JP2021011554A - 溶剤系インク組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット法により形成されるドット単位のコーヒーステイン現象が抑制される溶剤系インク組成物の提供【解決手段】光輝性顔料と、200℃以下の沸点を有し、28.0mN/m以下の表面張力γ1を有する第1の溶剤と、200℃超の沸点を有し、28.0mN/m超の表面張力γ2を有する第2の溶剤と、200℃超の沸点を有し、28.0mN/m以下の表面張力γ3を有する第3の溶剤と、を含有し、前記第3の溶剤の含有量が、前記第2の溶剤及び前記第3の溶剤の合計含有量に対して、5.0質量%以上92.0質量%以下である、溶剤系インク組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、溶剤系インク組成物に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。その中で、より安定して高品質な印刷物を得ることについて種々の検討がなされている。
例えば、特許文献1には、インクジェット法により吐出される場合に、吐出安定性に優れる溶剤系インク組成物を提供することを目的として、有機溶剤と、表面処理された金属粉末と、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸化合物と、を含み、前記ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸化合物の含有量は、インクの総量に対して、0.1質量%以上10.0質量%以下であり、前記表面処理された金属粉末は、アルミニウム又はアルミニウム合金を含有し、かつ、フッ素系化合物の表面処理剤で表面処理されている、溶剤系インク組成物が記載されている。
特許文献1に示されるアルミニウム等の光輝性顔料を含有する溶剤系インク組成物は、金属光沢を有する画像を形成するために用いられ、高い金属光沢を高い解像度で安定的に印刷可能であることが求められる。均一且つ安定した印刷ができていることの指標として、当該溶剤系インク組成物によりDuty80%〜100%の高密度の印刷パターンであっても、光沢ムラが発生しないことが求められる。
また、溶剤系インク組成物を用いたインクジェット法により画像形成をするので、光沢を有する細線パターンが形成できることが一つの特徴である。しかしながら、従来の溶剤系インク組成物は、細線パターンの形成において、細線パターンの線幅が広がる又は細線パターンの端部に小さな凹凸が形成され、パターン形成性に課題を有している。
これら光沢ムラ及びパターン形成性に影響を与える原因を明らかにすべく、光輝性顔料を含有するインク組成物をインクジェット法により吐出してドットを形成して、一つのドット(以下、「ドット単位」ともいう。)を顕微鏡で観察した。その結果、光輝性顔料はドット単位の中心部よりも外延部に集中している様子が確認され、いわゆる、コーヒーステイン現象が発生していることが明らかとなった。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、光輝性顔料を含有するインク組成物であって所定の沸点及び表面張力を有する複数種の溶剤を所定量含有することで、コーヒーステイン現象が抑制され、画像の光沢ムラが低減され、さらには、パターン形成性に優れた溶剤系インク組成物が得られることが見出された。
すなわち、本発明は、光輝性顔料と、200℃以下の沸点を有し、28.0mN/m以下の表面張力γ1を有する第1の溶剤と、200℃超の沸点を有し、28.0mN/m超の表面張力γ2を有する第2の溶剤と、200℃超の沸点を有し、28.0mN/m以下の表面張力γ3を有する第3の溶剤と、を含有し、前記第3の溶剤の含有量が、前記第2の溶剤及び前記第3の溶剤の合計含有量に対して、5.0質量%以上92.0質量%以下である、溶剤系インク組成物に関する。
本発明の溶剤系インク組成物は、例えば、下記の態様が好ましい。
第3の溶剤は、好ましくは、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群より選ばれる1種以上を含む。
第3の溶剤は、好ましくは、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群より選ばれる1種以上を含む。
光輝性顔料は、好ましくはアルミニウムを含む。また、光輝性顔料は、好ましくは0.2μm以上1.0μm以下の体積平均粒径D50を有する。
第3の溶剤の表面張力γ3は、好ましくは第1の溶剤の表面張力γ1より小さい。第3の溶剤の沸点BP3が、好ましくは第2の溶剤の沸点BP2より高い。第1の溶剤の表面張力γ1と、前記第3の溶剤の表面張力γ3との差|γ1−γ3|が、好ましくは3.5mN/m以下である。第2の溶剤の表面張力γ2と、第1の溶剤の表面張力γ1との差(γ2−γ1)は、好ましくは3.0mN/m以上である。第2の溶剤の表面張力γ2と、第3の溶剤の表面張力γ3との差(γ2−γ3)は、好ましくは5.0mN/m以上である。第2の溶剤の沸点BP2と、第1の溶剤の沸点BP1との差(BP2−BP1)は、好ましくは50.0℃以上である。第3の溶剤の沸点BP3と、第1の溶剤の沸点BP1との差(BP3−BP1)は、好ましくは30.0℃以上である。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
溶剤系インク組成物
本実施形態の溶剤系インク組成物(以下、単に「インク組成物」ともいう。)は、光輝性顔料と、200℃以下の沸点を有し、28.0mN/m以下の表面張力γ1を有する第1の溶剤(以下、単に「第1の溶剤」ともいう。)と、200℃超の沸点を有し、28.0mN/m超の表面張力γ2を有する第2の溶剤(以下、単に「第2の溶剤」ともいう。)と、200℃超の沸点を有し、28.0mN/m以下の表面張力γ3を有する第3の溶剤(以下、単に「第3の溶剤」ともいう。)と、を含有する。
本実施形態のインク組成物における第3の溶剤の含有量は、第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量に対して、5.0質量%以上92.0質量%以下である。
以上の本実施形態のインク組成物により、インクジェット法により形成されるドット単位におけるコーヒーステイン現象が抑制される。さらに、本実施形態のインク組成物によれば、高いDutyを有する画像を形成における光沢ムラが低減される。また、本実施形態のインク組成物は、細線パターン形成による線幅の広がり及びパターン末部の凹凸形成が抑制されパターン形成性に優れる。
本実施形態の溶剤系インク組成物(以下、単に「インク組成物」ともいう。)は、光輝性顔料と、200℃以下の沸点を有し、28.0mN/m以下の表面張力γ1を有する第1の溶剤(以下、単に「第1の溶剤」ともいう。)と、200℃超の沸点を有し、28.0mN/m超の表面張力γ2を有する第2の溶剤(以下、単に「第2の溶剤」ともいう。)と、200℃超の沸点を有し、28.0mN/m以下の表面張力γ3を有する第3の溶剤(以下、単に「第3の溶剤」ともいう。)と、を含有する。
本実施形態のインク組成物における第3の溶剤の含有量は、第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量に対して、5.0質量%以上92.0質量%以下である。
以上の本実施形態のインク組成物により、インクジェット法により形成されるドット単位におけるコーヒーステイン現象が抑制される。さらに、本実施形態のインク組成物によれば、高いDutyを有する画像を形成における光沢ムラが低減される。また、本実施形態のインク組成物は、細線パターン形成による線幅の広がり及びパターン末部の凹凸形成が抑制されパターン形成性に優れる。
このような効果が得られる理由は定かではないが、以下のように考えられる。一般的にインクジェット法により印刷する場合、無数のドットが被記録媒体上に形成される。これらのドットのうちの一つを取り上げ、その形成過程を微視的かつ経時的に考察する。はじめに、ノズルから吐出されたインク組成物が被記録媒体に着弾して当該被記録媒体の表面上にインク組成物よりなる液滴が形成される。インク組成物中の液体成分の表面張力により、液滴はその中心部分で盛り上がった形状を有する。当該液滴から乾燥したドットが得られるまでの乾燥過程を経時的に検討すると、はじめに液膜の薄い外延部が液体成分の揮発により乾燥し、その後、液膜の厚い中心部分が液体成分の揮発により乾燥し、乾燥したドットが形成される。従来技術のインク組成物により形成されたドットでは、先に乾燥する外延部に光輝性顔料が集中してコーヒーステイン現象が観測されている。よって、乾燥過程で光輝性顔料がドットの外延部に移動するドライビングフォースが存在すると考えられる。乾燥過程がコーヒーステイン現象に影響を及ぼす要因としては、(i)液滴内の温度勾配に基づく表面張力勾配の形成、(ii)液体成分の組成変化に基づく表面張力勾配の形成が挙げられる。
まず(i)について、一般的に液体が揮発するとその気化熱で温度が低下するが、液滴の外延部分は液膜が薄く、その領域の体積に対する表面積が大きいため、表面の液体成分が揮発すると温度が低下しやすくなる。一方、液滴の中心部分は液膜が厚く、その領域の体積に対する表面積が小さいため、表面の液体成分が揮発しても温度は低下しにくくなる傾向がある。それらの結果、乾燥過程では、液滴の中心部は比較的高い温度となり液滴外延部は比較的低い温度となり、液滴内に温度勾配が形成されることになる。液体の温度が低下するとその表面張力は高くなる傾向にあるため、液滴内の温度勾配に起因して液滴内に表面張力の勾配が形成され、光輝性顔料がより高い表面張力を有する外延部に移動すると考えられる。
続いて(ii)について、一般的に液体組成物においては沸点が低い化合物から揮発するが、インク組成物内に低い沸点を有し且つ低い表面張力を有する溶剤が含まれると、液滴外延部では低い表面張力を有する溶剤が優先的に揮発して表面張力が高くなる。そのため、液体成分の揮発に起因して液滴内に表面張力勾配が形成され、光輝性顔料が液滴の外延部に移動すると考えられる。
以上の考察に鑑みて、インク組成物中の溶剤の組成について検討し、インク組成物が、第1の溶剤、第2の溶剤、及び第3の溶剤を含有することで、コーヒーステイン現象が抑制され、画像の光沢ムラが低減され、さらには、パターン形成性に優れることが見出された。第1の溶剤は、低い表面張力を有し、比較的低い沸点を有しているので揮発しやすい。これに対して第2の溶剤は、高い表面張力を有しており且つ比較的高い沸点を有するため揮発しにくい。これら第1の溶剤及び第2の溶剤に加えて、低い表面張力を有しており且つ比較的高い沸点を有する第3の溶剤を含有すると、第1の溶剤が揮発しても低い表面張力を有する第3の溶剤が存在することでインク組成物の表面張力の局所的な低下を緩和する。その結果、上述の(ii)の作用による表面張力の勾配の形成が抑制される。さらに、比較的高い沸点の第3の溶剤を含有することで液体成分の揮発速度が遅くなり、液滴内の温度勾配が形成されにくくなる。その結果、上述の(i)の作用による表面張力の勾配の形成も抑制される。以上の理由により、本実施形態のインク組成物は、コーヒーステイン現象が抑制され、光沢ムラが低減され、さらに、パターン形成性に優れるものと考えられる。以上メカニズムについての考察を説明したが、本発明において課題を達成できる要因は、当該メカニズムに限定されない。
−光輝性顔料−
光輝性顔料は被記録媒体に付着して形成したパターンに光輝性を付与する機能を有する。光輝性顔料としては、特に限定されないが、例えば、金属顔料、パール顔料が挙げられる。これらの光輝性顔料は、1種単独で又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
光輝性顔料は被記録媒体に付着して形成したパターンに光輝性を付与する機能を有する。光輝性顔料としては、特に限定されないが、例えば、金属顔料、パール顔料が挙げられる。これらの光輝性顔料は、1種単独で又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
金属顔料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅などの粒子、これらの合金の粒子、及びこれらの混合物が挙げられる。
パール顔料としては、特に限定されないが、例えば、二酸化チタン被覆雲母、魚鱗箔、酸塩化ビスマス等の真珠光沢や干渉光沢を有する顔料が挙げられる。
光輝性顔料は、その形状は特に限定されないが、例えば、平板状、球状、紡錘形状、針状が挙げられる。これらの中でも、平板状が好ましい。光輝性顔料が平板状であることにより、インク組成物が付着する被記録媒体上で、主面が被記録媒体の表面形状に沿うように光輝性顔料を配置することができ、光輝性顔料が本来有する光沢性等をより効果的に発現させることができる。
本実施形態において、「平板状」とは、所定の角度から観察した際(平面視した際)の面積が、当該観察方向と直交する角度から観察した際の面積よりも大きい形状のことをいう。一つの金属粒子の形状について、投影最大面積S1[μm2]と直交最大面積S0[μm2]との比率(S1/S0)は、好ましくは2.0以上であり、より好ましくは5.0以上であり、さらに好ましくは8.0以上である。投影最大面積とは、投影面積が最大となる方向から観察して平面視した際の面積である。直交最大面積とは、当該投影最大面積の観察方向と直交する方向のうち面積が最大となる方向から観察して平面視した際の面積である。この値としては、例えば、任意の10個の粒子について観察を行い、これらの粒子について算出される値の平均値を採用することができる。
本実施形態の光輝性顔料は、好ましくはアルミニウムを含む。アルミニウムを用いることにより、インク組成物により得られる印刷画像の光沢性に優れ、原料コストにも優れる。なお、光輝性顔料は、少なくともアルミニウムを含んでいればよく、他の金属をさらに含むものであってもよい。
本実施形態の光輝性顔料は、好ましくは金属粒子を含む。金属粒子は、少なくとも、表面付近を含む領域が金属又は金属合金(以下、単に「金属」ともいう。)で構成されたものであればよい。金属粒子は、例えば、全体が金属で構成されたものであってもよいし、非金属材料で構成されたコア部と、そのコア部を被覆する金属で構成された被膜とを備えるものであってもよい。
光輝性顔料の金属粒子は、いかなる方法で製造されたものであってもよい。その金属粒子は、例えばシート状基材の一方の面に蒸着法を用いて金属で形成された膜を形成し、その後シート状基材から金属で形成された膜を剥離及び粉砕することにより得られたものであることが好ましい。蒸着法に代えて、イオンプレーティング又はスパッタリング法を用いてもよい。この方法によれば、平板状の金属粒子が得られるため、金属粒子が本来有する光沢性等をより効果的に発現させることができる。
シート状基材としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィルムを用いることができる。また、シート状基材の成膜面には、あらかじめ剥離性を良くするためにシリコーンオイル等の離型剤を塗布しておいてもよく、剥離用樹脂層を形成しておいてもよい。剥離用樹脂層に用いられる樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、セルロースアセテートブチレート等のセルロース誘導体、変性ナイロン樹脂が挙げられる。剥離及び粉砕は、例えば、非水系媒体中において、金属で形成された膜に超音波を照射したり、ホモジナイザー等で撹拌して外力を加えたりすることにより行われる。
剥離及び粉砕に用いる非水系媒体としては、特に限定されないが、例えば、アルコール溶剤、炭化水素溶剤、エーテル溶剤が挙げられる。これらの中でもエーテル溶剤が好ましい。エーテル溶剤としては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンが挙げられる。これらの中でも、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルが好ましく、ジエチレングリコールジエチルエーテルがより好ましい。
――表面処理剤――
光輝性顔料は、表面処理剤により表面処理された金属粒子であることが好ましい。表面処理剤としては、特に限定されないが、例えば、フッ素系化合物が挙げられる。フッ素系化合物としては、特に限定されないが、例えば、フッ素系ホスホン酸、フッ素系カルボン酸、フッ素系スルホン酸、フッ素系シラン、及びこれらの塩が挙げられる。これらのフッ素系化合物は、金属粒子の表面に結合することにより被膜を形成することができるので、耐水性が付与された金属粒子が得られる。これにより、金属粒子が水と反応することを効果的に抑制でき、また分散性にも優れた金属顔料分散液が得られる。これらの中でも、金属粒子表面への結合能力に特に優れていることから、フッ素系ホスホン酸及びその塩がより好ましい。
光輝性顔料は、表面処理剤により表面処理された金属粒子であることが好ましい。表面処理剤としては、特に限定されないが、例えば、フッ素系化合物が挙げられる。フッ素系化合物としては、特に限定されないが、例えば、フッ素系ホスホン酸、フッ素系カルボン酸、フッ素系スルホン酸、フッ素系シラン、及びこれらの塩が挙げられる。これらのフッ素系化合物は、金属粒子の表面に結合することにより被膜を形成することができるので、耐水性が付与された金属粒子が得られる。これにより、金属粒子が水と反応することを効果的に抑制でき、また分散性にも優れた金属顔料分散液が得られる。これらの中でも、金属粒子表面への結合能力に特に優れていることから、フッ素系ホスホン酸及びその塩がより好ましい。
フッ素系ホスホン酸及びその塩としては、特に限定されないが、例えば、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
式(1)中、複数であってもよいR1はそれぞれ独立に下記構造式の中から選択される1種の基であり、複数であってもよいMはそれぞれ独立に水素原子、炭化水素基、1価の金属イオン、アンモニウムイオン又は−NR2R3R4である。R2、R3、R4は、それぞれ水素原子又はC2H4OH基であるが、R2、R3、R4がすべて水素原子である場合は除く。nは1以上3以下の整数であり、下記各構造式中、mは1以上12以下の整数であり、lは1以上12以下の整数である。
上記各構造式中、mは、好ましくは1以上8以下の整数であり、より好ましくは1以上5以下の整数である。また、lは、好ましくは1以上10以下の整数であり、より好ましくは1以上6以下の整数である。m及びlが上記好ましい範囲にあると、上述したような効果がより顕著に発揮される。
上記フッ素系ホスホン酸は、金属粒子表面への優れた吸着能を得る観点から、好ましくは、下記式(2)で表される化合物である。
上記式(2)中、mは1以上12以下の整数であり、好ましくは1以上8以下の整数であり、より好ましくは1以上5以下の整数である。また、lは1以上12以下の整数であり、好ましくは1以上10以下の整数であり、より好ましくは1以上6以下の整数である。m及びlが上記好ましい範囲にあると、上述したような効果がより顕著に発揮される。
フッ素系カルボン酸及びその塩としては、特に限定されないが、例えば、下記式(3)で表される化合物が挙げられる。
上記式(3)中、R5は下記構造式の中から選択される1種の基であり、Mは水素原子、1価の金属イオン又はアンモニウムイオンである。下記各構造式中、mは1以上12以下の整数であり、好ましくは1以上8以下の整数であり、より好ましくは1以上5以下の整数である。また、lは1以上12以下の整数であり、好ましくは1以上10以下の整数であり、より好ましくは1以上6以下の整数である。
フッ素系スルホン酸及びその塩としては、特に限定されないが、例えば、下記式(4)で表される化合物である。
上記式(4)中、R6は下記構造式の中から選択される1種の基であり、Mは水素原子、1価の金属イオン又はアンモニウムイオンである。下記各構造式中、mは5以上17以下の整数であり、lは1以上12以下の整数である。
また、フッ素系化合物は、その構造の少なくとも一部にパーフルオロアルキル基(CnF2n+1)を有するものであることが好ましく、該パーフルオロアルキル基の炭素数が1〜6であることがより好ましい。フッ素系化合物がこのような構造を有することにより、光沢性及び分散性に優れた金属粒子が得られやすく、画像を記録した際の画質が向上する傾向がある。
表面処理剤の添加量は、金属粒子100質量部に対して、好ましくは1質量部以上50質量部以下であり、より好ましくは2質量部以上40質量部以下であり、さらに好ましくは4.5質量部以上30質量部以下である。表面処理剤の添加量を当該範囲とすることで、上述したような本実施形態による効果をより効果的に発揮させることができる傾向にある。
上記のような表面処理剤による表面処理を施される金属粒子は、予め酸又は塩基と接触させたものであると好ましい。これにより、金属粒子表面に、表面処理剤による化学的な結合による修飾をより確実に行うことができ、上述したような本発明による効果をより効果的に発揮させることができる傾向にある。酸としては、特に限定されないが、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、酢酸、炭酸、蟻酸、安息香酸、亜塩素酸、次亜塩素酸、亜硫酸、次亜硫酸、亜硝酸、次亜硝酸、亜リン酸、及び次亜リン酸等のプロトン酸が挙げられる。これらの中でも、塩酸、リン酸、又は酢酸が好ましい。塩基としては、特に限定されないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化カルシウムが挙げられる。これらの中でも、水酸化ナトリウム、又は水酸化カリウムが好ましい。
光輝性顔料の平均厚さは、好ましくは10nm以上90nm以下であり、より好ましくは12nm以上60nm以下であり、さらに好ましくは14nm以上35nm以下である。これにより、光輝性顔料の粒子が平板状であることによる効果がより顕著に発揮される。
なお、光輝性顔料の平均厚さは、原子間力顕微鏡(以下、「AFM」ともいう。)を用いて以下の手順で測定する。原子間力顕微鏡としては、例えば、パークシステムズ社製の「NX20」が挙げられる。まず、光輝性顔料を凝集無くバラバラに基材の表面に乾燥した状態で並べるために、アセトン等の低沸点溶媒で希釈した光輝性顔料をシリコン基板上に塗布し、100℃で20分以上乾燥させることによりAFM測定用の試料を作成する。AFM測定は50個の独立した光輝性顔料の凹凸画像を取得し、断面の高さデータとして光輝性顔料の厚みをそれぞれ求め、厚みの分布において数値の極端な上下10%を除いて平均した値を平均厚さとする。
光輝性顔料の体積平均粒径D50は、好ましくは0.20μm以上1.00μm以下であり、より好ましくは0.30μm以上0.80μm以下であり、さらに好ましくは0.40μm以上0.60μm以下である。体積平均粒径D50が1.00μm以下であることにより、インクジェットのインク吐出が安定化し、曲がったり抜けたりするインクジェットの不良が大幅に低減でき、均一でムラのない印刷が行うことができる。結果的に、インク組成物を用いて製造される印刷物の光沢性を少量のインクで優れた画質で実現することができる。他方、体積平均粒径D50が0.20μm以上になると、画像の光沢性が向上する傾向にある。これは、光輝性顔料の体積平均粒径D50が大きくなるにつれて、前述した平板状の光輝性顔料のS1/S0比が大きくなり、印刷面に平行に規則的に光輝性顔料が配列しやすくなり、散乱による光沢低下が起こりにくくなるためである。
光輝性顔料の体積平均粒径D50は、レーザ回折・散乱式粒子径分布測定装置を用いて、光輝性顔料をジエチレングリコールジエチルエーテルで最適な倍率(例えば、2000倍)に希釈した溶液を装置流路内に循環させて4回の測定結果の平均により算出する。測定器としては、例えば、「マイクロトラックMT−3000」(日機装株式会社製)が挙げられる。
光輝性顔料の含有量は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは0.2質量%以上40.0質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以上10.0質量%以下であり、さらに好ましくは1.0質量%以上5.0質量%以下であり、よりさらに好ましくは1.2質量%以上2.5質量%以下であり、さらにより好ましくは1.4質量%以上2.5質量%以下である。光輝性顔料の含有量をこのような範囲にすることにより、パターン形成性を向上させることができる。
−溶剤−
本実施形態のインク組成物は、溶剤として、第1の溶剤と、第2の溶剤と、第3の溶剤とを含有する。これらの溶剤を組み合わせることで、本実施形態のインク組成物は、インクジェット法により形成されるドット単位のコーヒーステイン現象が抑制され、高いDutyを有する画像を形成における光沢ムラが低減され、さらには、パターン形成性に優れる。
本実施形態のインク組成物は、溶剤として、第1の溶剤と、第2の溶剤と、第3の溶剤とを含有する。これらの溶剤を組み合わせることで、本実施形態のインク組成物は、インクジェット法により形成されるドット単位のコーヒーステイン現象が抑制され、高いDutyを有する画像を形成における光沢ムラが低減され、さらには、パターン形成性に優れる。
本実施形態において、「沸点」は、常圧(780mmHg)下での沸点を意味する。
以下で説明する、差(BP2−BP1)及び差(BP3−BP1)等の各種溶剤の沸点の差に関して、第1の溶剤、第2の溶剤、第3の溶剤のいずれかの範疇内に2種以上の溶剤が含まれる場合は、当該2種以上の溶剤のうち最も高い含有量の溶剤の沸点を、その種の溶剤の沸点として計算する。なお「最も高い含有量の溶剤」が複数種存在する場合は、沸点の差が最も大きくなる溶剤の沸点により算出する。
本実施形態において、「表面張力」は、表面張力計を用いてウィルヘルミー法で液温25℃にて測定した値である。表面張力計としては、例えば、全自動表面張力計「CBVP−Z」(協和界面科学株式会社製)が挙げられる。
以下で説明する、差(γ2−γ1)、差(γ2−γ3)、差|γ1−γ3|等の各種溶剤の表面張力の差に関して、第1の溶剤、第2の溶剤、第3の溶剤のいずれかの範疇内に2種以上の溶剤が含まれる場合は、当該2種以上の溶剤のそれぞれの溶剤の含有率及び表面張力から算出した表面張力の加重平均値をその種の溶剤の表面張力の値として計算する。
――第1の溶剤――
第1の溶剤は、200℃以下の沸点を有し、且つ、28.0mN/m以下の表面張力γ1を有する。第1の溶剤としては、特に限定されないが、例えば、ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点:189℃、表面張力:26.9mN/m)、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(沸点:176℃、表面張力:27.5mN/m)、エチレングリコールジメチルエーテル(沸点:84℃、表面張力:23.5mN/m)、エチレングリコールジエチルエーテル(沸点:121℃、表面張力:24.5mN/m)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点:162℃、表面張力:25.6mN/m)、エチレングリコールモノメチルエーテル(沸点:124℃、表面張力:27.7mN/m)、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(沸点:144℃、表面張力:27.8mN/m)、エチレングリコールモノブチルエーテル(沸点:171℃、表面張力:27.7mN/m)が挙げられる。これらの第1の溶剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせで用いてもよい。これらの中でも、ジエチレングリコールジエチルエーテル、又はジエチレングリコールエチルメチルエーテルが好ましい。
第1の溶剤は、200℃以下の沸点を有し、且つ、28.0mN/m以下の表面張力γ1を有する。第1の溶剤としては、特に限定されないが、例えば、ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点:189℃、表面張力:26.9mN/m)、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(沸点:176℃、表面張力:27.5mN/m)、エチレングリコールジメチルエーテル(沸点:84℃、表面張力:23.5mN/m)、エチレングリコールジエチルエーテル(沸点:121℃、表面張力:24.5mN/m)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点:162℃、表面張力:25.6mN/m)、エチレングリコールモノメチルエーテル(沸点:124℃、表面張力:27.7mN/m)、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(沸点:144℃、表面張力:27.8mN/m)、エチレングリコールモノブチルエーテル(沸点:171℃、表面張力:27.7mN/m)が挙げられる。これらの第1の溶剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせで用いてもよい。これらの中でも、ジエチレングリコールジエチルエーテル、又はジエチレングリコールエチルメチルエーテルが好ましい。
第1の溶剤の含有量は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは30.0質量%以上95.0質量%以下であり、より好ましくは50.0質量%以上90.0質量%以下であり、さらに好ましくは60.0質量%以上90.0質量%以下である。第1の溶剤の含有量をこのような範囲にすることにより、印刷物の画質を向上させることができる。
――第2の溶剤――
第2の溶剤は、200℃超の沸点を有し、且つ、28.0mN/m超の表面張力γ2を有する。本実施形態のインク組成物は、第2の溶剤を含有することで、優れたパターン形成性を示す。
第2の溶剤は、200℃超の沸点を有し、且つ、28.0mN/m超の表面張力γ2を有する。本実施形態のインク組成物は、第2の溶剤を含有することで、優れたパターン形成性を示す。
第2の溶剤の沸点BP2と、第1の溶剤の沸点BP1との差(BP2−BP1)は、好ましくは50.0℃以上であり、より好ましくは55.0℃以上であり、さらに好ましくは60.0℃以上である。当該差(BP2−BP1)が50.0℃以上であると、コーヒーステイン現象及び画像の光沢ムラがより優れ、さらには、パターン形成性により優れる傾向にある。当該差(BP2−BP1)は、好ましくは120.0℃以下であり、より好ましくは100.0℃以下であり、さらに好ましくは95.0℃以下である。当該差(BP2−BP1)が120.0℃以下であることで、コーヒーステイン現象を抑制しやすくなる。
表面張力γ2と、表面張力γ1との差(γ2−γ1)は、好ましくは1.5mN/m以上であり、より好ましくは2.0mN/m以上であり、さらに好ましくは2.5mN/m以上であり、さらに好ましくは3.0mN/m以上であり、よりさらに好ましくは3.5mN/m以上であり、さらにより好ましくは4.0mN/m以上である。当該差(γ2−γ1)が1.5mN/m以上であることで、インク組成物全体の表面張力が低くなり、被記録媒体に着弾した液滴の液膜が薄くなり、乾燥過程の経時変化による光輝性顔料の偏在を防ぎ、コーヒーステイン現象を抑制しやすくなる。差(γ2−γ1)は、好ましくは10.0mN/m以下であり、より好ましくは8.0mN/m以下であり、さらに好ましくは6.0mN/m以下である。当該差(γ2−γ1)が10.0mN/m以下であることで、インク組成物全体の表面張力が低くなり、被記録媒体に着弾した液滴の乾燥過程の経時変化による液滴内の表面張力勾配が形成されにくくなり、光輝性顔料の偏在を防ぎ、コーヒーステイン現象を抑制しやすくなる。
第2の溶剤としては、特に限定されないが、例えば、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点:304℃、表面張力:39.0mN/m)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点:271℃、表面張力:30.0mN/m)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点:249℃、表面張力:31.9mN/m)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(沸点:202℃、表面張力:31.3mN/m)、ジエチレングリコールイソプロピルエーテル(沸点:207℃、表面張力:29.9mN/m)13−ブチレングリコール(沸点:208℃、表面張力:36.1mN/m)が挙げられる。これらの第2の溶剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせで用いてもよい。これらの中でも、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、又はトリエチレングリコールモノメチルエーテルが好ましい。
第2の溶剤の含有量は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは4.9質量%以上60.0質量%以下であり、より好ましくは9.9質量%以上49.9質量%以下であり、さらに好ましくは9.9質量%以上40.0質量%以下である。第2の溶剤の含有量をこのような範囲にすることにより、インク組成物は、コーヒーステイン現象及び画像の光沢ムラがより抑制され、さらには、パターン形成性により優れる傾向にある。
――第3の溶剤――
第3の溶剤は、200℃超の沸点を有し、且つ、28.0mN/m以下の表面張力γ3を有する。インク組成物が第3の溶剤を含むことで、被記録媒体に着弾したインク組成物の液滴の乾燥過程で液滴内の温度勾配又は表面張力勾配の形成が抑制され、インク組成物は、コーヒーステイン現象及び画像の光沢ムラがより抑制され、さらには、パターン形成性により優れる傾向にある。
第3の溶剤は、200℃超の沸点を有し、且つ、28.0mN/m以下の表面張力γ3を有する。インク組成物が第3の溶剤を含むことで、被記録媒体に着弾したインク組成物の液滴の乾燥過程で液滴内の温度勾配又は表面張力勾配の形成が抑制され、インク組成物は、コーヒーステイン現象及び画像の光沢ムラがより抑制され、さらには、パターン形成性により優れる傾向にある。
第3の溶剤の沸点BP3は、第2の溶剤の沸点BP2よりも高いことが好ましい。これにより被記録媒体に着弾したインク組成物の液滴の乾燥過程で、第3の溶剤が第2の溶剤よりも遅く揮発するため、第1の溶剤の揮発による液滴内の表面張力の変化を緩和され、インク組成物は、コーヒーステイン現象及び画像の光沢ムラがより抑制され、さらには、パターン形成性により優れる傾向にある。
第3の溶剤の沸点BP3と、第1の溶剤の沸点BP1との差(BP3−BP1)は、好ましくは30.0℃以上であり、より好ましくは40.0℃以上であり、さらに好ましくは60.0℃以上である。当該差(BP3−BP1)が30.0℃以上であることで、第3の溶剤の揮発速度が第1の溶剤の揮発速度よりも遅くなる。それにより、第3の溶剤による第1の溶剤の揮発に伴う温度勾配又は表面張力勾配の形成を抑制し、インク組成物は、コーヒーステイン現象及び画像の光沢ムラがより抑制され、さらには、パターン形成性により優れる傾向にある。差(BP3−BP1)は、好ましくは120℃以下、より好ましくは110℃以下、さらに好ましくは100℃以下である。当該差(BP3−BP1)が120℃以下であることで、インク組成物は、コーヒーステイン現象及び画像の光沢ムラがより抑制され、さらには、パターン形成性により優れる傾向にある。
第3の溶剤の表面張力γ3は、好ましくは第1の溶剤の表面張力γ1よりも小さい。このような関係にあることで、多量の第3の溶剤を用いなくとも第1の溶剤の揮発に伴う表面張力の変化を抑制することができ、インク組成物は、コーヒーステイン現象及び画像の光沢ムラがより抑制され、さらには、パターン形成性により優れる傾向にある。
表面張力γ1と、表面張力γ3との差|γ1−γ3|は、好ましくは3.5mN/m以下であり、より好ましくは3.0mN/m以下であり、好ましくは2.0mN/m以下であり、より好ましくは1.8mN/m以下であり、さらに好ましくは1.4mN/m以下である。当該差|γ1−γ3|は、特に限定されないが、例えば、0.2mN/m以上である。差|γ1−γ3|が当該範囲にあることで、第1の有機溶剤の揮発に伴う液滴内の表面張力の変化が抑制され、インク組成物は、コーヒーステイン現象及び画像の光沢ムラがより抑制され、さらには、パターン形成性により優れる傾向にある。
表面張力γ2と、表面張力γ3との差(γ2−γ3)は、好ましくは3.0mN/m以上であり、より好ましくは3.5mN/m以上であり、さらに好ましくは4.0mN/m以上であり、よりさらに好ましくは5.0mN/m以上であり、さらにより好ましくは5.4mN/m以上であり、特に好ましくは6.0mN/m以上である。このような関係にあることで、多量の第3の溶剤を用いなくとも第1の溶剤の揮発に伴う表面張力の変化を抑制することができ、インク組成物は、コーヒーステイン現象及び画像の光沢ムラがより抑制され、さらには、パターン形成性により優れる傾向にある。当該差(γ2−γ3)は、好ましくは10.0mN/m以下であり、より好ましくは8.0mN/m以下であり、さらに好ましくは6.3mN/m以下である。当該差(γ2−γ3)が10.0mN/m以下であることで、インク組成物は、コーヒーステイン現象及び画像の光沢ムラがより抑制され、さらには、パターン形成性により優れる傾向にある。
第3の溶剤としては、特に限定されないが、例えば、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(沸点:272℃、表面張力:25.6mN/m)、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(沸点:250℃、表面張力:25.4mN/m)、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル(沸点:230℃、表面張力:23.7mN/m)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点:243℃、表面張力:25.7mN/m)、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(沸点:259℃、表面張力:26.0mN/m)が挙げられる。これらの第3の溶剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせで用いてもよい。第3の溶剤は、これらの中でも、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群より選ばれる1種以上を含むことが好ましい。
第3の溶剤の含有量は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは0.1質量%以上30.0質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以上25.0質量%以下であり、さらに好ましくは1.0質量%以上20.0質量%以下である。第3の溶剤の含有量をこのような範囲にすることにより、インク組成物は、コーヒーステイン現象及び画像の光沢ムラがより抑制され、さらには、パターン形成性により優れる傾向にある。
本実施形態のインク組成物における第3の溶剤の含有量は、第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量に対して、5.0質量%以上92.0質量%以下である。第3の溶剤の含有量をこのような範囲にすることにより、ドットのコーヒーステイン現象が抑制され、高いDutyを有する画像を形成における光沢ムラが低減され、さらには、パターン形成性に優れる。第3の溶剤の含有量は、第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量に対して、好ましくは8.0質量%以上であり、より好ましくは12.0質量%以上であり、さらに好ましくは20.0質量%以上である。また、第3の溶剤の含有量は、第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量に対して、好ましくは91.1質量%以下である。このような範囲にすることにより、コーヒーステイン現象がより顕著に抑制され、高いDutyを有する画像を形成における光沢ムラがより顕著に低減され、さらには、パターン形成性がより顕著に優れる。
本実施形態のインク組成物における第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは12.0質量%以上30.1質量%以下である。第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量をこのような範囲にすることにより、ドットのコーヒーステイン現象が抑制され、高いDutyを有する画像を形成における光沢ムラが低減され、さらには、パターン形成性に優れる。第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量は、
インク組成物の全質量に対して、より好ましくは15.0質量%以上であり、さらに好ましくは16.0質量%以上である。また、第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量は、
インク組成物の全質量に対して、より好ましくは25.0質量%以下であり、さらに好ましくは20.0質量%以下である。
インク組成物の全質量に対して、より好ましくは15.0質量%以上であり、さらに好ましくは16.0質量%以上である。また、第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量は、
インク組成物の全質量に対して、より好ましくは25.0質量%以下であり、さらに好ましくは20.0質量%以下である。
本実施形態のインク組成物における第1の溶剤、第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量は、インク組成物の全質量に対して50.0質量%以上99.0質量%以下である。第1の溶剤、第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量は、好ましくは60.0質量%以上であり、より好ましくは70.0質量%以上であり、さらに好ましくは80.0質量%以上である。また、当該合計含有量は、好ましくは98.8質量%以下であり、より好ましくは98.6質量%以下である。このような範囲にすることにより、コーヒーステイン現象がより顕著に抑制され、高いDutyを有する画像を形成における光沢ムラがより顕著に低減され、さらには、パターン形成性がより顕著に優れる。
−樹脂−
本実施形態のインク組成物は、樹脂を含有してもよい。樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸樹脂、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸酸樹脂、ロジン変性樹脂、テルペン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、繊維素系樹脂(例えば、セルロースアセテートブチレート樹脂、ヒドロキシプロピルセルロース樹脂)、ポリビニルブチラール、ポリアクリルポリオール、ポリビニルアルコール、ポリウレタンが挙げられる。これらの樹脂は、1種を単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態のインク組成物は、樹脂を含有してもよい。樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸樹脂、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸酸樹脂、ロジン変性樹脂、テルペン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、繊維素系樹脂(例えば、セルロースアセテートブチレート樹脂、ヒドロキシプロピルセルロース樹脂)、ポリビニルブチラール、ポリアクリルポリオール、ポリビニルアルコール、ポリウレタンが挙げられる。これらの樹脂は、1種を単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上述のセルロースアセテートブチレート樹脂の市販品としては、例えば、イーストマン社製の「551−0.2」、「531−1」が挙げられ、ポリエステル樹脂の市販品としては、東洋紡社製の「バイロン802」、「バイロン200」が挙げられ、アクリル酸樹脂の市販品としては、星光PMC社製の「X−310」、「VS1028」、東亞合成社製の「UC−3000」、[GS−1015]、クラレ社製の「LW1000P」、ダウケミカル社製の「パラロイドB60」、スチレン−アクリル酸樹脂の市販品としては、星光PMC社製の「X−1」、スチレン−マレイン酸樹脂の市販品としては星光PMC社製の「X−220」、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂の市販品としては日信化学社製の「CLL」、「CNL」、テルペン系樹脂の市販品としては、ヤスハラケミカル社製の「YSポリスターG125」等が挙げられる。
樹脂を含有する場合、その含有量は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは0.05質量%以上10質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上5質量%以下である。樹脂の含有量が当該範囲内であることにより、光輝性顔料の被記録媒体への定着性がより向上する。
本実施形態のインク組成物は、例えば、染料等の色材、界面活性剤、浸透剤、保湿剤、溶解助剤、粘度調整剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、腐食防止剤、及び分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート化剤等の添加剤が含まれていてもよい。
本実施形態のインク組成物は、上述のとおり所定の溶剤を選択することで界面活性剤を添加することなく、インク組成物の表面張力を低下させることができる。従来、インク組成における光沢ムラを抑制するための一般的な対策として、シリコン系界面活性剤等の界面活性剤の添加が挙げられる。しかしながら、界面活性剤はインク組成物に含まれると、乾燥過程で光輝性顔料が充分に配向しないため、本来の前記溶剤系インク組成物がもっていた光沢性能が得られなくなり、画像の光沢性を損なうおそれがあった。これに対して、本実施形態のインク組成物は、界面活性剤を使用しなくとも、コーヒーステイン現象がより顕著に抑制され、高いDutyを有する画像を形成における光沢ムラがより顕著に低減され、さらには、パターン形成性がより顕著に優れる。本実施形態のインク組成物は、沸点400℃以上又は不揮発性の界面活性剤を含有しないことが好ましい。より具体的には、本実施形態のインク組成物における沸点400℃以上又は不揮発性の界面活性剤の含有量は、好ましくは5.0質量%以下0.0質量%以上であり、より好ましくは1.0質量%以下0.0質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以下0.0質量%以上である。上述のとおり界面活性剤の含有量が所定値以下であることで、光輝性顔料を含むインク組成物と、他の色調のカラーインク組成物が接触した場合に、滲みが発生にくくなる。また、光輝性顔料を含むインク組成物の乾燥した印刷画像の上に、他の色調のカラーインク組成物を更に印刷しメタリックカラー表現を行う場合にも、界面活性剤の含有量が所定値以下であることで、カラーインク組成物の濡れ広がりを阻害せず、画像の密着性を向上させることができる。
本実施形態のインク組成物を用いて、インクジェット記録法により、被記録媒体に印刷することで、金属光沢を有する画像を形成することができる。つまり、本実施形態のインク組成物は、インクジェット用溶剤系インク組成物として使用でき、さらには、インクジェット用溶剤系メタリックインク組成物として使用できる。
インクジェット記録方法
本実施形態のインクジェット記録方法は、本実施形態のインク組成物を、インクジェットヘッドから吐出して被記録媒体へ付着させるインク付着工程(以下、「インク付着工程」ともいう。)を含む。以上の構成を有することで、本実施形態のインクジェット記録方法は、形成されるドットのコーヒーステイン現象が抑制される。さらに、本実施形態のインクジェット記録方法は、高いDutyを有する画像を形成における光沢ムラが低減される。また、本実施形態のインクジェット記録方法は、細線パターン形成による線幅の広がり及びパターン末部の凹凸形成が抑制される、パターン形成性に優れる。
本実施形態のインクジェット記録方法は、本実施形態のインク組成物を、インクジェットヘッドから吐出して被記録媒体へ付着させるインク付着工程(以下、「インク付着工程」ともいう。)を含む。以上の構成を有することで、本実施形態のインクジェット記録方法は、形成されるドットのコーヒーステイン現象が抑制される。さらに、本実施形態のインクジェット記録方法は、高いDutyを有する画像を形成における光沢ムラが低減される。また、本実施形態のインクジェット記録方法は、細線パターン形成による線幅の広がり及びパターン末部の凹凸形成が抑制される、パターン形成性に優れる。
被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、吸収性の被記録媒体又は非吸収性の被記録媒体のいずれであってもよい。本実施形態のインクジェット記録方法は、水溶性のインク組成物の浸透が困難な非吸収性被記録媒体から、水溶性のインク組成物の浸透が容易な吸収性被記録媒体まで、吸収性を有する様々な被記録媒体に幅広く適用できるが、非吸収性被記録媒体に適用することが好ましい。
本明細書における「非吸収性被記録媒体」は、インク組成物を全く吸収しない、又はほとんど吸収しない性質を有する被記録媒体を意味する。「吸収性被記録媒体」は、インク組成物を吸収する性質を有する被記録媒体を意味する。定量的には、「非吸収性被記録媒体」は、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以下である被記録媒体である。「吸収性被記録媒体」は、当該水吸収量が10mL/m2超である被記録媒体である。このブリストー法の詳細は、「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」の記載による。
吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、インク組成物の浸透性が高い電子写真用紙などの普通紙、インクジェット用紙(シリカ粒子若しくはアルミナ粒子から構成されたインク吸収層、又は、ポリビニルアルコール若しくはポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーから構成されたインク吸収層を備えたインクジェット用紙)、インクの浸透性が比較的低い一般のオフセット印刷に用いられるアート紙、コート紙、及びキャスト紙が挙げられる。
非吸収性被記録媒体として、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック類のシート及びプレート、鉄、銀、銅、アルミニウム等の金属類のプレート、並びにそれら各種金属を蒸着により製造した金属プレートやプラスチック製のシート、ステンレス及び真鋳等の合金のプレートが挙げられる。
これらの被記録媒体の中でも、非吸収性被記録媒体が好ましく、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック類のシートがより好ましく、ポリ塩化ビニルシートがより好ましい。
本実施形態のインクジェット記録方法は、乾燥を促進するために、記録前、記録中、記録後の、一部又は全てで被記録媒体を加熱する加熱工程をさらに含んでもよい。加熱する手段としては、特に限定されないが、温度が制御できる装置が好ましく、例えば、輻射加熱式のシーズヒータ、輻射加熱式の赤外線ヒータ、接触加熱式のシートヒータ、及び電磁波を用いる加熱装置が挙げられる。加熱温度は、被記録媒体の表面温度として40〜80℃が好ましい。さらに、ファン等による送風工程をさらに含んでもよい。
本実施形態のインクジェット記録方法は、上記各工程の他、従来のインクジェット記録方法が有する公知の工程を有していてもよい。
本実施形態のインクジェット記録方法により、金属光沢を有する画像が形成された被記録媒体が得られ、メタリック印刷が可能となる。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
製造例1〜3(アルミニウム粒子A−1、A−2、A−3の製造)
−顔料分散液の調製−
溶剤系インク組成物の調製にあたって、溶剤系インク用顔料分散液を製造した。製造方法としては、まず、表面が平滑なポリエチレンテレフタレート製のフィルム(算術平均表面粗さRaが0.02μm以下)を用意した。
−顔料分散液の調製−
溶剤系インク組成物の調製にあたって、溶剤系インク用顔料分散液を製造した。製造方法としては、まず、表面が平滑なポリエチレンテレフタレート製のフィルム(算術平均表面粗さRaが0.02μm以下)を用意した。
次に、このフィルムの一方の面の全体にセルロースアセテートブチレート(ブチル化率35〜39%)を塗布した。次に、このセルロースアセテートブチレートを塗布した面側に、蒸着法を用いてアルミニウムで構成された膜(以下、単に「アルミニウム膜」ともいう。)を形成した。
次に、アルミニウム膜が形成されたフィルムを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中に入れ、超音波を照射した。これにより、平板状のアルミニウム粒子の分散液が得られた。この分散液中におけるアルミニウム粒子の含有率は、3.7質量%であった。さらに、上記のようにして得られたアルミニウム粒子を含む分散液について、遠心分離機(6000rpm×30分)にて、アルミニウム粒子を遠心沈降させ、その上澄み部分を廃棄し、グリコールエーテル(ジエチレングリコールジエチルエーテル又はメチルエチルジグリコール)を加えて、さらに超音波照射することによりアルミニウム粒子を再分散させ、アルミニウム粒子の含有率が6.0質量%の分散液(再分散液)を得た。
次に、上記のようにして得られたアルミニウムのグリコールエーテル分散液を市販の循環式超音波分散機により粉砕・分散することによって、微細なアルミニウム粒子の粉砕液を得た。
次に、上記のようにして得られた微細なアルミニウム粒子を含む粉砕液について、アルミニウム粒子100質量部に対して、2−(パーフルオロヘキシル)エチルホスホン酸を5質量部加え、液温55℃で、3時間超音波を照射しながら、アルミニウム粒子の表面処理を行った。最終的な濃度調整を行うことにより、5.0質量%の表面処理された微細アルミニウム分散液を得た。アルミニウム粒子A−1の体積平均粒径D50は0.51μm、平均厚みは16.8nm(分散媒:ジエチレングリコールジエチルエーテル)であった。アルミニウム粒子A−2の体積平均粒径D50は0.47μm、平均厚みは16.5nm(分散媒:メチルエチルジグリコール)であった。アルミニウム粒子A−3の体積平均粒径D50は0.81μm、平均厚みは19.5nm(分散媒:ジエチレングリコールジエチルエーテル)であった。
次に、上記のようにして得られた微細なアルミニウム粒子を含む粉砕液について、アルミニウム粒子100質量部に対して、2−(パーフルオロヘキシル)エチルホスホン酸を5質量部加え、液温55℃で、3時間超音波を照射しながら、アルミニウム粒子の表面処理を行った。最終的な濃度調整を行うことにより、5.0質量%の表面処理された微細アルミニウム分散液を得た。アルミニウム粒子A−1の体積平均粒径D50は0.51μm、平均厚みは16.8nm(分散媒:ジエチレングリコールジエチルエーテル)であった。アルミニウム粒子A−2の体積平均粒径D50は0.47μm、平均厚みは16.5nm(分散媒:メチルエチルジグリコール)であった。アルミニウム粒子A−3の体積平均粒径D50は0.81μm、平均厚みは19.5nm(分散媒:ジエチレングリコールジエチルエーテル)であった。
実施例1〜17及び比較例1〜5
−インク組成物の調製−
各材料を下記の表1に示す組成で混合し、十分に撹拌し、各インク組成物を得た。具体的には、各材料を均一に混合し、孔径5μmのメンブランフィルターで不溶解物を除去することにより、各インク組成物を調製した。得られたインク組成物について、後述の評価方法で評価を行った。
−インク組成物の調製−
各材料を下記の表1に示す組成で混合し、十分に撹拌し、各インク組成物を得た。具体的には、各材料を均一に混合し、孔径5μmのメンブランフィルターで不溶解物を除去することにより、各インク組成物を調製した。得られたインク組成物について、後述の評価方法で評価を行った。
―インクジェット記録方法―
上記各実施例及び比較例のインク組成物を、インクジェットプリンタ「SC−S70650」(製品名、セイコーエプソン株式会社製)に充填し、インクジェットヘッドから吐出し、被記録媒体である塩化ビニルシート「TJ5829R」(製品名、MACTAC社)に各種評価用のパターンを形成した(Sドット、720×720dpi)印刷後、各種評価に記載した条件で乾燥させた。
上記各実施例及び比較例のインク組成物を、インクジェットプリンタ「SC−S70650」(製品名、セイコーエプソン株式会社製)に充填し、インクジェットヘッドから吐出し、被記録媒体である塩化ビニルシート「TJ5829R」(製品名、MACTAC社)に各種評価用のパターンを形成した(Sドット、720×720dpi)印刷後、各種評価に記載した条件で乾燥させた。
評価
―コーヒーステイン現象抑制−
上述のインクジェット記録方法により、コーヒーステイン現象評価用のパターンとして、30mm×30mmの正方形サイズで、印刷Duty20%、30%、40%の画像を形成した。20%から40%の低い印刷Dutyを選択することによって、インク液滴の乾燥状態を1滴ずつ独立して確認することが可能である。その後、ヒーターの乾燥温度条件を50℃に設定し、10分間乾燥を行った後、3日間室温(25℃)で放置し乾燥を完了させた。得られた印刷物のコーヒーステイン現象評価用のパターンを光学顕微鏡及び目視により観察し、以下の基準で評価した。
A:顔料の偏りがみられず均一である
B:顔料の偏りが軽微にみられる
C:コーヒーステイン現象により顔料の偏りが大きい
D:リング状に強く顔料ムラが発生し、中央に顔料の非常に少ない領域が発生する
―コーヒーステイン現象抑制−
上述のインクジェット記録方法により、コーヒーステイン現象評価用のパターンとして、30mm×30mmの正方形サイズで、印刷Duty20%、30%、40%の画像を形成した。20%から40%の低い印刷Dutyを選択することによって、インク液滴の乾燥状態を1滴ずつ独立して確認することが可能である。その後、ヒーターの乾燥温度条件を50℃に設定し、10分間乾燥を行った後、3日間室温(25℃)で放置し乾燥を完了させた。得られた印刷物のコーヒーステイン現象評価用のパターンを光学顕微鏡及び目視により観察し、以下の基準で評価した。
A:顔料の偏りがみられず均一である
B:顔料の偏りが軽微にみられる
C:コーヒーステイン現象により顔料の偏りが大きい
D:リング状に強く顔料ムラが発生し、中央に顔料の非常に少ない領域が発生する
―画質−
上述の方法により、得られた印刷物の画質評価用のパターンを光学顕微鏡により観察し、以下の基準で評価した。
上述の方法により、得られた印刷物の画質評価用のパターンを光学顕微鏡により観察し、以下の基準で評価した。
――パターン形成性――
上述のインクジェット記録方法により、線幅、端部の凹凸の評価用パターンとして、線幅80μmのノズル抜けの検査用パターン、及び、線幅100μm、200μm、300μm、500μm及び1mmの線幅パターンを印刷した。その後、ヒーターの乾燥温度条件を50℃に設定し、10分間乾燥を行った後、3日間室温(25℃)で放置し乾燥を完了させた。光学顕微鏡にて線幅の広がりを各線幅で3箇所計測し、線幅の平均広がりを測定した。併せて、細線の端部の形成について滲みによる凹凸の有無を観察し、以下の基準で評価した。
A:線幅の広がりが5%以下で、細線パターンの端部は明瞭である
B:線幅の広がりが5%超10%以下で、細線パターンの端部は明瞭である
C:線幅の広がりが10%超15%以下で、細線パターンの端部に小さな凹凸がみられる
D:線幅の広がりが15%超30%以下で、細線パターンの端部に凹凸がみられる
E:線幅の広がりが30%超、細線パターンの端部に凹凸がみられる
上述のインクジェット記録方法により、線幅、端部の凹凸の評価用パターンとして、線幅80μmのノズル抜けの検査用パターン、及び、線幅100μm、200μm、300μm、500μm及び1mmの線幅パターンを印刷した。その後、ヒーターの乾燥温度条件を50℃に設定し、10分間乾燥を行った後、3日間室温(25℃)で放置し乾燥を完了させた。光学顕微鏡にて線幅の広がりを各線幅で3箇所計測し、線幅の平均広がりを測定した。併せて、細線の端部の形成について滲みによる凹凸の有無を観察し、以下の基準で評価した。
A:線幅の広がりが5%以下で、細線パターンの端部は明瞭である
B:線幅の広がりが5%超10%以下で、細線パターンの端部は明瞭である
C:線幅の広がりが10%超15%以下で、細線パターンの端部に小さな凹凸がみられる
D:線幅の広がりが15%超30%以下で、細線パターンの端部に凹凸がみられる
E:線幅の広がりが30%超、細線パターンの端部に凹凸がみられる
――光沢ムラ抑制――
上述のインクジェット記録方法により、光沢ムラの評価用パターンとして、30mm×30mmの正方形サイズで、Duty 80%、90%、100%の画像(Lドット、720×720dpi)を印刷した。その後、ヒーターの乾燥温度条件を50℃に設定し、10分間乾燥を行った後、3日間室温(25℃)で放置し乾燥を完了させた。得られた印刷物の評価用のパターンを光学顕微鏡及び目視により観察し、以下の基準で評価した。
A:評価用パターンに光沢ムラ無く均一な光沢面ができている
B:評価用パターンに僅かに印刷によるスジ状の光沢ムラが見られる
C:評価用パターンに印刷によるスジ状の光沢ムラが見られる
D:評価用パターンに印刷によるスジ状の光沢ムラに加え不規則な光沢ムラが見られる
上述のインクジェット記録方法により、光沢ムラの評価用パターンとして、30mm×30mmの正方形サイズで、Duty 80%、90%、100%の画像(Lドット、720×720dpi)を印刷した。その後、ヒーターの乾燥温度条件を50℃に設定し、10分間乾燥を行った後、3日間室温(25℃)で放置し乾燥を完了させた。得られた印刷物の評価用のパターンを光学顕微鏡及び目視により観察し、以下の基準で評価した。
A:評価用パターンに光沢ムラ無く均一な光沢面ができている
B:評価用パターンに僅かに印刷によるスジ状の光沢ムラが見られる
C:評価用パターンに印刷によるスジ状の光沢ムラが見られる
D:評価用パターンに印刷によるスジ状の光沢ムラに加え不規則な光沢ムラが見られる
表1中の各種略語の意味を以下に説明する。
―顔料―
A−1:製造例1のアルミニウム粒子(体積平均粒径D50=0.49μm)
A−2:製造例2のアルミニウム粒子(体積平均粒径D50=0.92μm)
A−3:製造例3のアルミニウム粒子(体積平均粒径D50=0.43μm)
―アクリル樹脂―
星光PMC社製「商品名 GS−1015」
―第1の溶剤―
DEDG:ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点:189℃、表面張力:26.9mN/m)
MEDG:ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(沸点:176℃、表面張力:27.5mN/m)
―第2の溶剤―
BTG:トリエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点:271℃、表面張力:30.0mN/m)
MTG:トリエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点:249℃、表面張力:31.9mN/m)
―第3の溶剤―
EHDG:ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(沸点:272℃、表面張力:25.6mN/m)
EHG:エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(沸点:250℃、表面張力:25.4mN/m)
BFDG:ジプロピレングリコールモノブチルエーテル(沸点:230℃、表面張力:23.7mN/m)
MFTG:トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点:243℃、表面張力:25.7mN/m)
HeDG:ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(沸点:259℃、表面張力:26.0mN/m)
―顔料―
A−1:製造例1のアルミニウム粒子(体積平均粒径D50=0.49μm)
A−2:製造例2のアルミニウム粒子(体積平均粒径D50=0.92μm)
A−3:製造例3のアルミニウム粒子(体積平均粒径D50=0.43μm)
―アクリル樹脂―
星光PMC社製「商品名 GS−1015」
―第1の溶剤―
DEDG:ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点:189℃、表面張力:26.9mN/m)
MEDG:ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(沸点:176℃、表面張力:27.5mN/m)
―第2の溶剤―
BTG:トリエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点:271℃、表面張力:30.0mN/m)
MTG:トリエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点:249℃、表面張力:31.9mN/m)
―第3の溶剤―
EHDG:ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(沸点:272℃、表面張力:25.6mN/m)
EHG:エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(沸点:250℃、表面張力:25.4mN/m)
BFDG:ジプロピレングリコールモノブチルエーテル(沸点:230℃、表面張力:23.7mN/m)
MFTG:トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点:243℃、表面張力:25.7mN/m)
HeDG:ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(沸点:259℃、表面張力:26.0mN/m)
以上、実施例及び比較例の結果から、本実施形態のインク組成物は、コーヒーステイン現象及び画像の光沢ムラがより抑制され、さらには、パターン形成性により優れる。
実施例1と、比較例1,2,4及び5との結果の対比から、本実施形態のインク組成物及びインクジェット記録方法は、第1の溶剤、第2の溶剤、及び第3の溶剤を含むことで、本実施形態のインク組成物は、コーヒーステイン現象において優れた結果が得られることがわかる。さらには、実施例1のインク組成物は、比較例1,2,4及び5のインク組成物と比較してパターン形成性及び光沢ムラ抑制に優れることがわかる。
実施例1〜4と、比較例3との結果の対比から、第1の溶剤、第2の溶剤、及び第3の溶剤を含み、そして、第3の溶剤の含有量が、第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量に対して、5.0質量%以上92.0質量%以下であることで、本実施形態のインク組成物は、コーヒーステイン現象において優れ、パターン形成性及び光沢ムラ抑制に優れることがわかる。
実施例5及び6の結果から、第2の溶剤及び第3の溶剤の合計含有量は、インク組成物の全質量に対して、12.0質量%以上30.0質量%以下であることで、本実施形態のインク組成物は、コーヒーステイン現象において優れ、パターン形成性及び光沢ムラ抑制に優れることがわかる。
実施例1、7及び8の結果から、第1の溶剤として、他の溶剤及びこれらの組み合わせを用いた場合にも、本実施形態のインク組成物は、コーヒーステイン現象において優れ、パターン形成性及び光沢ムラ抑制に優れることがわかる。
実施例1、9及び10の結果から、第2の溶剤として、他の溶剤及びこれらの組み合わせを用いた場合にも、本実施形態のインク組成物は、コーヒーステイン現象において優れ、パターン形成性及び光沢ムラ抑制に優れることがわかる。
実施例1、11〜15の結果から、第3の溶剤として、様々な種類の溶剤を用いた場合にも、本実施形態のインク組成物は、コーヒーステイン現象において優れ、パターン形成性及び光沢ムラ抑制に優れることがわかる。
実施例1、16〜17の結果から、様々な種類の光輝性顔料を用いた場合にも、本実施形態のインク組成物は、コーヒーステイン現象において優れ、パターン形成性及び光沢ムラ抑制に優れることがわかる。
Claims (11)
- 光輝性顔料と、
200℃以下の沸点を有し、28.0mN/m以下の表面張力γ1を有する第1の溶剤と、
200℃超の沸点を有し、28.0mN/m超の表面張力γ2を有する第2の溶剤と、
200℃超の沸点を有し、28.0mN/m以下の表面張力γ3を有する第3の溶剤と、
を含有し、
前記第3の溶剤の含有量が、前記第2の溶剤及び前記第3の溶剤の合計含有量に対して、5.0質量%以上92.0質量%以下である、溶剤系インク組成物。 - 前記第3の溶剤が、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群より選ばれる1種以上を含む、請求項1に記載の溶剤系インク組成物。
- 前記光輝性顔料が、アルミニウムを含む、請求項1又は2に記載の溶剤系インク組成物。
- 前記光輝性顔料が、0.20μm以上1.00μm以下の体積平均粒径D50を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶剤系インク組成物。
- 前記表面張力γ3は、前記表面張力γ1よりも小さい、請求項1〜4のいずれか1項に記載の溶剤系インク組成物。
- 前記第3の溶剤の沸点BP3が、前記第2の溶剤の沸点BP2よりも高い、請求項1〜5のいずれか1項に記載の溶剤系インク組成物。
- 前記表面張力γ1と、前記表面張力γ3との差の絶対値|γ1−γ3|が、3.5mN/m以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の溶剤系インク組成物。
- 前記表面張力γ2と、前記表面張力γ1との差(γ2−γ1)が、3.0mN/m以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の溶剤系インク組成物。
- 前記表面張力γ2と、前記表面張力γ3との差(γ2−γ3)が、5.0mN/m以上である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の溶剤系インク組成物。
- 前記第2の溶剤の沸点BP2と、前記第1の溶剤の沸点BP1との差(BP2−BP1)が、50.0℃以上である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の溶剤系インク組成物。
- 前記沸点BP3と、前記第1の溶剤の沸点BP1との差(BP3−BP1)が、30.0℃以上である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の溶剤系インク組成物。
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