JP2021010350A - カット前野菜用処理剤組成物 - Google Patents

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名子 秋冨
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淳也 花井
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Abstract

【課題】喫食サイズにカットする前に野菜に適用することで、カット野菜の殺菌、変色抑制など、カット野菜の品質を向上できるカット前野菜用処理剤組成物を提供する。【解決手段】下記(A)成分を0.1ppm以上500ppm以下、下記(B)成分を1ppm以上800ppm以下、及び水を含有する、カット前野菜用処理剤組成物。(A)成分:次亜塩素酸及びその塩、亜塩素酸及びその塩、オゾン、過酢酸及びその塩、並びにアルカリ金属水酸化物から選ばれる1種以上の成分(B)成分:グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及び分岐アルコールエチレンオキサイド付加物から選ばれる1種以上の成分【選択図】なし

Description

本発明は、カット野菜を製造する前に野菜に適用される、カット前野菜用処理剤組成物に関する。
最近、家庭での調理をより簡便にする目的から、カット野菜などすぐに調理できるような形態で青果物が販売される場合が増加している。また、このようなカット野菜などは、貯蔵時の変色や着色の課題、あるいは食中毒の発生を回避する目的から、次亜塩素酸を含有する殺菌水で処理することが行われる。
特許文献1には、カットされた野菜が包装容器に詰められた容器詰めカット野菜であって、製造後1日間温度0〜15℃で保存して包装容器から取り出したカット野菜の表面に付着している有機物の量が、該カット野菜50gを水500mLで浸漬洗浄することにより得られる洗浄水のCODとして40ppm以下であり、かつ該カット野菜の一般生菌数が1×10〜1×10CFU/gである、容器詰めカット野菜が開示されている。
特許文献2には、殺菌処理されたカット野菜が包装容器に詰められた容器詰めカット野菜の製造方法であって、原料野菜が、収穫後12時間以内に収穫時の切断面を殺菌液で殺菌処理を施したものであり、前記殺菌処理後、カット前及び/又はカット後にアルカリ殺菌液で殺菌処理を施す容器詰めカット野菜の製造方法が開示されている。
特許文献3には、殺菌処理されたカット野菜が包装容器に詰められた容器詰めカット野菜であって、原料野菜が、収穫後12時間以内に収穫時の切断面を殺菌液で殺菌処理を施したものであり、容器詰めカット野菜を温度0〜15℃で製造後1日間保存して包装容器から取り出したカット野菜の表面に付着している有機物の量が、該カット野菜50gを水500mLで浸漬洗浄することにより得られる洗浄水のCODとして40ppm以下である容器詰めカット野菜及びその製造方法が開示されている。
特許文献4には、殺菌処理されたカット野菜が包装容器に詰められた容器詰めカット野菜の製造方法において、原料野菜が、収穫後12時間以内に収穫時の切断面を殺菌液で殺菌処理を施したものであり、野菜を容器詰めする大きさにカットする前に殺菌液で殺菌処理を施す容器詰めカット野菜の製造方法が開示されている。
特許文献5には、脂肪酸残基の炭素数が6〜12であるショ糖脂肪酸エステルを含有してなるカット野菜用処理剤が開示されている。
国際公開第2013/179378号 特開2014−100101号公報 特開2013−243988号公報 特開2013−243987号公報 特開平5−328898号公報
従来のカット野菜の工業的製造方法としては、野菜の可食部を喫食サイズにカットしてから、洗浄処理を行い、電解次亜水等の次亜塩素酸水溶液を用いた殺菌処理を行うのが一般的であった。しかしながら、上記の製造方法や処理剤を用いて得られたカット野菜は、保存後におけるカット野菜に付着する生菌数の増殖やカットされた野菜の変色を十分に抑制できていないこと、更にこれらの処理中の泡立ちが少ない、泡消れがよいといった操作性も満たしながら処理するには課題があること、を本発明者らは見出した。
本発明は、喫食サイズにカットする前に野菜に適用することで、カット野菜の殺菌、変色抑制など、カット野菜の品質を向上でき、処理中の泡立ちが少ない、泡消れがよいといった操作性にも優れたカット前野菜用処理剤組成物を提供する。
本発明は、下記(A)成分を0.1ppm以上500ppm以下、下記(B)成分を1ppm以上800ppm以下、及び水を含有する、カット前野菜用処理剤組成物に関する。
(A)成分:次亜塩素酸及びその塩、亜塩素酸及びその塩、オゾン、過酢酸及びその塩、並びにアルカリ金属水酸化物から選ばれる1種以上の成分
(B)成分:グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及び分岐アルコールエチレンオキサイド付加物から選ばれる1種以上の成分
本発明によれば、喫食サイズにカットする前に野菜に適用することで、カット野菜の殺菌、変色抑制など、カット野菜の品質を向上でき、処理中の泡泡立ちが少ない、泡消れがよいといった操作性にも優れたカット前野菜用処理剤組成物が提供される。
本発明のカット前野菜用処理剤組成物が、保存後においてもカット野菜に付着する生菌数の増殖及びカット野菜の変色を抑制することができる理由は必ずしも定かではないが以下のように推定される。
本発明者らは、現在流通するカット野菜の菌の増殖や変色の原因が、カット野菜の表面に付着する菌だけではなく、カット野菜の道管等から内部に入った菌にも由来していることを見出した。製品のカット野菜の内部に存在する菌は、野菜のカット時、その後の殺菌洗浄やすすぎ時などに設備や洗浄水から野菜の道管等を経て侵入したものと考えられる。また、製品となったカット野菜表面や切断面に付着した菌が、保存時にカット野菜の内部に移動する場合もあると考えられる。実際、殺菌洗浄の後に水によるすすぎ時間が長くなればカット野菜の菌の増殖や変色がより進むことはしばしば見受けられる。本発明においては、カット野菜製造時及び製造後に製品のカット野菜内部へ侵入する菌に対してあらかじめカット前野菜に対して前処理を行い、菌が侵入する前に殺菌剤としても機能し得る(A)成分を野菜内に浸透させておくことにより、製品となるカット野菜の内部に入る菌を低減することができる。前処理として本発明のカット前野菜用処理剤組成物と野菜の切断面を接触させる事によって、(A)成分は単独でも野菜内に浸透することが期待できるが、本発明では、生産性や作業性の観点から殺菌効果を安定に得るために、特定の界面活性剤((B)成分)を共存することにより野菜内への水分の移動が速くなり、それに伴い(A)成分が野菜内部に均一に短時間で浸透することができたものと推定できる。更に、収穫された野菜の収穫時の切断/分離部分は、カットする前の野菜の流通過程で乾燥や野菜自身の分泌物質で道管を詰まらせていることがほとんどであるため、本発明のカット前野菜用処理剤組成物を用いるカット前処理には、新たな切断面を露出させた後、本発明のカット前野菜用処理剤組成物と野菜の新切断面を接触させる方がより効果が顕著となるものと考えられる。さらに本発明の組成物は、詳細は不明なるも特定の(B)成分を選択することにより、泡に起因する操作性をも著しく向上することが分かった。
尚、本発明の作用機構は、これらに制限されるものではない。
本発明のカット前野菜用処理剤組成物は、所定の(A)成分と(B)成分とを所定濃度で含有する。
(A)成分は、次亜塩素酸及びその塩、亜塩素酸及びその塩、オゾン、過酢酸及びその塩、並びにアルカリ金属水酸化物から選ばれる1種以上の成分である。
次亜塩素酸の塩は、アルカリ金属塩が挙げられ、入手容易性の観点から、ナトリウム塩が好ましい。
亜塩素酸の塩は、アルカリ金属塩が挙げられ、入手容易性の観点から、ナトリウム塩が好ましい。
過酢酸の塩は、アルカリ金属塩が挙げられ、入手容易性の観点から、ナトリウム塩が好ましい。
アルカリ金属水酸化物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられ、入手容易性の観点から、水酸化ナトリウムが好ましい。
(A)成分は、殺菌性、及び入手容易性の観点から、次亜塩素酸及びその塩から選ばれる1種以上の成分が好ましく、次亜塩素酸ナトリウムがより好ましい。
(B)成分は、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及び分岐アルコールエチレンオキサイド付加物から選ばれる1種以上の成分である。
(B)成分は、食品添加物でもあり食の安全性の観点、及びカット野菜の品質向上(殺菌性、保存後の外観の変色抑制)と操作性向上(泡に起因する操作性)の観点から、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上の成分が好ましい。
グリセリン脂肪酸エステルのHLB値は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは3以上、そして、好ましくは12以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは8以下である。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、具体的には、カプリル酸モノグリセリンモノエステル(炭素数8の飽和脂肪酸、HLB=7.2)、ラウリン酸モノグリセリンモノエステル(炭素数12の飽和脂肪酸、HLB=5.3)、オレイン酸モノグリセリンモノエステル(炭素数18の1価不飽和脂肪酸、HLB=3.5)などが挙げられる。
グリセリン脂肪酸エステルの平均エステル化度は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは0.8以上、より好ましくは1以上、そして、好ましくは3以下、より好ましくは1.5以下であり、更に好ましくは1、すなわちモノエステルである。
グリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸部分の炭素数は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは6以上、より好ましくは8以上、そして、好ましくは20以下、より好ましくは12以下、更に好ましくは10以下である。
ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸部分の炭素数は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは6以上、より好ましくは8以上、そして、好ましくは20以下、より好ましくは12以下、更に好ましくは10以下である。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、グリセリンの付加モル数が、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、2以上10以下が好ましい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLB値は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは12以上、そして、好ましくは18以下、より好ましくは16以下である。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、具体的には、カプリル酸ポリグリセリン(6)モノエステル(炭素数8の飽和脂肪酸、グリセリン平均付加モル数=6、HLB=13.0)、ラウリン酸ポリグリセリン(5)モノエステル(炭素数12の飽和脂肪酸。グリセリン平均付加モル数=5、HLB=15.8)、オレイン酸ポリグリセリン(10)モノエステル(炭素数18の1価不飽和脂肪酸、グリセリン平均付加モル数=10、HLB=15.0)などが挙げられる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの平均エステル化度は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは0.8以上、より好ましくは1以上、そして、好ましくは3以下、より好ましくは1.5以下であり、更に好ましくは1、すなわちモノエステルである。
ショ糖脂肪酸エステルは、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、脂肪酸の炭素数が8以上20以下が好ましい。
ショ糖脂肪酸エステルのHLB値は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは12以上、より好ましくは13以上、更に好ましくは14以上、そして、好ましくは18以下、より好ましくは17以下、更に好ましくは16以下である。
ショ糖脂肪酸エステルとしては、具体的には、ショ糖ラウリン酸モノエステル(炭素数12の飽和脂肪酸、HLB=約15)、ショ糖オレイン酸モノエステル(炭素数18の1価不飽和脂肪酸、HLB=約15)などが挙げられる。
ショ脂肪酸エステルの平均エステル化度は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは0.8以上、より好ましくは1以上、そして、好ましくは3以下、より好ましくは1.5以下であり、更に好ましくは1、すなわちモノエステルである。
ソルビタン脂肪酸エステルは、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、脂肪酸の炭素数が、好ましくは8以上、又、好ましくは20以下、より好ましくは18以下である。
ソルビタン脂肪酸エステルのHLB値は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、そして、好ましくは13以下、より好ましくは12以下、更に好ましくは11以下である。
ソルビタン脂肪酸エステルの平均エステル化度は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは0.8以上、より好ましくは1以上、そして、好ましくは3以下、より好ましくは1.5以下であり、更に好ましくは1、すなわちモノエステルである。
ソルビタン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸部分の炭素数は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは8以上、より好ましくは12以上、更に好ましくは16以上、そして、好ましくは20以下、より好ましくは18以下である。脂肪酸は、飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸であり、不飽和脂肪酸が好ましい。
ソルビタン脂肪酸エステルとしては、具体的には、ソルビタンモノカプリレート(炭素数8の飽和脂肪酸、HLB=9.6)、ソルビタンモノラウレート(炭素数12の飽和脂肪酸、HLB=8.6)、ソルビタンモノオレエート(炭素数18の1価不飽和脂肪酸、HLB=4.3)などが挙げられる。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、脂肪酸の炭素数が、好ましくは8以上、より好ましくは10以上、又、好ましくは20以下、より好ましくは14以下である。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのオキシエチレン基の平均付加モル数は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは15以上であり、25以下が好ましい。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのHLB値は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは8以上、より好ましくは9以上、そして、好ましくは19以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは17以下である。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、具体的には、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(炭素数12の飽和脂肪酸、エチレンオキサイド(以下EOという場合もある)平均付加モル数=20、HLB=16.7)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(炭素数18の飽和脂肪酸、EO平均付加モル数=20、HLB=14.9)、ポリオキシエチレン(6)ソルビタンモノオレエート(炭素数18の1価不飽和脂肪酸。EO平均付加モル数=6、HLB=10.0)などが挙げられる。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの平均エステル化度は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは0.8以上、より好ましくは1以上、そして、好ましくは3以下、より好ましくは1.5以下であり、更に好ましくは1、すなわちモノエステルである。
分岐アルコールエチレンオキサイド付加物の分岐アルコールは、好ましくは炭素数8以上、より好ましくは10以上、そして、好ましくは18以下、より好ましくは16以下の分岐アルコールが挙げられる。分岐アルコールは、1価アルコールが好ましい。
分岐アルコールエチレンオキサイド付加物のエチレンオキサイドの平均付加モル数は、好ましくは1以上、より好ましくは3以上、そして、好ましくは15以下、より好ましくは10以下である。
分岐アルコールエチレンオキサイド付加物のHLB値は、好ましくは6以上、より好ましくは7以上、そして、好ましくは17以下、より好ましくは15以下である。
なお、本発明では、分岐アルコールエチレンオキサイド付加物は、分岐鎖を有する化合物の割合が50質量%以上、好ましくは60質量%以上であるものをいう。従って、分岐アルコールエチレンオキサイド付加物は、本発明の効果を損なわない範囲で、直鎖アルコールエチレンオキサイド付加物を含んでいてもよい。
なお、(B)成分についてのHLB値は、グリフィンの方法による値である。
(B)成分は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上の成分が好ましく、グリセリン脂肪酸エステル及びソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上の成分がより好ましく、脂肪酸の炭素数が6以上18以下であるグリセリン脂肪酸エステル及び脂肪酸の炭素数が8以上18以下であり脂肪酸が飽和また不飽和の脂肪酸であるソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上の成分が更に好ましい。
本発明のカット前野菜用処理剤組成物は、殺菌性向上、及び保存後の変色抑制の観点から、(A)成分を1ppm以上、好ましくは5ppm以上、より好ましくは10ppm以上、そして、匂い及び外観への観点から500ppm以下、好ましくは250ppm以下含有する。なお、(A)成分が塩である場合は、その酸型の化合物に換算した量に基づいてこの含有量を算出する。後述の質量比など、(A)成分が関与する量比についても同様である。
また、本発明のカット前野菜用処理剤組成物が(A)成分として、次亜塩素酸及びその塩、並びに亜塩素酸及びその塩から選ばれる1種以上の成分を含有する場合、組成物中の有効塩素濃度は、殺菌性向上、及び保存後の変色抑制の観点から、好ましくは1ppm以上、より好ましくは5ppm以上、更に好ましくは10ppm以上、そして、匂い及び外観への観点から、好ましくは500ppm以下、より好ましくは250ppm以下である。
本発明のカット前野菜用処理剤組成物は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、(B)成分を1ppm以上、好ましくは5ppm以上、より好ましくは10ppm以上、そして、低泡の観点から、800ppm以下、好ましくは500ppm以下、より好ましくは150ppm以下含有する。
本発明のカット前野菜用処理剤組成物は、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比である(A)/(B)が、殺菌性向上の観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.15以上、より更に好ましくは0.2以上であり、そして、好ましくは100以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは10以下である。なお、本発明のカット前野菜用処理剤組成物が(A)成分として、次亜塩素酸及びその塩、並びに亜塩素酸及びその塩から選ばれる1種以上の成分を含有する場合、有効塩素濃度と(B)成分の含有量との質量比である、有効塩素濃度/(B)が前記(A)/(B)の範囲にあることが好ましい。
本発明のカット前野菜用処理剤組成物は、(A)成分、(B)成分以外の任意成分として、例えば、(B)成分以外の界面活性剤、キレート剤、防腐剤、溶剤、無機塩、及び有機酸などを本発明の効果を阻害しない範囲で含有することができる。
本発明のカット前野菜用処理剤組成物は、20℃でのpHが4以上13.5以下であってよい。例えば、殺菌性の観点からは、20℃でのpHが4.5以上、更に5以上、そして、13.5以下、更に11以下、更に10以下であってよい。
本発明のカット前野菜用処理剤組成物としては、液性が弱アルカリ性であるもの、具体的には、20℃のpHが8.0以上であるもの(以下、組成物(I)ともいう)が挙げられる。
また、本発明のカット前野菜用処理剤組成物としては、液性が中性ないし弱酸性であるもの、具体的には、20℃のpHが8.0未満であるもの(以下、組成物(II)ともいう)が挙げられる。
組成物(I)は、例えば、濃縮された次亜塩素酸塩水溶液を希釈して弱アルカリ性に調整して得た水溶液と、(B)成分とを混合して得ることができる。(B)成分の混合には、(B)成分を含有する水溶液を用いることができる。
組成物(I)は、殺菌性向上、及び保存後の変色抑制の観点から、20℃のpHが、好ましくは8.5以上、より好ましくは9.0以上、そして、好ましくは11.0以下、より好ましくは10.5以下である。
また、組成物(II)は、例えば、食塩水又は塩酸を電気分解して次亜塩素酸を発生させ、中性から弱酸性領域の液体として得た、次亜塩素酸を含有する水溶液と、(B)成分とを混合して得ることができる。次亜塩素酸を含有する前記水溶液は、電解水、微酸性電解水などとして入手できる。また、(B)成分の混合には、(B)成分を含有する水溶液を用いることができる。
組成物(II)は、殺菌性向上、及び保存後の変色抑制の観点から、20℃のpHが、好ましくは4.0以上、より好ましくは4.5以上、そして、好ましくは7.5以下、より好ましくは7.0以下である。
組成物(I)及び組成物(II)のpHを調整する場合には、例えば、塩酸等の無機酸、酢酸等の有機酸、及び水酸化ナトリウム等の無機アルカリ剤を用いて行ってよい。
組成物(I)は、(A)成分を、殺菌性向上及び保存後の変色抑制の観点から、好ましくは10ppm以上、より好ましくは50ppm以上、そして、匂い及び外観への影響の観点から、好ましくは500ppm以下、より好ましくは250ppm以下含有する。組成物(I)は、(A)成分をこの範囲で含有し、(A)/(B)質量比が、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは100以下、より好ましくは40以下、そして、好ましくは0.2以上、より好ましくは1以上の範囲となることが好ましい。なお、組成物(I)が(A)成分として、次亜塩素酸及びその塩、並びに亜塩素酸及びその塩から選ばれる1種以上の成分を含有する場合、有効塩素濃度は前記(A)成分の含有量の範囲が好ましく、また、有効塩素濃度/(B)の質量比は前記(A)/(B)の範囲が好ましい。
組成物(II)は、(A)成分を、殺菌性向上及び保存後の変色抑制の観点から、好ましくは0.1ppm以上、より好ましくは0.5ppm以上、更に好ましくは1ppm以上、より更に好ましくは2ppm以上、より更に好ましくは5ppm以上、そして、匂い及び外観への影響の観点から、好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下、更に好ましくは30ppm以下、より更に好ましくは25ppm以下含有する。組成物(II)は、(A)成分をこの範囲で含有し、(A)/(B)質量比が、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは3以下、そして、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.15以上の範囲となることが好ましい。なお、組成物(II)が(A)成分として、次亜塩素酸及びその塩、並びに亜塩素酸及びその塩から選ばれる1種以上の成分を含有する場合、有効塩素濃度は前記(A)成分の含有量の範囲が好ましく、また、有効塩素濃度/(B)の質量比は前記(A)/(B)の範囲が好ましい。
本発明のカット前野菜用処理剤組成物は、(A)成分、(B)成分、及び水を配合してなるカット前野菜用処理剤組成物であって、(A)成分の配合量が配合成分の全量を基準として0.1ppm以上500ppm以下、(B)成分の配合量が配合成分の全量を基準として1ppm以上800ppm以下である、カット前野菜用処理剤組成物であってよい。
本発明により、(A)成分、(B)成分、及び水を混合するカット前野菜用処理剤組成物の製造方法であって、(A)成分の混合量が混合成分の全量を基準として0.1ppm以上500ppm以下、(B)成分の混合量が混合成分の全量を基準として1ppm以上800ppm以下である、カット前野菜用処理剤組成物の製造方法を提供できる。この製造方法には、本発明のカット前野菜用処理剤組成物で述べた事項を適宜適用することができる。また、例えば本発明のカット前野菜用処理剤組成物における含有量は混合量に置き換えることができる。
本発明のカット前野菜用処理剤組成物は、カット野菜を製造するための野菜に対して、カットする前に適用される。すなわち、本発明のカット前野菜用処理剤組成物は、カット野菜を製造するための原料となる野菜に適用される。従来、カットした後の野菜に対して殺菌剤や界面活性剤などを含む処理液を適用することはあったが、本発明は、カットする前の野菜に適用されるものである。カットする前の野菜に適用される本発明の組成物も、(A)成分の含有量、(B)成分の含有量、及び有効塩素濃度が前記範囲にあることが好ましい。
カット野菜は、例えば、収穫された野菜から外葉、芯などの非可食部分を取り除き、喫食サイズ、すなわち喫食に適した大きさ、形状にカットして製造される。その過程で、洗浄、すすぎ、殺菌、脱水などの処理が必要に応じて行われる。
本発明のカット前野菜用処理剤組成物は、喫食サイズにカットされる前の野菜に接触させて使用する。その際、本発明のカット前野菜用処理剤組成物は、野菜の、収穫時の分離部分を含む部分に接触させることが好ましい。本発明のカット前野菜用処理剤組成物を接触させる前に、野菜を、収穫時の分離部分の近傍で切除して、新たな分離面を露出させ、その新たな分離面に本発明の組成物を接触させてもよい。
本発明のカット前野菜用処理剤組成物の対象となる野菜としては、葉茎菜、果菜、根菜等が挙げられる。より具体的には、キャベツ、レタス、白菜、サラダ菜、グリーンリーフ、サニーレタス、ホウレン草、ミズナ、小松菜、春菊、玉葱から選ばれる1種以上の葉茎菜、ピーマン、キュウリ、トマト等の果菜、大根、人参、里芋等の根菜、が挙げられ、本発明の野菜としては、流通時間や温度の適用範囲を広げる観点から、キャベツ、レタス、白菜、サラダ菜、グリーンリーフ、サニーレタス、ホウレン草、ミズナ、小松菜、春菊、及び玉葱から選ばれる1種以上の葉茎菜が好ましい。
本発明のカット前野菜用処理剤組成物は、カット前の野菜に対して、殺菌性向上、保存後の変色抑制、及び泡に起因する操作性の観点から、0.0001以上1000以下の量(質量比)で適用することが好ましい。更に、同様の観点から、0.001以上1000以下で適用することが好ましい。
[(B)成分又は(B’)成分の濃厚水溶液の調製]
下記に示す(B)成分又は(B’)成分とイオン交換水とを混合して、(B)成分又は(B’)成分の濃度が、表中の濃度の4倍である濃厚水溶液を調製した。表の組成物の調製にはこの濃厚水溶液(以下、(B)成分水溶液母液ともいう)を用いた。
<(B)成分>
・C8モノGly:カプリル酸モノグリセリンモノエステル「サンソフトNo.700H」(太陽化学(株)製、炭素数8の飽和脂肪酸、HLB=7.2(カタログ値))
・C8モノGly(6):カプリル酸ポリグリセリン(6)モノエステル「サンソフトQ−8C−C」(太陽化学(株)製、炭素数8の飽和脂肪酸、グリセリン平均付加モル数=6、HLB=13.0(カタログ値))
・C12モノGly:ラウリン酸モノグリセリンモノエステル「サンソフトNo.750H」(太陽化学(株)製、炭素数12の飽和脂肪酸、グリセリン平均付加モル数=5、HLB=15.8(カタログ値))
・OleモノGly:オレイン酸モノグリセリンモノエステル「エキセルO−95N」(花王(株)製、炭素数18の1価不飽和脂肪酸、HLB=3.5)
・C8Span:ソルビタンモノカプリレート「食添ノニオンCP−08R」(日油(株)製、炭素数8の飽和脂肪酸、HLB=9.6(カタログ値))
・OleSpan:ソルビタンモノオレエート「エマゾールO−10V」(花王(株)製、炭素数18の1価不飽和脂肪酸、HLB=4.3)
・C12Tween20:ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート「エマゾールL−120V」(花王(株)製、炭素数12の飽和脂肪酸、EO平均付加モル数=20、HLB=16.7)
・C12ショ糖:ショ糖ラウリン酸モノエステル「リョートーシュガーエステルLWA−1570」(三菱ケミカルフーズ(株)製、炭素数12の飽和脂肪酸、HLB=約15(カタログ値))
・Oleショ糖:ショ糖オレイン酸モノエステル「リョートーシュガーエステルOWA−1570」(三菱ケミカルフーズ(株)製、炭素数18の1価不飽和脂肪酸、HLB=約15(カタログ値))
・分岐C12POE(7モル):ポリオキシエチレン(7)アルキルエーテル「エマルゲン507」(花王(株)製、アルキル基はC12、C13の直鎖及び分岐鎖のアルキル基、アルキル鎖長比:C12/C13=50/50(質量比)、アルキル基の分岐鎖/直鎖の比率:分岐/直鎖=65/35(質量比)、EO平均付加モル数=7、HLB=12.7)
<(B’)成分>
・C12POE(5モル):ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル「エマルゲン106」(花王(株)製、EO平均付加モル数=5)
・C12AS:ラウリル硫酸ナトリウム「エマール0」(花王(株)製)
[実施例1及び比較例1]
以下の方法で表に示すカット前野菜用処理剤組成物を調製し、以下の評価を行った。結果を表に示す。
なお、表中、次亜塩素酸塩Naのppmは次亜塩素酸としてのppmである。
<カット前野菜用処理剤組成物の調製>
(1)実施例1−1〜1−9、1−11〜1−13、比較例1−1、1−3、1−4、1−6の組成物
水道水(pH7.5、硬度2.1°dH)を原料として、ピュアスター ミュークリーンII(微酸性電解水生成装置、森永乳業(株)製)を用いて次亜塩素酸を含有する電解次亜水を得た。この電解次亜水は(A)成分の次亜塩素酸の濃度として20ppmであった。この電解次亜水と(B)成分水溶液母液とを混合することで、表のとおりの組成物(残部は水)を調製した(質量比:電解次亜水/(B)成分水溶液母液=3/1)。尚、(B)成分水溶液母液の濃度はそれぞれ混合後に表の濃度になるよう設定したものを用いた(実施例1−1〜1−9、1−13は80ppm、実施例1−11、1−12は400ppm、比較例1−1は0ppm、1−3、1−4は80ppm、比較例1−6は4000ppmであった)。各組成物の温度は20℃に調整した。
(2)実施例1−10、比較例1−5の組成物
次亜塩素酸Naの水溶液(「ヒシクリンS」(小厚化成(株)製)をイオン交換水で希釈して、実施例1−10は次亜塩素酸Naの濃度が次亜塩素酸の濃度として266ppm、比較例1−5は次亜塩素酸Naの濃度が次亜塩素酸の濃度として1333ppmである次亜塩素酸Na希釈液を調製した。この次亜塩素酸Na希釈液と(B)成分水溶液母液とを混合することで、表のとおりの組成物(残部は水)を調製した(実施例1−10、比較例1−5 質量比:次亜塩素酸Na水溶液/(B)成分水溶液母液=3/1)。尚、用いた(B)成分水溶液母液の濃度は、80ppmであった。各組成物の温度は20℃に調整した。
(3)比較例1−2の組成物
イオン交換水と(B)成分水溶液母液とを混合することで、表のとおりの組成物(残部は水)を調製した(質量比:イオン交換水/B成分水溶液母液=3/1)。各組成物の温度は20℃に調整した。尚、用いた(B)成分水溶液母液の濃度は、80ppmであった。
<処理方法>
収穫されたレタスの非可食部分である外葉を数枚除去した。収穫時に芯部に形成された分離部分を含む近傍部分を包丁で切除して、芯部に新たな分離面を露出させた。次に、30リットル寸胴鍋(SUS製)に、各組成物を13リットル入れ、芯部に新たな分離面を露出させたレタスをホール状態で5玉(約1.3kg)入れ、レタスの芯部に形成された新たな分離面に各組成物が接触するようにし、錘を乗せた蓋をして5分間レタスを浸漬させた(カット前処理)。浸漬後、レタスを包丁で4分割にカットし、芯部を除き、フードスライサー(ECD−702(株)エムラ販売製)で約3cm角にカットした。カットしたレタス1.3kgを、80リットルの各組成物が入った100L寸胴鍋(SUS製)に入れ、バブリング操作(60リットル/分の割合でエアー噴射する操作)を5分間行い(カット後処理)、ザルを用いて洗浄したレタスを引き上げた。洗浄したレタスを、すすぎ水が75リットル入ったポリプロピレン製90リットルバケツに3秒間浸し、ザルを用いてレタスを引き上げることによりすすぎを行った。すすぎの水には、水道水(pH7.5、硬度2.1°dH、20℃)を使用した。すすぎ後、食品用高速脱水機(TDS−FZ(株)エムラ販売製)を用いてレタスを30秒間脱水した。
脱水したレタスを20g秤量し、チャック付ポリ袋(ユニパックH−4、(株)生産日本社製)に入れ、10℃で3日間保存した。
<生菌数の測定>
保存前と3日間保存後のレタスをそれぞれ10g秤量し、ストマッカー用検体袋(サニスペック フィルター付 テストバック、アズワン株式会社)に入れ、10gの生理食塩水を添加して、ホモジナイザ(SH−II M、株式会社エルメックス)を用いて60秒間破砕処理を行い、抽出液を採取した。その後、寒天平板表面塗抹法により標準寒天培地に播種し、37℃において48時間培養後に生菌数を測定した。また基準として、収穫されたレタスの非可食部分である外葉を数枚除去し、芯部を除き、包丁で3cm角にカットしただけのレタス(基準カットレタスともいう)の生菌数についても上記と同様の方法で測定した。
それぞれ得られた生菌数の値と前記基準カットレタスの生菌数の値との差を一般生菌数として表に示す。一般生菌数は、基準カットレタスとの差であり、その値がマイナス値で、且つより小さくなる方(絶対値が大きくなる)が、生菌数の増殖抑制の点で好ましい。基準カットレタスの生菌数の絶対値は、保存前で4.8〜5.9(log cfu/g)である。
<レタスの外観(変色)評価>
3日間保存後のレタスの変色具合を目視観察し、下記の基準で評価した。結果を表1に示す。この評価では、評価点が2以上であることが好ましい。尚、評価点は、野菜の鮮度に関する研究を5年以上行っている3名の研究員が下記の基準で点数をつけ平均値を四捨五入した値である。
5:変色が全く無かった。
4:変色(ピンク)していた。
3:変色(赤)していた。
2:変色(褐色)していた。
1:腐敗していた。
<泡立ち評価>
カット後処理のバブリング操作時の泡立ちについて、下記の基準で評価した。結果を表に併記する。尚、評価点は、野菜の鮮度に関する研究を5年以上行っている3名の研究員が下記の基準で点数をつけ平均値を四捨五入した値である。この評価では、評価点が2以下であることが好ましい。
1:ほとんど泡立たない(5分間のバブリング操作中に、100L寸胴鍋の液面で泡がない部分が半分以上存在し、かつ100L寸胴鍋から泡が溢れることもない)
2:やや泡立つ(5分間のバブリング操作中に、100L寸胴鍋の液面で泡のない部分が半分を超えず、かつ100L寸胴鍋から泡が溢れることもない)
3:泡立つ(5分間のバブリング操作中に、100L寸胴鍋の液面で泡のない部分が半分を超えないか、又は、100L寸胴鍋から泡が溢れる)
<泡切れ評価>
すすぎに用いた後の微酸性電解水の泡切れについて、レタスをすすいだ直後の泡の状態を下記の基準で評価した。結果を表に併記する。尚、評価点は、野菜の鮮度に関する研究を5年以上行っている3名の研究員が下記の基準で点数をつけ平均値を四捨五入した値である。この評価では、評価点が2以下であることが好ましい。
1:泡切れがよい(すすぎ直後の90リットルバケツの液面で泡がない部分が、95%以上存在する)
2:やや泡切れが悪い(すすぎ直後の90リットルバケツの液面で泡がない部分が、10%以上95%未満存在する)
3:泡切れが悪い(すすぎ直後の90リットルバケツの液面で泡がない部分が、10%95%未満しか存在しない)
Figure 2021010350

Claims (6)

  1. 下記(A)成分を0.1ppm以上500ppm以下、下記(B)成分を1ppm以上800ppm以下、及び水を含有する、カット前野菜用処理剤組成物。
    (A)成分:次亜塩素酸及びその塩、亜塩素酸及びその塩、オゾン、過酢酸及びその塩、並びにアルカリ金属水酸化物から選ばれる1種以上の成分
    (B)成分:グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及び分岐アルコールエチレンオキサイド付加物から選ばれる1種以上の成分
  2. (A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比である(A)/(B)が、0.01以上100以下である、請求項1記載のカット前野菜用処理剤組成物。
  3. 20℃でのpHが4以上13.5以下である、請求項1又は2に記載のカット前野菜用処理剤組成物。
  4. 野菜が、キャベツ、レタス、白菜、サラダ菜、グリーンリーフ、サニーレタス、ホウレン草、ミズナ、小松菜、春菊、及び玉葱から選ばれる1種以上の葉茎菜である、請求項1〜3の何れか1項記載のカット前野菜用処理剤組成物。
  5. 野菜の変色防止処理用である、請求項1〜4の何れか1項記載のカット前野菜用処理剤組成物。
  6. 野菜の殺菌処理用である、請求項1〜5の何れか1項記載のカット前野菜用処理剤組成物。
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