JP2021025341A - 連結部材付きfrp製構造部材 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、繊維強化プラスチック部材と、その繊維強化プラスチック部材に設けられるコンクリート部材との接合構造が示されている。繊維強化プラスチック部材には、繊維強化プラスチック部材に一体化されてコンクリート部材に埋設される繊維強化プラスチック接合部が設けられている。
特許文献3には、最も外側に位置する外側層、外側層に隣り合う強化層、外側層との間に強化層を挟む内側隣接層を備える構造用集成材が示されている。強化層は、並設された複数本の角状材と強化繊維シートを備えている。
第1の発明の連結部材付きFRP製構造部材(例えば、後述の連結部材付きFRP製構造部材10)は、建物の柱梁架構に用いる繊維強化プラスチック製のFRP製構造部材(例えば、後述の大梁11、11G)の外周面に、他部材(例えば、後述の小梁2)と接合するための金属製の連結部材(例えば、後述の連結部材12、12A〜12H)が取り付けられていることを特徴とする。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る連結部材付きFRP製構造部材10が用いられたFRP構造1の斜視図である。図2および図3は、FRP構造1の側面図および縦断面図である。
FRP構造1は、所定方向に延びる連結部材付きFRP製構造部材10と、この連結部材付きFRP製構造部材10に接合されて連結部材付きFRP製構造部材10に交差する方向に延びる他部材としての小梁2と、を備える。
連結部材付きFRP製構造部材10は、繊維強化プラスチックからなる断面矩形状のFRP製構造部材としての大梁11と、大梁11の外周面に設けられて小梁2が接合される金属製の連結部材12と、を備える。
連結部材12は、大梁11の上部に跨がって設けられた断面略コの字形状のFRP接合部20と、FRP接合部20に設けられて小梁2が接合される他部材接合部30と、を備える。
FRP接合部20は、大梁11の外周の上部に内接する接合面21を有している。FRP接合部20の接合面21は、大梁11の上部の側面および上面にエポキシ系接着剤で接着されている。FRP接合部20の接合面21は、大梁11とFRP接合部20との接着面積を増加させて接着強度を高めるため、図2および図3に示すように、大梁11の中間高さより下方まで延びていることが好ましい。
底板部31は、矩形状の板材であり、その長さ方向両端面は、FRP接合部20の両端面よりも寸法tだけ突出している。小梁2は、この底板部31の上に載置されている。また、底板部31の底面と大梁11との間には、隙間Sが形成されている。
係止部32は、大梁11の長さ方向に延びる矩形状の板材である。
一対の補強部33は、係止部32の大梁11の長さ方向両端に設けられて、大梁11の梁幅方向に延びる矩形状の板材である。この一対の補強部33は、小梁2の側面に当接して挟み込んでいる。
本発明の実証実験として、図5に示すような連結部材付きFRP製構造部材の縮小模型試験体40を製作して、この縮小模型試験体40の火災時における構造性能の確認を行った(載荷加熱試験)。なお、図5では、単板積層材53の表示が省略されている。
具体的には、縮小模型試験体の梁スパン中央部の2点に鉛直荷重を加えて、この状態で、縮小模型試験体の下方に設置した複数のバーナーにより、ISO標準加熱温度曲線に従い30分間の加熱を行った。そして、加熱開始から加熱終了後約150分経過時まで、梁中央位置の鉛直たわみ量を計測するとともに、試験体の損傷状況を目視で確認した。
図6(a)は、図5の縮小模型試験体40のA−A断面図であり、図6(b)は、図5の縮小模型試験体40のB−B断面図である。
縮小模型試験体40は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製の梁41と、梁41の2箇所に設けられた金属製の連結部材42と、を備える。
梁41は、断面ロの字形状の本体50と、この本体50の上に設けられた突出部51と、を備える。梁41の突出部51には、一対のアルミニウム合金製のアングル材52が設けられ、この一対のアングル材52には、梁41の本体50を覆う難燃性の単板積層材(LVL)53が設けられている。
ここで、梁41のCFRPの許容応力度を以下の表に示す。
連結部材42は、図7に示すように、梁41の本体50に跨がって設けられた断面略コの字形状のFRP接合部60と、FRP接合部60の上に設けられた直方体形状の塊部61と、を備える。
図8は、載荷加熱試験の試験結果を示す。この試験結果は、横軸が経過時間であり、縦軸が梁中央の鉛直たわみ量である。図8に示すように、時間の経過にほぼ比例して梁中央の鉛直たわみ量が大きくなっている。よって、炭素繊維強化プラスチック製の梁41に連結部材42を介して荷重を加えたことで、梁41と連結部材42との接合部分に局所的に応力が集中せず、梁41が連結部材42と分離せず屈曲もしていないことが判る。
(1)連結部材12を大梁11の上部に接着した。よって、大梁11に貫通孔を設けてこの大梁11に連結部材をボルト固定した場合と比べて、大梁11を断面欠損させることがなく、また、大梁11に連結部材を溶接固定した場合と比べて、大梁11の母材を傷めたりすることがない。したがって、繊維強化プラスチック製の大梁11を比較的簡単に小梁2に接合できる。
(3)連結部材12を金属製の簡素な構造とした。金属はコンクリートより剛性が高く加工が比較的容易であるので、平鋼や鋼管を使用して容易に連結部材12を製作できる。よって、この金属製の連結部材12を介して小梁2が大梁11に接合されるため、小梁2に生じた応力や変形が大梁11にスムーズに伝達される。
図9は、本発明の第2実施形態に係る連結部材12Aの斜視図である。
本実施形態では、係止部32Aが一対の三角形状の板材である点が、第1実施形態と異なる。
本実施形態によれば、上述の(1)〜(5)の効果に加えて、以下の効果がある。
(6)連結部材12Aの係止部32Aを、矩形状の板材ではなく、一対の三角形状の板材とした。よって、連結部材12Aの係止部32Aを跨いで配置される小梁2の断面欠損を低減できる。
図10は、本発明の第3実施形態に係る連結部材12Bの斜視図である。
本実施形態では、係止部32Bが、板材ではなく2本のスタッド材である点が、第1実施形態と異なる。
本実施形態によれば、上述の(1)〜(5)の効果に加えて、以下の効果がある。
(7)連結部材12Bの係止部32Bを板材ではなくスタッド材とした。よって、この連結部材12Bに接合される小梁2がコンクリート造である場合、係止部を板材とした場合とは異なり、特定の方向に限らず、水平面内の全方向に対して等しくせん断抵抗力を確保できる。
図11は、本発明の第4実施形態に係る連結部材12Cの斜視図である。
本実施形態では、他部材接合部30Cは、底板部、係止部、および補強部を備えておらず、ボルト接合部34を備える点が、第1実施形態と異なる。
ボルト接合部34は、FRP接合部20に立設されて、大梁11の長さ方向に延びる矩形状の板材である。このボルト接合部34には、ボルトが挿通可能な貫通孔35が設けられている。
本実施形態によれば、上述の(1)〜(3)、(5)と同様の効果がある。
図12は、本発明の第5実施形態に係る連結部材12Dの斜視図である。
本実施形態では、他部材接合部30Dが直方体状の底板部31Dを備える点が、第4実施形態と異なる。
本実施形態によれば、上述の(1)〜(5)と同様の効果がある。
図13は、本発明の第6実施形態に係る連結部材12Eの斜視図である。
本実施形態では、底板部31Eの長さ方向両端面が、FRP接合部20の両端面と面一である点が、第1実施形態と異なる。
本実施形態によれば、上述の(1)〜(5)と同様の効果がある。
図14は、本発明の第7実施形態に係る連結部材12Fの斜視図である。図15は、連結部材12Fの分解斜視図である。
本実施形態では、連結部材12FのFRP接合部20Fが分割可能である点が、第1実施形態と異なる。
すなわち、連結部材12FのFRP接合部20Fは、大梁11の外周に全周に亘って内接する接合面21Fを有しており、第1FRP接合部22と第2FRP接合部23とに分割可能である。第1FRP接合部22は、他部材接合部30と一体化されており、この他部材接合部30の底板部31には、第1FRP接合部22の上部を貫通する雌ねじ部36が形成されている。また、第2FRP接合部23の上部にも、雌ねじ部37が形成されている。
この連結部材12Fでは、第2FRP接合部23の上部を第1FRP接合部22の上部に重ねて、他部材接合部30の底板部31の上からボルト38を雌ねじ部36、37に螺合することで、第2FRP接合部23が第1FRP接合部22に固定され、FRP接合部20Fが大梁11の外周を全周に亘って覆うことになる。
本実施形態によれば、上述の(1)〜(5)と同様の効果がある。
図16は、本発明の第8実施形態に係る連結部材12Gの斜視図である。
本実施形態では、大梁11Gが断面円形状であり、FRP接合部20Gが断面半円環形状である点が、第1実施形態と異なる。
また、本実施形態では、他部材接合部30Gは、FRP接合部20Gの上面に立設された係止部32Gと、係止部32Gの両端に設けられた扇形状の補強部33Gと、を備える。本実施形態によれば、上述の(1)〜(5)と同様の効果がある。
図17は、本発明の第9実施形態に係る連結部材12Hの斜視図である。
本実施形態では、係止部32Hが板材ではなく、2本のスタッド材である点が、第8実施形態と異なる。
また、本実施形態では、補強部33Hは、FRP接合部20Gの大梁11Gの長さ方向両端に設けられている。
本実施形態によれば、上述の(1)〜(5)、(7)と同様の効果がある。
例えば、また、上述の各実施形態では、FRP製構造部材を大梁11、11Gとしたが、これに限らず、FRP製構造部材を柱とし、他部材を梁や床スラブとして、柱と梁や床スラブとの接合部分に金属製の連結部材を取り付けてもよい。
10…連結部材付きFRP製構造部材 11、11G…大梁(FRP製構造部材)
12、12A、12B、12C、12D、12E、12F、12G、12H…連結部材
20、20F、20G…FRP接合部 21、21F、21G…接合面
22…第1FRP接合部 23…第2FRP接合部
30、30A、30B、30C、30D、30E、30G、30H…他部材接合部
31、31D、31E…底板部
32、32A、32B、32G、32H…係止部 33、33G、33H…補強部
34…ボルト接合部 35…貫通孔 36、37…雌ねじ部 38…ボルト
40…試験体 41…梁 42…連結部材
50…本体 51…突出部 52…アングル材 53…単板積層材
60…FRP接合部 61…塊部
Claims (3)
- 建物の柱梁架構に用いる繊維強化プラスチック製のFRP製構造部材の外周面に、他部材と接合するための金属製の連結部材が取り付けられていることを特徴とする連結部材付きFRP製構造部材。
- 前記連結部材は、前記FRP製構造部材に接合されるFRP接合部と、前記他部材に接合される他部材接合部と、を備えており、
前記FRP接合部は、前記FRP製構造部材の外周の少なくとも一部に内接する接合面を有し、
前記他部材接合部には、前記他部材と接合するための貫通孔および/または係止部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の連結部材付きFRP製構造部材。 - 前記他部材接合部と前記FRP製構造部材との間には、隙間が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の連結部材付きFRP製構造部材。
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