JP2021011853A

JP2021011853A - フィルタ装置

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Publication number: JP2021011853A
Application number: JP2019126637A
Authority: JP
Inventors: 神谷　真志; Shinji Kamiya; 真志神谷; 耕史吉田; Yasushi Yoshida; 慎也東; Shinya Azuma; 聡志中村; Satoshi Nakamura
Original assignee: Aisan Industry Co Ltd
Current assignee: Aisan Industry Co Ltd
Priority date: 2019-07-08
Filing date: 2019-07-08
Publication date: 2021-02-04
Anticipated expiration: 2039-07-08
Also published as: JP7286448B2; WO2021006010A1

Abstract

【課題】フィルタエレメントの端末を２部材により挟持して構成されるフィルタ装置において、フィルタエレメントの端末の圧縮に伴う反力を２部材による圧縮方向に対して傾斜した方向に発生させる。それにより、２部材であるボデー部材及びボーン部材の変形は抑制され、挟持面におけるフィルタエレメントの端末に対する加圧力は維持され、シール性は確保される。【解決手段】ボデー部材２０及びボーン部材３０においてフィルタエレメント１０を挟む各挟持面２３ｂ、３４ａは、互いに対向する平面であり、ねじ４０によるフィルタエレメントの加圧方向Ａに対して傾斜した傾斜面とされている。【選択図】図２

Description

本明細書に開示の技術は、燃料供給装置等に用いられるフィルタ装置に関する。

車両用エンジンへの燃料供給は、燃料ポンプによって燃料タンクから燃料を汲み上げて行われる。燃料ポンプの燃料吸込口には、フィルタ装置が設けられ、燃料中の塵等を濾過している。（特許文献１参照）

図４、５のように、フィルタ装置は、開口を備えた袋形状のフィルタエレメントＦＥと、フィルタエレメントＦＥを内側から支えて袋形状を維持するボーン部材ＢＯと、フィルタエレメントＦＥの開口縁部をボーン部材ＢＯとの間に挟持するボデー部材ＢＤとを備える。ボデー部材ＢＤには燃料ポンプ（図示略）が接続される。

ボデー部材ＢＤとボーン部材ＢＯとによりフィルタエレメントＦＥの開口縁部ＥＮを挟持する部分では、シール性を確保するためにボデー部材ＢＤとボーン部材ＢＯとを強く締結して、フィルタエレメントＦＥの開口縁部ＥＮをフィルタエレメントＦＥの板厚方向に圧縮している。

特開２００９−６２９１２号公報

ボデー部材ＢＤの挟持部は、フィルタエレメントＦＥの表面に沿って延びた延伸部ＦＬを備える。そのため、延伸部ＦＬはフィルタエレメントＦＥの板厚方向（図５の矢印方向）に変形しやすい。ボデー部材ＢＤの延伸部ＦＬは、フィルタエレメントＦＥの開口縁部ＥＮの圧縮に伴う反力を図５の矢印方向に受け、ボデー部材ＢＤの延伸部ＦＬが同方向に変形する可能性がある。そのような変形が生じると、フィルタエレメントＦＥの開口縁部ＥＮの圧縮が充分行われず、フィルタエレメントＦＥの開口縁部ＥＮにおけるシール性の確保が困難となる。

本明細書が開示する技術の課題は、フィルタエレメントの端末を２部材により挟持して構成されるフィルタ装置において、フィルタエレメントの端末の圧縮に伴う反力を２部材による圧縮方向に対して傾斜した方向に発生させることにある。

上記課題を解決するために本明細書に開示のフィルタ装置は、次の手段をとる。

第１の手段は、流体中に含まれる塵等の被濾過物を濾過するフィルタエレメントと、前記フィルタエレメントにより被濾過物が濾過された側であるクリーンサイドの流体を濾過されていない側であるダーティーサイドの流体から隔離するように前記フィルタエレメントの端末に設けられたボデー部材と、前記ボデー部材に対向して設けられ、前記ボデー部材との間に前記フィルタエレメントの端末を挟持して、前記フィルタエレメントに隔てられた両側の空間をクリーンサイドとダーティーサイドに隔離する挟持体と、前記ボデー部材及び前記挟持体により前記フィルタエレメントの端末を加圧して挟持するように前記ボデー部材及び前記挟持体を互いに締結する締結手段とを備え、前記ボデー部材及び前記挟持体において前記フィルタエレメントを挟む各挟持面は、互いに対向する平面であり、前記締結手段による前記フィルタエレメントの加圧方向に対して傾斜した傾斜面とされている。

上記第１の手段によれば、ボデー部材及び挟持体の各挟持面が締結手段による加圧方向に対して傾斜されている。フィルタエレメントの圧縮に伴う反力は挟持面に垂直方向となり、加圧方向に傾斜した方向となる。そのため、ボデー部材及び挟持体の少なくともいずれか一方が加圧方向に変形し易い形状であっても反力は加圧方向に傾斜した方向となり、ボデー部材及び挟持体の少なくともいずれか一方の変形は抑制される。従って、挟持面におけるフィルタエレメントの端末に対する加圧力は維持され、フィルタエレメントの端末におけるシール性は確保される。

第２の手段は、上述した第１の手段において、前記フィルタエレメントを挟んで対向する前記ボデー部材及び前記挟持体の少なくともいずれか一方は、前記フィルタエレメントの表面に沿ってフランジ状に延びる延伸部を備え、前記各挟持面は、前記延伸部を含む前記ボデー部材及び前記挟持体において前記フィルタエレメントを挟む部位に設けられている。

上記第２の手段によれば、ボデー部材及び挟持体の少なくともいずれか一方がフィルタエレメントの表面に沿って延びる延伸部を備える。そのため、締結手段による加圧方向に対向する方向にフィルタエレメントの端末からの反力を受けると、延伸部は変形し易い。これに対し、上述のように反力を加圧方向に対して傾斜した方向に受けると、延伸部を備える場合でも延伸部の変形は抑制される。

第３の手段は、上述した第２の手段において、前記延伸部は前記ボデー部材に備えられ、円板形状であり、前記挟持体は前記延伸部の円板形状に対応する環状突部を備え、該環状突部及び前記延伸部の対向面に前記各挟持面を環状に備え、前記各挟持面は、環状の内周側に対して外周側が前記環状突部側に傾いた傾斜面とされている。

上記第３の手段によれば、ボデー部材の円板形状の延伸部に形成された挟持面がフィルタエレメントの端末から受ける反力は、円板形状の径方向外側へ向かうベクトル成分を備えた力となる。そのため、反力による延伸部の変形は更に抑制される。

第１実施形態を示す縦断面図である。図１におけるＩＩ部の拡大図である。第２実施形態を示す図２に対応する拡大図である。従来例を示す部分縦断面図である。図４におけるＶ部の拡大図である。

＜第１実施形態の全体構成＞
図１、２は、フィルタ装置の第１実施形態を示す。第１実施形態は、車両用エンジンの燃料フィルタ装置の例である。このフィルタ装置は、フィルタエレメント１０と、フィルタエレメント１０の開口縁部１０ｂを挟持する２部材であるボデー部材２０及びボーン部材３０とを備える。なお、以下では、フィルタ装置が図１に示した状態に置かれたものとして、図中の上下、左右等の各方向に基づいて、方向の記述を行う。図１以外の図においても同様とする。

フィルタエレメント１０は、一つの開口１０ａを備えた袋形状とされており、流体である燃料中に含まれる塵等の被濾過物を濾過する。フィルタエレメント１０は、不織布、メッシュ材、濾紙、編布等により構成される。また、ボデー部材２０は、フィルタエレメント１０により被濾過物が濾過された側であるクリーンサイドＣの燃料を、濾過されていない側であるダーティーサイドＤの燃料から隔離するように、フィルタエレメント１０の開口縁部１０ｂに設けられている。ボデー部材２０のクリーンサイドＣには、燃料ポンプ（図示略）が接続されている。

ボーン部材３０は、フィルタエレメント１０の開口縁部１０ｂを挟んでボデー部材２０に対向して設けられ、ボデー部材２０との間にフィルタエレメント１０の開口縁部１０ｂを挟持して、フィルタエレメント１０に隔てられた両側の空間をクリーンサイドＣとダーティーサイドＤに隔離する。ボーン部材３０は、フィルタエレメントの開口１０ａに対応して環状に形成されており、フィルタエレメント１０の袋形状の内側で、開口１０ａ周りの内面に沿って配置されたフレーム３１を備える。ボーン部材３０及びボデー部材２０は共に樹脂製である。

ボデー部材２０は、燃料ポンプの吸込口が接続される円柱状の接続部２２を備える。接続部２２の外周の下部には、フィルタエレメント１０の開口縁部１０ｂを含めて開口１０ａ全体を上方から被うようにフィルタエレメント１０の表面に沿ってフランジ状に延びる延伸部２３を備える。延伸部２３は、概ね円板形状であり、その下面には、環状のボーン部材３０の内周側に対応して環状に突出する締結部２３ｃを一体に備える。締結部２３ｃの外周面は、ボーン部材３０環状突部３４の内周面に当接しており、両者間はねじ（締結手段に相当）４０により結合されている。従って、締結部２３ｃと環状突部３４とを開口１０ａの周囲に相対回転することによりフィルタエレメント１０の開口縁部１０ｂを挟んだ状態でボデー部材２０とボーン部材３０とを締結可能としている。

＜挟持面の構成、作用＞
ボデー部材２０の延伸部２３の下面で締結部２３ｃより外周側には挟持部２３ａがボーン部材３０の環状突部３４の上面に対向して突設されている。挟持部２３ａと環状突部３４の対向面にはフィルタエレメント１０の開口縁部１０ｂを挟持するための挟持面２３ｂ及び３４ａが形成されている。挟持面２３ｂ及び３４ａは、互いに平行な平面であり、ねじ４０の締結によるフィルタエレメント１０の加圧方向（矢印Ａの方向）に対して傾斜した傾斜面とされている。挟持面２３ｂ及び３４ａは、環状に形成されており、環状の内周側に対して外周側が下がった（環状突部３４側に傾いた）傾斜面とされている。この場合、傾斜角度は水平線に対して４５度程度とされている。

このように挟持面２３ｂ及び３４ａが傾斜面とされることにより、フィルタエレメント１０の開口縁部１０ｂが加圧されることに伴って発生する反力は、図２の矢印Ｂで示すように挟持面２３ｂ及び３４ａに垂直な方向となる。この方向は、ボデー部材２０の延伸部２３の変形方向Ｈに対して傾斜した方向となり、矢印Ｂ方向の反力による延伸部２３の変形は、反力と延伸部２３の変形方向Ｈとが一致する従来技術に比べて抑制される。しかも、延伸部２３が受ける反力は、延伸部２３の円板形状の径方向外側へ向かうベクトル成分（図２の矢印Ｆで示す）を備えた力となる。そのため、反力による延伸部の変形は更に抑制される。従って、挟持面２３ｂ及び３４ａによるフィルタエレメント１０の開口縁部１０ｂに対する加圧力は維持され、フィルタエレメント１０の開口縁部１０ｂにおけるシール性は確保される。

＜第２実施形態＞
図３は、フィルタ装置の第２実施形態を示す。第２実施形態が第１実施形態に対して特徴とする点は、挟持面１２３ｂ及び１３４ａの傾斜方向を第１実施形態における挟持面２３ｂ及び３４ａの傾斜方向に対して変更した点である。その他の構成は、両者同一であり、同一部分についての再度の説明は省略する。

第１実施形態において、挟持面２３ｂ及び３４ａは、環状の内周側に対して外周側が下がった傾斜面とされたのに対し、第２実施形態における挟持部１２３ａ（延伸部１２３）の挟持面１２３ｂ及び環状突部１３４の挟持面１３４ａは、環状の内周側に対して外周側が上がった傾斜面とされている。この傾斜面でも、フィルタエレメント１０の開口縁部１０ｂが加圧されることに伴って発生する反力は、図３の矢印Ｅで示すように挟持面１２３ｂ及び１３４ａに垂直な方向となる。この方向は、ボデー部材２０の延伸部１２３の変形方向Ｈに対して傾斜した方向となり、矢印Ｅ方向の反力による延伸部１２３の変形は、従来技術に比べて抑制される。

＜その他の実施形態＞
以上、本明細書に開示の技術を特定の実施形態について説明したが、その他各種の形態で実施可能なものである。例えば、フィルタ装置は、車両用エンジンの燃料フィルタ装置としたが、他の各種用途のフィルタ装置に適用可能である。他の用途のフィルタ装置の場合、フィルタエレメントは袋形状に限定されない。上記実施形態では、フィルタエレメント１０の開口縁部１０ｂを挟持する挟持体をボーン部材３０により構成したが、フィルタエレメントの端末を挟持するために専用に設けられた挟持体により構成してもよい。

上記実施形態では、締結手段をねじ４０により構成したが、ねじ４０による結合に代えて圧入による結合としてもよい。また、締結手段はクランプ部材のような別部材により構成してもよい。また、上記実施形態では、締結手段であるねじ４０を挟持面２３ｂ及び３４ａより延伸部２３の内周側に設けたが、締結手段を挟持面２３ｂ及び３４ａより延伸部２３の外周側に設けてもよい。

上記実施形態では、挟持面２３ｂ及び３４ａを互いに平行な平面としたが、挟持面２３ｂ及び３４ａは、互いに対向する平面であれば必ずしも平行でなくてもよい。また、上記実施形態では、挟持面２３ｂ及び３４ａの傾斜角度は水平線に対して４５度程度とされたが、フィルタエレメントの端末がシール性を確保する程度に加圧され、且つフィルタエレメントの端末による反力の方向が上記加圧方向に対して傾斜した方向となれば、任意の角度に設定可能である。

１０フィルタエレメント
１０ａ開口
１０ｂ開口縁部（端末）
２０ボデー部材
２２接続部
２３、１２３延伸部
２３ａ、１２３ａ挟持部
２３ｂ、１２３ｂ挟持面（傾斜面）
２３ｃ締結部
３０ボーン部材（挟持体）
３１フレーム
３４、１３４環状突部
３４ａ、１３４ａ挟持面（傾斜面）
４０ねじ（締結手段）
Ｃクリーンサイド
Ｄダーティーサイド

Claims

流体中に含まれる塵等の被濾過物を濾過するフィルタエレメントと、
前記フィルタエレメントにより被濾過物が濾過された側であるクリーンサイドの流体を濾過されていない側であるダーティーサイドの流体から隔離するように前記フィルタエレメントの端末に設けられたボデー部材と、
前記ボデー部材に対向して設けられ、前記ボデー部材との間に前記フィルタエレメントの端末を挟持して、前記フィルタエレメントに隔てられた両側の空間をクリーンサイドとダーティーサイドに隔離する挟持体と、
前記ボデー部材及び前記挟持体により前記フィルタエレメントの端末を加圧して挟持するように前記ボデー部材及び前記挟持体を互いに締結する締結手段とを備え、
前記ボデー部材及び前記挟持体において前記フィルタエレメントを挟む各挟持面は、互いに対向する平面であり、前記締結手段による前記フィルタエレメントの加圧方向に対して傾斜した傾斜面とされている
フィルタ装置。
請求項１において、
前記フィルタエレメントを挟んで対向する前記ボデー部材及び前記挟持体の少なくともいずれか一方は、前記フィルタエレメントの表面に沿ってフランジ状に延びる延伸部を備え、
前記各挟持面は、前記延伸部を含む前記ボデー部材及び前記挟持体において前記フィルタエレメントを挟む部位に設けられている
フィルタ装置。
請求項２において、
前記延伸部は前記ボデー部材に備えられ、円板形状であり、
前記挟持体は前記延伸部の円板形状に対応する環状突部を備え、
該環状突部及び前記延伸部の対向面に前記各挟持面を環状に備え、
前記各挟持面は、環状の内周側に対して外周側が前記環状突部側に傾いた傾斜面とされている
フィルタ装置。