JP2021024417A - 鉄道車両用袖仕切りおよびその鉄道車両用袖仕切りを備える鉄道車両 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、金属製による袖仕切りで面積を大きくすると袖仕切りの質量がかさむこと、また、軽量化や、コスト削減のため樹脂製単板からなる構成とすると、強度確保が困難であり、車両走行時の振動や乗客が寄りかかったりするなど、過酷な使用に耐えられないこと、さらにまた、袖仕切りの面積を大きくすると、車室内の見通しが悪くなるため、防犯性やデザイン性を欠くこと、といった問題点が残る。
そこで、特許文献1に示すように、軽量化のために薄肉化された樹脂製の表皮部を二枚合わせ、その内部に袖仕切りの面剛性を高めるための内装材を備えることや、また、特許文献2や特許文献3に示すように、袖仕切りにガラス等の透過部を設けることで、防犯性やデザイン性を高めるということが行われている。
特許文献1に係る袖仕切りは、袖仕切りの面剛性を高めるための内装材が芯部材やフレームなど複数の部品から構成されており、部品点数が多く、組立工数がかさむため、コスト増となる。
また、特許文献2に係る袖仕切りも、強化ガラス等の透過部、2枚の仕切り板、枠部、金属製の骨組みなどからなり、部品点数が多く、組立工数がかさむため、コスト増となる。
さらにまた、特許文献3に係る袖仕切りも、仕切板や、枠を構成する上枠、下枠、縦枠および袖取付金などからなり、部品点数が少ないとは言えない。さらに、それぞれの部材をねじ止めしなければならないなど、組立工数がかさむため、コスト増の課題は解消されていない。
(1,5)鉄道車両の車室内側壁に沿って配置される座席の両端部に位置する鉄道車両用袖仕切り、またはそのような鉄道車両用袖仕切りを備える鉄道車両において、車室内側壁に取り付けられるベース枠と、ベース枠の両端部のみと結合されることで、ベース枠とともに仕切板枠を形成する外枠と、仕切板枠内に固定される仕切板と、を備えること、ベース枠、または外枠の、少なくともいずれか一方の、仕切板枠の内周面を形成する面に、凹溝が形成されていること、仕切板は、凹溝内に、弾性部材を介して装着され、ベース枠と、外枠と、が結合されることで、仕切板枠内に固定されること、を特徴とする。
また、鉄道車両50には、ロングシート52に平行して通路54が設けられており、鉄道車両用袖仕切り1の通路54側の端部には、握り棒14が取り付けられている。握り棒14の上端部は、ロングシート52の上方に車室内側壁51に沿って配設された荷棚(図示せず)に接続されている。
ベース枠10の上端面と、外枠11の上端部とが結合され、かつ、ベース枠10の下端部と、外枠11の下端面とが結合され(結合方法の詳細は後述)、略D字形状の仕切板枠20が形成されている。仕切板枠20は、ベース枠10と外枠11との2部品のみから成るため、部品点数が少ない。さらに、ベース枠の両端部のみにおいて外枠を結合することで、仕切板枠20が形成されるため、組立が容易である。部品点数が少なく、組立が容易であるために、組立工数を少なくでき、製造コストの削減を図ることができる。
また、仕切板枠20が略D字形状に形成されているため、仕切板枠20の外枠11により形成される円弧部分が車室内側壁51から張り出すこととなり、鉄道車両用袖仕切りの、乗客が触れる部分に角が無い。角が無いことで、車両の事故時等に乗客が鉄道車両用袖仕切りに打ち付けられたときに怪我をする可能性が低くなる。
鉄道車両用袖仕切り1が組み立てられた状態において、ゴム13Aはベース枠10と仕切板12とによって圧縮され、かつ、ゴム13Bは外枠11と仕切板12とによって圧縮されており、仕切板12は、ゴム13A,13Bが圧縮されることにより生じる弾性力によって、全周から内方向に押圧され、仕切板枠20内に固定されている。仕切板12は、ゴム13A,13Bによって全周から内方向に押圧されているため、仕切板枠20内でがたつくことがない。よって、鉄道車両50走行時の振動によって仕切板枠20内で仕切板12ががたつくことがないため、仕切板枠20が損傷することを防ぐことができる。
ベース枠10は、アルミ合金等からなる鋳物である。鋳型により同一形状を量産可能であるため、より安価に生産可能であり、製造コストの削減に繋がる。また、アルミ等の軽合金を材料とすることで、鉄道車両用袖仕切り1の軽量化を図ることができ、組立作業時において作業者の負担が軽減される。
外枠11は、アルミ合金等からなる鋳物である。鋳型により同一形状を量産可能であるため、より安価に生産可能であり、製造コストの削減に繋がる。また、アルミ等の軽合金を材料とすることで、鉄道車両用袖仕切り1の軽量化を図ることができ、組立作業時において作業者の負担が軽減される。
外枠11の上端部内周面には、ベース枠10の上端面が当接される段差部11cが設けられている。そして、段差部11cには、外枠11の外周側と段差部11cを貫通するボルト受穴11dが設けられている。ボルト受穴11dには、外枠11の外周側からボルトが挿通され、該ボルトは、ベース枠10の上端面に設けられためねじ部10eに螺合される。
突起11eの下端面11b側とは反対側の端部と、下端面11bを貫通するボルト受穴11fが設けられている。ボルト受穴11fには、突起11eの下端面11b側とは反対側からボルトが挿通され、該ボルトは、ベース枠10の段差部10fに設けられためねじ部10gに螺合される。
仕切板12は、略D字形状であり、厚さ約5mmの透過性のある強化ガラスからなる。
ゴム13Aは、図4に示すように直線状であり、長手方向に沿って、仕切板12が装着される溝131Aを備えているため、断面は図3に示すように略コの字状となっている。
溝131Aの幅寸法は、仕切板12に取り付けられる前の状態で、仕切板12の厚みよりも小さく設定されており、仕切板12を溝131Aに挿し込むと、溝131Aが幅方向に拡張され、拡張されたことにより生じる反力により、ゴム13Aが自重で仕切板12から落下しない程度の力で仮固定される。
ゴム13Aの幅寸法は、仕切板12に取り付けられている状態で、ベース枠10の凹溝10aの幅寸法より大きくなるため、凹溝10aに挿し込むと凹溝10aの側壁と仕切板12によりゴム13Aは圧縮され、圧縮されることにより生じる弾性力により、仕切板12が凹溝10a内でがたつくことを防止する。
溝131Bの幅寸法は、仕切板12に取り付けられる前の状態で、仕切板12の厚みよりも小さく設定されており、仕切板12を溝131Bに挿し込むと、溝131Bが幅方向に拡張され、拡張されたことにより生じる反力により、ゴム13Bが自重で仕切板12から落下しない程度の力で仮固定される。
ゴム13Bの幅寸法は、仕切板12に取り付けられている状態で、外枠11の凹溝11aの幅寸法より大きくなるため、凹溝11aに挿し込むと凹溝11aの側壁と仕切板12によりゴム13Aは圧縮され、圧縮されることにより生じる弾性力により、仕切板12が自重で外枠11から落下しない程度の力で仮固定される。仕切板12が凹溝11a内に仮固定されることで、外枠11と仕切板12とをねじ止めすることなく一体化することが可能である。外枠11と仕切板12とが一体化されたものを、車室内側壁51に取り付けられているベース枠10と組み付け、結合することで、仕切板12は凹溝10a,11a内に固定され、鉄道車両用袖仕切り1が完成されるため、例えば、一人の作業者が仕切板12を落下しないよう支えている間に他の作業者が外枠11をベース枠10に取り付ける、というように複数人の作業者を必要とすることなく、鉄道車両用袖仕切り1の組立を行うことができる。このため、人件費の削減ひいては製造コストの削減を図ることができる。
まず、ベース枠10を車室内側壁51に取り付ける。鉄道車両50の車室内側壁51には、ベース枠10を固定するための複数のめねじ部51aが設けられており、当該めねじ部51aの配置間隔は、ベース枠10の凹溝10aの底面に設けられたボルト受穴10cと同一の間隔となっている。車室内側壁51のめねじ部51aと、ベース枠10のボルト受穴10cとの位置が一致するようにベース枠10の取付面10bを鉄道車両50の車室内側壁51に当接させる。そして、ボルト受穴10cにボルトを挿通させ、電動ドライバー等の工具でボルトをめねじ部51aに螺合させる。
ゴム13Bの幅寸法は、仕切板12に取り付けられている状態で、外枠11の凹溝11aの幅寸法より大きくなるため、凹溝11aに挿し込むと凹溝11aの側壁と仕切板12によりゴム13Aは圧縮され、圧縮されることにより生じる弾性力により、仕切板12が自重で外枠11から落下しない程度の力で仮固定される。仕切板12が凹溝11a内に仮固定されることで、外枠11と仕切板12とをねじ止めすることなく一体化することが可能である。
外枠11と仕切板12とが一体化されているため、例えば、一人の作業者が仕切板12を落下しないよう支えている間に他の作業者が外枠11をベース枠10に取り付ける、というように複数人の作業者を必要とすることなく、鉄道車両用袖仕切り1の組立を行うことができる。複数人の作業者を要さずに容易に組立を行うことが出来るため、人件費の削減ひいては製造コストの削減を図ることができる。
(1,5)鉄道車両50の車室内側壁51に沿って配置されるロングシート52の両端部に位置する鉄道車両用袖仕切り1、またはそのような鉄道車両用袖仕切り1を備える鉄道車両50において、車室内側壁51に取り付けられるベース枠10と、ベース枠10の両端部のみと結合されることで、ベース枠10とともに仕切板枠20を形成する外枠11と、仕切板枠20内に固定される仕切板12と、を備えること、ベース枠10、または外枠11の、少なくともいずれか一方の、仕切板枠20の内周面を形成する面に、凹溝10a,11aが形成されていること、仕切板12は、凹溝10a,11a内に、弾性部材(ゴム13A,13B)を介して装着され、ベース枠10と、外枠11と、が結合されることで、仕切板枠20内に固定されること、を特徴とするので、鉄道車両用袖仕切り1は、ベース枠10と、外枠11と、仕切板12とを主な構成要素とし、仕切板12を保持する仕切板枠20は、ベース枠10と外枠11との2部品のみから成るため、部品点数が少ない。さらに、ベース枠10の両端部のみに外枠11を結合することで、仕切板枠20が形成されるため、組立が容易である。部品点数が少なく、組立が容易であるために、組立工数を少なくでき、製造コストの削減を図ることができる。
主な構成要素として、ベース枠10と、外枠11と、仕切板12と、からなる点は、第一の実施形態に係る鉄道車両用袖仕切り1と同様である。
また、ベース枠10の上端面と、外枠11の上端部とが結合され、かつ、ベース枠10の下端部と、外枠11の下端面とが結合され、略D字形状の仕切板枠20が形成されている点も第一の実施形態に係る鉄道車両用袖仕切り1と同様である。
また、ゴム13Aと、仕切板12との間に光源体として棒状のLED15が配置されている。
仕切板12は光透過性のある材質であるため、LED15を発光させれば、LED15の光が前記仕切板12を透過、散乱し、外部に放射されることとなり、乗客は外部に放射された光を視認することができる。
例えば、鉄道車両50がホームに停車するときに鉄道車両進行方向に対して左右どちらの側扉53が開くのか、開く側扉53の側に配置される鉄道車両用袖仕切り1のLED15を発光させることで、乗客を案内することができる。また、停電時にLED15を発光させれば、仕切板12を通じて放射されるLED15の発する光により車室内を照らすことができ、非常灯として活用が可能である。
(4,8)(1,5)乃至(3,7)のいずれか1つに記載の鉄道車両用袖仕切り1、または鉄道車両用袖仕切り1を備える鉄道車両50において、仕切板12が、光透過性の材質からなること、凹溝10a内に、光源体としてLED15が配置されること、LED15が発する光が、前記仕切板12を透過、散乱し、外部に放射されること、を特徴とするので、LED15の発する光が、光透過性の仕切板12を通じて、鉄道車両用袖仕切り1の外部に放射される。したがって、乗客は外部に放射された光を視認することができる。例えば、鉄道車両50がホームに停車するときに鉄道車両進行方向に対して左右どちらの側扉53が開くのか、開く側扉53側に配置される鉄道車両用袖仕切り1のLED15を発光させることで、乗客を案内することができる。また、停電時にLED15を発光させれば、仕切板12を通じて放射されるLED15の発する光により車室内を照らすことができ、非常灯として活用が可能である。
図6および8に示すように、鉄道車両用袖仕切り30は、L字形状のベース枠31と、略三角形状の外枠32と、略三角形状の仕切板33と、外枠32に挿入される略三角形状の第2の仕切板34とを主要な構成要素としている。
ベース枠31と、外枠32とが、外枠32の三辺のうち最も長い辺がベース枠31とともに略三角形状を形成するように配置され、外枠32がベース枠31の上端面と、下端部とで結合されることで、仕切板枠40が形成されている。
仕切板枠40は、ベース枠31と外枠32との2部品のみから成るため、部品点数が少ない。さらに、ベース枠31の両端部のみにおいて外枠32を結合することで、仕切板枠40が形成されるため、組立が容易である。部品点数が少なく、組立が容易であるために、組立工数を少なくでき、製造コストの削減を図ることができる。
すなわち、図7に示すように、鉄道車両用袖仕切り1が組み立てられた状態において、ゴム35Aはベース枠31と仕切板33とによって圧縮されている。また、ゴム35Bは、仕切板33と、第2の仕切板34とによって圧縮されている。ゴム35A,35Bが圧縮されることにより生じる弾性力によって、仕切板33は押圧され、仕切板枠40内でがたつくことがない。また、第2の仕切板は、ゴム35Bに生じる弾性力より、図7中左側に押圧され、外枠32内でがたつくことがない。よって、鉄道車両50走行時の振動によって仕切板枠40内で仕切板33と、第2の仕切板34ががたつくことがないため、仕切板枠40が損傷することを防ぐことができる。
ベース枠31は、アルミ合金等からなる鋳物である。鋳型により同一形状を量産可能であるため、より安価に生産可能であり、製造コストの削減に繋がる。また、アルミ等の軽合金を材料とすることで、鉄道車両用袖仕切り30の軽量化を図ることができ、組立作業時において作業者の負担が軽減される。
外枠32は、アルミ合金等からなる鋳物である。鋳型により同一形状を量産可能であるため、より安価に生産可能であり、製造コストの削減に繋がる。また、アルミ等の軽合金を材料とすることで、鉄道車両用袖仕切り30の軽量化を図ることができ、組立作業時において作業者の負担が軽減される。
外枠32の三辺のうち最も長い辺の上端部には、ベース枠31の上端面が当接される突起部32cが設けられている。そして、突起部32cには、突起部の上面側と下面側とを貫通するボルト受穴32dが設けられている。ボルト受穴32dには、突起部上面側からボルトが挿通され、該ボルトは、ベース枠31の上端面に設けられためねじ部31dに螺合される。
仕切板枠40は、ベース枠31と外枠32との2部品のみからなるため、部品点数が少ない。さらに、ベース枠31の両端部のみにおいて外枠32を結合することで、仕切板枠40が形成されるため、組立が容易である。部品点数が少なく、組立が容易であるために、組立工数を少なくでき、製造コストの削減を図ることができる。
仕切板33は、略三角形状であり、ベース枠31と外枠32の最も長い辺とにより形成される三角形状と略相似形状である。また、車室内側壁51側の端部には、ベース枠31の凹溝31aに挿し込まれる挿込部33bが形成されている。
また、仕切板33は、アルミ押出形材からなるため、仕切板33の座席側の面と、通路空間に面した面とが複数のリブ33aで接続された形状とすることができ、強度の向上に繋がる。また、仕切板33の生産時においては、まず長方形状の押出形材を製作しておき、当該長方形状の押出形材を対角線上で切断することで、二枚の仕切板33を生産することができるため、生産効率が良い。そして、表面には装飾性のあるメラミン化粧板が張り付けられている。
仕切板33にメラミン化粧板を張り付け、第2の仕切板34が透過性のあるガラス板であるため、デザインバリエーションが豊富になり、デザイン性の向上を図ることができる。
ゴム35Aは、直線状であり、仕切板33の挿込部33bを挿し込む溝351Aを備えているため、断面はコの字状となっている。
溝351Aの幅寸法は、挿込部33bに取り付けられる前の状態で、挿込部33bの厚みよりも小さく設定されており、仕切板33を溝351Aに挿し込むと、溝351Aが幅方向に拡張され、拡張された反力によりゴム35Aが自重で挿込部33bから落下しない程度の力で仮固定される。また、ゴム35Aの幅寸法は、挿込部33bに取り付けられている状態で、ベース枠31の凹溝31aの幅寸法より大きくなるため、凹溝31aに挿し込むと凹溝31aの側壁と挿込部33bによりゴム35Aは圧縮され、圧縮されることにより生じる弾性力により、仕切板33が凹溝31a内でがたつくことを防止する。仕切板33のがたつきが防止され、さらに、仕切板33は、ベース枠31の車室内側壁51から略直角に突出する辺の上に乗せることができるため、ベース枠31と仕切板33とをねじ止めすることなく一体化することができる。ベース枠31と仕切板33とが一体化されたものに、外枠32と組み付け、結合することで、仕切板33は仕切板枠40内に固定され、鉄道車両用袖仕切り30が完成されるため、例えば、一人の作業者が仕切板33を落下しないよう支えている間に他の作業者が外枠をベース枠に取り付ける、というように複数人の作業者を必要とすることなく、鉄道車両用袖仕切り30の組立を行うことができる。複数人の作業者を要さずに容易に組立を行うことが出来るため、人件費の削減ひいては製造コストの削減を図ることができる。
外枠32の仕切板挿込スロット32bに、第2の仕切板34が挿入され、挿入された第2の仕切板34の上から、ゴム35Bが仕切板挿込スロット32bに取り付けられる。
スロット挿込部352Bの幅寸法は、仕切板挿込スロット32bの幅寸法よりも大きく設定されており、スロット挿込部352Bを仕切板挿込スロット32bに挿し込むと、スロット挿込部352Bは仕切板挿込スロット32bに圧縮される。圧縮されることにより生じる弾性力によって、仕切板挿込スロット32bに挿入された第2の仕切板34が、自重で滑り落ちてこない程度の力で、仮固定される。第2の仕切板34が、外枠32内で仮固定されていることで、外枠32と第2の仕切板34とをねじ止めすることなく一体化することが可能である。
まず、ベース枠31を車室内側壁51に取り付ける。取付方法は、第1の実施形態に係る鉄道車両用袖仕切り1と同様である。ベース枠31を車室内側壁51に取り付けた状態では、L字の短い方の辺が車室内側壁51から略垂直に突出した状態となる。
ゴム35Aの幅寸法は、挿込部33bに取り付けられている状態で、ベース枠31の凹溝31aの幅寸法より大きくなるため、凹溝31aに挿し込むと凹溝31aの側壁と挿込部33bによりゴム35Aは圧縮され、圧縮されることにより生じる弾性力により、仕切板33が凹溝31a内でがたつくことを防止する。仕切板33のがたつきが防止され、さらに、仕切板33は、ベース枠31の車室内側壁51から略直角に突出する辺の上に乗せることができるため、ベース枠31と仕切板33とをねじ止めすることなく一体化することができる。
スロット挿込部352Bの幅寸法は、仕切板挿込スロット32bの幅寸法よりも大きく設定されており、スロット挿込部352Bを仕切板挿込スロット32bに挿し込むと、スロット挿込部352Bは仕切板挿込スロット32bに圧縮される。圧縮されることにより生じる弾性力によって、仕切板挿込スロット32bに挿入された第2の仕切板34が、自重で滑り落ちてこない程度の力で、仮固定される。第2の仕切板34が、外枠32内で仮固定されていることで、外枠32と第2の仕切板34とをねじ止めすることなく一体化することができる。
ベース枠31と仕切板33とが一体化されており、かつ、外枠32と第2の仕切板34とが一体化されているため、例えば、一人の作業者が仕切板33や第2の仕切板34を落下しないよう支えている間に他の作業者が外枠32をベース枠31に結合させる、というように複数人の作業者を必要とすることなく、鉄道車両用袖仕切り30の組立を行うことができる。このため、人件費の削減ひいては製造コストの削減を図ることができる。
さらに、ベース枠31の下端部に設けられたボルト受穴31eに、ベース枠31の下面側からボルトを挿通し、該ボルトを、電動ドライバー等の工具を用いて、外枠32の下端部に設けられためねじ部32eに螺合する。
さらに、仕切板33と、第2の仕切板34とは、ベース枠31と外枠32との結合作業によって固定されることとなるため、仕切板33と、第2の仕切板34とを固定するための特別な工程が必要ない。特別な工程を必要としないことで、組立工数が少なく、製造コストの削減が可能である。
(3,7)(1,5)に記載の鉄道車両用袖仕切り30、または鉄道車両用袖仕切り30を備える鉄道車両50において、ベース枠31は、略L字形状であり凹溝31aを備えること、外枠32は、略三角形状であること、ベース枠31と、外枠32とは、外枠32の1辺が、ベース枠31とともに略三角形状を形成するように配置され、外枠32が、ベース枠31の上端面および下先端部で結合されること、鉄道車両用袖仕切り30は、外枠32に挿入される第2の仕切板34を備えること、外枠32に、第2の仕切板34を挿し込む仕切板挿込スロット32bと、仕切板用窓32aと、が形成され、仕切板挿込スロット32bに挿し込まれた第2の仕切板34が、仕切板用窓32aをふさいでいること、を特徴とするので、ベース枠31が凹溝31aを備えるため、ベース枠31と仕切板33とをねじ止めすることなく一体化することが可能である。ベース枠31と仕切板33とが一体化されたものに、外枠32と組み付け、結合することで、仕切板33は仕切板枠40内に固定され、鉄道車両用袖仕切り30が完成されるため、複数人の作業者を要さずに容易に組立を行うことが出来るため、人件費の削減ひいては製造コストの削減を図ることができる。
例えば、第1の実施形態において、仕切板12は、強化ガラスである旨の説明をしているが、材質を強化ガラスに限定する趣旨ではない。例えば、樹脂製の仕切板としても良い。また、仕切板12にメラミン化粧板などを貼付し、鉄道車両用袖仕切り1を意匠性の高いデザインとすることも可能である。
さらにまた、第3の実施形態において、仕切板33が押出形材であり、第2の仕切板34が強化ガラスである旨の説明をしているが、材質をこれらに限定する趣旨ではない。例えば、材質を樹脂にすることも可能である。
10 ベース枠
10a 凹溝
11 外枠
11a 凹溝
12 仕切板
13A ゴム(弾性部材の一例)
13B ゴム(弾性部材の一例)
15 LED
20 仕切板枠
50 鉄道車両
51 車室内側壁
52 ロングシート
Claims (8)
- 鉄道車両の車室内側壁に沿って配置される座席の端部に位置する鉄道車両用袖仕切りにおいて、
前記車室内側壁に取り付けられるベース枠と、前記ベース枠の両端部のみと結合されることで、前記ベース枠とともに仕切板枠を形成する外枠と、前記仕切板枠内に固定される仕切板と、を備えること、
前記ベース枠、または前記外枠の、少なくともいずれか一方の、前記仕切板枠の内周面を形成する面に、凹溝が形成されていること、
前記仕切板は、前記凹溝内に、弾性部材を介して装着され、前記ベース枠と、前記外枠と、が結合されることで、前記仕切板枠内に固定されること、
を特徴とする鉄道車両用袖仕切り。 - 請求項1に記載の鉄道車両用袖仕切りにおいて、
前記ベース枠は、直線形状であること、
前記外枠は略円弧状であり、前記凹溝を備えること、
前記仕切板枠は、
前記ベース枠の上端面と、前記外枠の上端部内面とが、接するように結合され、かつ、前記ベース枠の下端部の前記車室内側壁の側とは反対側の面と、前記外枠の下端面とが、接するように結合されることで、略D字形状に形成されること、
を特徴とする鉄道車両用袖仕切り。 - 請求項1に記載の鉄道車両用袖仕切りにおいて、
前記ベース枠は、略L字形状であり、前記凹溝を備えること、
前記外枠は、略三角形状であること、
前記ベース枠と、前記外枠とは、前記外枠の1辺が、前記ベース枠とともに略三角形状を形成するように配置され、前記外枠が、前記ベース枠の上端面および下先端部で結合されること、
前記鉄道車両用袖仕切りは、前記外枠に挿入される第2の仕切板を備えること、
前記外枠に、前記第2の仕切板を挿し込む仕切板挿込スロットと、仕切板用窓と、が形成され、前記仕切板挿込スロットに挿し込まれた前記第2の仕切板が、前記仕切板用窓をふさいでいること、
を特徴とする鉄道車両用袖仕切り。 - 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の鉄道車両用袖仕切りにおいて、
前記仕切板が、光透過性の材質からなること、
前記凹溝内に、光源体が配置されること、
前記光源体が発する光が、前記仕切板を透過し、外部に放射されること、
を特徴とする鉄道車両用袖仕切り。 - 鉄道車両の車室内側壁に沿って配置される座席の端部に位置する鉄道車両用袖仕切りを備える鉄道車両において、
前記鉄道車両用袖仕切りは、前記車室内側壁に取り付けられるベース枠と、前記ベース枠の両端部のみと結合されることで、前記ベース枠とともに仕切板枠を形成する外枠と、前記仕切板枠内に固定される仕切板と、を備えること、
前記ベース枠、または前記外枠の、少なくともいずれか一方の、前記仕切板枠の内周面を形成する面に、凹溝が形成されていること、
前記仕切板は、前記凹溝内に、弾性部材を介して装着され、前記ベース枠と、前記外枠と、が結合されることで、前記仕切板枠内に固定されること、
を特徴とする鉄道車両用袖仕切りを備える鉄道車両。 - 請求項5に記載の鉄道車両用袖仕切りを備える鉄道車両において、
前記ベース枠は、直線形状であること、
前記外枠は略円弧状であり、前記凹溝を備えること、
前記仕切板枠は、
前記ベース枠の上端面と、前記外枠の上端部内面とが、接するように結合され、かつ、前記ベース枠の下端部の前記車室内側壁の側とは反対側の面と、前記外枠の下端面とが、接するように結合されることで、略D字形状に形成されること、
を特徴とする鉄道車両用袖仕切りを備える鉄道車両。 - 請求項5に記載の鉄道車両用袖仕切りを備える鉄道車両において、
前記ベース枠は、略L字形状であり、前記凹溝を備えること、
前記外枠は、略三角形状であること、
前記ベース枠と、前記外枠とは、前記外枠の1辺が、前記ベース枠とともに略三角形状を形成するように配置され、前記外枠が、前記ベース枠の上端面および下先端部で結合されること、
前記鉄道車両用袖仕切りは、前記外枠に挿入される第2の仕切板を備えること、
前記外枠に、前記第2の仕切板を挿し込む仕切板挿込スロットと、仕切板用窓と、が形成され、前記仕切板挿込スロットに挿し込まれた前記第2の仕切板が、前記仕切板用窓をふさいでいること、
を特徴とする鉄道車両用袖仕切りを備える鉄道車両。 - 請求項5乃至7のいずれか1つに記載の鉄道車両用袖仕切りを備える鉄道車両において、
前記仕切板が、光透過性の材質からなること、
前記凹溝内に、光源体が配置されること、
前記光源体が発する光が、前記仕切板を透過し、外部に放射されること、
を特徴とする鉄道車両用袖仕切りを備える鉄道車両。
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