JP2021023165A - 砂糖代替食品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】常温保管できる甘味料となる、新たな砂糖代替食品の提供。【解決手段】砂糖代替食品は、常温保管される食品で、(a)イヌリンが10〜33重量%(b)温水が65〜90重量%を含むシロップ状液体であって、pHが4.0〜8.6であり、ポーション容器に収容され、密封されている。【選択図】図2

Description

本発明は、砂糖代替食品及びその製造方法に関し、特に例えば、容器に無菌充填されて常温保存することが可能な液状イヌリンシロップ及びその製造方法に関する。
砂糖は、甘味料として最も親しまれているが、その過剰摂取は、肥満、糖尿病などの生活習慣病のリスクファクターである。
そこで、砂糖に代わる甘味料が提案されている。
特開2013−169204号公報 WO2016/143361号公報
現在、機能性表示食品として長期に常温保管できる、甘味料となる砂糖代替食品が求められている。
それ故に、この発明の主たる目的は、常温保管できる甘味料となる、新たな砂糖代替食品を提供することである。
本発明にかかる砂糖代替食品は、
常温保管される食品で、
(a)イヌリンが10〜33重量%
(b)温水が65〜90重量%
を含むシロップ状液体であって、
pHが4.0〜8.6であり、
ポーション容器に収容され、密封されている。
更に、シロップ状液体には、
(a)甘味料が0.01〜1.5重量%
(b)pH調整剤が0.001〜0.5重量%
(c)増粘安定剤が0.01〜1.0重量%
を含まれている。
イヌリンは、菊芋由来のイヌリンであるとよい。
甘味料は、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、アドバンテーム、カンゾウ抽出物、キシリトール、スクラロース、ステビア抽出物、ネオテーム、ラカンカ抽出物などの甘味料であるとよい。
pH調整剤は、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フィチン酸、リン酸、リンゴ酸、およびそのナトリウム塩等のpH調整剤であるとよい。
増粘安定剤は、デンプン及び加工デンプン、アルギン酸、カラギナン、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、グァーガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、プルラン、ペクチン、等の多糖類からなる増粘安定剤であるとよい。
この発明によれば、常温保管できる甘味料となる、新たな砂糖代替食品を提供することができる。
特に、イヌリンを含有するシロップ状液体とすれば、血糖値上昇抑制を図ることができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明にかかる液状イヌリンシロップの製造方法を示す図解図である。 この発明の一実施の形態である容器の図解図であり、(A)はその正面図であり、(B)はその平面図であり、(C)は(B)の線IC−ICにおける断面図である。 本発明の一実施の形態に係る容器製造装置の全体の構成を示す正面図解図である。 容器成形材供給機構112の正面図解図である。 第1無菌化機構118の正面図解図である。 容器成形機構114及び充填機構120の正面図解図である。 蓋材供給機構122の正面図解図である。 容器成形材12Aに蓋材30Aを接着した状態を示す斜視図解図である。 搬送手段及び巻き取り手段を示す正面図解図である。 この発明の一実施の形態である容器の開口部を蓋部で密封するための充填シール装置の図解図である。 図10に示す充填シール装置を用いて、図2に示す容器の容器部の開口部を蓋部で密封するための工程を示す容器の図解図である。 図10に示す充填シール装置を用いて、図2に示す容器の容器部の開口部を蓋部で密封するための工程を示す充填シール装置の図解図である。
本発明にかかる砂糖代替食品は、
常温保管される食品で、
(a)イヌリン(粉末)が10〜33重量%
(b)温水が65〜90重量%
を含むシロップ状液体であって、
pHが4.0〜8.6であり、
加熱殺菌されてポーション容器に収容され、密封されている。
シロップ状液体は、
更に、
(a)甘味料が0.01〜1.5重量%
(b)pH調整剤が0.001〜0.5重量%
(c)増粘安定剤が0.01〜1.0重量%
を含んでいる。
イヌリンは、水溶性食物繊維の一種であり、整腸作用を有することが知られており、ビフィズス菌などの腸内有用細菌(プロビオティックス)の発育を促進するプレバイオティックスとしての効能がある。ここでいう食物繊維とは、人の消化酵素では消化することのできない食物成分である。
イヌリンの由来原料として、サトウキビ、甜菜、菊芋、ごぼう、チコリ、玉ねぎ、にんにく、ニラ、アスパラガス、小麦、大麦、バナナなどの食品原料およびその精製分解物がある。その中でも、本件発明においては、イヌリンが多いキク科ひまわり属の菊芋由来のイヌリンを選択採用している。
イヌリンは、菊芋を粉砕、熱水抽出したのち、ろ過(セラミックフィルム5〜10μm 孔径3−5nm)、精製・濃縮、スプレー乾燥して、粉末のイヌリンが製造される。
イヌリンは、酸性(特にpH4未満)において、イヌリン自身が分解・消失してしまう傾向がある。
通常液状で長期保存させようとすると、通常は酸性(pH4未満)にして微生物の増殖を抑える必要がある。
ところが、液体になると、酸性域では、分解が促進され長期間保存するのが困難である。
本件発明によれば、特別な無菌充填技術を用いて、ポーション容器に充填することにより、中性域で、微生物の増殖がなく長期保存が可能である。
それゆえに、液体であっても、機能性成分の安定性が保たれ、長期間保存が可能なシロップが提供できる。
そして、食事中に、例えば、ヨーグルトなどの飲食物に適宜ふりかけて、食することが可能となる。
イヌリン(食物繊維)の配合量が10重量%を下回ると、イヌリン自身が不安定となる。
また、イヌリン(食物繊維)の配合量が33%を上回ると、イヌリン溶解液にて析出や沈殿などの品質的な劣化がすぐに見られる。
また、イヌリン(食物繊維)の配合量が28%を上回ると、イヌリン溶解液にて析出や沈殿などの品質的な劣化が経時的に見られる。
甘味料として、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、アドバンテーム、カンゾウ抽出物、キシリトール、スクラロース、ステビア抽出物、ネオテーム、ラカンカ抽出物などの甘味料があるが、本件発明においては、ステビア抽出物を選択採用している。
天然甘味料ステビア抽出物の配合量が0.01重量%を下回ると、シロップとしての甘味を感じない。また、天然ステビア抽出物の配合量が1.5重量%を上回ると、甘味量特有の苦味が強く、飲用に適さない。
pH調整剤は、液体の物性の安定化を図るために用いられ、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フィチン酸、リン酸、リンゴ酸、およびそのナトリウム塩等のpH調整剤を0.001〜0.5重量%配合する。
本件発明においては、リンゴ酸、リンゴ酸Naを選択採用している。
pH調整剤であるリンゴ酸およびリンゴ酸ナトリウムの配合量が0.001重量%を下回ると、緩衝効果が低く、pHが不安定となる。
また、それぞれの配合量が0.5重量%を上回ると、酸味が強くなり、飲用に適さない。
増粘安定剤は、液体にシロップ様のとろみをつけるために用いられ、デンプン及び加工デンプン、アルギン酸、カラギナン、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、グァーガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、プルラン、ペクチン、等の多糖類から選択され、かかる増粘安定剤を0.01〜1重量%配合している。
本件発明においては、キサンタンガムを増粘安定剤として選択採用し、0.01〜1重量%配合している。
増粘安定剤であるキサンタンガムの配合量が0.01%を下回ると、液体へのとろみがつかず、シロップとしての使用勝手が悪くなる。
また、増粘安定剤であるキサンタンガムの配合量が1.0重量%を上回ると、キサンタンガムが温水に溶解せず、溶け残りが発生する。
イヌリンは、酸性(特にpH4未満)において、イヌリン自身が分解・消失してしまう傾向がある。
通常液状で長期保存させようとすると、通常は酸性(pH4未満)にして微生物の増殖を抑える必要がある。
ところが、液体になると、酸性域では、分解が促進され長期間保存するのが困難である。
本件発明によれば、特別な無菌充填技術を用いて、ポーション容器に充填することにより、中性域で、微生物の増殖がなく長期保存が可能である。
それゆえに、液体であっても、機能性成分の安定性が保たれ、長期間保存が可能なシロップが提供できる。
それ故に、食事中に、例えば、ヨーグルトなどの飲食物に適宜ふりかけて、食することが可能となる。
以下、実施例に基づいて、本件発明の説明をする。但し、本件発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1の砂糖代替食品は、次に示す原材料及び配合比をもって生成される。
70℃の温水に、増粘安定剤としてキサンタンガム、グァーガム等を0.175重量%投入し、溶解させる。
菊芋由来の粉末状イヌリン(食物繊維)を21.3重量%、前記増粘安定剤を含む温水に投入し、イヌリン溶解液を作る。
上記作成したイヌリン溶解液を保管し、経時的に観察を実施した結果、析出・沈殿等の異常は見られなかった。
次に、前記イヌリン溶解液に、
甘味料として、ステビア0.682重量%、
pH 調整剤〔1〕として、リンゴ酸ナトリウム0.150重量%、
pH 調整剤〔2〕として、リンゴ酸0.002重量%、
酸化防止剤として、ビタミンC 0.020重量%、
香料0.300重量%
等の添加剤を、溶液(前記温水)が77.371重量%の割合となるように加えた。
イヌリンは、酸性(特にpH4未満)において、イヌリン自身が分解・消失してしまう傾向がある。
通常液状で長期保存させようとすると、通常は酸性(pH4未満)にして微生物の増殖を抑える必要がある。
ところが、液体になると、酸性域では、分解が促進され長期間保存するのが困難である。
本件発明によれば、特別な無菌充填技術を用いて、ポーション容器に充填することにより、中性域で、微生物の増殖がなく長期保存が可能である。
それゆえに、液体であっても、機能性成分の安定性が保たれ、長期間保存が可能なシロップが提供できる。
そして、食事中に、例えば、ヨーグルトなどの飲食物に適宜ふりかけて、食することが可能となる。
pHの測定方法としては公知の方法を用いることができ、例えば、国税庁所定分析法注解に記載の方法を用いることができる。JIS Z 8802 pH測定方法に従って、pHメーター(JIS Z 8805 pH測定用ガラス電極)を用いて20℃にて測定する。
糖度の測定方法としては公知の方法を用いることができ、例えばデジタル屈折計法を用いて20℃にて測定する。
実施例1の砂糖代替食品は、砂糖を100とすると1.25倍の甘味度125を有する。天然由来原料を使用した甘味料のイヌリンシロップである。このイヌリンシロップは、中性域でも常温で微生物の増殖はなく長期間保存が可能である。
菊芋由来のイヌリンを750mg含む食品を摂取すると、食後の血糖値上昇が抑制された。
よって、1個のポーション容器に収容された液状イヌリンシロップ(イヌリン粉末750ミリグラム相当を含む)を、1日、ポーション容器1個分を飲食すると、イヌリンシロップを飲食する前と比較して、食後の血糖値上昇が抑制されるという同等の効果が期待される。
実施例2の砂糖代替食品は、次に示す原材料及び配合比をもって生成される。
70℃の温水に、増粘安定剤としてキサンタンガム、グァーガム等を0.175重量%投入し、溶解させる。
菊芋由来の粉末状イヌリン(食物繊維)を24.0重量%、前記増粘安定剤を含む温水に投入し、イヌリン溶解液を作る。
上記作成したイヌリン溶解液を保管し、経時的に観察を実施した結果、析出・沈殿等の異常は見られなかった。
次に、前記イヌリン溶解液に、
甘味料として、ステビア0.100重量%、
pH 調整剤〔1〕として、リンゴ酸ナトリウム0.150重量%、
pH 調整剤〔2〕として、リンゴ酸0.002重量%、
酸化防止剤として、ビタミンC 0.020重量%、
香料0.300重量%
等の添加剤を、溶液(前記温水)が75.253重量%の割合となるように加えた。
実施例3の砂糖代替食品は、次に示す原材料及び配合比をもって生成される。
70℃の温水に、増粘安定剤としてキサンタンガム、グァーガム等を0.175重量%投入し、溶解させる。
菊芋由来の粉末状イヌリン(食物繊維)を15.8重量%、前記増粘安定剤を含む温水に投入し、イヌリン溶解液を作る。
上記作成したイヌリン溶解液を保管し、経時的に観察を実施した結果、析出・沈殿等の異常は見られなかった。
次に、前記イヌリン溶解液に、
甘味料として、ステビア1.400重量%、
pH 調整剤〔1〕として、リンゴ酸ナトリウム0.150重量%、
pH 調整剤〔2〕として、リンゴ酸0.002重量%、
酸化防止剤として、ビタミンC 0.020重量%、
香料0.300重量%
等の添加剤を、溶液(前記温水)が82.153重量%の割合となるように加えた。
比較例1
比較例1の砂糖代替食品は、次に示す原材料及び配合比をもって生成される。
70℃の温水に、増粘安定剤としてキサンタンガム、グァーガム等を0.175重量%投入し、溶解させる。
菊芋由来の粉末状イヌリン(食物繊維)を37.0重量%投入し、イヌリン溶解液を作成する。
上記作成したイヌリン溶解液を保管し、経時的に観察を実施した結果、顕著な析出、沈殿が見られた。
次に、前記イヌリン溶解液に、
甘味料として、ステビア0.090重量%、
pH 調整剤〔1〕として、リンゴ酸ナトリウム0.150重量%、
pH 調整剤〔2〕として、リンゴ酸0.002重量%、
酸化防止剤として、ビタミンC 0.020重量%、
香料0.300重量%
等の添加剤を、溶液(前記温水)が62.263重量%の割合となるように加えた。
比較例2
比較例2の砂糖代替食品は、次に示す原材料及び配合比をもって生成される。
70℃の温水に、増粘安定剤としてキサンタンガム、グァーガム等を0.175重量%投入し、溶解させる。
菊芋由来の粉末状イヌリン(食物繊維)を33.0重量%投入し、イヌリン溶解液を作成する。
上記作成したイヌリン溶解液を保管し、経時的に観察を実施した結果、顕著な析出、沈殿が見られた。
次に、前記イヌリン溶解液に、
甘味料として、ステビア1.500重量%、
pH 調整剤〔1〕として、リンゴ酸ナトリウム0.150重量%、
pH 調整剤〔2〕として、リンゴ酸0.002重量%、
酸化防止剤として、ビタミンC 0.020重量%、
香料0.300重量%
等の添加剤を、溶液(前記温水)が64.853重量%の割合となるように加えた。
比較例3
比較例3の砂糖代替食品は、次に示す原材料及び配合比をもって生成される。
70℃の温水に、増粘安定剤としてキサンタンガム、グァーガム等を0.175重量%投入し、溶解させる。
菊芋由来の粉末状イヌリン(食物繊維)を10.0重量%投入し、イヌリン溶解液を作成する。
上記作成したイヌリン溶解液を保管し、経時的に観察を実施した結果、イヌリン自身が不安定となり、品質の劣化が見られた。
次に、前記イヌリン溶解液に、
甘味料として、ステビア1.600重量%、
pH 調整剤〔1〕として、リンゴ酸ナトリウム0.150重量%、
pH 調整剤〔2〕として、リンゴ酸0.002重量%、
酸化防止剤として、ビタミンC 0.020重量%、
香料0.300重量%
等の添加剤を、溶液(前記温水)が87.753重量%の割合となるように加えた。
(砂糖代替食品の製造方法)
本発明に係る砂糖代替食品の製造方法は、65〜75℃の温水に、増粘安定剤を含む砂糖代替食品原料を溶解する増粘安定剤溶解工程と、前記溶解工程により得られた増粘安定剤溶解液に、下記の割合でイヌリンを溶解するイヌリン溶解工程と、
(a)イヌリンが10〜33重量%
(b)温水が65〜90重量%
前記イヌリン溶解工程により得られたイヌリン及び増粘安定剤溶解液に、香料、pH調整剤及び酸化防止剤を調合する、調合工程と、前記調合工程により得られた砂糖代替食品濾過工程と、前記濾過工程により得られた砂糖代替食品溶解液を、加熱殺菌する殺菌工程と、
前記殺菌工程を経た砂糖代替食品溶解液を、無菌状態においてカップ状の容器に注入する砂糖代替食品溶解液注入工程とを含み、pHが4.0〜8.6のシロップ状液体をポーション容器に収容し、密封することを必須としている。
(砂糖代替食品原料溶解工程について)
65〜75℃の温水に、キサンタンガム、グァーガム等の増粘安定剤を、投入し、溶解させる。キサンタンガム、グァーガム等の増粘安定剤を0.175重量%溶解させる。
次に、菊芋を粉砕してなるイヌリン粉末を増粘安定剤を溶解した温水に投入して、かき混ぜて溶解させることにより、イヌリン溶解液を作る。イヌリンを21.3重量%溶解させる。
温水の量は、適度な液状を保つために、最終製品である砂糖代替食品に対して、65〜90重量%含まれるように調整する。
イヌリンの量は、最後の砂糖代替食品に対して、14〜28重量%含まれるように調整する。
増粘安定剤の量は、最後の砂糖代替食品に対して、0.01〜1.5%含まれるように調整する。
なお、温水に溶解させるのは、効率的に砂糖代替食品原料を水に溶解させるためである。
(イヌリン溶解工程について)
前記砂糖代替食品原料溶解工程によって得られたイヌリン溶解液に、その他の砂糖代替食品原材料、例えば、pH調整剤、甘味料、香料及び酸化防止剤等を適宜組み合わせて添加配合する。
以上の砂糖代替食品原料溶解工程は、適宜な大きさの溶解タンク401に砂糖代替食品原料であるイヌリン及び増粘安定剤等を投入し、攪拌羽根によって、温水に溶解させることにより行われる。
(濾過工程について)
前記調合工程によって得られた砂糖代替食品溶解液を、前記溶解タンク401より、濾過タンク403に、送水パイプを通して送り込み、濾過を行う。
(殺菌工程について)
前記濾過工程によって得られた砂糖代替食品溶解液を、予め貯めておくクッションタンク405にパイプを通して送り込む。
一旦、クッションタンク405に砂糖代替食品溶解液を貯留することにより、次の殺菌機に連続的に送り込むことができ、効率よく確実に殺菌をすることができる。
クッションタンク405に貯留された砂糖代替食品溶解液を、プレート式間接殺菌機407に、パイプを通して送り込み、殺菌をする。
プレート式間接殺菌機407によってUHT殺菌をすれば、イヌリンの機能を損なうことなく、殺菌を行える。
前記殺菌工程によって得られた砂糖代替食品溶解液を、アセプティックタンク411に、パイプを通して送り込み、無菌の状態で貯留する。
このアセプティックタンク411に貯蔵された砂糖代替食品溶解液が、次にポーションタイプの小型容器に充填されるイヌリンシロップ392となる。
(容器への充填工程について)
次に、アセプティックタンク411に貯留されたイヌリンシロップ392は、ポーションタイプの小型カップ状容器10に、充填される。
かかる工程を経て、液状イヌリンシロップ392は、液状を維持し、容器10で長時間常温保存可能な液状イヌリンシロップが得られる。
引き続き、液状イヌリンシロップ392を、小型カップ状容器10に無菌充填するための無菌充填方法及び無菌充填装置について説明する。
この容器10は、その上部に開口部26を有するカップ状の容器部12を含む。この容器部12は、たとえばポリスチレンなどの合成樹脂などのように溶着可能な材料をたとえば圧空成形(プラグアシスト付)、真空成形などの成形方法で成形することによって形成される。さらに、つば部18およびつまみ部20の表面には、平面的にみてつば部18およびつまみ部20と同じ形状の蓋部30が取り付けられる。この蓋は、たとえばアルミニウムなどの熱を伝えやすい材料で形成され、その下層は、たとえばポリエチレンテレフタレートないしポリエステルなどの合成樹脂などのように溶着可能な材料で形成される。
この容器10は、弾力性を有する合成樹脂で形成された、逆截頭円錐状胴部16を有する容器部12と、前記容器部12の開口部26を密封するための蓋部30とを備える。
前記容器部12の底部14は、胴部16の端縁の近傍で形成される平面視円環形の座部16aと、前記座部16aの内側で座部16aの端縁から内側に離れた位置において連設され、前記座部16aの端縁から食み出すことがない範囲内において、座部16aがのびる側の方向に向けて、中央が最下部となる球冠状にわん曲した球冠部14aとを有し、バリア性を有する合成樹脂で前記胴部16と一体成形されている。
また、胴部16の上端から外側に延びて、つば部18が形成される.このつば部18は、そこに後述の蓋部30を取り付けるためのものである。
さらに、つば部18の一端から外側に延びて、つまみ部20が形成される。また、つば部18とつまみ部20との間の下面には、ノッチ24が形成される。このノッチ24は、つまみ部20をつば部18から切り離しやすくするためのものである。
この容器10を開封するためには、ノッチ24部分を折ることによってつまみ部20をつば部18から切り離し、つまみ部20とともに蓋部30をつば部18から剥がせばよい。
(実施例4)
(砂糖代替食品原料溶解工程について)
70℃の温水に、増粘安定剤として、キサンタンガム、グァーガム等を0.175重量%投入し、溶解させる。
次に、菊芋を粉砕し抽出してなる粉末イヌリンを前記増粘安定剤を溶解した温水に投入して、かき混ぜて溶解させることにより、砂糖代替食品溶解液を作る。
温水77.371重量%に、
イヌリン21.300重量%、
増粘安定剤0.175重量%を溶融した。
イヌリンと増粘安定剤との割合は、1:121.7(重量比)として、水の量は、最終製品である砂糖代替食品に対して、77.371重量%含まれるように調整している。
砂糖代替食品原料融解工程において、イヌリンと増粘安定剤との割合は、1:121.7(重量比)として、温水に溶解させたところ、溶け残りが発生せず、経時的に観察を実施した結果、析出・沈殿等の異常は見られなかった。
(調合工程について)
前記砂糖代替食品原料溶解工程によって得られたイヌリン及び増粘安定剤の溶解液に、pHを中性(4.0以上7.5未満)に保つために、リンゴ酸及びリンゴ酸ナトリウム等のpH調整剤を、最終製品に対してリンゴ酸を0.002重量%及びリンゴ酸ナトリウムを0.15重量%投入し、溶解させる。
その他、ステビア等の甘味料0.682重量%、ビタミンC等の酸化防止剤0.020重量%を組み合わせて、同時に添加配合した。
(濾過工程について)
また、前記調合工程によって得られた砂糖代替食品溶解液に、前記溶解タンク401より、濾過器403に、送水パイプを通して送り込み、濾過を行う。
(殺菌工程について)
前記濾過工程によって得られた砂糖代替食品溶解液を、予め貯めておくクッションタンク405にパイプを通して送り込む。
一旦、クッションタンク405に砂糖代替食品溶解液を貯留することにより、次の殺菌機に砂糖代替食品溶解液を連続的に送り込むことができ、効率よく確実に殺菌をすることができる。
クッションタンク405に貯留された砂糖代替食品溶解液を、プレート式間接殺菌機407に、パイプを通して送り込み、殺菌をする。
プレート式間接殺菌機407によってUHT殺菌をすれば、イヌリンの機能を損なうことなく、殺菌を行える。
所定の殺菌条件(140℃4秒)でUHT殺菌を実施し、無菌状態を維持したまま、インライン成型のポーションカップに充填し密封した。
かかる工程を得て、ポーション容器入り粘調性を有する液状イヌリンシロップを得た。
(実施例5)
70℃の温水に増粘安定剤としてキサンタンガム、グァーガム等を0.175重量%投入し、溶解させる。
イヌリン(食物繊維)を28.0重量%投入し、イヌリン溶解液を作成する。
上記作成したイヌリン溶解液を保管し、経時的に観察を実施した結果、顕著な析出、沈殿が見られた。
以下は、実施例4と同様である。
(実施例6)
70℃の温水に増粘安定剤としてキサンタンガム、グァーガム等を0.175重量%投入し、溶解させる。
イヌリン(食物繊維)を15.8重量%投入し、イヌリン溶解液を作成する。
上記作成したイヌリン溶解液を保管し、経時的に観察を実施した結果、顕著な析出、沈殿が見られなかった。
以下は、実施例4と同様である。
(比較例1)
70℃の温水に増粘安定剤としてキサンタンガム、グァーガム等を0.175重量%投入し、溶解させる。
イヌリン(食物繊維)を37重量%投入し、イヌリン溶解液を作成する。
上記作成したイヌリン溶解液を保管し、経時的に観察を実施した結果、顕著な析出、沈殿が見られた。
(比較例2)
70℃の温水にイヌリン(食物繊維)を33重量%投入し、イヌリン溶解液を作成すると、経時的な観察において、析出、沈殿が見られる。
(容器の製造方法)
次に、本件発明の容器の製造方法について、図面に示す製造装置に基づいて説明する。
図3は、本発明の一実施の形態に係る容器製造装置の全体の構成を示す正面図解図である。
この容器製造装置110は、容器部12を成形するための容器成形材12Aを供給する容器成形材供給機構112と、前記容器成形材供給機構112にて供給された容器成形材12Aにより容器を成形する容器成形機構114と、容器成形材12Aを搬送する容器成形材搬送機構116と、容器成形材12Aを無菌化する第1無菌化機構118と、粘調性を有する液状イヌリンシロップ392を容器部12に充填する充填機構120と、蓋材30Aを搬送する蓋材供給機構122と、蓋材30Aを無菌化する第2無菌化機構124と、容器部12に蓋材30Aを溶着するシール機構126と、容器成形材12A及び蓋材30Aを切断して適宜な形状に整形するカット機構128とを備える。
そして、容器成形機構114により成形された複数列の容器部12を所定間隔で供給して、これら容器部12を間欠的に搬送される容器搬送経路の、所定の容器停止部に設けた充填機構120により液状イヌリンシロップ392を充填し、蓋材30Aを搬送する蓋材供給機構122により容器部12に蓋材30Aを供給し、シール機構126により、蓋材30Aを容器部12のつば部18に熱溶着し、その後、カット機構128等により容器成形材12A及び蓋材30Aをカットして、次の工程に送るようになっている。
前記容器成形材供給機構112は、上流に設けられた容器成形材12Aの原反を保持し供給する容器成形材保持供給手段130と、下流に設けられた巻き取り手段132と、中流に設けられた搬送手段134とを備える。容器成形材供給機構112の搬送手段134は、等間隔で複数個(この実施の形態では6個×3列)のカップ状の容器部12を搬送する。この搬送手段134は、間欠的に走行するようになっており、例えば、1秒間停止し、0.8秒間移動するというサイクルで容器部12を搬送する。
容器成形材保持供給手段130は、ロール状に巻回された容器成形材12Aすなわちポリスチレンを保持する保持機136と、保持機136に保持された容器成形材12Aを引き出し、下流に送られる容器成形材12Aの下方に設けられた容器成形材交換台138と、容器成形材交換用スペース140とを備える。
容器成形材保持供給手段130の下流において、容器成形材12Aを無菌化するための第1無菌化機構118は、過酸化水素(H2O2)に容器成形材12Aを浸漬して無菌化するための容器成形材過酸化水素槽142を備える。
更に、第1無菌化機構118は、容器成形材過酸化水素槽142に浸漬されて殺菌された容器成形材12Aに、無菌化された温風エアーでエアーナイフにより吹き付けることにより過酸化水素を取り除く無菌温風エアー装置146aを備える。
第1無菌化機構118には、送り出される容器成形材12Aのテンションを調節するダンサローラ154aが設けられており、容器成形材12Aは、このダンサローラ154aを介して上方に送られ、容器成形機構114に供給される。
一方、容器部12となる容器成形材12Aは、第1無菌化機構118に設けられたダンサローラ154aに送られる。ダンサローラ154aは、上下動を繰り返して容器成形材12Aのテンションを調節しており、このダンサローラ154aは上昇し上限センサがこれを検出して送りローラ148の駆動を開始する。このダンサローラ154aが最も低位置まで下降すると、下限センサがこれを検出して送りローラ148の駆動を停止させる。
容器成形機構114は、容器成形材12Aを加熱し軟化させるための加熱装置170と、無菌環境下で、前記加熱装置170により軟化させられた容器成形材12Aを成形プラグにより延伸させ、容器成形材12Aに無菌エアーを吹き込み、成形型で連続して圧空成形することにより、容器部12を成形するための成形装置172とを備える。
充填機構120は、無菌環境下で連続成型された容器部12に、液状イヌリンシロップ392を無菌充填するための定量型充填ポンプ180及びそれに連結された充填装置182を備える。
加熱殺菌処理された液状イヌリンシロップ392を、予め蒸気滅菌により無菌化されたアセプティックタンク411に保管し、充填装置182までの配管及び充填装置182の無菌チャンバー間を蒸気及び過酸化水素により滅菌し、無菌状態にする。
無菌状態になったところで、アセプティックタンク411より液状イヌリンシロップ392を送液し、無菌化された充填装置182にて、無菌充填包装を行うように構成されている。
前記充填機構120の下流側に所定の間隔を開けて、シール機構126およびカット機構128が順に設けられている。充填機構120とシール機構126の間に、後に説明する蓋材供給機構122(全体として符号122で示す)によって上方から蓋部30を構成する蓋材30Aが供給されるようになっており、この蓋部30を構成する蓋材30Aが、シール機構126を構成するプレシール装置126aの上流でその下流側(図3の左方)に向けて方向を変えられ、下流のシール機構126およびカット機構128に向けて、下方の搬送手段134によって搬送される容器部12の上面との間に送られる。
蓋部30を構成する蓋材30Aは、容器部12の停止位置でシール機構126によって容器部12の開口部のつば部18に熱圧着された後、カット機構128でつば部18及びつまみ部20の形状に沿って蓋部30となる部分の周囲が打ち抜かれる。
次に、前記図3および蓋材供給機構122の要部を示す図7に基づき、蓋材供給機構122の構成について説明する。
前記容器製造装置110の本体部が設けられている機枠110Aの上部に突設されて、蓋材供給機構122の供給スタンド(蓋材ロール支持手段)152が設置されている(図7参照)。この供給スタンド152には、駆動軸152Aによって前記蓋材30Aがロール状に巻かれた蓋材ロール102Aが支持されている。この蓋材ロール102Aから引き出された蓋材30Aは、供給スタンド152に支持された複数のローラ152aを介して送られる。なお、容器10の蓋部30として使用される蓋材30Aは、前記したように、アルミや樹脂製のフィルムあるいはこれらをコーティングしたもの等が一般に用いられる。
第2無菌化機構124は、蓋部30を形成するための蓋材30Aを、無菌化するために設けられる。
蓋材30Aを無菌化するための第2無菌化機構124は、過酸化水素(H2O2)に蓋材30Aを浸漬して無菌化するための蓋材過酸化水素槽144を備える。
更に、第2無菌化機構124は、蓋材過酸化水素槽144に浸漬されて殺菌された蓋材30Aに、無菌化された温風エアーでエアーナイフにより吹き付けることにより過酸化水素を取り除く無菌温風エアー装置146bを備える。
前記無菌温風エアー装置146bは、蓋材過酸化水素槽144の上方に導入ローラ152bが設けられ、さらにその上方側には、搬送手段134の搬送方向Aと平行な第1上部ローラ156が設置されている。
前記第1上部ローラ156によって送り方向をほぼ90度変更された蓋材30Aは、第2上部ローラ158によってほぼ垂直方向下方に向けて方向を変えられる。
さらに、この第2上部ローラ158の下方の、前記搬送手段134の搬送面のやや上方に下部ローラ160及びローラ162が配置される。
前記蓋材供給機構122には、送り出される蓋材30Aのテンションを調節するダンサローラ154bが設けられており、蓋材30Aは、このダンサローラ154bを介して上方に送られ、前記機枠110A内に設置されたシール機構126に供給される。
機枠110Aの側部フレーム110Bの下方の、前記シール機構126のプレシール装置126aが設けられている位置の後方付近に、搬送手段134による容器搬送方向(図3および図7の矢印A参照)と平行に設置されたローラ162(図7参照)が取り付けられており、前記ダンサローラ154bを介して送られた蓋材30Aは、この容器搬送方向Aと平行に設置されたローラ162によって、容器搬送方向Aと直交する方向に向けて容器製造装置110の本体部内に供給される。
容器部12の搬送方向Aと平行に設置されたローラ162を介して容器製造装置110内に送り込まれた蓋材30Aは、下部ローラ160によってほぼ90度方向を変換され、搬送手段134の上流側に向けられ、下流方向に送られる。上方から下方へ向けて送られてきた蓋材30Aは、この下部ローラ160によって搬送手段134の搬送方向下流側に向けてほぼ水平に方向を変えられ、容器部12に沿って水平方向に送られる。
前記第2上部ローラ158と下部ローラ160との間にローラ162が設けられている。前記蓋材30Aは、シール機構126において容器10のつば部18に接着された後、走行する搬送手段134によって搬送される容器部12とともに前進するが、容器部12の移動に引っ張られることがないように、この駆動軸152Aが回転する。駆動軸152Aの回転は、ダンサローラ154bを上限センサが検出することで送られ、下限センサが検出することで停止するように構成されている。
前記下部ローラ160の下流において、蓋材30Aに所定のピッチで印刷されているマークを検出するマークセンサ164が設けられている(図7参照)。前述のように駆動軸152Aはモータによって搬送手段134の移動に同期して作動されるようになっているが、蓋材30Aの送り量は、マークセンサ164によるマーク位置の検出結果に応じて増減される。
搬送手段134は、走行および停止を繰り返して前記容器部12を間欠的に搬送しており、搬送される容器10は、容器搬送経路上の、容器成形材供給機構112の下流側に順に設けられている充填機構120、シール機構126およびカット機構128の位置に停止する。容器10は先ず充填機構120の下方に停止して、液状イヌリンシロップ392が充填される。液状イヌリンシロップ392が充填された容器10は、搬送手段134によって次のシール機構126の下方へ搬送される。
前記ローラ162の下方には下部ローラ160が設けられており、第2上部ローラ158およびローラ162から垂直方向下方に向けて送られてきた蓋材30Aは、この下部ローラ160によって、水平な状態に方向を変えられて下流方向に送られる。この下部ローラ160の下流には、シール機構126を構成するプレシール装置126aが設けられて
おり、容器成形材12Aと蓋材30Aの両端部を熱圧着してサイドシール(プレシール)される。
容器成形材供給機構112の第1無菌化機構118、容器成形機構114の加熱装置170及び成形装置172、充填機構120、蓋材供給機構122の第2無菌化機構124、プレシール装置126aは、無菌状態にするための密閉された無菌室190内に収容されており、その無菌状態の維持は、クリーンエアー(無菌エアー)を供給することによる、陽圧によって維持されている。
容器成形材12Aは、無菌室190の容器成形材入口192から無菌室190に入り、蓋材30Aは、無菌室190の蓋材入口194から無菌室190に入るが、無菌室190は、その内部に無菌エアー(無菌フィルタを通過させた外部からの空気)を送り込み、容器成形材入口192及び蓋材入口194から無菌エアーを放出し、無菌室190内を外部より陽圧にし、外部からの菌の進入を防いでいる。
プレシールされた容器成形材12A及び蓋材30Aは、無菌室190の出口から次のシール機構126のシール装置126bに送られるが、その出口は、無菌室出口シャッター196が設けられ、無菌状態の維持を図るように構成されている。
無菌室190内において、容器成形材12A及び蓋材30Aの端縁をプレシール装置126aによりバーシールして容器成形材12Aと蓋材30Aの中を陽圧で維持し、無菌保持のまま無菌室190より外に出すように構成されている。
搬送手段134の下流側に向けられ、ほぼ水平状態で供給される蓋材30Aは、シール機構126によって、容器搬送手段134上を搬送されてこの位置に一時停止した容器部12の開口部に設けられているつば部18に熱圧着される。このとき、つば部18と蓋材30Aとの接着には、エチレンビニルアセテート(EVA)接着剤等が用いられる。
続いて、シールされた容器成形材12Aと蓋材30Aとは、冷却盤200に送られ、熱圧着された部分が冷却される。
続いて、容器成形材12Aにノッチを入れるときには、容器成形材12Aと蓋材30Aとは、ノッチ装置210に送られるが、この実施の形態においては容器成形材12Aにノッチ24が刻設されるが、段差部としてもよい。
続いて、次のカット機構128において、蓋材30Aの容器部12の口部に貼り付けられて蓋部30となる部分の周囲がカットされる。
打抜かれたポーション容器である容器部12の開封部分であるつば部18の部分が、打抜き時の圧力により容器部12と蓋部30が付着した状態になる。その対応として、開封部であるつば部18部に連続するつまみ部20に形成されるノッチ24を、0.5mmから1.3mmに広げることにより、つまみ部20における容器部12を構成する容器成形材12Aと蓋部30を構成する蓋材30A同士の付着を防止した。
開封部容器成形材12Aと蓋材30Aのノッチ24の部分が、機械の搬送時に振動の原因となり液状イヌリンシロップ392を容器部12外に溢れさせていた。特に、ガイドの乗り継ぎ部分で影響が大きく出ていた。その影響を無くす為、ノッチ24の部分が通過する箇所を全て研削し振動が発生し無い様な構成にする。
次のカット機構128において、容器部12の上面に貼り付けられている蓋材30Aの、容器10の蓋部30となる部分の周囲をカットされた後、切り取られた蓋材30Aから成る蓋部30によってシールされた容器10は、そのまま搬送手段134によって搬送され、下流側で取り出されて次の工程に送られる。
一方、容器成形材12Aの容器部12部分と蓋材30Aの蓋部30の部分が切り抜かれた容器成形材12A及び蓋材の残りの部分102aは、ローラ220を介して巻き取り手段132に巻き取られる。
この実施の形態では、容器成型を行う上で、加熱温度の確認を行なう。容器成形材12Aを125℃に加熱することを目指し、加熱装置170の温度を127℃にする。
機械のサイクルスピードが遅いとインターバル中にドローダウンが大きくなり、下型176のボトムヒータ176bに容器成形材12Aが付着しシワが発生する。
サイクルスピードを上げることにより、ドローダウンの状態が安定しボトムヒータ176bに付着することを防止できる。
サイクルスピードは、充填する液状イヌリンシロップ392の粘性が大きく影響する。粘度が低い場合は、充填時に容器部12より溢れる為、充填時の速度を遅くする必要がある。この速度が、機械のサイクルスピードに影響を与える。
成型の出来具合を調整するために成型プラグの入り込み量の調整を行なう。入り込み量が多いと成型底部の容器成形材12A厚みが厚くなりすぎる。また、底部にウエーブが出来易い。
成型プラグの入り込み量を少なくし圧空エアーで膨らませると、綺麗な形状に仕上げることをできる。
機械停止中に、無菌温風エアー装置146aのエアーナイフ部分の乾燥エアーで、容器成形材12Aは、伸びによる変形が発生する。その為、乾燥エアーの温度を70℃に変更し過酸化水素の除去と容器成形材12Aのダメージを最小限に抑えるようにしている。
また、停止中、無菌温風エアー装置146aのエアーナイフ部にあった箇所は、加熱装置170を通過するまで成型を行なわない。熱負荷を受けている為、加熱装置170で付着し容器成形材12Aにシワが入り易くなる為である。
「無菌充填」は、充填後の内容物には細菌類は一切なしという意味であり、また、容器10の容器部12の内部にも細菌類は一切なしという意味である。細菌が一つでも残留すると、内容物自体が細菌にとっての栄養分になるので、たちまち増殖し、腐敗する。
充填後の検査で、細菌ゼロを確認しており、経時的にも細菌が増殖する要素がないので、製造後1年経時したものについても無菌性が確保できる。
更に、この容器10の容器部12の開口部26を蓋材30Aで密封する為の充填シール装置を備える容器製造装置について、主として図10ないし図11に基づいて説明する。
充填シール装置310は、液状イヌリンシロップ392の充填装置182と、容器10のシール機構126とを備える。
容器10の充填シール装置310を構成するシール装置126bは、容器部12の外側を保持する容器保持部320と、蓋材30Aを伸展した状態において、容器部12の開口部26と対向するように送り込む、蓋材30Aの送り部340と、蓋材30Aを容器部12の開口部26の周辺に向けて、固定する、蓋材固定部350と、容器部12の開口部26の周辺において、容器部12に蓋材30Aを接着する、蓋材30Aの接着部380とを備える。
前記容器保持部320は、逆截頭円錐状胴部16と、前記胴部16の端縁の近傍で形成される平面視円環形の座部16a、および前記座部16aの内側で座部16aの端縁から内側に離れた位置において連設され、前記座部16aの端縁から食み出すことがない範囲内において、座部16aがのびる側の方向に向けて中央が最下部となる球冠状にわん曲した球冠部14aを有する底部14とを備え、前記胴部16と底部14とを弾力性を有する合成樹脂で一体成形された容器部12を、固定するように構成されている。
この実施の形態においては、容器保持部320は、金型322を含む。
前記蓋材30Aの送り部340及び蓋材固定部350は、前記容器部12の開口部26に向けて、蓋材30Aを送り、容器部12の開口部26側に熱接着性を有する部位を載置するように構成されている。
この実施の形態においては、さらに、金型322の上方には、上基台352が設けられる。この上基台352には、金型322の穴324に容器部12を押し込んだ場合に容器部12のつば部18およびつまみ部20の縁部に対向するたとえば2箇所の部分に、孔352aおよび孔352bが形成される。これらの孔352aおよび孔352bは、それぞれ、その上部が径大に形成されその下部が径小に形成され、すなわち、段差状に形成される。
さらに、この充填シール装置310は、孔352a,352bの下部の径とほぼ同じ径の押さえピン356a,押さえピン356bを含み、押さえピン356a,押さえピン356bの上部には、孔352a,352bの上部の径とほぼ同じ径のストッパ部材358a及びストッパ部材358bが固着される。これら押さえピン356aおよびストッパ部材358aは、一方の孔352aに挿通される。この場合、押さえピン356aの下端は、上基台352の下面から下方に突き出される。
また、ストッパ部材358aによって、押さえピン356aの下方向への変位が規制される。
さらに、孔352aには、その下端が押さえピン356aないしストッパ部材358aに当たるように、ばね360aが挿入される。また、孔352aの上部には、ばね360aの上端に接するように、押え部材362aが螺合される。
したがって、押さえピン356aは、ばね360aによって、下方に付勢される。また、押さえピン356aは、ばね360aの弾発力に抗して上方に変位することができる。
これと同様に、他方の孔352bには、その上部にストッパ部材358bが固着された押さえピン356b、ばね360bおよび押え部材362bが設けられる。そして、押さえピン356bも、押さえピン356aと同様に、ばね360bによって下方に付勢され、また、上方に変位可能とされる。
この実施の形態においては、上基台352の下面には、金型322の穴324の容器部12を入れた場合に容器部12のつば部18の封止部22およびつまみ部20の溶着部28に対向する部分に、それぞれ、リング状の加熱部材382および円柱状の加熱部材384が設けられる。これらの加熱部材382および加熱部材384は、一番下に突き出た状態の押さえピン356aおよび押さえピン356bの下面より上方に設けられる。
前記液状イヌリンシロップ392の充填装置182は、前記胴部16の開口部26との間に空間部40を残して液状イヌリンシロップ392を注入するように、液状イヌリンシロップ392の注入量を制御できるように構成されている。
次に、図11などを参照して、この容器10の容器部12の開口部26を蓋部30で密封するための密封方法について説明する。
まず、容器部12の中に、充填装置182によって、液状イヌリンシロップ392が充填される。
そして、この容器部12を充填シール装置310の金型322の穴324に入れ、さらに、容器部12のつば部18およびつまみ部20の上に蓋部30を構成する蓋材30Aを載せる。
それから、充填シール装置310のシリンダ等のアクチュエータを駆動して、上基台352,押さえピン356aおよび押さえピン356bなどを下方に変位し、図12に示すように押さえピン356aおよび押さえピン356bで容器部12を金型322の穴32
4に押し込む。
またこの状態では、容器部12のつば部18およびつまみ部20と蓋部30を構成する蓋材30Aとが金型322と押さえピン356aおよび押さえピン356bとで挟まれる。
さらに、この状態で上基台352,加熱部材382および加熱部材384などを下方に変位して、加熱部材382で蓋部30の封止部32に溶着して容器部12の開口部26を蓋部30で密封し、且つ、加熱部材384で蓋部30の溶着部34をつまみ部20の溶着部28に溶着する。
なお、この状態では、押さえピン356aおよび押さえピン356bは、ばね360aおよびばね360bの弾発力に抗して上方に変位される。
それから、上基台352を上方に変位して、容器部12を金型322の穴324から取り出す。
冷蔵域、常温域で液状を保っており、常温保存可能であるので、保存場所を選ばない。
無菌充填ポーションパック包装とすれば、液状タイプでも腐敗の心配がなく、開封前であれば長期間衛生的である。
しかも、小型容器10に充填すれば、使いやすく、無駄がない。
以上のように、本発明の実施の形態は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配置等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
10 容器
12 容器部
12A 容器成形材
14 底部
14a 球冠部
16 胴部
16a 座部
18 つば部
20 つまみ部
22 封止部
24 ノッチ
26 開口部
28 溶着部
30 蓋部
30A 蓋材
32 封止部
34 溶着部
40 空間部
102A 蓋材ロール
102a 蓋材の残りの部分
110 容器製造装置
110A 機枠
110B フレーム
112 容器成形材供給機構
114 容器成形機構
116 容器成形材搬送機構
118 第1無菌化機構
120 充填機構
122 蓋材供給機構
124 第2無菌化機構
126 シール機構
126a プレシール装置
126b シール装置
128 カット機構
130 容器成形材保持供給手段
132 巻き取り手段
134 搬送手段
136 保持機
138 容器成形材交換台
140 容器成形材交換用スペース
142 容器成形材過酸化水素槽
144 蓋材過酸化水素槽
146a,146b 無菌温風エアー装置
148 送りローラ
152 供給スタンド
152A 駆動軸
152a ローラ
152b 導入ローラ
154a,154b ダンサローラ
156 第1上部ローラ
158 第2上部ローラ
160 下部ローラ
162 ローラ
164 マークセンサ
170 加熱装置
172 成形装置
176 下型
176b ボトムヒータ
180 充填ポンプ
182 充填装置
190 無菌室
192 容器成形材入口
194 蓋材入口
196 無菌室出口シャッター
200 冷却盤
210 ノッチ装置
220 ローラ
310 充填シール装置
320 容器保持部
322 金型
324 穴
340 送り部
350 蓋材固定部
352 上基台
352a,352b 孔
356a,356b 押さえピン
358a,358b ストッパ部材
360a,360b ばね
362a,362b 押え部材
380 接着部
382,384 加熱部材
392 液状イヌリンシロップ
401 溶解タンク
403,409 ホモゲナイザー
405 クッションタンク
407 プレート式間接殺菌機
411 アセプティックタンク

Claims (7)

  1. 常温保管される食品で、
    (a)イヌリンが10〜33重量%
    (b)温水が65〜90重量%
    を含むシロップ状液体であって、
    pHが4.0〜8.6であり、
    ポーション容器に収容され、密封された、砂糖代替食品。
  2. シロップ状液体は、
    更に、
    (a)甘味料が0.01〜1.5重量%
    (b)pH調整剤が0.001〜0.5重量%
    (c)増粘安定剤が0.01〜1.0重量%
    を含む、請求項1に記載の砂糖代替食品。
  3. イヌリンは、菊芋由来のイヌリンである、請求項1又は2に記載の砂糖代替食品。
  4. 甘味料は、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、アドバンテーム、カンゾウ抽出物、キシリトール、スクラロース、ステビア抽出物、ネオテーム、ラカンカ抽出物などの甘味料である、請求項1ないし3のいずれかに記載の砂糖代替食品。
  5. pH調整剤は、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フィチン酸、リン酸、リンゴ酸、およびそのナトリウム塩等のpH調整剤である、請求項1ないし4のいずれかに記載の砂糖代替食品。
  6. 増粘安定剤は、デンプン及び加工デンプン、アルギン酸、カラギナン、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、グァーガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、プルラン、ペクチン、等の多糖類からなる増粘安定剤である、請求項1ないし5のいずれかに記載の砂糖代替食品。
  7. 65〜75℃の温水に、増粘安定剤を含む砂糖代替食品原料を溶解する増粘安定剤溶解工程と、
    前記溶解工程により得られた増粘安定剤溶解液に、下記の割合でイヌリンを溶解するイヌリン溶解工程と、
    (a)イヌリンが10〜33重量%
    (b)温水が65〜90重量%
    前記イヌリン溶解工程により得られたイヌリン及び増粘安定剤溶解液に、香料、pH調整剤及び酸化防止剤を調合する、調合工程と、
    前記調合工程により得られた砂糖代替食品濾過工程と、
    前記濾過工程により得られた砂糖代替食品溶解液を、加熱殺菌する殺菌工程と、
    前記殺菌工程を経た砂糖代替食品溶解液を、無菌状態においてカップ状の容器に注入する砂糖代替食品溶解液注入工程とを含み、
    pHが4.0〜8.6のシロップ状液体をポーション容器に収容し、密封する、砂糖代替食品の製造方法。
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