JP2021010676A - 洋式便器 - Google Patents
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Abstract
【課題】便座が載置される環状の上側便器半体の成形性を向上させることができる洋式便器を提供する。【解決手段】洋式便器100は、便座101が載置される上側便器半体103と、この上側便器半体103が載置される下側便器半体110とを備えている。上側便器半体103は、便座101が載置される便座載置部104の裏面104bに張出支持部105が形成されている。張出支持部105は、便座載置部104の裏面104bから下方に向かって壁状に張り出して形成されており、環状部105aと格子部105bとで構成されている。環状部105aは、外側下垂部108の内側に同外側下垂部108に沿って管状に形成されている。格子部105bは、複数の壁状体が互いに格子状に交差して構成されており、便座載置部104の裏面104b全体に形成されている。【選択図】 図5
Description
本発明は、使用者が腰掛けた状態で用を足す洋式便器に関する。
従来から、使用者が腰掛けた状態で用を足す洋式便器がある。例えば、下記特許文献1には、便座が載置される環状の上側便器半体としてのリブ部がボウル部およびスカート部の各上端部上に載置されて溶着された洋式便器が開示されている。この場合、リム部は、外側に向かって開口する横向きの凹状に形成されるとともにこの凹状部内に縦リブが形成されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載された洋式便器においては、外側に向かって開口する横向きの凹状部内の最奥部に縦リブが形成されているため、縦リブを含むリム部全体の成形が困難であるという問題がある。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、便座が載置される環状の上側便器半体の成形性を向上させることができる洋式便器を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、使用者が腰掛ける便座が載置される環状の便座載置部を有する上側便器半体と、便座載置部が載置される環状の上側半体載置部を有して上側便器半体を下方から支持する下側便器半体とを備え、上側便器半体は、上側半体載置部に対向する便座載置部の裏面部分に上側半体載置部に向かって壁状または柱状に張り出して上側半体載置部上に載置される張出支持部を備えることにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、洋式便器は、上側便器半体における上側半体載置部に対向する便座載置部の裏面部分に上側半体載置部に向かって壁状または柱状に張り出して上側半体載置部上に直接載置される張出支持部を備えているため、張出支持部を含む上側便器半体全体を成形し易くすることができる。また、この洋式便器によれば、張出支持部が上側半体載置部上に直接載置されるように形成されているため、上側便器半体の厚さが厚くなることを抑制できるとともに張出支持部の形状のバリエーションも豊富になって形状および成形の自由度を広げることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記洋式便器において、張出支持部は、少なくとも便座載置部における左右の最も張り出した部分に対応する裏面部分にそれぞれ形成されていることにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、洋式便器は、張出支持部が少なくとも便座載置部における左右の最も張り出した部分に対応する裏面部分にそれぞれ形成されているため、成人の使用者が便座に着座した際における荷重に十分に耐えて使用者を安定的に支持することができる。なお、便座載置部における左右の最も張り出した部分には、同部分の周辺も含むものである。
また、本発明の他の特徴は、前記洋式便器において、張出支持部は、少なくとも便座載置部における前方の最も張り出した部分に対応する裏面部分にそれぞれ形成されていることにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、洋式便器は、張出支持部が少なくとも便座載置部における前方の最も張り出した部分に対応する裏面部分にそれぞれ形成されているため、成人未満の使用者が便座に着座した際における脚または手からの荷重に十分に耐えて使用者を安定的に支持することができる。なお、便座載置部における前方の最も張り出した部分には、同部分の周辺も含むものである。
また、本発明の他の特徴は、前記洋式便器において、張出支持部は、格子状に形成されていることにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、洋式便器は、張出支持部が格子状に形成されているため、便座載置部の剛性を向上させて使用者が便座に着座した際における荷重に十分に耐えて使用者を安定的に支持することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記洋式便器において、張出支持部は、便座載置部の裏面部分側から先端部に向かって肉厚が薄く形成されていることにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、洋式便器は、張出支持部が便座載置部の裏面部分側から先端部に向かって肉厚が薄く形成されているため、張出支持部内が結露した場合に結露した水分が張出支持部を伝って速やかに下方に落下させることができるとともに張出支持部内の清掃を行い易くすることができる。また、この洋式便器によれば、上側半体載置部に密着した張出支持部を剥がし易くすることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記洋式便器において、上側便器半体は、下側便器半体に対して着脱自在に取り付けられていることにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、洋式便器は、上側便器半体が下側便器半体に対して着脱自在に取り付けられているため、便座の上げ下げによる張出支持部の損傷を容易に確認することができる。
以下、本発明に係る洋式便器の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る洋式便器100の構成を概略的に示す分解斜視図である。また、図2は、図1に示した洋式便器100における上側便器半体103を下側便器半体110に組み付けた状態の外観構成を概略的に示す斜視図である。また、図3は、図2に示した洋式便器100の内部構成を洋式便器100の左右方向の断面で概略的に示す断面図である。また、図4は、図2に示した洋式便器100内にフラッパFLを設けた内部構成を洋式便器100の前後方向の断面で概略的に示す断面図である。この洋式便器100は、屋内または屋外において下水道工事を伴わずに設置、移動または撤去ができる簡易設置型のユニットトイレの室内に設けられるものである。
(洋式便器100の構成)
洋式便器100は、使用者が腰掛けた姿勢で排泄した屎尿を受け止めて図示しない便槽に導くための器であり、樹脂材、金属材またはセラミック材を上方に向かって開口した器状に形成して構成されている。この場合、樹脂材としてはポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂のほかにFRP(繊維強化樹脂)材を用いることができる。また、金属材としては、ステンレス材またはアルミニウム材を用いることができる。また、セミラック材としては陶器を用いることができる。
洋式便器100は、使用者が腰掛けた姿勢で排泄した屎尿を受け止めて図示しない便槽に導くための器であり、樹脂材、金属材またはセラミック材を上方に向かって開口した器状に形成して構成されている。この場合、樹脂材としてはポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂のほかにFRP(繊維強化樹脂)材を用いることができる。また、金属材としては、ステンレス材またはアルミニウム材を用いることができる。また、セミラック材としては陶器を用いることができる。
この洋式便器100は、主として、便座101、便蓋102、上側便器半体103および下側便器半体110をそれぞれ備えて構成されている。便座101は、使用者が腰掛けるための部品であり、平面視でU字状またはO字状の平板状に形成されている。この便座101は、上側便器半体103の上面における洋式便器後方側の端部に上下方向に回動自在な状態で取り付けられている。
便蓋102は、上側便器半体103上に載置された便座101を上方から覆う部品であり、便座101を覆うことができる大きさの板状体の外縁部が便座101の側面を覆うことができる程度に下垂した形状に形成されている。この便蓋102は、便座101と同様に、上側便器半体103の上面における洋式便器100の後方側の端部に上下方向に回動自在な状態で取り付けられている。なお、図2においては、便座101および便蓋102の図示を省略している。
上側便器半体103は、図5ないし図7にそれぞれ示すように、便座101および便蓋102をそれぞれ支持するとともに使用者が排泄した屎尿を受け止めて下方に導くための部品であり、樹脂材によって構成されている。この上側便器半体103は、主として、便座載置部104およびボウル部107をそれぞれ備えて構成されている。便座載置部104は、便座101および便蓋102をそれぞれ支持する部分であり、便座101に沿って平面がリング状に延びて形成されている。この便座載置部104の裏面104b側には、張出支持部105が形成されている。
張出支持部105は、下側便器半体110の上側半体載置部111上に載置される部分であり、便座載置部104の裏面104bから下方に向かって壁状に張り出して形成されている。より具体的には、張出支持部105は、環状部105aと格子部105bとで構成されている。環状部105aは、後述する外側下垂部108の内側に同外側下垂部108に沿って管状に形成されている。
格子部105bは、複数の壁状体が互いに格子状に交差して構成されており、便座載置部104の裏面104b全体に形成されている。この場合、格子部105bは、便座載置部104の裏面104bにおける洋式便器100の背面側中央部がその他の部分に比べて密な格子状に形成されている。これは、後述する背面開口部118によって上側便器半体103が下側便器半体110によって支持されない部分であるため、格子部105bの形成密度を高くして剛性を確保するものである。
また、この張出支持部105は、図7に示すように、便座載置部104の裏面104b側から先端部に向かって肉厚が薄く形成されている。この張出支持部105は、樹脂材の射出成形によって上側便器半体103と一体的に成形される。
また、便座載置部104におけるリングの内側部分は、便座載置部104に沿って略垂直方向に下垂した内側下垂部104aが形成されているとともに、この内側下垂部104aの下方にボウル部107が形成されている。この場合、内側下垂部104aにおける便座101および便蓋102を支持する側の側面には、吐水ノズル106が設けられている。吐水ノズル106は、図示しない給水ポンプから導かれる洗浄水をボウル部107に向かって吐水する部品であり、ボウル部107に向かって開口する流水路を備えて構成されている。
ボウル部107は、使用者が排泄した屎尿および前記洗浄水を受け止めて下方に導く部分であり、内側下垂部104aより内側部分に凹状に窪んだ器状に形成されている。このボウル部107の最下部には、ボウル部107に排泄された屎尿および洗浄水がボウル部107の下方に排出される円筒状のボウル排出口107aが下方に向かって延びて形成されている。
一方、便座載置部104におけるリングの外側部分は、便座載置部104に沿って略垂直方向に下垂した外側下垂部108が形成されている。外側下垂部108は、下側便器半体110の上側半体載置部111の外側に位置して便座載置部104とともに上側半体載置部111を覆う部分であり便座載置部104の外縁部から下垂する板状に形成されている。この場合、外側下垂部108における内側面は、下側便器半体110の上側半体載置部111の外側面との間に隙間を介して対向配置されるように形成されている。また、外側下垂部108は、洋式便器100の背面側の中央部が上方に向かって凹状に切り欠かれており、後述する背面開口部118を形成している。
この外側下垂部108には、洋式便器100の前後方向に湾曲しながら延びる2つの左右側面における前後方向中央部に更に下方に張り出した張出部108aがそれぞれ形成されている。張出部108aは、凹状嵌合部108bが形成される部分であり、人手によって容易に外側に弾性変形させることができる板状に形成されている。
凹状嵌合部108bは、下側便器半体110の上側半体載置部111の外側面に設けられた凸状突起112と協働して上側便器半体103を下側便器半体110に連結するための部分であり、凸状突起112が嵌合する貫通孔で構成されている。そして、これらの便座載置部104、内側下垂部104a、ボウル部107、外側下垂部108が一体的に成形されて上側便器半体103が形成されている。また、この上側便器半体103は、本実施形態においては、下側便器半体110よりも軽量に形成されている。
下側便器半体110は、上側便器半体103におけるボウル部107を覆いつつ上側便器半体103を下方から支持する部品であり、樹脂材によって構成されている。この下側便器半体110は、主として、上側半体載置部111、内側形成部113および外側形成部117をそれぞれ備えて構成されている。上側半体載置部111は、上側便器半体103が載置される部分であり、下側便器半体110の上端部が便座載置部104の裏面104bに沿って平面がリング状に延びて形成されている。この場合、上側半体載置部111は、外側形成部117の上端外周部よりも内側の位置から起立して形成されており、外側下垂部108と外側形成部117とが垂直方向に略面一になるように形成されている。
この上側半体載置部111には、洋式便器100の前後方向に湾曲しながら延びる2つの左右側面における前後方向中央部に凸状突起112がそれぞれ形成されている。凸状突起112は、上側半体載置部111に設けられた凹状嵌合部108bと協働して上側便器半体103を下側便器半体110に連結するための部分であり、凹状嵌合部108b内を貫通する柱状に張り出して形成されている。本実施形態においては、凸状突起112は、楕円柱状に形成されている。
内側形成部113は、上側便器半体103のボウル部107の前方側壁面および左右側の壁面をそれぞれ覆いつつボウル部107から排出された汚物を下方に排出させる部分であり、上方から下方に向かって開口面積が縮小する漏斗状に形成されている。より具体的には、内側形成部113は、主として、上側覆い部114、中段部115および下部排出口116をそれぞれ有して構成されている。
上側覆い部114は、上側便器半体103のボウル部107の前方側壁面および左右側の壁面をそれぞれ覆う部分であり、下方にボウル部107に沿って絞られる傾斜面で構成されている。中段部115は、フラッパFLが載置される部分であり、上側覆い部114の下端部が内側方向に張り出したリング状の平面部で構成されている。下部排出口116は、ボウル部107のボウル排出口107aから排出された汚物を便槽に導くための部分であり、下方に向かって開口面積が縮小する漏斗状に形成されている。
ここでフラッパFLは、ボウル排出口107aから排出された汚物を一時的に保持しつつ所定の重さに達するごとに保持している汚物をボウル部107の外に排出するための機具であり、ボウル排出口107aを塞いで汚物を保持する板状体とこの板状体を開閉する開閉機構とを備えて構成されている。なお、図3は、フラッパFLを省略した状態を示しており、図4はフラッパFL(二点鎖線で示す)を備えた状態を示している。
外側形成部117は、内側形成部113の外側を覆いつつ下側便器半体110の外表面を構成する部分であり、上方から下方に向かって内側形成部113に沿って絞られた形状に形成されている。この外側形成部117は、底部が洋式便器100を設置する床面(図示せず)上にボルト(図示せず)によって固定されている。
また、上側便器半体103および下側便器半体110の各背面には、背面開口部118が形成されている。背面開口部118は、洋式便器100の背面から洋式便器100の内部へのメンテナンス作業を行い易くする部分であり、作業者が下側便器半体110の内部に手を入れて作業をできる程度の大きさで開口している。
(洋式便器100の作動)
次に、このように構成した洋式便器100の作動について説明する。この洋式便器100は、屋内または屋外において下水道工事を伴わずに設置、移動または撤去ができる簡易設置型のユニットトイレの室内に設けられて使用に供される。具体的には、使用者は、洋式便器100における便蓋102を開けて便座101上に座って用を足す。
次に、このように構成した洋式便器100の作動について説明する。この洋式便器100は、屋内または屋外において下水道工事を伴わずに設置、移動または撤去ができる簡易設置型のユニットトイレの室内に設けられて使用に供される。具体的には、使用者は、洋式便器100における便蓋102を開けて便座101上に座って用を足す。
これにより、上側便器半体103には、便座101を介して使用者の重量に対応する荷重が作用する。この場合、上側便器半体103は、便座載置部104の裏面104bの全体に張出支持部105が形成されているため、使用者を安定的に支持することができる。
また、洋式便器100のメンテナンスを行う作業者は、上側便器半体103を下側便器半体110から取り外してメンテナンスを行うことができる。具体的には、作業者は、図3の破線矢印に示すように、洋式便器100の上側便器半体103における張出部108aを左右方向の各外側に湾曲するように変形させて凹状嵌合部108b内を貫通する凸状突起112を抜いて嵌合状態を解消させた状態で上側便器半体103を上方に持ち上げる。これにより、作業者は、上側便器半体103を下側便器半体110から分離することができる。この場合、上側便器半体103には、便座101および便蓋102が取り付けられた状態であるが、上側便器半体103の分離に際して便座101および便蓋102を事前に取り外しておいてもよい。
これにより、作業者は、上側便器半体103、下側便器半体110およびフラッパFLのメンテナンスを行うことができる。この場合、作業者は、張出支持部105が便座載置部104の裏面104b側から先端部に向かって厚さが薄くなるように形成されているため、便座載置部104の裏面104b側の損傷を確認し易いとともに清掃も行い易くすることができる。
次に、作業者は、前作業によって分離した上側便器半体103または新たに用意した上側便器半体103を下側便器半体110上に載置する。この場合、作業者は、下側便器半体110における上側半体載置部111上に上側便器半体103の便座載置部104の裏面104bに形成された張出支持部105を載置する。これにより、上側便器半体103は、外側下垂部108が上側半体載置部111の外側に位置することで下側便器半体110に対して水平方向の位置ずれが防止される。
また、作業者は、図3の破線矢印に示すように、上側便器半体103を下側便器半体110上に載置するに際して、上側便器半体103における張出部108aを左右方向の各外側に湾曲するように変形させて凹状嵌合部108b内に凸状突起112を貫通させることで凸状突起112を凹状嵌合部108bに嵌合させる。これにより、上側便器半体103を下側便器半体110上により安定的に載置することができる。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、洋式便器100は、上側便器半体103における上側半体載置部111に対向する便座載置部104の裏面104b部分に上側半体載置部111に向かって壁状に張り出して上側半体載置部111上に直接載置される張出支持部105を備えているため、張出支持部105を含む上側便器半体103全体を成形し易くすることができる。また、この洋式便器100によれば、張出支持部105が上側半体載置部111上に直接載置されるように形成されているため、上側便器半体103の厚さが厚くなることを抑制できるとともに張出支持部105の形状のバリエーションも豊富になって形状および成形の自由度を広げることができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、各変形例の説明においては、上記実施形態と同様の部分については同じ符号を付して重複する説明は省略する。
例えば、上記実施形態においては、張出支持部105は、環状部105aと格子部105bとで構成した。しかし、張出支持部105は、図8に示すように、環状部105aのみで構成することができる。この場合、張出支持部105は、外側下垂部108の内側に向かって大きさが小さくなる複数の環状部105aを形成して構成することができる。また、環状部105aは、連続的に形成するほか、断続的に形成することもできる。
また、張出支持部105は、図9に示すように、格子部105bのみで構成することもできる。この場合、張出支持部105は、便座載置部104の裏面104bの全面に亘って格子部105bを同じ形成密度で構成することができる。また、張出支持部105は、図10および図11にそれぞれ示すように、洋式便器100の前後方向または左右方向などの一方向にのみ延びる壁状体で構成することもできる。
また、上記実施形態においては、張出支持部105は、平板の壁状に形成した。しかし、張出支持部105は、壁状以外の形状に形成することができる。例えば、張出支持部105は、図12に示すように、円筒などの筒状に形成できるとともに円柱などの柱状に形成することができる。そして、張出支持部105は、壁状と柱状とを組み合わせて構成することもできる。
また、上記実施形態においては、張出支持部105は、便座載置部104の裏面104bの全面に形成した。しかし、張出支持部105は、便座載置部104の裏面104bの一部に形成してもよい。例えば、張出支持部105は、図6に示すように、便座載置部104における少なくとも左右方向の最も張り出した部分SE(同部分の周辺を含む)に対応する裏面104b部分に形成することで、成人の使用者が便座101に着座した際における荷重に十分に耐えて使用者を安定的に支持することができる。
また、張出支持部105は、図6に示すように、便座載置部104における少なくとも前方の最も張り出した部分FE(同部分の周辺を含む)に対応する裏面104b部分に形成することで、成人未満の使用者が便座101に着座した際における脚または手からの荷重に十分に耐えて使用者を安定的に支持することができる。なお、便座載置部104における前方の最も張り出した部分には、同部分の周辺も含むものである。
また、上記実施形態においては、張出支持部105は、便座載置部104の裏面104b側から先端部に向かって厚さが薄くなるように形成した。これにより、張出支持部105は、裏面104b内が結露した場合に結露した水分が張出支持部105を伝って速やかに下方に落下させることができるとともに張出支持部105内の清掃を行い易くすることができる。また、この洋式便器100によれば、上側半体載置部111に密着した張出支持部105を剥がし易くすることができる。しかし、張出支持部105は、便座載置部104の裏面104b側から先端部に向かって厚さ一定または厚さが太くなるように形成することもできる。
また、上記実施形態においては、洋式便器100は、上側便器半体103が下側便器半体110に対して着脱自在に構成した。これにより、洋式便器100は、便座101の上げ下げによる張出支持部105の損傷を容易に確認することができる。しかし、洋式便器100は、上側便器半体103が下側便器半体110に対して着脱自在不能に固着して構成することもできる。この場合、洋式便器100は、凹状嵌合部108bと凸状突起112とで構成される連結具を省略して構成することができる(図8〜図12参照)。
また、上記実施形態においては、ボウル部107は、上側便器半体103に一体的に形成されている。しかし、ボウル部107は、下側便器半体110に一体的に形成されていれてもよいし、上側便器半体103および下側便器半体110とは独立した別体として構成されていてもよい。
また、上記実施形態においては、洋式便器100は、可搬型のユニットトイレ、すなわち、仮設トイレに設置した例について説明した。しかし、本発明に係る洋式便器100は、屋内に固定的に設置される洋式便器であってもよい。また、洋式便器100は、水洗方式でない便器としても実施できる。
FL…フラッパ、SE…便座載置部における左右方向の最も張り出した部分、FE…便座載置部における前方の最も張り出した部分、
100…洋式便器、101…便座、102…便蓋、103…上側便器半体、104…便座載置部、104a…内側下垂部、104b…裏面、105…張出支持部、105a…環状部、105b…格子部、106…吐水ノズル、107…ボウル部、107a…ボウル排出口、108…外側下垂部、108a…張出部、108b…凹状嵌合部、
110…下側便器半体、111…上側半体載置部、112…凸状突起、113…内側形成部、114…上側覆い部、115…中段部、116…下部排出口、117…外側形成部、118…背面開口部。
100…洋式便器、101…便座、102…便蓋、103…上側便器半体、104…便座載置部、104a…内側下垂部、104b…裏面、105…張出支持部、105a…環状部、105b…格子部、106…吐水ノズル、107…ボウル部、107a…ボウル排出口、108…外側下垂部、108a…張出部、108b…凹状嵌合部、
110…下側便器半体、111…上側半体載置部、112…凸状突起、113…内側形成部、114…上側覆い部、115…中段部、116…下部排出口、117…外側形成部、118…背面開口部。
Claims (6)
- 使用者が腰掛ける便座が載置される環状の便座載置部を有する上側便器半体と、
前記便座載置部が載置される環状の上側半体載置部を有して前記上側便器半体を下方から支持する下側便器半体とを備え、
前記上側便器半体は、
前記上側半体載置部に対向する前記便座載置部の裏面部分に前記上側半体載置部に向かって壁状または柱状に張り出して前記上側半体載置部上に載置される張出支持部を備えることを特徴とする洋式便器。 - 請求項1に記載した洋式便器において、
前記張出支持部は、
少なくとも前記便座載置部における左右の最も張り出した部分に対応する前記裏面部分にそれぞれ形成されていることを特徴とする洋式便器。 - 請求項1または請求項2に記載した洋式便器において、
前記張出支持部は、
少なくとも前記便座載置部における前方の最も張り出した部分に対応する前記裏面部分にそれぞれ形成されていることを特徴とする洋式便器。 - 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載した洋式便器において、
前記張出支持部は、格子状に形成されていることを特徴とする洋式便器。 - 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載した洋式便器において、
前記張出支持部は、
前記便座載置部の裏面部分側から先端部に向かって肉厚が薄く形成されていることを特徴とする洋式便器。 - 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載した洋式便器において、
前記上側便器半体は、
前記下側便器半体に対して着脱自在に取り付けられていることを特徴とする洋式便器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019127463A JP2021010676A (ja) | 2019-07-09 | 2019-07-09 | 洋式便器 |
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Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3153457U (ja) * | 2008-10-23 | 2009-09-10 | 株式会社イワキ | 非常用臨時水洗式トイレ |
JP2009287219A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 便器 |
-
2019
- 2019-07-09 JP JP2019127463A patent/JP2021010676A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009287219A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 便器 |
JP3153457U (ja) * | 2008-10-23 | 2009-09-10 | 株式会社イワキ | 非常用臨時水洗式トイレ |
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