JP2021023246A - 油性菓子 - Google Patents

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【課題】本発明の課題は、カカオ風味の余韻が楽しめる油性菓子を開発することである。また、本発明のまた別の課題は、無脂カカオ固形分を豊富に含み、嗜好性が高い油性菓子を開発することである。【解決手段】糖およびカカオ固形分を含む油性菓子であって、前記糖に含まれる、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量が、300〜4800質量ppmである、前記油性菓子。前記糖が、精製糖と含糖蜜糖とを含む、油性菓子。【選択図】なし

Description

本発明は、油性菓子、特にカカオ固形分の含有量が高い油性菓子に関する。
油性菓子は、油脂が連続相をなす菓子であり、チョコレートに代表される。チョコレートは、主に、砂糖、カカオマス、粉乳およびココアバターなどを原料とする。チョコレートは、これらの原料が微粉砕され、その後冷却固化されて、製造される。チョコレートは、常温では固形である。しかし、チョコレートは、口の中の熱によって速やかに溶けるので、口どけがよい。また、チョコレートは、良好なカカオの風味が好まれる、嗜好性の高い菓子である。
また、近年では、ポリフェノールなどのカカオ成分の健康効果が注目され、カカオ成分を豊富に含むチョコレートが開発されている(例えば、非特許文献1)。
高カカオをうたったチョコレート(結果報告) 独立行政法人 国民生活センター 平成20年2月6日発行 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/01/dl/s0114-10j.pdf
一方で、口どけのよいチョコレートは、カカオ風味の余韻が短く感じられることがある。また、カカオ成分、特にカカオの無脂固形分(無脂カカオ固形分)を豊富に含むチョコレートは、砂糖が無脂カカオ固形分に置き換えられるので、甘味が低下し、苦みが強くなる。したがって、カカオの無脂固形分を豊富に含むチョコレートは、総じて嗜好性が低下する傾向にある。
したがって、本発明の課題は、カカオ風味の余韻が楽しめる油性菓子を開発することである。また、本発明のまた別の課題は、無脂カカオ固形分を豊富に含み、嗜好性が高い油性菓子を開発することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、油性菓子に含まれる糖の、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量を調整することで、油性菓子を食したときのカカオ風味が持続すること、また、無脂カカオ固形分を豊富に含む油性菓子の苦みと甘味のバランスがとれ、嗜好性が高まること、を見出した。これにより本発明は完成された。
すなわち、本発明は、以下の態様をとり得る。
(1)糖およびカカオ固形分を含む油性菓子であって、前記糖に含まれる、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量が、300〜4800質量ppmである、前記油性菓子。
(2)前記糖が、精製糖と含糖蜜糖とを含む、(1)の油性菓子。
(3)前記カカオ固形分の含有量が、40〜90質量%である、(1)または(2)の油性菓子。
(4)無脂カカオ固形分の含有量が、8〜45質量%である、(1)〜(3)の何れか1つの油性菓子。
(5)前記無脂カカオ固形分が、フレーバービーンズ由来の無脂カカオ固形分を含む、(4)の油性菓子。
(6)前記無脂カカオ固形分に占めるアルカリ処理無脂カカオ固形分の含有量が、50質量%以下である、(4)または(5)の油性菓子。
(7)糖およびカカオ固形分を含む油性菓子の製造方法であって、前記糖に含まれる、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量を、300〜4800質量ppmに調製する工程を含む、前記油性菓子の製造方法。
本発明により、食したときにカカオ風味の余韻が残る油性菓子を提供できる。また、本発明により、無脂カカオ固形分を豊富に含み、嗜好性が高い油性菓子を提供できる。
以下、本発明の実施の態様について詳細に説明を行う。
本発明の油性菓子は、油脂の連続相からなるマトリックスに、可食成分、例えば、ココアパウダー、糖および乳固形分などの微粉砕物を懸濁させた食品である。任意には各種の添加剤、香料などを添加してもよい。油性菓子の例としては、チョコレート、ファットクリーム、およびバタークリームなどが挙げられる。例えば、チョコレートは、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」(全国チョコレート業公正取引協議会)乃至法規に規定されているチョコレートに限定されない。チョコレートは、食用油脂および糖類を主原料とする。主原料には、必要に応じてカカオ成分(カカオマス、ココアパウダー等)、乳製品、香料、または乳化剤等を加える。かかるチョコレートは、チョコレート製造の工程(混合工程、微粒化工程、精練工程、成形工程、および冷却工程等の全部乃至一部)を経て製造される。また、本発明におけるチョコレートは、ダークチョコレートおよびミルクチョコレートの他に、ホワイトチョコレートおよびカラーチョコレートを含む。
本発明の油性菓子は糖を含む。本発明の油性菓子に含まれる糖としては、例えば、ショ糖(砂糖)、乳糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、還元澱粉糖化物、液糖、酵素転化水飴、異性化液糖、ショ糖結合水飴、還元糖ポリデキストロース、オリゴ糖、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトース、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、ラフィノース、およびデキストリンなどが挙げられる。しかし、本発明の油性菓子に含まれる糖は、好ましくは、サトウキビ、サトウ大根、ココナッツ、から選ばれる1種以上を原料とする、分蜜糖、含蜜糖などが挙げられる。より具体的には、白双糖、グラニュー糖、上白糖、中双糖、三温糖、ブラウンシュガー、黒糖などが挙げられる。本発明の油性菓子に含まれる糖は、上記の糖の1種単独であってもよく、あるいは2種以上の配合であってもよい。より好ましくは、精製工程で糖蜜が取り除かれた精製糖と糖蜜を含有する糖(含糖蜜糖)との混合物である。本発明のチョコレートに占める糖の含有量は、好ましくは10〜55質量%であり、より好ましくは15〜45質量%であり、さらに好ましくは20〜35質量%である。
本発明の油性菓子に含まれる糖は、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量が、300〜4800質量ppmであり、好ましくは800〜4300質量ppmであり、より好ましくは1000〜4000質量ppmである。本発明の油性菓子に含まれる糖の、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量の調製は、上記含有量である糖を選択し、単独で使用してもよいし、複数の糖を使用して、その構成から比例計算してもよい。例えば、油性菓子に含まれる糖が、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量が、30ppmのグラニュー糖と12000ppmの黒糖との、質量比6:4からなる場合、油性菓子に含まれる糖の、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量は、30×0.6+12000×0.4=4800ppmである。本発明の油脂組成物に含まれる糖の、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量が、上記範囲内にあると、チョコレートを食した際に、カカオ感の余韻を感じ易くなる。なお、糖に含まれる、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの含有量は、従来公知の原子吸光光度法または誘導結合プラズマ発光分析法で測定できる。例えば、日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアルの第2章 無機質 に準じて測定できる。
本発明の油性菓子は、好ましくはカカオ固形分を含有する。カカオ固形分は、カカオ豆に由来する固形分であり、5質量%未満(より好ましくは3質量%未満)の水を含んでいてもよい。より具体的には、カカオマス、ココアパウダー、ココアバターなどが挙げられる。本発明の油性菓子に含まれるカカオ固形分は、好ましくは40〜90質量%であり、より好ましくは50〜85質量%であり、さらに好ましくは55〜80質量%である。本発明の油脂菓子のカカオ固形分の含有量が上記範囲にあると、カカオ風味の豊かな油性菓子を得やすい。
本発明の油性菓子は、好ましくは無脂カカオ固形分を含有する。無脂カカオ固形分は、カカオ固形分より、油脂分(ココアバター分)を除いた部分である。例えば、55質量%のココアバターを含むカカオマスに含まれる無脂カカオ固形分は、45質量%である。カカオ固形分の油脂含有量は、ソックスレー法などの常法に従って測定できる。本発明の油性菓子に含まれる無脂カカオ固形分は、好ましくは8〜45質量%であり、より好ましくは18〜40質量%であり、さらに好ましくは22〜37質量%である。本発明の油脂菓子の無脂カカオ固形分の含有量が上記範囲にあると、カカオ風味が豊かで甘味との調和がとれた油性菓子を得やすい。
本発明の油性菓子が無脂カカオ固形分を含む場合、無脂カカオ固形分は、好ましくは、クリオロ種、トニタリオ種、それらの派生種、のカカオ豆の1種あるいは2種以上に由来する無脂カカオ固形分を含む。前記カカオ豆は、好ましくは国際ココア機関(ICCO:International Cocoa Organization)で定義されたフレーバービーンズとして取引される。本発明の油性菓子に含まれる無脂カカオ固形分に占める、前記カカオ豆由来の無脂カカオ固形分の割合は、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは30質量%以上であり、さらに好ましくは50質量%以上である。本発明の油性菓子に含まれる無脂カカオ固形分に占める、前記カカオ豆由来の無脂カカオ固形分の割合が上記範囲内にあると、カカオ風味が豊かで甘味との調和がとれた油性菓子を得やすい。
本発明の油性菓子が無脂カカオ固形分を含む場合、無脂カカオ固形分に占めるアルカリ処理された無脂カカオ固形分の割合は、好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下である。本発明の油性菓子に含まれる無脂カカオ固形分に占める、アルカリ処理無脂カカオ固形分の割合が上記範囲内にあると、カカオ風味が豊かで甘味との調和がとれた油性菓子を得やすい。
本発明の油性菓子に占める油脂の含有量は、好ましくは28〜58質量%であり、より好ましくは30〜54質量%であり、さらに好ましくは、32〜50質量%である。なお、本発明の油性菓子に含まれる油脂は、ココアバターなどの油脂そのものだけではなく、カカオマス、ココアパウダー、全脂粉乳などの油性菓子の原料中に含まれる油脂も全て合計したものである。例えば、一般的に、カカオマスの油脂(ココアバター)含有量は55質量%(含油率0.55)であり、ココアパウダーの油脂(ココアバター)含有量は11質量%(含油率0.11)であり、全脂粉乳の油脂(乳脂)含有量は25質量%(含油率0.25)であるから、油性菓子に含まれる油脂の含有量は、各原料の油性菓子中の配合量(質量%)に含油率を掛け合わせたものを合計した値となる。
本発明の油性菓子は、本発明の効果を損なわず、かつ、食用に適する限り、ココアバター以外の油脂を含んでもよい。当該油脂としては、例えば、パーム油、パーム分別油(パームオレインおよびパームスーパーオレイン等)、シア脂、シア分別油、サル脂、サル分別油、イリッペ脂、大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ひまわり油、米油、コーン油、ゴマ油、オリーブ油、ヤシ油、パーム核油、および乳脂、ならびにこれらを含む混合油、加工油脂などが挙げられる。
本発明の油性菓子には、糖およびカカオ固形分以外にも、油性菓子に一般的に配合される原料を使用してもよい。具体的には、例えば、全脂粉乳および脱脂粉乳などの乳製品、大豆粉、大豆蛋白、果実加工粉末、野菜加工粉末、抹茶粉末、およびコーヒー粉末などの各種粉末、高甘味度甘味料、ガム類、澱粉類、乳化剤、酸化防止剤、着色料、ならびに香料が挙げられる。しかし、本発明の油性菓子に占める、糖およびカカオ固形分以外の成分の割合は、好ましくは35質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下であり、さらに好ましくは25質量%以下であり、ことさらに好ましくは0〜10質量%であり、最も好ましくは0〜5質量%である。
本発明の油性菓子は、糖に含まれる、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量を、300〜4800質量ppmに調製することを除いては、従来公知の方法により製造できる。例えば、油性菓子がチョコレートである場合、油脂、カカオ成分、糖、乳製品、および乳化剤などの原料を使用して、混合工程、微粒化工程(リファイニング)、精練工程(コンチング)、テンパリング工程(必要に応じて)および冷却工程などを経て、製造できる。
本発明の油性菓子は、型抜き、カッティング、または絞り出し、された塊として、そのまま食することができる。その他、ベーカリー食品や冷菓、例えば、パン、クッキー、ビスケット、およびアイスクリームなどの、コーティング材料、フィリング材料、または、生地へ混ぜ込むチップ材料、として使用できる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。しかし、これらの例示により本発明は限定されない。
以下の糖を準備した。
精製糖1(グラニュー糖)、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量30質量ppm。
含糖蜜糖1(素焚糖)ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量3800質量ppm。
含糖蜜糖2(和三盆糖)ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量2900質量ppm。
含糖蜜糖3(黒糖)ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量14000質量ppm。
以下のカカオマスを準備した。
カカオマス1(フォラステロ種、ベースビーンズ)
カカオマス2(フォラステロ種、ベースビーンズ、アルカリ処理)
カカオマス3(トリニタリオ種、フレーバービーンズブレンド*)
*ICCO認定のフレーバービーンズ由来のカカオマスのブレンド
<チョコレートの製造1>
表1の原料配合を用いて、実施例1〜3および比較例1、2のチョコレートを製造した。すなわち、常法に従って、混合、微粒化(リファイニング)、精練(コンチング)、の各工程を経た融液状のチョコレートを、テンパリングし、成形型を用いて、冷却固化した。得られたチョコレートの品質を、以下の<チョコレートの評価1>に記載の方法により、評価した。
<チョコレートの評価1>
上記の方法により製造した、実施例1〜3および比較例1、2のチョコレートを食した時の、甘味とカカオ風味の強さとを、6名の専門パネラーにより、以下の評価方法に従って評価した。評価結果は、表1に示される。

(1)甘味の評価方法
比較例1のチョコレートを口に含んでから5秒後の甘味の強さを3とし、パネラー間での甘味の平準化を十分に行った。チョコレートを口に含んでから、3秒後、6秒後、9秒後、に感じる甘味の強さを、弱い甘味から強い甘味の方向に、1、2、3、4、5の5段階で評価し、パネラー間の平均値を甘味の強さとした。

(2)カカオ感(カカオ風味)の評価方法
比較例1のチョコレートを口に含んでから5秒後のカカオ感の強さを3とし、パネラー間でのカカオ感の平準化を十分に行った。チョコレートを口に含んでから、3秒後、6秒後、9秒後、に感じるカカオ感の強さを、弱いカカオ感から強いカカオ感の方向に、1、2、3、4、5の5段階で評価し、パネラー間の平均値をカカオ感の強さとした。
Figure 2021023246

表1より明らかなように、実施例1〜3の各チョコレートは、比較例1のチョコレートと比較して、甘味が控えめであり、かつ、9秒後においてもカカオ感を強く感じるので、比較例1と比較して、全体的にカカオ感に厚みが感じられ、また程よく余韻が残る。比較例2は、甘味は控えめであるが、黒糖のロースト感が強く、カカオ風味を打ち消してしまった。
<チョコレートの製造2>
表2の原料配合を用いて、実施例4、5および比較例3、4のチョコレートを、製造した。すなわち、常法に従って、混合、微粒化(リファイニング)、精練(コンチング)、の各工程を経た融液状のチョコレートを、テンパリングし、成形型を用いて、冷却固化した。得られたチョコレートの品質を、以下の<チョコレートの評価2>に記載の方法により、評価した。
<チョコレートの評価2>
上記の方法により製造した、比較例3と実施例4、および、比較例4と実施例5、のチョコレートを、それぞれペアとした。10名の一般パネラーに、それぞれのペアを食べ比べてもらい、カカオ感(風味)の強い方に一人につき1点を加算する方法で、各ペアにおけるカカオ感の強さを比較した。評価結果は、表2に示される。
Figure 2021023246

<チョコレートの製造3>
表1の原料配合を用いて、実施例6〜8および比較例5、6のチョコレートを製造した。すなわち、常法に従って、混合、微粒化(リファイニング)、精練(コンチング)、の各工程を経た融液状のチョコレートを、テンパリングし、成形型を用いて、冷却固化した。得られたチョコレートの品質を、以下の<チョコレートの評価3>に記載の方法により、評価した。
<チョコレートの評価3>
上記の方法により製造した、実施例6〜8および比較例5、6のチョコレートを食した時の、甘味とカカオ風味の強さとを、6名の専門パネラーにより、以下の評価方法に従って評価した。評価結果は、表3に示される。

(1)甘味の評価方法
比較例5のチョコレートを口に含んでから5秒後の甘味の強さを3とし、パネラー間での甘味の平準化を十分に行った。チョコレートを口に含んでから、9秒後、に感じる甘味の強さを、弱い甘味から強い甘味の方向に、1、2、3、4、5の5段階で評価し、パネラー間の平均値を甘味の強さとした。

(2)カカオ感(カカオ風味)の評価方法
比較例5のチョコレートを口に含んでから5秒後のカカオ感の強さを3とし、パネラー間でのカカオ感の平準化を十分に行った。チョコレートを口に含んでから、9秒後、に感じるカカオ感の強さを、弱いカカオ感から強いカカオ感の方向に、1、2、3、4、5の5段階で評価し、パネラー間の平均値をカカオ感の強さとした。

(3)風味のバランスの評価方法
比較例5のチョコレートの、甘味、カカオ感などを総合した風味のバランスを3とし、パネラー間での風味のバランスの平準化を十分に行った。風味のバランスを、悪いから良い方向に、1、2、3、4、5の5段階で評価し、パネラー間の平均値を風味のバランスの良さ(美味しさ)とした。
Figure 2021023246

Claims (7)

  1. 糖およびカカオ固形分を含む油性菓子であって、
    前記糖に含まれる、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量が、300〜4800質量ppmである、前記油性菓子。
  2. 前記糖が、精製糖と含糖蜜糖とを含む、請求項1に記載の油性菓子。
  3. 前記カカオ固形分の含有量が、40〜90質量%である、請求項1または2に記載の油性菓子。
  4. 無脂カカオ固形分の含有量が、8〜45質量%である、請求項1〜3の何れか1項に記載の油性菓子。
  5. 前記無脂カカオ固形分が、フレーバービーンズ由来の無脂カカオ固形分を含む、請求項4に記載の油性菓子。
  6. 前記無脂カカオ固形分に占めるアルカリ処理無脂カカオ固形分の含有量が、50質量%以下である、請求項4または5に記載の油性菓子。
  7. 糖およびカカオ固形分を含む油性菓子の製造方法であって、
    前記糖に含まれる、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの合計含有量を、300〜4800質量ppmに調製する工程を含む、前記油性菓子の製造方法。
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