JP2021025588A - 管継手 - Google Patents

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JP2021025588A
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法文 丸山
Norifumi Maruyama
法文 丸山
晴彦 村上
Haruhiko Murakami
晴彦 村上
茂男 吉井
Shigeo Yoshii
茂男 吉井
雄介 小西
Yusuke Konishi
雄介 小西
中田 春男
Haruo Nakada
春男 中田
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Abstract

【課題】配管接続後に、配管単独の回転を阻止する機構を備えた管継手を提供すること。【解決手段】本開示の管継手は、継手本体10と、ナット30と、食い込み部材40とを有するものである。継手本体10は、食い込み部材40を当接させる第1テーパ面18を備えている。食い込み部材40は、継手本体10側に配置された環状の第1部材41と、ナット30側に配置された環状の第2部材42とからなる。第1部材41は、ナット30の押圧力を受けて第1テーパ面18に押し付けられて第1テーパ面18と配管Pの外周面との間をシールするとともに配管Pに食い込んで配管Pを把持固定する第1端部43を備えている。第2部材42は、第1部材41に押し付けられて配管Pに食い込む第2端部44を備えている。そして、第2端部44は、配管Pの外周部に食い込んだときに配管Pの回転を阻止する構造に形成されている。【選択図】 図3

Description

本開示は、管継手に関する。
近年、冷凍空調機の冷媒配管を接続する管継手として食い込み式管継手がよく用いられている。従来一般の食い込み式管継手は、配管の先端を挿入する継手本体と、配管と継手本体との間をシールするためのフェルールと称されている食い込み部材と、食い込み部材を継手本体に形成されたテーパ面に押し付けて、その先端部を縮径して配管に食い込ませるナットとを備えている。特許文献1に記載されているものは、その一例である。
特開2003−232474号公報
上記従来一般の管継手は、配管接続後何らかの理由により配管に回転方向の力が作用して配管が単独で回転すると、食い込み部材が配管の外周部に食い込んでいる食い込み部にゆるみが生じ、シール性能が低下する恐れがあった。
本開示は、配管接続後に、配管単独の回転を阻止する機構を備えた管継手を提供することを目的とする。
本開示に係る管継手は、配管の先端を挿入する継手本体と、前記継手本体に締め付けられるナットと、前記ナットと前記継手本体との間に取り付けられる食い込み部材とを有する管継手において、前記継手本体は、前記食い込み部材を当接させる第1テーパ面を備え、前記食い込み部材は、前記継手本体側に配置された環状の第1部材と、前記ナット側に配置された環状の第2部材とからなり、前記第1部材は、前記ナットの押圧力を受けて前記第1テーパ面に押し付けられて前記第1テーパ面と前記配管の外周面との間をシールするとともに前記配管に食い込んで前記配管を把持固定する第1端部を備え、前記第2部材は、前記第1部材に押し付けられて前記配管に食い込む第2端部を備え、前記第2端部は、配管の外周部に食い込んだときに配管の回転を阻止する構造に形成されているものである。
このような構成によれば、第1部材による継手本体と配管の外周面との間のシール及び配管を把持固定する機能を阻害せずに、第2部材により配管接続後における配管単独の回転を阻止することができる。また、第1端部の食い込みより早く第2端部の食い込みを終了させることができるので、ナットの締付完了までに配管の回転を阻止する構造を完成させることができる。
上記管継手において、前記第2端部は、前記配管の外周面を取り囲む円周上において部分切除されて部分的に軸方向に突出する部分突出部を残した構造に形成され、かつ、前記ナットの押圧力により前記部分突出部が前記配管に食い込んだときに、前記部分突出部の突出方向の両側に前記配管を構成する金属材料が残存する構造に形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、第2端部の部分突出部が配管の外周部に食い込んだ状態においては、第2端部の部分突出部の両側に配管を構成する金属材料が残存しているので、部分突出部と金属材料との突合せにより配管の回転が阻止される。
上記管継手において、前記部分突出部は、前記配管の外周面を取り囲む円周上に、スペースを介在して複数個形成され、前記スペースは、前記部分突出部が配管の外周部に食い込んだ状態において前記部分突出部の相互間に前記配管を構成する金属材料が残存する大きさに形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、配管の外周面を取り囲む円周上に複数の部分突出部が形成されているので、円周上の複数の位置で配管の回転を阻止する構造が形成される。これにより、配管の回転を阻止する耐久性の高い構造が形成される。
上記管継手において、前記第1部材は、前記第2部材側に、前記部分突出部を変形させる第2テーパ面を備えた第4端部を有し、前記第2端部及び前記第4端部は、締付時ナット回転角が予め設定された角度まで大きくなったときに、相互に当接する面接触部を形成するように形成されていることが好ましい。
ここで、予め設定された角度とは、部分突出部が略根元まで変形した状態になると予測されている締付時ナット回転角であって、予め設定されている。
このような構成によれば、第2端部と第4端部とが面接触部を形成したときに第2端部の変形がほぼ終了し、第1端部の変形が本格的に始まる。したがって、第2端部と第4端部とが面接触部を形成する締付時ナット回転角の設定を調整することにより、第1端部及び第2端部の食い込み状態を設定することができる。
上記管継手において、前記第2部材と前記継手本体との間に、ナット締付時に前記食い込み部材が回転することを阻止する係合機構が設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、ナット締付時におけるナットと第2部材の共回りが阻止されるので、第1端部及び第2端部の食い込み部にねじりが生じず、食い込み状態が良好になる。
第1実施形態に係る食い込み式管継手の、ナット締付前の管軸心方向断面図。 同食い込み式管継手における食い込み部材を構成する第2部材の図面であって、(a)は第1部材側から見た図、(b)はIIB−IIB断面図、(c)はIIC−IIC断面図。 同食い込み式管継手の第2端部と第4端部とが面接触部を形成したときの説明図であって、(a)は管軸心方向断面図、(b)はIIIB−IIIB断面図。 同食い込み式管継手の、ナット締付後の管軸心方向部分断面図。 同食い込み式管継手の、ナット締付工程における締付トルクの特性図。 第2実施形態に係る食い込み式管継手の、ナット締付前の管軸心方向部分断面図。 同食い込み式管継手における継手本体の図面であって、(a)は管軸心方向の端部外側から見た図、(b)はVIIB−VIIB断面図。 同食い込み式管継手における第2部材の図面であって、(a)は第1部材側から見た図、(b)はVIIIB−VIIIB断面図。 同食い込み式管継手の、第2部材の外周に形成された係合突起部の係合状態を示す部分断面図。
(第1実施形態)
以下図面を参照して、第1実施形態に係る食い込み式管継手について説明する。なお、本開示は、以下に記載する例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本実施形態に係る食い込み式管継手は、主として冷凍空調機の冷媒配管を接続する管継手として用いられる。この他には、住宅、ビル等における給水、給湯などの水回り設備の金属製配管を接続させる場合にも適用できる。
図1に示すように、本実施形態に係る食い込み式管継手は、両端に配管Pを接続するタイプの管継手であって、管軸心CK方向の中心線CLを挟んで左右対称的な構造に形成されている。
本実施形態に係る食い込み式管継手は、継手本体10と、継手本体10に締め付けられる筒状のナット30と、配管Pの外周部に軸方向の端部が食い込むことにより、配管Pをシールするとともに把持固定する食い込み部材40と、配管Pを仮止めするストッパー60とを有する。継手本体10、ナット30、及び食い込み部材40は、配管Pより硬い金属材料、例えば黄銅などの金属材料からなる。ストッパー60は、ステンレスなどの金属材料からなる。
図1、図2(a)〜図2(c)に示すように、継手本体10は、略円筒状に形成されている。継手本体10の管軸心CK方向の両端部は、接続すべき配管Pの先端部を受け入れる受け口11を成す。受け口11の外周面にはナット30を締め付ける雄ねじ12が形成されている。継手本体10の管軸心CK方向の中央部の外周面は、ナット30の締付時にスパナやレンチなどの工具により掴まれる掴み部13を形成している。掴み部13は、管軸心CK方向から見たときの形状が一般のナットと同様の正六角形状であって、受け口11よりも径方向外側に突出する大きさに形成されている。
掴み部13の内部には、配管Pの先端を当接させる当たり面14を成す壁面が形成されている。当たり面14の中央部には、両端の受け口11間を接続する連絡孔15が形成されている。当たり面14の配管挿入側の内周面には、ストッパー60を挿入する環状凹溝16が形成され、さらにその入口側に配管Pを挿入する挿入穴17が形成されている。
受け口11の内部には、挿入穴17の入口部に配管Pの挿入方向に向かって縮径する第1テーパ面18が形成されている。そして、第1テーパ面18の入口側には、食い込み部材40の軸方向への移動を可能とするように挿入する筒状部21が形成されている。
ナット30は、略筒状を成し、受け口11の雄ねじ12に螺合する雌ねじ31が内周面に形成され、雌ねじ31の反対側の端部に配管Pを挿通させる配管挿通孔33を備えた蓋部32が形成されている。ナット30の蓋部32の内面には、ナット30の締付時に発生する押圧力を食い込み部材40に伝達するための押圧面34が形成されている。
食い込み部材40は、継手本体10側に配置される第1部材41と、ナット30側に配置される前述の第2部材42とからなる。第1部材41と第2部材42とは、中央部に配管Pを貫挿させる貫通孔が形成された環状物である。
第1部材41は、所謂フロントフェルールと称されるものである。第1部材41は、ナット30からの押圧力を受けて第1テーパ面18に押し付けられて縮径するように変形して配管Pの外周部に食い込む第1端部43を備えている。この変形により、第1端部43の外周面が第1テーパ面18に密着されて第1テーパ面18と第1部材41の外周面とがシールされる。また、第1端部43が配管Pの外周部に食い込むことにより、第1部材41と配管Pの外周面との間がシールされるとともに配管Pが把持固定される。第1端部43は、ナット30の押圧力を受けたときに、外周面が継手本体10の第1テーパ面18に密接され易く、かつ、配管Pの外周面に食い込み易い形状及び寸法となるように形成されている。
第2部材42は、第1部材41とともに配管Pを把持固定するための機能を有する部材である。このために、図1及び図2に示すように、第1部材41に押し付けられて配管Pに食い込む第2端部44を第1部材41側に備えている。
また、図1及び図3に示すように、第2部材42は、ナット30からの押圧力を受けるように押圧面34に対向する被押圧面45が形成された第3端部46を備えている。
図1に示すように、第1部材41における第2部材42側の端部である第4端部47には、第2テーパ面48が形成されている。第2テーパ面48は、第2部材42における継手本体10側の端部である第2端部44が当接することにより、ナット30からの押圧力が第2部材42を介して伝達される。第2テーパ面48は、継手本体10に向かって先細となるように形成されている。また、第2テーパ面48は、ナット30からの押圧力により第2部材42の第2端部44が押し付けられたときに、第2端部44を縮径方向に変形させるものである。
第2部材42の第2端部44は、図2(a)〜図2(c)に示すように、配管Pを取り囲む円周上において部分切除されて部分的に軸方向に突出する部分突出部44aが形成されている。部分突出部44aは、円周方向に等間隔に6箇所設けられている。部分切除後に形成される部分突出部44a間のそれぞれには、スペース44bが形成されている。部分突出部44aの円周方向の長さとスペース44bの配管Pの外周面における円周方向の長さとは略等しい。
図3(a)に示すように、部分突出部44aは、ナット30からの押圧力を受けて第2テーパ面48に押し付けられることにより配管Pに食い込む。図3(b)に示すように、部分突出部44aは、配管Pの外周部に食い込んだ状態においては食い込み方向の側方に配管Pを構成する金属材料が残存し、部分突出部44aの側面の一部又はほぼ全体が配管Pを構成する金属材料に接触している状態となるように、部分突出部44a及びスペース44bの形状及び寸法が設定されている。
次に、第2端部44と第4端部47とが相互に当接する面接触部51の構成について説明する。
第4端部47の第2部材42側の端面には、図1に示すように、面接触部51の第1部材41側の接触面を成す第1接触面52が形成されている。第1接触面52は、径方向には第2テーパ面48の外周側に位置し、管軸心CK方向には第2テーパ面48より第2部材42側に位置している。
一方、第2端部には、図1及び図2に示すように、面接触部51の第2部材42側を構成する第2接触面53が形成されている。第2接触面53は、径方向には部分突出部44aの外周側であって、第1接触面52に対応する位置に形成されている。また、第2接触面53は、管軸心CK方向には部分突出部44aの変形の妨げにならないように、部分突出部44aの根元に位置している。
このように構成された第1接触面52と第2接触面53は、図1に示すようにナット30の締付開始時は離れており、締付時ナット回転角Dが予め設定された角度まで大きくなったときに、相互に当接する位置関係に形成されている。ここで、予め設定された角度とは、部分突出部44aが略根元付近まで変形した状態になると予測されている締付時ナット回転角Dであって、予め設定されている。
ストッパー60は、ナット30の締付前に、挿入された配管Pが挿入口側へずれるのを阻止するためのものである。ストッパー60は、帯状の金属板をC字状に曲げたものである。ストッパー60は、容易に縮径できるようにC字状に曲げたときの両端部間に所定寸法のスペースが残るように形成されている。ストッパー60は、環状凹溝16内に収納されている。ストッパー60は、内周面から径方向内側に向き、かつ配管挿入方向に向く突起部61を突出させている。突起部61は、配管Pが挿入された場合に径方向外側へ弾性変形し、配管Pに向かう復元力により配管Pの抜け方向へのずれを阻止している。
(第1実施形態の作用)
次に、第1実施形態の作用について記載する。
本食い込み式管継手は、図1に示すように、継手本体10にナット30を締付し、内部に第1部材41及び第2部材42からなる食い込み部材40及びストッパー60を組み付けた状態で出荷され、配管接続作業現場に運び込まれる。
配管接続時は、図1に示すように、配管Pをナット30の配管挿通孔33から掴み部13の内部の挿入穴17へ挿入する。配管Pは、先端面が当たり面14に当接するまで差し込まれる。このとき、ストッパー60の突起部61により配管Pが仮保持されるため、配管Pの挿入口側へのずれが阻止される。
次に、ナット30が締め付けられる。ナット30の締め付けが始まると、ナット30の押圧面34から第2部材42の被押圧面45へ押圧力が作用する。この押圧力により、第2端部44を構成する部分突出部44aが第2テーパ面48に押し付けられる。この押し付けにより、第1部材41にもナット30の押圧力が作用し、第1端部43が第1テーパ面18に押し付けられる。
第2端部44を構成する部分突出部44aは、環状端部の円周上において部分切除が行われた後に残されたものであるので、環状に形成されている第1端部43に比して変形強度が小さい。このため、ナット30の押付力による第2端部44の変形は、第1端部43の変形の前に行われ、配管Pの外周部に食い込む。この食い込み状態は、図3(b)に示すように、部分突出部44aが金属材料中に押し込まれた状態、換言すると、部分突出部44aの食い込み方向の両側面の一部又はほぼ全体が配管Pを構成する金属材料に接する状態となる。
ナット30がさらに締め付けられると、図3(a)に示すように、部分突出部44aの変形が進み、部分突出部44aが所定の食い込み状態となるまで食い込んだときには、第1接触面52と第2接触面53とが接触し、面接触部51が形成される。その後は、ナット30の押付力が面接触部51を経由して第1部材41に伝達され、第1端部43の変形が本格的に始まる。そして、図4に示すように、第1端部43及び第2端部44の双方が食い込んだ状態となり、ナット30の締付が終了する。
図5は、配管接続時における締付時ナット回転角Dに対する締付トルクTの関係を示したもので、L1は従来一般の所謂ダブルフェルール方式の食い込み式管継手の特性線図であり、L2は第1実施形態に係る食い込み式管継手の特性線図である。
従来一般の所謂ダブルフェルール方式の食い込み式管継手の場合は、食い込み部材40を構成する第2部材42が所謂バックフェルールであるため、バックフェルールの先端部が本開示のような部分突出部44aではなく、第1部材41と同様に環状に形成されている。このため、第2端部44の変形強度が第1端部43のナット締付開始から締付トルクTが大きく、さらにナット締付とともに段々に大きくなるため、ナット締付完了に必要な締付トルクT1が大きくなっている。
これに対し、本実施形態に係る食い込み式管継手の場合は、第2端部44の変形強度が第1端部43の変形強度に比し小さくなっているため、第1端部43の変形に先立ち第2端部44が変形する。締付時ナット回転角Dに対する締付トルクTも、従来のダブルフェルール方式の食い込み式管継手に比しナット30の締付トルクTがナット締付開始当初から小さくなる。また、図5に示すように、第1実施形態に係る食い込み式管継手の場合、部分突出部44aの変形が始まる締付時ナット回転角D1から第1端部43の変形が本格的に始まる締付時ナット回転角D2までの間は、締付トルクTが殆ど増加しない。これは、部分突出部44aの変形が深さ方向にはほとんど変わらずに、軸方向に移動するだけの状態となるからである。
締付時ナット回転角DがD2になると、図3(a)に示すように第1接触面52と第2接触面53とが接触して面接触部51が形成される。そして、面接触部51が形成されることにより、第1部材41に伝達される押圧力も大きくなり、従来と同様の第1端部43の変形が本格的に始まる。また、ナット30の締め付けがさらに進むと、ナット30からの押圧力もさらに強くなり第1端部43の配管Pの外周部への食い込みが大きくなる。第1端部43は、従来のものと同様に、配管Pの外周部への食い込みにより第1端部43と配管Pとの間をシールするとともに配管Pを把持固定する。
図5の特性線図に示すように、本実施形態にかかる食い込み式管継手の締付トルクTは、上述のようにナット30の締付開始直後から従来のものより小さい、加えて、締付時ナット回転角DがD1からD2になるまでの間は殆ど増加しない。このため、ナット30の締付完了時を示す締付時ナット回転角D3における締付トルクT2は、従来のダブルフェルール方式の食い込み式管継手の場合の締付トルクT1より小さくなる。
本実施形態に係る食い込み式管継手は、上記のようなナット締付工程を経て配管が接続されるので、配管接続後に何らかの理由により管軸心CKを中心として配管Pを回転させる力が作用した場合、食い込み部材40の部分突出部44aの側面が配管Pを構成する金属材料に当接しているので、配管P単独の回転が阻止される。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態に係る食い込み式管継手は、以上のような構成及び作用を有するので、次のような効果を奏することができる。
(1−1)第1部材41による継手本体10と配管Pの外周面との間のシール及び配管Pを把持固定する機能を阻害せずに、第2部材42により配管接続後における配管P単独の回転を阻止することができる。また、第1端部43の食い込みより早く第2端部44の食い込みを終了させることができるので、ナット30の締付完了までに配管Pの回転を阻止する構造を完成させることができる。
(1−2)第2端部44の部分突出部44aが配管Pの外周部に食い込んだ状態においては、部分突出部44aの両側に配管Pを構成する金属材料が残存しているので、部分突出部44aと金属材料との接触により配管Pの回転が阻止される。
(1−3)配管Pの外周面を取り囲む円周上に複数の部分突出部44aが形成されているので、円周上の複数の位置で配管Pの回転を阻止する構造が形成される。これにより、配管Pの回転を阻止する耐久性の高い構造が形成される。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る食い込み式管継手について図6〜図9に基づき説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
第2実施形態に係る食い込み式管継手は、第1実施形態において、第2部材42と継手本体10との間に、ナット締付時にナット30と食い込み部材40との共回りを阻止する係合機構55が設けられたものである。
第2部材42は、第1実施形態のものにおける管軸心CK方向における中間部を占める胴部57の外周に、本開示に係る係合機構55の一部を成す係合突起部56が設けられている。また、継手本体10における筒状部21の先端部には、係合突起部56を嵌合させる係合溝22が形成されている。係合溝22の断面は、係合突起部56の断面に対応するように形成されている。
図6及び図8(a)〜図8(b)に示すように、係合突起部56は略半円形の断面形状を成している。図1に示すように、係合突起部56の管軸心CK方向の長さは、ナット締付前の状態において一部が係合溝22に嵌合するものであって、胴部57の管軸心CK方向の長さより短くなっている。
これに対する係合溝22は、図7(a)〜図7(b)に示すように、断面形状が略半円形の凹溝に形成されている。係合溝22は、筒状部21のナット30側の端面から中心線CLに向かって形成されている。第2部材42はナット30の締め込みに従いCK方向に移動するので、係合溝22は、この移動を可能とするように形成されている。
第2実施形態における、第2部材42と継手本体10との間に形成される係合機構55は、上記のように胴部57の係合突起部56と筒状部21の係合溝22とからなる。
このような構成の第2実施形態によれば、ナット締付時におけるナット30と食い込み部材40との共回りが阻止されるので、第1端部43及び第2端部44の食い込み部にねじりが生じない。
第2実施形態に係る食い込み式管継手は、以上のようなもので、第1実施形態に係る食い込み式管継手の(1−1)〜(1−3)と同様の効果を奏することができるとともに、次の効果を奏することができる。
(2−1)ナット30締付時におけるナット30と第2部材42の共回りが阻止されるので、第1端部43及び第2端部44の食い込み部にねじりが生じない。これにより食い込み状態が良好になる。
(2−2)ナット締付時におけるナット30と第2部材42の共回りが阻止されるので、ナット30と配管Pの共回りが阻止される。これにより、配管Pの施工が容易になる。
(変形例)
上記各実施形態に関する説明は、本開示に従う食い込み式管継手の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に従う食い込み式管継手は、例えば以下に示される変形例、及び相互に矛盾しない少なくとも二つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変形例において、上記各実施形態と共通する部分は、上記各実施形態と同一の符号を付してその説明を簡略化する。
・部分突出部44a及びスペース44bの個数は、前記実施形態に限るものではない。部分突出部44aが食い込んだ状態において、食い込み方向の側面に配管Pを構成する金属材料が存在し、適切な回転阻止力が発揮される限りにおいて、部分突出部44aは1個とすることもできるし、2個以上の任意の個数とすることもできる。
・部分突出部44aの形状、例えば断面形状も、部分突出部44aが食い込んだ状態において、食い込み方向の側面に配管Pを構成する金属材料が残存し、適切な回転阻止力が発揮される限りにおいて特に制限されるものではない。
・ナット30と食い込み部材40との共回りを阻止する係合機構55は、胴部57と筒状部21とを円形以外の異形断面で嵌合させ、かつナット締付時における胴部57の管軸心CK方向の移動を可能に構成されているものであれば、種々の形態を取りうる。例えば、係合突起部56の管軸心CKと直角な方向から見た断面形状を略四角形、略三角形等にしてもよい。また係合溝22と係合突起部56とを形成する部材を逆にしてもよい。
・ナット30と食い込み部材40との共回りを阻止する係合機構55は、胴部57と筒状部21との間に平行キーを設置する構造とし、第2部材42の回転を阻止し、ナット締付時における第2部材42の管軸心CK方向への移動を可能とするものでもよい。
・前述の食い込み式管継手は、両端部に同一径の配管Pを接続する種類のものとしていたが、これに拘るものではない。例えば、両端に接続される配管径が異なるものや、配管Pは一端にのみ接続され、他端は容器等に螺合等により取り付けられる種類のものなどの他の種類のものとしてもよい。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
D 締付時ナット回転角
CK 管軸心
CL (管軸心方向における)中心線
P 配管
10 継手本体
11 受け口
12 雄ねじ
13 掴み部
14 当たり面
15 連絡孔
16 環状凹溝
17 挿入穴
18 第1テーパ面
21 筒状部
22 係合溝
30 ナット
31 雌ねじ
32 蓋部
33 配管挿通孔
34 押圧面
40 食い込み部材
41 第1部材
42 第2部材
43 第1端部
44 第2端部
44a 部分突出部
44b スペース
45 被押圧面
46 第3端部
47 第4端部
48 第2テーパ面
51 面接触部
52 第1接触面
53 第2接触面
55 係合機構
56 係合突起部
57 胴部
60 ストッパー
61 突起部

Claims (5)

  1. 配管(P)の先端を挿入する継手本体(10)と、前記継手本体(10)に締め付けられるナット(30)と、前記ナット(30)と前記継手本体(10)との間に取り付けられる食い込み部材(40)とを有する管継手において、
    前記継手本体(10)は、前記食い込み部材(40)を当接させる第1テーパ面(18)を備え、
    前記食い込み部材(40)は、前記継手本体(10)側に配置された環状の第1部材(41)と、前記ナット(30)側に配置された環状の第2部材(42)とからなり、
    前記第1部材(41)は、前記ナット(30)の押圧力を受けて前記第1テーパ面(18)に押し付けられて前記第1テーパ面(18)と前記配管(P)の外周面との間をシールするとともに前記配管(P)に食い込んで前記配管(P)を把持固定する第1端部(43)を備え、
    前記第2部材(42)は、前記第1部材(41)に押し付けられて前記配管(P)に食い込む第2端部(44)を備え、
    前記第2端部(44)は、前記配管(P)の外周部に食い込んだときに前記配管(P)の回転を阻止する構造に形成されている
    管継手。
  2. 前記第2端部(44)は、前記配管(P)の外周面を取り囲む円周上において部分切除されて部分的に軸方向に突出する部分突出部(44a)を残した構造に形成され、かつ、前記ナット(30)の押圧力により前記部分突出部(44a)が前記配管(P)に食い込んだときに、前記部分突出部(44a)の突出方向の両側に前記配管(P)を構成する金属材料が残存する構造に形成されている
    請求項1記載の管継手。
  3. 前記部分突出部(44a)は、前記配管(P)の外周面を取り囲む円周上に、スペース(44b)を介在して複数個形成され、
    前記スペース(44b)は、前記部分突出部(44a)が前記配管(P)の外周部に食い込んだ状態において前記部分突出部(44a)の相互間に前記配管(P)を構成する金属材料が残存する大きさに形成されている
    請求項2記載の管継手。
  4. 前記第1部材(41)は、前記第2部材(42)側に、前記部分突出部(44a)を変形させる第2テーパ面(48)を備えた第4端部(47)を有し、
    前記第2端部(44)及び前記第4端部(47)は、締付時ナット回転角(D)が予め設定された角度まで大きくなったときに、相互に当接する面接触部(51)を形成するように構成されている
    請求項2又は請求項3記載の管継手。
  5. 前記第2部材(42)と前記継手本体(10)との間に、ナット締付時に前記第2部材(42)が回転することを阻止する係合機構(55)が設けられている
    請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の管継手。
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