JP2021007924A - 鉄道車両内空調ダクト清掃用エアーロボットシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】客車車輛における狭隘な空調ダクト内に適用可能であり、清掃時にダクト内装材等を破壊することなく、高速車輛ダクト内の比重の高い堆積した塵埃を破砕・剥離清掃し得る鉄道車両内空調ダクト清掃用エアーロボットシステムを提供する。【解決手段】車輛空調ダクトD内に付着堆積した比重の高い塵埃等を剥離清掃するエアーロボットと、破砕・剥離吸引するサイクロン集塵機21と中・高性能フィルター内蔵の直動モータファンを具備した集塵機22とからなり、サイクロン集塵機は、空調ダクト内を高負圧にして剥離した塵埃等を吸引し、エアーロボットは、自在に屈曲し得る材料から形成し、7気圧の圧縮空気に対応可能な薄くて軽いエアーホース18からのエアーによって回転する回転ブラシ40を有し、エアーを後方に噴出させることにより前進するように構成し、車輛ダクト内の比重の高い堆積した塵埃を破砕・剥離清掃する。【選択図】図1
Description
この発明は、鉄道車両の空調ダクトに堆積している塵埃を除去する、鉄道車両内空調ダクト清掃用エアーロボットシステムに関する。
公共交通機関である鉄道車両には、運行上の規定があり、客車屋上部に空調機が設置されている。客車上部天井内に設置されている空調ダクトは、高さ約100mm、幅約250mmの狭隘な空間となっている。その上内部には、保温剤或いは空調給気時の消音材(以下、「内装材等」という。)が貼付されている。これらは、約3mm〜10mmの厚さを有しているため、空調ダクト内の実寸法は、高さ約80mm〜94mm、幅約230mm〜244mmと更に狭隘な空間となっている。この狭隘なダクト内に堆積している、比較的比重の重い塵埃を内装材等を破壊させずに、仮設の集塵機内に回収することが強く求められている。
また、高速鉄道の空調機は、客車中央床下に左右2基設置され、左右2本合わせて4本の主管ダクトが配管され、客室窓側前後座席中間の壁面内に、床下主管ダクトから立ち上がった荷物棚下方の吹き出し口から、客室内に給気されている。床下の主管ダクトは、高さ約150mm〜2000mm、幅約800mm〜1000mmの厚さを有し、断熱消音材が外装されている。ダクト内は、通勤車両より比重が高く、高性能エアーフィルターを通過した極めて粒子の小さい塵埃が、固着・堆積している。
従来のダクト内清掃工法として、(a)空調ダクトに吹き流し状の清掃具を送り込み、送風機からの空気流により清掃する方法、(b) 空調ダクト内に多数の穿孔を行い、該穿孔部から掃除機のホースを挿入し、人力で清掃する方法、(c)空調ダクト内を所定の間隔で穿孔し、該穿孔部にバルブ状の器具を取り付け、そこに挿入したホースを不規則に移動させることにより塵埃を剥離し、これを吸引除去する方法、(d)空調ダクト内に、高圧エアー回転ブラシを備える電動台車を挿入して清掃する方法、等が知られている。
しかしながら、このような従来のダクト清掃システムを使用し、高圧エアー噴射させることにより客車車両の空調ダクトを清掃すると、空調ダクトが狭隘であるため、ダクト内部の内装材等を破損・剥離させることから、清掃だけでなく機材の搬入すら不可能であった。
この発明は、このような問題点を解消するためになされたものであり、客車車輛における狭隘な空調ダクト内に適用可能であり、清掃時にダクト内装材等を破壊することなく、高速車輛ダクト内の比重の高い堆積した塵埃を破砕・剥離清掃し得る鉄道車両内空調ダクト清掃用エアーロボットシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の構成は、車輛空調ダクト内に付着堆積した比重の高い塵埃等を剥離清掃するエアーロボットと、破砕・剥離吸引するサイクロン集塵機と中・高性能フィルター内蔵の直動モータファンとを具備した集塵機とからなり、前記サイクロン集塵機は、空調ダクトに接続し、前記集塵機は、排気用蛇腹ダクトで前記サイクロン集塵機と連結し、前記空調ダクト内を高負圧にして剥離した塵埃等を吸引し、前記エアーロボットは、自在に屈曲し得る材料から形成し、7気圧の圧縮空気に対応可能な薄くて軽いエアーホースからのエアーによって回転する清掃用回転ブラシを有し、該エアーを後方に噴出させることにより前進するように構成したことを特徴とする。
前記清掃用回転ブラシは、湾曲可能な接続管を備えているのが好ましい(請求項2)。空調ダクト内壁面に接続管が接触した場合でも、その位置を直ちに修正可能であり、内装材等を損傷することなく、効果的に清掃作業を継続することができるからである。
前記接続管には、ナイロン製繊維を内装するのが好ましい(請求項3)。該ナイロン製繊維は、直線状態に復元可能であることから、その復元力により、駆動ヘッドの進行方向に向けて適切な位置に戻ることができるからである。
前記集塵機のエアーホースを、空調機側のフィルターボックスに架設し、作動させることにより、前記空調ダクト内を高負圧にするのが好ましい(請求項4)。
前記圧縮空気は、約20%の水を含む圧縮空気を水抜きして乾燥させ、ドライエアーとしたものを使用するのが好ましい(請求項5)。
前記エアーホースの先端に、直接若しくは連結具を介してパイプを接続し、該パイプに軸受けを介して先端ブラシを取着した回転体を回動自在に嵌合させ、前記パイプに形成した貫通孔から噴出したエアーが、前記回転体の内面に固定した羽根車に当たり、前記回転体の後方の貫通孔から逆噴射するように形成し、前記回転体を前進及び回転可能に構成するのが好ましい(請求項6)。
前記連結具に車輪を接続し、前記回転体を前進・回転及び飛び跳ね可能に構成するのが好ましい(請求項7)。
前記ダクト内の塵埃等を剥離・清掃するエアーロボットでダクト内を清掃後、ダクト内に残留する少量の塵埃を回収するエアーロボットを具備し、該エアーロボットを、エアーホース連結具を介して、エアーを後方に逆噴射するノズルを連結し、前記連結具に車輪を連結してエアーの逆噴射力で前記ノズルを前進及び飛び跳ね可能に構成するのが好ましい(請求項8)。
前記各清掃用ブラシにおける駆動ヘッド部は、回転方向を自在に制御可能とするのが好適である(請求項9)。本発明によれば、複数本の清掃用ブラシを備えることにより、更に効率的に清掃作業を行うことができる(請求項10)。
本発明によれば、狭隘な客車車輛の空調ダクトに適用可能であり、清掃時に内装材等の破損を防止することができる清掃効果に優れた客車車輛空調ダクト清掃システムを提供することができる。特に、本発明を利用することにより、長年の客車車輛の運行により空調ダクト内に堆積した塵埃を清掃除去し、清浄な調和空気を客室内に居給することができるため、利用者に快適な車輛空間を提供することが可能となる。
また本発明によれば、高速車輛の空調ダクトは、客室床下に設置され、ダクト外面に断熱・消音材が外装され、比重の高い塵埃は、ダクト内面に固着するが、その固着塵埃を、超鋼鉄線ブラシで破砕し、清掃除去し、清浄な調和空気を客室内に供給することができるため、利用者に快適な車輛空間を提供することができる。
1・・・・・客車車両用空調ダクト清掃システム
2・・・・・客車車両用空調ダクト清掃システム
11・・・・空気圧縮機(空気圧縮装置)
18・・・・給気ホース(吸気管)
21・・・・サイクロン集塵機
30・・・・清掃装置
35・・・・連結体
40・・・・清掃用ブラシ
45・・・・接続管
46・・・・外側筒部
47・・・・ピアノ線(弾性線状体)
3,3´・・折曲部の裏面
51・・・・ブラシ体
60・・・・エアーモータ
3,3´・・折曲部の裏面
D・・・・・空調ダクト
D1・・・・・高速ダクト車輛
2・・・・・客車車両用空調ダクト清掃システム
11・・・・空気圧縮機(空気圧縮装置)
18・・・・給気ホース(吸気管)
21・・・・サイクロン集塵機
30・・・・清掃装置
35・・・・連結体
40・・・・清掃用ブラシ
45・・・・接続管
46・・・・外側筒部
47・・・・ピアノ線(弾性線状体)
3,3´・・折曲部の裏面
51・・・・ブラシ体
60・・・・エアーモータ
3,3´・・折曲部の裏面
D・・・・・空調ダクト
D1・・・・・高速ダクト車輛
次に、鉄道車輛と高速鉄道の空調ダクトを清掃する為の本発明の客車清掃システムを通勤車輛の実施形態と高速車輛の実施形態に分別して詳細に説明する。
(鉄道車輛の実施例)
まず、清掃する鉄道車輛Tの空調ダクトについて説明する。
図1に示すように、鉄道車輛Tには、天井部に空調ダクトDが設けられ、空調機Nとシロッコファンを具備している。
まず、清掃する鉄道車輛Tの空調ダクトについて説明する。
図1に示すように、鉄道車輛Tには、天井部に空調ダクトDが設けられ、空調機Nとシロッコファンを具備している。
シロッコファンは、車輛方向の中央部にあり、このシロッコファンの下には、正方形のフィルターボックスがあり、前後に4個の空調ダクトが、左右両方向に4本延在している。また空調機Nは、鉄道車輛Tの屋上部に突設されている。この空調機Nにより調温された調和空気が、フィルターを通過して空調ダクトDに供給され、該空調ダクトD側面の複数個所に設けられている吹き出孔D1,D2から、適温の空気が客室Kに導風されるようになっている。
(1)本空調ダクト清掃システムの構成
(全体の構成)
本空調ダクト清掃システム1は、図1に示すように、清掃装置30と、空気圧縮機(空気圧縮装置)11と、圧縮空気タンク(水抜きタンク)12と、サイクロン集塵機(集塵装置)21と、フィルター及び吸引機を内蔵したフィルター強力集塵機(集塵装置及び吸引装置)22とを主要部として構成されている。
(全体の構成)
本空調ダクト清掃システム1は、図1に示すように、清掃装置30と、空気圧縮機(空気圧縮装置)11と、圧縮空気タンク(水抜きタンク)12と、サイクロン集塵機(集塵装置)21と、フィルター及び吸引機を内蔵したフィルター強力集塵機(集塵装置及び吸引装置)22とを主要部として構成されている。
空気圧縮機11は、第1エアーホース(給気管)16を介して、空気圧縮機11から供給されてきた圧縮空気を貯留するための圧縮空気タンク12と接続している。圧縮空気タンク12の排出部には、オイルフィルター13を介して、第2エアーホース17が接続されている。この第2エアーホース17は、ホースドラム14に接続されており、給気ホース(給気管)18を介して、乾燥空気を清掃装置30に供給できるようになっている。
また空調ダクトDは、吸引大口径の吸引管26を介して、サイクロン集塵機21と接続している。サイクロン集塵機21は、排気管27を介して、フィルター式強力集塵機22と接続している。このフィルター式強力集塵機22には、吸気口側から順に中性能フィルタ−と高性能フィルタ−(いずれも図示しない)が、設けられている。該構成により、空調ダクトD内の空気を、各吸引管26,27を介して、外部に吸引することにより、サイクロン集塵機21で大塵芥を除去し、フィルター式強力集塵機22で、緻密な粉塵を除去できるようになっている。
(清掃装置)
図2に示すように、清掃装置30は、2本の清掃用ブラシ40と、該2本の清掃用ブラシ40を給気ホースに接続するための連結対35とを具備している。後に詳述するが、清掃用ブラシ40は、駆動ヘッド部50と、該駆動ヘッド部50に圧縮空気を供給するための可撓性を有する接続管45とを具備している。
図2に示すように、清掃装置30は、2本の清掃用ブラシ40と、該2本の清掃用ブラシ40を給気ホースに接続するための連結対35とを具備している。後に詳述するが、清掃用ブラシ40は、駆動ヘッド部50と、該駆動ヘッド部50に圧縮空気を供給するための可撓性を有する接続管45とを具備している。
前記したとおり、第2エアーホース17の一端部が接続されているホースドラム14は、給気ホース18の一端部と接続されており、第2エアーホース17と給気ホース18とが連通している。給気ホース18は、ホースドラム14に捲回されており、駆動ヘッド部50の前進に伴い、前記給気ホース18が巻き戻され、清掃用ブラシ40の駆動ヘッド部50が後進できるようになっている。
尚、給気ホース18及び接続管45は、内径約23mmであり、4気圧〜7気圧程度の圧力に耐えられ、柔軟性に富む可撓性の合成樹脂で形成された専用ホースであり、少なくとも鉄道車輛Tの全長の長さを有している。
給気ホース18の他端部は、Y字状に形成された連結体35の基端部と接続している。また連結体35の2つの先端部は、各接続管45の一端部と接続することにより、給気ホース18から分岐して各清掃用ブラシ40の各接続管40が連通する。更に、駆動ヘッド部50のエアーモータの給気口(図示せず)は、前記接続管45の他端部に挿設されている。
連結体35は、清掃用ブラシ40が空調ダクトDの底面等と接触するのを防止するためと、清掃用ブラシ40が空調ダクトD内の移動を円滑に行うことができるように、台車37に載置されている。この台車37は、空調ダクトDの幅方向に設けられた車輛の両側に、一対の移動補助用の車輪37aが設けられており、円滑に移動可能となっている。
また詳細な説明は省略するが、図3に示すように、駆動ヘッド部50は、公知の構造である内装されているエアモータ60により、回動自在となっている。尚、駆動ヘッド部50は、空気圧縮機11から供給される圧縮空気で回動すると共に、後端部の噴出孔50bから噴出される圧縮空気(以下、「噴出圧縮空気」という。)によって推進力を得ることにより、接続管45の基端部を起点として、上下左右に揺動することが可能となっている。
前記駆動ヘッド部50の前面には、複数本のブラシ体51が、放射状に設置されている。尚、駆動ヘッド部50は、各ブラシ体51によって、空調ダクトDの幅方向の全体を一度に清掃できる程度の寸法に形成されている。
平面視で左右の各駆動ヘッド部50は、互いに水平方向に離間する向きであり、その回転方向が異なる方向(一方が時計回り、他方が反時計回り)になるように、制御可能となっている。尚、空調ダクトDの内装材を破損しないためには、エアーモータ60の回転数は、駆動源である圧縮空気の供給を制御することや、遊星歯車装置(図示せず)を利用して減速することで、500rpm〜800rpmとするのが好適である。
図5表示の接続管45は、中空の外側筒部46とピアノ線(弾性線状体)とから構成されている。外側筒部46は、所定の軟らかさ(内装材を損傷しない程度の軟度)を有する柔軟性を有する樹脂製ホースであり、屈曲可能に形成されている。また、外側筒部46の中空部には、長手方向にピアノ線47が挿通されている。ピアノ線47の両端部は、伸縮自在に捲回され、接続管45の基端部(連結体46の接続部)を起点として、駆動ヘッド部50が揺動自在となっていると共に、ピアノ線47の復元力により、接続管45が直線状態に復元可能となっている。
(本空調ダクト清掃システムの使用方法)
次に、本空調ダク清掃システムを、図1に基づいて説明する。
次に、本空調ダク清掃システムを、図1に基づいて説明する。
まず、空調整備時に、空調機を取り外し、清掃装置30を、フィルターボックスのダクト内部に挿入する。次いで、空気圧縮機11、サイクロン集塵機21、フィルター内蔵式強力集塵機22を動作させる。
空気圧縮機11から供給された高圧の圧縮空気は、圧縮空気タンク12及びオイルフィルター13で、水及び機械油が除去されて乾燥圧縮空気となり、吸気ホース18及び接続管45を通り、清掃用ブラシ40の駆動ヘッド部50に供給される。この時、圧縮空気の供給量を適切に設定することによって、駆動ヘッド部50の回転数が、空調ダクトDの内装材等を損傷しない回転数となるように、その調整を行う。
そして、上記駆動ヘッド部50は、噴出圧縮空気の逆噴射力で推進し、空調ダクトDの内部を不規則に運動する。また、エアーモータ60の動作により、各駆動ヘッド部50のブラシ体51が回転し、空調ダクトDの壁面をブラッシングすることによって、塵埃を剥離させると共に、噴出圧縮空気によって生じた乱気流によって、剥離が促進される。
上記作用によって剥離した塵埃は、噴出圧縮空気によって、駆動ヘッド部50の進行方向に対して後方に送られる。フィルター式強力集塵機22の動作によって、空調ダクトD内が減圧にされていることから、後方に送られた塵埃は、第1吸引管26及び第2吸引管を通して、サイクロン集塵機21及びフィルター式強力集塵機22のブラシ体の順に送られる。そして、サイクロン集塵機21で比重の高い塵埃と大塵埃が除去され、フィルター式強力集塵機22で緻密な粉塵が除去される。
尚、清掃終了後には、給気ホース18は巻き戻し、清掃装置30は空調ダクトDの外部に取り出す。
(3)本空調ダクト清掃システムの作用及び効果
本空調ダクト清掃システム1によれば、清掃用ブラシ40の駆動ヘッド部50は、エアーモータ60を利用することによって、小型化と軽量化を図ることができ、加えて、駆動源である圧縮空気の供給量を制御することと、遊星歯車機構を利用して減速することによって、塵埃の剥離に必要最小の回転数とすることができる。加えて、小型化した複数の清掃用ブラシを備えることによって、狭隘な空調ダクトD内の清掃作業を行うことができる。
本空調ダクト清掃システム1によれば、清掃用ブラシ40の駆動ヘッド部50は、エアーモータ60を利用することによって、小型化と軽量化を図ることができ、加えて、駆動源である圧縮空気の供給量を制御することと、遊星歯車機構を利用して減速することによって、塵埃の剥離に必要最小の回転数とすることができる。加えて、小型化した複数の清掃用ブラシを備えることによって、狭隘な空調ダクトD内の清掃作業を行うことができる。
また、清掃作業時に於いて、駆動ヘッド部50は不規則に運動することになり、接続管45も該駆動ヘッド部50の動きに追従して移動することになる。その場合に於いて、接続管45の外側筒部46は、所定の軟らかさ(内装材等を損傷しない程度の軟度)を有しているため、空調ダクトDの内壁面に外側筒部46が接触した場合でも、内装材等を損傷することなく、効果的に清掃作業を継続することができる。
また、外側筒部46は屈曲可能であり、駆動ヘッド部50の動きに連動して、迅速に動作することが可能であるが、ピアノ線46が内装されているため、その復元力により、駆動ヘッド部50の進行方向に向かって直線状態となるように、その位置が復元されることになる。従って、接続管45が複雑な動きをした場合であっても、該接続管45がもつれることや、圧縮空気の供給を妨げることを防止することができる。
また、清掃装置30を構成する連結体35は、移動補助用の車輪37aが設けられた車体37に載置されている。そのため、圧縮空気の供給時に於いて、駆動ヘッド部50と接続管45が、空調ダクトⅮの内部空間内に浮遊した状態となり、該空調ダクトⅮの底面部等と接触するのを防ぐことができ、内装材などの損傷を防止することができる。
また清掃用ブラシ40には、圧縮空気により駆動するエアーモータ60を使用していることから、空調ダクトD内部に存在している可燃性の塵埃(綿ほこり等)を、清掃時に燃焼等させることを防止することができるため、安全に清掃作業を行うことが可能となる。
更に、本実施形態では、圧縮空気を、清掃用ブラシ40の進行方向に対して、後方に噴出させている。従って、剥離した粉塵を空調ダクトDの床面に滞積させることがなく。浮遊粉塵として後方に送ることができ、後方に設置したサイクロン集塵器21などにより、容易に回収することが可能となる。
(高速車輛空調ダクト)
高速車輛空調ダクトは、図2に示すように、主管ダクトは、客室床下に空調機エアーフィルターボックスと共に設置され、空調吹出ダクトは、客室壁内前後の座席の中間に立ち上がり、荷物棚下に給気吹出口が設置されており、車輛客室内に給気される構造になっている。吹出圧力を高くするため、吹出口は細くなっている。
高速車輛空調ダクトは、図2に示すように、主管ダクトは、客室床下に空調機エアーフィルターボックスと共に設置され、空調吹出ダクトは、客室壁内前後の座席の中間に立ち上がり、荷物棚下に給気吹出口が設置されており、車輛客室内に給気される構造になっている。吹出圧力を高くするため、吹出口は細くなっている。
高速車輛空調ダクトは、客席床下に設置され、ダクト外部に防音、保温材で外装され、客室給気は、立ダクト中間部が、消音用に内・外装され、客室内の消音機能になっている。吹出口が狭くなっている周辺に比重の高い汚れが付着している可能性があり(図7)、高速車輛吹出口専用の超鋼線前吹出専用のワイヤーブラシ30で噴射し、床下に送り込む。図表示の高速回転エアー前方噴射ブラシ51で床下主管ダクトまでブラッシングし、床下主管ダクトまで剥離した汚れを、送り込む。
床下主管ダクトに、比重の高い微細の汚れが固着堆積する可能性があり、超鋼鉄製ワイヤーブラシ30が、ダクト内を走行し、高速ブラッシングで堆積塵埃を破砕した後、図9の残留塵埃を、回収装置、逆噴射ノズルを走行させるサイクロン集塵機21、フィルター式強力集塵機22の中に回収する。
本実施形態の空調ダクト清掃システムによれば、鉄道車輛空調機のオーバーホールを定期的に行う際において、空調機若しくはエアーフィルターの取り外し作業時を利用して、容易に清掃作業を行うことができる。
本実施形態の空調ダクト清掃システムによれば、鉄道車輛空調機のオーバーホールを定期的に行う際において、空調機若しくはエアーフィルターの取り外し作業時を利用して、容易に清掃作業を行うことができる。
鉄道車両の空調ダクトは、鉄道車両のオーバーホール時に於いて、屋上部に設けられている空調機を取り外した際に、約900mm角のボックスに集塵機用蛇腹ホースを仮設して、周辺を密閉し、比重の高い塵埃を回収するサイクロン集塵機と超高圧式モータ直動(毎分約3000回転のターボファン、5.5Kw)の大型集塵機を連結して作動させ、天井内の狭隘な空調ダクト内を高負圧にし、本発明のエアーロボットシステムを使用して、内装材等を破損することなく、堆積している塵埃を集塵機内に回収する。サイクロン集塵機で塵埃を回収した後、連結した大型集塵機内に微小の塵埃を回収する。
高速鉄道車両の空調ダクトは、床下に設けられている空調機の洗浄或いはオーバーホール時に、フィルターボックス集塵機用蛇腹ホースを仮設して、周辺を密閉し、前記大型集塵機を作動させ、ダクト内を高負圧にし、堆積している塵埃を集塵機内に回収する。通常の鉄道車両とは違い、比重が高く極めて粒子の小さい塵埃が、堆積・固着しているので、その塵埃を破砕する必要がある。客席壁面内吹出し立ダクト清掃には、先端を客席壁面内吹出し立ダクト専用に開発した高速回転ブラシと、圧縮空気が先端より渦巻き状に噴射する回転ブラシを使用し、ドライエアー噴射力で堆積している塵埃を剥離し、床下主管ダクトへ送り込む。車輛内全ての客席壁面内吹出し立ダクト清掃後、床下主管ダクトの清掃を開始する。床下主管ダクト底部に堆積する塵埃(比重が高く極めて粒子が小さい)は固着し、エアロボットシステムの高圧エアー噴射高速回転ブラシのみでの完全破砕は不可能と考えられる。解決手段として、V型高圧エアー回転機器の噴射と同時に、先端に先細の超鋼鉄線を植毛した回転ブラシを併用したシステム機器を使用して、ダクト内壁を傷めずに堆積・固着塵埃を破砕し、集塵機内に回収する。
図12は、新幹線の狭くなっている吹出口に溜まるごみを除去するワイヤーブラシである。これで、吹出口をブラッシング清掃後、床下主管ダクトへの接続箇所までの立ダクト内の清掃に使用する。
図12は、新幹線の狭くなっている吹出口に溜まるごみを除去するワイヤーブラシである。これで、吹出口をブラッシング清掃後、床下主管ダクトへの接続箇所までの立ダクト内の清掃に使用する。
以上、本発明について、好適な実施形態の一例を説明したが、本発明は、該実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜設計変更が可能である。
例えば、本空調ダクト清掃システムを構成する、空気圧縮装置、集塵装置、吸引装置の仕様等は、清掃を行う空調ダクトの形状及び寸法に応じて、適宜定めることができる。また、清掃装置を構成する各要素、各吸気管及び接続管の仕様、材質、寸法、形状及び設置方法等に関しても、適宜定めることができる。
本発明によれば、狭隘な客車車輛の空調ダクトに適用可能であり、清掃時に内装材等の破損を防止することができる清掃効果に優れた客車車輛空調ダクト清掃システムを提供することができるので、その利用が期待される。
Claims (10)
- 車輛空調ダクト内に付着堆積した比重の高い塵埃等を剥離清掃するエアーロボットと、破砕・剥離吸引するサイクロン集塵機と中・高性能フィルター内蔵の直動モータファンを具備した集塵機とからなり、前記サイクロン集塵機は、空調ダクトに接続し、前記集塵機は、排気用蛇腹ダクトで前記サイクロン集塵機と連結し、前記空調ダクト内を高負圧にして剥離した塵埃等を吸引し、前記エアーロボットは、自在に屈曲し得る材料から形成し、7気圧の圧縮空気に対応可能な薄くて軽いエアーホースからのエアーによって回転する回転ブラシを有し、該エアーを後方に噴出させることにより前進するように構成したことを特徴とする鉄道車両内空調ダクト清掃用エアーロボットシステム。
- 前記清掃用回転ブラシは、湾曲可能な接続管を備えている請求項1記載のエアーロボットシステム。
- 前記接続管には、ナイロン製繊維が内装されている請求項1又は2記載のエアーロボットシステム。
- 前記集塵機のエアーホースを、空調機側のフィルターボックスに架設し、作動させることにより、前記空調ダクト内を高負圧にする請求項1〜3のいずれかに記載のエアーロボットシステム。
- 前記圧縮空気は、約20%の水を含む圧縮空気を水抜きして乾燥させ、ドライエアーとしたものを使用する請求項1〜4のいずれかに記載のエアーロボットシステム。
- 前記エアーホースの先端に、直接若しくは連結具を介してパイプを接続し、該パイプに軸受けを介して先端ブラシを取着した回転体を回動自在に嵌合させ、前記パイプに形成した貫通孔から噴出したエアーが、前記回転体の内面に固定した羽根車に当たり、前記回転体の後方の貫通孔から逆噴射するように形成し、前記回転体を前進及び回転可能に構成した請求項1〜5のいずれかに記載のエアーロボットシステム。
- 前記連結具に車輪を接続し、前記回転体を前進・回転及び飛び跳ね可能に構成する請求項1〜6のいずれかに記載のエアーロボットシステム。
- 前記ダクト内の塵埃等を剥離・清掃するエアーロボットでダクト内を清掃後、ダクト内に残留する少量の塵埃を回収するエアーロボットを具備し、該エアーロボットを、エアーホース連結具を介して、エアーを後方に逆噴射するノズルを連結し、前記連結具に車輪を連結してエアーの逆噴射力で前記ノズルを前進及び飛び跳ね可能に構成した請求項1〜7のいずれかに記載のエアーロボットシステム。
- 前記各清掃用ブラシにおける駆動ヘッド部は、回転方向を自在に制御可能とする請求項1〜8のいずれかに記載のエアーロボットシステム。
- 前記清掃用ブラシを複数本備える請求項1〜9のいずれかに記載のエアーロボットシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019123706A JP2021007924A (ja) | 2019-07-02 | 2019-07-02 | 鉄道車両内空調ダクト清掃用エアーロボットシステム |
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