JP2021019453A - モータユニットおよびモータユニットの製造方法 - Google Patents

モータユニットおよびモータユニットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モータ軸の径方向において小型化が可能なモータユニットおよびモータユニットの製造方法を提供すること。【解決手段】モータ軸を中心として回転するロータおよびロータの径方向外側に位置するステータ30を有するモータ2と、内部に設けられた収容空間においてモータを収容するハウジングと、収容空間に収容される冷媒と、冷媒を通す冷媒配管10と、を備える。ステータは、ステータコア32と、ステータコアに巻き付けられるコイル31と、を有する。コイルは、ステータコアから軸方向両側にそれぞれ突出する一対のコイルエンド31a,31bを有する。冷媒配管は、モータ軸の周方向に沿って湾曲し軸方向においてコイルエンドに対向する供給パイプ12を有する。供給パイプには、コイルエンドに向かって軸方向に開口する複数の第1冷媒供給孔19が設けられる。【選択図】図3

Description

本発明は、モータユニットおよびモータユニットの製造方法に関する。
近年、電気自動車およびハイブリッド自動車の普及に伴い車両を駆動するモータユニットの開発が進んでいる。このようなモータユニットは、モータに冷媒を供給してモータを冷却する場合がある。特許文献1には、ステータのコイルエンドの径方向外側に、円環状のパイプを配置し、当該パイプに設けられた径方向内側を向く冷媒供給孔から冷媒を吐出してコイルエンドを冷却する構成が記載されている。
中国特許第106411050号明細書
コイルエンドに対して径方向外側にパイプを配置する場合、パイプを配置するためにハウジングを径方向外側に大型化する必要が生じるという問題があった。さらに、パイプをハウジング内部に格納するために複雑な組み立て工程を採用する必要が生じる場合もあった。
本発明の一つの態様は、上記問題点に鑑みて、モータ軸の径方向において小型化が可能なモータユニットおよび当該モータユニットの製造方法の提供を目的の一つとする。
本発明のモータユニットの一つの態様は、モータ軸を中心として回転するロータおよび前記ロータの径方向外側に位置するステータを有するモータと、内部に設けられた収容空間において前記モータを収容するハウジングと、前記収容空間に収容される冷媒と、前記冷媒を通す冷媒配管と、を備える。前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアに巻き付けられるコイルと、を有する。前記コイルは、前記ステータコアから軸方向両側にそれぞれ突出する一対のコイルエンドを有する。前記冷媒配管は、前記モータ軸の周方向に沿って湾曲し軸方向において前記コイルエンドに対向する供給パイプを有する。前記供給パイプには、前記コイルエンドに向かって軸方向に開口する複数の第1冷媒供給孔が設けられる。
本発明の一つの態様によれば、モータ軸の径方向において小型化が可能なモータユニット当該モータユニットの製造方法が提供される。
図1は、一実施形態のモータユニットの概念図である。 図2は、一実施径形態のオイル配管の斜視図である。 図3は、一実施径形態のオイル配管およびステータの斜視図である。 図4は、一実施径形態のオイル配管およびステータの側面図である。 図5は、一実施径形態のモータユニットの側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るモータユニットについて説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
以下の説明では、モータユニット1が水平な路面上に位置する車両に搭載された場合の位置関係を基に、重力方向を規定して説明する。また、図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、鉛直方向(すなわち上下方向)を示し、+Z方向が上側(重力方向の反対側)であり、−Z方向が下側(重力方向)である。また、X軸方向は、Z軸方向と直交する方向であってモータユニット1が搭載される車両の前後方向を示す。Y軸方向は、X軸方向とZ軸方向との両方と直交する方向であって、車両の幅方向(左右方向)を示す。
以下の説明において特に断りのない限り、モータ2のモータ軸J2に平行な方向(Y軸方向)を単に「軸方向」と呼び、−Y側を単に軸方向一方側と呼び、+Y側を、単に軸方向他方側と呼ぶ。さらに、モータ軸J2を中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、モータ軸J2を中心とする周方向、すなわち、モータ軸J2の軸周りを単に「周方向」と呼ぶ。
図1は、本実施形態のモータユニット1の概念図である。なお、図1は各部の構成を模式的に示したものであり、各部の実際の位置関係は図1の構成には限定されない。特に、図1において、紙面上下方向は、必ずしも重力方向と一致しない。
モータユニット1は、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、電気自動車(EV)等、モータを動力源とする車両に搭載され、その動力源として使用される。
モータユニット1は、モータ2と、減速装置4および差動装置5を含むギヤ部3と、ハウジング6と、オイル(冷媒)Oと、オイルOを通すオイル配管(冷媒配管)10と、を備える。
<ハウジング>
ハウジング6の内部には、モータ2、ギヤ部3、オイル配管10およびオイルOを収容する収容空間80が設けられる。ハウジング6は、収容空間80においてモータ2およびギヤ部3を保持する。収容空間80は、モータ2を収容するモータ室81と、ギヤ部3を収容するギヤ室82と、に区画される。ハウジング6は、例えばアルミダイカスト製である。
ハウジング6は、内部にモータ室81が設けられるモータ収容部61を有する。モータ収容部61は、モータ軸J2を中心とする筒状部61bと、筒状部61bの軸方向一方側(−Y側)の開口を覆う隔壁(底部)61cと、を有する。すなわち、ハウジング6は、筒状部61bと隔壁(底部)61cとを有する。筒状部61bおよび隔壁61cは、径方向外側および軸方向一方側からモータ室81を囲む。また、ハウジング6は、モータ室81を挟んで軸方向において隔壁61cに対向する閉塞部63を有する。閉塞部63は、モータ収容部61から取り外すことができる。組み立て工程において、作業者は、モータ収容部61から閉塞部63を取り外してモータ収容部61の開口を開放した状態でモータ2をモータ室81に格納する。
収容空間80は、隔壁61cによってモータ室81とギヤ室82とに区画される。隔壁61cには、隔壁開口61gが設けられる。隔壁開口61gは、モータ室81とギヤ室82とを連通させる。隔壁開口61gは、モータ室81内の下部領域に溜ったオイルOをギヤ室82に移動させる。
<モータ>
モータ2は、ハウジング6のモータ室81に収容される。モータ2は、ロータ20と、ロータ20の径方向外側に位置するステータ30と、を備える。モータ2は、ステータ30と、ステータ30の内側に回転自在に配置されるロータ20と、を備えるインナーロータ型モータである。
ロータ20は、図示略のバッテリからステータ30に電力が供給されることで回転する。ロータ20は、シャフト21と、ロータコア24と、ロータマグネット(図示略)と、を有する。すなわち、モータ2は、シャフト21と、ロータコア24と、ロータマグネットと、を有する。ロータ20は、モータ軸J2を中心として回転する。ロータ20のトルクは、ギヤ部3に伝達される。
シャフト21は、車幅方向(第1方向)に延びるモータ軸J2を中心として延びる。シャフト21は、モータ軸J2を中心として回転する。シャフト21は、内部にモータ軸J2に沿って延びる内周面を有する中空部22が設けられた中空シャフトである。シャフト21は、ハウジング6のモータ室81とギヤ室82とを跨いで延びる。シャフト21の一方の端部は、ギヤ室82側に突出する。ギヤ室82に突出するシャフト21の端部には、ピニオンギヤ41が固定されている。
ロータコア24は、珪素鋼板を積層して構成される。ロータコア24は、軸方向に沿って延びる円柱体である。ロータコア24には、図示略の複数のロータマグネットが固定される。複数のロータマグネットは、磁極を交互にして周方向に沿って並ぶ。
ステータ30は、ロータ20を径方向外側から囲む。ステータ30は、ステータコア32と、コイル31と、ステータコア32とコイル31との間に介在するインシュレータ(図示略)とを有する。ステータ30は、ハウジング6に保持される。ステータコア32は、円環状のヨークの内周面から径方向内方に複数の磁極歯(図示略)を有する。磁極歯の間には、コイル線が掛けまわされる。磁極歯に掛けまわされたコイル線は、コイル31を構成する。
コイル31は、第1コイルエンド31aと、第2コイルエンド31bと、を有する。第1コイルエンド31aは、ステータコア32の軸方向一方側に突出する。第2コイルエンド31bは、ステータコア32の軸方向他方側に突出する。すなわち、コイル31は、ステータコア32の軸方向両側にそれぞれ突出する一対のコイルエンド31a、31bを有する。
<ギヤ部>
ギヤ部3は、モータ2に接続されモータ2の動力を伝達する。ギヤ部3は、ハウジング6のギヤ室82に収容される。ギヤ部3は、モータ軸J2の軸方向一方側においてシャフト21に接続される。ギヤ部3は、減速装置4と差動装置5とを有する。
減速装置4は、モータ2のロータ20に接続される。減速装置4は、ピニオンギヤ41と、中間シャフト45と、中間シャフト45に固定されたカウンタギヤ42およびドライブギヤ43と、を有する。ピニオンギヤ41は、シャフト21とともに、モータ軸J2を中心に回転する。中間シャフト45は、モータ軸J2と平行な中間軸J4に沿って延びる。カウンタギヤ42およびドライブギヤ43は、中間シャフト45の外周面に設けられる。カウンタギヤ42は、ピニオンギヤ41と噛み合う。ドライブギヤ43は、差動装置5のリングギヤ51と噛み合う。
差動装置5は、ギヤ室82に収容される。差動装置5は、減速装置4を介しモータ2に接続される。差動装置5は、車両の旋回時に、左右の車輪の速度差を吸収しつつ、一対の出力シャフト55に同トルクを伝える機能を有する。差動装置5は、リングギヤ51を有する。リングギヤ51は、モータ軸J2と平行な差動軸J5を中心として回転する。リングギヤ51には、モータ2から出力されるトルクが減速装置4を介して伝えられる。
図1において、差動装置5は、減速装置4の紙面下側に描画されているが、これらは実際には、略水平方向に沿って並んで配置される。また、差動装置5のリングギヤ51の一部は、ギヤ室82の下部領域に溜まるオイルOに浸かる。なお、本実施形態における差動装置および減速装置4の配置および構成は一例であり、他の構成に変更してもよい。
<オイル(冷媒)>
オイルOは、ハウジング6に設けられた油路90内を循環する。オイルOは、モータ2の冷却用として使用される。また、オイルOは、減速装置4および差動装置5の潤滑用として使用される。オイルOは、ギヤ室82内の下部領域(以下、オイル溜りPと呼ぶ)に溜る。オイルOは、潤滑油および冷却油の機能を奏するため、粘度の低いオートマチックトランスミッション用潤滑油(ATF:Automatic Transmission Fluid)と同等のものを用いることが好ましい。
<油路>
油路90は、ハウジング6に設けられる。油路90は、ハウジング6の内部、すなわち収容空間80に位置する。油路90は、収容空間80のモータ室81とギヤ室82とに跨って構成される。油路90は、第1の油路91と第2の油路92とを有する。第1の油路91は、オイル溜りPからカウンタギヤ42にかき上げられることを起点する。第2の油路92は、オイル溜りPからポンプ96により吸い上げられることを起点する。
(第1の油路)
第1の油路91の経路中には、キャッチタンク93が設けられる。キャッチタンク93は、ギヤ室82内に設けられる。第1の油路91において、オイルOは、オイル溜りPからカウンタギヤ42によりかき上げられてキャッチタンク93に導かれる。また、カウンタギヤ42にかき上げられたオイルOの一部は、ギヤ室82内で各シャフトを支持するベアリングに導かれてベアリングの潤滑性を高める。カウンタギヤ42にかき上げられたオイルOの他の一部は、ギヤ室82内の各ギヤに上側から降り注ぎ各ギヤの歯面に供給される。これにより、オイルOは、ギヤ部3の潤滑性を高める。
キャッチタンク93に溜まったオイルOの一部は、シャフト21の中空部22に供給される。また、キャッチタンク93に溜まったオイルOの他の一部は、ベアリング57に供給される。シャフト21の中空部22に供給されたオイルOは、ロータ20に設けられた孔から傾向方向外側に連続的に飛散して、ステータ30を冷却する。ステータ30に到達したオイルOは、ステータ30から熱を奪いつつ下側に滴下され、モータ室81内の下部領域に溜る。モータ室81内の下部領域に溜ったオイルOは、隔壁61cに設けられた隔壁開口61gを介してギヤ室82に移動する。
(第2の油路)
第2の油路92の経路中には、ポンプ96と、クーラー97と、オイル配管10と、が設けられる。ポンプ96およびクーラー97は、ハウジング6の外側面に固定される。一方で、オイル配管10は、ハウジング6のモータ室81に配置される。
ポンプ96は、電気により駆動する電動ポンプである。ポンプ96によるモータ2へのオイルOの供給量は、モータ2の駆動状態に応じて適宜制御される。したがって、長時間の駆動や高い出力が必要な場合などモータ2の温度が高まることで、ポンプ96の駆動出力が高められてモータ2へのオイルOの供給量が増加される。
クーラー97は、第2の油路92を通過するオイルOを冷却する。クーラー97の内部には、ラジエータから供給された冷却水が通過する冷却水用配管(図示略)が設けられる。クーラー97の内部を通過するオイルOは、冷却水との間で熱交換される。
第2の油路92においてオイルOは、オイル溜りPからポンプ96によって吸い上げられるとともにクーラー97によって冷却されオイル配管10に導かれる。オイル溜りPからポンプ96に至る経路、ポンプ96からクーラー97に至る経路、およびクーラー97からオイル配管10に至る経路は、それぞれハウジング6の壁部を貫通する孔により構成されている。
後述するように、オイル配管10には、オイルOを噴出する複数のオイル供給孔が設けられる。オイル配管10から噴出されたオイルOは、モータ2に供給される。モータ2に供給されたオイルOは、ステータコア32およびコイル31の表面を伝いながら、ステータ30から熱を奪いモータ2を冷却する。さらに、ステータ30の表面を伝ったオイルOは、下方に滴下してモータ室81内の下部領域に溜る。第2の油路92のオイルOは、第1の油路91のオイルOとモータ室81内の下部領域で合流する。モータ室81内の下部領域に溜ったオイルOは、隔壁開口61gを介して、ギヤ室82内の下部領域(すなわち、オイル溜りP)に移動する。
<オイル配管(冷媒配管)>
次に、第2の油路92に配置されるオイル配管10についてより詳細に説明する。
図2は、オイル配管10の斜視図である。図3は、オイル配管10およびステータ30の斜視図である。
図2および図3に示すように、オイル配管10は、オイルOの流動経路となるパイプ状の一対の供給パイプ11、12、一対の連結パイプ13、4つの径方向パイプ15および一対の中継パイプ14と、ハウジング6に固定される第1固定部11aおよび第2固定部12aと、を有する。オイル配管10は、十分な剛性を得るために、アルミニウム合金又は鉄系合金などの金属材料から構成される。
以下、オイル配管10の各部について詳細に説明する。
(供給パイプ)
オイル配管10は、一対の供給パイプ11、12として、第1供給パイプ(供給パイプ)11と第2供給パイプ(供給パイプ)12とを有する。第1供給パイプ11は、ステータ30の軸方向一方側に位置し、軸方向において第1コイルエンド31aに対向する。第1供給パイプ11は、径方向パイプ15を介して連結パイプ13の一方の端部に接続される。一方で、第2供給パイプ12は、ステータ30の軸方向他方側に位置し、軸方向において第2コイルエンド31bに対向する。第2供給パイプ12は、径方向パイプ15を介して連結パイプ13の他方の端部に接続される。
第1供給パイプ11および第2供給パイプ12は、モータ軸J2の周方向に沿って一定の曲率で湾曲する。本実施形態において、第1供給パイプ11および第2供給パイプ12は、モータ軸J2を中心とする円弧状である。第1供給パイプ11および第2供給パイプ12の両端は、ともにモータ軸J2より下側に位置する。第1供給パイプ11および第2供給パイプ12の両端は、ともに閉塞されている。
第1供給パイプ11および第2供給パイプ12には、モータ軸J2の周方向に沿ってそれぞれ複数(本実施形態では17個)の第1オイル供給孔(第1冷媒供給孔)19が設けられる。複数の第1オイル供給孔19は、周方向に沿って等間隔で並ぶ。第1供給パイプ11の第1オイル供給孔19は、軸方向他方側(+Y側)に開口する。また、第2供給パイプ12の第1オイル供給孔19は、軸方向一方側(−Y側)に開口する。すなわち、第1供給パイプ11および第2供給パイプ12の第1オイル供給孔19は、それぞれ対向するコイルエンド31a、31bに向かって軸方向に開口する。
オイル配管10には、ポンプ96によって一定の圧力でオイルOが供給される。オイル配管10に供給されたオイルOは、第1供給パイプ11および第2供給パイプ12の内部に満たされ第1オイル供給孔19から軸方向に噴出する。第1供給パイプ11の第1オイル供給孔19から噴出するオイルOは、第1コイルエンド31aに供給される。また、第2供給パイプ12の第1オイル供給孔19から噴出するオイルOは、第2コイルエンド31bに供給される。これにより、ステータ30の一対のコイルエンド31a、31bをそれぞれ効率的に冷却することができる。
第1供給パイプ11および第2供給パイプ12において、複数の第1オイル供給孔19は周方向に沿って並ぶ。本実施形態によれば、コイルエンドに対し上部からのみオイルを供給する場合と比較して、クーラー97によって冷却された温度の低いオイルOをコイルエンド31a、31bの周方向にバランスよく供給できる。これにより、コイルエンド31a、31bの周方向にバランスよく冷却することでき、局所的に高温となる領域が形成され難くモータ2の動作の信頼性を高めることができる。
本実施形態によれば、第1供給パイプ11および第2供給パイプ12が、コイルエンド31a、31bに対して軸方向に対向して配置される。これにより、第1供給パイプ11および第2供給パイプ12は、ステータ30の軸方向の投影領域の内側に配置される。結果的に、モータ軸J2の径方向において、モータユニット1の小型化を図ることができる。
図4は、オイル配管10およびステータ30の側面図である。なお、図4において、ハウジング6を二点鎖線によって模式的に図示する。
図4に示すように、ハウジング6の筒状部61bは、ステータ30を径方向外側から囲む。筒状部61bは、モータ室81を径方向外側から囲む壁部として機能する。隔壁61cは、筒状部61bの軸方向一方側に位置し底部として機能する。また、隔壁61cは、モータ室81を軸方向一方側に位置する壁部として機能する。なお、モータ室81の軸方向他方側の壁部は、筒状部61bの軸方向他方側の開口を覆う閉塞部63によって構成される。
第1供給パイプ11は、軸方向において第1コイルエンド31aと隔壁61cとの間に配置される。また、第1供給パイプ11は、径方向外側から筒状部61bに囲まれる。本実施形態によれば、ステータ30の軸方向の投影領域の内側に配置されるため、筒状部61bの内周面を、ステータ30の外周面に接触させた場合であっても、第1供給パイプ11に干渉しない。結果的に、ハウジング6の筒状部61bを径方向に小型化することができる。さらに、組み立て工程において、第1供給パイプ11をハウジング6の開口部から挿入することで容易にモータ室81の内部に配置することができ、組み立て工程を簡素化できる。
本実施形態において、第1供給パイプ11および第2供給パイプ12の第1オイル供給孔19は、軸方向に開口する。このため、第1供給パイプ11および第2供給パイプ12がステータ30の軸方向の投影領域の内側に配置される場合であっても、第1オイル供給孔19から噴出したオイルOをコイルエンド31a、31bに供給できる。
本実施形態によれば、第1オイル供給孔19が軸方向に開口するため、オイルOは、第1オイル供給孔19から軸方向に噴出し軸方向からコイルエンド31a、31bに供給されコイルエンド31a、31bの軸方向に浸透しさらに重力で下側に浸透する。
これに対し、従来構造のように、径方向外側からコイルエンドにオイルを噴射する場合、コイルエンドに達したオイルは径方向に浸透し軸方向に広がりにくい。結果的に、コイルエンドの軸方向の広い範囲にオイルOが行き渡ることがなく軸方向においてコイルエンドの熱分布が大きくなる。
本実施形態によれば、第1オイル供給孔19がコイルエンド31a、31bに向かって軸方向に開口するため、コイルエンド31a、31bの軸方向の幅広い範囲にオイルOを浸透させることができる。結果的に、コイルエンド31a、31bの全体を効果的に冷却することができる。
図3に示すように、コイル31は、第2コイルエンド31bから径方向外側に延び出る3つの接続端子31cを有する。3つの接続端子31cは、コイル31のコイル線を束ねて先端に圧着端子を設けることで構成される。3つの接続端子31cは、それぞれU相、V相、W相に対応する。3つの接続端子31cには、図示略のインバータから、それぞれ位相をずらした交流電流が供給される。
3つの接続端子31cに導かれるコイル線は、それぞれ異なるU相、V相、W相のコイル31から導かれる。接続端子31cに導かれるコイル線は、他相のコイル線と導通しないように外周が絶縁チューブによって被覆される。このため、一般的に、接続端子31cが延び出る第2コイルエンド31bの外径は、第1コイルエンド31aの外径より大きくなる。
本実施形態において、第2供給パイプ12のモータ軸J2周りの直径は、第1供給パイプのモータ軸J2周りの直径より大きい。第2供給パイプ12は、第2コイルエンド31bに対向し第2コイルエンド31bにオイルOを供給する。上述したように、第2コイルエンド31bは、第1コイルエンド31aより大きいため、第2供給パイプ12のモータ軸J2周りの直径を第1供給パイプ11より大きくすることで、第2コイルエンド31bの全体にバランスよくオイルOを供給できる。また、本実施形態において、第2供給パイプ12は、軸方向において隔壁61cの軸方向反対側に位置する。すなわち、第2供給パイプ12は、ハウジング6の開口側に配置されており、隔壁61c側に配置される第1供給パイプ11より、モータ軸J2周りの直径が大きくても組み立て性が阻害され難い。すなわち本実施形態によれば、接続端子31cを引き出す第2コイルエンド31bをハウジング6の開口側に配置することで、モータ軸J2周りの直径が大きい第2供給パイプ12を開口側とすることができ、組み立て工程を容易にすることができる。
図5は、軸方向から見たモータユニット1の側面図であり、ハウジング6の閉塞部63を開放させた状態を示す。
図5に示すように、第1供給パイプ11および第2供給パイプ12に設けられる複数の第1オイル供給孔19は、隔壁開口61gより上側に位置する。
上述したように、モータ2を冷却したオイルOは、モータ2の下側に滴下されてモータ室81の下部領域に溜まり、隔壁開口61gを介してギヤ室82に移動する。モータ室81の下部領域に溜まるオイルOの液位は、概ね隔壁開口61gの上端より下側となる。また、ステータ30の一部は、モータ室81の下部領域に溜まるオイルOに浸かってこのオイルOによって冷却される。
本実施形態によれば、第1供給パイプ11および第2供給パイプ12の第1オイル供給孔19が隔壁開口61gより上側に位置する。したがって、第1オイル供給孔19は、常にオイルOの液位より上側に位置する。ステータ30において、オイルOの液位より下側に位置する領域は、溜まったオイルOによって冷却されるため、オイルOの液位より下側に位置する第1オイル供給孔19からオイルを供給する必要性がない。本実施形態によれば、第1オイル供給孔19がオイルOの液位より上側でステータ30の冷却が必要な領域に十分なオイルOを供給することができる。
また、本実施形態の第1供給パイプ11および第2供給パイプ12は、両端が閉塞されるため第1オイル供給孔19からのみオイルOを噴出する。このため、第1供給パイプ11および第2供給パイプ12において第1オイル供給孔19から下端までの長さを短くすることで、オイルOに浸かる領域が少なくなる。結果的に、第1供給パイプ11および第2供給パイプ12が、モータ室81の下部領域で隔壁開口61gに向かって流れるオイルOの流れを阻害することを抑制でき、モータ室81からギヤ室82へのオイルOのスムーズな排出を可能とする。
(径方向パイプ)
図2および図3に示すように、径方向パイプ15は、それぞれ径方向に沿って直線的に延びる。4つの径方向パイプ15のうち2つは第1供給パイプ11と連結パイプ13とを繋ぎ、他の2つは第2供給パイプ12と連結パイプ13とを繋ぐ。
(連結パイプ)
連結パイプ13は、軸方向に沿って平行に延びる。連結パイプ13の軸方向一方側を向く端面には、中継パイプ14が接続されている。本実施形態において、連結パイプ13と中継パイプ14とは、単一の部材である。また、連結パイプ13の軸方向他方側を向く端面は、閉塞されている。
連結パイプ13は、ステータコア32の側部を通過する。本実施形態において、連結パイプ13は、ステータコア32の上側に位置する。連結パイプ13は、径方向パイプ15を介して第1供給パイプ11と第2供給パイプ12とを繋ぐ。
連結パイプ13には、軸方向に沿って並ぶ複数の第2オイル供給孔(第2冷媒供給孔)18が設けられる。第2オイル供給孔18は、径方向内側に開口する。複数の第2オイル供給孔18のうち一部は、ステータコア32の外周面と径方向に対向する。連結パイプ13の第2オイル供給孔18から吐出されたオイルOは、ステータコア32の外周面に供給され、ステータコア32の外周面を伝うことでステータコア32を冷却する。
また、複数の第2オイル供給孔18のうち、連結パイプ13の軸方向両端部の近傍に位置する一部は、コイルエンド31a、31bの上側で開口しコイルエンド31a、31bと径方向に対向する。これらの第2オイル供給孔18から吐出されたオイルOは、コイルエンド31a、31bを冷却する。
連結パイプ13の第2オイル供給孔18は、供給パイプ11、12の第1オイル供給孔19より大きい。第2オイル供給孔18は、例えば、直径1.5mm〜直径2mmとされる。一方で、第1オイル供給孔19は、例えば、直径1mm〜1.5mmとされる。
連結パイプ13は、モータユニット1の径方向寸法を小型化するために、ステータコア32にできるだけ近づけて配置することが好ましい。また、第2オイル供給孔18と対向するステータコア32の外周面は、オイルOが勢いよく当たる場合にオイルを飛散させやすい。
本実施形態によれば、第2オイル供給孔18を相対的に大きくすることで、第2オイル供給孔18から吐出されるオイルOの流速を抑制し、ステータコア32の外周面におけるオイルOの飛散を抑制できる。これにより、ステータコア32の外周面にオイルOを伝わせてステータコア32を効率的に冷却できる。
一方で、供給パイプ11、12は、コイルエンド31a、31bとの絶縁距離を十分に確保するために、コイルエンド31a、31bからできるだけ離間して配置することが好ましい。また、第1オイル供給孔19と対向するコイルエンド31a、31bは、コイル線の集合なので、オイルOを飛散させ難い。
本実施形態によれば、第1オイル供給孔19を相対的に小さくすることで、第1オイル供給孔19から吐出されるオイルOの流速を高め、オイル配管10内の圧力が低い場合であってもコイルエンド31a、31bにオイルOを十分に到達させることができる。
次に、連結パイプ13とステータコア32との関係について説明する。
図3に示すように、ステータコア32は、ステータコア本体32aと、複数(本実施形態において4つ)の突出部32bと、を有する。ステータコア本体32aは、軸方向に延びる円筒状のコアバック32dと、コアバック32dから径方向内側に延びる複数のティース32eと、を有する。複数のティース32eは、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置される。
突出部32bは、ステータコア本体32aの外周面から径方向外側に突出する。突出部32bは、ハウジング6に固定される部分である。複数の突出部32bは、周方向に沿って等間隔に配置される。突出部32bは、軸方向に延びる。突出部32bは、例えば、ステータコア本体32aの軸方向一方側の端部からステータコア本体32aの軸方向他方側の端部まで延びる。突出部32bには、突出部32bを軸方向に貫通する貫通孔32cが設けられる。貫通孔32cには、ステータ30をハウジング6に固定するボルトが通される。
複数の突出部32bのうちの1つは、ステータコア本体32aから上側に突出する。ここで、上側に突出する突出部32bを上側突出部32baと呼ぶ。すなわち、複数の突出部32bは、ステータコア本体32aの上側に位置する上側突出部32baを含む。一対の連結パイプ13は、モータ軸J2を中心とする周方向において上側突出部32baを挟んで配置される。
本実施形態によれば、一対の連結パイプ13を突出部32bに干渉しない位置に配置しつつ、かつ、一対の連結パイプ13をステータコア本体32aに対して径方向に近づけて配置できる。したがって、一対の連結パイプ13からステータコア本体32aにオイルOを供給しやすくでき、かつモータユニット1が径方向に大型化することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、一対の連結パイプ13を、上側突出部32baを挟んで配置することで、上側突出部32baの周方向両側にオイルOを供給できる。ステータコア32の外周面は、上側突出部32baから周方向両側に向かって下側に傾斜する。このため、ステータコア32の外周面において広範囲にオイルOを行き渡らせることができステータコア32の全体をバランスよく冷却できる。
連結パイプ13は、第1軸方向延在部13a、第2軸方向延在部13bおよび連結部13cを有する。第1軸方向延在部13a、第2軸方向延在部13bおよび連結部13cは、パイプ状である。
第1軸方向延在部13aは、第1供給パイプ11側から軸方向他方側に延びる。第1軸方向延在部13aの軸方向一方側の端部には、径方向パイプ15を介して第1供給パイプ11が接続される。第1軸方向延在部13aと第1供給パイプ11とこれらの間に介在する径方向パイプ15とは、溶接又は接着などの手段によって予め接合されている。
第2軸方向延在部13bは、第2供給パイプ12側から軸方向一方側に延びる。第2軸方向延在部13bの軸方向他方側の端部には、径方向パイプ15を介して第2供給パイプ12が接続される。第2軸方向延在部13bと第2供給パイプ12とこれらの間に介在する径方向パイプ15とは、溶接又は接着などの手段によって予め接合されている。
第1軸方向延在部13aの軸方向他方側の端部と、第2軸方向延在部13bの軸方向一方側の端部とは、互いに対向する。連結部13cは、第1軸方向延在部13aおよび第2軸方向延在部13bの外形に嵌る。これにより、連結部13cは、第1軸方向延在部13aと第2軸方向延在部13bとを繋ぐ。
本実施形態によれば、連結パイプ13が、第1軸方向延在部13aと第2軸方向延在部13bとに分割されており、これらが連結部13cによって互いに連結される。このため、組み立て工程において、軸方向に順に配置することで容易に接続することができ、組み立て工程を簡素化できる。
本実施形態において、第1軸方向延在部13aが第2軸方向延在部13bより長い。したがって、連結部13cは、軸方向においてステータコア32の中心よりハウジング6の開口側(軸方向)に偏って配置される。これにより、組み立て工程において、第1軸方向延在部13aと第2軸方向延在部13bとの接続工程をハウジング6の開口側で行うことができ、組み立て工程を簡素化できる。
(第1固定部および第2固定部)
図2に示すように、第1固定部11aは、溶接等の接合手段によって第1供給パイプ11に接続される。同様に、第2固定部12aは、溶接等の接合手段によって第2供給パイプ12に接続される。本実施形態において、第1供給パイプ11には3つの第1固定部11aが接続され、第2供給パイプ12には3つの第2固定部12aが接続される。第1固定部11aおよび第2固定部12aは、板状である。第1固定部11aは、第1供給パイプ11から径方向内側に延びる。一方で、第2固定部12aは、第2供給パイプ12から径方向外側に延びる。
第1固定部11aおよび第2固定部12aには、軸方向に沿って貫通する固定孔17が設けられる。固定孔17には、第1固定部11aおよび第2固定部12aをハウジング6に固定するための固定ネジ16が挿入される。
図4に示すように、第1固定部11aは、隔壁61cの軸方向他方側を向く底面61dに固定される。第2固定部12aは、筒状部61bの軸方向他方側を向く端面61aに固定される。
本実施形態によれば、第1供給パイプ11が第1固定部11aにおいてハウジング6に固定され、第2供給パイプ12が第2固定部12aにおいてハウジング6に固定される。すなわち、第1供給パイプ11と第2供給パイプ12とは、それぞれ個別にハウジング6に固定される。このため、第1供給パイプ11と第2供給パイプ12とをそれぞれ安定してハウジング6に固定できる。さらに、組み立て工程において第1供給パイプ11と第2供給パイプ12とをそれぞれ個別にハウジングに固定できる。本実施形態では、ステータ30が軸方向において第1供給パイプ11と第2供給パイプ12との間に配置される。このような場合であっても、軸方向に沿って第1供給パイプ11、ステータ30および第2供給パイプ12を順にハウジング6に組み付けることができ、組み立て工程を簡素化できる。
本実施形態によれば、底面61dに固定される第1固定部11aは、第1供給パイプ11から径方向内側に延びる。このため、ハウジング6の筒状部61bを径方向に肥大化させることがない。また、第2固定部12aが径方向外側に延びるため、第2固定部12aを筒状部61bの端面61aに安定して固定できる。
(中継パイプ)
図4に示すように、中継パイプ14は、軸方向に沿って延びる。中継パイプ14の一端部は、ハウジング6に設けられたオイルOの吐出口95に接続される。吐出口95は、軸方向に開口し軸方向他方側に向けてオイルOを吐出する。オイルOは、一対の中継パイプ14においてオイル配管10内に流入する。また、中継パイプ14の他端部は、連結パイプ13の軸方向一方側の端部に位置し、連結パイプ13と径方向パイプ15との接続部に接続される。
本実施形態によれば、中継パイプ14は、連結パイプ13の端部に接続され、連結パイプ13と同軸上に延びる。このため、オイルOを中継パイプ14から連結パイプ13に円滑に流すことができる。また、連結パイプ13は、第1供給パイプ11および第2供給パイプ12に繋がるため、オイルOをオイル配管10内に円滑に満たして流すことができる。さらに、本実施形態によれば、中継パイプ14を吐出口95に軸方向一方側から挿入することで、オイル配管10をハウジング6に設けられた流路に接続することができ組み立て工程を簡素化できる。
<組み立て工程>
次に、図4を基に、オイル配管10およびステータ30をハウジング6に組み付ける工程を含むモータユニット1の製造方法について説明する。
本実施形態のモータユニット1の製造方法は、ハウジング6に第1供給パイプ11を組み付ける第1工程と、ハウジング6にステータ30を組み付ける第2工程と、ハウジング6に第2供給パイプを組み付ける第3工程と、を含む。第1工程、第2工程および第3工程は、この順で行われる。
(第1工程)
第1供給パイプ11には、径方向パイプ15、中継パイプ14、第1軸方向延在部13aおよび第1固定部11aが予め溶接等の手段で接続され単一の部材とされている。第1工程において、作業者は、第1供給パイプ11を、モータ収容部61に開口側から挿入しハウジング6に固定する。
第1工程において、第1供給パイプ11は、まず、ハウジング6のモータ収容部61に開口側から挿入される。ハウジング6の底面61dには、モータ収容部61内に開口する吐出口95が設けられる。吐出口95は、モータ収容部61の開口方向と同方向である軸方向他方側を向く。第1工程では、第1供給パイプ11をモータ収容部61に挿入するとともに、第1供給パイプ11に取り付けられた中継パイプ14を吐出口に接続する。これにより、第1供給パイプ11が、ハウジング6に対して仮固定される。さらに、固定ネジ16を用いて、第1供給パイプ11に取り付けられた第1固定部11aをモータ収容部61の底面61dに本固定する。
本実施形態の第1工程によれば、中継パイプ14を吐出口95に接続した後に第1供給パイプ11をハウジング6に固定する。このため、第1供給パイプ11をハウジング6に仮固定した状態で本固定を行うことができ、組み立て工程を簡素化できる。
(第2工程)
第2工程において、作業者は、ステータ30を、モータ収容部61に開口側から挿入し、ハウジング6に固定する。具体的には、貫通孔32cに軸方向他方側から軸方向一方側に向かってボルトが挿入され、ハウジングに固定される。第2工程においてステータ30は、モータ収容部61において第1供給パイプ11の軸方向他方側に対向して配置される。これにより、ステータ30の第1コイルエンド31aは、第1供給パイプ11の第1オイル供給孔19と軸方向に対向する。
本実施形態の製造方法によれば、第1工程および第2工程において、軸方向他方側に開口するモータ収容部61に対し、第1供給パイプ11およびステータ30が順に挿入される。すなわち、第1供給パイプ11およびステータ30は、ハウジング6に対し一方向に組み付けられる。このため、組み立て工程中にハウジング6の姿勢を変える必要がなく、組み立て工程を簡素化できる。
本実施形態によれば、第1供給パイプ11が第1コイルエンド31aと軸方向に対向しステータ30の軸方向の投影領域の内側に配置される。このため、筒状部61bを径方向に小型化した場合であっても、モータ収容部61の開口側から第1供給パイプ11を収容する簡素な組み立て工程を採用することができる。
なお、従来構造のように供給パイプをコイルエンドの径方向外側に配置する場合、供給パイプがステータの軸方向の投影の外側にはみ出すため、このような組み立て工程を使用しようとするとハウジングが径方向に大型化する。
また、本実施形態において、第1固定部11aおよびステータ30は、モータ収容部61の開口方向と同方向を向く底面61dに固定される。このため、第1供給パイプ11の固定およびステータ30の固定を、挿入工程と同方向から行うことができ、組み立て工程の更なる簡素化を実現できる。
(第3工程)
第2供給パイプ12には、径方向パイプ15、第2軸方向延在部13bおよび第2固定部12aが予め溶接等の手段で接続され単一の部材とされている。第3工程において、作業者は、第2供給パイプ12を、ステータ30の軸方向他方側に対向して配置してハウジング6に固定する。
第3工程において、第2供給パイプ12は、ハウジング6に固定される前に、第1供給パイプ11に対して仮固定される。仮固定は、第1供給パイプ11から延びる第1軸方向延在部13aの連結部13cに第2供給パイプ12から延びる第2軸方向延在部13bを連結することで行われる。連結部13cの内径は、第2軸方向延在部13bの外径と略同寸法である。連結部13cと第2軸方向延在部13bとの連結は、連結部13cに第2軸方向延在部13bを圧入又は軽圧入することでなされる。
なお、本実施形態では、第1軸方向延在部13aと第2軸方向延在部13bとが連結部13cを介して連結される場合について例示したが、他の構成も採用可能である。例えば、第1軸方向延在部13a又は第2軸方向延在部13bの先端に拡径部が設けられており、当該拡径部において、第1軸方向延在部13aと第2軸方向延在部13bとが直接的に連結されていてもよい。
第2供給パイプ12は、第1供給パイプ11に対し仮固定された状態で、固定ネジ16を用いて、ハウジング6に本固定される。第2供給パイプ12が固定される端面61aは、底面61dと同様に軸方向他方側を向く。
本実施形態の第3工程によれば、第1軸方向延在部13aと第2軸方向延在部13bとを連結させた後に第2供給パイプ12をハウジング6に固定する。このため、第2供給パイプ12を仮固定した状態でハウジング6に本固定することができ、組み立て工程を簡素化できる。
本実施形態の製造方法によれば、第1供給パイプ11およびステータ30に加えて第2供給パイプ12も、ハウジング6に対して同方向から組み付けられる。このため、ハウジング6の姿勢を変える必要がなく組み立て工程を簡素化できる。さらに本実施形態の製造方法によれば、第2供給パイプ12の固定方向が、第1供給パイプ11およびステータ30の固定方向と同方向であるため、組み立て工程の更なる簡素化を実現できる。
以上に、本発明の実施形態および変形例を説明したが、実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
1…モータユニット、2…モータ、3…ギヤ部、6…ハウジング、10…オイル配管(冷媒配管)、11…第1供給パイプ(供給パイプ)、11a…第1固定部、12…第2供給パイプ(供給パイプ)、12a…第2固定部、13…連結パイプ、13a…第1軸方向延在部、13b…第2軸方向延在部、13c…連結部、14…中継パイプ、18…第2オイル供給孔(第2冷媒供給孔)、19…第1オイル供給孔(第1冷媒供給孔)、20…ロータ、30…ステータ、31…コイル、31a、31b…コイルエンド、31c…接続端子、32…ステータコア、32a…ステータコア本体、32b…突出部、32ba…上側突出部、61…モータ収容部、61a…端面、61b…筒状部、61c…隔壁(底部)、61d…底面、61g…隔壁開口、80…収容空間、81…モータ室、82…ギヤ室、95…吐出口、J2…モータ軸、O…オイル(冷媒)

Claims (14)

  1. モータ軸を中心として回転するロータおよび前記ロータの径方向外側に位置するステータを有するモータと、
    内部に設けられた収容空間において前記モータを収容するハウジングと、
    前記収容空間に収容される冷媒と、
    前記冷媒を通す冷媒配管と、を備え、
    前記ステータは、
    ステータコアと、
    前記ステータコアに巻き付けられるコイルと、を有し、
    前記コイルは、前記ステータコアから軸方向両側にそれぞれ突出する一対のコイルエンドを有し、
    前記冷媒配管は、前記モータ軸の周方向に沿って湾曲し軸方向において前記コイルエンドに対向する供給パイプを有し、
    前記供給パイプには、前記コイルエンドに向かって軸方向に開口する複数の第1冷媒供給孔が設けられる、
    モータユニット。
  2. 前記モータに接続され前記モータの動力を伝達するギヤ部を備え、
    前記冷媒は、前記ギヤ部の潤滑性を高めるオイルであり、
    前記ハウジングは、前記収容空間を、前記モータを収容するモータ室と前記ギヤ部を収容するギヤ室とに区画する隔壁を有し、
    前記隔壁には、前記モータ室と前記ギヤ室と連通させる隔壁開口が設けられ、
    前記供給パイプは、前記モータ軸を中心とする円弧状であり、
    前記供給パイプの両端は前記モータ軸より下側に位置し閉塞されており、
    前記供給パイプに設けられる複数の前記第1冷媒供給孔は、前記隔壁開口より上側に位置する、
    請求項1に記載のモータユニット。
  3. 前記冷媒配管は、一対の前記供給パイプとして、
    前記ステータの軸方向一方側に位置する第1供給パイプと、
    前記ステータの軸方向他方側に位置する第2供給パイプと、を有する、
    請求項1又は2に記載のモータユニット。
  4. 前記冷媒配管は、
    前記第1供給パイプに接続され前記ハウジングに固定される第1固定部と、
    前記第2供給パイプに接続され前記ハウジングに固定される第2固定部と、を有する、
    請求項3に記載のモータユニット。
  5. 前記ハウジングは、
    前記ステータを径方向外側から囲む筒状部と、
    前記筒状部の軸方向一方側に位置する底部と、を有し、
    前記第1固定部は、前記第1供給パイプから径方向内側に延び底部の軸方向他方側を向く底面に固定され、
    前記第2固定部は、前記第2供給パイプから径方向外側に延び前記筒状部の軸方向他方側を向く端面に固定される、
    請求項4に記載のモータユニット。
  6. 前記コイルは、前記ステータコアに対し軸方向他方側に位置する前記コイルエンドから延び出る接続端子を有し、
    前記第2供給パイプの前記モータ軸周りの直径は、前記第1供給パイプの前記モータ軸周りの直径より大きい、
    請求項3〜5の何れか一項に記載のモータユニット。
  7. 前記冷媒配管は、軸方向に沿って前記ステータコアの側部を通過し前記第1供給パイプと前記第2供給パイプとを繋ぐ連結パイプを有し、
    前記連結パイプは、
    前記第1供給パイプ側から軸方向他方側に延びる第1軸方向延在部と、
    前記第2供給パイプ側から軸方向一方側に延びる第2軸方向延在部と、
    前記第1軸方向延在部と前記第2軸方向延在部とを繋ぐ連結部と、を有する、
    請求項3〜6の何れか一項に記載のモータユニット。
  8. 前記ステータコアは、
    ステータコア本体と、
    前記ステータコア本体の外周面から径方向外側に突出し前記ハウジングに固定される突出部と、を有し、
    複数の前記突出部は、前記ステータコア本体の上側に位置する上側突出部を含み、
    前記冷媒配管は、前記モータ軸を中心とする周方向において前記上側突出部を挟んで配置される一対の前記連結パイプを有し、
    一対の前記連結パイプには、それぞれ径方向内側に開口する第2冷媒供給孔が設けられる、
    請求項7に記載のモータユニット。
  9. 前記ハウジングには、軸方向に開口し前記冷媒を吐出する吐出口が設けられ、
    前記冷媒配管は、前記吐出口に接続される中継パイプを有し、
    前記中継パイプは、前記連結パイプの端部に接続され、前記連結パイプと同軸上に延びる、
    請求項7又は8に記載のモータユニット。
  10. 前記連結パイプには、径方向内側に開口する第2冷媒供給孔が設けられ、
    前記第2冷媒供給孔は、前記第1冷媒供給孔より大きい、
    請求項7〜9の何れか一項に記載のモータユニット。
  11. モータ軸を中心とするロータおよびステータを有するモータと軸方向他方側に開口するモータ収容部を有するハウジングとを備えるモータユニットの製造方法であって、
    軸方向他方側を向く複数の第1冷媒供給孔が設けられており前記モータ軸の周方向に沿って湾曲する第1供給パイプを、前記モータ収容部に開口側から挿入し、前記ハウジングに固定する第1工程と、
    前記ステータを、前記モータ収容部に開口側から挿入し、前記モータ収容部において前記第1供給パイプの軸方向他方側に対向して配置し、前記ハウジングに固定する第2工程と、を有する、
    モータユニットの製造方法。
  12. 前記ハウジングは、吐出口が設けられ、
    前記第1供給パイプには、中継パイプが予め接続され、
    前記第1工程において、前記中継パイプを前記吐出口に接続した後に前記第1供給パイプを前記ハウジングに固定する、
    請求項11に記載のモータユニットの製造方法。
  13. 軸方向一方側を向く複数の第1冷媒供給孔が設けられており前記モータ軸の周方向に沿って湾曲する第2供給パイプを、前記ステータの軸方向他方側に対向して配置し前記ハウジングに固定する第3工程を有する、
    請求項11又は12に記載のモータユニットの製造方法。
  14. 前記第1供給パイプには、前記第1供給パイプ側から軸方向他方側に延びる第1軸方向延在部が予め接続され、
    前記第2供給パイプには、前記第2供給パイプ側から軸方向他方側に延びる第2軸方向延在部が予め接続され、
    前記第3工程において、前記第1軸方向延在部と前記第2軸方向延在部とを連結させた後に前記第2供給パイプを前記ハウジングに固定する、
    請求項13に記載のモータユニットの製造方法。
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