JP2021011112A - インクジェット記録方法及びインクジェットプリンタ - Google Patents

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【課題】比較的安価な金属材料としてアルミニウムに着目し、高い金属鏡面光沢を有するインク組成物を含むインクセットを構成することにより、印刷物上に任意の色調の金属光沢を有する塗膜を形成することが可能なインクセットを提供することを目的とする。【解決手段】金属顔料を含む油性インク組成物と、有彩色顔料を含む有彩色インク組成物、黒色顔料を含む黒色インク組成物、白色顔料を含む白色インク組成物からなる群から選択された少なくとも1種以上の油性インク組成物と、を備えたインクセット。【選択図】なし

Description

本発明は、インクセット、インクジェット記録方法及び記録物に関し、特に、金属光沢を有する塗膜の形成が可能なインクセット、インクジェット記録方法及び記録物に関する。
従来、印刷物上に金属光沢を有する塗膜を形成するためには、真鍮、アルミニウム微粒子等から作成された金粉、銀粉を顔料に用いた印刷インキや金属箔を用いた箔押し印刷、金属箔を用いた熱転写方式等が用いられている。
しかしながら、金粉、銀粉を用いた印刷インキによる塗膜は、使用される金属粉の平均粒子径が10μmから30μmと大きく、つや消し調の金属光沢は得られるが、鏡面光沢を得ることは難しいものであった。また、金属箔を使用する箔押し又は熱転写では、印刷媒体に接着剤を塗布し、その上に平滑な金属箔を押し付け、記録媒体と金属箔を密着させ加熱し、金属箔と記録媒体を熱融着させるといった方法をとる。そのため、比較的良好な光沢は得られるが、製造工程が多くなり製造工程中で圧力や熱が加わるため、記録媒体に関して、熱や変形に強い記録媒体などに限られるという制限があった。
近年、印刷におけるインクジェットの応用例が数多く見受けられ、その中の一つの応用例として、メタリック印刷がある。例えば、特開2002−179960号公報には、プラスチックの球形粒子表面に金属皮膜を形成し、その顔料を含むインク組成物をインクジェット印刷にて印字処理するという技術が開示されている(特許文献1)。しかしながら、高い金属光沢を得るためには、その球体を変形させ扁平にして、表面を平滑にする必要があり、この技術ではローラーによるプレス処理と加熱処理を同時に行う必要があるとされている。従って、この点で装置や製造工程が複雑になることが避けられず、また記録媒体も制限を受けてしまう。
また、特開2003−292836号公報には、金、銀等の貴金属コロイドを分散したインク組成物を用いる技術も開示されている(特許文献2及び3)。しかしながら、貴金属コロイドは分散安定性を優先して粒子径を数nm〜数十nmまで小さくすると、プラズモン吸収に由来する発色が発現し、インク組成物として金属光沢は得られない。この場合には、塗膜を乾燥した後、150℃以上の加熱処理することでコロイド粒子を融着させることにより金属光沢が得られる。また、金属光沢を優先し粒子径を大きくした場合には、分散安定性が低下し、凝集や沈降の問題が避けられなくなり、インク組成物の保存寿命が著しく低下する。また、自明のことながら、貴金属を材料とすることはインク組成物のコストを大きく押し上げるため、付加価値の高い用途にしか使用できず、コスト面で不利である。
そして従来のメタリックインク組成物は、金属顔料と色材を混合して一つのインク組成物として用いる方法が見られたが、この方法では印刷した場合に金属顔料と色材が分離する、インク組成物の保存中に金属顔料のみが沈降して凝集するといった不具合があり、色材のみが記録媒体中に吸収されて、金属顔料だけが表面に残る色抜けやムラのある不均一な画像形成といった印刷不良の原因となっていた。
特開2002−179960号公報 特開2003−292836号公報 特開2003−306625号公報
本発明は、比較的安価な金属材料としてアルミニウムに着目し、高い金属鏡面光沢を有するインク組成物を含むインクセットを構成することにより、印刷物上に任意の色調の金属光沢を有する塗膜を形成することが可能なインクセットを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を行ったところ、特定の金属顔料を用いた金属顔料分散液、インク組成物、インクジェット記録方法及び記録物により、従来は不可能であった高い鏡面光沢度を有する印刷物が得られるとの知見を得た。本発明はかかる知見に基づきなされたものであり、以下の発明を提供するものである。
[1]金属顔料を含む油性インク組成物と、有彩色顔料を含む有彩色インク組成物、黒色顔料を含む黒色インク組成物、白色顔料を含む白色インク組成物からなる群から選択された少なくとも1種以上の油性インク組成物と、を備えたインクセット。
上記発明の好ましい態様は次のとおりである。[2]前記金属顔料が、平板状粒子であり、該平板状粒子の平面上の長径をX、短径をY、厚みをZとした場合、該平板状粒子のX−Y平面の面積より求めた円相当径の50%平均粒子径R50が0.5〜3μmであり、かつ、R50/Z>5の条件を満たす金属顔料である、[1]に記載のインクセット。[3]前記金属顔料が、アルミニウム又はアルミニウム合金である、[1]又は[2]に記載のインクセット;[4]前記金属顔料が、金属蒸着膜を破砕して作成されたものである、[1]〜[3]のいずれか1に記載のインクセット;[5]前記金属顔料を含む油性インク組成物が、前記金属顔料と、有機溶剤と、樹脂と、を含有する、[1]〜[4]のいずれか1に記載のインクセット;[6]前記油性インク組成物の顔料の濃度が0.1〜10.0重量%である、[1]〜[5]のいずれか1に記載のインクセット;[7]前記有機溶剤が、常温常圧下で液体であるアルキレングリコールエーテルを1種類以上含む、[5]又は[6]に記載のインクセット;[8]前記有機溶剤が、アルキレングリコールジエーテル、アルキレングリコールモノエーテル及びラクトンの混合物である、[5]又は[6]に記載のインクセット;[9]前記樹脂が、ポリビニルブチラール、セルロースアセテートブチレート、ポリアクリルポリオール、ポリウレタン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体及び/又はそれらの樹脂エマルジョンからなる群から選択された少なくとも1種以上である、[5]〜[8]のいずれか1に記載のインクセット;[10]前記油性インク組成物が、少なくとも1種類以上のアセチレングリコール系及び/又はシリコーン系界面活性剤を含む、[5]〜[9]のいずれか1に記載のインクセット;[11]前記有彩色顔料が有機顔料であり、前記黒色顔料がカーボンブラックであり、前記白色顔料が二酸化チタン及び/又は中空樹脂エマルジョンである、[1]〜[10]のいずれか1に記載のインクセット;[12]インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法において、[1]〜[11]のいずれか1に記載のインクセットを用いて画像を形成する、インクジェット記録方法;[13]前記金属顔料を含む油性インク組成物と、前記有彩色インク組成物、前記黒色インク組成物、前記白色インク組成物からなる群から選択された少なくとも1種以上と、を同時に吐出して画像を形成する、[12]に記載のインクジェット記録方法;[14]前記金属顔料を含む油性インク組成物を用いて画像を形成した後に、前記有彩色インク組成物を用いて任意の色調の画像を形成する、[12]に記載のインクジェット記録方法;[15]前記金属顔料を含む油性インク組成物を用いて画像を形成した後に、前記有彩色インク組成物を用いて任意の色調の画像を形成し、次いで前記黒色インク組成物及び/又は白色インク顔料を用いて画像を形成する、[12]に記載のインクジェット記録方法;[16]前記インク組成物を吐出する方式が、非加熱方式である、[12]〜[15]のいずれか1に記載のインクジェット記録方法;[17]前記記録媒体を加熱して印刷する、[12]〜[16]のいずれか1に記載のインクジェット記録方法;[18]前記加熱温度が30℃〜80℃である[17]に記載のインクジェット記録方法;[19]前記加熱は、印刷する前及び/又は印刷と同時に及び/又は印刷した後に行う、[18]に記載のインクジェット記録方法;[20][12]〜[19]のいずれか1に記載のインクジェット記録方法により記録された、記録物。
本発明のインクセット、インクジェット記録方法及び記録物によれば、金属顔料を含むインク組成物を用いることで、記録媒体上に、高い金属光沢(いわゆるメタリック光沢)を有する画像の形成が可能となり、更に、有彩色インク組成物、黒色インク組成物、白色インク組成物とを組み合わせてインクセットを構成することにより、従来のインクセットでは実現できなかった画像、即ち任意の色調の金属光沢を有する画像を形成することができる。
[インクセット]本実施形態のインクセットは、既述のとおり、金属顔料を含む油性インク組成物と、有彩色顔料を含む有彩色インク組成物、黒色顔料を含む黒色インク組成物、白色顔料を含む白色インク組成物からなる群から選択された少なくとも1種以上の油性インク組成物と、を備えている。これにより、有彩色顔料、黒色顔料及び白色顔料の色調にメタリック調の金属光沢が付加された画像を形成することが可能となる。
前記金属顔料(メタリック顔料ともいう)は、平板状粒子であり、該平板状粒子の平面上の長径をX、短径をY、厚みをZとした場合、該平板状粒子のX−Y平面の面積より求めた円相当径の50%平均粒子径R50が0.5〜3μmであり、かつ、R50/Z>5の条件を満たす金属顔料であることが好ましい。
「平板状粒子」とは、略平坦な面(X−Y平面)を有し、かつ、厚み(Z)が略均一である粒子をいう。平板状粒子は金属蒸着膜を破砕して作成されたものであるため、略平坦な面と、略均一な厚みの金属粒子を得ることができる。従って、この平板状粒子の平面上の長径をX、短径をY、厚みをZと定義することができる。
「円相当径」は、メタリック顔料の平板状粒子の略平坦な面(X−Y平面)を、当該メタリック顔料の粒子の投影面積と同じ投影面積を持つ円と想定したときの当該円の直径である。例えば、メタリック顔料の平板粒子の略平坦な面(X−Y平面)が多角形である場合、その多角形の投影面を円に変換して得られた当該円の直径を、そのメタリック顔料の平板粒子の円相当径という。
前記平板状粒子のX−Y平面の面積より求めた円相当径の50%平均粒子径R50は金属光沢、印字安定性の観点から0.5〜3μmであることがより好ましく、0.75〜2μmであることがさらに好ましい。
また、前記円相当径の50%平均粒子径R50と厚みZとの関係においては高い金属光沢を確保する観点からは、R50/Z>5であることが好ましい。
前記メタリック顔料は、コストの観点及び金属光沢を確保する観点から、アルミニウム又はアルミニウム合金であることが好ましい。アルミニウム合金を用いる場合、アルミニウムに添加されうる別の金属元素または非金属元素としては、金属光沢を有するものであれば特に限定されるものではないが、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅等を挙げることができ、これらの単体又はこれらの合金及びこれらの混合物の少なくとも一種が好適に用いられる。
前記メタリック顔料の製造方法は、例えば、シート状基材面に剥離用樹脂層と金属又は合金層とが順次積層された構造からなる複合化顔料原体の前記金属又は合金層と前記剥離用樹脂層の界面を境界として前記シート状基材より剥離し粉砕し微細化して平板状粒子を得る。そして、得られた平板状粒子の平面上の長径をX、短径をY、厚みをZとした場合、該平板状粒子のX−Y平面の面積より求めた円相当径の50%平均粒子径R50が0.5〜3μmであり、かつ、R50/Z>5の条件を満たすものを分取する。
前記メタリック顔料(平板状粒子)の平面上の長径X、短径Y及び円相当径は、粒子像分析装置を用いて測定することができる。粒子像分析装置としては、例えば、シスメックス株式会社製のフロー式粒子像分析装置FPIA−2100、FPIA−3000、FPIA−3000Sを利用することができる。
前記金属又は合金層は、真空蒸着、イオンプレーティング又はスパッタリング法によって形成されることが好ましい。
前記金属又は合金層の厚さは、20nm以上100nm以下で形成される。これにより、平均厚みが20nm以上100nm以下の顔料が得られる。20nm以上にすることで、反射性、光輝性に優れ、メタリック顔料としての性能が高くなり、100nm以下にすることで、見かけ比重の増加を抑え、メタリック顔料の分散安定性を確保することができる。
前記複合化顔料原体における剥離用樹脂層は、前記金属又は合金層のアンダーコート層であるが、シート状基材面との剥離性を向上させるための剥離性層である。この剥離用樹脂層に用いる樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、セルロース誘導体、ポリビニルブチラール、アクリル酸重合体又は変性ナイロン樹脂が好ましい。
上記の一種又は二種以上の混合物の溶液を記録媒体に塗布し、乾燥等を施して層が形成される。塗布後は粘度調節剤等の添加剤を含有させることができる。
前記剥離用樹脂層の塗布は、一般的に用いられているグラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージョン塗布、ディップ塗布、スピンコート法等により形成される。塗布・乾燥後、必要であれば、カレンダー処理により、表面の平滑化を行う。
剥離用樹脂層の厚さは、特に限定されないが、0.5〜50μmが好ましく、より好ましくは1〜10μmである。0.5μm未満では分散樹脂としての量が不足し、50μmを超えるとロール化した場合、顔料層と界面で剥離しやすいものとなってしまう。
前記シート状基材としては、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、66ナイロン、6ナイロン等のポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセテートフィルム、ポリイミドフィルム等の離型性フィルムが挙げられる。好ましいシート状基材としては、ポリエチレンテレフタレートまたはその共重合体である。
これらのシート状基材の厚さは、特に限定されないが、10〜150μmが好ましい。
10μm以上であれば、工程等で取り扱い性に問題がなく、150μm以下であれば、柔軟性に富み、ロール化、剥離等に問題がない。
また、前記金属又は合金層は、特開2005−68250に例示されるように、保護層で挟まれていてもよい。該保護層としては、酸化ケイ素層、保護用樹脂層が挙げられる。
酸化ケイ素層は、酸化ケイ素を含有する層であれば特に制限されるものではないが、ゾル−ゲル法によって、テトラアルコキシシラン等のシリコンアルコキシド又はその重合体から形成されることが好ましい。
上記シリコンアルコキシド又はその重合体を溶解したアルコール溶液を塗布し、加熱焼成することにより、酸化ケイ素層の塗膜を形成する。
前記保護用樹脂層としては、分散媒に溶解しない樹脂であれば特に限定されるものではないが、例えばポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドまたはセルロース誘導体等が挙げられるが、ポリビニルアルコール又はセルロース誘導体から形成されることが好ましい。
上記樹脂一種または二種以上の混合物の水溶液を塗布し、乾燥等を施した層が形成される。塗布液には粘度調節剤等の添加剤を含有させることができる。
上記酸化ケイ素および樹脂の塗布は、上記剥離用樹脂層の塗布と同様の手法により行われる。
上記保護層の厚さは、特に限定されないが、50〜150nmの範囲が好ましい。50nm未満では機械的強度が不足であり、150nmを超えると強度が高くなりすぎるため粉砕・分散が困難となり、また金属又は合金層との界面で剥離してしまう場合がある。
また、前記「保護層」と「金属又は合金層」との間に色材層を有していてもよい。
色材層は、任意の着色複合顔料を得るために導入するものであり、本発明に使用するメタリック顔料の金属光沢、光輝性に加え、任意の色調、色相を付与できる色材を含有できるものであれば特に限定されるものではない。この色材層に用いる色材としては、染料、顔料のいずれでもよい。また、染料、顔料としては、公知のものを適宜使用することができる。
この場合、色材層に用いられる“顔料”は、一般的な顔料化学の分野で定義される、天然顔料、合成有機顔料、合成無機顔料等を意味し、本発明の“複合化顔料”等の、積層構造に加工されたものとは異なるものである。
この色材層の形成方法としては、特に限定されないが、コーティングにより形成することが好ましい。
また、色材層に用いられる色材が顔料の場合は、色材分散用樹脂をさらに含むことが好ましく、該色材分散用樹脂としては、顔料と色材分散用樹脂と必要に応じてその他の添加剤等を溶媒に分散又は溶解させ、溶液としてコーティングで均一な液膜を形成した後、乾燥させて樹脂薄膜として作成されることが好ましい。
なお、前記複合化顔料原体の製造において、上記の色材層と保護層の形成がともにコーティングにより行われることが、作業効率上好ましい。
前記複合化顔料原体としては、前記剥離用樹脂層と金属又は合金層との順次積層構造を複数有する層構成も可能である。その際、複数の金属又は合金層からなる積層構造の全体の厚み、即ち、シート状基材とその直上の剥離用樹脂層を除いた、金属又は合金層−剥離用樹脂層−金属又は合金層、又は剥離用樹脂層−金属又は合金層の厚みは5000nm以下であることが好ましい。5000nm以下であると、複合化顔料原体をロール状に丸めた場合でも、ひび割れ、剥離を生じ難く、保存性に優れる。また、顔料化した場合も、光輝性に優れており好ましいものである。
また、シート状基材面の両面に、剥離用樹脂層と金属又は合金層とが順次積層された構造も挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記シート状基材からの剥離処理法としては、特に限定されないが、前記複合化顔料原体を液体中に浸漬することによりなされる方法、また液体中に浸漬すると同時に超音波処理を行い、剥離処理と剥離した複合化顔料の粉砕処理を行う方法が好ましい。
上記のようにして得られる顔料は、剥離用樹脂層が保護コロイドの役割を有し、溶剤中での分散処理を行うだけで安定な分散液を得ることが可能である。また、該顔料を用いたインク組成物においては、前記剥離用樹脂層由来の樹脂は紙等の記録媒体に対する接着性を付与する機能も担う。
本実施形態のインクセットに用いられる油性インク組成物は、上述したメタリック顔料と、有機溶剤と、樹脂と、を含有するものである。
前記メタリック顔料のインク組成物中の濃度は、0.1〜10.0重量%であることが好ましい。
前記メタリック顔料のインク組成物中の濃度が0.1重量%以上1.5重量%未満の場合、印刷面を十分にカバーしきれないインク量を吐出することでハーフミラー様の光沢面、即ち光沢感は感じられるが、背景も透けて見えるような風合いを印刷可能となり、印刷面をカバーするに十分なインク量を吐出することで高光沢の金属光沢面を形成することができる。そのため、例えば、透明記録媒体においてハーフミラー画を形成する場合や高光沢の金属光沢面を表現する場合に適している。また、前記メタリック顔料のインク組成物中の濃度が1.5重量%以上3.0重量%以下の場合、金属顔料が印刷面にランダムに配列する為、高光沢は得られず、マット調の金属光沢面を形成することができる。そのため、例えば、透明な記録媒体において遮蔽層を形成する場合に適している。
前記有機溶剤としては、好ましくは極性有機溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、又はフッ化アルコール等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、又はシクロヘキサノン等)、カルボン酸エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、又はプロピオン酸エチル等)、又はエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、又はジオキサン等)等を用いることができる。
特に、前記有機溶剤は、常温常圧下で液体であるアルキレングリコールエーテルを1種類以上含むことが好ましい。
アルキレングリコールエーテルは、メチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、ヘキシル、そして2−エチルヘキシルの脂肪族、二重結合を有するアリル並びにフェニルの各基をベースとするエチレングリコール系エーテルとプロピレングリコール系エーテルがあり、無色で臭いも少なく、分子内にエーテル基と水酸基を有しているので、アルコール類とエーテル類の両方の特性を備えた、常温で液体のものである。また、片方の水酸基だけを置換したモノエーテル型と両方の水酸基を置換したジエーテル型があり、これらを複数種組み合わせて用いることができる。
特に、前記有機溶剤は、アルキレングリコールジエーテル、アルキレングリコールモノエーテル、及びラクトンの混合物であることが好ましい。
アルキレングリコールモノエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールジエーテルとしては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
またラクトンとしては、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等が挙げられる。
このような好適な構成とすることにより、本発明の目的をより一層達成することができる。
前記油性インク組成物に用いられる樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ロジン変性樹脂、テルペン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、繊維素系樹脂(例えば、セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシプロピルセルロース)、ポリビニルブチラール、ポリアクリルポリオール、ポリビニルアルコール、ポリウレタン等が挙げられる。
また、非水系のエマルジョン型ポリマー微粒子(NAD=Non Aqueous Dispersion)も樹脂として用いることができる。これはポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂等の微粒子が有機溶剤中に安定に分散している分散液のことである。例えば、ポリウレタン樹脂では、三洋化成工業社製の「サンプレンIB−501」、「サンプレンIB−F370」等が挙げられ、アクリルポリオール樹脂では、ハリマ化成社製の「N−2043−60MEX」、「N−2043−AF−1」等が挙げられる。
樹脂エマルジョンは、記録媒体への顔料の定着性を一層向上させるため、インク組成物中、0.1重量%以上10重量%以下添加することが好ましい。添加量が過剰であると印字安定性が得られず、過少であれば、定着性が不十分となる。
前記インク組成物は、少なくとも1種類以上のグリセリン、ポリアルキレングリコール、又は糖類を含むことが好ましい。これら1種類以上のグリセリン、ポリアルキレングリコール、又は糖類の合計量は、インク組成物中0.1重量%以上10重量%以下添加されることが好ましい。
このような好ましい構成とすることにより、インクの乾燥を抑え、目詰まりを防止しつつ、インクの吐出を安定化し、記録物の画像品質を良好にすることができる。
ポリアルキレングリコールとしては、主鎖中にエーテル結合の繰り返し構造を有する線状高分子化合物であり、例えば環状エーテルの開環重合等によって製造される。
ポリアルキレングリコールの具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の重合体、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体およびその誘導体等が挙げられる。共重合体としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体、交互共重合体等のいずれの共重合体も用いることができる。
ポリアルキレングリコールの好ましい具体例として、下式で表されるものが挙げられる。
HO−(CnH2nO)m−H
(上記式中、nは、1〜5の整数を表し、mは、1〜100の整数を表す)
なお、上記式中、(CnH2nO)mは、整数値nの範囲内において、一の定数または二種以上の数の組み合わせであってよい。例えば、nが3の場合は(C36O)mであり、nが1と4との組み合わせの場合は(CH2O−C48O)mである。また、整数値mは、その範囲内において、一の定数または二種以上の数の組み合わせであってよい。例えば、上記の例において、mが20と40との組み合わせの場合は(CH2O)20−(C24O)40であり、mが10と30の組み合わせの場合は(CH2O)10−(C48O)30である。
さらに、整数値nとmとは上記の範囲内で任意に組み合わせてもよい。
糖類としては、ペントース、ヘキトース、ヘプトース、オクトース等の単糖類、あるいは二糖類、三糖類、四糖類 といった多糖類、またはこれらの誘導体である糖アルコール、デオキシ酸といった還元誘導体、アルドン酸、ウロン酸といった酸化誘導体、グリコセエンといった脱水誘導体、アミノ酸、チオ糖等が挙げられる。多糖類とは広義の糖を指し、アルギン酸やデキストリン、セルロース等の自然界に広く存在する物質も含む。
前記油性インク組成物は、少なくとも1種類以上のアセチレングリコール系界面活性剤及び/又はシリコーン系界面活性剤を含むことが好ましい。該界面活性剤は、インク組成物中の顔料の含有量に対して、0.01重量%以上10重量%以下添加されることが好ましい。
このような好適な構成とすることにより、前記油性インク組成物の記録媒体へのぬれ性が改善され、速やかな定着性を得ることがきる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、サーフィノール465(商標)、サーフィノール104(商標)(以上商品名、Air Products and Chemicals, Inc. 社製)、オルフィンSTG(商標)、オルフィンE1010(商標)(以上商品名、日信化学社製)等が好適に挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることが好ましい。具体例としては、BYK−347、BYK−348、BYK−UV3500、BYK−UV3510、BYK−UV3530、BYK−UV3570(ビックケミー・ジャパン株式会社)が挙げられる。
前記油性インク組成物は、公知の慣用方法によって調製することができる。例えば、最初に、前述したメタリック顔料、分散剤、及び前記液媒を混合した後、ボールミル、ビーズミル、超音波、又はジェットミル等で顔料分散液を調製し、所望のインク特性を有するように調整する。続いて、バインダー樹脂、前記液媒、及びその他の添加剤(例えば、分散助剤や粘度調整剤)を撹拌下に加えて顔料インク組成物を得ることができる。
その他、複合化顔料原体を、一旦液媒中で超音波処理して複合化顔料分散液とした後、必要なインク用液媒と混合しても良く、また、複合化顔料原体を直接インク用液媒中で超音波処理してそのままインク組成物とすることもできる。
前記油性インク組成物の物性は特に限定されるものではないが、例えば、その表面張力は好ましくは20〜50mN/mである。表面張力が20mN/m未満になると、インク組成物がインクジェット記録用プリンタヘッドの表面に濡れ広がるか、又は滲み出してしまい、インク滴の吐出が困難になることがあり、表面張力が50mN/mを越えると、記録媒体の表面において濡れ広がらず、良好な印刷ができないことがある。
次に、本実施形態のインクセットに用いられる有彩色インク組成物、黒色インク組成物、白色インク組成物について説明する。
有彩色インク組成物は有彩色顔料を含むインク組成物である。「有彩色」とは、白から灰色を経て黒に至る系列の色(無彩色)以外のすべての色をいう。有彩色顔料としては、耐光性、耐候性、耐ガス性等の保存安定性の観点から有機顔料であることが好ましい。
具体的には、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料などのアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(たとえば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等が挙げられる。上記顔料は1種単独でも、2種以上併用して用いることもできる。より具体的には、例えば、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、2、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、16、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、73、74、75、81、83(ジスアゾイエローHR)、93、94、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、128、129、138、139、150、153、154,155、180、185、213、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、7、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、104、105、106、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、209、219、C.I.ピグメントヴァイオレット19、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、22、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等が使用できる。
なお、カラーインデックスに記載されていない顔料であっても水に不溶であればいずれも使用できる。
黒色インク組成物は黒色顔料を含むインク組成物である。黒色顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅酸化物、鉄酸化物(C.I.ピグメントブラック11)等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられるがインクジェット用としては比重が比較的低く水中で沈降しにくいカーボンブラックが好ましい。これらは1種又は2種の混合物として用いてもよい。
白色インク組成物は白色顔料を含むインク組成物である。白色顔料としては、二酸化チタン、二酸化ジルコニア等の第IV族元素酸化物が挙げられる。その他にも、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸バリウム、シリカ、アルミナ、カオリン、クレー、タルク、白土、水酸化アルミ、炭酸マグネシウム、白色中空樹脂エマルジョン等が挙げられ、好ましくはこれらからなる群から選択される1種又は2種以上の混合物である。
中空樹脂エマルジョンとは、中空ポリマー微粒子を含有する油性分散液であって、前記中空ポリマー微粒子が複数の微粒子サブ群からなり、平均粒径の大きさの点で相互に隣接する各微粒子サブ群の平均粒径の差がそれぞれ100nm未満である油性分散液をいう。
前記白色顔料の一次粒子径は、白色度の観点から、好ましくは1・壕ネ下である。
ここで、「一次粒子径」とは、単結晶又はそれに近い結晶子が集まって形成している粒子の大きさをいう。顔料の一次粒子径の測定は、電子顕微鏡法による。これは電子顕微鏡写真から顔料粒子の大きさを計測するもので、顔料を有機溶媒に分散し、支持膜に固定して透過型電子顕微鏡写真から画像処理し計測することにより、より信頼性がある値を求めることができる。具体的には、個々の一次粒子径の短軸径と長軸径を計測し、その面積と等しい円の直径を算術的に求めそれを一次粒子径とし、一定の視野から50個以上の顔料粒子をランダムに選択して平均値を求める。他の測定法でも同等の信頼性が得られれば差し支えないが、数値に実質的な差がある場合は上記の方法で求めた値を採用する。
前記有彩色インク組成物、黒色インク組成物は適宜決定されてよいが、インク組成物中、インク組成物中、0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜12重量%である。白色インク組成物の顔料の含有量は、白色度の観点から、好ましくは1.0重量%以上、より好ましくは5.0重量%以上、更に好ましくは10重量%以上、20重量%以下である。
本実施形態のインクセットに使用されるインク組成物は、着色剤として顔料を使用するとともに、該顔料を分散するための分散剤を含有するものが好ましい。分散剤は、この種の顔料インクに使用可能であるものを特に制限なく用いることができ、例えば、カチオン性分散剤、アニオン性分散剤、ノニオン性分散剤や界面活性剤等が挙げられる。
アニオン性分散剤の例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等が挙げられる。
ノニオン性分散剤としては、ポリビニルピロリドン、ポリプロピレングリコール、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
分散剤としての界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド等のノニオン性界面活性剤、が挙げられる。特に、顔料の分散安定性を高める観点から、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体を用いることが好ましい。
本実施形態に用いられる油性インク組成物は、更に、通常の油性インク組成物に含まれているその他の添加剤を含むことができる。こうした添加剤としては、例えば、安定剤(例えば、酸化防止剤、又は紫外線吸収剤)等を挙げることができる。
酸化防止剤としては、例えば、BHA(2,3−ブチル−4−オキシアニソール)又はBHT(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール)を用いることができ、紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、又はベンゾトリアゾール系化合物を用いることができる。
上記の油性インク組成物は、公知の慣用方法によって調製することができる。例えば、色材として顔料を用いる場合は、最初に、顔料、分散剤、及び前記ジエチレングリコール化合物と前記ジプロピレングリコール化合物との混合物(一部分)を混合した後、ボールミル、ビーズミル、超音波、又はジェットミル等で顔料分散液を調製し、所望のインク特性を有するように調整する。続いて、バインダー樹脂、前記ジエチレングリコール化合物と前記ジプロピレングリコール化合物との混合物(残量)、及びその他の添加剤(例えば、分散助剤や粘度調整剤)を撹拌下に加えて油性顔料インク組成物を得ることができる。または、色材として顔料と染料とを併用し、前記油性顔料インク組成物の調製法と同様な方法によって、油性インク組成物を得ることができる。
[インクジェット記録方法]
本実施形態のインクジェット記録方法は、インクジェットヘッドを駆動させてインク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法において、上述のインクセットを用いて画像を形成するものである。
上述した金属顔料を含む油性インク組成物は、単独で用いた場合、JIS Z8741にて規定された20度、60度、85度鏡面光沢度の測定値がそれぞれ同時に200、200、100以上の数値を示す金属光沢を有する画像を形成することができる。この油性インク組成物を用いることで、マット調の画像からグロス調の画像まで、所望の金属光沢を有する画像を形成することができる。
具体的には、JIS Z8741にて規定された20度、60度、85度鏡面光沢度の測定値がそれぞれ同時に200以上400未満、200以上400未満、100以上の数値を示す画像を形成した場合、つや消し調(マット調)の金属光沢を有する画像とすることができる。
また、JIS Z8741にて規定された20度、60度、85度鏡面光沢度の測定値がそれぞれ同時に400以上600未満、400以上600未満、100以上の数値を示す画像は、形成した画像に映りこんだ物体が若干判別できるほどの、つやのある金属光沢とすることができる。
さらに、JIS Z8741にて規定された20度、60度、85度鏡面光沢度の測定値がそれぞれ同時に600以上、600以上、100以上の数値を示す金属光沢を有する画像は、鮮鋭性を有し、形成した画像に映りこんだ物体が明確に判別できるほどの光沢、いわゆる「鏡面光沢」を有する金属光沢とすることができる。
金属顔料を含む前記油性インク組成物と、前記有彩色インク組成物、前記黒色インク組成物、前記白色インク組成物からなる油性インク組成物とは、同時に吐出して画像を形成することができる。これにより、有彩色顔料、黒色顔料及び白色顔料の色調にメタリック調の色調を付与することができる。
前記金属顔料を含む油性インク組成物と、前記有彩色インク組成物、前記黒色インク組成物、前記白色インク組成物などの油性インク組成物とを別々に吐出する場合は、例えば、前記金属顔料を含む油性インク組成物を用いて金属光沢を有する画像を形成した後に、前記有彩色インク組成物を用いて画像を形成することが好ましい。メタリック顔料は、記録媒体がインク受理層を有するか否かにかかわらず、インク受理層には浸透しにくく、記録媒体上に付着した状態となる。これに対して有彩色インク組成物に含まれる顔料は、インク受理層を有する記録媒体上に吐出した場合、そのインク受理層中に浸透しやすい。このため、まず金属顔料を含む油性インク組成物を吐出して記録媒体上にメタリック顔料の付着層を形成し、その上に有彩色インクの顔料を付着させると、有彩色インク組成物の顔料の色彩をより鮮明に発色させることが可能となる。
また、前記金属顔料を含む油性インク組成物を用いて金属光沢を有する画像を形成した後に、前記有彩色インク組成物を用いて任意の色調の金属光沢を有する画像を形成し、次いで前記黒色インク組成物及び/又は白色インク顔料を用いて画像を形成することもできる。
インク組成物を吐出する方法としては、以下に説明する方法が挙げられる。
第一の方法としては、静電吸引方式があり、この方式はノズルとノズルの前方に置いた加速電極の間に強電界を印加し、ノズルからインクを液滴状で連続的に噴射させ、インク滴が偏向電極間を飛翔する間に印刷情報信号を偏向電極に与えて記録する方式、またはインク滴を偏向することなく印刷情報信号に対応して噴射させる方式である。
第二の方法としては、小型ポンプでインク液に圧力を加え、ノズルを水晶振動子等で機械的に振動させることにより、強制的にインク滴を噴射させる方式である。噴射したインク滴は噴射と同時に帯電させ、インク滴が偏向電極間を飛翔する間に印刷情報信号を偏向電極に与えて記録する。
第三の方法は圧電素子(ピエゾ素子)を用いる方式であり、インク液に圧電素子で圧力と印刷情報信号を同時に加え、インク滴を噴射・記録させる方式である。
第四の方式は熱エネルギーの作用によりインク液を急激に体積膨張させる方式であり、インク液を印刷情報信号に従って微小電極で加熱起泡させ、インク滴を噴射・記録させる方式である。
以上のいずれの方式も本実施形態のインクジェット記録方法に使用することができるが、高速印刷対応の観点からは、インク組成物を吐出する方式が、非加熱方式であることが好ましい。即ち、上記第一の方法、第二の方法又は第三の方法を採用することが好ましい。
記録媒体としては、特に制限はなく、例えば、普通紙、インクジェット専用紙(マット紙、光沢紙)、ガラス、塩ビ等のプラスチックフィルム、基材にプラスチックや受容層をコーティングしたフィルム、金属、プリント配線基板等の種々の記録媒体を用いることができる。
前記記録媒体がインク受容層を有している場合は、熱ダメージを与えないという観点から、前記記録媒体を非加熱で印刷することが好ましい。
一方、前記記録媒体がインク受容層を有していない場合は、乾燥速度を高め、高光沢が得られるという観点から、前記記録媒体を加熱して印刷することが好ましい。
加熱は、記録媒体に熱源を接触させて加熱する方法、赤外線やマイクロウェーブ(2,450MHz程度に極大波長を持つ電磁波)などを照射し、または熱風を吹き付けるなど記録媒体に接触させずに加熱する方法などが挙げられる。
前記加熱は、印刷する前及び/又は印刷と同時に及び/又は印刷した後に行うことが好ましい。換言すれば、前記記録媒体の加熱は、印刷の前に行っても、同時に行っても、後に行ってもよく、印刷を行っている間を通して加熱してもよい。加熱温度は記録媒体の種類によるが、30〜80℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。
[記録物]
本実施形態の記録物は、先述のインクセットを用いて、上記インクジェット記録方法により記録が行われたものである。この記録物は、先述のインクセットを用いて上記インクジェット記録方法により得られたものであるため、任意の色調を帯びたメタリック調の画像を有する記録物を得ることができる。
〔実施例〕
1.メタリックインク組成物
(1)メタリック顔料分散液の調製
膜厚100・高フPETフィルム上に、セルロースアセテートブチレート(ブチル化率35〜39%、関東化学社製)3.0重量%及びジエチレングリコールジエチルエーテル(日本乳化剤社製)97重量%からなる樹脂層塗工液をバーコート法によって均一に塗布し、60℃、10分間乾燥する事で、PETフィルム上に樹脂層薄膜を形成した。
次に、真空蒸着装置(真空デバイス社製VE−1010型真空蒸着装置)を用いて、上記の樹脂層上に平均膜厚20nmのアルミニウム蒸着層を形成した。
次に、上記方法にて形成した積層体を、ジエチレングリコールジエチルエーテル中、VS−150超音波分散機(アズワン社製)を用いて剥離・微細化・分散処理を同時に行い、積算の超音波分散処理時間が12時間であるメタリック顔料分散液を作成した。
得られたメタリック顔料分散液を、開き目5μmのSUSメッシュフィルターにてろ過処理を行い、粗大粒子を除去した。次いで、ろ液を丸底フラスコに入れ、ロータリーエバポレターを用いてジエチレングリコールジエチルエーテルを留去した。これにより、メタリック顔料分散液を濃縮し、その後、そのメタリック顔料分散液の濃度調整を行い、5重量%濃度のメタリック顔料分散液1を得た。
また、蒸着条件及び/又は超音波分散時間を変化させたメタリック顔料を有するメタリック顔料分散液2,3を得た。
そして、粒子径・粒度分布測定装置(シスメックス社製FPIA−3000S)を用いて、各メタリック顔料の長径(X方向)−短径(Y方向)平面の円相当径の50%平均粒子径R50、平均膜厚Zを測定し、さらに、得られたR50とZの測定値に基づき、R50/Zを算出した。結果を表1に示す。
Figure 2021011112
(2)メタリックインク組成物の調製
上記方法にて調製したメタリック顔料分散液を用いて、表2及び表3に示す組成にてメタリック顔料インク組成物を調製した。溶媒及び添加剤を混合・溶解し、インク溶媒とした後に、メタリック顔料分散液をそのインク溶媒中へ添加して、更に常温・常圧下30分間マグネティックスターラーにて混合・撹拌して、メタリック顔料インク組成物(S1〜S7)とした。
表2及び表3中、ジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGDE)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDM)は日本乳化剤社製のものを用いた。また、縺|ブチロラクトンは関東化学社製のものを用いた。また、N−2043−AF−1、N−2043−60MEX(ポリアクリルポリオール樹脂エマルジョン)はハリマ化成社製のものを用い、IB−F370(ポリウレタン樹脂)は三洋化成工業社製のBYK−3500(界面活性剤)はビックケミー・ジャパン社製のものを用いた。なお、単位は重量%である。
Figure 2021011112
Figure 2021011112
2.カラーインク組成物
(1)カラーインク組成物の組成
表4及び表5に示す組成で、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、ライトマゼンタインク組成物、シアンインク組成物、ライトシアンインク組成物、ブラックインク組成物及びホワイトインク組成物を調製した。なお、「分散剤」は、ポリエステル系高分子化合物であり、「N−2043−AF−1」、「N−2043−60MEX」は、前記ポリアクリルポリオール樹脂エマルジョンであり、「混合有機溶剤」は、ジエチレングリコールジエチルエーテル(70重量%)とγ−ブチロラクトン(15重量%)とテトラエチレングリコールジメチルエーテル(15重量%)との混合溶媒である。また、表4及び表5中の数値は重量%を意味する。
Figure 2021011112
Figure 2021011112
(2)各インク組成物の調製方法
前記配合成分の内、顔料、分散剤、及び混合有機溶剤(一部)をディゾルバーで3000rpmにて1時間撹拌した後、ジルコニアビーズ(2mm)を充填したビーズミルで予備分散した。この予備分散によって得られる顔料粒子の平均粒径は5μm以下であった。
更に、ジルコニアビーズ(0.3mm)を充填したナノミルで本分散を行い、顔料分散液を得た。この本分散によって得られる顔料粒子の平均粒径は、顔料種によって差があるが、50nm〜200nmである。
得られた顔料分散液を4000rpmで撹拌しながら、N−2043−AF−1、通常の添加剤、ポリオキシエチレン誘導体、中空樹脂エマルジョン及び混合有機溶剤(残部)を混合し、顔料重量部が前記組成に示す重量%になるよう調整して、所望のカラーインク組成物(Y1〜W8)を得た。
これと同様にして、所望のカラーインク組成物(Y9〜W13)を得た。
なお、前記中空樹脂エマルジョンは、以下のように製造した。
(a)重合体粒子1
2Lの反応容器に、スチレン80部、メタクリル酸5部、メタクリル酸メチル15部、α−メチルスチレンダイマー1部、t− ドデシルメルカプタン14部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8部、過硫酸カリウム1.0部及び水200部を入れ、窒素ガス中で攪拌し、80℃まで加温して6時間乳化重合を行った。これにより得られた重合体粒子1は、平均粒径150nm(0.15μm)であった。
(b)中空ポリマー微粒子エマルジョン1
前項(a)で得られた重合体粒子1の10部(固形分換算)とともにラウリル硫酸ナトリウム0.3部、過硫酸カリウム0.5部、及び水400部を反応容器にいれたものに、ジビニルベンゼン11.6部(純度55重量%;残余が1官能ビニルモノマーのもの)、エチルビニルベンゼン8.4部、アクリル酸5部、及びメタクリル酸メチル75部の混合物による架橋重合性モノマー組成物を添加し、30℃で1時間攪拌し、更に70℃で5時間攪拌しながら乳化重合処理を行い、水系分散液を得た。得られたものを粒度分析計(マイクロトラックUPA:日機装株式会社)で測定したところ粒径は320nmであり、別途、透過型電子顕微鏡で観察したところ中空ポリマー微粒子であった。
3.インクセット
前記1及び2で得られた各インク組成物を用い、表6及び表7に示す組み合わせでインクセットを構成した。
Figure 2021011112
Figure 2021011112
4.印刷評価試験
(1)印刷評価試験1
上記3で示したインクセットを使用し、ローランドD.G.株式会社製インクジェットプリンタ SJ−540を2台利用し、1台目のインクジェットプリンタには、それぞれ対応する色列に対応するインク組成物を、即ち、ブラックインク組成物、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、シアンインク組成物、ライトマゼンタインク組成物、ライトシアンインク組成物をそれぞれブラック列、イエロー列、マゼンタ列、シアン列、ライトマゼンタ列、ライトシアン列に充填し、2台目のインクジェットプリンタはメタリックインク組成物をブラック列に、ホワイトインク組成物をイエロー列に充填した。どちらのインクジェットプリンタも加熱温度50℃の条件にて、下記印刷パターンに示した通り、印刷を実施した。記録媒体にはA4サイズにカットした塩化ビニルシート(Viewcal 2000(白):株式会社 桜井製)、PETフィルム(PG−50L:株式会社ラミーコーポレーション製)、ポリカーボネートフィルム(ユーピロン FE−2000:三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製)を用いた。そして、下記の評価基準に基づき、印字物の官能評価を行った。結果を表8に示す。
AAA:高メタリック光沢からマット調までの任意のメタリック調光沢が得られた。
AA:映りこんだ物体が明確に判別できるほどのメタリック調光沢が得られた。
A :画像に映りこんだ物体が若干判別できる程度のメタリック調光沢が得られた。
B :つや消し調(マット調)のメタリック光沢が得られた。
C :メタリック調の光沢は得られなかった。
上記インクセットを用いた印刷パターンは以下のとおりである。
a.印刷パターン1
各インク組成物を同時に吐出して印刷を行った。
b.印刷パターン2
メタリックインク組成物を吐出して印刷を行った後、有彩色インク組成物、黒色インク組成物を吐出して印刷を行った。この場合、メタリック印刷の上に黒色インク組成物を印刷する事で光沢をマスキングする事が可能となる。
c.印刷パターン3
メタリックインク組成物を吐出して印刷を行った後、有彩色インク組成物を吐出して印刷を行い、更に白色インク組成物及び黒色インク組成物を吐出して印刷を行った。この場合、光沢感のあるメタリック印刷の上に白色インク組成物を印刷する事でマット調に変化させる事が可能となる。
Figure 2021011112
(2)印刷評価試験2
メタリックインク組成物S1と、上記油性インク組成物を組み合わせてインクセットを構成し、インクジェットプリンタPM−4000PX(セイコーエプソン製)を2台用いて、1台目のインクジェットプリンタにはブラックインク組成物、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、シアンインク組成物、ライトマゼンタインク組成物、ライトシアンインク組成物はそれぞれ対応するカラー列に充填した。そして、2台目のインクジェットプリンタにはメタリックインク組成物S1はブラック列に充填した。ホワイトインク組成物はイエロー列に充填した。
そして、インク受容層を有する同社製写真用紙<光沢>(セイコーエプソン製、型番:KA450PSK)上に常温で、上記印刷パターンに示した通り、印刷を実施した。同様に、メタリックインク組成物S1に換えて、メタリックインク組成物S2を用いて同様の印刷を行った。さらに、上記の評価基準に基づき、印刷物の官能評価を行った。結果を表9に示す。
Figure 2021011112
表9に示すように、上記のインクセットを用いた上記インクジェット記録方法により、任意の色調を帯びたメタリック調の画像を有する記録物を得ることができた。
(3)印刷評価試験3
上記4(1)の印刷評価試験1と同様に印刷物を形成し、同様の評価基準に基づき、同様の印字物の官能評価を行った。結果を表10に示す。
Figure 2021011112
(4)印刷評価試験4
上記4(2)の印刷評価試験2と同様に印刷物を形成し、同様の評価基準に基づき、印刷物の官能評価を行った。結果を表11に示す。
Figure 2021011112
表11に示すように、上記のインクセットを用いた上記インクジェット記録方法により、任意の色調を帯びたメタリック調の画像を有する記録物を得ることができた。

Claims (9)

  1. 金属顔料と有機溶剤とを含むメタリックインク組成物と、有彩色顔料を含む有彩色インク組成物と、の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法であって、
    加熱された前記記録媒体に前記付着が行われ、
    前記金属顔料は、アルミニウム又はアルミニウム合金であり、かつ平板状粒子であり、
    前記記録媒体は、インク受容層を有さない、インクジェット記録方法。
  2. 前記記録媒体の加熱温度が、30〜80℃である、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記メタリックインク組成物は、シリコーン系界面活性剤をさらに含む、請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記有彩色インク組成物として、シアンインク組成物及びライトシアンインク組成物と、マゼンタインク組成物及びライトマゼンタインク組成物と、のうち少なくとも一方のセットを用いる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 黒色顔料を含む黒色インク組成物の液滴をさらに吐出し、該液滴を前記記録媒体に付着させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記黒色インク組成物中の前記黒色顔料の含有量は、0.5〜12重量%である、請求項5に記載のインクジェット記録方法。
  7. 白色顔料を含む白色インク組成物の液滴をさらに吐出し、該液滴を前記記録媒体に付着させる、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記白色インク組成物中の前記白色顔料の含有量は、1〜20重量%である、請求項7に記載のインクジェット記録方法。
  9. 前記記録媒体は、塩化ビニルシートである、請求項1〜8のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
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