JP2021007134A - インダクタ - Google Patents

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芳春 佐藤
澄江 新井
Sumie Arai
澄江 新井
拓也 石田
Takuya Ishida
拓也 石田
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Abstract

【課題】コイルの引き出し部が占有する一定の領域を有しつつも性能(インダクタンス値L)を向上させることが可能な表面実装インダクタを提供する。【解決手段】インダクタ1は、コアと、絶縁被膜で覆われ互いに対向する幅広面を有する導線を、巻回した巻回部44と、巻回部44の各段の外周部から引き出され、先端部がベースの下面に配置された1対の引き出し部40、42と、を備えるコイル54、及びコアの一部と、1対の引き出し部40、42の一部と、巻回部44とを覆う、磁性粉を含有する磁性体、を有する略直方体形状の素体2と、素体2の実装面に配置され、1対の引き出し部40、42にそれぞれ接続される1対の外部端子4a、4bと、を備える。巻回部44は、平面視形状が、短手方向及び長手方向を有する中空の略円形形状であり、上段部は、短手方向に突出する突出部を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、インダクタに関する。
電子機器に用いられるインダクタ、特に、電源用のインダクタは、小型化が要求されるとともに、高い性能(高いインダクタンス値)を有することが求められている。このようなインダクタの1つとして、素体内に埋設されたコイルと、コイルに接続され、素体から露出している外部端子とを有するインダクタがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−165779号公報
特許文献1に記載されたインダクタは、コイルの両端の引き出し部と外部端子とが素体内で接続されているため、素体内において、引き出し部と外部端子とを接続する領域が必要となる。このような領域を有するインダクタは、素体内におけるコイルの占有領域が制限され、高いインダクタンス値を得るためにコイルの寸法を大きくすることが困難であった。
本発明の1態様は、コイルの引き出し部が占有する一定の領域を有しつつもインダクタの性能(インダクタンス値L)を向上させることが可能なインダクタを提供することを目的とする。
本発明の1態様に係るインダクタは、ベース部と、ベース部の上面に形成された柱状部と、を有する磁性体ベース、互いに対向する幅広面を有する導線を、幅広面の一方を柱状部の側面に接触させ、柱状部に対して上下2段に巻回して形成される巻回部であって、巻回部の両端が外周に位置し、内周部を構成する導線によって互いに繋がった上段部と下段部を有する巻回部と、巻回部の各段の外周部からベース部の側面に向かって引き出され、先端部分がベースの下面に配置された1対の引き出し部と、を備えるコイル、及び磁性体ベースの一部と、1対の引き出し部の一部と、巻回部とを覆う、磁性粉を含有する磁性体外装、を有する略直方体形状の素体と、素体の実装面に配置され、1対の引き出し部にそれぞれ接続される1対の外部端子と、を備え、巻回部は、素体の上面から透視した平面視形状が、短手方向及び長手方向を有する環形状であり、上段部は、短手方向に突出する突出部を有することを特徴とする。
本発明の1態様は、コイルの引き出し部が占有する一定の領域を有しつつもインダクタの性能(インダクタンス値L)を向上させることが可能なインダクタを提供することを目的とする。
本発明の実施形態1に係るインダクタを示す上方斜視図である。 本発明の実施形態1に係るインダクタを示す下方斜視図である。 図1のインダクタの磁性体ベースのみを示す斜視図である。 図1のインダクタのコイルのみを示す斜視図である。 図1のA1−A1線における断面図である。 図1のA2−A2線における断面図である。 図1に示すインダクタの上段部の開口端面を含む面における巻回部の輪郭線を示す図である。 図1に示すインダクタの下段部の境界面を含む面における巻回部の輪郭線を示す図である。 図1に示すインダクタに配置された導電性樹脂層を示す図である。 実施例に係るインダクタの上段部の開口端面を含む面における巻回部の寸法と素体の寸法とを説明する図である。 実施例1における比A/Bと、定格電流とインダクタンス値の比の関係を示すグラフである。 実施例2における比B/Fとインダクタンス値との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態2に係るインダクタを示す下方斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための実施形態や実施例を説明する。なお、以下に説明するインダクタは、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本発明を以下のものに限定しない。
各図面中、同一の機能を有する部材には、同一符号を付している場合がある。要点の説明又は理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態や実施例に分けて示す場合があるが、異なる実施形態や実施例で示した構成の部分的な置換又は組み合わせは可能である。後述の実施形態や実施例では、前述と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態や実施例ごとには逐次言及しないものとする。各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張して示している場合もある。また、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」、及び、それらの用語を含む別の用語)を用いる。それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。
1.実施形態1
図1から図9を参照しながら、本発明の実施形態1に係るインダクタについて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係るインダクタを示す上方斜視図である。図2は、本発明の実施形態1に係るンダクタを示す下方斜視図である。図3は、図1のインダクタの磁性体ベースのみを示す斜視図である。図4は、図1のインダクタのコイルのみを示す斜視図である。図5は、図1のA1−A1線における断面図である。図6は、図1のA2−A2線における断面図である。図7は、図1に示すインダクタの上段部の開口端面を含む面における巻回部の輪郭線を示す図である。図8は、図1に示すインダクタの下段部の境界面を含む面における巻回部の輪郭線を示す図である。図9は、図1に示すインダクタに配置された導電性樹脂層を示す図である。
1.実施形態1
図1及び図2に示すように、インダクタ1は、素体2と素体2の表面に形成された1対の外部端子4a、4bとを備える。素体2は、磁性体ベース8、コイル54、及び磁性体外装6を含む。
磁性体ベース8は、ベース部10とベース部10の上面10aに形成された柱状部16とを有する。
コイル54は、柱状部16に巻回された巻回部44と、巻回部44の外周部から引き出された1対の引き出し部40、42を有する。巻回部44は、互いに対向する幅広面を有する、断面が矩形形状の1本の導線により構成され、幅広面の一方を柱状部16の側面に接触させ、柱状部16に対して上下2段に巻回して形成され、巻回部の両端が外周に位置し、内周部を構成する導線で互いに繋がった上段部46及び下段部48を有する。巻回部44は、素体2の上面から透視した平面視形状が、短手方向及び長手方向を有する円環形状である。巻回部44の上段部は、短手方向に突出する突出部と、短手方向に延在し、長手方向に突出する直線部52を有する。1対の引き出し部40、42は、巻回部44の外周からそれぞれベース部10の側面に向かって引き出され、先端部分40a、42aがベース部10の下面10bに配置されている。
磁性体外装6は、磁性粉を含有しており、磁性体ベース8の一部、引き出し部40、42の一部、及び巻回部44の少なくとも一部を覆っている。
1対の外部端子4a、4bは、1対の引き出し部40、42の先端部分40a、42aと先端部分40a、42aの周辺の下面10bとを覆って配置されている。
以下、各構成部材について詳細に説明する。
(1)磁性体ベース
磁性体ベース8は、ベース部10と柱状部16とを備える。
<ベース部>
ベース部10は、図3に示すように、上面10a及び下面10bが長手方向と短手方向とを有する略矩形形状の板状の部材である。ベース部10は、長手方向に延在する第1側面10cと短手方向に延在する第2側面10dとが形成する角部、及び第1側面10cと短手方向に延在する第4側面10fとが形成する角部に、切り欠き14、15を有する。切り欠き14、15は、コイル54の引き出し部40、42を配置するためのものである。ベース部10の下面10bの中央部には、図2に示すように、短手方向に沿って凹部12が設けられる。ベース部10の下面10bは、後述するように、外部端子4a、4bが設けられ、インダクタ1の実装面となる。ベース部10の長手方向の長さは、例えば約1.4mm〜2.2mmであり、短手方向の長さは、例えば0.6mm〜1.4mmであり、厚さ(上面10aと下面10bとの間の長さ)は、例えば0.1mm〜0.2mmである。
<柱状部>
柱状部16は、ベース部10の上面10aに配置されている。
柱状部16は、巻軸B1に略直交する断面のベース部10側の根元部分における形状が、短手方向及び長手方向を有する略長円形状である。巻軸B1は、柱状部16のベース部10側の根元部分における中心軸と一致している。また、柱状部16の短手方向及び長手方向は、ベース部10の短手方向及び長手方向と略一致している。柱状部16の側面は、ベース部10の長手方向に延在する2つの平面領域28、30と、2つの平面領域28、30を接続する2つの湾曲面領域32、34とを有する。柱状部16の高さは、コイル54を形成する導線の略2倍である。柱状部16を上下2等分し、上部18、下部20としたとき、上部18における第1平面領域28は、短手方向に突出する突出面22を有する。突出面22は湾曲した面である。突出面22の突出度合いは、ベース部10から離れるにしたがって大きくなっている。従って、柱状部16の上部18は、ベース部10から離れるにしたがって太くなっている(図5参照)。
また、柱状部16の上部18における第1湾曲面領域32は、短手方向に延在する平面24を有する。平面24の突出度合いは、ベース部10から離れるにしたがって大きくなっている。従って、柱状部16の上部18は、ベース部10から離れるにしたがって太くなっている(図6参照)。
さらに、柱状部16は、柱状部16の巻軸B1とベース部10の第1側面10cとの間の長さD1が、柱状部16の巻軸B1とベース部10の第3側面10eとの間の長さD2よりも長くなるようにベース部10の上面10aに配置されている。
次に、磁性体ベース8の材料である磁性粉について説明する。磁性体ベース8は、磁性粉の充填率が60wt%以上、好ましくは80wt%以上である。磁性粉は、Fe、Fe−Si−Cr、Fe−Ni−Al、Fe−Cr−Al、Fe−Si、Fe−Si−Al、Fe−Ni、Fe−Ni−Mo等の鉄系の金属磁性粉、他の組成系の金属磁性粉、アモルファス等の金属磁性粉、表面がガラス等の絶縁体で被覆された金属磁性粉、表面を改質した金属磁性粉、ナノレベルの微小な金属磁性粉末が用いられる。樹脂は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂又は、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられる。
(2)コイル
図1及び図4に示すように、コイル54は、柱状部16に巻回された巻回部44と巻回部44の外周部から引き出された1対の引き出し部40、42を有する。
コイル54を形成するために用いられる導線は、導体の表面に絶縁性を有する被覆層と、被覆層の表面に融着層を有する導線であって、互いに対向する幅広面64、66を有する、断面が矩形形状の導線(いわゆる、平角線)である。導体は、例えば銅等で形成され、幅が140μm〜170μm、厚みが67μm〜85μmである。被覆層は、ポリアミドイミド等の絶縁性樹脂で形成され、厚みが例えば、1μm〜7μm、好ましくは6μmである。融着層は、巻回部を構成する導線同士を固定できる様に自己融着成分を含む熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂等で形成され、厚みが、例えば1μm〜3μm、好ましくは1.5μmである。従って、導線の線幅方向の長さ(幅広面64、66の幅、線幅)w1は、例えば144μm〜190μmであり、厚さ(対向する幅広面64、66間の長さ)t1は、例えば71μm〜105μmである。
<巻回部>
巻回部44は、この様な導線1本を用いて形成され、両端が外周に位置する様に上下2段に巻回されて、上段部46及び下段部48が形成される。上段部46及び下段部48は、内周部を構成する導線によって互いに繋がっている。巻回部44は、巻軸B2が柱状部16の巻軸B1と略一致し、導線の幅広面が柱状部16の側面に接触する様に柱状部16に巻回されている。巻回部44は、下段部48の開口端面H1を磁性体ベース8のベース部10の上面10aに略一致させて配置されている。また、上段部46の開口端面H2は、柱状部16の上面16aと略一致している。開口端面H1、H2とは、巻軸B2に略垂直な巻回部44の2つの端面である。巻回部44は、平面視形状が、短手方向と長手方向とを有する略長円環形状である。巻回部44は、第1平面領域56及び第2平面領域58と、2つの平面領域56、58を接続する第1湾曲領域60と、第2湾曲領域62と、を有する。第1平面領域56は、磁性体ベース8の柱状部16の第1平面領域28に沿った領域であり、第2平面領域58は、柱状部16の第2平面領域30に沿った領域である。第1湾曲領域60は、柱状部16の第1湾曲面領域32に沿った領域であり、第2湾曲領域62は、柱状部16の第2湾曲面領域34に沿った領域である。上段部46の第1平面領域56は、柱状部16の突出面22に沿った、短手方向に突出する突出部50を含む。また、上段部46の第1湾曲領域60は、柱状部16の平面24に沿った、短手方向に延在する直線部52を含む。
(突出部)
突出部50は、導線が湾曲しながら短手方向に突出している領域である。突出部50の導線は、線幅方向が巻軸B2に対して傾斜している。突出部50の導線の線幅方向は、下段部48から離れるにしたがって巻軸B2から離れるように傾斜している(図5参照)。従って、突出部50は、上段部46及び下段部48の境界面H3と上段部46の開口端面H2との間で、短手方向に突出しており、その突出度合いは、開口端面H2で最大になっている。
図7及び図8を参照して、突出度合いが最大になる開口端面H2における突出部50の最大寸法を説明する。まず、図7及び図8に示された巻回部44の輪郭線100について説明する。
図7に示すように、上段部46の開口端面H2における巻回部44の輪郭線100は、巻回部44の内周輪郭線102と巻回部44の外周輪郭線104とを含む。
内周輪郭線102は、第1平面領域56の内周輪郭線106、第2平面領域58の内周輪郭線108、第1湾曲領域60の内周輪郭線110、及び第2湾曲領域62の内周輪郭線112から構成される。さらに、第1平面領域56の内周輪郭線106は、突出部50の内周輪郭線114を含み、第1湾曲領域60の内周輪郭線110は、直線部52の内周輪郭線116を含む。またさらに、第2平面領域58の内周輪郭線108は、一点鎖線で示す様に、内周輪郭線108の内側に位置して、上段部46の開口端面H2から下段部48の境界面H3に向けて延在する導線によって形成される内周輪郭線108’を含む。
外周輪郭線104は、第1平面領域56の外周輪郭線120、第2平面領域58の外周輪郭線122、第1湾曲領域60の外周輪郭線124、及び第2湾曲領域62の外周輪郭線126から構成される。さらに、第1平面領域56の外周輪郭線120は、突出部50の外周輪郭線128を含み、第1湾曲領域60の外周輪郭線124は、直線部52の外周輪郭線130を含む。
図8に示すように、巻回部44の下段部48の境界面H3における巻回部44の輪郭線150は、巻回部44の内周輪郭線152と巻回部44の外周輪郭線154とを含む。
内周輪郭線152は、第1平面領域56の内周輪郭線156、第2平面領域58の内周輪郭線158、第1湾曲領域60の内周輪郭線160、及び第2湾曲領域62の内周輪郭線162から構成される。またさらに、第2平面領域58の内周輪郭線158は、一点鎖線で示す様に、内周輪郭線158の内側に位置して、下段部48の境界面H3から上段部46の開口端面H2に向けて延在する導線によって形成される内周輪郭線158’を含む。
外周輪郭線154は、第1平面領域56の外周輪郭線170、第2平面領域58の外周輪郭線172、第1湾曲領域60の外周輪郭線174、及び第2湾曲領域62の外周輪郭線176から構成される。
突出部50の内周輪郭線114における2つの端部114a、114b間の長手方向の長さy3は、第1平面領域56の内周輪郭線106における2つの端部106a、106b間の長さy4の1/4から3/4程度である(図7参照)。
第2平面領域58の内周輪郭線108の内側に位置して、上段部46の開口端面H2から下段部48の境界面H3に向けて延在する導線によって形成される内周輪郭線108’と突出部50の内周輪郭線114との間の短手方向の最大長さx2は、下段部48の第1平面領域56の内周輪郭線156と第2平面領域58の内周輪郭線158の内側に位置して、下段部48の境界面H3から上段部46の開口端面H2に向けて延在する導線によって形成される内周輪郭線158’との間の長さx1のおよそ1/6〜1/3だけ、長さx1より長い(図7及び図8参照)。長さx2は、内周輪郭線102の短手方向の幅に相当する。
次に、突出部50における導線と突出部50の下方に位置する下段部48の導線との配置関係について説明する。図5に示すように、突出部50の各周の導線は、下段部48の各周の導線の直上に配置されていない。具体的には、突出部50の内側から1周目の第1導線70aは、下段部48の第1周目の第1導線72aと第2周目の第2導線72bとの上方に配置されている。つまり、突出部50の第1導線70aは、下段部48の第1導線72a及び第2導線72bに支持されている。同様に、突出部50の第2周目以降の導線も、下段部48の連続する周の2つの導線に支持されている。ただし、突出部50の最外周の導線70cは、下段部48の最外周の導線72cのみに支持されている。さらに、突出部50の導線と突出部50の下方に位置する下段部48の導線との境界面H3の断面は、略波形形状になっている。
(直線部)
直線部52の導線は、図6に示すように、線幅方向が巻軸B2に対して傾斜している。直線部52の導線の線幅方向は、下段部48から離れるにしたがって巻軸B2から離れるように傾斜している。従って、直線部52は、上段部46及び下段部48の境界面H3と上段部46の開口端面H2との間で、長手方向に突出しており、その突出度合いは、開口端面H2で最大になっている。
図7を参照して、直線部52の短手方向の長さを説明する。直線部52の内周輪郭線116の長さ(2つの端部116a、116b間の長さ)x4は、第1平面領域56の内周輪郭線106と、第2平面領域58の内周輪郭線108の内側に位置して、上段部46の開口端面H2から下段部48の境界面H3に向けて延在する導線によって形成される内周輪郭線108’との間の長さx3の1/4から3/4程度である。さらに、図7に加えて図8を参照して、直線部52の突出度合いを説明する。直線部52の内周輪郭線116と第2湾曲領域62の内周輪郭線112との間の長手方向の最大長さy2は、下段部48の第1湾曲領域60の内周輪郭線160と第2湾曲領域62の内周輪郭線162の間の長手方向の最大長さy1のおよそ1/8〜1/6だけ、長さy1より長い。長さy2は、内周輪郭線102の長手方向の幅に相当する。
また、直線部52の各周の導線も突出部50の導線同様、最外周の導線70cを除いて、直線部52の下方に位置する下段部48の2つの隣接する周の導線に支持されている。さらに、直線部52の導線と直線領域の下方に位置する下段部の各周の導線との境界面H3の断面も、略波形形状になっている。
<引き出し部>
次に、図1及び図4を参照して、引き出し部40、42について説明する。
1対の引き出し部40、42はそれぞれ、巻回部44の各段部46、48の最外周の導線に連続している。1対の引き出し部40、42は、磁性体ベース8のベース部10の切り欠き14、15を介して、上面10a側から下面10b側に引き出されている。1対の引き出し部40、42は、幅広面64、66がベース部10の上面10aと略平行になるように、ベース部10の上面10a側で略90度ねじられている。下面10b側に引き出された引き出し部40、42の先端部分40a、42aは、一方の幅広面66が下面10bに接するように配置されている。また、1対の引き出し部40、42の切り欠き14、15に近接している部分よりも先の部分の導線の線幅は、巻回部44の銅線の線幅よりも広く、1対の引き出し部40、42の切り欠き14、15に近接している部分よりも先の部分の導線の厚さは巻回部44の導線の厚さよりも薄い。
(3)磁性体外装
磁性体外装6は、磁性体ベース8のベース部10の上面10a及び切り欠き14、15の内側面と、磁性体ベース8の柱状部16と、コイル54の巻回部44と、コイル54の引き出し部40、42のうち先端部分40a、42aを除く領域と、を覆っている。ただし、巻回部44の第2平面領域58における最外周の導線の外側幅広面64aは、磁性体外装6から露出していてもよい。この場合、導線の外側幅広面64aが、磁性体ベース8のベース部10の第3側面10eと略同一平面に配置されていることが望ましい。これは、柱状部16の巻軸B1とベース部10の第1側面10cとの間の長さD1と、コイル54を形成する導線の厚さt1及び巻き数Nと、を適宜設定することで実現できる。
磁性体外装6は、磁性体ベース8に含有される磁性粉と同様の磁性粉を含有するが、組成、平均粒子径、充填率等は異なっていてもよい。磁性粉の充填率は60wt%以上、好ましくは80wt%以上である。磁性粉は、Fe、Fe−Si−Cr、Fe−Ni−Al、Fe−Cr−Al、Fe−Si、Fe−Si−Al、Fe−Ni、Fe−Ni−Mo等の鉄系の金属磁性粉、他の組成系の金属磁性粉、アモルファス等の金属磁性粉、表面がガラス等の絶縁体で被覆された金属磁性粉、表面を改質した金属磁性粉、ナノレベルの微小な金属磁性粉末が用いられる。樹脂は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂又は、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられる。
なお、磁性体ベース8の磁性粉と磁性体外装6の磁性粉とは、組成、平均粒子径、密度等が同一の磁性粉でもよいし、異なる磁性粉でもよい。また、磁性体ベース8の磁性粉と磁性体外装6の磁性粉は、互いに平均粒径が異なる第1の磁性粉と第2の磁性粉を混合してそれぞれ構成されても良い。
そして、磁性体ベース8、コイル54、及び磁性体外装6によって素体2が形成される。素体2は、長手方向と短手方向を有する略矩形形状の上面と下面及び、上面と下面に隣接する4つの側面を有する略直方体形状に形成される。
(4)外部端子
1対の外部端子4a、4bは、図2に示すように、素体2の実装面(すなわち、磁性体ベース8のベース部10の下面10b)に互いに離隔して配置されている。1対の外部端子4a、4bはそれぞれ、引き出し部40、42の先端部分40a、42aと、先端部分40a、42a近傍の下面10bを覆って配置されている。1対の外部端子4a、4bは、先端部分40a、42a及び下面10b側に配置される順に、銀粉を含有する導電性樹脂層80と、ニッケル層と、スズ層を有する。導電性樹脂層80の厚みは6μm〜13μm、ニッケル層の厚みは3μm〜6μm、スズ層の厚みは1μm程度であり、外部端子4a、4bの厚みは10μm〜20μmである。
この1対の外部端子4a、4bが配置される領域以外の素体2の表面には外装樹脂(図示せず)が形成される。外装樹脂は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂又はポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂を含み、ケイ素、チタン等を含むフィラーをさらに含んでいても良い。
なお、導電性樹脂層80は、図9に示すように、下面10b上及び先端部分40a、42aの両端領域40c、42c上に、両端領域40c、42cに挟まれている先端部分40a、42aの中央領域40b、42bを露出する切り欠きを有する形状に形成されていても良い。この場合、ニッケル層は、導電性樹脂層80上及び先端部分40a、42aの中央領域40b、42b上に配置される。スズ層は、ニッケル層上に配置される。また、切り欠きは互いに対向する様に配置される。
この様に形成されたインダクタにおける、外装樹脂を含めた素体2は、長手方向の長さが、例えば、1.4mm〜2.2mmであり、短手方向の長さが、例えば、0.6mm〜1.4mmであり、高さが、例えば、0.6mm〜1mmである。
以上のように構成されたインダクタにおいて、巻回部44の突出部50及び/又は直線部52の突出度合いを変更させて、インダクタ1の定格電流Isat(mA)及び/又はインダクタンス値L(μH)によるシュミレーションした。以下、図10〜図12を参照しながら、実施例1〜実施例3を説明する。図10は、実施例に係るインダクタの上段部の開口端面を含む面における巻回部の寸法と素体の寸法とを説明する図である。図11は、実施例1における比A/Bと、定格電流とインダクタンス値の比の関係を示すグラフである。図12は、実施例2における比B/Fとインダクタンス値との関係を示すグラフである。
2.実施例1
本実施例では、実施形態1のように構成されたインダクタにおいて、突出部50及び直線部52の突出度合いを変更させて得られる定格電流Isat(mA)とインダクタンス値Lをシュミレーションした。具体的には、素体2内において、コイル54の巻回部44の上段部46の開口端面H2側において、第2平面領域58の内周輪郭線108の内側に位置して、上段部46の開口端面H2から下段部48の境界面H3に向けて延在する導線によって形成される内周輪郭線108’と突出部50の内周輪郭線114との間の短手方向の最大長さx2(実施例においては第2長さBと記す)に対する、直線部52の内周輪郭線116と第2湾曲領域62の内周輪郭線110との間の長手方向の最大長さy2(実施例においては第1長さAと記す)の比A/Bを変化させることにより、得られる定格電流Isat(mA)とインダクタンス値Lをシュミレーションし、これの比により比較した。図11は、比A/Bと、定格電流とインダクタンス値の比の関係を示す。横軸は比A/Bであり、縦軸は定格電流Isat(mA)とインダクタンス値Lの比である。
本実施例では、素体2の長手方向の長さEと素体2の短手方向の長さFを一定とした状態で、その範囲内において第1長さAと第2長さBを変更して定格電流Isat(mA)とインダクタンス値Lをシュミレーションし、比A/Bを1以上3以下の間で変化させて定格電流Isat(mA)とインダクタンス値Lの比を比較した。なお、素体2の長手方向の長さEを2.06mm、素体2の短手方向の長さFを1.35mmに設定した状態でシュミレーションした。また、コイル全体の巻き数Nは5とした。なお、第1湾曲領域60の外周輪郭線124と第2湾曲領域62の外周輪郭線126との間における長手方向の最大長さ(第3長さ)Cは、素体2の短手方向の長さFよりも小さい。第1平面領域56の外周輪郭線120と第2平面領域58の外周輪郭線122との間における短手方向の最大長さ(第4長さ)Dは、素体2の長手方向の長さEよりも小さい。第3長さCは、巻回部44の外周輪郭線104の短手方向の幅に相当し、第4長さDは、巻回部44の外周輪郭線104の長手方向の幅に相当する。
図11に示す様に、比A/Bが1.3のとき、定格電流Isat(mA)とインダクタンス値Lの比は19.01であったが、比A/Bを1.5、1.8、2、2.25、2.6と大きくするにしたがって定格電流Isat(mA)とインダクタンス値Lの比が18.4、18.12、18.01、17.97、17.93と小さくなり、比A/Bが3のとき、定格電流Isat(mA)とインダクタンス値Lの比は17.91であった。これにより、比A/Bが1.7以上3以下、好ましくは2以上3以下、さらに好ましくは2.3以上2.6以下である場合、比A/Bが1.3のときよりも定格電流Isat(mA)とインダクタンス値Lの比が小さくなるので、比A/Bが1.3のときよりもインダクタンス値によって得られる定格電流のばらつきが小さくなり、インダクタンス値が多少ばらついても所定の定格電流を得られる可能を向上させることができる。
3.実施例2
本実施例では、実施形態1のように構成されたインダクタにおいて、突出部50の突出度合いを変更させてインダクタンス値L(μH)をシュミレーションした。具体的には、素体2の短手方向の長さFに対する、第2長さBの比B/Fを変化させて、インダクタンス値L(μH)を測定した。図12は、比B/Fとインダクタンス値L(μH)との関係を示す。横軸は比B/Fであり、縦軸はインダクタンス値L(μH)である。
本実施例では、素体2の長手方向の長さEと素体2の短手方向の長さFを一定とした状態で、その範囲内において、比B/Fを0.22から0.52まで変化させて得られるインダクタンス値をシュミレーションした。本実施例では、素体2の長手方向の長さEを2.06mm、素体2の短手方向の長さFを1.35mmに設定した状態でシュミレーションした。
図12に示す様に、比B/Fが0.22のとき、インダクタンス値Lは、0.22であったが、比B/Fが0.3、0.4、0.48、0.52と大きくなるにしたがって、インダクタンス値Lは0.22、0.26、0.28、0.29、0.29と増加する。なお、比B/Fが0.52より大きくなってもインダクタンス値はそれ以上大きくならなかったため図12においては図示を省略した。また、比B/Fが0.6を超えるとコイルの巻回部の外周が素体から露出する可能性が大きくなる。これにより、比B/Fが0.3以上0.6以下のときインダクタンス値Lは0.26μH以上となり、より高いインダクタンス値を得ることができた。その中でも、比B/Fが0.5以上のときインダクタンス値Lは、0.3μH以上であり、さらに、より高いインダクタンス値を得ることができた。これにより、定格電流を向上させることができる。
4.実施例3
本実施例では、実施形態1のように構成されたインダクタにおいて、直線部52の突出度合いを変更させてインダクタンス値L(μH)をシュミレーションした。具体的には、素体2の長手方向の長さEに対する、第1長さAの比A/Eを変化させて、インダクタンス値L(μH)をシュミレーションした。
本実施例では、素体2の長手方向の長さEと素体2の短手方向の長さFを一定とした状態で、その範囲内において、比A/Eを0.4から0.7まで変化させて得られるインダクタンス値をシュミレーションした。
比A/Eが0.43のとき、インダクタンス値Lは、0.23であったが、比A/Eが0.56、0.6、0.63と大きくなるにしたがって、インダクタンス値Lは0.26、0.29、0.3と増加する傾向にある。特に、比A/Eが0.6以上のときインダクタンス値Lは0.29μH以上となり、より高いインダクタンス値を得ることができる。これにより、定格電流を向上させることができる。しかしながら、比A/Eが0.9以上になると、1対の引き出し部が素体から露出する可能性が高いので、比A/Eは0.6以上0.9以下が好ましい。
上記の実施例1〜3の結果から、本実施形態のインダクタ1に係る突出部50と直線部52は以下の条件のいずれかを満たすように形成されることが望ましいことを知見した。
(条件1)
上段部46の開口端面H2を含む平面において、巻回部44の内周輪郭線102の短手方向の幅(第2長さ)Bに対する、内周輪郭線102の長手方向の幅(第1長さ)Aの比A/Bが、1.7以上3以下である。
(条件2)
上段部46の開口端面H2を含む平面において、素体2の短手方向の長さFに対する、巻回部44の内周輪郭線102の短手方向の幅(第2長さ)Bの比が、0.3以上0.6以下である。
(条件3)
上段部46の開口端面H2を含む平面において、素体2の長手方向の長さEに対する、内周輪郭線102の長手方向の幅(第1長さ)Aの比が、0.6以上0.9以下である。
さらに、インダクタ、特に電源用のインダクタは、インダクタそのものは小型化が要求されるが、コイルの性能を維持するためにコイルの寸法は一定以上の寸法が必要とされる。そのため、インダクタ、特に電源用のインダクタは一般的に、素体に対するコイル寸法が大きいことが望ましい。そのため、突出部50と直線部52とを含む本実施形態に係るインダクタは、以下の条件のいずれかを満たすように形成されることが望ましい。
(条件4)
上段部46の開口端面H2を含む平面において、巻回部44の内周輪郭線102に囲まれる面積S1に対する、巻回部44の外周輪郭線104と素体2の外形輪郭線132とに囲まれる面積S2の比S2/S1が、0.9以上であり、1未満、好ましくは0.98以下、より好ましくは0.96以下である。
(条件5)
上段部46の開口端面H2を含む平面において、素体2の短手方向の長さFに対する、外周輪郭線104の短手方向の幅(第4長さ)Dの比D/Fが0.8以上であり、1以下、好ましくは0.98以下、より好ましくは0.96以下である。
(条件6)
上段部46の開口端面H2を含む平面において、素体2の長手方向の長さEに対する、外周輪郭線104の長手方向の幅(第3長さ)Cの比C/Eが0.8以上0.9以下である。
従って、本実施形態に係るインダクタは、条件1から条件6の少なくとも1つの条件を満たすように形成されている。
なお、実施例では、素体2の長手方向の長さEを2.06mm、素体2の短手方向の長さFを1.35mmに設定した状態でシュミレーションしたが、素体2の長手方向の長さEと素体2の短手方向の長さFを変えても同様の関係を導き出せる。
以上のように構成されたインダクタは、ベース部10と、ベース部10の上面10aに形成された柱状部16と、を有する磁性体ベース8、互いに対向する幅広面を有する導線を、幅広面64(又は66)の一方を柱状部16の側面に接触させ、柱状部16に対して上下2段に巻回して形成される巻回部であって、巻回部の両端が外周に位置し、内周部を構成する導線によって互いに繋がった上段部と下段部を有する巻回部44と、巻回部44の各段部46、48の外周部からがベース部10の側面に向かって引き出され、先端部分40a、42aがベース部の下面10bに配置された1対の引き出し部40、42と、を備えるコイル54、及び磁性体ベース8の一部と、1対の引き出し部40、42の一部と、巻回部44とを覆う、磁性粉を含有する磁性体外装6、を有する略直方体形状の素体2と、素体2の実装面に配置され、1対の引き出し部40、42にそれぞれ接続される1対の外部端子4a、4bと、を備え、巻回部44は、素体の上面から透視した平面視形状が、短手方向及び長手方向を有する環形状であり、上段部46は、短手方向に突出する突出部50を有する。
5.効果
このように構成されたインダクタは、コイル54が巻回部44の上段部46に、下段部48から離れるにつれて突出度合いが大きくなる突出部50を有している。これにより、巻回部44の上段部46の開口端面H2において、内周輪郭線で囲まれる領域の面積(断面積)が、突出部50を有さない場合と比較して大きくなる。ここで、インダクタのインダクタンス値Lは、式1であらわされる。
(式1)
(κ:長岡係数、μ:透磁率、S:コイルの断面積、l:コイルの長さ)
そのため、本実施形態に係るインダクタは、コイル54の一部に突出部50を有することでインダクタンス値Lを向上させることができる。これにより、本実施形態に係るインダクタ1は、引き出し部40、42が占有する領域による空間的な制限を有する場合でも、インダクタンス値Lを向上させることができる。
さらに、このように構成されたインダクタは、コイル54が巻回部44の上段部46に、下段部48から離れるにつれて巻軸B2から離れる直線部52を有している。そのため、巻回部44の上段部46の開口端面H2において、内周輪郭線で囲まれる領域の面積が、直線部52を有さない場合と比較して大きくなる。これにより、本実施形態に係るインダクタ1は、コイル54の一部に直線部52を有することでインダクタンス値Lを向上させることができる。これにより、本実施形態に係るインダクタ1は、引き出し部40、42が占有する領域による空間的な制限を有する場合でも、インダクタンス値Lを向上させることができる。
また、このように構成されたインダクタは、上段部46の開口端面H2を含む平面において、比A/Bが1.7以上3以下、好ましくは2以上3以下、さらに好ましくは2.3以上2.6以下になるように構成され得る。特に、素体2の長手方向の長さEが1.4〜1.8mm、素体2の短手方向の長さFが0.6〜1.0mmの場合は2.3以上2.4以下、素体2の長手方向の長さEが1.8〜2.2mm、素体2の短手方向の長さFが1.0〜1.4mmの場合は2.5以上2.6以下にすることが好ましい。これにより、インダクタンス値によって得られる定格電流のばらつきが小さくなり、インダクタンス値が多少ばらついても所定の定格電流を得られる可能を向上させることができる。
また、このように構成されたインダクタは、上段部46の開口端面H2を含む平面において、比B/Fが、0.3以上0.6以下になるように構成され得る。特に、素体2の長手方向の長さEが1.4〜1.8mm、素体2の短手方向の長さFが0.6〜1.0mmの場合は0.5以上0.6以下、素体2の長手方向の長さEが1.8〜2.2mm、素体2の短手方向の長さFが1.0〜1.4mmの場合は0.3以上0.4以下にすることが好ましい。これにより、本発明に係るインダクタは、高いインダクタンス値を得ることができ、定格電流も大きくできる。
また、このように構成されたインダクタは、上段部46の開口端面H2を含む平面において、比A/Eが、0.6以上0.9以下になるように構成され得る。これにより、本発明に係るインダクタは、高いインダクタンス値を得ることができ、定格電流も大きくできる。
また、このように構成されたインダクタは、上段部46の開口端面H2を含む平面において、巻回部44の内周輪郭線102に囲まれる面積S1に対する、巻回部44の外周輪郭線104と素体2の外形輪郭線132とに囲まれる面積S2の比S2/S1が、0.9以上1未満になるように構成され得る。これにより、本発明に係るインダクタは、小型化されたインダクタにおいても所望のコイル性能(インダクタンス値L)を維持することができる。
また、このように構成されたインダクタは、上段部46の開口端面H2を含む平面において、素体2の短手方向の長さFに対する、第4長さDの比D/Fが0.8以上1以下になるように構成され得る。これにより、本発明に係るインダクタは、小型化されたインダクタにおいても所望のコイル性能(インダクタンス値L)を維持することができる。
また、このように構成されたインダクタは、上段部46の開口端面H2を含む平面において、素体2の長手方向の長さEに対する、第3長さCの比C/Eが0.8以上0.9以下になるように構成され得る。これにより、本発明に係るインダクタは、小型化されたインダクタにおいても所望のコイル性能(インダクタンス値L)を維持することができる。
また、このように構成されたインダクタは、柱状部16が、柱状部16の巻軸B1とベース部10の第1側面10cとの間の長さD1が、巻軸B1とベース部10の第3側面10eとの間の長さD2よりも長くなるようにベース部10の上面10aに配置されている。そのため、柱状部16に巻回された巻回部44の巻軸B2とベース部10の第1側面10cとの間の長さも、巻軸B2とベース部10の第3側面10eとの間の長さよりも長くなる。これにより、柱状部16に巻回された巻回部44の引き出し部40、42をベース部10の上面10a側でねじる領域を十分に確保することができる。なお、ベース部10の第1側面10c及び第3側面10eは、磁性体外装6から露出しているため、素体2の側面の一部ともいえる。
6.製造方法
次に、上記のように構成されたインダクタの製造方法を説明する。
インダクタの製造方法は、
(1)磁性体ベース8を形成する工程と、
(2)コイル54を形成する工程と、
(3)成形・硬化する工程と、
(4)素体に外装樹脂を形成する工程、
(5)外装樹脂と導線の被覆層と融着層とを除去する工程、
(6)外部端子4a、4bを形成する工程と、を含む。
(1)磁性体ベース8を形成する工程
磁性粉と樹脂の混合物を、柱状部16及びベース部10を形成可能な金型のキャビティ内に充填する。金型は、例えば、ベース部10を形成するための形状、深さを有する第1部分と、第1部分の底面に設けられ、柱状部を形成するための形状、深さを有する第2部分とを有するキャビティを備える。金型内で磁性粉と樹脂の混合物を1t/cm〜10t/cm程度の圧力で数秒〜数分加圧して磁性体ベースを成形する。この時、磁性粉と樹脂の混合物を、樹脂の軟化温度以上の温度(例えば、60℃〜150℃)に加温した状況で加圧して磁性体ベース8を成形しても良い。次いで、樹脂の硬化温度以上の温度(例えば、100℃〜220℃)を加えて硬化させて、ベース部10と、ベース部10に形成された柱状部16を有する磁性体ベース8を得る。なお、半硬化する場合もあり、その場合、温度(例えば、100℃〜220℃)及び硬化時間(1分〜60分)を調整することにより半硬化させる。
(2)コイル54を形成する工程
得られた磁性体ベース8の柱状部16に導線を巻回することにより、巻回部44と、巻回部44から引き出された1対の引き出し部40、42を有するコイル54を形成する。導線は、被覆層を有し、断面が長方形の平角線が用いられる。また、巻回部44は、導線の幅広面の一方が柱状部16の側面に接触し、柱状部16に対して上下2段に巻回して形成され、巻回部の両端が外周に位置し、内周部を構成する導線によって互いに繋がった上段部と下段部を有する。
コイル54の1対の引き出し部40、42は、磁性体ベース8のベース部10の切り欠き14、15に近接して配置される部分よりも先の部分を押し潰すことにより、巻回部44の導線よりも幅広の幅広面を有する先端部分40a、42aを形成される。
コイル54の1対の引き出し部40、42は、磁性体ベース8のベース部10の1つの側面から引き出される。この時、1対の引き出し部40、42はそれぞれ、磁性体ベース8のベース部10の中心部に向けてねじられ、一方の幅広面66が切り欠き14、15の内側面に接触する様にベース部10の下面10b側に引き出される。下面10b側に引き出された引き出し部40、42の先端部分40a、42aは、折り曲げられて磁性体ベース8の下面10bに配置される。
(3)成形・硬化する工程
上記工程で得られたコイル54が取り付けられた磁性体ベース8は、ベース部10の下面10bをキャビティの底面に対向させた状態で、キャビティの底面に凸部を有する金型のキャビティに収容し、ベース部10の下面10bと金型のキャビティの底面を接触させる。次に、キャビティ内に、磁性粉と樹脂の混合物を充填する。さらに、金型内で磁性粉と樹脂の混合物を樹脂の軟化温度以上の温度(例えば、60℃〜150℃)に加温した状態で、100kg/cm〜500kg/cm程度で加圧し、樹脂の硬化温度以上の温度(例えば、100℃〜220℃)に加温して成形・硬化する。これにより、磁性体外装6とコイル54と磁性体ベース8が一体化されて素体2が形成される。なお、硬化は、成形後に行っても良い。
この成形・硬化することにより、磁性体ベース8と、磁性体ベース8の柱状部16に巻回されたコイル54を内蔵し、その実装面(ベース部10の下面10b)に凹部12(スタンドオフ)が形成される。
また、金型に充填された磁性粉と樹脂の混合物を加圧・成形・硬化させる際に、金型を用いて磁性粉と樹脂の混合物を樹脂と導線の融着層の両方の軟化温度以上の温度(例えば、60℃〜150℃)に加温した状態で100kg/cm〜500kg/cm程度で加圧し、樹脂の硬化温度以上の温度(例えば、100℃〜220℃)を加えて成形・硬化させることにより、コイル54の巻回部44の上段部46の導線と下段部48の導線が互いに入れ子状に形成される。この上段部46の導線と下段部48の導線が入れ子状に形成される領域は、巻回部44の全周にわたってではなく、一部に形成されてもよい。この時、成形時の圧力により、巻回部44の上段部46の導線に、導線の上側部分が巻軸B2から離間する方向に傾いた部分が形成される。これにより、上段部46の一部に突出部50及び直線部52が形成される。また、巻回部44の内周が接触している磁性体ベース8の柱状部16は、根元部分よりも先端の方が太くなり、側面に突出面22及び平面24が形成される。
(4)素体に外装樹脂を形成する工程
本工程では、得られた素体2の全面に外装樹脂が形成される。外装樹脂は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂又は、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂を表面に塗布し、これを硬化することにより形成される。
(5)外装樹脂と導線の被覆層と融着層とを除去する工程
外装樹脂が形成された素体2は、外部端子4a、4bが形成される位置の外装樹脂と導線の被覆層と融着層が除去される。外装樹脂と導線の被覆層と融着層の除去は、レーザ、ブラスト処理、研磨等の物理的手段を用いて行われる。
(6)外部端子を形成する工程
素体2の実装面の外部端子4a、4bが形成される位置において、コイル54の引き出し部40、42の先端部分40a、42aが覆われる様に銀粉を含有する樹脂が塗布される。この時、銀粉を含有する樹脂は、コイル54の引き出し部40、42の先端部分40a、42aにおける両端領域が覆われ、中央領域40b、42bが露出する様に塗布されても良い。
この素体2にめっきが施され、素体2の外装樹脂が除去された部分に外部端子4a、4bが形成される。外部端子4a、4bは、素体2の表面に露出した金属磁性粉上と、銀粉を含有する樹脂上にめっき成長させることにより形成される。また、銀粉を含有する樹脂がコイル54の引き出し部40、42の先端部分40a、42aにおける両端領域を覆い、中央領域40b、42bが露出する様に塗布された場合には、外部端子4a、4bは、素体2の表面に露出した金属磁性粉上、銀粉を含有する樹脂上、コイル54の引き出し部40、42の先端部分40a、42aの中央領域40b、42b上にめっき成長させることにより形成される。めっき成長は、例えば、ニッケルからなるニッケル層を形成し、次いでニッケル層上にスズから形成されるスズ層を形成する。
7.実施形態2
次に、図13を参照しながら、実施形態2に係るインダクタ201について説明する。図13は、本発明の実施形態2に係るインダクタ201を示す下方斜視図である。本実施形態に係るインダクタ201は、1対の引き出し部240、242の形状が実施形態1のインダクタ1と異なる。
1対の引き出し部240、242は、巻回部244に連続する第1領域240a、242aと、第1領域240a、242aに連続し、第1領域240a、242aとベース部10の下面10bとの間に延在する第2領域240b、242bと、第2領域240b、242bに連続し、ベース部10の下面10b上に配置される第3領域240c、242cとを含む。第3領域240c、242cは、実施形態1における引き出し部40、42の先端部分40a、42aに相当し、磁性体外装6から露出し、外部端子4a、4bと接続している。
第1領域240a、242aの延在方向と第2領域240b、242bの延在方向は、互いが90度以上180度以下の角度(鈍角)を有する方向である。同様に、第2領域240b、242bの延在方向と第3領域240c、242cの延在方向は、互いが90度以上180度以下の角度(鈍角)を有する方向である。
なお、図13に示されたインダクタ201は、ベース部10の下面10bに凹部12を有していないが、実施形態1に係るインダクタ1と同様に凹部12を備えていてもよい。
8.効果
このように構成されたインダクタ201では、引き出し部240、242を複数回屈曲させることで、引き出し部240、242が短手方向に占有する領域を減らすことができる。これにより、巻回部244の占有領域を増やすことができ、インダクタ201のインダクタンス値Lを大きくすることが可能になる。また、第1領域240a、242aの延在方向と第2領域240b、242bの延在方向、及び第2領域240b、242bの延在方向と第3領域240c、242cの延在方向を直角又は鈍角に設定することで、導線に過重な負荷がかかることを防止でき、導線の破損を防ぐことができる。
9.変形例
上記に示したインダクタ1、201のコイル54、254は、平面視において長円環形状であったが、これに限られるものではない。コイル54、254の平面視形状は、例えば、楕円環形状、真円環形状、角部が湾曲した略矩形環形状等であってもよい。
さらに、上記に示したインダクタ1、201は、1つの突出部50と1つの直線部52とを備えていたが、突出部50及び/又は直線部52の数はこれに限られるものではない。例えば、第2平面領域58に第2突出部がさらに設けられ、かつ/又は、第2湾曲領域62に第2直線部がさらに設けられていてもよい。巻回部44に設けられる突出部及び直線部の数が多いほど、インダクタンス値Lを向上させることが可能になる。
上記では、本発明の実施形態、実施例を説明したが、開示内容は構成の細部において変化してもよく、実施形態、実施例における要素の組合せや順序の変化等は請求された本発明の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。
1、201 インダクタ
2 素体
4a、4b 外部端子
6 磁性体外装
8 磁性体ベース
10 ベース部
10a 上面
10b 下面
10c 第1側面
10d 第2側面
10e 第3側面
10f 第4側面
12 凹部
14、15 切り欠き
16 柱状部
18 上部
20 下部
22 突出面
24 平面
28、30 平面領域
32、34 湾曲面領域
40、42、240、242 引き出し部
40a、42a 先端部分
44 巻回部
46 上段部
48 下段部
50 突出部
52 直線部
54、254 コイル
56、58 平面領域
60、62 湾曲領域
64、66 幅広面
H1 境界面
H2 開口端面
70、72 導線
70a、72a 1周目の導線
72b 2周目の導線
70c、72c 最外周の導線
100、150 輪郭線
102、152 内周輪郭線
104、154 外周輪郭線
106、156 第1平面領域56の内周輪郭線
106a、106b、114a、114b 端部
108、158 第2平面領域58の内周輪郭線
110、160 第1湾曲領域60の内周輪郭線
112、162 第2湾曲領域62の内周輪郭線
114 突出部50の内周輪郭線
116 直線部52の輪郭線
120、170 第1平面領域56の外周輪郭線
122、172 第2平面領域58の外周輪郭線
124、174 第1湾曲領域60の外周輪郭線
126、176 第2湾曲領域62の外周輪郭線
128 突出部50の外周輪郭線
130 直線部52の外周輪郭線
132 素体2の外形輪郭線
240a、242a 第1領域
240b、242b 第2領域
240c、242c 第3領域
A(y2) 第1長さ(直線部52の内周輪郭線116と第2湾曲領域62の内周輪郭線110との間の長手方向の最大長さ)
B(x2) 第2長さ(第2平面領域58の内周輪郭線108と突出部50の内周輪郭線114との間の短手方向の最大長さ)
C 第3長さ(第1湾曲領域60の外周輪郭線124と第2湾曲領域62の外周輪郭線126との間における長手方向の最大長さ)
D 第4長さ(第1平面領域56の外周輪郭線120と第2平面領域58の外周輪郭線122との間における短手方向の最大長さ)
E 素体2の長手方向の長さ
F 素体2の短手方向の長さ

Claims (9)

  1. ベース部と、前記ベース部の上面に形成された柱状部と、を有する磁性体ベース、
    互いに対向する幅広面を有する導線を、前記幅広面の一方を前記柱状部の側面に接触させ、前記柱状部に対して上下2段に巻回して形成される巻回部であって、前記巻回部の両端が外周に位置し、内周部を構成する導線によって互いに繋がった上段部と下段部を有する巻回部と、前記巻回部の各段の外周部から前記ベース部の側面に向かって引き出され、先端部分が前記ベース部の下面に配置された1対の引き出し部と、を備えるコイル、及び
    前記磁性体ベースの一部と、前記1対の引き出し部の一部と、前記巻回部とを覆う、磁性粉を含有する磁性体外装、
    を有する略直方体形状の素体と、
    前記素体の実装面に配置され、前記1対の引き出し部にそれぞれ接続される1対の外部端子と、を備え、
    前記巻回部は、前記素体の上面から透視した平面視形状が、短手方向及び長手方向を有する環形状であり、
    前記上段部は、前記短手方向に突出する突出部を有することを特徴とするインダクタ。
  2. 前記上段部は、前記短手方向に延在する直線部を有する、請求項1に記載のインダクタ。
  3. 前記上段部の開口端面を含む平面において、
    前記巻回部の内周輪郭線の前記短手方向の幅に対する、前記内周輪郭線の前記長手方向の幅の比が、1.7以上3以下である、請求項1又は請求項2に記載のインダクタ。
  4. 前記上段部の開口端面を含む平面において、
    前記素体の前記短手方向の長さに対する、前記内周輪郭線の前記短手方向の幅の比が、0.3以上0.6以下であり、
    前記素体の前記長手方向の長さに対する、前記内周輪郭線の前記長手方向の幅の比が、0.6以上0.9以下である、請求項3に記載のインダクタ。
  5. 前記上段部の開口端面を含む平面において、
    前記巻回部の内周輪郭線に囲まれる面積に対する、前記巻回部の外周輪郭線と前記素体の外形輪郭線とに囲まれる面積の比が、0.9以上1未満である、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインダクタ。
  6. 前記上段部の開口端面を含む平面において、
    前記素体の前記短手方向の長さに対する、前記巻回部の外周輪郭線の前記短手方向の幅の比が0.8以上1以下であり、
    前記素体の前記長手方向の長さに対する、前記外周輪郭線の前記長手方向の幅の比が0.8以上であり0.9以下である、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のインダクタ。
  7. 前記巻回部の巻軸と前記素体の前記長手方向に延在する一方の側面との間の長さは、前記巻軸と前記素体の前記長手方向に延在する他方の側面との間の長さよりも短い、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のインダクタ。
  8. 前記引き出し部は、前記巻回部に連続する第1領域と、前記第1領域に連続し、前記第1領域と前記ベース部の下面との間に延在する第2領域と、前記第2領域に連続し、前記ベース部の下面上に配置される第3領域とを含み、
    前記第3領域は、前記先端部分であり、前記素体の前記実装面に露出している、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のインダクタ。
  9. 前記1対の外部端子は、銀粉を含有する導電性樹脂層と、前記導電性樹脂層上に形成されたニッケル層と、前記ニッケル層上に形成されたスズ層を有し、
    前記先端部分は、前記実装面に露出しており、
    前記導電性樹脂層は、前記実装面上及び前記先端部分の両端領域上に、前記両端領域に挟まれている前記先端部分の中央領域を露出させた形状に配置されている、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のインダクタ。
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