JP2021014279A - 収納容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンボス部の形成において細かい形状の再現を必要とせず、内容物の詰め替え時に注出口が閉塞することなく安定して迅速に内容物を注出することができる収納容器を提供する。【解決手段】本発明の収納容器は、前面部材、背面部材、周縁部、液体収納部、注出口形成部、注出流路を備え、注出流路は、凸状に形成された直線状の第1のエンボス部と、第1のエンボス部よりも上側に設けられ、凹状に形成された第2のエンボス部と、第1のエンボス部よりも下側に設けられ、凹状に形成された第3のエンボス部と、第1のエンボス部よりも上側で、第2のエンボス部よりも下側に形成された第1のハーフカット線と、第1のエンボス部よりも下側で、第3のエンボス部よりも上側に形成された第2のハーフカット線とを有し、第2のエンボス部は、第1の線部と第2の線部とを有し、第3のエンボス部は、第3の線部と第4の線部とを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、液体洗剤、柔軟剤などのトイレタリー用品や、食用油、液体調味料、インスタントコーヒーなどの食品などを収納する詰め替え用の収納容器に関する。
従来、詰め替え用の収納容器は、注出口付近における、エンボス部、シール、易開封加工などの形状によって注ぎ性を担保している。
注出口を形成するシールの形状は、詰め替え先のボトル形状によって制限があり、また、易開封加工の形状変更は、注ぎ性のほかにカット性にも影響を与えてしまうおそれがある。そのため、近年では注出口付近に、注ぎ性を補助するエンボス部を設けた収納容器が多くみられる。
例えば、特許文献1には、二枚の胴部形成用シートと、該胴部形成用シート間の下端部に配置された底部形成用シートとを備え、これらのシートの周縁を熱接着してなる自立型袋が開示されている。前記二枚の胴部形成用シートの上部には内容物を注ぎ出す注出口部が設けられ、前記注出口部の前記二枚の胴部形成用シートに組立用罫線が施されている。
前記組立用罫線が施されることで、注出口部が立体化しやすくなり、閉塞することなく、スムーズに内容物を注ぐことができる。
しかし、上記自立型袋のように、注出口付近のフィルム自体を膨らませて立体形状とする注出口が設けられた収納容器では、注出口の一部から開口させて内容物を注出する際に、内容物の圧力によって注出口の根元が過度に膨らむ場合がある。これにより、注出口の開口部が注出口の接着された両端に向かって引っ張られ、表裏のフィルムが接近することにより開口が狭くなることがある。この場合、開口部が閉塞して、内容物が注出されないという問題が生じる。
また、特許文献2には、注出口となる部分に、エンボス加工により略長方形、略三角形、菱形、矢筈状、円形、長円形などの形状に施された開口補助機構と、同じくエンボス加工により施された折れ曲がり防止機構とを設けた注出機能付き包装袋が開示されている。
前記開口補助機構により、断面積の大きい注出口を容易に形成することができる。また、折れ曲がり防止機構により、注出口の折れ曲がりを防止し、最後まで安定した流れを保ちながら内容物を容易に取り出すことができる。
しかし、注出口におけるエンボス部の形成は、金属の金型による成型方法によることが一般的であり、実際に、狙い通りの注ぎ性を実現するために、例えば特許文献2に記載された形状を含む様々な細かい形状を再現することは難しく、そのために、狙い通りの注ぎ性を実現することが難しい。
特開2009−57071号公報 特許第3627956号公報
本発明は、エンボス部の形成において細かい形状の再現を必要とせず、内容物の詰め替え時に注出口が閉塞することなく安定して迅速に内容物を注出することができる収納容器を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、前面部材と、背面部材と、前記前面部材の周縁と前記背面部材の周縁とを互いに接合することにより形成された周縁部と、前記前面部材と前記背面部材との接合により前記前面部材と前記背面部材との間に形成された液体収納部と、を備える収納容器であって、
除去されることで注出口が形成される、前記周縁部の一部を含む注出口形成部と、
前記注出口と前記液体収納部との間に設けられ、前記注出口から前記液体収納部まで連通する注出流路と、
を備え、
前記注出流路は、
前記注出口から前記液体収納部に向かって直線状に延び、外方に膨らんだ凸状に形成された第1のエンボス部と、
前記第1のエンボス部と離間して前記第1のエンボス部よりも上側に設けられ、内方に窪んだ凹状に形成された第2のエンボス部と、
前記第1のエンボス部と離間して前記第1のエンボス部よりも下側に設けられ、内方に窪んだ凹状に形成された第3のエンボス部と、
前記第1のエンボス部および前記第2のエンボス部と離間して、前記第1のエンボス部よりも上側で、前記第2のエンボス部よりも下側に形成された第1のハーフカット線と、
前記第1のエンボス部および前記第3のエンボス部と離間して、前記第1のエンボス部よりも下側で、前記第3のエンボス部よりも上側に形成された第2のハーフカット線と、
を有し、
前記第2のエンボス部は、
前記注出口から前記液体収納部に向かうにつれて前記第1のエンボス部から離間するように延びる直線状に形成された第1の線部と、
前記第1の線部の前記液体収納部側の端部に連なり、前記第1の線部の前記端部から前記第1のエンボス部に接近するように延びる直線状に形成された第2の線部と、
を有し、
前記第3のエンボス部は、
前記注出口から前記液体収納部に向かうにつれて前記第1のエンボス部から離間するように延びる直線状に形成された第3の線部と、
前記第3の線部の前記液体収納部側の端部に連なり、前記第3の線部の前記端部から前記第1のエンボス部に接近するように延びる直線状に形成された第4の線部と、
を有する、
収納容器である。
請求項2に記載の発明は、前記注出口形成部は、開封予定線を有し、前記第1のエンボス部は、前記開封予定線をまたぐように配置されている、ことを特徴とする、請求項1に記載の収納容器である。
請求項3に記載の発明は、前記第1のエンボス部の前記注出口と反対側の端部は、前記第2のエンボス部の前記注出口と反対側の端部および前記第3のエンボス部の前記注出口と反対側の端部のそれぞれから、前記第1のエンボス部に対して垂直となる仮想垂直線よりも、前記注出口から離れた位置に配置され、
前記第1のエンボス部の前記注出口側の端部は、前記第2のエンボス部の前記注出口側の端部および前記第3のエンボス部の前記注出口側の端部のそれぞれから、前記第1のエ
ンボス部に対して垂直となる仮想垂直線よりも、前記注出口に近い位置に配置される、
ことを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の収納容器である。
請求項4に記載の発明は、前記第1の線部と前記第2の線部の、前記第1のエンボス部に面する側のなす角度と、前記第3の線部と前記第4の線部の、前記第1のエンボス部に面する側のなす角度は等しく、それぞれ90度以上180度未満である、ことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の収納容器である。
請求項5に記載の発明は、前記第2の線部と、前記第4の線部とが、前記第1のエンボス部に対して線対称に形成され、前記第1の線部の長手方向の寸法は、前記第3の線部の長手方向の寸法よりも、1mm以上長い、ことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の収納容器である。
請求項6に記載の発明は、前記周縁部は、上辺部、注出口シール部、側辺部を含み、前記第2のエンボス部の前記注出口側の端部は、上辺部側の注出口シール部の内容物収納部側の端と交わらずに接する仮想垂直線よりも注出口側に位置し、前記第3のエンボス部の前記注出口側の端部は、側辺部側の注出口シール部の内容物収納部側の端と交わらずに接する仮想垂直線よりも前記注出口側に位置する、ことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の収納容器である。
請求項7に記載の発明は、前記第2のエンボス部の前記注出口側の端部、および前記第3のエンボス部の前記注出口側の端部は、それぞれ、前記収納容器の前記周縁部に接触しないように設けられる、ことを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の収納容器である。
請求項8に記載の発明は、
前記第1のハーフカット線は、その第1のハーフカット線における、前記注出口と反対側の端点が、前記第2のエンボス部における、前記第1の線部の前記液体収納部側の端部よりも、前記注出口側に位置するように設けられ、
前記第2のハーフカット線は、その第2のハーフカット線における、前記注出口と反対側の端点が、前記第3のエンボス部における、前記第3の線部の前記液体収納部側の端部よりも、前記注出口側に位置するように設けられる。
ことを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の収納容器である。
請求項9に記載の発明は、前記第1の線部と前記第1のハーフカット線のなす角度と、前記第1のハーフカット線と前記第1のエンボス部のなす角度と、前記第1のエンボス部と前記第2のハーフカット線のなす角度と、前記第2のハーフカット線と前記第3の線部のなす角度とは、すべて等しい、ことを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の収納容器である。
注出口から液体収納部に向かって直線状に延び、外方に膨らんだ凸状に形成された第1のエンボス部と、前記第1のエンボス部よりも上側に設けられ、内方に窪んだ凹状に形成され、かつ屈曲点を有する第2のエンボス部と、前記第1のエンボス部よりも下側に設けられ、内方に窪んだ凹状に形成され、かつ屈曲点を有する第3のエンボス部とによって、内容物の詰め替え時に注出口の閉塞を防止する膨らみを形成する。また、エンボス部に加え、エンボス部による注出口の膨らみを助長するように、前記第1のエンボス部よりも上側で、前記第2のエンボス部よりも下側に形成された第1のハーフカット線と、前記第1のエンボス部よりも下側で、前記第3のエンボス部よりも上側に形成された第2のハーフカット線も設けることで、細かいエンボス部の再現を必要とせずに、注出口の閉塞をより
防止すると共に、エンボス部による注出口の膨らみをより強固にすることが可能となる。よって、内容物の詰め替え時に、安定して迅速に内容物を注出することができる
本発明の一実施形態に係る収納容器を示す正面図である。 図1のA−A線における断面模式図である。 前記収納容器の上部を拡大して示す正面図である。 図3のX−X線における断面模式図である。 前記収納容器の上部おける、エンボス部とハーフカット線のそれぞれの注出口側でなす角度を示す正面図である。 前記収納容器の上部を拡大して示す斜視図である。 前記収納容器の使用時の状態を示す図である。
以下、必要に応じて図面を参照して、本発明に係る収納容器の実施形態の例について説明する。
図1は、本実施形態に係る収納容器1を示す正面図である。図2は、図1のA−A線における断面図である。図3は、前記収納容器1の上部を拡大して示す正面図である。収納容器1は詰め替え用の容器であり、例えばパウチ(袋状柔軟性包装体)として用いられる。収納容器1の内部には、詰め替え先の容器である本体容器に補充するための液状の内容物が充填される。内容物としては、例えば、液体洗剤や、食用油、液体調味料などが挙げられる。
図1および図2に示すように、収納容器1は、前面部材2と、前面部材2と接合された背面部材3とを備える。また、前面部材2の下部と背面部材3の下部との間には、底面部材4が設けられる。前面部材2、背面部材3、および底面部材4は、柔軟性を有するプラスチック製フィルム(またはシート)で構成される。このフィルムは、基材層とシーラント層とが積層されて構成される。前面部材2、背面部材3、および底面部材4には、パウチとして用いられる公知の構成を有するフィルムを適用することができる。一例として、このフィルムは、外側の基材層としてナイロン(NY)フィルム、および内側のシーラント層として線状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルムからなる二層構造を有する。
前面部材2の周縁と背面部材3の周縁とは、熱融着性を有するシーラント層を熱融着させることにより、互いに接合され、周縁部5が形成される。この周縁部5は、図1では、側辺部6、上辺部7、および注出口シール部9を含む。前面部材2の側辺と背面部材3の側辺とは、熱融着性を有するシーラント層を熱融着させることにより、互いに接合され、側片部5が形成される。同様に、収納容器1の下部において、底面部材4が上に向かって凸となるように折りたたまれた状態で、底面部材4の前端4Aと前面部材2の下端2Aとが熱融着により互いに接合され、底面部材4の後端4Bと背面部材3の下端3Aとが熱融着により互いに接合される。また、底面部材4の前端4Aと後端4Bとは、左右の両端部において熱融着により互いに接合される。このように、前面部材2と背面部材3とが接合されることにより、前面部材2と背面部材3との間には、内容物を収納する内容物収納部8が形成される。内容物が内容物収納部8に充填されると、内容物の重量により底面部材4の折り目4Cが下方に移動するとともに、底面部材4が前後方向に広がる。これにより、収納容器1の容積が増加するとともに、収納容器1に自立性が付与される。なお、内容物を内容物収納部8に充填する前は、前面部材2の上辺と背面部材3の上辺の未融着部分を充填口として容器上部に配している。内容物を内容物収納部8に充填した後、前面部材2の上辺と背面部材3の上辺とは、熱融着性を有するシーラントを熱融着させることにより、互いに接合され、上辺部7が形成される。なお、前面部材2、背面部材3、および底面部材4のそれぞれの底辺は、自立性を考慮して、直線となっていることが好ましい。
注出口11と内容物収納部8との間には、注出流路13が設けられる。注出流路13は、互いに接合された前面部材2および背面部材3により構成され、注出口11から内容物収納部8まで連通する。すなわち、内容物収納部8に収納された内容物は、注出流路13を通り、注出口11から注出される。
収納容器1の隅部で、周縁部5の一部である側辺部6と上辺部7とに連続するように、同じく周縁部5の一部としての注出口シール部9が設けられる。また、除去されることで注出口11が形成される、前記周縁部5の一部である注出口シール部9を含む注出口形成部10が設けられる。注出口形成部10を除去することにより、内容物を注出するための注出口11が形成される。内容物の注出に支障がない限り、注出口形成部10の位置は特に限定されない。例えば、図1では、注出口形成部10は、収納容器1の左上方の部分に設けられている。注出口形成部10は、注出口11に沿って形成された開封予定線12を有する。開封予定線12に沿って注出口形成部10を切断して注出口形成部10を除去することで、注出口11が形成される。なお、開封予定線12は、開封予定線を示す印刷を施したものでも良いが、直線カット性を向上させるために、ハーフカットなどのレーザー加工が施されていても良い。
図1および図3に示すように、注出流路13は、第1のエンボス部14、第2のエンボス部15、および第3のエンボス部16からなる3つのエンボス部と、第1のハーフカット線17と第2のハーフカット線18とからなる2つのハーフカット線とを有する。
まず、3つのエンボス部について説明する。第1のエンボス部14は、外方に膨らんだ凸状に形成されており、第2のエンボス部15と第3のエンボス部16は、内方に窪んだ凹状に形成されている。
ここで、外方とは、収納容器1の内部にある内容物収納部8から前面部材2または背面部材3の表面(収納容器1の外面を形成する面)に向かう方向であり、内方とは、外方の反対の方向である。
図3に示す通り、第1のエンボス部14は、注出口11の、注出流路13と反対側である少し手前から、内容物収納部8に向かって直線状に延び、注出口11に沿って形成された開封予定線12をまたぐように配置されている。こうすることで、第1のエンボス部14によって形成される注出口11の膨らみから注出口11に向かって確実に液体を流すことができ、また、注出口11の開口部の閉塞も防止できる。
第2のエンボス部15は、第1のエンボス部14と離間して第1のエンボス部14よりも上側に設けられる。また、第2のエンボス部15は、注出口11から内容物収納部8に向かうにつれて第1のエンボス部14から離間するように延びる直線状に形成された第1の線部15Aと、第1の線部15Aの内容物収納部8側の端部14Cに連なり、第1の線部15Aの端部14Cから第1のエンボス部14に接近するように延びる直線状に形成された第2の線部15Bと、を有する。第3エンボス部16は、第1のエンボス部14と離間して第1のエンボス部14よりも下側に設けられる。また、第3のエンボス部16は、注出口11から内容物収納部8に向かうにつれて第1のエンボス部14から離間するように延びる直線状に形成された第3の線部16Aと、第3の線部16Aの内容物収納部8側の端部15Cに連なり、第3の線部16Aの端部15Cから第1のエンボス部14に接近するように延びる直線状に形成された第4の線部16Bと、を有する。
第1のエンボス部14、第2のエンボス部15、および第3のエンボス部16は、前面
部材2および背面部材3にエンボス加工を施すことにより形成される。第1のエンボス部14、第2のエンボス部15、および第3のエンボス部16は、前面部材2および背面部材3の両方に形成される。前面部材2に形成された第1のエンボス部14と背面部材3に形成された第1のエンボス部14とは、互いに相対する位置(収納容器1の正面視において互いに重なる位置)に設けられる。同様に、前面部材2に形成された第2のエンボス部15と背面部材3に形成された第2のエンボス部15とは、互いに相対する位置に設けられる。また同様に、前面部材2に形成された第3のエンボス部16と背面部材3に形成された第3のエンボス部16とは、互いに相対する位置に設けられる。
第1のエンボス部14の注出口11と反対側の端部PAが、第2のエンボス部15の注出口11と反対側の端部PCおよび第3のエンボス部16の注出口11と反対側の端部PEのそれぞれよりも注出口11から離れた位置に配置される。図3では、第1のエンボス部14の注出口11と反対側の端部PAは、第2のエンボス部15の注出口11と反対側の端部PCおよび第3のエンボス部16の注出口11と反対側の端部PEのそれぞれから直線状の第1のエンボス部14に対して垂直となる仮想垂直線Ra、Rbよりも、注出口11から離れた位置に配置される。
また、第1のエンボス部14の注出口11側の端部PBが、第2のエンボス部15の注出口11側の端部PDおよび第3のエンボス部16の注出口11側の端部PFのそれぞれよりも注出口11に近い位置に配置される。図3では、第1のエンボス部14の注出口11側の端部PBは、第2のエンボス部15の注出口11側の端部PDおよび第3のエンボス部16の注出口11側の端部PFのそれぞれから直線状の第1のエンボス部14に対して垂直となる仮想垂直線Rc、Rdよりも、注出口11に近い位置に配置される。
上記のように、第1のエンボス部14の端部PAと端部PBが上記のように配置されることで、注出流路13の根元から注出口11までの部分が外方に膨らんで、内容物がよりスムーズに注出口11側に案内されると共に、注出口11の開口部の閉塞を防止できる。
注出口11を開口させて内容物を注出する際に、外方に膨らみ凸状に形成された直線状の第1のエンボス部14により、内容物の注出時に注出流路13において外方に膨らむ。この第1のエンボス部14のみでは、内容物の圧力によって注出流路13の根元(内容物収納部8側)が過度に膨らむ場合がある。これにより、注出口11の開口部が注出口11の接着された両端に向かって引っ張られ、前面部材2のフィルムと背面部材3のフィルムが接近することにより開口が狭くなることがある。この場合、開口部が閉塞して、内容物が注出されないという問題が生じる。そこで、第1のエンボス部を挟むように配置され、内方に窪んだ凹状に形成されて上記のような屈曲部を有する第2のエンボス部15と第3のエンボス部16により、注出流路13の根元の過度な膨らみを抑え、これにより、注出口11の開口部が閉塞しにくくなる。
第2のエンボス部15において、第1の線部15Aと第2の線部15Bとは角度αをなして設けられる。ここで、角度αは、第1の線部15Aと第2の線部15Bのなす角度のうち第1のエンボス部14に面する側の角度である。例えば、図1や図3に示された第2のエンボス部15では、第1の線部15Aと第2の線部15Bのなす角度αは130度である。前述する第2のエンボス部15による注出流路13の根元の過度な膨らみを抑えるという効果を考慮すると、第2の線部15Bが注出流路13の内容物収納部8側へ延びるように、角度αは90度以上180度未満であることが好ましい。
第3のエンボス部16において、第3の線部16Aと第4の線部16Bとは角度βをなして設けられる。ここで、角度βは、第3の線部16Aと第4の線部16Bのなす角度のうち第1のエンボス部14に面する側の角度である。例えば、図1に示された第3のエン
ボス部16では、第3の線部16Aと第4の線部16Bのなす角度βは130度である。前述する第3のエンボス部16による注出流路13の根元の過度な膨らみを抑えるという効果を考慮すると、第4の線部16Bが注出流路13の内容物収納部8側へ延びるように、角度βは90度以上180度未満であることが好ましい。
また、上記の角度αと角度βを等しくすることで、内容物がよりスムーズに注出口11側に案内される。
第2のエンボス部15における、第1の線部15Aの端部14Cから第1のエンボス部14に接近するように延びる直線状の第2の線部15Bと、第3のエンボス部16における、第3の線部16Aの端部15Cから第1のエンボス部14に接近するように延びる直線状に形成された第4の線部16Bとが、直線状の第1のエンボス部14に対して線対称に形成される。このように、第2の線部15Bと第4の線部16Bを第1のエンボス部14に対して線対称に形成することで、内容物がよりスムーズに注出口11側に案内される。また、第3のエンボス部16における、第1のエンボス部14から離間するように延びる直線状の第3の線部16Aの長手方向の寸法は、第2のエンボス部15における、第1のエンボス部14から離間するように延びる直線状の第1の線部15Aの長手方向の寸法よりも、1mm以上長い。前記第3の線部16Aは、内容物の詰め替えのため収納容器1を注出口11側に傾けた時に、最も下側に位置されている。よって、上記のように第3の線部16Aの長手方向の寸法を第1の線部15Aの長手方向の寸法よりも1mm以上長く形成することで、内容物の詰め替えのため収納容器1を注出口11側に傾けた時に、内容物がよりスムーズに注出口11側に案内される。
第2のエンボス部15の注出口11側の端部PDは、上辺部7側の注出口シール部9の内容物収納部8側の端と交わらずに接する仮想垂直線LBよりも注出口11側に位置する。第3のエンボス部16の注出口11側の端部PFは、側辺部6側の注出口シール部9の内容物収納部8側の端と交わらずに接する仮想垂直線LCよりも注出口11側に位置する。つまり、第2のエンボス部15と第3のエンボス部16は、どちらもより注出口11に近い位置に配置される。ここで、仮想垂直線LBと仮想垂直線LCは、前面部材2上では、それぞれ前面部材2の直線状の底辺に対して垂直となる線とする。また、仮想垂直線LBと仮想垂直線LCは、背面部材3上では、それぞれ背面部材3の直線状の底辺に対して垂直となる線とする。上記のように、第2のエンボス部15と第3のエンボス部16をどちらもより注出口11に近い位置に配置させることで、第1のエンボス部14によって形成される注出口11の膨らみから注出口11に向かって確実に液体を流すことができ、また、注出口11の開口部の閉塞も防止できる。
第2のエンボス部15の注出口11側の端部PDおよび第3のエンボス部16の注出口11側の端部PFは、それぞれ、収納容器1の周縁部5に接触しないように設けられる。こうすることで、熱融着された周縁部5により、第2のエンボス部15と第3のエンボス部16が潰れることを防止し、第2のエンボス部15によって形成される膨らみと第3のエンボス部16によって形成される膨らみをそれぞれ保つことが可能となる。上述のとおり、周縁部5は、側辺部6、上辺部7、および注出口シール部9を含む。
第1のエンボス部14、第2のエンボス部15、および第3のエンボス部16の注出流路13における配置は、収納容器1の全体の寸法や内容物の物性などに応じて適宜設定されてよい。例えば、第1のエンボス部14の注出口11における位置を、注出口11の中央より上側の位置に設定することにより、収納容器1を傾けて内容物を注出する際に内容物を第1のエンボス部14に沿って注出口11の中央より上側の位置から注出することができる。
第1のエンボス部14の長手方向の寸法は、収納容器1の全体の寸法や内容物の物性などに応じて適宜設定されてよい。同様に、第2のエンボス部15の長手方向の寸法(第1の線部15Aの長手方向の寸法および第2の線部15Bの長手方向の寸法)は、収納容器1の全体の寸法や内容物の物性などに応じて適宜設定されてよい。また同様に、第3のエンボス部16の長手方向の寸法(第3の線部16Aの長手方向の寸法および第4の線部16Bの長手方向の寸法)は、収納容器1の全体の寸法や内容物の物性などに応じて適宜設定されてよい。また、第1のエンボス部14の幅方向の寸法、第2のエンボス部15の幅方向の寸法、および第3のエンボス部16の幅方向の寸法は、収納容器1の全体の寸法や内容物の物性などに応じて適宜設定されてよい。第1のエンボス部14の幅方向の寸法、第2のエンボス部15の幅方向の寸法、および第3のエンボス部16の幅方向の寸法は、長手方向または延伸方向に沿って一定であってもよいし、変化してもよい。ここで、幅方向とは、長手方向に垂直であって前面部材2の表面または背面部材3の表面に略平行な方向である。
次に、2つのハーフカット線について説明する。図4は、図3のX−X線における断面模式図である。図4に示す通り、第1のハーフカット線17と第2のハーフカット線18とは、それぞれ、前面部材2および背面部材3の外側にレーザー加工によりフィルムに垂直な方向に形成される。第1のハーフカット線17および第2のハーフカット線18のそれぞれの溝が形成されることによって、内容物の注出時に第1のエンボス部14による注出口11の膨らみが助長される。
これらのハーフカット線の溝の深さは、基材層21とシーラント層22の厚みにより当然異なるが、図4に示すとおり、基材層21を貫通してシーラント層22までは入り込まない深さが好ましい。この溝の深さが浅ければ第1のエンボス部14による注出口11の膨らみを助長させる効果が少ないが、深すぎてシーラント層22の内部まで達すると前面部材2または背面部材3の切断を招き、内容物に漏れなどのおそれが生じ得るからである。
第1のハーフカット線17および第2のハーフカット線18を設ける方法としては、フォーカスビームあるいはカライドビームによるレーザー加工、刃物、砥石等による機械加工、ヒートバー等による熱加工等が挙げられる。収納容器1を形成する積層フィルムを構成する外層の基材層21のみに線状の溝加工を施すためには、機械加工による加工屑の発生、ヒートバーの熱加工による樹脂の付着に起因する加工状態の不安定等の問題を避けるために、レーザー加工で形成することが好ましい。特に、カライドビームによるレーザー加工が適しており、必要に応じて積層フィルムの外層の基材層21に、第1のハーフカット線17および/または第2のハーフカット線18を複数本形成することが出来る。
図3に示す通り、第1のハーフカット線17は、第1のエンボス部14および第2のエンボス部15と離間して、第1のエンボス部14よりも上側で、第2のエンボス部15よりも下側に設けられる。第2のハーフカット線18は、第1のエンボス部14および第3のエンボス部16と離間して、第1のエンボス部14よりも下側で、第3のエンボス部16よりも上側に設けられる。第1のハーフカット線17および第2のハーフカット線18は、前面部材2と背面部材3の両方に形成される。前面部材2に形成された第1のハーフカット線17と背面部材3に形成された第1のハーフカット線17とは、互いに相対する位置(収納容器1の正面視において互いに重なる位置)に設けられる。同様に、前面部材2に形成された第2のハーフカット線18と背面部材3に形成された第2のハーフカット線18とは、互いに相対する位置に設けられる。この第1のハーフカット線17および第2のハーフカット線18のそれぞれの数は、上述の通り、必要に応じて複数本であってもよい。
第1のハーフカット線17は、その第1のハーフカット線17における、注出口11と反対側の端点SAが、第2のエンボス部15のいわゆる屈曲点である、第1の線部15Aの内容物収納部8側の端部14Cよりも、注出口11側に位置するように設けられる。また、第2のハーフカット線18は、その第2のハーフカット線18における、注出口11と反対側の端点SBが、第3のエンボス部16のいわゆる屈曲点である、第3の線部16Aの内容物収納部8側の端部15Cよりも、注出口11側に位置するように設けられる。図3では、その第1のハーフカット線17における、注出口11と反対側の端点SAは、第2のエンボス部15のいわゆる屈曲点15Cから第1のエンボス部14に対して垂直となる仮想垂直線Waよりも、注出口11側に位置する。また、その第2のハーフカット線18における、注出口11と反対側の端点SBは、第3のエンボス部16のいわゆる屈曲点16Cから第1のエンボス部14に対して垂直となる仮想垂直線Wbよりも、注出口11側に位置する。
第1のハーフカット線17における、注出口11と反対側の端点SAと、第2のハーフカット線18における、注出口11と反対側の端点SBを上記の位置に設けられることで、
第2のエンボス部15Bと第3のエンボス部16Bによる下記の効果を妨げることがない。その効果とは、第2のエンボス部15Bと第3のエンボス部16Bが設けられた部分は内方に突出し易くなるため、内容物の圧力による注出流路13の根元の過度な膨らみを抑えることができるということである。よって、第2のエンボス部15Bと第3のエンボス部16Bによる上記の効果を発揮しつつ、第1のエンボス部14による注出口11の膨らみを助長させるという第1のハーフカット線17と第2のハーフカット線18の効果も発揮させることができる。
第1のハーフカット線17および第2のハーフカット線18の形状は、とくに第1のエンボス部14による注出口11の膨らみが助長される効果が発揮されればよいが、収納容器1としては大きさと深さとも小さいことが望ましい。
第1のハーフカット線17および第2のハーフカット線18の注出流路13における配置は、収納容器1の全体の寸法や内容物の物性などに応じて適宜設定されてよい。また、第1のハーフカット線17および第2のハーフカット線18の長手方向の寸法は、収納容器1の全体の寸法や内容物の物性などに応じて適宜設定されてよい。
図5は、収納容器1の上部における、エンボス部とハーフカット線のそれぞれの注出口11側でなす角度を示す正面図である。ここで、第2のエンボス部15の注出口11側とは、直線状の第1の線部15Aであり、第3のエンボス部16の注出口11側とは、第3のエンボス部16の直線状の第3の線部16Aである。図5に示す通り、直線状の第1のエンボス部14と、第2のエンボス部15の直線状の第1の線部15Aと、第3のエンボス部16の直線状の第3の線部16Aと、第1のハーフカット線17と、第2のハーフカット線18のなす角度a、b、c、dは、すべて等しい。ここで、角度aは、第1の線部15Aと第1のハーフカット線17のなす角度を、角度bは、第1のハーフカット線17と第1のエンボス部14のなす角度を、角度cは、第1のエンボス部14と第2のハーフカット線18のなす角度を、角度dは、第2のハーフカット線18と第3の線部16Aのなす角度を示す。
上記のように、角度a、b、c、dをすべて等しくすることで、内容物がよりスムーズに注出口11側に案内される。
次に、上記のように構成された収納容器1の使用時の動作について説明する。図6は、前記収納容器の上部を拡大して示す斜視図である。図7は、収納容器1の使用時の状態を
示す図である。
まず、使用者は、内容物が充填された収納容器1の注出口形成部10を、開封予定線12に沿って切り取って除去し、図6のように、注出口11を開口させる。図7に示すように、収納容器1を傾けながら本体容器100の開口101に注出口11を挿入し、収納容器1の内容物を本体容器100に詰め替える。
このとき、内容物の重量(圧力)が注出流路13に加わる。注出流路13には凸状に形成された第1のエンボス部14が設けられているため、注出流路13のうち第1のエンボス部14が設けられた部分が外方に膨らむ。さらに、注出流路13には、フィルムの外側から形成された第1のハーフカット線17と第2のハーフカット線18が設けられているため、前記第1のエンボス部14による注出流路13の膨らみが助長される。同時に、注出流路13には第1のエンボス部14の上側に凹状に形成された第2のエンボス部15と第1のエンボス部14の下側に凹状に形成された第3のエンボス部16が設けられているため、注出流路13のうち第2のエンボス部15と第3のエンボス部16が設けられた部分は内方に突出し易くなる。このため、注出流路13の第2のエンボス部15と第3のエンボス部16が設けられた部分が膨らむことを抑えられ、注出流路13の根元が過度に膨らむことが防止される。これにより、注出口11の開口部が閉塞しにくくなる。同時に、注出口11の開口部を、前面部材2に形成された第1のエンボス部14と背面部材3に形成された第1のエンボス部14とが互いに離間する方向に、および、前面部材2に形成された第1のハーフカット線17と背面部材3に形成された第1のハーフカット線17とが互いに離間する方向に、および、前面部材2に形成された第2のハーフカット線18と背面部材3に形成された第2のハーフカット線18が互いに離間する方向に、好適に広げることができる。
また、凹状に形成された第2のエンボス部15は、第1の線部15Aの端部14Cから第1のエンボス部14に接近するように延びる直線状に形成された第2の線部15Bを有する。また、凹状に形成された第3のエンボス部16は、第3の線部16Aの端部15Cから第1のエンボス部14に接近するように延びる直線状に形成された第4の線部16Bを有する。注出流路13の第2の線部15Bと第4の線部16Bが設けられた部分は内方に突出し易くなるため、内容物の圧力による注出流路13の根元の過度な膨らみを抑えることができる。これにより、内容物を注出する間、凸状に形成された第1のエンボス部14と、第1のハーフカット線17および第2のハーフカット線18との位置で、前面部材2と背面部材3とが容器外方に向けて凸となるように山折りされる折りの状態が安定するなどして注出口11が好適に開口し、かつ注出流路13の内容物収納部8側の膨らみを抑えた状態を維持することができる。よって、容器外方に向けて凸となるように山折りされて広がった内部空間を通って内容物がスムーズに注出口11側に案内され、使用者は、途中で注出作業を中断することなく、迅速に内容物を注出することができる。
従来の収納容器では、内容物の圧力により注出流路の根元が過度に膨らむことで、注出口の開口部が注出口の接着された両端に向かって引っ張られ、注出口の開口部が閉塞してしまう場合があった。また、このような開口部の閉塞を防いで注ぎ性を良くするために細かいエンボス部の形状の再現を必要とすることがあった。これに対して、本実施形態に係る収納容器1では、注出流路13は第2のエンボス部15と第3のエンボス部16を有するため、注出口11の開口部が閉塞することなく、内容物の注出流量が安定した状態で内容物を注出することができる。また、収納容器1の内容物収納部8を押すことにより、注出流量を増加(調節)することも可能である。また、第1のエンボス部14による注出口11の膨らみを助長する第1のハーフカット線17と第1のハーフカット線17をも有することで、注ぎ性を良くするために細かいエンボス部の形状の再現が不要となる。
(実施例)
次に、本実施形態に係る収納容器について、実施例および比較例を用いてさらに説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本発明の実施例1として、図1に示された収納容器1を用いた。前面部材2、背面部材3、および底面部材4には、基材層としての、2軸延伸ナイロン(ONY)フィルム(興人フィルム&ケミカルズ株式会社製ボニールW15μm)、中間層としての、アルミニウム蒸着フィルム(VMPET)(東レフィルム加工株式会社製1312、12μm)、シーラント層としての、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)(タマポリ株式会社製MZ434、100μm)を積層した三層構造を有するフィルムを使用した。この三層構造を有するフィルムは、2軸延伸ナイロン(ONY)フィルムに接着剤(DIC株式会社製、LX500)でアルミニウム蒸着フィルム(VMPET)を貼り合わせた後、さらに線状低密度ポリエチレン(LLDPE)と貼り合わせることで得られる。前記フィルムに製袋機で、エンボス加工、およびハーフカット線の形成のためのレーザー加工を施した後、前面部材2と背面部材3の側辺をヒートシールし、底面部材4を前面部材2と背面部材3に接合し、内容物を収納後に前面部材2と背面部材3の上辺をヒートシールして密封することで、実施例1および比較例1から7の各収納容器を作成した。
実施例1の収納容器は、上述した、図1や図3で示した収納容器1である。
比較例1の収納容器は、実施例1の収納容器1と異なり、レーザー加工によるハーフカット線を全く設けていない。外径寸法など、その他の構成については、比較例1の収納容器は実施例1の収納容器1と同一である。
比較例2の収納容器は、実施例1の収納容器1と異なり、第2のエンボス部15の注出口11側の端部PDは、上辺部7側の注出口シール部9の内容物収納部8側の端と交わらずに接する仮想垂直線LBよりも注出口11側と反対側に位置する。第3のエンボス部16の注出口11側の端部PFは、側辺部6側の注出口シール部9の内容物収納部8側の端と交わらずに接する仮想垂直線LCよりも注出口11側と反対側に位置する。つまり、第2のエンボス部15と第3のエンボス部16は、どちらもより注出口11から離れた、内容物収納部8側の位置に配置される。また、レーザー加工によるハーフカット線を全く設けていない。外径寸法など、その他の構成については、比較例1の収納容器は実施例1の収納容器1と同一である。
比較例3の収納容器は、実施例1の収納容器1と異なり、第2のエンボス部15における、第1のエンボス部14から離間するように延びる直線状の第1の線部15Aと、第3のエンボス部16における、第1のエンボス部14から離間するように延びる直線状の第1の線部16Aの長さは同じである。また、第2のエンボス部15の注出口11側の端部PDは、実施例1の収納容器1と同じく、上辺部7側の注出口シール部9の内容物収納部8側の端と交わらずに接する仮想垂直線LBよりも注出口8側に位置する。一方、第3のエンボス部16の注出口11側の端部PFは、側辺部6側の注出口シール部9の内容物収納部8側の端と交わらずに接する仮想垂直線LCよりも注出口11側と反対側に位置する。つまり、第2のエンボス部15は、より注出口8に近い位置に配置されるが、第3のエンボス部16は、より注出口11から離れた、内容物収納部8側の位置に配置される。さらに、レーザー加工によるハーフカット線を全く設けていない。外径寸法など、その他の構成については、比較例1の収納容器は実施例1の収納容器1と同一である。
比較例4の収納容器は、実施例1の収納容器1と異なり、第1のエンボス部14は、注出口11に沿って形成された開封予定線12をまたがないように配置されている。また、レーザー加工によるハーフカット線を全く設けていない。外径寸法など、その他の構成に
ついては、比較例1の収納容器は実施例1の収納容器1と同一である。
比較例5の収納容器は、実施例1の収納容器1と異なり、第2のエンボス部15における角度αは、第3のエンボス部16における角度βよりも大きい。また、レーザー加工によるハーフカット線を全く設けていない。外径寸法など、その他の構成については、比較例1の収納容器は実施例1の収納容器1と同一である。
比較例6の収納容器は、実施例1の収納容器1と異なり、第1の線部15Aと第1のハーフカット線17のなす角度(角度a)と、第1のハーフカット線17と第1のエンボス部14のなす角度(角度b)と、第1のエンボス部14と第2のハーフカット線18のなす角度(角度c)と、第2のハーフカット線18と第3の線部16Aのなす角度(角度d)は、すべて異なる。外径寸法など、その他の構成については、比較例1の収納容器は実施例1の収納容器1と同一である。
比較例7の収納容器は、実施例1の収納容器1と異なり、第1のハーフカット線17は、その第1のハーフカット線17における、注出口11と反対側の端点SAが、第2のエンボス部15のいわゆる屈曲点である、第1の線部15Aの内容物収納部8側の端部14Cよりも、注出口11側と反対側に位置するように設けられる。また、第2のハーフカット線18は、その第2のハーフカット線18における、注出口11と反対側の端点SBが、第3のエンボス部16のいわゆる屈曲点である、第3の線部16Aの内容物収納部8側の端部16Cよりも、注出口11側と反対側に位置するように設けられる。具体的には、第1のハーフカット線17における、注出口11と反対側の端点SAは、第2のエンボス部15のいわゆる屈曲点14Cから第1のエンボス部14に対して垂直となる仮想垂直線Waよりも、注出口11と反対側に位置するように設けられる。また、第2のハーフカット線18における、注出口11と反対側の端点SBは、第3のエンボス部16のいわゆる屈曲点16Cから第1のエンボス部14に対して垂直となる仮想垂直線Wbよりも、注出口11と反対側に位置するように設けられる。外径寸法など、その他の構成については、比較例1の収納容器は実施例1の収納容器1と同一である。
上述の実施例1、および比較例1から7の各収納容器について、内容物の注出性能を評価した。具体的には、まず各収納容器に内容物(水道水)を320ml充填して密封した。続いて、注出口を開封し、注出口が下を向くように収納容器を傾けた。これにより、内容物(水道水)が自由落下により注出され、内容物(水道水)の注出が開始されてから注出が完了するまでに経過した時間を計測した。計測結果を表1に示す。
表1に示す、「判定」欄の「〇」は、抵抗なくスムーズに内容物を詰め替え可能であることを示し、「△」は、内容物が注出流路または開口口で少し引っ掛かることを示し、「×」は、注出口が閉塞、または内容物の注ぎ時間が遅いことを示す。実施例1の収納容器1のみ、判定は〇である。一方、比較例2と比較例4の収納容器では、注出口が閉塞し、判定は×であり、比較例5の収納容器では、注出口が閉塞しないが、判定は×である。また、それ以外の比較例1、3、6、7の収納容器では、注出口が閉塞しないものの、判定は△である。
実施例1の収納容器1では、最後まで注出流量が低下することなく、内容物の注出を完了することができた。また、実施例1の収納容器1では、比較例1から比較例7のそれぞれの収納容器の場合と比べて迅速に内容物を注出することができた。以上より、本実施形態に係る収納容器1を用いた実施例1では、注出口の開口部が閉塞することなく、内容物の注出流量が安定した状態で迅速に内容物を注出することができることが確認された。
なお、従来、注出口のふくらみを助長させるために、例えば筒状部の別部材が注出口に設けられた収納容器も存在するが、別部材を設けることにより、コストが高くなる、最適な部材の選定が必要となる、あるいは、輸送や保管の際にかさばる、といった問題がある。一方、本発明の実施形態では、コストを抑え、部材の選定などの手間を必要とせず、さらに、輸送や保管の際にかさばる、といった問題がない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
例えば、前面部材に形成されたエンボス部の位置と、このエンボス部に対応する背面部材に形成されたエンボス部の位置とが、収納容器の正面視において若干ずれていてもよい。同じく、前面部材に形成されたハーフカット線の位置と、このハーフカット線に対応する背面部材に形成されたハーフカット線の位置とが、収納容器の正面視において若干ずれていてもよい。
1・・・収納容器
2・・・前面部材
2A・・・前面部材の下端
3・・・背面部材
3A・・・背面部材の下端
4・・・底面部材
4A・・・底面部材の前端
4B・・・底面部材の後端
4C・・・底面部材の折り目
5・・・周縁部
6・・・側辺部
7・・・上辺部
8・・・内容物収納部
9・・・注出口シール部
10・・・注出口形成部
11・・・注出口
12・・・開封予定線
13・・・注出流路
14・・・第1のエンボス部
15・・・第2のエンボス部
15A・・・第1の線部
15B・・・第2の線部
15C・・・第1の線部の液体収納部側の端部
16・・・第3のエンボス部
16A・・・第3の線部
16B・・・第4の線部
16C・・・第3の線部の液体収納部側の端部
17・・・第1のハーフカット線
18・・・第2のハーフカット線
21・・・基材層
22・・・ハーフカット層
α・・・第1の線部と第2の線部のなす角度のうち第1のエンボス部に面する側の角度
β・・・第3の線部と第4の線部のなす角度のうち第1のエンボス部に面する側の角度
a・・・第1の線部と第1のハーフカット線のなす角度
b・・・第1のハーフカット線と第1のエンボス部のなす角度
c・・・第1のエンボス部と第2のハーフカット線のなす角度
d・・・第2のハーフカット線と第3の線部のなす角度

Claims (9)

  1. 前面部材と、背面部材と、前記前面部材の周縁と前記背面部材の周縁とを互いに接合することにより形成された周縁部と、前記前面部材と前記背面部材との接合により前記前面部材と前記背面部材との間に形成された液体収納部と、を備える収納容器であって、
    除去されることで注出口が形成される、前記周縁部の一部を含む注出口形成部と、
    前記注出口と前記液体収納部との間に設けられ、前記注出口から前記液体収納部まで連通する注出流路と、
    を備え、
    前記注出流路は、
    前記注出口から前記液体収納部に向かって直線状に延び、外方に膨らんだ凸状に形成された第1のエンボス部と、
    前記第1のエンボス部と離間して前記第1のエンボス部よりも上側に設けられ、内方に窪んだ凹状に形成された第2のエンボス部と、
    前記第1のエンボス部と離間して前記第1のエンボス部よりも下側に設けられ、内方に窪んだ凹状に形成された第3のエンボス部と、
    前記第1のエンボス部および前記第2のエンボス部と離間して、前記第1のエンボス部よりも上側で、前記第2のエンボス部よりも下側に形成された第1のハーフカット線と、
    前記第1のエンボス部および前記第3のエンボス部と離間して、前記第1のエンボス部よりも下側で、前記第3のエンボス部よりも上側に形成された第2のハーフカット線と、
    を有し、
    前記第2のエンボス部は、
    前記注出口から前記液体収納部に向かうにつれて前記第1のエンボス部から離間するように延びる直線状に形成された第1の線部と、
    前記第1の線部の前記液体収納部側の端部に連なり、前記第1の線部の前記端部から前記第1のエンボス部に接近するように延びる直線状に形成された第2の線部と、
    を有し、
    前記第3のエンボス部は、
    前記注出口から前記液体収納部に向かうにつれて前記第1のエンボス部から離間するように延びる直線状に形成された第3の線部と、
    前記第3の線部の前記液体収納部側の端部に連なり、前記第3の線部の前記端部から前記第1のエンボス部に接近するように延びる直線状に形成された第4の線部と、
    を有する、
    収納容器。
  2. 前記注出口形成部は、開封予定線を有し、前記第1のエンボス部は、前記開封予定線をまたぐように配置されている、ことを特徴とする、請求項1に記載の収納容器。
  3. 前記第1のエンボス部の前記注出口と反対側の端部は、前記第2のエンボス部の前記注出口と反対側の端部および前記第3のエンボス部の前記注出口と反対側の端部のそれぞれから、前記第1のエンボス部に対して垂直となる仮想垂直線よりも、前記注出口から離れた位置に配置され、
    前記第1のエンボス部の前記注出口側の端部は、前記第2のエンボス部の前記注出口側の端部および前記第3のエンボス部の前記注出口側の端部のそれぞれから、前記第1のエンボス部に対して垂直となる仮想垂直線よりも、前記注出口に近い位置に配置される、
    ことを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の収納容器。
  4. 前記第1の線部と前記第2の線部の、前記第1のエンボス部に面する側のなす角度と、前記第3の線部と前記第4の線部の、前記第1のエンボス部に面する側のなす角度は等しく、それぞれ90度以上180度未満である、ことを特徴とする、請求項1から3のいず
    れかに記載の収納容器。
  5. 前記第2の線部と、前記第4の線部とが、前記第1のエンボス部に対して線対称に形成され、前記第1の線部の長手方向の寸法は、前記第3の線部の長手方向の寸法よりも、1mm以上長い、ことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の収納容器。
  6. 前記周縁部は、上辺部、注出口シール部、側辺部を含み、
    前記第2のエンボス部の前記注出口側の端部は、上辺部側の注出口シール部の内容物収納部側の端と交わらずに接する仮想垂直線よりも注出口側に位置し、
    前記第3のエンボス部の前記注出口側の端部は、側辺部側の注出口シール部の内容物収納部側の端と交わらずに接する仮想垂直線よりも前記注出口側に位置する、
    ことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の収納容器。
  7. 前記第2のエンボス部の前記注出口側の端部、および前記第3のエンボス部の前記注出口側の端部は、それぞれ、前記収納容器の前記周縁部に接触しないように設けられる、ことを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の収納容器。
  8. 前記第1のハーフカット線は、その第1のハーフカット線における、前記注出口と反対側の端点が、前記第2のエンボス部における、前記第1の線部の前記液体収納部側の端部よりも、前記注出口側に位置するように設けられ、
    前記第2のハーフカット線は、その第2のハーフカット線における、前記注出口と反対側の端点が、前記第3のエンボス部における、前記第3の線部の前記液体収納部側の端部よりも、前記注出口側に位置するように設けられる、
    ことを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の収納容器。
  9. 前記第1の線部と前記第1のハーフカット線のなす角度と、前記第1のハーフカット線と前記第1のエンボス部のなす角度と、前記第1のエンボス部と前記第2のハーフカット線のなす角度と、前記第2のハーフカット線と前記第3の線部のなす角度とは、すべて等しい、ことを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の収納容器。
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