニングは以下のように行う。まず、導電膜103の導電膜104及び導電膜106として残存させる部分を覆い、導電膜103の不要な部分を露出させるレジスト膜107を導電膜103上にリソグラフィを用いて形成する。より具体的には、導電膜103にレジストを塗布してレジスト膜を形成する。そして所定形状のマスクを配置してレジスト膜に対して露光現像処理を施し、不要なレジスト膜を除去する。これにより、導電膜103上にレジスト膜107を形成する。レジスト膜の除去には、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)等のレジスト剥離液を用いる。次に、図5(B2)に示すようにレジスト膜107から露出する導電膜103をRIE(Reactive Ion Etching)等でエッチングすることにより、導電膜104及び導電膜106を形成する。そしてレジスト膜107を除去する。
次に、図5(A3)に示すように、絶縁膜102上に導電膜104及び導電膜106より厚い絶縁膜111をCVD等で形成する。後述する工程において、導電膜104、導電膜106、導電膜112及び導電膜114(図1参照。以下、導電膜という。)に対して絶縁膜102及び絶縁膜111(以下、絶縁膜という。)を選択的に除去するため、絶縁膜は導電膜に対して選択比の高い材料で形成する。例えば導電膜をポリシリコンで形成する場合は、絶縁膜はSiO2で形成すればよい。
また、絶縁膜を導電膜に対して選択的に除去する工程では、絶縁膜の一部を除去しコンデンサマイクロホン1を構成する絶縁膜を残存させるため、絶縁膜102と絶縁膜111は同一材料で形成することが望ましい。絶縁膜102と絶縁膜111を同一材料で形成することにより、両者のエッチングレートを等しくできる。この結果、絶縁膜のエッチング量を容易に制御することが可能となる。
次に、絶縁膜111上に導電膜115をCVD等で形成する。例えば導電膜115はポリシリコン膜である。
次に、絶縁膜111上に導電膜115をCVD等で形成する。例えば導電膜115はポリシリコン膜である。
次に、導電膜115をパターニングすることにより、バックプレート30を構成する導電膜112とダイヤフラム10を構成する導電膜114とを形成する(図6(B4)参照)。具体的には例えば、導電膜115のパターニングは以下のように行う。まず、導電膜115の導電膜112及び導電膜114として残存させる部分を覆い、導電膜115の不要な部分を露出させるレジスト膜116を導電膜115上にリソグラフィで形成する。次に、図6(B4)に示すようにレジスト膜116から露出する導電膜115をRIE等でエッチングすることにより、導電膜112及び導電膜114を形成する。そしてレジスト膜116を除去する。このように導電膜112と導電膜114とを同一の導電膜115から形成することにより、コンデンサマイクロホン1の製造工程を簡素化することができる。
次に、支持部40の外形を整形する(図6(A5)参照)。具体的には支持部40は、例えば以下のように整形する。まず、導電膜112と導電膜114との間に露出する絶縁膜111と、導電膜112に形成されている通孔32に露出する絶縁膜111と、導電膜112と導電膜114とを覆うレジスト膜117を形成する。次に、図6(A5)に示すようにレジスト膜117から露出する絶縁膜111をRIE等で除去する。そしてレジスト膜117を除去する。
次に、図6(A6)に示すように、支持部40の開口部42を構成する開口部120を基板100に形成する。具体的には開口部120は、例えば以下に示すように形成する。まず、基板100の開口部120を形成する部位を露出させるレジスト膜121をリソグラフィを用いて形成する。次に、基板100のレジスト膜121から露出する部位を絶縁膜102に達するまでDeepRIE等で除去することにより、基板100に開口部120を形成する。そしてレジスト膜121を除去する。
次に、図7(A7)に示すように、絶縁膜102の一部と絶縁膜111の一部とを除去することにより、ダイヤフラム10とバックプレート30との間の空隙50を形成し、支持部40の開口部42を構成する開口部122を絶縁膜102に形成し、絶縁膜111からダイヤフラム10を構成する絶縁膜108と支持部40を構成する絶縁膜110とを形成する。具体的には例えば、絶縁膜102及び絶縁膜111はウェットエッチングで除去する。絶縁膜102及び絶縁膜111をSiO2で形成した場合、エッチング液としてフッ酸等を用いればよい。エッチング液は基板100の開口部120、導電膜112に形成されている通孔32等から絶縁膜102及び絶縁膜111に到達し、絶縁膜102及び絶縁膜111を溶解させる。これにより、ダイヤフラム10とバックプレート30との間の空隙50が形成され、ダイヤフラム10と支持部40が形成され、コンデンサマイクロホン1の感音部が得られる。
(第二実施例)
図8と図9は、第二実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。図9(A)は図8のA9−A9線による断面図、図9(B)は図8のB9−B9線による断面図である。第二実施例によるコンデンサマイクロホンの検出部は、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の検出部と実質的に同一である。以下、感音部の構成、感音部の製造方法の順に説明する。以下の第二実施例に係る説明ではダイヤフラム10に接続されている電極60及び電極取出部105を省略する。
図8と図9は、第二実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。図9(A)は図8のA9−A9線による断面図、図9(B)は図8のB9−B9線による断面図である。第二実施例によるコンデンサマイクロホンの検出部は、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の検出部と実質的に同一である。以下、感音部の構成、感音部の製造方法の順に説明する。以下の第二実施例に係る説明ではダイヤフラム10に接続されている電極60及び電極取出部105を省略する。
(感音部の構成)
第二実施例によるコンデンサマイクロホン2のダイヤフラムの構成は、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1のダイヤフラム10と実質的に同一である。
図9に示すように、プレートとしてのバックプレート230は、導電膜200の絶縁膜102に固着していない部分と絶縁膜202と導電膜112とで構成されている。導電膜112は導電膜200及び絶縁膜202により担持され、ダイヤフラム10の中央部12との間に空隙250を形成している。
支持部240は、導電膜114及び導電膜200の絶縁膜110に固着している部分と、絶縁膜110と絶縁膜102と基板100とで構成されている。
第二実施例によるコンデンサマイクロホン2のダイヤフラムの構成は、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1のダイヤフラム10と実質的に同一である。
図9に示すように、プレートとしてのバックプレート230は、導電膜200の絶縁膜102に固着していない部分と絶縁膜202と導電膜112とで構成されている。導電膜112は導電膜200及び絶縁膜202により担持され、ダイヤフラム10の中央部12との間に空隙250を形成している。
支持部240は、導電膜114及び導電膜200の絶縁膜110に固着している部分と、絶縁膜110と絶縁膜102と基板100とで構成されている。
(製造方法)
図10と図11は、コンデンサマイクロホン2の製造方法を示す模式図である。(A)と(B)は、それぞれ(C)の図10(C1)に示すA10−A10線とB10−B10線による断面図である。
はじめに、第一実施例に係る製造方法と同様にして、基板100上に絶縁膜102を形成し、絶縁膜102上に導電膜103を形成する(図5(A1)参照)。
次に、図10(B1)に示すように、導電膜103をパターニングすることにより、ダイヤフラム10を構成する導電膜104とバックプレート230及び支持部240を構成する導電膜200とを形成する。このように導電膜104と導電膜200とを同一の導電膜103から形成することにより、コンデンサマイクロホン1の製造工程を簡素化することができる。
図10と図11は、コンデンサマイクロホン2の製造方法を示す模式図である。(A)と(B)は、それぞれ(C)の図10(C1)に示すA10−A10線とB10−B10線による断面図である。
はじめに、第一実施例に係る製造方法と同様にして、基板100上に絶縁膜102を形成し、絶縁膜102上に導電膜103を形成する(図5(A1)参照)。
次に、図10(B1)に示すように、導電膜103をパターニングすることにより、ダイヤフラム10を構成する導電膜104とバックプレート230及び支持部240を構成する導電膜200とを形成する。このように導電膜104と導電膜200とを同一の導電膜103から形成することにより、コンデンサマイクロホン1の製造工程を簡素化することができる。
次に、図10(A2)に示すように、第一実施例に係る製造方法と同様にして、絶縁膜102上に導電膜104及び導電膜200より厚い絶縁膜111を形成し、絶縁膜111上に導電膜115を形成する。
次に、図11(B3)に示すように、導電膜115をパターニングすることにより、バックプレート230を構成する導電膜112とダイヤフラム10を構成する導電膜114とを形成する。このように導電膜112と導電膜114とを同一の導電膜115から形成することにより、コンデンサマイクロホン1の製造工程を簡素化することができる。
次に、図11(B3)に示すように、導電膜115をパターニングすることにより、バックプレート230を構成する導電膜112とダイヤフラム10を構成する導電膜114とを形成する。このように導電膜112と導電膜114とを同一の導電膜115から形成することにより、コンデンサマイクロホン1の製造工程を簡素化することができる。
次に、図11(B4)に示すように、第一実施例に係る製造方法と同様にして、基板100に開口部120を形成し、絶縁膜102の一部と絶縁膜111の一部とを除去する等して、コンデンサマイクロホン2の感音部を得る。
(第三実施例から第五実施例)
以下に説明する第三実施例から第七実施例によるコンデンサマイクロホンの検出部は、コンデンサマイクロホン1の検出部と実質的に同一である。また、それらの感音部は、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の製造方法における導電膜103のパターニングと導電膜115のパターニングとを変更することにより製造可能である。
以下に説明する第三実施例から第七実施例によるコンデンサマイクロホンの検出部は、コンデンサマイクロホン1の検出部と実質的に同一である。また、それらの感音部は、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の製造方法における導電膜103のパターニングと導電膜115のパターニングとを変更することにより製造可能である。
(第三実施例)
図12と図13は、第三実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。図13(A)は図12のA13−A13線による断面図、図13(B)は図12のB13−B31線による断面図である。以下の第三実施例に係る説明ではダイヤフラム310に接続されている電極及び電極取出部を省略する。
図13に示すように、コンデンサマイクロホン3の感音部は、ダイヤフラム310、バックプレート330、支持部340、電極360等を有している。
図12と図13は、第三実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。図13(A)は図12のA13−A13線による断面図、図13(B)は図12のB13−B31線による断面図である。以下の第三実施例に係る説明ではダイヤフラム310に接続されている電極及び電極取出部を省略する。
図13に示すように、コンデンサマイクロホン3の感音部は、ダイヤフラム310、バックプレート330、支持部340、電極360等を有している。
ダイヤフラム310は、バックプレート330との間に空隙350を形成しながら支持部340に架け渡されている。ダイヤフラム310の中央部312は、第一実施例に係るダイヤフラム10の中央部12と実質的に同一であり、導電膜104の絶縁膜108に固着していない部分で構成されている。ダイヤフラム310の中間部314は、第一実施例に係るダイヤフラム10の中間部14と実質的に同一であり、導電膜104及び導電膜304の絶縁膜108に固着している部分と絶縁膜108で構成されている。導電膜304は、例えばポリシリコン等の半導体膜である。ダイヤフラム310の近端部316は、導電膜304の絶縁膜108に固着していない部分と、導電膜300の絶縁膜102に固着していない部分と、絶縁膜302とで構成されている。導電膜300は、例えばポリシリコン等の半導体膜である。
絶縁膜108は導電膜104の近端部上に形成され、絶縁膜108の導電膜104と反対側は導電膜304に固着している。導電膜304は、絶縁膜108上から支持部340側に伸びている。そして、導電膜304の支持部340側の近端部は、絶縁膜108と同一層の絶縁膜302に固着している。絶縁膜302は導電膜104と同一層の導電膜300上に形成されている。導電膜300は、絶縁膜302に固着している部分から支持部340を構成する絶縁膜102上まで伸びている。
このように近端部316は、中間部314から支持部340まで屈曲しながら伸びているため、その剛性は平板状の近端部と比較して低い。この結果、ダイヤフラム310の近端部316は音波によって大きく変形する。この結果、ダイヤフラム310の中央部312は、近端部316が大きく変形することで、音波によって大きな変位で振動することができる。このようにダイヤフラム310の中央部312全体が音波によって大きな変位で振動するため、ダイヤフラム310とバックプレート330とにより形成されるマイクコンデンサの可変容量を増大させることができ、コンデンサマイクロホン3の感度を高めることができる。
プレートとしてのバックプレート330は、第一実施例に係るバックプレート30と実質的に同一である。支持部340は、第一実施例に係る支持部40と実質的に同一であり、導電膜112及び導電膜300の絶縁膜110に固着している部分と、絶縁膜110と絶縁膜102と基板100とで構成されている。電極360は、可動電極としてのダイヤフラム310と検出部とを接続するための電極である。電極360は、導電膜104と導電膜300とを接続している中継部306(図12参照)と導電膜300上に形成されている導電膜308とを介して、導電膜104に接続されている。
尚、図14に示すように、ダイヤフラム310の近端部316は導電膜300と屈曲する薄膜320との2層で構成してもよい。また、ダイヤフラム310を構成する導電膜304や導電膜320とバックプレート330を構成する導電膜112とは互いに異なる層に形成してもよい。
(第四実施例)
図15と図16は、第四実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。図16(A)は図15のA16−A16線による断面図、図16(B)は図15のB16−B16線による断面図である。第四実施例によるコンデンサマイクロホン4の感音部の各構成要素は、支持部440を除いて、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の対応する構成要素と実質的に同一である。
図15と図16は、第四実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。図16(A)は図15のA16−A16線による断面図、図16(B)は図15のB16−B16線による断面図である。第四実施例によるコンデンサマイクロホン4の感音部の各構成要素は、支持部440を除いて、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の対応する構成要素と実質的に同一である。
支持部440は、第一実施例に係る支持部40を構成する導電膜及び絶縁膜に加えて、絶縁膜402と導電膜406と絶縁膜408とを有している。絶縁膜402及び絶縁膜408は例えばSiO2等の酸化膜であり、導電膜406は例えばポリシリコン等の半導体膜である。支持部440は以下に説明する2つの支持構造を有している。すなわち、第一の支持構造は、導電膜112の絶縁膜110に固着している部分と絶縁膜110と導電膜106と絶縁膜102とで構成され、バックプレート30が掛け渡されている。第二の支持構造は、導電膜114の絶縁膜408に固着している部分と絶縁膜408と導電膜406と絶縁膜402とで構成され、ダイヤフラム10が掛け渡されている。
ここで導電膜106は、同一層に形成されている他の導電膜と電気的に絶縁されて、バックプレート30と基板100との間に形成されている(図15参照)。すなわち、コンデンサマイクロホン4の導電膜106はガード電極として用いることができる。ガード電極とは、バックプレート30と基板100との間に生じる寄生容量を低減するための電極のことである。具体的には例えば、導電膜106をガード電極として用いる場合、図1(B)に示すプリアンプ1010でボルテージフォロア回路を構成し、プリアンプ1010の出力端を導電膜106に接続すればよい。バックプレート30と導電膜106とを同電位にすることにより、バックプレート30と導電膜106との間に生じる寄生容量を除去することができ、バックプレート30と基板100との間に生じる寄生容量を低減することができる。
(第五実施例)
図17と図18は、第五実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。図18(A)は図17のA18−A18線による断面図、図18(B)は図17のB18−B18線による断面図である。
図17と図18は、第五実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。図18(A)は図17のA18−A18線による断面図、図18(B)は図17のB18−B18線による断面図である。
第五実施例によるコンデンサマイクロホン5の感音部は、ダイヤフラム510、バックプレート530、支持部540等を有している。
コンデンサマイクロホン5のダイヤフラム510は略矩形である。ダイヤフラム510は、その長手方向の両端部を支持部540に固定されて支持部540に掛け渡されている。
コンデンサマイクロホン5のダイヤフラム510は略矩形である。ダイヤフラム510は、その長手方向の両端部を支持部540に固定されて支持部540に掛け渡されている。
ダイヤフラム510を構成する各膜は、それらの形状を除き、第三実施例に係るダイヤフラム310の対応する導電膜又は絶縁膜と実質的に同一である。具体的には、導電膜104は略矩形である。導電膜104の2つの向かい合う近端部上にはそれぞれ絶縁膜108が形成されている。2つの絶縁膜108は、導電膜104の対応する端部に略平行な線状である。導電膜304は、絶縁膜108上から支持部540側に伸びている。導電膜304の支持部540側の近端部は、絶縁膜108と同一層に形成されている絶縁膜302に固着している。絶縁膜302は、導電膜300上に絶縁膜108と略平行な線状に形成されている。導電膜300は、絶縁膜302に固着している部分から支持部540を構成する絶縁膜102上まで伸びている。
プレートとしてのバックプレート530は略矩形である。バックプレート530は、ダイヤフラム510と交差するように支持部に掛け渡されている。バックプレート530は、ダイヤフラム510の中間部514及び近端部516と対向することなく、中央部512に対向している。このようにバックプレート530をダイヤフラム510の最大変位で振動する中央部512のみに対向させることで、ダイヤフラム510とバックプレート530とにより形成されるマイクコンデンサの音波によって変動しない容量成分を低減し、コンデンサマイクロホンの感度を高めることができる。
支持部540を構成する各膜は、それらの形状を除き、第三実施例に係る支持部340の対応する導電膜又は絶縁膜と実質的に同一である。支持部540は支持部340を構成する導電膜及び絶縁膜の他に導電膜500を有している。導電膜500は他の導電膜と電気的に絶縁されている。
電極560は、第三実施例に係る電極360と実質的に同一であり、ダイヤフラム510と検出部とを接続するための電極である。電極562はバックプレート530と検出部とを接続するための電極である。電極564は、絶縁膜110を介してバックプレート530と対向している導電膜500と接続されている。第四実施例に係る導電膜106をガード電極として用いる場合と同様にして、プリアンプ1010の出力端を電極564に接続することにより、導電膜500をガード電極として用いることができる。
(第六実施例)
図19は、第六実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。第六実施例によるコンデンサマイクロホン6の構成要素は、ダイヤフラム10の近端部の形状が第一実施例に係る近端部16と異なることを除き、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の対応する構成要素と実質的に同一である。
図19は、第六実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。第六実施例によるコンデンサマイクロホン6の構成要素は、ダイヤフラム10の近端部の形状が第一実施例に係る近端部16と異なることを除き、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の対応する構成要素と実質的に同一である。
第六実施例に係るダイヤフラム10の近端部616は、その中間部14から支持部40まで屈曲しながら伸びることにより剛性が低い。具体的には例えば、導電膜104はダイヤフラム10の中間部14を構成する部分から支持部40を構成する部分まで蛇行しながら伸びている。尚、第二実施例から第五実施例に係るダイヤフラムの近端部が上述したように屈曲してもよい。
(第七実施例)
図20は、第七実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。第七実施例によるコンデンサマイクロホン7の感音部の構成要素は、ダイヤフラム10の近端部の形状が第一実施例に係る近端部16と異なることを除き、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の感音部の対応する構成要素と実質的に同一である。
図20は、第七実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を示す模式図である。第七実施例によるコンデンサマイクロホン7の感音部の構成要素は、ダイヤフラム10の近端部の形状が第一実施例に係る近端部16と異なることを除き、第一実施例によるコンデンサマイクロホン1の感音部の対応する構成要素と実質的に同一である。
第七実施例に係るダイヤフラム10の近端部716は、開口部716aを有することで剛性が低い。尚、近端部716は複数の開口部を有してもよい。また第二実施例から第五実施例に係るダイヤフラムの近端部が上述したように開口部を有してもよい。
1〜7:コンデンサマイクロホン、10、310、410、510:ダイヤフラム、12、312、512:中央部(ダイヤフラムの中央部)、14、314、514:中間部(ダイヤフラムの中間部)、16、316、516、616、716:近端部(ダイヤフラムの近端部)、30、230、330、530:バックプレート(プレート)、32:通孔、40、240、340、440、540:支持部、50、250、350、450:空隙
Claims (3)
- 固定電極と通孔とを有しているプレートと、
前記プレートの外側に形成され前記プレートを支持している支持部と、
可動電極を有する中央部と、前記中央部の外側に形成され前記中央部より剛性の高い中間部と、前記中間部から前記支持部まで伸び前記中央部よりも前記中間部よりも剛性の低い近端部とを有し、前記プレートとの間に空隙を形成しながら前記支持部に架け渡されて、音波によって振動するダイヤフラムと、
を備えるコンデンサマイクロホン。 - 前記中間部は前記中央部よりも前記近端部よりも厚い、
請求項1に記載のコンデンサマイクロホン。 - 前記近端部は、前記中間部から前記支持部まで屈曲しながら伸びることで剛性が低い、
請求項1又は2に記載のコンデンサマイクロホン。
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- 2006-03-10 JP JP2006065263A patent/JP2007243757A/ja active Pending
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