JP2021013894A - グリストラップの排液処理方法及び排液処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)グリストラップ内の排液、主として油脂分を効率良く、迅速に石鹸液にすることができる。
(2)排液を石鹸液にするため、下水道や浄化槽に流しても、油脂分を含んだ排液をそのまま流す場合のように油脂分による下水道の詰まり、環境汚染の問題がない。
(3)石鹸液によりグリストラップや浄化槽内の汚れが落ちて清浄化され易く、石鹸液の排出により下水管、下水道内の油脂分も清浄化され易く、グリストラップや厨房を衛生的に維持することができる。
(1)水中ポンプで攪拌混合するため、陸上用のポンプ、例えばベーンポンプで排液を処理する場合に生じがちな故障、その他のトラブルが生じにくい。
(2)制御部で水中ポンプの稼働タイミング及び稼働時間、鹸化剤の投入タイミング及び投入量等を設定、調整、制御等ができるので、排液を自動的に効率良く石鹸液にすることができる。
(3)水中ポンプをグリストラップの排液内に入れたままにしておく設置タイプであるため、グリストラップの周りにポンプを設置するスペースを確保する必要がなく、狭いスペースでも排液処理ができる。
(4)グリストラップの排液内に回収容器を入れて排液の油脂分を回収し、回収された油脂分を回収容器内の水中ポンプで処理するため、油脂分を効率良く石鹸液にすることができる。
(5)縦置き型の水中ポンプを、横向きにして、排液内の上部に配置するので、グリストラップ内の排液中の主として油脂分を効率良く石鹸液にすることができる。
通常、グリストラップA(図4)内には厨房などから排液(通常、塵芥が含まれている)Bが排出され、排液Bに含まれる塵芥はバスケットCで回収され、油脂分を含む排液BがグリストラップA内に滞留する。グリストラップA内は数枚の仕切りDで水速が減速され、油脂分Eが比重で水分(通常、汚泥を含む)Fの上に滞留し、水分FがトラップGを経て徐々に下水道や浄化槽に排出される。グリストラップA内の水分Fの上部に溜まった油脂分Eは主としてグリセリンと脂肪酸が結合したものである。
本発明のグリストラップの排液処理方法は、グリストラップ(タンク等を含む)内の排液、主として油脂分を効率良く石鹸液にする方法である。その排液処理方法の実施形態を以下に説明する。この実施形態はグリストラップA内の排液Bに鹸化剤容器1内の鹸化剤Hを入れ、グリストラップA内の水中ポンプ2で排液Bと鹸化剤Hを攪拌混合して排液Bを石鹸液にする場合である。より詳しくは、グリストラップA内の油脂分Eと水分Fを化学反応で脂肪酸に変化させて(グリセリンと切り離して)石鹸液にする場合である。油脂を脂肪酸とすることで、油脂分Eそのものより生分解性がはるかに高まる。本発明における石鹸液は必ずしも十分に石鹸化されて石鹸液ではなく、乳化状態のものも含む。鹸化剤Hは排液Bに入れるのではなく、水中ポンプ2に投入して、水中ポンプ2内の排液に入れることもできる。水中ポンプ2には汎用の水中ポンプを使用することができる。
本発明のグリストラップの排液処理装置の第1の実施形態を図1に示す。この排液処理装置は水中ポンプ2と、鹸化剤容器1内に収容された鹸化剤Hと、制御部4を備える。水中ポンプ2は市販されている汎用の水中ポンプであり、縦長であり、下方に汲み上げ口があり、水中に縦向きに配置して使用する縦型である。縦型の水中ポンプ2をグリストラップAの排液B内に縦向きに配置すると、汲み上げ口が排液Bの下方に位置し、主として排液B中の水分Fを汲み上げることになり、水分Fが鹸化剤Hと攪拌混合されるが、排液B中の油脂分Eは攪拌混合されにくくなる。そこで、本発明では、縦型の水中ポンプ2を図1のように横向きに配置して、汲み上げ口を排液B内の上部の油脂分Eの位置に配置して、主として油脂分Eを汲み上げて鹸化剤Hと攪拌混合して石鹸液にすることができるようにしてある。この場合、排液B内に支持台5を設置して、その上に水中ポンプ2を横向きに設置するとか、水中ポンプ2を横向きにして排液B内に吊り下げたりすることができる。横型の水中ポンプ2があれば、それを横向きにして排液B中に配置することができる。
本発明のグリストラップの排液処理方法の第2の実施形態を図2に基づいて以下に説明する。この実施形態は、基本的には実施形態1(図1)と同じであり、異なるのは、図2のようにグリストラップA内に回収容器3を入れ、その回収容器3内にグリストラップA内の排液Bを流入させ、回収容器3内の排液を、回収容器3内に入れてある水中ポンプ2で汲み上げて鹸化剤Hと攪拌混合して石鹸液にすることである。
2 水中ポンプ
3 回収容器
4 制御部
5 支持台
6 開閉弁
7 バスケット
A グリストラップ
B 排液
C バスケット
D 仕切り
E 油脂分
F 水分
G トラップ
H 鹸化剤
Claims (10)
- グリストラップ内の排液又はグリストラップ内の排液内に入れた水中ポンプ内の排液に鹸化剤を投入し、当該水中ポンプによりグリストラップ内の排液を汲み上げながら排液と鹸化剤を攪拌混合して当該排液を石鹸液にする、
ことを特徴とするグリストラップの排液処理方法。 - 請求項1記載のグリストラップの排液処理方法において、
グリストラップ内の排液中の主として油脂分を水中ポンプで汲み上げて、当該油脂分を鹸化剤と攪拌混合して石鹸液にする、
ことを特徴とするグリストラップの排液処理方法。 - 請求項1又は請求項2記載のグリストラップの排液処理方法において、
水中ポンプで攪拌混合した排液をグリストラップ内に吐出し、排液の汲み上げ、攪拌混合、吐出を繰り返して石鹸液にする、
ことを特徴とするグリストラップの排液処理方法。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のグリストラップの排液処理方法において、
水中ポンプの稼働、排液への鹸化剤の投入を自動的に制御する、
ことを特徴とするグリストラップの排液処理方法。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のグリストラップの排液処理方法において、
排液への鹸化剤の投入が水中ポンプの稼働と連動して行われるようにした、
ことを特徴とするグリストラップの排液処理方法。 - グリストラップ内の排液を鹸化剤で石鹸液にする排液処理装置において、
水中ポンプと、鹸化剤と、制御部を備え、
水中ポンプはグリストラップ内の排液内に配置されており、排液を汲み上げ、排液と鹸化剤とを攪拌混合及び攪拌混合後の排液の吐出をすることができ、
制御部は、水中ポンプの稼働、鹸化剤の投入を自動動的に制御することができる、
ことを特徴とするグリストラップの排液処理装置。 - 請求項6記載のグリストラップの排液処理装置において、
制御部が、少なくとも、水中ポンプの稼働タイミング及び稼働時間、鹸化剤の投入タイミング及び投入量の設定、調整、制御が可能である、
ことを特徴とするグリストラップの排液処理装置。 - 請求項6又は請求項7記載のグリストラップの排液処理装置において、
水中ポンプがグリストラップの排液内の上部に配置されて、主として排液中の油脂分を汲み上げできるようにした、
ことを特徴とするグリストラップの排液処理装置。 - 請求項6又は請求項7記載のグリストラップの排液処理装置において、
縦置き型の水中ポンプがグリストラップの排液内の上部に横向きに配置されて、主として排液中の油脂分を汲み上げできるようにした、
ことを特徴とするグリストラップの排液処理装置。 - 請求項6又は請求項7記載のグリストラップの排液処理装置において、
グリストラップ内に回収容器が配置され、
回収容器はグリストラップ内の排液中の主として油脂分が流入する回収口が開口されており、
水中ポンプが回収容器内に配置されており、回収容器内に回収された油脂分を汲み上げて鹸化剤と攪拌混合できる、
ことを特徴とするグリストラップの排液処理装置。
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