以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
実施形態1は、主に請求項1、請求項9、請求項10について説明する。
実施形態2は、主に請求項2について説明する。
実施形態3は、主に請求項3について説明する。
実施形態4は、主に請求項4について説明する。
実施形態5は、主に請求項5について説明する。
実施形態6は、主に請求項6について説明する。
実施形態7は、主に請求項7について説明する。
実施形態8は、主に請求項8について説明する。
<本願発明の構成の前提 ハードウエアについて>
本願発明を構成するコンピュータはハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUやメインメモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CD−ROMやDVD−ROMなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、印刷機器や表示装置(有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、タッチパネル型ディスプレイ)、各種情報伝送のためのボタン、各種操作ボタン、キーボード、スマートフォンなどとの通信機構、ホームサーバなどとの通信機構、公衆回線を利用するためのハードウエア、スピーカー、マイク、撮像用のハードウエア、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部やその外部周辺機器用のI/Oポート、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、情報入力に利用されるユーザインターフェース、カメラ、マイク、ディスプレイ、プリンタ、キーボード、マウス、マイク付イヤホン、マイク付ヘッドフォン、インターネットインターフェース、自動URL生成管理装置、タッチパネル、タッチペンなどが挙げられる。その他、本願発明を構成するハードウエアとしては、印刷装置、入室鍵装置、携帯電話、スマートフォン、外壁面にコードを配置する対象としての建築物(戸建住宅、集合住宅、マンション、アパート、店舗、駐車場、駐輪場、など)、プリント又は印刷対象としてのシート(特にコードを印刷する対象としての紙、布、板、ガラス、金属板、ブロック、プラスチックシート、ビニールシート、コンクリート板、石膏ボード、ゴムシート)などによって構成されうる。
<本願発明の構成の前提 処理、ハードウエア以外の他のカテゴリ>
またこれらハードウェアやソフトウェアは、メインメモリ上に展開したプログラムをCPUで演算処理したり、メモリやハードディスク上に保持されているデータや、インターフェースを介して入力されたデータなどを加工、蓄積、出力処理したり、あるいは各ハードウェア構成部の制御を行ったりするために利用される。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部又は全部をソフトウェア(プログラム)として構成することができる。さらに、そのようなソフトウェア(プログラム)をコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
<本願発明の構成の前提 ハードウエアの分散構成>
本願発明を構成するハードウエア、特にコンピュータから構成される閲覧画面サーバ装置は、演算処理を実行するCPUを一つ有するもの、すなわち一のコンピュータから構成されるものであってもよいし、演算処理を実行するCPUが複数から構成されるもの、すなわち複数のコンピュータから構成されるものであってもよい。例えばクラウド上のコンピュータなどによって閲覧画面サーバ装置が構成されてもよい。また閲覧画面サーバ装置を構成するコンピュータは、全てが必ずしも一国に配置されるものでなくてもよい。複数の国に分散配置されているものであってもよい。
<実施形態1>
<実施形態1の概要>
図1は、本実施形態1の建築物の情報提示構造における建築物の一例である。ここでは、中高層階の複数の区画からなる集合住宅のマンション(0101)を例示している。このマンションには、居住者などが出入りするマンション出入口(0102)や居住者などが用いる駐車場出入口(0103)やマンションの看板(0104)などの共用ファシリティを有している。また、このマンションには複数の居住者が区分所有している区画A〜区画Fまでが表示されているが、代表として区画C(0105)を本実施形態1の建築物として詳述している。通行人から見える外観の主なものとして、ベランダ(0106)、フェンス(0107)や2つの窓(0108)を有し、コード(0109)は、外観から見える窓(0108)に貼付されている例である。このコードをスマートフォンなどで読取り所定の操作によりアクセスをすることにより、この区画Cの情報をネットを介して得ることができる。
図2は、本実施形態1の建築物の情報提示構造と携帯端末との間の情報送受信の概要を説明するための概念図である。この図で例示するように、先ず、建築物の情報提示構造(0201)における情報提示型建築物(0202)に配置されたコード(0204)を、通行人の保持する携帯端末(0205)が「(1)コードの読み取り」をする。携帯端末(0205)は、コード(0204)に含まれる所定のアクセス先である閲覧画面サーバ装置(0203)に、建築物識別情報を含む「(2)アクセスを実行」する。閲覧画面サーバ装置(0203)は、コード(0204)に含まれている情報提示型建築物(0202)の建築物識別情報に応じて、携帯端末(0205)に「(3)閲覧画面の出力」をする。
<実施形態1の構成>
図3は、本実施形態1の建築物の情報提示構造の機能ブロック図である。この図に例示するように、実施形態1の建築物の情報提示構造(0300)は、情報提示型建築物(0301)と閲覧画面サーバ装置(0304)によって構成されており、情報提示型建築物は閲覧画面サーバ装置の前提となる建築物である。情報提示型建築物は、建築物(0302)と、コード(0303)と、を有し、閲覧画面サーバ装置は、アクセス受付部(0305)と、建築物識別情報取得部(0306)と、閲覧画面保持部(0307)と、閲覧画面出力部(0308)と、を有している。また、建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末(0309)は、コード読み取り部(0310)と、情報送信部(0311)と、情報受信部(0312)と、閲覧画面表示部(0313)と、を有している。
なお、以下に記載する本情報提示構造の機能ブロックは、情報提示型建築物と、コンピュータと、で構成されている。
情報提示型建築物は、建築物本体と、建築物の外壁面であって、通行人の保持する携帯端末から読取可能な位置に、内容を読取可能な大きさで配置されたコードと、で構成されている。コードは、当該建築物の識別情報である建築物識別情報を含むアクセスを携帯端末に実行させるための機能を有する。
<実施形態1の構成の説明>
<実施形態1の構成の説明:情報提示型建築物>
<情報提示型建築物の概要>
情報提示型建築物とは、その建築物の外面にコードからなる情報が提示され、そのコードを通行人が保持するスマートフォンなどに読み取らせることで所定のアクセスを実行可能で、そのアクセスに基づいてそのコードが外面に付された建築物(戸建、集合住宅の区画)についての情報を得られるように仕組んだ建築物である。
<実施形態1の構成の説明:情報提示型建築物:建築物>
「建築物」(図3:0302)は、本来は不動産取引業者が自己の取り扱う売買物件ないしは賃貸物件の対象単位をいう。大邸宅丸ごとが対象であっても良いし、マンションなどの集合住宅の場合は区分所有の区画ごとが対象でも良い。本願発明において解決される課題であるところの、通行人が外観から見える区画についての詳細画面を直接確認できる事例として、前述の図1では、複数の区画からなる集合住宅である中高層階のマンションの区画C(図1:0105)を建築物として例示している。建築物とは戸建や集合住宅の区画に限定されるものでなく、大きな彫刻などの美術オブジェ、通信等や、電信柱、橋、トンネル、信号機、歩道橋、公共施設(遊戯施設、郵便局、市役所、区役所、町内会集会所、ガソリンスタンド、病院、ショッピングセンターのテナント区画、商店街の店舗、商店街の入居待店舗区画)などが含まれていてもよい。
<実施形態1の構成の説明:情報提示型建築物:コード>
「コード」(図3:0303)は、建築物の外壁面であって、通行人の保持する携帯端末から読取可能な位置に、内容を読取可能な大きさで配置され、当該建築物の識別情報である建築物識別情報を含むアクセスを携帯端末に実行させるための機能を有する。コードは、ある程度離れた利用者のスマートフォンなどからでも正しく読取り可能である必要があるので、できるだけ大きなものを準備することが好ましい。また、比較的高い階であって、そこに貼り付けたコードを撮影するための仰ぎ角が大きくなるような場合には、そのコードを想定される仰ぎ角で略正面となる面に貼り付けるか、あるいは、想定される仰ぎ角で略正面視した場合と同等にコードがとらえられるようにコードを変形して印刷をすることが考えられる。すなわち、コードの撮影位置から見て近い側は小さめに、そして遠い側は大きめに縮尺して印刷することが考えられる。簡単にいうとQRコード(登録商標)の場合にはそのコードを実際に正面視した場合には、台形、又は逆台形と見える。正面視した場合に、下辺側を実際の建築物への配置においては下側に、正面視した場合に上辺側を実際の建築物への配置においては上側にする場合には下辺側が相対的に縮小され、上限側が相対的に拡大された逆台形(上下辺は平行)の形に印刷するとよい。また、上辺左右端と下辺左右端のそれぞれを結ぶ縦辺については、仰ぎ角が大きくなるほど長くする必要がある。そのようにすることで仰ぎ角が大きくても全体が略正方形のQRコード(登録商標)として視認し、スマートフォン等で撮像することが可能となる。なお、実験においては通常の建築物で建築物前面道路からは4階区画まではこのような補正をすることなくQRコード(登録商標)の読取りをすることができた。遠方からQRコード(登録商標)を撮影する場合にはさらに上階でもQRコード(登録商標)の形状補正をすることなく正常にQRコード(登録商標)を読み取ることができる。ただしスマートフォンのカメラ機構の撮影倍率を上げる必要がある。例えば、集合住宅でその集合住宅前の道路からは各区画の部分が隠れるようなケース(例えば内廊下構造)で、かつその反対側が比較的大きな川に面して土地を占有しているような場合には、反対側の川岸からQRコード(登録商標)を撮影できるので上層階であってもQRコード(登録商標)の変形補正は必要がない場合が多い。
図27は、本実施形態1の建築物の情報提示構造のコードの縦辺が、仰ぎ角が大きくなるほど短く見えることを説明するための概念図である。例えばこの図で例示するように、道路から通行人が正面視できる位置に縦辺が1mのQRコード(登録商標)(2701)が配置されている。また、中層階に同じ縦辺が1mのQRコード(登録商標)(2702)が配置され、高層階に同じ縦辺が1mのQRコード(登録商標)(2703)が配置されているものとする。それぞれの場合における通行人から見える見かけの長さに対応している角度θ0(2704)、角度θ1(2705)、角度θ2(2706)の間には、角度θ0>角度θ1>角度θ2の関係がある。すなわち、見かけの中層階のQRコード(登録商標)(2702)の縦辺の長さは、(角度θ1÷角度θ0)に縮尺されており、高層階のQRコード(登録商標)(2703)の縦辺の長さは、(角度θ2÷角度θ0)に縮尺されている。具体的には、通行人が正面視できる位置から中層階のQRコード(登録商標)(2702)の下辺までの高さをX1(m)とし、通行人とQRコード(登録商標)までの距離をP(m)とすると、角度θ1=tan−1((X1+1)÷P)−tan−1(X1÷P)であり、同様に高層階のQRコード(登録商標)(2703)の下辺までの高さをX2
(m)とすると、角度θ2=tan−1((X2+1)÷P)−tan−1(X2÷P)である。
図28は、本実施形態1の建築物の情報提示構造のコードの横辺である上辺を下辺より長くしないと、道路から見る通行人にとって同じ長さに見えないことを説明するための概念図であり、図27を真後ろから見た図である。例えばこの図で例示するように、道路から通行人が正面視できる位置に1辺がそれぞれ1mの正方形のQRコード(登録商標)(2801)が配置されている。また、中層階に同じ下辺が1mのQRコード(登録商標)(2802)が配置され、高層階に同じ下辺が1mのQRコード(登録商標)(2803)が配置されているものとする。道路から通行人が正面視できる位置における通行人から見える横幅の見かけの長さは、角度δ0(図示しない)であるが、正方形のQRコード(登録商標)を正面視することから、角度δ0は前記図27の角度θ0と同じである。また、中層階と高層階のそれぞれの場合における通行人から見える横幅の見かけの長さは、角度δ1(2804)、角度δ2(2805)に対応しているので、通行人から見てQRコード(登録商標)の上辺と下辺が同じ1mの長さと見せるには、遠い上辺を近い下辺の1mより長くする必要がある。通行人が正面視できる位置から中層階のQRコード(登録商標)(2802)の下辺までの高さをX1(m)とすると、X1:X1+1=1:1+αの相似関係から、上辺の長さを1+α(m)=(X1+1)÷X1とする必要がある。同様に、高層階のQRコード(登録商標)(2803)の下辺までの高さをX2(m)とすると、上辺の長さを1+α′(m)=(X2+1)÷X2とする必要がある。具体的には、X1(m)と比べて通行人とQRコード(登録商標)までの距離P(m)や横幅1mは無視できる位小さいことから概ね、角度δ1=tan−1(1÷X1)であり、高層階のQRコード(登録商標)(2803)の下辺までの高さをX2(m)とすると、角度δ2=tan−1(1÷X2)である。
さらに、角度δ0と角度δ1を用いて、中層階のQRコード(登録商標)(2802)の下辺の長さは見かけ上、(角度δ1÷角度δ0)(m)となる。また前述したように、QRコード(登録商標)の縦辺の長さは、(角度θ1÷角度θ0)に縮尺されているので、QRコード(登録商標)が概略正方形に見えるには、縦辺の長さを(角度δ1÷角度δ0)÷(角度θ1÷角度θ0)=角度δ1÷角度θ1(m)とすればよい。同様に、高層階のQRコード(登録商標)(2703)の縦辺の長さは、角度δ2÷角度θ2(m)とすればよい。
また、「コード」は、蓄光性材料を含む材料で印刷等されていると便利である。会社勤務の人、昼間働いている人などはある程度暗くなった夜間に内見を希望する場合があり、夜間にコードを撮影できるように構成されていることが好ましいが、電灯などでコードを照明するのは煩雑だからである。特に内見対象の建築物では電気の供給が止められている場合が多く、給電も困難となるからである。
「コード」はいかなる種類のコードであってもよい。一例としてはQRコード(登録商標)、バーコード、数字のコード、記号のコードなどである。さらにコードは一に限定されるものでなく、複数のコードであってもよい。さらに、複数種類のコードを組み合わせてもよい。複数のコードを利用する場合には、コードに応じて、閲覧画面サーバへのアクセス用コード、電話連絡用コード(電話番号とそのハイパーリンクが表示される)、その建築物の説明用コードなど各種の情報に分けてもよい。コードに近接して、それぞれのコードがどのような情報を提供するコードであるか説明をしておくとわかりやすい。
「建築物識別情報」について、アクセスに含まれる建築物識別情報は、複数の建築物の中から一の建築物を特定するために、建築物ごとに振られた唯一無二の識別情報である。例えば、不動産取引業者が自己の取り扱いの時系列順に設定してもよいし、設置場所を特定できるような情報を含むような設定方法としてもよい。また前述のように、マンションのような集合住宅の場合は、1棟の建築物であっても、売買物件や賃貸物件の対象である区画ごとに唯一無二の識別情報が振られることとする。なお、建築物識別情報にその建築物の属性を示す属性情報を含ませておく、又は関連付けておくと入居希望者等の利用者の趣味、嗜好、属性を判定することができて便利である。建築物の属性情報とは、集合住宅であるか、戸建であるか、を示す集合住宅戸建住宅識別子や、建築物の広さを所定の範囲で区分けした建築面積識別子、集合住宅の場合の該当する区画の所在階を示す所在階識別子、戸建住宅の場合に何階建であるかを示す建築階識別子、建築物の最寄りの電車駅からの距離の範囲を示す最寄駅間距離識別子、建築物の築年数を示す建築物築年数識別子、建築物の立っている領域の土地種別(住宅地、商業地、工業用地、電車の線路近、川岸、大通沿など)を示す土地種別識別子、などである。閲覧画面サーバ装置では、初回の閲覧時にその利用者の属性情報の登録を受付けてユニークなユーザーIDや、パスワードを発行し、そのユーザーIDやパスワードの入力を受付けないと閲覧画面の閲覧ができないように構成することが考えられる。そして、そのユーザーIDや、パスワードと、受付けたアクセスに含まれるコードの建築物属性識別子とを関連付けて保存し、統計処理等することで、そのユーザ(利用者)の建築物に対する趣味、嗜好、傾向などを把握推定することができる。例えばその統計処理によって建築物の嗜好が、所定の領域の比較的広い建築物であり、住宅街に建築されている場合には、複数の同居者がおり、閑静な雰囲気を好む人物であると推定できる。そして、そのような人物については、アクセスに含まれていた建築物識別情報で識別される建築物の所在地がすべて含まれる領域内(すべての前記建築物を同心円で囲む場合の最小の同心円や、それを所定の割合で拡大した領域、あるいは、全ての前記建築物が含まれ最寄り駅に至る多角形領域で最小の領域又はその多角形の各頂角を曲線で成形した領域など)での類似物件(例えばアクセスに含まれていた建築物識別情報で識別される建築物のすべてに共通な建築物の属性又は、すべてに共通ではないが最も共通数が多いまたは多い順に並べて所定の順位までの建築物の属性を有する建築物)についての案内情報を送り建築物の購入又は賃貸の促進を図るように構成することができる。もちろん、この場合にも、あまり詳細な情報からなる案内情報でなく、実際に現地に出向かせてコードによるアクセスをさせて詳細情報を開示するように構成することが好ましい。
携帯端末からのコードの読み取りによって、アクセス先である閲覧画面サーバ装置へのアクセスを携帯端末に実行させるためのアクセス実行情報は、当該建築物を所管する閲覧画面サーバ装置にアクセスするためのURLとする。また、全国を一の閲覧画面サーバ装置で所管してもよいし、地域別に複数の閲覧画面サーバ装置で所管することにしてもよい。
アクセス先へのアクセスを携帯端末に実行させるための機能は、コードに含まれる自動アクセス機能でもよいし、単にアクセス先の表示をするだけで、アクセスは携帯端末を保持する通行人の意思で行うことにしてもよい。
<実施形態1の構成の説明:閲覧画面サーバ装置>
<閲覧画面サーバ装置の概要>
閲覧画面サーバ装置は、コードが付された建築物についての情報を閲覧画面として利用者(入居希望者等)のスマートフォンなどアクセスをしてきた端末に出力する機能を有する。この閲覧画面サーバ装置は一のコンピュータから構成されていてもよいし、複数のコンピュータから構成されていてもよい。複数のコンピュータで構成される場合にはこれらのコンピュータはLANを介して通信するように構成してもよいし、さらにWANを介して通信するように構成されていていてもよい。
<実施形態1の構成の説明:閲覧画面サーバ装置:アクセス受付部>
「アクセス受付部」(図3:0305)は、前記情報提示型建築物に配置された前記コードの読取実行により携帯端末からアクセスを受ける機能を有する。アクセスが初回のアクセスである場合には、簡単な入力フォームを閲覧画面として送信し、その入力フォームに利用者(入居希望者等)の氏名や年齢、利用したいパスワードなどを入力させる利用者登録機能を設けるようにし、そのユーザIDを関連付け記録し、その登録が完了したのちに実際に含まれている建築物識別情報で識別される建築物に関する情報を閲覧できるように構成してもよい。アクセスが登録後の2回目以降のアクセスである場合には、1回目のアクセス履歴と併せてその後のアクセス履歴をそのユーザIDと関連付けて蓄積してゆくように構成することが好ましい。
<実施形態1の構成の説明:閲覧画面サーバ装置:建築物識別情報取得部>
「建築物識別情報取得部」(図3:0306)は、前記アクセス受付部で受付けたアクセスに含まれる建築物識別情報を取得する機能を有する。建築物識別情報に建築物属性識別子が組み込まれている場合にはその建築物属性識別子と、純粋に建築物にユニーク割り当てられた識別情報の部分とを分離したうえで関連付けて保存することが考えられる。分離された建築物属性情報識別子の部分は、ユーザIDごとに統計処理しやすくなるからである。
<実施形態1の構成の説明:閲覧画面サーバ装置:閲覧画面保持部>
「閲覧画面保持部」(図3:0307)は、取得する建築物識別情報に応じて前記携帯端末に送信すべき閲覧画面を保持するように構成されている。この閲覧画面は、ユーザIDごとに蓄積されている過去の閲覧履歴、アクセス履歴などに応じて提供する閲覧画面の情報の質を変えるように構成することもできる。例えば建築物に関する情報を「概要情報」「基本情報」「詳細情報」「マル秘情報(建築物の所有者に関する情報、建築物の使用履歴に関する情報など)」に分類し、閲覧履歴、アクセス履歴の少ない順に「概要情報」から「マル秘情報」へと情報の質、深さを進めてゆくことが考えられる。つまり情報の質に応じて利用者(入居希望者等)の格付を関連付けておくことが考えらえる。このように閲覧画面サーバは利用者(入居希望者等)の格付を行う利用者格付部を有し、閲覧画面保持部は、アクセスがあった際に、その利用者の格付に応じて複数ある情報の質の中から適切な情報の質の閲覧画面を閲覧画面出力部に渡すように構成することができる。
当該閲覧画面サーバ装置が所管する全ての建築物についての全ての閲覧画面は、一又は二以上の建築物識別情報に関連付けて保持するように構成されている。二以上の建築物識別情報に関連付けられる場合とは、新築のマンションにおける同一の間取りの内観などは同一の詳細画面情報でよいなどの可能性があるためである。また逆に、一の建築物識別情報に関連づけられた、一又は二以上全ての閲覧画面を保持するように構成されている。
<実施形態1の構成の説明:閲覧画面サーバ装置:閲覧画面出力部>
「閲覧画面出力部」(図3:0308)は、前記アクセスに応じて、アクセスに含まれる建築物識別情報に関連付けられて保持されている閲覧画面を前記携帯端末に対して出力する機能を有する。閲覧画面の出力はウエブページ情報の出力でよいが、それ以外に利用者(入居希望者等)が利用する携帯端末に専用のアプリケーションが機能している場合にはそのアプリケーションの解釈可能な情報の形式によって閲覧画面が送信されるように構成されていてもよい。
一の建築物識別情報に関連付けて保持されている閲覧画面は、前記携帯端末からの指示に応じて、その全て又は一部を携帯端末に、順次又は同時に出力する。なお、閲覧画面を直ちに出力しないで閲覧画面のリンク情報を出力し、携帯端末からそのリンク情報を用いて閲覧画面にアクセスさせるような構成もこの閲覧画面出力部の構成に含まれるものとして解釈する。
<実施形態1の構成の説明:閲覧画面サーバ装置:その他の構成>
閲覧画面サーバ装置が有する機能は閲覧画面の出力のみでなく、利用者(入居希望者等)の属性を推定するための統計処理機構や、「コードを介したアクセス」以外のアクセスに対して他の閲覧画面を出力するように構成されていてもよい。他の閲覧画面とは、一般の不動産販売や賃貸のウエブサイトで掲載されているような情報であり、建築物の外観写真や建築物の内観写真、建築物の平面図や、建築物の所在している大まかな地域名称、地理的名称、地理的特徴、建築物の築年数、建築物の売出価格、建築物の賃貸価格、建築物を直ちに買い取れるか、直ちに借りられるか、建築物の管理費用、建築物の修繕積立金、建築物に庭がある場合の庭の写真、建築物が集合住宅である場合の全体写真、建築物が集合住宅である場合の共用部分の写真、建築物の付属設備の内容(例えば、エレベータ、エスカレータ、共用スポーツジム、共用浴場、集会所、共用娯楽室、共用キッチン、共用インターネットに関する情報、有線テレビに関する情報、付帯の商業施設等)、建築物が集合住宅である場合に、室内で飼ってもよいペットに関する情報、などである。
ただし、前述の通り、建築物の所在地を特定できる情報は含まれない。これは、所在地を特定できる情報をネット上で公開すると、利用者(入居希望者等)が直接にその建築物の所有者と交渉をする可能性があるためである。直接交渉がされると、不動産の仲介の手数料をとることができなくなるからである。この情報は、実際に利用者(入居希望者)の端末からの建築物識別情報を含むアクセスがあった場合に提供してもよい。すでに建築物の見える位置から建築物を特定しているからである。これら建築物識別情報を含むアクセスによってアクセスされた建築物識別情報と、そのアクセスをした利用者(入居希望者等)を識別するユーザーIDとを関連付けて記録保持し、その利用者(入居希望者等)の閲覧履歴を保持するとともに、前記他の閲覧画面の閲覧履歴も併せて記録保持しておき、どのような属性の建築物に興味があるのかなどの分析とともに、同一の建築物識別情報で識別される建築物に関する情報について建築物識別情報を含むアクセスと、同サーバの他の閲覧画面からの閲覧との、いずれが先に行われていたかを判断するように構成してもよい。
建築物識別情報を含むアクセスが先で、その後に他の閲覧画面からの同建築物識別情報で識別される建築物の情報の閲覧があった場合にはその利用者はさらなる同建築物に関する情報を欲していると考えられるのでさらに詳細な情報を提供するように処理する構成とすることができる。例えばその利用者の登録されているメールアドレスに追加の情報を送信するなどである。また、最初に他の閲覧画面からのアクセスがあって、その後に建築物識別情報を含むアクセスがあった場合には、その利用者(入居希望者等)は、少ない情報からその建築物を探し当てる作業を行ったことになるからその建築物に対する購入意欲が大変大きなものであると判断できるので、購入のためにその利用者(入居希望者等)に来店を促したり、あるいは、その利用者(入居希望者等)の自宅や、職場、職場近くの喫茶店等まで出向いて建築物の説明をするなどの連絡を取ることが考えらえる。これらの連絡は、利用者(入居希望者等)が登録しているメールアドレスなどに対して行ってもよい。
あるいは、閲覧画面サーバ装置に対する利用者(入居希望者等)からのアクセスがあった際にウエブページ上で連絡するように構成してもよい。
<実施形態1の構成の説明:携帯端末:コード読み取り部>
「コード読み取り部」(図3:0310)は、携帯端末から、情報提示型建築物(0301)に配置されたコ−ド(0303)を読み取る機能を有する。
コ−ドを読み取ることにより、アクセスに含まれる建築物識別情報及びアクセス先である閲覧画面サーバ装置へのアクセスを携帯端末に実行させるためのアクセス実行情報を取得する。なお、携帯端末のコード読み取りアプリプログラムは予め携帯端末に備えられていることが好ましいが、備えられていない場合は適切なアプリプログラム提供サーバからダウンロードして備えてもよい。
<実施形態1の構成の説明:携帯端末:情報送信部>
「情報送信部」(図3:0311)は、携帯端末から、アクセス実行情報に基づき、前記閲覧画面サーバ装置にアクセスを実行し、前記建築物識別情報を送信する機能を有する。
アクセス先である閲覧画面サーバ装置へのアクセスを携帯端末に実行させるためのアクセス実行情報は、当該建築物を所管する閲覧画面サーバ装置にアクセスするためのURL(より具体的な一例としては、サーバ装置のURLと、そのサーバ内での建築物識別情報で構成される閲覧画面のURLの両者を含むURL等となる。)とする。また、全国を一の閲覧画面サーバ装置で所管してもよいし、地域別に複数の閲覧画面サーバ装置で所管することにしてもよい。
アクセス先へのアクセスを携帯端末に実行させるための機能は、コードに含まれる自動アクセス機能でもよいし、単にアクセス先の表示をするだけで、アクセスは携帯端末を保持する通行人の意思で行うことにしてもよい。具体的には、携帯端末のディスプレイに表示されるハイパーリンクのURLをタップしたり、クリックすることで、携帯端末のブラウザが起動し、閲覧画面の取得までが一連の処理として実行される。
なお、携帯端末の情報送信アプリプログラムは後述する情報受信アプリプログラムとともに一のウェブブラウザであることが好ましい。その場合は、携帯端末と閲覧画面サーバ装置は継続的に接続されており、閲覧画面出力部からの閲覧画面を順次受信できるよう、携帯端末から要求できるメリットがある。ウェブブラウザに対応していない携帯端末の場合は、それぞれ又は一の専用のアプリプログラムであってもよい。また、予め携帯端末に備えられていることが好ましいが、備えられていない場合は適切なアプリプログラム提供サーバからダウンロードして備えてもよい。
<実施形態1の構成の説明:携帯端末:情報受信部>
「情報受信部」(図3:0312)は、一の建築物識別情報に関連付けられている閲覧画面は、本携帯端末からの指示に応じて、その全て又は一部を、順次又は同時に閲覧画面サーバ装置から出力された閲覧画面を受信する機能を有する。
なお、携帯端末の情報受信アプリプログラムは前述の情報送信アプリプログラムとともに一のウェブブラウザであることが好ましい。その場合は、携帯端末と閲覧画面サーバ装置は継続的に接続されており、携帯端末からの要求に応じて、閲覧画面出力部の閲覧画面を順次受信できるメリットがある。ウェブブラウザに対応していない携帯端末の場合は、それぞれ又は一の専用のアプリプログラムであってもよい。また、予め携帯端末に備えられていることが好ましいが、備えられていない場合は適切なアプリプログラム提供サーバからダウンロードして備えてもよい。
<実施形態1の構成の説明:携帯端末:閲覧画面表示部>
「閲覧画面表示部」(図3:0313)は、前記情報受信部にて受信した閲覧画面を、本携帯端末からの指示に応じて、その全て又は一部を、順次又は同時に当該閲覧画面を本携帯端末のディスプレイに表示する機能を有する。
<実施形態1のハードウェア構成>
実施形態1の建築物の情報提示構造の閲覧画面サーバ装置、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末のハードウェア構成について説明する。
<実施形態1:閲覧画面サーバ装置のハードウェア構成>
図4は、実施形態1の建築物の情報提示構造における閲覧画面サーバ装置のハードウェア構成図である。この図を利用して、それぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。実施形態1の建築物の情報提示構造の閲覧画面サーバ装置において、アクセス受付部、建築物識別情報取得部、閲覧画面保持部、閲覧画面出力部は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(0401)と、メインメモリ(0402)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信ボードやスピーカーやマイクやカメラやプリンタなどのインターフェース(0403)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(0404)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(0405)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(0410)に読み出して保持すると同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(0430)を展開する。
CPUは、閲覧画面サーバ装置のアクセス受付プログラム(0411)を実行し、インターフェースを介して携帯端末からのアクセスを受ける。
CPUは、閲覧画面サーバ装置の建築物識別情報取得プログラム(0412)を実行し、受付けたアクセスに含まれる建築物識別情報(0431)を取得し、メインメモリのデータ領域に建築物識別情報(0431)として保持する。次いで、既に不揮発性メモリに格納されている同一の建築物識別情報(0471)の有無を確認し、無ければ新規の建築物識別情報(0471)として、不揮発性メモリに格納する。
CPUは、閲覧画面サーバ装置の閲覧画面保持プログラム(0413)を実行し、取得した建築物識別情報(0431)と関連付けられた、既に不揮発性メモリに格納されている一又は二以上全ての閲覧画面(0472)をメインメモリのデータ領域に読み出し、メインメモリのデータ領域に一又は二以上全ての閲覧画面(0432)として保持する。
CPUは、閲覧画面サーバ装置の閲覧画面出力プログラム(0414)を実行し、建築物識別情報(0431)と関連付けられた、メインメモリのデータ領域に保持されている閲覧画面(0432)を、前記携帯端末からの指示に応じて、その全て又は一部を携帯端末に、順次又は同時に出力する。
<実施形態1:携帯端末のハードウェア構成>
図5は、実施形態1の建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末のハードウェア構成図である。この図を利用して、それぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。実施形態1の建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末において、コード読み取りアプリプログラム、情報送信アプリプログラム、情報受信アプリプログラムは、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(0501)と、メインメモリ(0502)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信ボードやスピーカーやマイクやカメラやプリンタなどのインターフェース(0503)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(0504)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(0505)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(0510)に読み出して保持すると同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(0530)を展開する。
CPUは、携帯端末のコード読み取りアプリプログラム(0511)を実行し、インターフェースを介して情報提示型建築物に配置されたコードを読み取り、アクセス実行情報と、建築物識別情報と、関連付けて取得し、メインメモリのデータ領域にアクセス実行情報(0531)と、建築物識別情報(0532)として保持する。次いで、既に不揮発性メモリに格納されている同一の建築物識別情報(0572)の有無を確認し、無ければ新規のアクセス実行情報(0571)と、建築物識別情報(0572)として、不揮発性メモリに格納する。
CPUは、携帯端末の情報送信アプリプログラム(0512)を実行し、インターフェースを介して、アクセス実行情報(0531)に基づき、前記閲覧画面サーバ装置にアクセスを実行し、建築物識別情報(0532)を送信する。
CPUは、携帯端末の情報受信アプリプログラム(0513)を実行し、インターフェースを介して、前記閲覧画面サーバ装置からの閲覧画面(0533)を受信する。
CPUは、携帯端末の閲覧画面表示アプリプログラム(0514)を実行し、インター受信された閲覧画面(0533)を携帯端末のディスプレイに表示する。
<実施形態1の処理の流れ>
実施形態1の建築物の情報提示構造は、建築物の情報提示構造における閲覧画面サーバ装置、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末から構成されるので以下にそれぞれの処理の流れについて説明する。
図6は、実施形態1の建築物の情報提示構造における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
<閲覧画面サーバ装置の処理の流れ>
アクセス受付ステップは、携帯端末からのアクセスを受ける(S0601)。
建築物識別情報取得ステップは、受付けたアクセスに含まれる建築物識別情報を取得する(S0602)。
閲覧画面取得ステップは、取得した前記建築物識別情報と関連付けられる全ての閲覧画面を取得する(S0603)。
閲覧画面出力ステップは、建築物識別情報と関連付けられて保持されている閲覧画面を、前記携帯端末からの指示に応じて、その全て又は一部を携帯端末に、順次又は同時に出力する。(S0604)。
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合はアクセス受付ステップ(S0601)に行く(S0605)。
<携帯端末の処理の流れ>
コード読み取りステップは、情報提示型建築物に配置されたコードを読み取る(S0606)。
コードを利用したアクセスステップは、コードに含まれるアクセス実行情報に基づき、前記閲覧画面サーバ装置にアクセスを実行し、建築物識別情報を送信する(S0607)。
閲覧画面取得ステップは、前記閲覧画面サーバ装置からの閲覧画面を取得する(S0608)。
閲覧画面表示ステップは、取得した閲覧画面を携帯端末のディスプレイに表示する(S0609)。
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合はコードを利用したアクセスステップ(S0607)に行く(S0610)。
<実施形態1の効果の簡単な説明>
以上のような構成をとる本発明によって、集合住宅が売出中、貸出中であっても、どの区画が売出中、貸出中であるか目視判断することができる上に、そのコードを利用してその場で不動産業者に電話等しなくとも、その物件の詳細情報を取得できる。
<実施形態2>
<実施形態2の概要>
実施形態2は、上記実施形態1を基本として、情報提示型建築物の入室鍵装置の開錠用情報を携帯端末で取得して、不動産業者の同行無しでも、その物件の内見をすることができることを特徴とする建築物の情報提示構造である。
<実施形態2の構成>
図7は、実施形態2の建築物の情報提示構造における機能ブロック図である。この図に例示するように、実施形態2の建築物の情報提示構造(0700)は、情報提示型建築物(0701)と閲覧画面サーバ装置(0704)によって構成されており、情報提示型建築物は閲覧画面サーバ装置の前提となる建築物である。情報提示型建築物は、建築物(0702)と、コード(0703)と、入室鍵装置(0714)と、を有し、閲覧画面サーバ装置は、アクセス受付部(0705)と、建築物識別情報取得部(0706)と、閲覧画面保持部(0707)と、閲覧画面出力部(0708)と、開錠用情報保持部(0715)と、開錠用情報出力部(0716)と、を有している。また、建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末(0709)は、コード読み取り部(0710)と、情報送信部(0711)と、情報受信部(0712)と、閲覧画面表示部(0713)と、を有している。
なお、これら情報提示型建築物の建築物とコードと、閲覧画面サーバ装置のアクセス受付部と建築物識別情報取得部と閲覧画面保持部と閲覧画面出力部と、携帯端末のコード読み取り部と、に関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態2の特徴点である情報提示型建築物の入室鍵装置と、閲覧画面サーバ装置の開錠用情報保持部と開錠用情報出力部と、携帯端末の情報送信部の追加機能と情報受信部の追加機能と、について、以下説明する。
<実施形態2の構成の説明:情報提示型建築物:入室鍵装置>
「入室鍵装置」(図7:0713)は、前記建築物の出入口を物理的又は/及び機械的に施錠する仕組みとともに、携帯端末からの開錠用情報を受信する仕組みを備えている。通常時は、入室鍵装置は施錠された状態であり、建築物への出入りはできないが、入室鍵装置が携帯端末の有する開錠用情報を受信し、入室鍵装置の有する真正開錠用情報とそれが一致すれば、建築物の入室鍵装置は開錠し、建築物への出入りが可能となる。携帯端末の有する開錠用情報の入室鍵装置への送信方法は、例えば、携帯端末を入室鍵装置の所定部位と接触させる、又は携帯端末を微弱電波の届く一定の距離範囲に接近させる、又は携帯端末からの開錠用情報を入力・送信によるなどの方法が考えられる。利便性やセキュリティなど多面的な検討によって選択されることである。この入室鍵装置は、携帯端末からの開錠用情報を受信して一旦開錠し、出入口が開かれた後、出入口が閉じられると自動的に施錠されるように構成することが好ましい。ただし、室内側からは再度開錠用情報を携帯端末から受信せずに出入口を開けることができるように構成されているとなお好ましい。また一の内見者が室内を内見している際に、別の内見者が同じく携帯端末で受信した開錠用情報を利用して入室鍵を開錠し入室できるように構成してもよいし、一の内見者が内見中には別の内見者の開錠用情報でも開錠できないように構成することもできる。これは、室内が狭い場合などには内見者が重なると内見に余裕が出なくなるためである。従って、閲覧画面サーバ装置は、開錠用情報として重ねて開錠が可能な開錠用情報と、重ねては開錠が不可能な開錠用情報との二種類の開錠用情報を送信できるように構成し、入室鍵装置も二種類の開錠用情報の受信に応じて異なる対応をとることができるように構成することが好ましい。従って入室鍵装置は、開錠用情報と出入口の開閉に応じて現在内見者が室内に居るのか、いないのかを判断できるように構成(内見者有無判断部)し、この判断結果に応じて開錠の処理をする、しないを決定するように構成(開錠可否判断部)することが好ましい。なお、開錠用情報には、閲覧画面サーバ装置において利用者識別情報を取得し、それを含ませるように構成するとなおよい。開錠用情報に含まれている利用者識別情報を入室鍵装置から閲覧画面サーバ装置に送信する構成(利用者識別情報含有開錠用情報送信手段)とすることで現在誰が内見しているのかの情報を取得することができる。これによって、閲覧画面サーバ装置ないしは、閲覧画面サーバ装置を管理している管理者側から内見者に対して室内に備えられているスピーカーなどからその利用者識別情報で識別される利用者に沿う形で室内の解説をすることも可能となる。さらに、利用者ごとに内見履歴情報を蓄積するように構成(利用者内見履歴蓄積部)して利用者の内見において気になる点など利用者の性向分析をするように構成(利用者内見性向分析部)することもできる。
開錠用情報は、利用者が携帯端末によって取得して、自由に内見できるものとする。内見を済ませて、利用者が建築物から退去するときは、出入口のドアを閉じたら外部からは施錠された状態になる(但し、内部からはドアは開く)ことにしてもよいし、再度携帯端末の有する開錠用情報の入室鍵装置への送信によって、施錠することとしてもよい。また、施錠を利用者任せとすることは、施錠し忘れるリスクがある。そこで例えば、内見時間を予め決めておき、予定の内見時間を経過したら、一旦自動的に施錠することとし、内見時間を延長したい利用者は、再度前述の開錠処理をすることとしてもよい。
一方、セキュリティの観点からは、利用者が当該不動産取扱業者の同行無しで内見できるとしても、当該不動産取扱業者の同意無しでは内見できないとするものとすることが好ましい。従って、利用者は、内見希望を当該不動産取扱業者に伝え、その同意を得てはじめて、開錠用情報が有効なものとすることが好ましい。例えば、事前に当該不動産取扱業者の有するサーバ(閲覧画面サーバでもよい。)などから開錠用情報によって開錠するために利用される情報である開錠受情報が入室鍵装置に送信されることとし、それを前提として、携帯端末の有する開錠用情報による開錠を可能とすることなどである。その場合の当該不動産取扱業者が有する専用の開錠受情報は、全ての又は一部の建築物識別情報に関連づけられた、共通の開錠受情報であってもよい。出入口が閉められても自動的に施錠されないタイプの場合には、内見者の退出の際に内見者が施錠を忘れる場合があるので、入室鍵装置は、遠隔のサーバ(閲覧画面サーバでもよい)から施錠可能に構成すると好ましい。
また、建築物内に監視カメラを設置しておき、入室鍵装置が開錠されたときから施錠されるまでの間、監視カメラが作動するようにすることも考えられる。テレビ電話などで利用者と当該不動産取扱業者が会話できるようになっていれば、さらに好ましい。これにより、例えば悪意を持った利用者が内見以外の目的で、建築物を悪用することなどを防ぐことができる。
<実施形態2の構成の説明:閲覧画面サーバ装置:開錠用情報保持部>
「開錠用情報保持部」(図7:0714)は、前記アクセスに応じてアクセスに含まれる建築物識別情報に関連付けて開錠用情報を保持するように構成されている。開錠用情報は、携帯端末に送信され保持可能に構成されている場合には、内見の希望者からの開錠用情報の要求の都度、ユニークな開錠用情報を生成できるように構成することが好ましい。例えば開錠用情報を内見希望者の携帯端末からのアクセス時刻、やコンピュータによって生成される乱数を種として生成される暗号化情報とすることができる。
当該閲覧画面サーバ装置が所管する全ての建築物について、建築物識別情報と開錠用情報は1対1の対応に関連付けて保持するように構成されている。
<実施形態2の構成の説明:閲覧画面サーバ装置:開錠用情報出力部>
「開錠用情報出力部」(図7:0715)は、前記アクセスに応じて、アクセスに含まれる建築物識別情報に関連付けて保持されている開錠用情報を前記携帯端末に対して出力する機能を有する。開錠用情報を携帯端末に対して出力するトリガーは、携帯端末からのリクエストに応じて出力するように構成するのが良い。アクセスをしてきたすべての利用者が内見を希望するとは限らないからである。この構成の場合には、アクセスに応じてそのアクセスをした携帯端末に対して閲覧画面が閲覧画面サーバ装置から送信され、携帯端末では、その送信された閲覧画面を表示し、その表示された内容に基づいて内見をするか判断するのが一般的な流れとなる。そうすると、送信されてきた閲覧画面内に直ちに内見を希望する旨のアイコンなどを配置して、そのアイコンやグラフィックボタンの操作によって閲覧画面サーバ装置に対して開錠用情報をリクエストするように構成することが好ましい。ただし、内見を希望するものの、当日は時間がない等の理由により直ちに内見しない場合には、後ほど内見ができるように開錠用情報を後ほど閲覧画面サーバ装置に対してリクエストできるように構成することが好ましい。この観点から閲覧画面サーバ装置から送信される閲覧画面は携帯端末にて保存可能とし、かつ、保存された閲覧画面内に後にでも有効に機能する開錠用情報のリクエスト用のアイコンやグラフィックボタンを配置するように構成することが好ましい。なお、閲覧画面サーバ装置では、最初にアクセスし、後ほど開錠用情報のリクエストをする携帯端末は識別情報を付して関連付けて管理するようにすることが好ましい。このように携帯端末を識別する情報(携帯端末の電話番号、メールアドレス、あるいは最初のアクセスの際に利用者に求めた登録情報に基づいて付与される利用者識別情報等が該当する)を用いて利用者の一連のアクセスや開錠用情報のリクエストなどを履歴として管理することで利用者の建築物に対する嗜好や利用者の属性を推定することが可能であり便利である。同一建築物識別情報で識別される建築物の入室鍵装置の開錠用情報を同時に複数発行しないように構成することもできる。同時に複数発行すると複数の内見者が鉢合わせして内見を十分にできない可能性があるからである。また、内見中に器物の破損などがあった場合にはその責任の所在を明確にできないためである。また、開錠用情報には、携帯端末がGPS機能を有している場合に、その内見希望者の携帯端末から位置情報を取得できるようなアプリケーションを含んでいてもよい。内見希望者の位置情報を知ることによって内見希望建築物との位置関係を把握し、内見が開始されるまでの推定時間を算出することができ、複数の内見希望者のスケジューリングが可能となる(内見スケジュール部)。また、その内見希望者が当該建築物の位置から離れてゆくことがGPS情報によってわかる場合には、その内見は終了したと判断できる。従って先ほどの内見を重複させないという形で内見をスケジュールする場合には、次の内見希望者に対して自動的に開錠用情報を出力するように構成することができる(内見スケジュール部)。さらに、開錠用情報の有効期限を定めるように構成することもできる(有効期限付開錠用情報保持手段、有効期限付開錠用情報出力手段)。有効期限とは、開錠用情報を出力した時からカウントするようにすればよく、例えば先ほどのGPS情報によって内見希望者の位置情報が判明する場合には、その内見希望者の位置情報と、該当する建築物の位置情報と、それらを含む地図情報とによってルートシミュレーションを行い、所定のルートで進んだ場合に必要な時間と、内見に必要な時間(建築物の規模等の格付に応じて定められた時間)と、余裕時間をもって有効期限を定めることができる。なお、ルートシミュレーションをする場合には、ルートの混雑情報などを参酌してシミュレーションするとなお正確となる(有効期限付開錠用情報生成部)。またさらに、比較的自由に開錠用情報を内見希望者に利用させるが、例えば深夜の時間帯など、内見にふさわしくない時間帯には開錠用情報が有効でないような時間帯制限付開錠用情報とすることも考えられる(時間帯制限付開錠用情報生成部、時間帯制限付開錠用情報保持手段、時間帯制限付開錠用情報出力手段)。さらには、季節やその日の天候などに応じて管理者がマニュアルで制限すべき時間帯を設定するようにする機能(制限時間帯設定部)を有していてもよいし、季節や天候等に応じて自動的に制限する時間帯を設定する機能(自動制限時間帯設定部)を有していてもよい。これらは制限時間を設定したが、逆に制限しない時間を設定する同様の構成を採用することもできる。さらに、登録された内見希望者の属性情報(例えば、年齢、職業、現住所、内見履歴、過去の対話履歴、購入可能性、賃貸可能性の格付(対話情報のキーワードなどから格付を自動生成)、性別、家族構成など)に応じて制限時間を自動設定できるように構成することもできる(内見希望者属性依存時間帯設定部)。
<実施形態2の構成の説明:携帯端末:情報送信部:開錠用情報の出力>
「情報送信部」(図7:0711)は、携帯端末から、開錠用情報を入室鍵装置に送信(出力)する追加機能を有する。この送信はインターネットなどでなく、近接無線や、非接触型無線などによって行われる。内見希望者がその建築物の出入口近辺にいることを前提として開錠するためである。なお、情報送信部は、初期の閲覧画面サーバに対するアクセスの後に閲覧画面上のグラフィックアイコンなどを選択押下することによって「開錠用情報」の要求を閲覧画面サーバに対して行い、その返信として開錠用情報を情報受信部にて受信するように構成することができる。必ずしもすべてのアクセスをした利用者が内見を希望するとは限らないからである。
<実施形態2の構成の説明:携帯端末:情報受信部>
「情報受信部」(図7:0712)は、一の建築物識別情報に関連付けられている開錠用情報を受信する追加機能を有する。
なお、携帯端末内での開錠用情報は、所定の時間経過後に消去されるか、無効となるように構成することが好ましい。これは、開錠用情報に含まれるアプリケーションによって実行されるように構成できる(開錠用情報無効化部)。また同じく開錠用情報に含まれるアプリケーションによって、内見する建築物の説明が行われてもよい。すなわち、部屋を案内する音声案内、部屋を説明する音声案内などがアプリケーションによって実行されると便利である。さらに同じくアプリケーションによって内見可能な残り時間などがアナウンスされると便利である。そして前述の開錠用情報無効化部の無効化タイミングとそのアナウンスとが連動していることが好ましい。
<実施形態2のハードウェア構成>
実施形態2の建築物の情報提示構造における情報提示型建築物の入室鍵装置と閲覧画面サーバ装置、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末のハードウェア構成について説明する。なお、情報提示型建築物の入室鍵装置と閲覧画面サーバ装置、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末の間において、必要に応じた情報のやり取りがされるものとする。
<実施形態2:情報提示型建築物の入室鍵装置のハードウェア構成>
図8は、実施形態2の建築物の情報提示構造における情報提示型建築物の入室鍵装置のハードウェア構成図である。実施形態2の建築物の情報提示構造における情報提示型建築物の入室鍵装置は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(0801)と、メインメモリ(0802)と、電動鍵や近接無線装置や非接触型無線装置や通信ボードなどのインターフェース(0803)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(0804)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(0805)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(0810)に読み出して保持すると同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(0830)を展開する。
CPUは、開錠用情報取得プログラム(0811)を実行し、インターフェースを介して携帯端末から送信された開錠用情報を取得し、メインメモリのデータ領域の取得開錠用情報(0831)に保持し、不揮発性メモリの取得開錠用情報(0871)に格納する。
CPUは、開錠用情報判定プログラム(0812)を実行し、不揮発性メモリに格納されている真正開錠用情報(0872)をメインメモリのデータ領域の真正開錠用情報(0832)に読み出して、メインメモリのデータ領域に保持されている取得開錠用情報(0831)と照合する。照合がOKならば「OK」を、OKでないならば「NG」を、メインメモリのデータ領域の判定結果(0833)に保持し、不揮発性メモリの判定結果(0873)に格納する。。
CPUは、開錠指示プログラム(0813)を実行し、メインメモリのデータ領域の判定結果(0833)が「OK」であるとき、入室鍵装置が開錠するための指示をする。
<実施形態2:閲覧画面サーバ装置のハードウェア構成>
図9は、実施形態2の建築物の情報提示構造における閲覧画面サーバ装置のハードウェア構成図である。実施形態1の閲覧画面サーバ装置を基本として、開錠用情報保持部及び開錠用情報出力部は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(0901)と、メインメモリ(0902)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信ボードやスピーカーやマイクやカメラなどのインターフェース(0903)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(0904)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(0905)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(0910)に読み出して保持すると同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(0930)を展開する。
CPUは、開錠用情報保持プログラム(0915)を実行し、取得した建築物識別情報(0931)と関連付けられた、既に不揮発性メモリに格納されている一の開錠用情報(0973)をメインメモリのデータ領域に読み出し、メインメモリのデータ領域に一の開錠用情報(0933)として保持する。
CPUは、開錠用情報出力プログラム(0916)を実行し、建築物識別情報(0931)と関連付けられた、メインメモリのデータ領域に保持されている一の開錠用情報(0933)を、前記携帯端末に出力する。
<実施形態2:携帯端末のハードウェア構成>
図10は、実施形態2の建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末のハードウェア構成図である。実施形態1の携帯端末を基本として、情報送信部、情報受信部は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(1001)と、メインメモリ(1002)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信ボードやスピーカーやマイクやカメラやプリンタなどのインターフェース(1003)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(1004)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(1005)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(1010)に読み出して保持すると同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(1030)を展開する。
CPUは、携帯端末の情報送信アプリプログラム(1012)を実行し、追加機能として、インターフェースを介して、アクセス実行情報(1031)に基づき、前記情報提示型建築物の入室鍵装置にアクセスを実行し、開錠用情報(1034)を送信する。
CPUは、携帯端末の情報受信アプリプログラム(1013)を実行し、追加機能として、インターフェースを介して、前記閲覧画面サーバ装置からの開錠用情報(1034)を受信する。
<実施形態2の処理の流れ>
実施形態2の建築物の情報提示構造の処理は、情報提示型建築物の入室鍵装置と閲覧画面サーバ装置、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末から構成されるので以下にそれぞれの処理の流れについて説明する。
図11は、実施形態1の建築物の情報提示構造における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
<閲覧画面サーバ装置の処理の流れ>
アクセス受付ステップは、携帯端末からのアクセスを受ける(S1101)。
建築物識別情報取得ステップは、受付けたアクセスに含まれる建築物識別情報を取得する(S1102)。
閲覧画面取得ステップは、取得した前記建築物識別情報と関連付けられる全ての閲覧画面を取得する(S1103)。
閲覧画面出力ステップは、建築物識別情報と関連付けられて保持されている閲覧画面を、前記携帯端末からの指示に応じて、その全て又は一部を携帯端末に、順次又は同時に出力する。(S1104)。
開錠用情報取得ステップは、取得した前記建築物識別情報と関連付けられる一の開錠用情報を取得する(S1105)。この取得ステップは、次の開錠用情報出力ステップと対となるものであるが、この取得のトリガーは携帯端末からの開錠用情報のリクエストに基づいて行うことが好ましい。このリクエストは前述のように閲覧画面内に設けられた開錠用情報リクエスト用のアイコンやグラフィックボタンの押下等に基づいて携帯端末から送信されるように構成することが好ましい。
開錠用情報出力ステップは、建築物識別情報と関連付けられて保持されている開錠用情報を、携帯端末に出力する。(S1106)。
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合はアクセス受付ステップ(S1101)に行く(S1107)。
<携帯端末の処理の流れ>
コード読み取りステップは、情報提示型建築物に配置されたコードを読み取る(S1108)。
コードを利用したアクセスステップは、コードに含まれるアクセス実行情報に基づき、前記閲覧画面サーバ装置にアクセスを実行し、建築物識別情報を送信する(S1109)。
閲覧画面取得ステップは、前記閲覧画面サーバ装置からの閲覧画面を取得する(S1110)。
閲覧画面表示ステップは、取得した閲覧画面を携帯端末のディスプレイに表示する(S1111)。
開錠用情報取得ステップは、前記閲覧画面サーバ装置からの開錠用情報を取得する(S1112)。
開錠用情報送信ステップは、コードに含まれるアクセス実行情報に基づき、前記情報提示型建築物の入室鍵装置にアクセスを実行し、開錠用情報を送信する(S1113)。
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合はコードを利用したアクセスステップ(S1109)に行く(S1114)。
<情報提示型建築物の入室鍵装置の処理の流れ>
開錠用情報取得ステップは、前記携帯端末からの開錠用情報を受信する(S1115)。
開錠用情報判定ステップは、前記携帯端末から取得した開錠用情報と情報提示型建築物の入室鍵装置の有する真正開錠用情報とを照合してOKか否かを判定する(S1116)。
照合OK確認ステップは、一致する場合は開錠指示ステップ(S1118)に行き、終了しない場合は開錠用情報取得ステップ(S1115)に行く(S1117)。
開錠指示ステップは、入室鍵装置が開錠するための指示をする(S1118)。
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合は開錠用情報取得ステップ(S1115)に行く(S1119)。
<実施形態2の効果の簡単な説明>
以上のような構成をとる本発明によって、情報提示型建築物の入室鍵装置の開錠用情報を携帯端末で取得して、不動産業者の同行無しでも、その物件の内見をすることができる。
<実施形態3>
<実施形態3の概要>
実施形態3は、上記実施形態1又は実施形態2を基本として、閲覧画面を記録するとともに、所定のアクセス先と建築物に関する情報を含むコードを生成することを特徴とする建築物の情報提示構造である。
<実施形態3の構成>
図12は、実施形態3の建築物の情報提示構造における機能ブロック図である。この図に例示するように、実施形態3の建築物の情報提示構造(1200)は、情報提示型建築物(1201)と閲覧画面サーバ装置(1204)とコード発行装置(1214)によって構成されており、情報提示型建築物は閲覧画面サーバ装置の前提となる建築物である。情報提示型建築物は、建築物(1202)と、コード(1203)と、を有し、閲覧画面サーバ装置は、アクセス受付部(1205)と、建築物識別情報取得部(1206)と、閲覧画面保持部(1207)と、閲覧画面出力部(1208)と、を有し、コード発行装置は、建築物情報保持部(1215)と、閲覧画面記録部(1216)と、コード生成部(1217)と、を有している。また、建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末(1209)は、コード読み取り部(1210)と、情報送信部(1211)と、情報受信部(1212)と、閲覧画面表示部(1213)と、を有している。
なお、これら情報提示型建築物の建築物とコードと、閲覧画面サーバ装置のアクセス受付部と建築物識別情報取得部と閲覧画面保持部と閲覧画面出力部と、携帯端末のコード読み取り部と情報送信部と情報受信部と閲覧画面表示部と、に関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態3の特徴点であるコード発行装置について、以下説明する。
<実施形態3の構成の説明:コード発行装置:建築物情報保持部>
「建築物情報保持部」(図12:1215)は、前記建築物に関する情報である建築物情報を建築物識別情報と関連付けて保持するように構成されている。
建築物情報は、利用者が当然に関心を寄せるところの前記建築物に関する情報の全般であるが、例えば前記建築物を特定するための建築物の所在地や建築物の名称や階数や区画番号など、建築物の外観写真/完成予想図や閲覧画面や内観写真/内観予想図や完成時期/転居可能時期など、最寄駅/バス停やアクセス方法など、近隣の病院や学校/託児所やスーパー/コンビニなど、又は/及び購入価格や賃貸料や敷金/礼金などが考えられる。その他、外部には公開しないがその建築物を管理するために必要な情報として、その建築物の所有者の氏名、所有者の住所、所有者の連絡先(電話番号、メールアドレス、URLなど)、所有者の職業、所有者の年齢、所有者の性別、所有者の家族構成、所有者のその他の不動産情報、建築物の販売や、賃貸が実現した場合の仲介者に対する手数料を定める情報、仲介事業者が複数階層になっている場合には、その所有者側上流に位置する仲介者識別情報、仲介事業者の中でのその建築物の担当者、その担当者の電話番号、担当者の氏名、担当者の役職、などが含まれていてもよい。この中で、担当者の氏名と電話番号は場合により閲覧画面等に含ませて携帯端末に対して出力するように構成することもできる。
<実施形態3の構成の説明:コード発行装置:閲覧画面記録部>
「閲覧画面記録部」(図12:1216)は、閲覧画面サーバ装置の閲覧画面保持部に建築物識別情報と関連付けて閲覧画面を記録する機能を有する。ここで「関連付けて」とは、閲覧画面内に建築物識別情報を含むように構成してもよいし、閲覧画面内のアイコンやグラフィックボタンを押下することによって建築物識別情報を取得したり、出力したりできるように構成することを意味する。閲覧画面にて建築物識別情報を特定して閲覧画面サーバ装置に送信した場合には、建築物識別情報と関連付けて保持されている建築物情報の全部又は一部にアクセスできるように構成することが好ましい。この観点から閲覧画面は建築物情報の全部又は一部を含むように構成されていることが好ましい。閲覧画面サーバ装置はの閲覧画面記録部は、閲覧画面を構成する建築物の写真等を所定のデバイスから取得したり、閲覧画面を構成するための建築物情報を建築物情報保持部から取得するように構成することができる。建築物情報は、建築物識別情報と関連付けて記録されているので、閲覧画面記録部において建築物識別情報を特定して閲覧画面を生成する際にはその建築物識別情報で識別される建築物の建築物情報が自動的に建築物情報保持部から取得されて閲覧画面内に表示されるように構成することができる。その意味で建築物情報保持部は、建築物のデータベース的な役割をはたす。
一の建築物識別情報に関連付けて保持されている前記建築物情報の内から、一又は二以上の閲覧画面の全てを閲覧画面サーバ装置の閲覧画面保持部に記録する。
<実施形態3の構成の説明:コード発行装置:コード生成部>
「コード生成部」(図12:1217)は、建築物識別情報と、前記所定のアクセス先と、少なくとも建築物情報の一部と、を含むコードを生成する機能を有する。所定のアクセス先とは、閲覧画面記録部が記録した閲覧画面保持部のアドレスを含むものである。つまり、アクセス先の情報同一の建築物識別情報に関連付けられている状態で閲覧画面記録部から渡されるアクセス先の情報を用いる。このコード生成部にて生成されるコードが建築物の外壁面に配置されるコードとなる。ただし、大きさの情報は含まれてなくともよい。大きさの情報は実際にコードを建築物の外壁に配置するために印刷する際に特定できればよいからである。また、このコードは、建築物識別情報と一対一に対応するものであり、本建築物の情報提示構造内においてはユニークなコードでなければならない。なお前述のようにこのコード生成部は、他の種類のコードをも生成するように機能してもよい。例えば建築物識別情報及び建築物情報の全部又は一部を含むコードを生成してもよい。つまり、閲覧画面サーバ装置へのアクセスのために利用される物でなく、現地にて直接的に建築物の情報を利用者に対して与えるコードである。自身の知らない閲覧画面サーバ装置へのアクセスに戸惑う利用者もいるからである。
生成されるコードは、一の建築物識別情報に関連付けて保持されている閲覧画面を含む建築物情報の一部と、所定のアクセス先を含むアクセス実行情報として当該建築物を所管する閲覧画面サーバ装置にアクセスするためのURLを有する。
<実施形態3のハードウェア構成>
実施形態3の建築物の情報提示構造は情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置とコード発行装置と、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末から構成される。情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置と携帯端末に関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態3の特徴点であるコード発行装置について、そのハードウェア構成について説明する。なお、情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置とコード発行装置と、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末の間において、必要に応じた情報のやり取りがされるものとする。
<実施形態3:コード発行装置のハードウェア構成>
図13は、実施形態3の建築物の情報提示構造におけるコード発行装置のハードウェア構成図である。実施形態3の建築物の情報提示構造におけるコード発行装置は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(1301)と、メインメモリ(1302)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信ボードやスピーカーやマイクやカメラやプリンタなどのインターフェース(1303)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(1304)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(1305)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(1310)に読み出して保持すると同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(1330)を展開する。
CPUは、建築物情報保持プログラム(1311)を実行し、不揮発性メモリに格納されている前記建築物に関する一の建築物識別情報(1371)とそれに関連付けられた建築物情報(1372)とを、メインメモリのデータ領域の建築物識別情報(1331)と建築物情報(1332)とに保持する。
CPUは、閲覧画面記録プログラム(1312)を実行し、一の建築物識別情報(1331)と関連付けられた、メインメモリのデータ領域に保持されている建築物情報(1332)に含まれる一又は二以上の閲覧画面の全てを、建築物識別情報と関連付けて、メインメモリのデータ領域に閲覧画面(1333)として保持する。次いで、前記建築物識別情報(1331)と同一の建築物識別情報(図4:0471)が、閲覧画面サーバ装置における不揮発性メモリに格納されている場合は、それと関連付けられた閲覧画面(1333)を既に不揮発性メモリに格納されている閲覧画面(図4:0472)に追加又は更新し、不揮発性メモリに格納されていない場合は、新規の建築物識別情報(図4:0471)とそれと関連付けられた新規の閲覧画面(図4:0472)として、不揮発性メモリに格納する。
CPUは、コード生成プログラム(1313)を実行し、一の建築物識別情報(1331)と、建築物識別情報に関連付けられた、メインメモリのデータ領域に保持されている閲覧画面を含む建築物情報(1332)の一部と前記所定のアクセス先として当該建築物を所管する閲覧画面サーバ装置にアクセスするためのURLとを含む、又は請求項2における入室鍵装置を有する場合は当該建築物の入室鍵装置にアクセスするためのURLをさらに含むアクセス実行情報(1334)と、から建築物識別情報に関連付けて一のコード(1335)を生成し、メインメモリのデータ領域に保持する。次いで、不揮発性メモリに建築物識別情報に関連付けて一のコード(1375)を格納する。
<実施形態3の処理の流れ>
実施形態3の建築物の情報提示構造の処理は、閲覧画面サーバ装置とコード発行装置、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末から構成される。閲覧画面サーバ装置と携帯端末の処理の流れに関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。
図14は、実施形態3の建築物の情報提示構造における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
<コード発行装置の処理の流れ>
建築物情報取得ステップは、前記建築物に関する一の建築物識別情報と関連付けられる全ての建築物情報を取得する(S1401)。
閲覧画面記録ステップは、一の建築物識別情報に関連付けられる建築物情報の内から、一又は二以上の閲覧画面の全てを閲覧画面サーバ装置の閲覧画面保持部に記録する(S1402)。
コード生成ステップは、一の建築物識別情報に関連付けられる建築物情報の一部と前記所定のアクセス先にアクセスするためのURLを含むアクセス実行情報から、一のコードを生成する(S1403)。
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合は建築物情報取得ステップ(S1401)に行く(S1404)。
<実施形態3の効果の簡単な説明>
以上のような構成をとる本発明によって、閲覧画面を記録するとともに、所定のアクセス先と建築物に関する情報を含むコードを生成することができる。
<実施形態4>
<実施形態4の概要>
実施形態4は、上記実施形態1から実施形態3までを基本として、生成されたコードを取得し、取得したコードを印刷することを特徴とする建築物の情報提示構造である。
<実施形態4の構成>
図15は、実施形態4の建築物の情報提示構造における機能ブロック図である。この図に例示するように、実施形態4の建築物の情報提示構造(1500)は、情報提示型建築物(1501)と閲覧画面サーバ装置(1504)とコード発行装置(1514)とコード印刷装置(1518)によって構成されており、情報提示型建築物は閲覧画面サーバ装置の前提となる建築物である。情報提示型建築物は、建築物(1502)と、コード(1503)と、を有し、閲覧画面サーバ装置は、アクセス受付部(1505)と、建築物識別情報取得部(1506)と、閲覧画面保持部(1507)と、閲覧画面出力部(1508)と、を有し、コード発行装置は、建築物情報保持部(1515)と、閲覧画面記録部(1516)と、コード生成部(1517)と、を有し、コード印刷装置は、コード取得部(1519)と、コード印刷部(1520)と、を有している。また、建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末(1509)は、コード読み取り部(1510)と、情報送信部(1511)と、情報受信部(1512)と、閲覧画面表示部(1513)と、を有している。
なお、これら情報提示型建築物の建築物とコードと、閲覧画面サーバ装置のアクセス受付部と建築物識別情報取得部と閲覧画面保持部と閲覧画面出力部と、コード発行装置の建築物情報保持部と閲覧画面記録部とコード生成部と、携帯端末のコード読み取り部と情報送信部と情報受信部と閲覧画面表示部と、に関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態4の特徴点であるコード印刷装置について、以下説明する。
<実施形態4の構成の説明:コード印刷装置:コード取得部>
「コード取得部」(図15:1518)は、生成されたコードを取得する機能を有する。
生成されたコードは、一の建築物識別情報に関連付けて保持されている閲覧画面を含む建築物情報の一部と、所定のアクセス先を含むアクセス実行情報として当該建築物を所管する閲覧画面サーバ装置にアクセスするためのURLを有する。
<実施形態4の構成の説明:コード印刷装置:コード印刷部>
「コード印刷部」(図15:1519)は、取得されたコードを印刷する機能を有する。
印刷されるコードは、目的に応じて必要な大きさを有するものとする。例えば、チラシ紙面に印刷するならば相応の適度な大きさでの印刷としてもよいし、マンションの外観から見える区画の外壁面に貼付して、入居希望者である通行人の保持する携帯端末から読み取ることを目的とするならば、実際に読み取りが可能な大きさに印刷されるものとする。また、コードを印刷する対象の素材は、必要に応じて選択されるものとし、普通想定する紙面や布面などに印刷するだけに限らない。例えば、金属や木材やガラスやブロック塀やプラスチック製品やゴム製品などに印刷してもよい。コードを印刷する対象の形状についても、平面(二次元)的なものだけに限るものではなく、必要に応じて例えば、立体物の表面や裏面や凸凹した素材への印刷も考えられる。なお、現地において標準的な利用者の建築物の壁面に配置されたコードに対する立ち位置を想定して、コードに対する仰ぎ角がわかる場合には仰ぎ角を入力することによって正面視したと同様な変形を印刷するコードに加えて印刷するための変形印刷制御部を有していてもよい。またさらに、仰ぎ角の入力でなく、想定されるコードの配置高さと、標準的な利用者の立ち位置をグラフィカルに入力させて変形印刷制御をするように構成してもよい。つまり、建築物の壁面のコードの配置予定位置と、利用者の標準的な立ち位置に関する情報の入力を受付けて変形印刷できるように構成することが好ましい。さらに印刷サイズもこれらの情報に応じて最適化されるように構成することが好ましい。なお、このコード印刷装置は各種の素材に印刷可能であることが好ましいので印刷機の種類としてはオフセット印刷機であることが好ましい。
<実施形態4のハードウェア構成>
実施形態4の建築物の情報提示構造は情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置と、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末から構成される。情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置と携帯端末に関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態4の特徴点であるコード印刷装置について、そのハードウェア構成について説明する。なお、情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置と、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末の間において、必要に応じた情報のやり取りがされるものとする。
<実施形態4:コード印刷装置のハードウェア構成>
図16は、実施形態4の建築物の情報提示構造におけるコード印刷装置のハードウェア構成図である。実施形態4の建築物の情報提示構造におけるコード印刷装置は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(1601)と、メインメモリ(1602)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信ボードやスピーカーやマイクやカメラや印刷機などのインターフェース(1603)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(1604)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(1605)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(1610)に読み出して保持すると同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(1630)を展開する。
CPUは、コード取得プログラム(1611)を実行し、不揮発性メモリに格納されている生成されたコード(1671)を、メインメモリのデータ領域に読み出し、コード(1631)として保持する。
CPUは、コード印刷プログラム(1612)を実行し、コード(1631)を、インターフェースのプリンタを介して対象物に印刷する。
<実施形態4の処理の流れ>
実施形態4の建築物の情報提示構造の処理は、閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末から構成される。閲覧画面サーバ装置と携帯端末の処理の流れに関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。
図17は、実施形態4の建築物の情報提示構造における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
<コード印刷装置の処理の流れ>
コード取得ステップは、生成されたコードを取得する(S1701)。
コード印刷ステップは、取得されたコードを印刷する(S1702)。
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合はコード取得ステップ(S1701)に行く(S1703)。
<実施形態4の効果の簡単な説明>
以上のような構成をとる本発明によって、生成されたコードを取得し、取得したコードを印刷することができる。
<実施形態5>
<実施形態5の概要>
実施形態5は、上記実施形態4を基本として、コードを養生シートに印刷することを特徴とする建築物の情報提示構造である。
<実施形態5の構成>
図18は、実施形態5の建築物の情報提示構造における機能ブロック図である。この図に例示するように、実施形態5の建築物の情報提示構造(1800)は、情報提示型建築物(1801)と閲覧画面サーバ装置(1804)とコード発行装置(1814)とコード印刷装置(1818)によって構成されており、情報提示型建築物は閲覧画面サーバ装置の前提となる建築物である。情報提示型建築物は、建築物(1802)と、コード(1803)と、を有し、閲覧画面サーバ装置は、アクセス受付部(1805)と、建築物識別情報取得部(1806)と、閲覧画面保持部(1807)と、閲覧画面出力部(1808)と、を有し、コード発行装置は、建築物情報保持部(1815)と、閲覧画面記録部(1816)と、コード生成部(1817)と、を有し、コード印刷装置は、コード取得部(1819)と、コード印刷部(1820)と、を有するとともに、コード印刷部の内に養生シート印刷手段と、を有している。また、建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末(1809)は、コード読み取り部(1810)と、情報送信部(1811)と、情報受信部(1812)と、閲覧画面表示部(1813)と、を有している。
なお、これら情報提示型建築物の建築物とコードと、閲覧画面サーバ装置のアクセス受付部と建築物識別情報取得部と閲覧画面保持部と閲覧画面出力部と、コード発行装置の建築物情報保持部と閲覧画面記録部とコード生成部と、コード印刷装置のコード取得部とコード印刷部と,携帯端末のコード読み取り部と情報送信部と情報受信部と閲覧画面表示部と、に関しては、上記実施形態4にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態5の特徴点である養生シート印刷手段について、以下説明する。
<実施形態5の構成の説明:コード印刷装置:養生シート印刷手段>
「養生シート印刷手段」は、上記実施形態4を基本として、さらに、コード印刷部において、コードを養生シートに印刷するための機能を有する。
養生シートは、建築内装工事などで用いられる、作業箇所の周辺の壁・床・資材・製品を覆って保護するためのシートである。多様な使用用途に応じてサイズや厚さや素材なども多様である。例えば、引越しなどで床などを傷つけないように入口などに取り付ける床養生シート、屋外の資材や製品を覆って日よけや雨よけとする野積養生シート、建築現場の壁の保護などに用いる壁面養生シート、コンクリートの急激な乾燥防止や冬場の凍結防止や雨よけなどに用いるコンクリート養生シート、粉じんの飛散防止用の粉じん吸着シート、燃え広がりにくい難燃シート、水を通さない耐水シートなどがある。なお、本願発明の対象となる養生シートは、コードを見せるための広告としての目的もある。
<実施形態5のハードウェア構成>
実施形態5の建築物の情報提示構造は情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置と、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末から構成される。情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置と携帯端末に関しては、上記実施形態4にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態5の特徴点であるコード印刷装置におけるコード印刷部の内にある養生シート印刷手段について、そのハードウェア構成について説明する。なお、情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置と、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末の間において、必要に応じた情報のやり取りがされるものとする。
<実施形態5:コード印刷装置のハードウェア構成>
図19は、実施形態5の建築物の情報提示構造におけるコード印刷装置のハードウェア構成図である。実施形態5の建築物の情報提示構造におけるコード印刷装置は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(1901)と、メインメモリ(1902)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信ボードやスピーカーやマイクやカメラや印刷機などのインターフェース(1903)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(1904)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(1905)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(1910)に読み出して保持すると同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(1930)を展開する。
CPUは、コード印刷プログラム(1912)を実行するに際し、さらに、養生シート印刷サブプログラム(1913)を実行し、コード(1931)を、インターフェースのプリンタを介して養生シートに印刷する。この印刷はオフセット印刷が好ましい。また養生シートは各種のものがあるので、養生シートの種類に応じて印刷機の調整が可能なように構成する。養生シートの種類に応じた印刷機の調整のためには、養生シートの表面の凹凸の深さ(高さ)、表面の滑り具合、養生シートの厚さ、養生シート素材の表面粗さ、養生シートの素材などを挙げることができる。これらに応じて印刷機の各種印刷パラメータが調整されるように構成されることが好ましい。
<実施形態5の処理の流れ>
実施形態5の建築物の情報提示構造の処理は、閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末から構成される。閲覧画面サーバ装置と携帯端末の処理の流れに関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。
図20は、実施形態5の建築物の情報提示構造における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
<コード印刷装置の処理の流れ>
コード取得ステップは、生成されたコードを取得する(S2001)。
コード印刷ステップは、取得されたコードを印刷する。ここで、コードを養生シートに印刷する、ことを実現する養生シート印刷サブステップを含んでいる(S2002)。
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合はコード取得ステップ(S2001)に行く(S2003)。
<実施形態5の効果の簡単な説明>
以上のような構成をとる本発明によって、コードを養生シートに印刷することができる。
<実施形態6>
<実施形態6の概要>
実施形態6は、上記実施形態4又は実施形態5を基本として、コードを外壁に設置する看板外装に印刷することを特徴とする建築物の情報提示構造である。
<実施形態6の構成>
図21は、実施形態6の建築物の情報提示構造における機能ブロック図である。この図に例示するように、実施形態6の建築物の情報提示構造(2100)は、情報提示型建築物(2101)と閲覧画面サーバ装置(2104)とコード発行装置(2114)とコード印刷装置(2118)によって構成されており、情報提示型建築物は閲覧画面サーバ装置の前提となる建築物である。情報提示型建築物は、建築物(2102)と、コード(2103)と、を有し、閲覧画面サーバ装置は、アクセス受付部(2105)と、建築物識別情報取得部(2106)と、閲覧画面保持部(2107)と、閲覧画面出力部(2108)と、を有し、コード発行装置は、建築物情報保持部(2115)と、閲覧画面記録部(2116)と、コード生成部(2117)と、を有し、コード印刷装置は、コード取得部(2119)と、コード印刷部(2120)と、を有するとともに、コード印刷部の内に看板外装印刷手段と、を有している。また、建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末(2109)は、コード読み取り部(2110)と、情報送信部(2111)と、情報受信部(2112)と、閲覧画面表示部(2113)と、を有している。
なお、これら情報提示型建築物の建築物とコードと、閲覧画面サーバ装置のアクセス受付部と建築物識別情報取得部と閲覧画面保持部と閲覧画面出力部と、コード発行装置の建築物情報保持部と閲覧画面記録部とコード生成部と、コード印刷装置のコード取得部とコード印刷部と,携帯端末のコード読み取り部と情報送信部と情報受信部と、に関しては、上記実施形態4にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態6の特徴点である看板外装印刷手段について、以下説明する。
<実施形態6の構成の説明:コード印刷装置:看板外装印刷手段>
「看板外装印刷手段」は、上記実施形態4又は実施形態5を基本として、さらに、コード印刷部において、コードを看板外装に印刷するための機能を有する。
本願発明の対象となる看板外装とは、コードを見せるための広告として建築物の外から見える部分の設備や装飾を指すものとして、看板と外装とを総称する。一般的には、看板とは、宣伝や広告又は見る人に対して何らかの情報を伝えるため屋外に使用される表示物である。使用される場所によって屋上看板、壁面看板など様々であり、ある程度耐久性のあるものを材質とした、例えば、木、プラスチック、ステンレス、アルミ複合板などの金属、ガラス等の、通常は方形又は円形などの板状の物体である。最近はLED等を使用した電光掲示板のタイプのものも増えている。一方、外装とは、建築物の屋外にあたる部分の装飾、壁面仕上げ、屋根、外構のことであり、外側の飾りや装いを指すものである。
<実施形態6のハードウェア構成>
実施形態6の建築物の情報提示構造は情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置と、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末から構成される。情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置と携帯端末に関しては、上記実施形態4にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態6の特徴点であるコード印刷装置におけるコード印刷部の内にある看板外装印刷手段について、そのハードウェア構成について説明する。なお、情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置と、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末の間において、必要に応じた情報のやり取りがされるものとする。
<実施形態6:コード印刷装置のハードウェア構成>
図22は、実施形態6の建築物の情報提示構造におけるコード印刷装置のハードウェア構成図である。実施形態6の建築物の情報提示構造におけるコード印刷装置は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(2201)と、メインメモリ(2202)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信ボードやスピーカーやマイクやカメラや印刷機などのインターフェース(2203)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(2204)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(2205)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(2210)に読み出して保持すると同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(2230)を展開する。
CPUは、コード印刷プログラム(2212)を実行するに際し、さらに、看板外装印刷サブプログラム(2213)を実行し、コード(2231)を、インターフェースのプリンタを介して看板外装に印刷する。
<実施形態6の処理の流れ>
実施形態6の建築物の情報提示構造の処理は、閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末から構成される。閲覧画面サーバ装置と携帯端末の処理の流れに関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。
図23は、実施形態6の建築物の情報提示構造における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
<コード印刷装置の処理の流れ>
コード取得ステップは、生成されたコードを取得する(S2301)。
コード印刷ステップは、取得されたコードを印刷する。ここで、コードを看板外装に印刷する、ことを実現する看板外装印刷サブステップを含んでいる(S2302)。
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合はコード取得ステップ(S2301)に行く(S2303)。
<実施形態6の効果の簡単な説明>
以上のような構成をとる本発明によって、コードを看板外装に印刷することができる。
<実施形態7>
<実施形態7の概要>
実施形態7は、上記実施形態4から実施形態6までを基本として、コードを建築物のガラス窓に室内側から貼り付けるシールに印刷することを特徴とする建築物の情報提示構造である。
<実施形態7の構成>
図24は、実施形態7の建築物の情報提示構造における機能ブロック図である。この図に例示するように、実施形態7の建築物の情報提示構造(2400)は、情報提示型建築物(2401)と閲覧画面サーバ装置(2404)とコード発行装置(2414)とコード印刷装置(2418)によって構成されており、情報提示型建築物は閲覧画面サーバ装置の前提となる建築物である。情報提示型建築物は、建築物(2402)と、コード(2403)と、を有し、閲覧画面サーバ装置は、アクセス受付部(2405)と、建築物識別情報取得部(2406)と、閲覧画面保持部(2407)と、閲覧画面出力部(2408)と、を有し、コード発行装置は、建築物情報保持部(2415)と、閲覧画面記録部(2416)と、コード生成部(2417)と、を有し、コード印刷装置は、コード取得部(2419)と、コード印刷部(2420)と、を有するとともに、コード印刷部の内にシール印刷手段と、を有している。また、建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末(2409)は、コード読み取り部(2410)と、情報送信部(2411)と、情報受信部(2412)と、閲覧画面表示部(2413)と、を有している。
なお、これら情報提示型建築物の建築物とコードと、閲覧画面サーバ装置のアクセス受付部と建築物識別情報取得部と閲覧画面保持部と閲覧画面出力部と、コード発行装置の建築物情報保持部と閲覧画面記録部とコード生成部と、コード印刷装置のコード取得部とコード印刷部と,携帯端末のコード読み取り部と情報送信部と情報受信部と、に関しては、上記実施形態4にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態6の特徴点であるシール印刷手段について、以下説明する。
<実施形態7の構成の説明:コード印刷装置:シール印刷手段>
「シール印刷手段」は、上記実施形態4から実施形態6までを基本として、さらに、コード印刷部において、コードをシールに印刷するための機能を有する。
本願発明の対象となるコードが印刷されたシールの配置は、建築物の外から見えるように建築物のガラス窓に室内側からシールを貼り付けることで行われる。すなわち、コードが印刷されたシールの表面に接着層を有し、さらに接着層は離型シートに覆われている。建築物のガラス窓の室内側からシールを貼り付ける際には、接着層を覆っている離型シートを剥離して、ガラス窓の面と接着させる。コードはガラス窓及びその接着層を通して、建築物の外から見られるものであるので、ガラス窓と接着層は少なくともコードが印刷されている部分は透明である。逆に、コードが裏面に印刷されたシールの表面に接着層を有し、さらに接着層は離型シートに覆われていることとしてもよい。その場合は、コードはシールの表面から見て正しく見えるように、裏面にコードを反転させて印刷されることが必要である。また、ガラス窓と接着層とシール本体は少なくともコードが印刷されている部分は透明であるとともに、シールの背景には光を通さないシート、例えば白のシートが必要である。なお、本願の全体において「建築物の外壁面」には「窓」が含まれ、その他に「ドア」「庇」「屋根」その他の建築物の外側を構成する部分や設備が含まれる。
コードの裏面には接着層を有するので、シールを建築物のガラス窓に室内側から貼り付けるまでは、接着層は離形シートで覆われている。離型シートとは、接着剤と触れている又は熱圧着されている場合でも、すぐに剥離することができるシートのことで、 例えば表面にシリコンコーティングを施すなどにより剥離しやすくなっている。また、離型シートは用途に応じた適切な剥離力やサイズや厚さを選択することとする。
<実施形態7のハードウェア構成>
実施形態7の建築物の情報提示構造は情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置と、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末から構成される。情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置と携帯端末に関しては、上記実施形態4にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。実施形態7の特徴点であるコード印刷装置におけるコード印刷部の内にあるシール印刷手段について、そのハードウェア構成について説明する。なお、情報提示型建築物と閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置と、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末の間において、必要に応じた情報のやり取りがされるものとする。
<実施形態7:コード印刷装置のハードウェア構成>
図25は、実施形態7の建築物の情報提示構造におけるコード印刷装置のハードウェア構成図である。実施形態7の建築物の情報提示構造におけるコード印刷装置は、以下のようなハードウェアとプログラムで構成される。この図にあるように、CPU(中央演算装置)(2501)と、メインメモリ(2502)と、マウスやキーボードやディスプレイや通信ボードやスピーカーやマイクやカメラや印刷機などのインターフェース(2503)と、ハードディスクなどの不揮発性メモリ(2504)と、を備えている。そしてそれらがシステムバス(2505)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
CPUは、不揮発性メモリに格納されている各種処理を行うためのプログラムをCPUに実行させるため、メインメモリのワーク領域(2510)に読み出して保持すると同時にそのプログラムの作業領域でもあるデータ領域(2530)を展開する。
CPUは、コード印刷プログラム(2512)を実行するに際し、さらに、シール印刷サブプログラム(2513)を実行し、コード(2531)を、インターフェースのプリンタを介してシールに印刷する。
<実施形態7の処理の流れ>
実施形態7の建築物の情報提示構造の処理は、閲覧画面サーバ装置とコード印刷装置、及び建築物の情報提示構造と情報を送受信する携帯端末から構成される。閲覧画面サーバ装置と携帯端末の処理の流れに関しては、上記実施形態1にて既に記載済みであるのでその説明は省略する。
図26は、実施形態7の建築物の情報提示構造における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
<コード印刷装置の処理の流れ>
コード取得ステップは、生成されたコードを取得する(S2601)。
コード印刷ステップは、取得されたコードを印刷する。ここで、コードをシールに印刷する、ことを実現するシール印刷サブステップを含んでいる(S2602)。
終了確認ステップは、終了する場合は終了し、終了しない場合はコード取得ステップ(S2601)に行く(S2603)。
<実施形態7の効果の簡単な説明>
以上のような構成をとる本発明によって、コードを建築物のガラス窓に室内側から貼り付けるシールに印刷することができる。
<実施形態8>
<実施形態8の概要>
実施形態8は、上記実施形態1から実施形態7までを基本として、閲覧画面が階層構造となっていることを特徴とする建築物の情報提示構造である。
<実施形態8の構成>
実施形態8の建築物の情報提示構造の構成及びその機能ブロック図は、上記実施形態1の構成及びその機能ブロック図である図3と基本的に同様である。相違点は、閲覧画面保持部は、階層構造で閲覧画面を保持し、最上位階層は建築物全体に関する閲覧画面であり、建築物全体に関する閲覧画面には、その建築物に含まれる不動産の取引単位での閲覧画面を閲覧するためのリンク情報が含まれている、ことを特徴とする。
なお、建築物全体とは、一戸建ての邸宅全体であってもよいし、区画を区分所有するような集合住宅であるマンションなどの場合はマンション全体を指しているとしてもよい。またさらに、二以上の棟からなるマンション群が一体的な性格を有していれば、それをまた建築物全体としてもよい。最上位階層の閲覧画面は、そのような建築物全体に関する閲覧画面であり、その建築物全体に関する閲覧画面には、その建築物に含まれる不動産の取引単位での閲覧画面を閲覧するためのリンク情報が含まれている。階層構造での閲覧画面とは、例えば、二以上の棟からなるマンション群を建築物全体とすれば、1棟ごとのマンションがその下の階層となり、マンション群の閲覧画面にその1棟ごとのマンションの閲覧画面へのリンク情報が含まれることが考えられる。さらにその下に階層としては、フロアごとの閲覧画面であってもよいし、区画ごとの閲覧画面であってもよい。
上位階層の閲覧画面においては、下位階層の閲覧画面には含まれないところの共用部分の閲覧画面が含まれる。例えば、マンション群には共用の公園や集会所などの閲覧画面が含まれるが、1棟ごとのマンションの閲覧画面ではそのような閲覧画面は含まれないなどが考えられる。また、区画ごとの閲覧画面であれば専有又は/及び専用部分の閲覧画面が対象となるが、その上位階層の1棟ごとのマンションの閲覧画面では共有又は/及び共用部分の閲覧画面、例えば、支柱、屋根、外壁などの躯体部分、外廊下、エントランスホール、階段、屋上、エレベーター、パイプシャフト、縦配管、給水管、電気の配線、壁、天井、床、窓(サッシ)、玄関ドア、機械室、パイプスペース、インターネット通信設備、管理人室、集会室、倉庫なども対象となる。
<実施形態8のハードウェア構成>
実施形態8の建築物の情報提示構造のハードウェア構成及びハードウェア構成図は、上記実施形態1のハードウェア構成及びハードウェア構成図である閲覧画面サーバ装置の図4及び携帯端末の図5と基本的に同様である。
<実施形態8の処理の流れ>
実施形態8の建築物の情報提示構造の処理の流れ及びそのフローチャートは、上記実施形態1の処理の流れ及びそのフローチャートである図6と基本的に同様である。
<実施形態8の効果の簡単な説明>
以上のような構成をとる本発明によって、最上位階層の閲覧画面から階層構造に即して下位階層の閲覧画面までを見ることができる。