JP2021016948A - 積層体および包装袋、積層体の製造方法 - Google Patents

積層体および包装袋、積層体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レトルト処理、ボイル処理などを含む湿熱処理が可能であり、マテリアルリサイクル性に優れ、環境負荷を低減可能なガスバリア性積層体および包装袋を提供する。【解決手段】基材フィルム11、ガスバリア性前駆積層体15、接着層16、熱可塑性樹脂層19が順次積層された積層体1において、ガスバリア性前駆積層体は層(A)13と層(B)14を有し、層(A)は、ポリカルボン酸系重合体(A1)と、ケイ素含有化合物(A2)とを、(A1):(A2)=99.5:0.5〜80.0:20.0の質量比で含有し、且つ、赤外線吸収スペクトルにおける波数1490〜1659cm−1の最大ピーク高さ(α)と、波数1660〜1750cm−1の最大ピーク高さ(β)との比(α/β)が1未満であり、前記層(B)は、多価金属化合物を含有する。【選択図】図1

Description

いわゆるボイル殺菌やレトルト殺菌のような熱水処理が可能で、かつ、酸素バリア性に優れる積層体および包装袋、積層体の製造方法に関する。さらには、製造時に環境中に放出される有機溶剤が低減可能であり、また、マテリアルリサイクル適性に優れる包装材料に関するものである。
従来、包装材料に酸素バリア性を付与する方法としては、アルミニウムなどの金属箔を積層する方法、バリア性の樹脂を他の樹脂層と同時に溶融押し出ししてバリア層を形成したり、バリアフィルムを積層する方法、蒸着法などにより基材フィルム上に金属や金属酸化物薄膜を形成する方法、バリア性材料または前駆物質を溶媒に溶解し、グラビア法などにより基材フィルム上に塗工しバリア層を形成する方法などが用いられている。
例えば、下記特許文献1に記載のガスバリア前駆積層体は、レトルト処理、ボイル処理によりガスバリア性が発現するもので、これらの処理が施される以前は、柔軟性を有する前駆体であり、バリア性は有しない。
これらは、使用目的に応じて、接着剤や、溶融した樹脂などにより、他の材料と積層される。
特にボイル殺菌やレトルト殺菌を行う包装袋に使用される包装材料は、2液反応型ポリエステル系接着剤などが使用されている。しかし、これらは、有機溶剤に溶解されて塗工、乾燥し、貼り合わされるが、有機溶剤の大気中への放出や、貼り合わされた包装材料への有機溶剤の残留が問題となっている。
また、使用済みの包装材料をプラスチック原料として利用する、いわゆるマテリアルリサイクルに対する適性が求められており、各種の団体で検討されているが、できるだけ単一の素材からなるような包材設計が求められている。
例えば、包装材料をポリエチレンとしてマテリアルリサイクルする場合においては、異種材料を10%以下、好ましくは5%以下とすることが求められている。
特許第5012895号公報
しかしながら、これらの包装材料では、レトルト処理やボイル処理などにおいて欠陥が生じにくく、かつ、ガスバリア性を有し、さらにマテリアルリサイクル性に優れるといった利点を兼ね備えたものはなかった。
以上の問題を鑑み、本発明は、レトルト処理、ボイル処理などを含む湿熱処理が可能であり、かつ、マテリアルリサイクル性に優れ、環境負荷を低減可能なガスバリア性包装材料となる積層体および包装袋を提供することを目的とする。
本発明において、請求項1記載の発明は、
少なくとも、基材フィルム、ガスバリア性前駆積層体、接着層、熱可塑性樹脂層が順次積
層された積層体において、
前記ガスバリア性前駆積層体は層(A)と層(B)を有し、前記基材フィルム上に層(A)と層(B)がこの順に積層されており、
前記層(A)は、ポリカルボン酸系重合体(A1)と、下記一般式(1)で表されるシランカップリング剤及びその加水分解物及びそれらの縮合物からなる群から選択される少なくとも1種のケイ素含有化合物(A2)とを、(A1):(A2)=99.5:0.5〜80.0:20.0の質量比(但し、前記ケイ素含有化合物(A2)の質量は前記シランカップリング剤換算の質量)で含有し、且つ、透過法により測定される赤外線吸収スペクトルにおける波数1490〜1659cm−1の範囲内の最大ピーク高さ(α)と、波数1660〜1750cm−1の範囲内の最大ピーク高さ(β)との比(α/β)が1未満であり、
前記層(B)は多価金属化合物を含有する、
ことを特徴とする積層体である。
Si(OR ・・・(1)
[式(1)中、Rはグリシジルオキシ基又はアミノ基を含む有機基であり、Rはアルキル基であり、3個のRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
請求項2記載の発明は、
前記基材フィルムと前記ガスバリア性前駆積層体との間に、アンカーコート層を備えることを特徴とする請求項1記載の積層体である。
請求項3記載の発明は、
前記アンカーコート層が、下記一般式(p1)で表される3官能オルガノシラン、及び下記一般式(p2)で表される金属アルコキシド及びそれらの加水分解物からなる群から選択される少なくとも1種の金属化合物(P)と、ポリオール化合物(Q)と、イソシアネート化合物(S)との複合物からなることを特徴とする、請求項2に記載の積層体である。
Si(OR ・・・(p1)
M(OR)n ・・・(p2)
[式(p1)中、Rは、アミノ基、イソシアネート基、スルホキシド基、アルキル基、ビニル基又はエポキシ基を含む有機基であり、Rはアルキル基であり、3個のRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。式(p2)中、Mは金属元素であり、nは金属元素Mの酸化数であり、Rはアルキル基であり、nが3以上である場合、(n−1)個のRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
請求項4記載の発明は、
前記金属化合物(P)は、前記一般式(p1)中のRがアミノ基、イソシアネート基又はスルホキシド基を含む有機基である3官能オルガノシラン、及びその加水分解物からなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項3に記載の積層体である。
請求項5記載の発明は、
前記接着層が、酸変性ポリエチレンを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の積層体である。
請求項6記載の発明は、
前記酸変性ポリエチレンが、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレンであることを特徴とする、請求項5に記載の積層体である。
請求項7記載の発明は、
前記熱可塑性樹脂層が、ポリエチレンからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の積層体である。
請求項8記載の発明は、
前記無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレンのグラフト率が0.1重量%以上、1.0重量%以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の積層体である。
請求項9記載の発明は、
前記熱可塑性樹脂層のポリエチレンが、密度0.91以上0.93以下のポリエチレンフィルムからなることを特徴とする請求項7に記載の積層体である。
請求項10記載の発明は、
前記接着層が、少なくとも無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン層とポリエチレン層の2層を備え、
前記ガスバリア性前駆積層体側に前記無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン層が隣接し、前記熱可塑性樹脂層側にポリエチレンが隣接していることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の積層体である。
請求項11記載の発明は、
前記基材フィルムが、密度0.93以上のポリエチレンフィルムであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の積層体である。
請求項12記載の発明は、
レトルト処理またはボイル処理を含む湿熱処理が施されており、前記層(A)の前記比(α/β)が1以上であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の積層体である。
請求項13記載の発明は、
請求項1〜12のいずれか一項に記載の積層体を製袋してなる包装袋である。
請求項14記載の発明は、
請求項1記載の積層体を製造する方法であって、
前記基材フィルム上に、前記ポリカルボン酸系重合体(A1)と前記ケイ素含有化合物(A2)とを、(A1):(A2)=99.5:0.5〜80.0:20.0の質量比(但し、前記ケイ素含有化合物(A2)の質量は前記シランカップリング剤換算の質量)で含有するコーティング液(a)を塗工、乾燥し、
その後、前記多価金属化合物を含有するコーティング液(b)を塗工、乾燥することにより、前記ガスバリア性前駆積層体を形成することを特徴とする、積層体の製造方法である。
本発明によれば、レトルト処理、ボイル処理などの湿熱処理が可能であり、かつ、マテリアルリサイクル性に優れ、環境負荷を低減可能なガスバリア性積層体、及び包装袋を得ることが可能となる。
本発明に係る積層体の一例の断面図である。 本発明に係る積層体の他の一例の断面図である。 積層体の比較例を示す断面図である。
以下、本発明に係る積層体および包装袋、積層体の製造方法について詳細を説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、それらの形態に限定されるものではなく、それ以外の形態であっても本発明の技術的特徴を有する限りにおいて、本発明に含まれるものとする。
図1に、本発明の第一の実施形態を示す。
本発明の積層体(1)は、基材フィルム(11)の一方の面上に、アンカーコート層(12)、層(A)(13)と層(B)(14)とを少なくとも含むガスバリア性前駆積層体(15)、接着層(16)、熱可塑性樹脂層(19)がこの順に積層されている。
ここで、基材フィルム(11)、アンカーコート層(12)、ガスバリア性前駆積層体(15)を積層したものをガスバリアフィルム(20)とする。
これらの層について、次に詳述する。
<基材フィルム>
基材フィルム(11)としては、特に限定しないが、例えばポリエチレンからなるフィルムであり、後加工性、耐熱性などを考慮すると、密度が0.93以上のポリエチレンを主成分とするポリエチレンフィルムが好ましい。
基材フィルム(11)の表面には、アンカーコート層との接着性を改良するという観点から、コロナ処理、火炎処理、プラズマ処理等の表面活性化処理が施されていてもよい。
<アンカーコート層>
アンカーコート層(12)は、必須ではないが、基材フィルム(11)とガスバリア性前駆積層体(15)との密着性を向上させ、耐熱性が向上し、ボイル処理、レトルト処理、加熱調理等の加熱処理を行ったときの、フィルム基材(11)とガスバリア性前駆積層体(15)との間のデラミネーションが抑制されるものであればよい。通常、エステル系やウレタン系などの樹脂を主成分とするコート剤をコーティング、乾燥して形成される。
本発明に係るアンカーコート層は、特に優れたものとしては、下記一般式(p1)で表される3官能オルガノシラン、下記一般式(p2)で表される金属アルコキシド、及びそれらの加水分解物からなる群から選択される少なくとも1種からなる金属化合物(P)と、ポリオール化合物(Q)と、イソシアネート化合物(S)との複合物からなるものが好ましい。
Si(OR ・・・(p1)
M(OR)n ・・・(p2)
[式(p1)中、Rは、アミノ基、イソシアネート基、スルホキシド基、アルキル基、ビニル基又はエポキシ基を含む有機基であり、Rはアルキル基であり、3個のRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。式(p2)中、Mは金属元素であり、nは金属元素Mの酸化数であり、Rはアルキル基であり、nが3以上である場合、(n−1)個のRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
また、前記金属化合物(P)は、前記一般式(p1)中のRがアミノ基、イソシアネート基又はスルホキシド基を含む有機基である3官能オルガノシラン及びその加水分解物からなる群から選択される少なくとも1種である。
[金属化合物(P)]
式(p1)中のRとしては、本発明の効果に優れることから、アミノ基、イソシアネート基又はスルホキシド基を含む有機基が好ましく、特に、一般式:X−(CH)m−[式中、Xは水素原子、アミノ基、イソシアネート基又はスルホキシド基であり、mは1〜4の整数である。]で表される基が好ましい。
またRは、アミノ基、イソシアネート基又はスルホキシド基を含むアルキル基がより好
ましく、前記一般式:X−(CH)m−中のXがアミノ基、イソシアネート基又はスルホキシド基である基が特に好ましい。アミノ基は、1つの水素原子が置換基で置換されていてもよい。該置換基としては、アミノアルキル基等が挙げられる。
のアルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基が好ましい。
式(p1)で表される3官能オルガノシランとしては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
これらの中でも、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシランが好ましい。
前記3官能オルガノシランの加水分解物としては、式中の3つのORのうち、少なくとも1つがOHとなったものが挙げられる。
式(p2)中、Mの金属元素としては、Si、Al、Ti、Zr等が挙げられる。
のアルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基が好ましい。
式(p2)で表される金属アルコキシドとしては、例えばテトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシラン、トリプロポキシアルミニウム等が挙げられる。
前記金属アルコキシドの加水分解物としては、式中の4つのORのうち、少なくとも1つがOHとなったものが挙げられる。
該加水分解物は公知の方法により調製できる。たとえば、3官能オルガノシラン又は金属アルコキシドをメタノール、イソプロピルアルコール等のアルコールに溶解し、その溶液に、塩酸等の酸の水溶液を添加し、加水分解反応させることにより調製できる。
金属化合物(P)としては、上記のうち1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
金属化合物(P)は、特に、本発明の効果に優れることから、前記一般式(p1)中のRが、アミノ基、イソシアネート基又はスルホキシド基を含む有機基である3官能オルガノシラン及びその加水分解物からなる群から選択される少なくとも1種(以下、(P1)成分と呼ぶ)を含むことが好ましい。
また、前記(P1)成分とともに、前記一般式(p2)で表される金属アルコキシド及びその加水分解物からなる群から選択される少なくとも1種(以下、(P2)成分と呼ぶ)を併用してもよい。これらを併用することで、アンカーコート層形成用の塗工液(アンカーコート液)の液安定性が向上する。
(P1)成分と(P2)成分とを併用する場合、それらの配合比は、液安定性の点から、3官能オルガノシランと金属アルコキシドとのモル比に換算して、10:1〜1:10の範囲内であることが好ましく、5:2〜2:5の範囲内が特に好ましい。
[ポリオール化合物(Q)]
ポリオール化合物(Q)は、水酸基を2個以上有する化合物である。
ポリオール化合物(Q)としては、イソシアネート化合物との反応性の点から、高分子化合物が好ましく、例えばアクリルポリオール、芳香族ポリエステルポリオール化合物、芳香族系ポリカルボン酸等が挙げられる。これらの中でも、透明性に優れることから、アクリルポリオールが好ましい。
アクリルポリオールとしては、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーを重合させて得られる高分子化合物、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとその他のモノマーとを共重合させて得られる高分子化合物などが挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーと共重合可能なその他のモノマーとしては、OH基を有さない(メタ)アクリル酸誘導体モノマーが好ましい。
水酸基を有さない(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えば、アルキル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマー、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマー、環構造を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマー等が挙げられる。
アルキル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸などが挙げられる。
環構造を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えばベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
その他のモノマーとして、(メタ)アクリル酸誘導体モノマー以外のモノマーを用いてもよい。該モノマーとしては、例えばスチレンモノマー、シクロヘキシルマレイミドモノマー、フェニルマレイミドモノマーなどが挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸誘導体モノマー以外のモノマーはOH基を有していてもよい。
アクリルポリオールは、水酸基価が50〜250mgKOH/gであることが好ましい。
水酸基価(mgKOH/g)とは、アクリルポリオール中の水酸基量の指標であり、アクリルポリオール1g中の水酸基をアセチル化するために必要な水酸化カリウムのmg数を示す。
水酸基価が50mgKOH/g未満であると、イソシアネート化合物(S)との反応量が少なく、密着性向上効果が充分に発現しないおそれがある。一方、水酸基価が250mgKOH/gよりも大きいと、イソシアネート化合物(S)との反応量が多くなり過ぎて、アンカーコート層の膜収縮が大きくなるおそれがある。膜収縮が大きいと、その上に無機蒸着層がきれいに積層されず、充分なガスバリア性を示さないおそれがある。
アクリルポリオールの重量平均分子量は、特に規定しないが、3000以上200000以下が好ましく、5000以上100000以下がより好ましく、5000以上40000以下がさらに好ましい。
アクリルポリオールの重量平均分子量は、ポリスチレンを基準として、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定される。
アクリルポリオールは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
またポリオール化合物(Q)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
複合物の形成に用いられるポリオール化合物(Q)の量は、ポリオール化合物(Q)/金属化合物(P)の質量比が、1/1〜100/1の範囲内となる量が好ましく、2/1〜50/1の範囲内となる量がより好ましい。
[イソシアネート化合物(S)]
イソシアネート化合物(S)は、ポリオール化合物(Q)と反応してできるウレタン結合によりフィルム基材と無機蒸着層との密着性を高めるために添加されるもので、主に架橋剤もしくは硬化剤として作用する。
イソシアネート化合物(S)としては、分子内にイソシアネート基(−N=C=O)を少なくとも2個以上有するものであればよく、例えばモノマー系イソシアネートとして、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などの芳香族系イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ビスイソシアネートメチルシクロヘキサン(HXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)などの脂肪族系イソシアネート、キシレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などの芳香脂肪族系イソシアネートなどが挙げられる。
また、これらのモノマー系イソシアネートの重合体又は誘導体も使用可能である。
該重合体又は誘導体としては、例えば、3量体のヌレート型、1,1,1−トリメチロールプロパンなどと反応させたアダクト型、ビウレットと反応させたビウレット型などが挙げられる。
イソシアネート化合物(S)としては、上記のモノマー系イソシアネート、その重合体、誘導体等のなかから任意に選択してよく、1種を単独で、又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
イソシアネート化合物(S)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
複合物の形成に用いられるイソシアネート化合物(S)の量は、ポリオール化合物(Q)の水酸基に対するイソシアネート化合物(S)のイソシアネート基の当量比(NCO/OH)が、5/10〜10/5の範囲内となる量が好ましく、4/10〜10/4の範囲内となる量がより好ましい。
NCO/OHの値が小さすぎる(イソシアネート化合物(S)が少なすぎる)と硬化不良になる場合があり、逆に大きすぎるとブロッキング等が発生し、フィルム加工上の問題が生じるおそれがある。
アンカーコート層(12)を形成する前記複合物には、各種添加剤、例えば、金属化合物(P)とポリオール化合物(Q)と反応を促進させるための反応触媒、3級アミン、イミダゾール誘導体、カルボン酸の金属塩化合物、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩等の硬化促進剤、フェノール系、硫黄系、ホスファイト系等の酸化防止剤、レベリング剤、流動調整剤、触媒、架橋反応促進剤、充填剤等が含まれていてもよい。
反応触媒としては、反応性および重合安定性の点から、塩化錫(SnCl、SnCl)、オキシ塩化錫(Sn(OH)Cl、Sn(OH)Cl)、錫アルコキシド等の錫化合物であることが好ましい。
反応触媒の添加量は、少なすぎても多すぎても触媒効果が得られないため、金属化合物(P)に対する反応触媒のモル比(反応触媒/金属化合物(P))として、1/10〜1
/10000の範囲内が好ましく、1/100〜1/2000の範囲内がより好ましい。
アンカーコート層の厚さは、0.01〜2μmの範囲内であることが好ましく、0.05〜1μmの範囲内であることがより好ましい。膜厚が0.01μm以下になると非常に薄いため、アンカーコート層としての性能が充分に発揮されないおそれがある。膜厚が2μmを超えるとフレキシビリティが低下し、外的要因によりアンカーコート層に亀裂を生じるおそれがある。
アンカーコート層は、前記金属化合物(P)と、前記ポリオール化合物(Q)と、前記イソシアネート化合物(S)とを含有するアンカーコート液をフィルム基材上に塗工し、形成された塗膜を乾燥することにより形成できる。
アンカーコート液は、前記金属化合物(P)と、前記ポリオール化合物(Q)と、前記イソシアネート化合物(S)と、必要に応じて各種添加剤(反応触媒等)とを、溶媒と混合することにより調製できる。
溶媒としては、各成分の溶解又は分散が可能であれば特に限定されるものではなく、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が単独または任意に配合されたものを用いることができる。
3官能オルガノシラン等を加水分解するために塩酸等の水溶液を用いることがあるため、共溶媒として、イソプロピルアルコール等と極性溶媒である酢酸エチルを任意に混合した溶媒を用いることがより好ましい。
アンカーコート液の塗工方法は特に限定されず、オフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、グラビアコートなどの周知の塗布方式を用いて実施できる。
形成された塗膜を乾燥することで、溶媒の除去と硬化が進み、アンカーコート層が形成される。
<ガスバリア性前駆積層体>
ガスバリア性前駆積層体(15)は、下記の層(A)(13)と、多価金属化合物を含有する層(B)(14)とを含む。
層(A):ポリカルボン酸系重合体(A1)(以下「(A1)成分」)と、下記一般式(1)で表されるシランカップリング剤、その加水分解物及びそれらの縮合物からなる群から選択される少なくとも1種のケイ素含有化合物(A2)(以下「(A2)成分」)とを、(A1):(A2)=99.5:0.5〜80.0:20.0の質量比(但し、(A2)成分の質量はシランカップリング剤換算の質量である)で含有し、透過法により測定されるIRスペクトルにおける波数1490〜1659cm−1の範囲内の最大ピーク高さ(α)と、波数1660〜1750cm−1の範囲内の最大ピーク高さ(β)との比(α/β)が1未満である。
Si(OR ・・・(1)
[式(1)中、Rはグリシジルオキシ基又はアミノ基を含む有機基であり、Rはアルキル基であり、3個のRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
前記最大ピーク高さの比(α/β)が1未満であることは、層(A)中の(A1)成分のカルボキシ基の多くがイオン架橋を形成していない状態で(−COOHとして)存在していることを示す。
層(A)中の(A1)成分のカルボキシ基の多くがイオン架橋を形成していない状態で
は、層(A)は柔軟性がある。そのため、ガスバリア性前駆積層体に延伸や圧縮等の虐待が加えられたときに、層(A)に欠陥が生じにくい。
そして欠陥が少ないことにより、延伸や圧縮等の虐待後、ガスバリア性前駆積層体(15)にレトルト処理、ボイル処理および調湿処理からなる群から選択される少なくとも1種の処理を施してガスバリア性積層体(15’)とするときに、ガスバリア性の劣化が生じにくい。
なお、前記層(A)、層(B)に相当するガスバリア性積層体(15’)の層を、それぞれ層(A’)、層(B’)とする。ガスバリア性積層体(15’)の詳細については、後述する。
また、層(A)とともに多価金属化合物を含む層(B)を有することで、ガスバリア性前駆積層体に、レトルト処理、ボイル処理および調湿処理からなる群から選択される少なくとも1種の処理を施した際に、層(A)に含まれる(A1)成分と層(B)に含まれる多価金属化合物が反応して、(A1)成分のカルボキシ基と多価金属イオンとがイオン架橋を形成し、優れたガスバリア性を有するガスバリア性積層体とすることができる。
このとき、前記イオン架橋が増加することで、最大ピーク高さの比(α/β)は増大し、1以上となる。これは、ガスバリア性が発現したことを示す。
[(A1)成分]
(A1)成分のポリカルボン酸系重合体とは、分子内に2個以上のカルボキシ基を有する重合体である。たとえば、エチレン性不飽和カルボン酸の(共)重合体;エチレン性不飽和カルボン酸と他のエチレン性不飽和単量体との共重合体;アルギン酸、カルボキシメチルセルロース、ペクチン等の分子内にカルボキシル基を有する酸性多糖類が挙げられる。
前記エチレン性不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等が挙げられる。
前記エチレン性不飽和カルボン酸と共重合可能なエチレン性不飽和単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル等の飽和カルボン酸ビニルエステル類、アルキルアクリレート類、アルキルメタクリレート類、アルキルイタコネート類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。
これらのポリカルボン酸系重合体は、1種を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
(A1)成分としては、上記の中でも、得られるガスバリア性積層体のガスバリア性の観点から、アクリル酸、マレイン酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸及びクロトン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合性単量体から誘導される構成単位を含む重合体が好ましく、アクリル酸、マレイン酸、メタクリル酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合性単量体から誘導される構成単位を含む重合体が特に好ましい。
ポリカルボン酸系重合体において、前記アクリル酸、マレイン酸、メタクリル酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合性単量体から誘導される構成単位の割合は、80mol%以上であることが好ましく、90mol%以上であることがより好ましい(ただし該重合体を構成する全構成単位の合計を100mol%とする)。
ポリカルボン酸系重合体は、単独重合体でも、共重合体でもよい。
該重合体が、上記構成単位以外の他の構成単位を含む共重合体である場合、該他の構成単位としては、例えば前述のエチレン性不飽和カルボン酸と共重合可能なエチレン性不飽
和単量体から誘導される構成単位などが挙げられる。
(A1)成分の数平均分子量は、2,000〜10,000,000の範囲内が好ましく、5,000〜1,000,000がより好ましい。数平均分子量が2,000未満では、得られるガスバリア性積層体は充分な耐水性を達成できず、水分によってガスバリア性や透明性が悪化する場合や、白化の発生が起こる場合がある。他方、数平均分子量が10,000,000を超えると、塗工によって層(A)を形成する際に、粘度が高くなり塗工性が損なわれる場合がある。
なお、上記数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により求めた、ポリスチレン換算の数平均分子量である。
(A1)成分は、カルボキシ基の一部が予め塩基性化合物で中和されていてもよい。(A1)成分の有するカルボキシ基の一部を予め中和することにより、ガスバリア性前駆積層体の耐水性や耐熱性をさらに向上させることができる。
塩基性化合物としては、多価金属化合物、一価金属化合物およびアンモニアからなる群から選択される少なくとも1種の塩基性化合物が好ましい。
塩基性化合物としての多価金属化合物は、層(B)の説明で挙げる多価金属化合物と同様のものが挙げられ、多価金属化合物である塩基性化合物としては、例えば酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。一価金属化合物である塩基性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
カルボキシ基の中和度としては、層(A)を、(A1)成分と(A2)成分とを含有するコーティング液(a)からなる塗膜を乾燥することにより形成する場合は、該コーティング液(a)の塗工性や塗液安定性の観点から、30mol%以下であることが好ましく、25mol%以下であることがより好ましい。
[(A2)成分]
(A2)成分は、前記一般式(1)で表されるシランカップリング剤(以下「シランカップリング剤(1)」ということがある。)、その加水分解物及びそれらの縮合物からなる群から選択される少なくとも1種のケイ素含有化合物である。
(A2)成分は、少量でも、アンカーコート層と層(A)との密着性を向上させ、耐熱性、耐水性等を向上させる。
前記一般式(1)中、Rにおける有機基としては、例えば、グリシジルオキシアルキル基、アミノアルキル基等が挙げられる。
のアルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基またはエチル基が特に好ましい。
シランカップリング剤(1)の具体例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。
(A2)成分は、シランカップリング剤(1)自体であってもよく、該シランカップリング剤(1)が加水分解した加水分解物でもよく、これらの縮合物であってもよい。
加水分解物としては、前記一般式(1)中の3つのORのうち少なくとも1つがOHとなったものが挙げられる。
縮合物としては、少なくとも2分子の加水分解物のSi−OH同士が縮合してSi−O−Si結合を形成したものが挙げられる。
なお、以下においては、シランカップリング剤の加水分解物が縮合したものを、加水分解縮合物と記すことがある。
(A2)成分としては、例えばゾルゲル法を用いて、シランカップリング剤(1)の加水分解および縮合反応を行ったものを用いることができる。
通常、シランカップリング剤(1)は、加水分解が容易におこり、また、酸、アルカリ存在下では容易に縮合反応が起こるため、シランカップリング剤(1)のみ、その加水分解物のみ、またはそれらの縮合物のみで存在することは稀である。すなわち、(A2)成分は、通常、シランカップリング剤(1)、その加水分解物、およびこれらの縮合物が混在している。また、加水分解物には、部分加水分解物、完全加水分解物が含まれる。
(A2)成分としては、少なくとも加水分解縮合物を含むことが好ましい。
加水分解縮合物を製造する際の方法としては、シランカップリング剤(1)を、上述の(A1)成分および水を含む液に直接混合してもよく、シランカップリング剤(1)に水を加えることによって、加水分解およびそれに続く縮合反応を行い、ポリカルボン酸系重合体と混合する前に、加水分解縮合物を得てもよい。
[層(A)]
層(A)(13)は、(A1)成分と、(A2)成分とを、(A1):(A2)=99.5:0.5〜80.0:20.0の質量比で含有する。但し、(A2)成分の質量は、前記シランカップリング剤(1)換算の質量である。つまり、(A2)成分は、上記のとおり、通常、シランカップリング剤(1)、その加水分解物、およびこれらの縮合物が混在するが、(A2)成分の質量は、シランカップリング剤(1)に換算した値、すなわちシランカップリング剤(1)の仕込み量である。
上記範囲であると、耐虐待性に優れるガスバリア性前駆積層体を得ることができる。
また、該ガスバリア性前駆積層体(15)から前述のレトルト処理やボイル処理を経て得られるガスバリア性積層体(15’)は、ガスバリア性に優れる。さらに、密着性も優れているので、ガスバリア性前駆積層体(15)からガスバリア性積層体(15’)を得る際に、デラミネーションが生じにくい。
また、上記の質量比範囲で(A2)成分を含有することで、層(A)を、相分離のない均一な層とすることができ、該ガスバリア性前駆積層体から得られるガスバリア性積層体の層(A’)も、相分離のない均一な層となる。さらに、(A2)成分が存在することにより、本発明のガスバリア性前駆積層体(15)の層(A)や、ガスバリア性積層体(15’)の層(A’)が、酸に対する耐性を有する。
シランカップリング剤(1)として、Rがグリシジルオキシ基を含む有機基であるもの(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランや、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン)を用いる場合には、(A1)成分と(A2)成分との質量比(A1:A2)は、99.5:0.5〜90.0:10.0であることが好ましく、99.0:1.0〜95.0:5.0であることが特に好ましい。
シランカップリング剤(1)として、Rがアミノ基を含む有機基であるもの(γ−アミノプロピルトリメトキシシランや、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)を用いる場合には、(A1)成分と(A2)成分との質量比(A1:A2)は、99.0:1.0〜80.0:20.0であることが好ましく、95.0:5.0〜80.0:20.0であることが特に好ましい。
層(A)には、各種の添加剤が含まれていてもよい。
添加剤としては可塑剤、樹脂、分散剤、界面活性剤、柔軟剤、安定剤、アンチブロッキング剤、膜形成剤、粘着剤、酸素吸収剤等が挙げられる。
可塑剤としては、公知の可塑剤から適宜選択して使用することが可能である。
該可塑剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリエチレンオキサイド、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、エリトリトール、グリセリン、乳酸、脂肪酸、澱粉、フタル酸エステルなどを例示することができる。これらは必要に応じて、混合物で用いてもよい。
これらの可塑剤の中でも、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、グリセリン、澱粉が、延伸性とガスバリア性の観点から好ましい。
このような可塑剤が含まれる場合には、ガスバリア性前駆積層体の延伸性が向上するため、ガスバリア性前駆積層体の耐虐待性をさらに向上させることができる。
添加剤として、ポリビニルアルコール等の水酸基を2つ以上有する化合物を含む場合、該化合物の水酸基と、(A1)成分のカルボキシ基の一部とがエステル結合を形成していてもよい。
層(A)に添加剤が含まれている場合には、(A1)成分と添加剤との質量比((A1)成分:添加剤)は通常は70:30〜99.9:0.1の範囲であり、80:20〜98:2であることが好ましい。
層(A)は、透過法により測定されるIRスペクトルにおける波数1490〜1659cm−1の範囲内の最大ピーク高さ(α)と、波数1660〜1750cm−1の範囲内の最大ピーク高さ(β)との比(α/β)が1未満である。
該IRスペクトルは以下の方法により測定することができる。
まず、層(A)を分離する。分離方法としては、例えば、無機蒸着層を積層したフィルム基材から被覆層を剥がした後、該被覆層中の層(B)を、トルエン等の有機溶媒を用いて溶解して、層(A)を単離する方法が挙げられる。フィルム基材と被覆層とを剥がすことが困難である場合には、プロパノール等を用いてフィルム基材と接した被覆層を溶解させながら剥がすことができる。また、無機蒸着層上に層(B)、層(A)が順次積層されている場合は、層(A)を直接、層(B)から剥離してもよい。
次に、分離した層(A)について、透過法によってIRスペクトルを測定する。このようにして得られたIRスペクトルにおいて、波数1490〜1659cm−1の範囲内に出現するピークの中の最大ピーク高さ(α)と、波数1660〜1750cm−1の範囲内に出現するピークの最大ピーク高さ(β)との比(α/β)を算出する。
なお、ガスバリア性積層体(15’)が有する層(A’)についても、層(A)と同様の方法で支持体および層(B’)から分離し、IRスペクトルを測定することができる。
層(A)の厚さは、ガスバリア性の観点から、好ましくは0.01〜5μmの範囲であり、より好ましくは0.02〜3μmの範囲であり、さらに好ましくは0.04〜1.2μmの範囲である。
なお、被覆層が層(A)を複数含む場合でも、被覆層中の層(A)の合計の好ましい厚さは上記と同じである。
[層(A)の形成方法]
層(A)は、通常、コーティング法により形成することができる。具体的には、(A1)成分と(A2)成分とを含有するコーティング液(a)からなる塗膜を乾燥することにより形成できる。
コーティング液(a)に含まれる(A1)成分、(A2)成分としてはそれぞれ、前記と同様のものを用いることができる。
コーティング液(a)は、(A1)成分と(A2)成分とを、(A1):(A2)=99.5:0.5〜80.0:20.0の質量比(但し、前記(A2)成分の質量は前記シランカップリング剤(1)換算の質量である)で含有することが好ましい。好ましい理由は前記と同じである。
なお、通常は、コーティング液(a)に含まれる(A1)成分と(A2)成分との質量比と、該コーティング液(a)を用いて形成される層(A)における(A1)成分と(A2)成分との質量比とは同様であるが、例えば、ガスバリア前駆積層体の製造の際に、(A1)成分と添加剤とが反応した場合や、(A1)成分と(A2)成分とが反応した場合等には、異なる場合がある。
コーティング液(a)は、必要に応じて、(A1)成分及び(A2)成分以外に、上述した添加剤を含んでいてもよい。添加剤を含む場合、(A1)成分と添加剤との質量比の好ましい範囲は前記と同じである。
コーティング液(a)は、(A1)成分と(A2)成分と必要に応じて含まれる添加剤とを、溶媒と混合することにより調製できる。
コーティング液(a)に用いる溶媒としては、(A1)成分及び(A2)成分を溶解し得るものであれば特に限定は無いが、通常、シランカップリング剤(1)の加水分解反応を行うための水が必要であることから、水、水と有機溶媒との混合溶媒等が好ましい。
(A1)成分の溶解性、コストの点では、水が最も好ましい。アルコール等の有機溶媒は、シランカップリング剤(1)の溶解性、コーティング液(a)の塗工性を向上する点で好ましい。
水としては、精製された水が好ましく、例えば蒸留水、イオン交換水などを用いることができる。
有機溶媒としては、炭素数1〜5のアルコールおよび炭素数3〜5のケトンからなる群から選択される少なくとも1種の有機溶媒等を用いることが好ましい。このような有機溶媒としては、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
水と有機溶媒との混合溶媒としては、上述した水と有機溶媒との混合溶媒が好ましく、水と炭素数1〜5のアルコールとの混合溶媒がより好ましい。
混合溶媒としては、水が20〜95重量%の量で存在し、有機溶媒が80〜5重量%の量で存在する(ただし、水と有機溶媒との合計を100重量%とする)ものが好ましい。
コーティング液(a)においては、ガスバリア性および塗工性の観点から、コーティング液(a)中の(A1)成分と、(A2)成分と、必要に応じて含まれる添加剤との合計含有量(固形分)が、コーティング液(a)の総重量に対して、0.5〜50重量%が好ましく、0.8〜30重量%がより好ましく、1.0〜20重量%が特に好ましい。
このコーティング液(a)を、層(A)を積層する面(例えば無機蒸着層上、層(B)上等)に塗工して塗膜を形成し、該塗膜を乾燥することにより層(A)を形成できる。
コーティング液(a)の塗工方法としては、特に限定されず、公知のコート法のなかから適宜選択でき、例えばキャスト法、ディッピング法、ロールコート法、グラビアコート法、スクリーン印刷法、リバースコート法、スプレーコート法、キットコート法、ダイコート法、メタリングバーコート法、チャンバードクター併用コート法、カーテンコート法等が挙げられる。
コーティング液(a)の塗工量は、形成する層(A)の厚さに応じて設定される。
コーティング液(a)を塗工した後、乾燥により、塗膜に含まれるコーティング液(a)の溶媒を除去することによって、層(A)が形成される。
乾燥方法としては、特に限定は無く、例えば熱風乾燥法、熱ロール接触法、赤外線加熱法、マイクロ波加熱法等の方法が挙げられる。これらの方法はいずれかを単独で用いても2種以上を組み合わせてもよい。
このようにして形成される層(A)には、(A1)成分と(A2)成分とが含まれ、さらに、コーティング液(a)に添加剤等の他の成分が含まれる場合には、当該他の成分が含まれている。
コーティング液(a)の添加剤として、ポリビニルアルコール等の水酸基を2つ以上有する化合物を用いた場合、上記乾燥、熟成処理、熱処理等の際に、該化合物の水酸基と(A1)成分のカルボキシ基の一部とが反応してエステル結合を形成していてもよい。
[層(B)]
層(B)(14)は、多価金属化合物を含有する。
多価金属化合物とは、金属イオンの価数が2以上の多価金属の化合物である。
多価金属としては、例えば、ベリリウム、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属;チタン、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛などの遷移金属;アルミニウム、ケイ素が挙げられる。多価金属としては、耐熱性、耐水性、透明性の観点から、カルシウムまたは亜鉛が特に好ましい。すなわち、多価金属化合物としては、カルシウム化合物または亜鉛化合物が好ましい。
多価金属化合物としては、例えば多価金属の単体、酸化物、水酸化物、炭酸塩、有機酸塩(例えば、酢酸塩)もしくは無機酸塩、多価金属酸化物のアンモニウム錯体もしくは2〜4級アミン錯体、またはそれらの炭酸塩もしくは有機酸塩が挙げられる。
これらの多価金属化合物の中でも、ガスバリア性、高温水蒸気や熱水に対する耐性、製造性の観点から、アルカリ土類金属、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウムまたはケイ素の酸化物、水酸化物、塩化物、炭酸塩または酢酸塩、銅または亜鉛のアンモニウム錯体またはそれらの炭酸塩を用いることが好ましい。
これらの中でも、工業的生産性の観点から、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酢酸亜鉛、酢酸カルシウムが好ましく、酸化亜鉛または炭酸カルシウムが特に好ましい。
層(B)を、多価金属化合物を含有するコーティング液(b)からなる塗膜を乾燥することにより形成する場合、多価金属化合物の形態は、粒子状であっても、非粒子状であっても、溶解していてもよいが、分散性、ガスバリア性、生産性の観点からは、粒子状であることが好ましい。
また、このような粒子の平均粒子径は特に限定されないが、ガスバリア性、コーティング適性の観点から、平均粒子径が5μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましく、0.1μm以下であることが特に好ましい。
層(B)は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、多価金属化合物のほかに、各種添加剤を含有してもよい。該添加剤としては、例えば、層(B)を、多価金属化合物を含有するコーティング液(b)からなる塗膜を乾燥することにより形成する場合、コーティング液(b)に用いる溶媒に可溶又は分散可能な樹脂、該溶媒に可溶又は分散可能な分散剤、界面活性剤、柔軟剤、安定剤、膜形成剤、増粘剤等を含有してもよい。
上記の中でも、コーティング液(b)に用いる溶媒に可溶または分散可能な樹脂を含有することが好ましい。これにより、コーティング液(b)の塗工性、製膜性が向上する。このような樹脂としては、例えば、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂等が挙げられる。
また、コーティング液(b)に用いる溶媒に可溶又は分散可能な分散剤を含有することが好ましい。これにより、多価金属化合物の分散性が向上する。
該分散剤としては、アニオン系界面活性剤や、ノニオン系界面活性剤を用いることができる。該界面活性剤としては、(ポリ)カルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルフォコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、芳香族リン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、アルキルアリル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ソルビタンアルキルエステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等の各種界面活性剤が挙げられる。
これらの界面活性剤は単独で用いても、二種以上を混合して用いてもよい。
層(B)に添加剤が含まれている場合には、多価金属化合物と添加剤との質量比(多価金属化合物:添加剤)は、30:70〜99:1の範囲内であることが好ましく、50:50〜98:2の範囲内であることが好ましい。
層(B)の厚さは、ガスバリア性の観点から、好ましくは0.01〜5μmの範囲であり、より好ましくは0.03〜3μmの範囲であり、さらに好ましくは0.1〜1.2μmの範囲である。
(層(B)の形成方法)
層(B)の形成方法としては、例えば、コーティング法、ディッピング法等が挙げられる。これらの中でも、生産性の観点からから、コーティング法が好ましい。
以下、コーティング法により層(B)を形成する場合について説明する。
コーティング法による層(B)の形成は、具体的には、多価金属化合物を含有するコーティング液(b)からなる塗膜を乾燥することにより形成できる。
コーティング液(b)に含まれる多価金属化合物としては、前記と同様なものを用いることができ、カルシウム化合物または亜鉛化合物が好ましい。
コーティング液(b)は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、多価金属化合物のほかに、各種添加剤等を含んでいてもよい。
該添加剤としては、例えば、コーティング液(b)に用いる溶媒に可溶又は分散可能な
樹脂、該溶媒に可溶又は分散可能な分散剤、その他の界面活性剤、柔軟剤、安定剤、膜形成剤、増粘剤等が挙げられる。
上記の中でも、コーティング液(b)には、コーティング液(b)の塗工性、製膜性を向上させる目的で、コーティング液(b)に用いる溶媒に可溶または分散可能な樹脂を混合して用いることが好ましい。このような樹脂としては、前記層(B)が含有してもよい各種添加剤として挙げたものと同様のものが挙げられる。
また、添加剤として、多価金属化合物の分散性を向上させる目的で、コーティング液(b)に用いる溶媒に可溶又は分散可能な分散剤を混合して用いることが好ましい。該分散剤としては、層(B)が含有してもよい各種添加剤として前記で挙げたものと同様のものが挙げられる。
コーティング液(b)に添加剤が含まれている場合には、多価金属化合物と添加剤との質量比(多価金属化合物:添加剤)は、30:70〜99:1の範囲内であることが好ましく、50:50〜98:2の範囲内であることが好ましい。
コーティング液(b)に用いる溶媒としては、例えば、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、n−ペンチルアルコール、ジメチルスルフォキシド、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸ブチルが挙げられる。また、これらの溶媒は1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
これらの中でも、塗工性の観点から、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、水が好ましい。また製造性の観点から、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、水が好ましい。
なお、コーティング液(a)から形成される層(A)は耐水性が優れているために、コーティング液(b)に用いる溶媒として水を用いることができる。
コーティング液(b)においては、コーティング適性の観点から、コーティング液(b)中の多価金属化合物及び添加剤の合計含有量が、コーティング液(b)の総重量に対して1〜50重量%の範囲であることが好ましく、3〜45重量%の範囲であることがより好ましく、5〜40重量%の範囲であることが特に好ましい。
このコーティング液(b)を、層(B)を積層する面(例えば無機蒸着層上、層(A)上等)に塗工して塗膜を形成し、該塗膜を乾燥することにより層(B)を形成できる。
コーティング液(b)の塗工方法としては、特に限定されず、公知のコート法のなかから適宜選択でき、例えばキャスト法、ディッピング法、ロールコート法、グラビアコート法、スクリーン印刷法、リバースコート法、スプレーコート法、キットコート法、ダイコート法、メタリングバーコート法、チャンバードクター併用コート法、カーテンコート法等が挙げられる。
コーティング液(b)の塗工量は、形成する層(B)の厚さに応じて設定される。コーティング液(b)を塗工した後、乾燥により、塗膜に含まれるコーティング液(b)の溶媒を除去することによって、層(B)が形成される。
乾燥方法としては、特に限定は無く、例えば熱風乾燥法、熱ロール接触法、赤外線加熱法、マイクロ波加熱法等の方法が挙げられる。これらの方法は、いずれかを単独で用いて
も、2種以上を組み合わせてもよい。
このようにして形成される層(B)には、多価金属化合物が含まれ、さらに、コーティング液(b)に添加剤等の他の成分が含まれる場合には、当該他の成分が含まれている。
<接着層>
接着性樹脂からなる接着層(16)は、酸変性ポリオレフィンを主成分とする層であり、特には無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン(以下、変性PEともいう。)を主成分とする層であることが好ましい。
なお、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレンは、ポリエチレンを無水マレイン酸によりグラフト変性したポリエチレンである。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、α−オレフィンを共重合した直鎖状低密度ポリエチレンが挙げられる。α−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキサンが挙げられる。
ここで、この無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレンのグラフト率は0.1重量%以上1.0重量%以下が好ましい。グラフト率が0.1重量%未満であると、ラミネート強度の低下につながる。1.0重量%を超えると、コスト高や水分を吸着しやすくなり、発泡の原因となる。また、黄変が見られ、押出機やダイス金属に吸着しやすくなり、ヤケの原因となるなど、加工性の低下につながる。
そして、接着層(16)として前記変性PEを主成分とする接着性樹脂を加熱溶融して押し出し、この接着性樹脂が接着力を有している間に、接着層(16)の一方の面にガスバリア性前駆積層体(15)が形成されたガスバリアフィルム(20)を重ね、他方の面に熱可塑性樹脂層(19)を重ね、冷却ロールによって押圧することにより、これらを一体的に接着積層して、図1に示す層構成の積層体(1)を形成することができる。
なお、接着性樹脂層(16)の厚みは、5〜40μmが好ましく、5〜15μmがより好ましい。
また、本発明の第二の実施形態として、接着層を2層構成とすることもできる。
本実施形態の積層体は、図2を参照して、以下の構成となっているが、接着層以外は前述の第一の実施形態と共通している。
まず、前記変性PEを主成分とする接着性樹脂からなる接着層(16)と、ポリエチレンからなる接着層(17)とを、接着性樹脂側がガスバリア性前駆積層体(15)に配置されるように共押し出しして2層構成の接着層(18)とする。
そして、接着層(16)側にガスバリア性前駆積層体(15)が形成されたガスバリアフィルム(20)を重ね、また、接着層(17)側に熱可塑性樹脂層(19)を重ね、冷却ロールによって押圧することにより、これらを一体的に接着積層して、図2に示す層構成の積層体(2)ができる。
変性PEを主成分とする接着性樹脂の接着層(16)と、ポリエチレンの接着層(17)との共押し出しによる接着層(18)の厚みは、総厚5〜50μmが好ましく、15〜25μmがより好ましい。
共押し出しに使用するポリエチレンは、特に限定されるものではないが、密度0.91以上0.93以下のポリエチレンが、加工性の点から好ましい。
<熱可塑性樹脂層>
本発明に係る熱可塑性樹脂層(19)は、ポリエチレンを主成分とするフィルムであり、密度0.91以上0.93以下のポリエチレンを主成分とするものが、ヒートシール性、耐衝撃性、レトルト処理、ボイル処理及び調湿処理等の質熱処理耐性の点より好ましい。
また、繰り返し単位のエチレンと若干量のα‐オレフィンを共重合した直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)も使用可能である。
[再加熱処理]
ヒートシール性、耐衝撃性、レトルト処理、ボイル処理及び調湿処理等の質熱処理耐性の点より、本発明の積層体をヒーターロールやオーブンを通して熱を加えることで、接着強度を向上させることが好ましい。
<ガスバリア性積層体>
本実施形態に係るガスバリア性積層体(15’)は、上述した本発明のガスバリア性前駆積層体に、レトルト処理、ボイル処理などの湿熱処理を、前述した層(A)におけるIRスペクトルの最大ピーク高さの比(α/β)が1以上になるように施して得られるものである。
上記ガスバリア性前駆積層体(15)に、レトルト処理、ボイル処理および調湿処理からなる群から選択される少なくとも1種の処理を施すと、上述したように、層(A)に含まれる(A1)成分と、層(B)に含まれる多価金属化合物とが反応し、多価金属イオンによってイオン架橋されたポリカルボン酸系重合体と、(A2)成分とを含む層(A’)と、多価金属化合物を含有する層(B’)とを有するガスバリア性積層体(15’)を得ることができる。
したがって、該処理に得られるガスバリア性積層体の層構成は、層(A)が層(A’)となり層(B)が層(B’)となる以外は、該ガスバリア性積層体の製造に用いたガスバリア性前駆積層体の層構成と同じである。
すなわち、本実施形態に係るガスバリア性積層体は、密度0.93以上のポリエチレンフィルムからなる基材フィルムと、該基材フィルムに設けられたアンカーコート層と、該アンカーコート層上に設けられたガスバリア層を備える積層体であって、ガスバリア層が、多価金属イオンによってイオン架橋されたポリカルボン酸系重合体(A1)と、前記一般式(1)で表されるシランカップリング剤、その加水分解物及びそれらの縮合物からなる群から選択される少なくとも1種のケイ素含有化合物(A2)とを、(A1):(A2)=99.5:0.5〜80.0:20.0の質量比(但し、前記ケイ素含有化合物(A2)の質量は前記シランカップリング剤換算の質量である)で含有し、透過法により測定されるIRスペクトルにおける波数1490〜1659cm−1の範囲内の最大ピーク高さ(α)と、波数1660〜1750cm−1の範囲内の最大ピーク高さ(β)との比(α/β)が1以上である層(A’)と、多価金属化合物を含有する層(B’)とを含み、前記アンカーコート層が、前記一般式(p1)で表される3官能オルガノシラン、前記一般式(p2)で表される金属アルコキシド及びそれらの加水分解物からなる群から選択される少なくとも1種の金属化合物(P)と、ポリオー化合物(Q)と、イソシアネート化合物(S)との複合物からなるものである。
さらに、このガスバリア性積層体は、図2に示したように、少なくとも変性PEを主成分とする層と、ヒートシール可能なポリエチレン層との2層を有する積層体であってもよい。
[湿熱処理]
ガスバリア性前駆積層体をガスバリア性積層体とする際の処理は、レトルト処理、ボイル処理などの湿熱処理である。
レトルト処理は、一般に食品等を保存するために、カビ、酵母、細菌などの微生物を加圧殺菌する処理である。通常は、食品を包装したガスバリア性前駆積層体を、温度105
〜140℃、圧力0.15〜0.3MPa、処理時間10〜120分の条件で加圧殺菌処理する。レトルト装置は、加熱蒸気を利用する蒸気式と加圧過熱水を利用する熱水式等があり、内容物となる食品等の殺菌条件に応じて適宜使い分ける。
ボイル処理は、食品等を保存するため湿熱殺菌する処理である。通常は、内容物にもよるが、食品等を包装したガスバリア性前駆積層体を、温度60〜100℃、大気圧下で、処理時間10〜120分の条件で湿熱殺菌処理を行う。ボイル処理は、通常、熱水槽を用いて行うが、一定温度の熱水槽の中に浸漬し、一定時間後に取り出すバッチ式と、熱水槽の中をトンネル式に通して殺菌する連続式がある。
本発明の積層体を用いて製袋することで、レトルト処理やボイル処理などの湿熱処理を施しても優れたガスバリア性を発揮する包装袋が得られる。
以下に、本発明に係る積層体および包装袋の実施例とその評価結果を示す。
本発明に係る積層体及び包装袋について、実施例及び比較例の作製方法、さらにこれらで使用するアンカーコート液、コーティング液の調製方法を以下に示す。
<アンカーコート液の調製>
希釈溶媒(酢酸エチル)中、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン1質量部と、アクリルポリオール5質量部とを混合撹拌し、溶液を得た。その後、トリレンジイソシアネート(TDI)を、アクリルポリオールの水酸基に対しイソシアネート基が等量となるように上記溶液に加えた。そして、当該溶液を酢酸エチルにより2質量%の濃度に希釈したものをアンカーコート液とした。
<コーティング液Aの調製>
数平均分子量200,000のポリアクリル酸水溶液(東亞合成株式会社製「アロンA−10H」、固形分濃度25質量%)20gを蒸留水58.9gに溶解した。そこへ、アミノプロピルトリメトキシシラン(シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社製)0.44gを添加して均一に撹拌した。これにより、コーティング液Aを得た。
<コーティング液Bの調製>
酸化亜鉛微粒子水分散液(住友大阪セメント株式会社製「ZE143」)100gと硬化剤(Henkel社製「Liofol HAERTER UR 5889−21」)1gとを混合してコーティング液Bを得た。
<実施例1>
密度0.935のポリエチレンを主成分とするポリエチレンフィルム(厚み40μm)(11)のコロナ処理面に、前記アンカーコート液をグラビアコート法により塗布し、アンカーコート層(12)を設けた(乾燥後の厚み0.05μm)。
次に、アンカーコート層(12)上に、前記コーティング液Aをグラビアコート法により塗布してガスバリア性前駆積層体の層(A)(13)を設け(乾燥後の厚み0.04μm)、さらに前記コーティング液Bを同様に塗布してガスバリア性前駆積層体の層(B)(14)(乾燥後の厚み0.1μm)を設け、ガスバリアフィルム(20)を得た。
次に、このガスバリアフィルム(20)と、熱可塑性樹脂層(19)として密度0.930の直鎖状低密度ポリエチレンを主な成分とするポリエチレンフィルム(厚み80μm)とを、変性PE(16)(融点ピーク:98℃、密度:0.88g/cm、MFR:10g/10min)とポリエチレン(17)(LC600A、融点:106℃、密度:0.918、MFR:7.0g/10min、日本ポリエチレン(株)社製)を溶融共押し出し(変性PEとポリエチレンの層比=10μm/10μm)した接着層(18)でサンドイッチラミネートした。
この際、接着層(18)の変性PE(16)側が、ガスバリア性前駆積層体の層B(14)に密着するように押し出しして、接着層(18)の総厚は、20μmであった。
上記で積層させたフィルムを140℃、15秒ヒーターロールに抱かせるように熱を加えて、図2に示す層構成の積層体(2)を作製した。
<実施例2>
密度0.945のポリエチレンを主成分とするポリエチレンフィルム(厚み40μm)(11)のコロナ処理面に、アンカーコート液をグラビアコート法により塗布し、アンカーコート層(12)を設けた(乾燥後の厚み1μm)。
次に、アンカーコート層(12)上に、コーティング液Aをグラビアコート法により塗布し、ガスバリア性前駆積層体A層(13)を設け(厚み1μm)、さらにコーティング液Bを同様に塗布しガスバリア性前駆積層体B層(14)を設けた(厚み1.2μm)。
その後は実施例1と同様にした。
次に、下記に示す比較例1、2を作製した。
比較例の層構成は図3に示しており、積層体(3)は、基材フィルム(11)、アンカーコート層(12)、蒸着層(30)又は(40)、変性ポリエチレン(16)とポリエチレン(17)からなる接着層(18)、熱可塑性樹脂層(19)の順に積層してなる。
本発明に係る積層体(1)、(2)と比べると、ガスバリア性前駆積層体(15)に相当する部分が蒸着層となっている点が異なる。
<比較例1>
密度0.935のポリエチレンを主成分とするポリエチレンフィルム(厚み40μm)(11)のコロナ処理面に、アンカーコート液をグラビアコート法により塗布し、アンカーコート層(12)を設けた(厚み0.1μm)。
次に、物理蒸着法によりアンカーコート層(12)上に、アルミナ蒸着膜による蒸着層(30)を積層した。この蒸着層の厚みは、0.01μmであった。
その後は、実施例1と同様に処理した。
<比較例2>
密度0.935のポリエチレンを主成分とするポリエチレンフィルム(厚み40μm)のコロナ処理面に、アンカーコート液をグラビアコート法により塗布し、アンカーコート層(12)を設けた(厚み0.1μm)。
次に、物理蒸着法によりアンカーコート層(12)上に、シリカ蒸着膜による蒸着層(40)を積層した。この蒸着層の厚みは、0.03μmであった。
その後は、実施例1と同様に処理した。
<評価>
上記実施例及び比較例で作製した積層体のそれぞれを20cm×20cm角に切り取り、ヒートシール法により三方製袋して包装袋を作製した。これらに蒸留水200mlを充填後、ヒートシールにて密封した。
これらを熱水槽にて、98℃で60分間のボイル処理を行った。
そして、酸素バリア性をモコン法(測定器:OX−TRAN2/12)により測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2021016948
次に、ラミネート強度を測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 2021016948
表1によれば、実施例1及び2において酸素透過度がボイル後に小さくなっており、ボイル処理後にガスバリア性が発現したことがわかる。一方、比較例1及び2では逆に酸素透過度が増加しており、ガスバリア性が劣化した。
また表2によれば、実施例1及び2においてラミネート強度がボイル後に増加しており、ボイル処理後でも密着性がむしろ良くなっていることがわかる。一方、比較例1及び2では、熱ラミ後およびボイル後のラミネート強度が実施例1及び2と比べると低く、またボイル後にやや低下していることから、比較例1及び2の密着性は実施例1及び2に及ばないことがわかる。
さらに、実施例1および2について、透過法により測定されるIRスペクトルにおける波数1490〜1659cm−1の範囲内の最大ピーク高さ(α)と、波数1660〜1750cm−1の範囲内の最大ピーク高さ(β)との比(α/β)を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2021016948
表3から、実施例1及び2において、比(α/β)の値が熱ラミ前後では変化はわずかで、ボイル後に大きく増大している。
これは、ボイル処理前の状態では、前述の通り、層(A)中の(A1)成分のカルボキシ基の多くがイオン架橋を形成しておらず柔軟性がある状態であり、欠陥が生じにくいため、ボイル処理後もガスバリア性が劣化しにくいことを示唆している。
(1)、(2)、(3)・・・積層体
(11)・・・基材フィルム
(12)・・・アンカーコート層
(13)・・・層(A)
(14)・・・層(B)
(15)・・・ガスバリア性前駆積層体
(16)・・・接着層(無水マレイン酸グラフト重合ポリエチレン)
(17)・・・接着層(ポリエチレン)
(18)・・・接着層
(19)・・・熱可塑性樹脂層
(20)・・・ガスバリアフィルム
(30)・・・アルミナ蒸着層
(40)・・・シリカ蒸着層

Claims (14)

  1. 少なくとも、基材フィルム、ガスバリア性前駆積層体、接着層、熱可塑性樹脂層が順次積層された積層体において、
    前記ガスバリア性前駆積層体は層(A)と層(B)を有し、前記基材フィルム上に層(A)と層(B)がこの順に積層されており、
    前記層(A)は、ポリカルボン酸系重合体(A1)と、下記一般式(1)で表されるシランカップリング剤及びその加水分解物及びそれらの縮合物からなる群から選択される少なくとも1種のケイ素含有化合物(A2)とを、(A1):(A2)=99.5:0.5〜80.0:20.0の質量比(但し、前記ケイ素含有化合物(A2)の質量は前記シランカップリング剤換算の質量)で含有し、且つ、透過法により測定される赤外線吸収スペクトルにおける波数1490〜1659cm−1の範囲内の最大ピーク高さ(α)と、波数1660〜1750cm−1の範囲内の最大ピーク高さ(β)との比(α/β)が1未満であり、
    前記層(B)は多価金属化合物を含有する、
    ことを特徴とする積層体。
    Si(OR ・・・(1)
    [式(1)中、Rはグリシジルオキシ基又はアミノ基を含む有機基であり、Rはアルキル基であり、3個のRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
  2. 前記基材フィルムと前記ガスバリア性前駆積層体との間に、アンカーコート層を備えることを特徴とする請求項1記載の積層体。
  3. 前記アンカーコート層が、下記一般式(p1)で表される3官能オルガノシラン、及び下記一般式(p2)で表される金属アルコキシド及びそれらの加水分解物からなる群から選択される少なくとも1種の金属化合物(P)と、ポリオール化合物(Q)と、イソシアネート化合物(S)との複合物からなることを特徴とする、請求項2に記載の積層体。
    Si(OR ・・・(p1)
    M(OR)n ・・・(p2)
    [式(p1)中、Rは、アミノ基、イソシアネート基、スルホキシド基、アルキル基、ビニル基又はエポキシ基を含む有機基であり、Rはアルキル基であり、3個のRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。式(p2)中、Mは金属元素であり、nは金属元素Mの酸化数であり、Rはアルキル基であり、nが3以上である場合、(n−1)個のRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
  4. 前記金属化合物(P)は、前記一般式(p1)中のRがアミノ基、イソシアネート基又はスルホキシド基を含む有機基である3官能オルガノシラン、及びその加水分解物からなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする、請求項3に記載の積層体。
  5. 前記接着層が、酸変性ポリエチレンを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
  6. 前記酸変性ポリエチレンが、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレンであることを特徴とする、請求項5に記載の積層体。
  7. 前記熱可塑性樹脂層が、ポリエチレンからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の積層体。
  8. 前記無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレンのグラフト率が0.1重量%以上、1.0重量%以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の積層体。
  9. 前記熱可塑性樹脂層のポリエチレンが、密度0.91以上0.93以下のポリエチレンフィルムからなることを特徴とする請求項7に記載の積層体。
  10. 前記接着層が、少なくとも無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン層とポリエチレン層の2層を備え、
    前記ガスバリア性前駆積層体側に前記無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン層が隣接し、前記熱可塑性樹脂層側にポリエチレンが隣接していることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の積層体。
  11. 前記基材フィルムが、密度0.93以上のポリエチレンフィルムであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の積層体。
  12. レトルト処理またはボイル処理を含む湿熱処理が施されており、前記層(A)の前記比(α/β)が1以上であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の積層体。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の積層体を製袋してなる包装袋。
  14. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の積層体を製造する方法であって、
    前記基材フィルム上に、前記ポリカルボン酸系重合体(A1)と前記ケイ素含有化合物(A2)とを、(A1):(A2)=99.5:0.5〜80.0:20.0の質量比(但し、前記ケイ素含有化合物(A2)の質量は前記シランカップリング剤換算の質量)で含有するコーティング液(a)を塗工、乾燥し、
    その後、前記多価金属化合物を含有するコーティング液(b)を塗工、乾燥することにより、前記ガスバリア性前駆積層体を形成することを特徴とする、積層体の製造方法。
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