JP2020077790A - 表面実装インダクタ - Google Patents

表面実装インダクタ Download PDF

Info

Publication number
JP2020077790A
JP2020077790A JP2018210837A JP2018210837A JP2020077790A JP 2020077790 A JP2020077790 A JP 2020077790A JP 2018210837 A JP2018210837 A JP 2018210837A JP 2018210837 A JP2018210837 A JP 2018210837A JP 2020077790 A JP2020077790 A JP 2020077790A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
portions
mount inductor
winding
base portion
pair
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018210837A
Other languages
English (en)
Inventor
晃三 佐藤
Kozo Sato
晃三 佐藤
幹也 青木
Mikiya Aoki
幹也 青木
寛之 青木
Hiroyuki Aoki
寛之 青木
北村 和久
Kazuhisa Kitamura
和久 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2018210837A priority Critical patent/JP2020077790A/ja
Priority to US16/533,697 priority patent/US10763025B2/en
Priority to CN201910725015.7A priority patent/CN111161943B/zh
Publication of JP2020077790A publication Critical patent/JP2020077790A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/04Fixed inductances of the signal type  with magnetic core
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/24Magnetic cores
    • H01F27/255Magnetic cores made from particles
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/06Mounting, supporting or suspending transformers, reactors or choke coils not being of the signal type
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/24Magnetic cores
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/2823Wires
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/2823Wires
    • H01F27/2828Construction of conductive connections, of leads
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/29Terminals; Tapping arrangements for signal inductances
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/29Terminals; Tapping arrangements for signal inductances
    • H01F27/292Surface mounted devices
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/32Insulating of coils, windings, or parts thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/04Fixed inductances of the signal type  with magnetic core
    • H01F2017/048Fixed inductances of the signal type  with magnetic core with encapsulating core, e.g. made of resin and magnetic powder

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

【課題】コイルの巻回部の底面を被覆する素体を所望の厚みに構成可能で、良好な特性を有する表面実装インダクタを提供する。【解決手段】表面実装インダクタ100は、コア30、コイル20および磁性体11を有する素体10と、素体10の実装面に配置される1対の外部端子40、41とを備える。コア30は、ベース部34および柱状部32とを備える。コイル20は、ベース部34上に配置され、柱状部32に対して上下2段に巻回される巻回部22と、巻回部22からベース部34の側面に向けて引き出される1対の引き出し部24、25とを有する。磁性体11は磁性粉を含有し、コイル20を内蔵し、コア30の少なくとも一部を被覆する。1対の外部端子40、41は、素体10の実装面に配置され、1対の引き出し部24、25とそれぞれ接続される。ベース部34は、巻回部22の実装面側の面に、実装面とは反対側に向けて湾曲する湾曲部26を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、表面実装インダクタに関する。
特許文献1には、導線をその両端が外周に位置し、内周で互いに繋がった状態で2段に巻回して形成された巻回部と、巻回部から引き出された1対の引き出し部を有するコイルと、コイルの引き出し部と接続するための係合部を有する端子電極と、コイルと係合部を内包し、磁性体粉末と樹脂との混合物を加圧成形してなる素体とから構成されたコイル封入型磁性部品が提案されている。このコイル封入型磁性部品では、コイルの引き出し部は素体内で端子電極に接続され、端子電極が素体の側面から引き出され、引き出された端子電極が素体の底面に折り曲げられて、表面実装インダクタとして用いられる。
特開2007−165779
従来の表面実装インダクタでは、形状を小型化した場合、コイルの巻回部の底面と素体の実装面との距離が短くなりやすく、充分な特性を得ることが困難な場合があった。特に、実装性の観点から実装面側にスタンドオフと呼ばれる凹部を設ける場合に、コイルの巻回部の底面を被覆する素体の厚みが不足して特性が低下する傾向があった。本発明の一態様は、コイルの巻回部の底面を被覆する素体を所望の厚みに構成可能で、良好な特性を有する表面実装インダクタを提供することを目的とする。
表面実装インダクタは、実装面側の下面、実装面とは反対側の上面ならびに上面および下面に隣接する側面を有するベース部と、ベース部の上面に配置される柱状部とを備え、少なくとも一部の領域に磁性粉を含むコアと、絶縁被膜を有し、互いに対向する1対の平面部を有する導線を、その両端が外周部に位置し、内周部で互いに繋がった状態で、内周部表面を柱状部に接触させ、平面部を互いに対向させて柱状部に対して上下2段に巻回して形成される巻回部と、巻回部からベース部の側面に向けて引き出される1対の引き出し部とを有し、ベース部上に配置されるコイルと、コイルを内蔵し、コアの少なくとも一部を被覆し、磁性粉を含有する磁性体を有する素体と、素体の実装面に配置され、1対の引き出し部とそれぞれ接続される1対の外部端子とを備える。表面実装インダクタでは、巻回部の実装面側の面に、実装面とは反対側に向けて湾曲する湾曲部を有する。
本発明の一態様によれば、コイルの巻回部の底面を被覆する素体を所望の厚みに構成可能で、良好な特性を有する表面実装インダクタを提供することができる。
実施例1の表面実装インダクタを示す上面側から見た部分透過斜視図である。 実施例1の表面実装インダクタを示す実装面側から見た部分透過斜視図である。 実施例1の表面実装インダクタを示す側面から見た部分透過平面図である 図1のA−A線を通過する断面における概略断面図である。 実施例1の表面実装インダクタのコアを形成するための金型の概略上面図と概略断面図である。 実施例1の表面実装インダクタの製造工程を説明する概略断面図である。 実施例1の表面実装インダクタの1対の引き出し部の異形部を説明するために模式的に示した上面側からの部分透過平面図である。 実施例1の表面実装インダクタの1対の引き出し部の異形部を説明するために模式的に示した別の上面側からの部分透過平面図である。 実施例1の表面実装インダクタの変形例を示す上面側からの部分透過斜視図である。 実施例2の表面実装インダクタを示す上面側から見た部分透過斜視図である。 実施例3の表面実装インダクタを示す上面側から見た部分透過斜視図である。 実施例4の表面実装インダクタを示す上面側から見た部分透過斜視図である。 実施例4の表面実装インダクタの変形例を示す上面側から見た部分透過斜視図である。 実施例5の表面実装インダクタを示す上面側から見た部分透過斜視図である。 実施例5の表面実装インダクタの変形例を示す上面側から見た部分透過斜視図である。 実施例6の表面実装インダクタの概略断面図である。 実施例6の表面実装インダクタの変形例の概略断面図である。 実施例7の表面実装インダクタの概略断面図である。 実施例7の表面実装インダクタの変形例の概略断面図である。 実施例7の表面実装インダクタの変形例の概略断面図である。 実施例8の表面実装インダクタの概略断面図である。 実施例8の表面実装インダクタの変形例の概略断面図である。 実施例8の表面実装インダクタの変形例の概略断面図である。 実施例9の表面実装インダクタを示す上面側から見た部分透過平面図である。 実施例10の表面実装インダクタの概略断面図である。 実施例10の表面実装インダクタの変形例の概略断面図である。 実施例11の表面実装インダクタの実装面側から見た部分透過平面図である。
表面実装インダクタは、コア、コイルおよび磁性体を有する素体と、1対の外部端子とを備える。コアは、実装面側の下面、実装面とは反対側の上面ならびに上面および下面に隣接する側面を有するベース部と、ベース部の上面に配置される柱状部とを備え、少なくとも一部の領域に磁性粉を含む。コイルは、絶縁被膜を有し、互いに対向する1対の平面部を有する導線を、その両端が外周部に位置し、内周部で互いに繋がった状態で、内周部表面を柱状部に接触させ、平面部を互いに対向させて柱状部に対して上下2段に巻回して形成される巻回部と、巻回部からベース部の側面に向けて引き出される1対の引き出し部とを有し、ベース部上に配置される。磁性体は、コイルを内蔵し、コアの少なくとも一部を被覆し、少なくとも磁性粉を含有して形成される。そして、コア、コイルおよび磁性体で素体が形成される。1対の外部端子は、素体の実装面に配置され、1対の引き出し部とそれぞれ接続される。表面実装インダクタでは、巻回部の実装面側の面に、実装面とは反対側に向けて湾曲する湾曲部を有する。
コイルの巻回部の実装面側の面に湾曲部を有することで、素体の実装面に凹部が設けられても、巻回部の実装面側の面を被覆するベース部が所定の厚みを維持することが可能になり、良好な特性を有する表面実装インダクタを構成することができる。
ベース部は、上面および側面が直線状に接する稜線部を少なくとも1つ有し、1対の引き出し部は、平面部の一方を稜線部に近接してそれぞれ配置されていても良い。平面部が稜線部に近接していることで、引き出し部の位置が安定する。また、平面部の一方のみが稜線部に近接するように引き出されることで巻回部と引き出し部の接続部分に過大な応力が発生することを抑制できる。
ベース部は、上面および側面が直線状に接する稜線部を少なくとも1つ有し、引き出し部の一方は、平面部の一方を稜線部に近接して配置され、引き出し部の他方は、平面部の他方を稜線部に近接して配置されていても良い。平面部が稜線部に近接していることで、引き出し部の位置が安定する。また、1対の引き出し部が同じ方向にねじられて引き出されることで、製造工程が簡略化され、生産性が向上する。
ベース部は、上面および側面が直線状に接する稜線部を少なくとも1つ有し、巻回部を構成する導線は、長さ方向に直交する断面形状が略正方形であり、1対の引き出し部は、導線の柱状部に対向する面に隣接する面が導線のコアの柱状部に対向する面よりも大きい異形部を有し、異形部の導線の柱状部に対向する面に隣接する面に連なる面を稜線部に近接して配置されていても良い。平面部が稜線部に近接していることで、引き出し部の位置が安定する。また、1対の引き出し部がねじられることなく引き出されるため、巻回部と引き出し部の接続部分に応力が発生することを抑制できる。
1対の引き出し部は、同じ側面に向けて引き出されて稜線部に近接して配置され、稜線部との近接位置間の距離が、巻回部の引き出し部との接続位置間の距離よりも大きくても良い。巻回部における導線の巻回数を微調整することができ、所望のインダクタンスを容易に得ることができる。
1対の引き出し部は、同じ側面に向けて引き出されて稜線部に近接して配置され、稜線部との近接位置間の距離が、巻回部の引き出し部との接続位置間の距離よりも小さくても良い。巻回部における導線の巻回数を微調整することができ、所望のインダクタンスを容易に得ることができる。
1対の引き出し部は、同じ側面に向けて引き出されて稜線部に近接して配置され、ベース部は稜線部に対向する他の稜線部を有し、柱状部が他の稜線部よりも1対の引き出し部が近接して配置された稜線部に近接して配置されていても良い。コイルの巻回部の周囲に巻回数に応じた厚みの素体を配置することができ、素体内の磁束のバランスを容易に調整することができる。また、形状を小型化した場合でも素体の側面からコイルの巻回部が露出することを抑制できる。
ベース部は、上面および側面が直線状に接する稜線部を複数有し、1対の引き出し部は、異なる稜線部にそれぞれ近接して配置されても良い。引き出し部が引き出される位置を調整することで、巻回部における導線の巻回数を1/4ターン単位で調整することができ、所望のインダクタンスを容易に得ることができる。
コアは、ベース部の下面と、柱状部のベース部側とは反対側の端面とを、素体から露出して配置されていても良い。コアの透磁率が素体の透磁率よりも高い場合、透磁率の高い領域が相対的に大きくなり、同一サイズであってもインダクタンス値を向上させることができる。
巻回部は、実装面とは反対側の面が素体から露出して配置され、その面上に磁性粉を含有しない樹脂層が配置されても良い。磁束と交差する磁性粉を含有しない層を設けることで直流重畳特性を向上させることができる。
ベース部は、磁性粉を含有しない領域を有していても良い。磁束と交差する磁性粉を含有しない領域を設けることで直流重畳特性を向上させることができる。
柱状部は、磁性粉を含有しない領域を有していても良い。磁束と交差する磁性粉を含有しない領域を設けることで直流重畳特性を向上させることができる。
磁性粉が金属磁性粉を含み、実装面に他の面よりも絶縁性が高い高絶縁領域が配置されていても良い。実装面に高絶縁領域が配置されることで、コイルの巻回部と外部端子間の絶縁耐圧を向上させることができる。
巻回部の2つの段は、互いに巻回数が異なり、ベース部に近い側の段の巻回数の方が多くなっていても良い。ベース部に被覆されない巻回部の上段側の巻回数が少ないことで、素体による巻回部の封止性を向上させることができる。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための、表面実装インダクタを例示するものであって、本発明は、以下に示す表面実装インダクタに限定されない。なお、特許請求の範囲に示される部材を、実施形態の部材に限定するものでは決してない。特に、実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。実施例2以降では実施例1と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
(実施例1)
実施例1の表面実装インダクタ100を図1から図9を参照して説明する。図1は表面実装インダクタ100を示す実装面とは反対側の上面から見た概略部分透過斜視図であり、図2は実装面側から見た概略部分透過斜視図である。図3は表面実装インダクタ100を側面から見た部分透過平面図である。図4は表面実装インダクタ100の図1におけるA−A線を通過する断面における概略断面図である。図5はコア30を形成するための金型の上面図(A)および断面図(B)である。図6は表面実装インダクタ100の製造工程の一部を説明する断面図である。図7および8は1対の引き出し部24,25の異形部28,29を説明する上面側からの部分透過平面図である。図9は実施例1の変形例である表面実装インダクタ102の上面側からの部分透過平面図である。
図1に示すように、表面実装インダクタ100は、コア30、コイル20および磁性体11を有する素体10と、1対の外部端子40,41とを備える。コア30は、ベース部34および柱状部32を備える。コイル20は、導線が巻回軸Aを中心に巻回されてなる巻回部22と巻回部22の外周部から引き出される1対の引き出し部24および25を備える。磁性体11は、コイル20とコア30を被覆し、少なくとも磁性粉を含有して構成される。1対の外部端子40,41は、素体10の実装面に配置され、1対の引き出し部24,25と電気的に接続される。表面実装インダクタ100では、コア30とコイル20と磁性体11とが一体に形成されて素体10が形成される。表面実装インダクタ100は、実装面と略直交する方向の高さT、実装面と略平行で、互いに略直交する長さLおよび幅Wで規定される略直方体の形状を有する。
コア30のベース部34は、実装面側の下面と、実装面とは反対側の上面と、上面および下面に隣接する4つの側面とを有する。また、ベース部34は、上面と側面とが接する4つの稜線部を有する。コア30の柱状部32は、ベース部34の上面に、延伸方向を上面と交差させて配置される。柱状部32の延伸方向に直交する断面形状は長円または楕円である。ベース部34の下面には、柱状部32の延伸方向と交差し、表面実装インダクタ100の幅W方向に延在する凹部36が設けられ、スタンドオフが形成される。ベース部34の上面の一部は、凹部36に対応して実装面側とは反対側に湾曲している。ベース部34の凹部36が延在する方向に交差する一方の側面には、コイル20の引き出し部24および25を収容して下面側に延在させるための切り欠き部38が2つ設けられる。コア30は、磁性粉と樹脂を含有する複合材料から、ベース部34および柱状部32が一体となる状態に加圧成形により形成される。コア30は、磁性粉の充填率が、例えば、60重量%以上、好ましくは80重量%以上に構成される。磁性粉としては、Fe、Fe−Si−Cr、Fe−Ni−Al、Fe−Cr−Al、Fe−Si、Fe−Si−A、Fe−Ni、Fe−Ni−Mo等の鉄系の金属磁性粉、他の組成系の金属磁性粉、アモルファス等の金属磁性粉、表面がガラス等の絶縁体で被覆された金属磁性粉、表面を改質した金属磁性粉、ナノレベルの微小な金属磁性粉末が用いられる。樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられる。
コイル20には、絶縁被膜を有し、互いに対向する1対の平面部を有する導線(いわゆる、平角線)が用いられる。コイル20は、巻回部22と、巻回部22の外周部から引き出される引出部24,25とを有し、ベース部34上に配置される。巻回部22は、導線の両端が外周部に位置し、内周部で互いに繋がった状態で、内周部の表面を柱状部に接触させ、平面部を互いに対向させて柱状部32に対して上下2段に巻回(いわゆる、アルファ巻き)して形成される。引き出し部24,25は、巻回部を構成し、その外周部に位置する導線の両端から連続して形成され、ベース部の側面に向けて引き出される。導線の長さ方向に直交する断面は、例えば長方形であり、長方形の長辺に対応する平面部の線幅と、長方形の短辺に対応し平面部間の距離である厚みで規定される。導線は、その線幅が、例えば120μm以上350μm以下、厚みが、例えば10μm以上150μm以下に形成される。また、導線の絶縁被膜は、厚みが、例えば2μm以上10μm以下、好ましくは6μm程度のポリアミドイミド等の絶縁性樹脂で形成される。絶縁被膜の表面には、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂等の自己融着成分を含む自己融着層が更に設けられ、その厚みが1μm以上3μm以下に形成される。
巻回部22は、その内周部表面がコア30の柱状部32の表面に接して形成される。また、巻回部22の巻回方向は上面側から見た場合、引き出し部24から引き出し部25に向かって右巻きに巻回される。コア30のベース部34に接する巻回部22の下面には、巻回部22の上面側に突出する湾曲部26が形成される。すなわち、湾曲部26は、コア30のベース部34側とは反対側に湾曲している。図1では、上下2段に導線が巻回される巻回部22の下段の下面のみが湾曲部を有しているが、下段の下面と下段の上面とが湾曲して湾曲部が形成されてもよく、さらには、下段の下面と下段の上面と上段の下面とが湾曲して湾曲部が形成されてもよく、またさらには、下段の下面と下段の上面と上段の下面と上段の上面とが湾曲して湾曲部が形成されても良い。また、図4に示すように、巻回部22の上段と下段とが接触または対向する領域には、少なくとも一部分に、上段側の導線と下段側の導線とが互いに入れ子状に配置される蛇行面を有する。なお、図4は、図1の表面実装インダクタ100のA−A線を通過し、巻回部22の巻回軸Aに平行な面における概略断面図である。すなわち、巻回部22には、巻回軸Aに平行な断面において、上段と下段が接触又は対向する領域の少なくとも一部に、上段側または下段側の一方の側の導線が、他方の側の複数の導線と接触又は対向することにより形成される境界面を有する。また、この境界面は、巻回軸Aに平行でA−A線を通過する断面以外の任意の断面における一部に形成されていても良く、例えば、巻回部の周回方向又は巻回軸Aから離間する方向の一部分に形成されていても良い。
コイル20の1対の引き出し部24,25は、両方とも巻回部22の外周からベース部34の2つの切り欠き部38が設けられた側面34Aに向けて引き出される。この側面34Aは、2つの切り欠き部38が設けられたことにより突出した部分34A1、凹んだ部分34A2及び、突出した部分と凹んだ部分を接続する部分34A3を有するが、突出した部分34A1の表面と、凹んだ部分34A2の表面及び、突出した部分と凹んだ部分を接続する部分34A3の表面により1つの側面を構成しており、また、ベース部34の上面と突出した部分34A1の表面が接する稜線部と、ベース部34の上面と凹んだ部分34A2の表面が接する稜線部及び、ベース部34の上面と突出した部分と凹んだ部分を接続する部分34A3の表面が接する稜線部により1つの稜線部Rを構成する。この時、1対の引き出し部24,25は、巻回軸Aを原点とする引き出し部24の引き出し方向と引き出し部25の引き出し方向間の角度差は90度以下となる。
また、1対の引き出し部24,25のうち、引き出し部24は巻回部22の上段から引き出され、引き出し部25は巻回部22の下段から引き出される。引き出し部24は巻回部22との接続部からベース部34の稜線部Rに向けて、巻回部側から見て反時計回り(左回り)に略90°捻れて引き出される。引き出し部25は巻回部22との接続部からベース部34の稜線部Rに向けて、巻回部側から見て時計回り(右回り)に略90°捻れて引き出される。すなわち、1対の引き出し部24,25は、導線の平面部Hの一方をベース部34の稜線部Rに近接して配置される。図1では、1対の引き出し部24,25は、導線の柱状部32に接触する側の平面部、すなわち、巻回部22の外周部に位置している導線の内側に配置される平面部に連なる平面部がベース部34の稜線部に近接して配置される。巻回部22の外周部に位置している導線の内側に配置される平面部に連なる平面部がベース部34の稜線部に近接して配置されることで、両方の引き出し部がベース部34の側面の中心部に向けて捻られることとなり、巻回部と一方の引き出し部の接続部と、巻回部と他方の引き出し部の接続部間に、巻回部の巻回方向に沿って巻き締める方向の力がかかり、巻回部の巻きぶくれが抑制される。また、図1では、1対の引き出し部24,25の中心間の距離は、巻回部22からの距離に関わらずほぼ同じに設定される。すなわち、1対の引き出し部24,25は、ベース部34の稜線部との接触位置における線幅方向の中心間の距離L1が、巻回部22の引き出し部との接続位置における厚み方向の中心間の距離L2と略同一に引き出される。さらに、1対の引き出し部24,25は、図1、図2および図3に示す様に、ベース部34に設けられた切り欠き部38に収容されて折り返し、ベース部34の実装面側に延在する。また、1対の引き出し部24,25は、線幅および厚みが巻回部の導線の線幅および厚みと同じに形成されていてもよく、少なくとも一方が異なって形成されていても良い。図1では、巻回部の導線の線幅よりも幅広で、巻回部の導線の厚みよりも薄く形成される異形部28,29が形成される。異形部28,29は、導線の平面部Hの一方に連なる面をベース部34の稜線部Rに近接して配置される。異形部28,29は、ベース部34の稜線部Rに近接する位置において、線幅が、巻回部の導線の線幅の例えば、1.4倍以上となる様に、例えば168μm以上490μm以下、厚みが、巻回部の導線の厚みの例えば、50%程度となる様に、例えば5μm以上75μm以下に形成される。引き出し部24,25の端部に異形部28,29が形成されることで、その厚みが巻回部の導線の厚みより薄くなり、引き出し部をベース部34の稜線部Rに近接させて実装面側に折り曲げることがより容易になる。また、その線幅が巻回部の導線の線幅よりも広くなるので、ベース部34の稜線部Rとの接触部分を長くして折り曲げ位置を安定させることができると共に、外部端子との接続信頼性をより向上させることができる。
磁性体11は、コイル20と、コア30の柱状部32と、コア30のベース部34の少なくとも上面を被覆して形成される。この時、磁性体11は、引き出し部24,25とベース部34の切り欠き部38も被覆する。磁性体11は、磁性粉と樹脂を含有する複合材料を加圧成形して形成される。複合材料における磁性粉の充填率は、例えば、60重量%以上であり、好ましくは80重量%以上である。磁性粉としては、Fe、Fe−Si−Cr、Fe−Ni−Al、Fe−Cr−Al、Fe−Si、Fe−Si−A、Fe−Ni、Fe−Ni−Mo等の鉄系の金属磁性粉、他の組成系の金属磁性粉、アモルファス等の金属磁性粉、表面がガラス等の絶縁体で被覆された金属磁性粉、表面を改質した金属磁性粉、ナノレベルの微小な金属磁性粉末が用いられる。樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられる。磁性体11を構成する複合材料とコア30を構成する複合材料には、同一の組成の材料が用いられて良い。また、磁性体11の磁性粉の充填率は、コア30における磁性粉の充填率よりも低くなっていても良い。そして、コイル20と、コア30と、磁性体11とで素体10が形成される。
図2に示すように、表面実装インダクタ100の実装面側には、コイルの巻回部の下面に形成される湾曲部と対応する位置に凹部36が幅W方向に貫通して形成され、スタンドオフとなっている。凹部36を挟む両側の領域には、コイル20の1対の引き出し部24,25がそれぞれ配置されて、この1対の引き出し部24,25のそれぞれに接続される1対の外部端子40,41が配置される。さらに、外部端子40,41が配置される領域以外の素体10の表面には外装樹脂(図示せず)が形成される。外装樹脂は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂またはポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂を含み、ケイ素、チタン等を含むフィラーをさらに含んでいても良い。
外部端子40,41は、実装面側に配置される引き出し部24,25をそれぞれ被覆して配置される。外部端子40,41は、例えば、めっきにより形成され、ニッケルから形成される第1層と、第1層上に形成され、スズから形成される第2層とを備える。なお、外部端子40,41は、図2では凹部36を挟む両側の領域全面に形成されているが、凹部36を挟む両側の領域より小さく形成されても良い。この場合、外部端子40,41の表面は、素体10の実装面に形成された外装樹脂の表面と同一面に形成される。また、この場合、外部端子40,41の外装樹脂に接している側面側が素体10の実装面に形成された外装樹脂上まで延在して形成されても良い。
図3は、表面実装インダクタ100を、引き出し部24,25が引き出される側の側面方向から見た部分透過平面図である。図3に示すように、表面実装インダクタ100の側面からはベース部34が部分的に露出し、引き出し部24,25は磁性体11に被覆されている。引き出し部24は巻回部22の上段から引き出され、導線の巻回部の外周部において内側であった平面部をベース部34と接して折り曲げられ、ベース部34の下面に延在して配置される。引き出し部25は巻回部22の下段から引き出され、導線の巻回部の外周部において内側であった平面部をベース部34と接して折り曲げられ、ベース部34の下面に延在して配置される。ベース部34の下面に延在する引き出し部24,25上には、外部端子40,41がそれぞれ配置される。表面実装インダクタ100の実装面側には凹部36が形成され、巻回部22の下面の対応する位置には湾曲部26が形成される。巻回部22が湾曲部を有することで、凹部36が形成されていても、巻回部22の下面側に磁性粉を含むベース部34が充分な厚みを有して配置されるため、良好な磁気特性を示すことができる。
図1の表面実装インダクタ100では、柱状部の延伸方向に直交する断面形状は長円または楕円であるが、円形状、矩形状、多角形状等であっても良い。図1では、導線の長さ方向に直交する断面の形状が長方形の平角線であるが、厚み方向の側面が直線ではなく、半円、半楕円等の曲線であっても良い。
次に、表面実装インダクタ100の製造方法の一例について説明する。表面実装インダクタの製造方法は、例えば、コア形成工程、コイル形成工程、異形部形成工程、引き出し部配置工程、成形・硬化工程、外装樹脂形成工程、外装樹脂除去工程および外部端子形成工程を含む。
コア形成工程
磁性粉と樹脂とを含有する複合材料を、柱状部およびベース部を形成可能な金型のキャビティ内に充填する。金型200は、例えば、図5に示す様な、ベース部を形成するための形状、深さを有する第1部分210と、第1部分210の底面に設けられ、柱状部を形成するための形状、深さを有する第2部分220とを有するキャビティ230を備える。金型内で複合材料を樹脂の軟化温度以上の温度(例えば、60℃以上150℃以下)に加温した状態で、1t/cm以上10t/cm以下程度の圧力で数秒以上数分以下の間、加圧してコアを成形する。次いで、樹脂の硬化温度以上の温度(例えば、100℃以上220℃以下)を加えて硬化させて、平板状のベース部と、ベース部上に配置された柱状部とを有し、ベース部の4つの側面の内の1つの側面に2つの切り欠き部が形成されたコアを得る。なお、樹脂を完全には硬化させずに、半硬化する場合もあり、その場合は、温度(例えば、100℃以上220℃以下)及び硬化時間(例えば、1分以上60分以下)を調整することにより、所望の状態に半硬化させれば良い。
コイル形成工程
得られたコアの柱状部に対して導線を巻回することにより、巻回部と、この巻回部から引き出された1対の引き出し部を有するコイルが形成される。導線としては、絶縁被膜を有し、断面が長方形の平角線が用いられる。巻回部は、導線の両端が外周に位置し、内周で互いに繋がる様に2段に巻回して形成される。また、巻回部は、平角線の幅方向を柱状部の延伸方向に略平行にして、平角線の一方の平面部を柱状部に対向させて柱状部に対して巻回して形成される。これにより、コイルが取り付けられたコアが得られる。
異形部形成工程
コイルの1対の引き出し部には、端部を押し潰すことにより、巻回部の導線の線幅よりも幅広で、厚みの薄い異形部が先端部に形成される。
引き出し部配置工程
コイルの1対の引き出し部は、両方ともコアのベース部の2つの切り欠き部が形成された側面に向けて引き出され、導線の平面部の一方がベース部の稜線部に近接して配置される。1対の引き出し部は、コアのベース部の上面から側面方向に互いに異なる方向にねじられて引き出される。表面実装インダクタ100では、コイルの巻回部の外周部において内側に配置される平面部が、ベース部の稜線部に近接するように捻られて引き出される。1対の引き出し部の中心間の距離は、巻回部からの距離に関わらずほぼ同じに設定される。この1対の引き出し部は、コアのベース部に設けられた切り欠き部を介してコアの実装面側に折り曲げられて、コアの下面に配置される。
成形・硬化工程
コイル20が取り付けられたコア30は、図6に示す様に、ベース部34の下面を金型300のキャビティ310の底面に対向させて、底面に凸部320を有する金型300のキャビティ310に収容され、ベース部の下面と金型のキャビティの底面とを接触させる。このコイルが取り付けられたコアが収容された金型のキャビティ内に、磁性粉と樹脂を含有する複合材料を充填し、金型内で複合材料を樹脂の軟化温度以上の温度(例えば、60℃以上150℃以下)に加温した状態で、100kg/cm以上500kg/cm以下程度で加圧し、さらに樹脂の硬化温度以上の温度(例えば、100℃以上220℃以下)に加温して成形・硬化させることにより、コイルとコアとが磁性体で覆われ、コイルとコアと磁性体によって素体が形成される。なお、硬化は、成形後に行っても良い。
この成形・硬化工程により、素体の実装面に凹部(スタンドオフ)が形成され、凹部に対応してベース部の下面とコイルの巻回部の実装面側に湾曲部が形成される。
金型に充填された磁性粉と樹脂を含有する複合材料を加圧・成形・硬化させる際に、複合材料の樹脂と導線の絶縁被膜及び自己融着層の軟化温度以上の温度(例えば、60℃以上150℃以下)に加温した状態で100kg/cm以上500kg/cm以下程度で加圧し、複合材料の樹脂の硬化温度以上の温度(例えば、100℃以上220℃以下)に加温して成形・硬化させることにより、コイルの巻回部の上段と下段の境界面が互いに入れ子状に蛇行する面によって形成される。なお、この蛇行する面は、コイルの巻回部の上段と下段が接触又は対向する領域の一部に形成されても良い。
外装樹脂形成工程
次いで、得られる素体の全表面に外装樹脂が形成される。外装樹脂は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、またはポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂を表面に塗布、ディップ等の手段により付与し、これを硬化することにより形成される。
外装樹脂除去工程
この外装樹脂が形成された素体から、外部端子が形成される位置の外装樹脂と、導線の絶縁被膜とを除去する。外装樹脂と絶縁被膜の除去は、レーザ、ブラスト処理、研磨等の物理的手段を用いて行われる。
外部端子形成工程
外装樹脂が除去された部分に、めっきによって外部端子が形成される。外部端子は、表面に露出した磁性粉上とコイルの引き出し部上にめっき成長させることにより形成される。めっき成長によって、例えば、ニッケルから形成される第1層を形成し、次いで第1層上にスズから形成される第2層を形成する。
図7は、実施例1の表面実装インダクタ100の1対の引き出し部の異形部を説明するために模式的に示した上面側からの部分透過平面図である。図7では、1対の引き出し部24,25の端部に導線の線幅よりも幅広で、導線の厚みよりも薄い異形部28,29が形成され、異形部28,29の途中からベース部34の切り欠き部の位置で折り曲げられて、異形部28,29がベース部34の実装面側に延在している。異形部28,29が形成され始める根元Sは、ベース部34の上面側において側面とコイルの巻回部間に延在している。
図8は、実施例1の表面実装インダクタ100の1対の引き出し部の異形部配置の別例を説明するために模式的に示した上面側からの部分透過平面図である。図8では、1対の引き出し部24,25の端部に導線の線幅よりも幅広で、導線の厚みよりも薄い異形部28,29が形成され、異形部28,29が形成され始める根元Sの部分で、ベース部34の切り欠き部において折り曲げられて、異形部28,29がベース部34の実装面側に延在している。異形部の根元Sで折り曲げられることで、導線の線幅、厚みの異なる位置で引き出し部24,25が折り曲げやすくなり、折り曲げ時の応力が低減されるため、ベース部の厚みを薄くすることが可能になる。これにより、巻回部の上下の磁路の厚みを同じにすることができ、より均一な磁束が得られ、良好な磁気特性が得られる。
図9は、実施例1の変形例である表面実装インダクタ102を示す上面側から見た部分透過斜視図である。表面実装インダクタ102では、1対の引き出し部24,25が、巻回部22の外周部に位置している導線の外側に配置される平面部に連なる平面部がベース部34の稜線部Rに近接して配置されること以外は表面実装インダクタ100と同様に構成される。表面実装インダクタ102では、1対の引き出し部24,25が、表面実装インダクタ100と同様に、両方とも巻回部22の外周からベース部34の2つの切り欠き部38が設けられた側面34Aに向けて引き出されるが、引き出し部24は巻回部22との接続部からベース部34の稜線部Rに向けて、巻回部側から見て時計回り(右回り)に略90°捻れて引き出される。引き出し部25は巻回部22との接続部からベース部34の稜線部Rに向けて、巻回部側から見て反時計回り(左回り)に略90°捻れて引き出される。すなわち、1対の引き出し部24,25は、導線の平面部Hの一方をベース部34の稜線部Rに接して配置される。
引き出し部24が巻回部側から見て時計回り(右回り)に略90°捻れて引き出され、引き出し部25が巻回部側から見て反時計回り(左回り)に略90°捻れて引き出されるので、1対の引き出し部が互いに逆向きに捻れて引き出されることになり、引き出し部に過度な応力が発生することが抑制される。
(実施例2)
実施例2の表面実装インダクタ104を、図10を参照して説明する。図10は表面実装インダクタ104を示す上面側から見た概略部分透過斜視図である。表面実装インダクタ104では、引き出し部25が、巻回部22の外周部に位置している導線の外側に配置される平面部に連なる平面部をベース部34の稜線部Rに近接して配置されること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。
表面実装インダクタ104では、1対の引き出し部24,25が、表面実装インダクタ100と同様に、両方とも巻回部22の外周からベース部34の2つの切り欠き部38が設けられた側面34Aに向けて引き出されるが、引き出し部24は巻回部22との接続部からベース部34の稜線部Rに向けて、巻回部側から見て反時計回り(左回り)に略90°捻れて引き出される。引き出し部25は巻回部22との接続部からベース部34の稜線部Rに向けて、巻回部側から見て反時計回り(左回り)に略90°捻れて引き出される。すなわち、1対の引き出し部24,25は、同じ方向に捻れて引き出される。これにより、引き出し部の一方は、平面部の一方を稜線部Rに近接して配置され、引き出し部の他方は、平面部の他方を稜線部Rに近接して配置されていている。1対の引き出し部が同じ方向に捻られて引き出されることで、製造工程が簡略化され、生産性が向上する。
図10の表面実装インダクタ104では、1対の引き出し部24,25は巻回部22との接続部からベース部34の稜線部Rに向けて、巻回部側から見て反時計回り(左回り)に略90°捻れて引き出されるが、変形例として巻回部側からみて時計回り(右回り)に略90°捻れて引き出されても良い。
(実施例3)
実施例3の表面実装インダクタ106を、図11を参照して説明する。図11は表面実装インダクタ106を示す上面側から見た概略部分透過斜視図である。表面実装インダクタ106では、コイルを構成する導線の長さ方向に直交する断面が、線幅と厚みの比が略1である略正方形であること、1対の引き出し部に、導線のコアの柱状部32に対向する面に隣接する面を押しつぶして、導線のコアの柱状部32に対向する面に隣接する面である線幅が導線のコアの柱状部32に対向する面である厚みより大きい異形部28A,29Aが形成されていること、および異形部28A,29Aの導線のコアの柱状部32に対向する面に隣接する面に連なる面がベース部34の稜線部Rに近接していること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。
表面実装インダクタ106では、1対の引き出し部24,25に捻れが形成されないため、引き出し部に過度な応力が発生せず、異形部28A,29Aとベース部34の稜線部Rの接触位置がより安定になる。
(実施例4)
実施例4の表面実装インダクタ108を、図12を参照して説明する。図12は表面実装インダクタ108を示す上面側から見た概略部分透過斜視図である。表面実装インダクタ108では、1対の引き出し部24,25とベース部34の稜線部Rとの接触位置の間隔L1が、巻回部22の引き出し部との接続位置の間隔L2よりも大きくなるように引き出し部24,25が配置されること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。ここで接触位置の間隔L1は、ベース部34の稜線部Rにおける1対の引き出し部24,25の線幅方向の中心間の距離であり、巻回部22の引き出し部との接続位置の間隔L2は、巻回部22の引き出し部との接続位置における導線の厚み方向の中心間の距離である。
表面実装インダクタ108では、1対の引き出し部24,25が、表面実装インダクタ100と同様に、両方とも巻回部22の外周からベース部34の2つの切り欠き部38が設けられた側面34Aに向けて引き出されるが、1対の引き出し部24,25の線幅方向の中心間の距離L1が、巻回部22の引き出し部との接続部分である巻回部22の端部からベース部34の稜線部Rに向けて、巻回部22からの距離に応じて大きくなるように、1対の引き出し部24,25がそれぞれ引き出されて配置される。これにより巻回部22の巻数を微調整することができ、インダクタンス値を低めに調整することができる。
図13は、実施例4の変形例である表面実装インダクタ110を示す上面側から見た部分透過斜視図である。表面実装インダクタ110では、1対の引き出し部24,25とベース部34の稜線部Rとの接触位置の間隔L1が、巻回部22の引き出し部との接続位置の間隔L2よりも小さくなるように引き出し部24,25が配置されること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。表面実装インダクタ110では、1対の引き出し部24,25が、表面実装インダクタ100と同様に、両方とも巻回部22の外周からベース部34の2つの切り欠き部38が設けられた側面34Aに向けて引き出されるが、1対の引き出し部24,25の線幅方向の中心間の距離L1が、巻回部22の引き出し部との接続部分である巻回部22の端部からベース部34の稜線部Rに向けて、巻回部22からの距離に応じて小さくなるように、1対の引き出し部24,25がそれぞれ引き出されて配置される。これにより巻回部22の巻数を微調整することができ、インダクタンス値を高めに調整することができる。
(実施例5)
実施例5の表面実装インダクタ112を、図14を参照して説明する。図14は表面実装インダクタ112を示す上面側から見た概略部分透過斜視図である。表面実装インダクタ112では、1対の引き出し部24,25がそれぞれ、ベース部34の異なる稜線部に向けて引き出されること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。
表面実装インダクタ112では、コア30のベース部34の側面34Aと、側面34Aに直交する側面34Bに、それぞれコイル20の引き出し部24,25を収容して下面側に延在させるための切り欠き部38A,38Bが形成される。そして、1対の引き出し部24,25は、引き出し部24がベース部34の側面34Bに向けて、引き出し部25がベース部34の側面34Aに向けてそれぞれ引き出され、引き出し部24と引き出し部25がベース部34の互いに直交する稜線部にそれぞれ近接して配置される。この時、1対の引き出し部24,25は、導線の平面部の一方をそれぞれの稜線部に近接して配置される。また、この時、1対の引き出し部24,25は、巻回軸Aを原点とする引き出し部24の引き出し方向と引き出し部25の引き出し方向間の角度差は90度以上となる。そして、1対の引き出し部24,25は、それぞれ切り欠き部38A,38Bに収容されて折り返し、ベース部34の実装面側に延在する。
1対の引き出し部をベース部の互いに直交する稜線部に向けて引き出されることで、コイルの巻回部の巻回数を1/4ターン毎に変更することができる。
図15は、実施例5の変形例である表面実装インダクタ114を示す上面側から見た部分透過斜視図である。表面実装インダクタ114では、コア30のベース部34の対向する側面34A,34Cに直交し、互いに対向する側面34Bと34Dに、それぞれコイル20の引き出し部24,25を収容して下面側に延在させるための切り欠き部38B,38Dが形成される。そして、1対の引き出し部24,25は、引き出し部24がベース部34の側面34Bに向けて、引き出し部25がベース部34の側面34Dに向けてそれぞれ引き出され、引き出し部24と引き出し部25がベース部34の互いに対向する稜線部にそれぞれ近接して配置される。この時、1対の引き出し部24,25は、導線の平面部の一方をそれぞれの稜線部に近接して配置される。また、この時、1対の引き出し部24,25は、巻回軸Aを原点とする引き出し部24の引き出し方向と引き出し部25の引き出し方向間の角度差は90度以上180度以下程度になる。そして、1対の引き出し部24,25は、それぞれの切り欠き部38B,38Dに収容されて折り返し、ベース部34の実装面側に延在する。
1対の引き出し部をベース部の互いに対向する稜線部に向けて引き出されることで、コイルの巻回部の巻回数を1/2ターン毎に変更することができる。図15では、1対の引き出し部は表面実装インダクタの長さL方向に引き出されるが、幅W方向に引き出されても良い。
(実施例6)
実施例6の表面実装インダクタ116を、図16を参照して説明する。図16は表面実装インダクタ116を示す概略断面図であり、表面実装インダクタ116の長さL方向に直交し、コイルの巻回部22の巻回軸Aに平行で、幅W方向に延在する凹部を縦断する面における概略断面図である。表面実装インダクタ116は、コアの柱状部32Aの第1ベース部34Aとは反対側の端面が素体10の表面に露出していること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。表面実装インダクタ116では、磁性体11およびベース部34Aより柱状部32Aの透磁率が高い場合、柱状部32Aを表面実装インダクタ120の上面まで延在させることで、透磁率の高い領域が大きくなり、例えば、インダクタンス値が向上する。
表面実装インダクタ116は、換言すれば、同一の複合材料、同一の加圧条件で形成される柱状部32Aおよび第1ベース部34Aを有するコアと、巻回部22を有するコイルと、巻回部22を被覆する磁性体11とを有する素体10を備えて構成される。柱状部32Aは、上端面が表面実装インダクタ116の上面から露出し、表面実装インダクタ116の上面と下面との間に延在する。第1ベース部34Aは、柱状部32Aの下端面と連続して鍔状に形成される。コイルの巻回部22は、柱状部32Aに対して平面部を対向させて巻回される導線から形成され、第1ベース部34Aの上面側に配置される。表面実装インダクタ116では、巻回部22の上面および側面は、コアよりも透磁率の低い磁性体11で被覆される。
図17は、実施例6の変形例である表面実装インダクタ118を示す概略断面図である。図17は、表面実装インダクタ118の長さL方向に直交し、コイルの巻回部22の巻回軸Aに平行で、幅W方向に延在する凹部を縦断する面における概略断面図である。表面実装インダクタ118は、コアの柱状部32Bの第1ベース部34Aとは反対側の端面が素体10の表面に露出していること、柱状部32Bの端面と連続する上面を有し、端面よりも広く第1ベース部34Aよりも狭い面積を有し、柱状部32Bの高さよりも薄い厚みで形成される鍔状の第2ベース部34Bをコアが有すること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。第2ベース部34Bを有することで、巻回部22を形成する際に、第2ベース部34Bが巻回部22における上段側のガイドとなり、巻回部22の形成がより効率よく、より容易に可能になる。
表面実装インダクタ118は、換言すれば、同一の複合材料、同一の加圧条件で形成される柱状部32B、第1ベース部34Aおよび第2ベース部34Bを有するコアと、巻回部22を有するコイルと、巻回部22を被覆する磁性体11とを有する素体10を備えて構成される。柱状部32Bは、上端面が表面実装インダクタ118の上面から露出し、表面実装インダクタ118の上面と下面との間に延在する。第1ベース部34Aは、柱状部32Aの下端面と連続して鍔状に形成される。第2ベース部34Bは、柱状部32Bの上端面と連続する上面を有し、柱状部32Bの端面よりも広く、第1ベース部34Aよりも狭い面積を有し、柱状部32Bの高さよりも薄い厚みで、鍔状に形成される。コイルの巻回部22は、柱状部32Bに対して平面部を対向させて巻回される導線から形成され、第1ベース部34Aの上面と第2ベース部34Bの間に配置される。表面実装インダクタ118では、巻回部22の側面は、コアよりも透磁率の低い磁性体11で被覆される。
表面実装インダクタ118では、第2ベース部34Bは平板状に形成され、巻回部22の最外周面と第2ベース部34Bの厚み方向の側面とが略同一面を形成し得るように構成されている。これにより、素体10を形成する複合材料の充填性が向上する。表面実装インダクタ118の変形例では、巻回部22の最外周面が、第2ベース部34Bの側面よりも内側に配置されてもよく、外側に配置されても良い。
(実施例7)
実施例7の表面実装インダクタ120を、図18を参照して説明する。図18は表面実装インダクタ120を示す概略断面図であり、表面実装インダクタ120の長さL方向に直交し、コイルの巻回部22の巻回軸Aに平行で、幅W方向に延在する凹部を縦断する面における概略断面図である。表面実装インダクタ120は、コアの柱状部32Aのベース部34とは反対側の端面が素体10の表面に露出していること、コイルの巻回部22の上面が素体10の表面に露出していること、柱状部32Aの端面、巻回部22の上面および素体10の上面を被覆し、実質的に磁性粉を含有しない層12を備えること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。実質的に磁性粉を含有しない層12を備えることで、コイルによって発生した磁束がこの実質的に磁性粉を含有しない層12により遮られ、いわゆる開示路構造となり、直流重畳特性がより向上する。
実質的に磁性粉を含有しない層12は、磁性粉を含有しない樹脂で形成されるが、磁性粉の代わりにシリカフィラー、アルミナフィラー、非磁性のセラミックフィラー等を含有していても良い。これにより、表面実装インダクタ120の強度がより向上する。なお、実質的に磁性粉を含有しない層12は公知の絶縁膜を形成することで配置されても良い。
図19は、実施例7の変形例である表面実装インダクタ122を示す概略断面図である。図19は、表面実装インダクタ122の長さL方向に直交し、コイルの巻回部22の巻回軸Aに平行で、幅W方向に延在する凹部を縦断する面における概略断面図である。表面実装インダクタ122は、ベース部34Cが実質的に磁性粉を含有しないこと以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。実質的に磁性粉を含有しないベース部34Cを備えることで、コイルによって発生した磁束がこの実質的に磁性粉を含有しないベース部34Cにより遮られ、いわゆる開示路構造となり、直流重畳特性がより向上する。
ベース部34Cは、磁性粉を含有しない樹脂で形成されるが、磁性粉の代わりにシリカフィラー、アルミナフィラー、非磁性のセラミックフィラー等を含有していても良い。これにより、表面実装インダクタ122の強度がより向上する。図19では、ベース部34Cの全体が実質的に磁性粉を含有しないが、例えば、柱状部32の下端面とベース部34Cを貫通し、柱状部32の下端面の面積と同じ又は小さい又は大きい実質的に磁性粉を含有しない領域を形成したり、ベース部34Cの上側部分に実質的に磁性粉を含有しない領域を形成したり、ベース部34Cの下側部分に実質的に磁性粉を含有しない領域を形成したりすることによりベース部34Cの一部の領域が実質的に磁性粉を含有せず、残りの領域が磁性粉を含有する様に形成していても良い。
ベース部34Cを備えるコアは、例えば、以下のようにして製造される。磁性粉と樹脂を含有する複合材料を、柱状部および平板状のベース部を形成可能な図5に示す様な、ベース部を形成するための形状、深さを有する第1部分と、第1部分の底面に設けられ、柱状部を形成するための形状、深さを有する第2部分を有するキャビティを備えた金型のキャビティの第2部分内に充填する。次いで、この金型のキャビティの第1部分内に、シリカフィラー、アルミナフィラー、非磁性のセラミックフィラー等のフィラーと樹脂とを含有する非磁性複合材料を充填する。そして、金型を用いて成形する。これにより、磁性粉を含有しない領域が形成されたベース部と、磁性粉と樹脂を含有してベース部と一体に形成される柱状部とを有するコアが製造される。
図20は、実施例7の変形例である表面実装インダクタ124を示す概略断面図である。図20は、表面実装インダクタ124の長さL方向に直交し、コイルの巻回部22の巻回軸Aに平行で、幅W方向に延在する凹部を縦断する面における概略断面図である。表面実装インダクタ124は、柱状部32Cが実質的に磁性粉を含有しないこと以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。実質的に磁性粉を含有しない柱状部32Cを備えることで、コイルによって発生した磁束がこの実質的に磁性粉を含有しないベース部34Cにより遮られ、いわゆる開示路構造となり、直流重畳特性がより向上する。
柱状部32Cは、磁性粉を含有しない樹脂で形成されるが、磁性粉の代わりにシリカフィラー、アルミナフィラー、非磁性のセラミックフィラー等を含有していても良い。これにより、表面実装インダクタ124の強度がより向上する。図20では、柱状部32Cの全体が実質的に磁性粉を含有しないが、コイルの巻回部22の巻回軸Aと直交する方向に延在する実質的に磁性粉を含有しない領域を形成することにより、柱状部32Cの一部の領域が実質的に磁性粉を含有せず、残りの領域が磁性粉を含有する様に形成していても良い。
柱状部32Cを備えるコアは、例えば、以下のようにして製造される。シリカフィラー、アルミナフィラー、非磁性のセラミックフィラー等のフィラーと樹脂とを含有する非磁性複合材料を、柱状部および平板状のベース部を形成可能な図5に示す様な、ベース部を形成するための形状、深さを有する第1部分と、第1部分の底面に設けられ、柱状部を形成するための形状、深さを有する第2部分を有するキャビティを備えた金型のキャビティの第2部分内に充填する。次いで、この金型のキャビティ内の第1部分内に、磁性粉と樹脂を含有する複合材料を充填する。そして、金型を用いて成形する。これにより、磁性粉を含有しない領域が形成された柱状部と、形成される磁性粉と樹脂を含有して柱状部と一体にベース部とを有するコアが製造される。
(実施例8)
実施例8の表面実装インダクタ126を、図21を参照して説明する。図21は表面実装インダクタ126を示す概略断面図であり、表面実装インダクタ126の長さL方向に直交し、コイルの巻回部22の巻回軸Aに平行で、幅W方向に延在する凹部を縦断する面における概略断面図である。表面実装インダクタ126は、コアが含有する磁性粉が金属磁性粉を含むこと、コアのベース部34の実装面側の部分領域に、ベース部34の他の領域よりも金属磁性粉の含有量が少ないか、または金属磁性粉を含まない高絶縁領域34Dが形成されていること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。ベース部34の実装面側に高絶縁領域34Dを備えることで、巻回部22と実装面側に配置される外部端子との間の絶縁耐圧をより向上させることができる。
高絶縁領域34Dの金属磁性粉の含有量が少ないコアでは、例えば、樹脂の含有量を多くすることで、高絶縁領域34Dが形成される。また、高絶縁領域34Dの金属磁性粉の含有量が少ないコアの場合、絶縁性を有するフィラーが含んでいても良い。さらに、高絶縁領域34Dの金属磁性粉を含まないコアでは、例えば、樹脂のみからなる絶縁材料、または金属磁性粉の代わりにシリカフィラー、フェライトフィラー等の絶縁性を有するフィラーと樹脂とを含む絶縁材料から、高絶縁領域34Dが形成される。
高絶縁領域34Dを備えるコアは、例えば、以下のようにして製造される。金属磁性粉と樹脂を含有する金属磁性材料を、柱状部および平板状のベース部を形成可能な図5に示す様な、ベース部を形成するための形状、深さを有する第1部分と、第1部分の底面に設けられ、柱状部を形成するための形状、深さを有する第2部分を有するキャビティを備えた金型のキャビティ内の第2部分と第1部分の底面側に充填する。次いで、この金型のキャビティ内の第1部分の上面側内に、樹脂の含有比を多くした金属磁性材料、樹脂のみからなる絶縁材料、または金属磁性粉の代わりに、シリカフィラー、フェライトフィラー等の絶縁性を有するフィラーと樹脂を含有する絶縁材料を充填する。そして、金型を用いて成形する。これにより、実装面側に高絶縁領域が形成されたベース部と、金属磁性粉と樹脂を含有してベース部と一体に形成される柱状部を有するコアが製造される。
図22は、実施例8の変形例である表面実装インダクタ128を示す概略断面図である。図22は、表面実装インダクタ128の幅W方向に直交し、コイルの巻回部22の巻回軸Aに平行で、幅W方向に延在する凹部を横断する面における概略断面図である。表面実装インダクタ128は、コアが含有する磁性粉が金属磁性粉を含むこと、コアのベース部34の実装面側に絶縁膜が配置されることで高絶縁領域34Eが形成されていること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。絶縁膜により高絶縁領域を形成することで、コアのベース部の実装面側に容易に且つ効率的に高絶縁領域を形成することができる。
図23は、実施例8の変形例である表面実装インダクタ130を示す概略断面図である。図23は、表面実装インダクタ130の幅W方向に直交し、コイルの巻回部22の巻回軸Aに平行で、幅W方向に延在する凹部を横断する面における概略断面図である。表面実装インダクタ130は、コアが含有する磁性粉が金属磁性粉を含むこと、コアのベース部34の実装面側の外部端子が形成される領域に絶縁膜が配置されることで高絶縁領域34Eが形成されていること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。絶縁膜により高絶縁領域を形成することで、コアのベース部の実装面側に容易に且つ効率的に高絶縁領域を形成することができる。また、形成する高絶縁領域の面積を小さくできるので生産性が向上する。
表面実装インダクタ130では、実装面側に延在する1対の引き出し部24,25が、高絶縁領域34E上に配置されて、金属磁性粉を含有するコアのベース部から離隔されている。実装面側に延在する1対の引き出し部24,25上には、例えば、めっきによって外部端子40,41がそれぞれ形成される。
(実施例9)
実施例9の表面実装インダクタ132を、図24を参照して説明する。図24は表面実装インダクタ132を示す上面側から見た概略部分透過平面図である。表面実装インダクタ132は、1対の引き出し部24,25が引き出される側の第1直線部38と対向する第2直線部39よりも、第1直線部38に近接して、コア30Aの柱状部32が配置されること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。コアの柱状部が、1対の引き出し部24,25が引き出される直線部側に偏在することで、素体内の磁束バランスがより良好になる。
表面実装インダクタ132のコイルの巻回部22では、1対の引き出し部24,25が引き出されるベース部34の第1直線部38とは反対側の第2直線部39に近い側の巻数が、第1直線部38に近い側の巻数よりも1ターン多くなっている。
また、表面実装インダクタ132では、コアのベース部34の第1直線部38と第2直線部39からの距離W1およびW2が等しく、ベース部34の中心を通る直線L1よりも、表面実装インダクタ132の幅W方向に直交する柱状部32の両側面からの距離W3およびW4が等しく、柱状部の中心を通る直線L2を少なくともコイルを形成する導線の厚み分だけ第1直線部38に近接させて、柱状部32が配置される。これにより、巻回部22の外周部と、第1直線部38および第2直線部39との最短距離が略等しく巻回部22が配置されて、表面実装インダクタ132内の磁束のバランスが良好になる。また、素体の側面からコイルの巻回部22外周部が露出することが抑制される。
(実施例10)
実施例10の表面実装インダクタ134を、図25を参照して説明する。図25は、表面実装インダクタ134を示す概略断面図である。図25は、表面実装インダクタ134の長さL方向に直交し、コイルの巻回部22の巻回軸に平行で、幅W方向に延在する凹部を縦断する断面における概略断面図である。表面実装インダクタ134は、上下2段に巻回されるコイルの巻回部22Aの上段側の巻回数と下段側の巻回数とが異なること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。
表面実装インダクタ134では、コイルの巻回数の多い側がコアのベース部34と接して配置される。すなわち、下段側の巻回数が上段側の巻回数よりも多くなっている。上段側の巻回数が少ないことで、素体10を形成する際に、複合材料が充分に回り込むことができ、複合材料の充填性が向上し、より良好な磁気特性が得られる。
図26は、実施例10の変形例である表面実装インダクタ136を示す概略断面図である。図26は、表面実装インダクタ136の長さL方向に直交し、コイルの巻回部22の巻回軸に平行で、幅W方向に延在する凹部を縦断する断面における概略断面図である。表面実装インダクタ136では、コアの柱状部32Dが外径の異なる2段に形成されていること、および上下2段に巻回されるコイルの巻回部22Bの上段側の巻回数と下段側の巻回数とが異なること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。
表面実装インダクタ136では、コアのベース部34に近い側の柱状部32Dの外径が大きく形成されることで、コアの強度が向上し、導線をより安定して巻回することができる。
(実施例11)
実施例11の表面実装インダクタ140を、図27を参照して説明する。図27は表面実装インダクタ140の実装面側から見た部分透過平面図である。表面実装インダクタ140では、コア30のベース部34の底面上において、引き出し部24のベース部34の上面から折り返される根元部分を覆う第1電極、引き出し部24の先端部分を覆う第2電極、引き出し部25のベース部34の上面から折り返される根元部分を覆う第3電極、および引き出し部25の先端部分を覆う第4電極が形成され、引き出し部24、第1電極、および第2電極を被覆して外部端子40が、引き出し部25、第3電極、および第4電極を被覆して外部端子41が形成されていること以外は、表面実装インダクタ100と同様に構成される。第1電極から第4電極は、例えば、銀粉等の金属粒子を含有する樹脂で形成される。これにより、外部端子は、電極と引き出し部に接続される。この場合、素体の実装面の外部端子が形成される部分の外装樹脂が剥離され、引き出し部24、25上に金属粒子を含有する樹脂を塗布して電極を形成し、これらの上にめっき成長させて外部端子を形成しても良い。
上記の実施例では、ベース部の上面の形状が切り欠き部を有する長方形であるが、正方形、円形、長円形、楕円形、多角形等であっても良い。
また、コイルの巻回部の巻回方向は上面側から見て左巻きに巻回されて形成されても良い。
さらに、実施例1から実施例11において、コイルの上段と下段を上下反転させてコアのベース部に配置されても良い。
またさらに、実施例1から実施例10において、図27に示す様にコア30のベース部34の底面の凹部36の両側領域に1対の引き出し部24,25を配置し、コア30のベース部34の底面上において、1対の引き出し部24のベース部34の上面から折り返される根元部分を覆う第1電極、1対の引き出し部24の先端部分を覆う第2電極、1対の引き出し部25のベース部34の上面から折り返される根元部分を覆う第3電極、1対の引き出し部25の先端部分を覆う第4電極を形成し、コア30のベース部34の底面上において、1対の引き出し部24、第1電極、第2電極を覆う外部端子40、1対の引き出し部25、第3電極、第4電極を覆う外部端子41を形成しても良い。
100 表面実装インダクタ
10 素体
11 磁性体
20 コイル
22 巻回部
24,25 引き出し部
30 コア
32 柱状部
34 ベース部

Claims (14)

  1. 実装面側の下面、実装面とは反対側の上面ならびに前記上面および下面に隣接する側面を有するベース部と、前記ベース部の上面に配置される柱状部とを備え、少なくとも一部の領域に磁性粉を含むコア、
    絶縁被膜を有し、互いに対向する1対の平面部を有する導線を、その両端が外周部に位置し、内周部で互いに繋がった状態で、前記内周部表面を前記柱状部に接触させ、前記平面部を互いに対向させて前記柱状部に対して上下2段に巻回して形成される巻回部と、前記巻回部から前記ベース部の側面に向けて引き出される1対の引き出し部とを有し、前記ベース部上に配置されるコイル、および
    前記コイルを内蔵し、前記コアの少なくとも一部を被覆し、磁性粉を含有する磁性体を有する素体と、
    前記素体の実装面に配置され、前記1対の引き出し部とそれぞれ接続される1対の外部端子とを備え、
    前記巻回部の実装面側の面に、実装面とは反対側に向けて湾曲する湾曲部を有する表面実装インダクタ。
  2. 前記ベース部は、上面および側面が直線状に接する稜線部を少なくとも1つ有し、
    前記1対の引き出し部は、前記平面部の一方を前記稜線部に接してそれぞれ配置される請求項1に記載の表面実装インダクタ。
  3. 前記ベース部は、上面および側面が直線状に接する稜線部を少なくとも1つ有し、
    前記引き出し部の一方は、前記平面部の一方を前記稜線部に接して配置され、
    前記引き出し部の他方は、前記平面部の他方を前記稜線部に接して配置される請求項1に記載の表面実装インダクタ。
  4. 前記ベース部は、上面および側面が直線状に接する稜線部を少なくとも1つ有し、
    前記巻回部を構成する導線は、長さ方向に直交する断面形状が略正方形であり、
    前記1対の引き出し部は、前記導線の前記柱状部に対向する面に隣接する面が前記導線のコアの柱状部に対向する面よりも大きい異形部を有し、前記異形部の前記導線の前記柱状部に対向する面に隣接する面に連なる面を前記稜線部に近接して配置される請求項1に記載の表面実装インダクタ。
  5. 前記1対の引き出し部は、同じ側面に向けて引き出されて前記稜線部に近接して配置され、前記稜線部との接触位置間の距離が、前記巻回部の引き出し部との接続位置間の距離よりも大きい請求項2から4のいずれかに記載の表面実装インダクタ。
  6. 前記1対の引き出し部は、同じ側面に向けて引き出されて前記稜線部に近接して配置され、前記稜線部との接触位置間の距離が、前記巻回部の引き出し部との接続位置間の距離よりも小さい請求項2から4のいずれかに記載の表面実装インダクタ。
  7. 前記1対の引き出し部は、同じ側面に向けて引き出されて前記稜線部に近接して配置され、
    前記ベース部は、前記稜線部に対向する他の稜線部を有し、前記柱状部が、他の稜線部よりも前記稜線部に近接して配置される請求項2から6のいずれかに記載の表面実装インダクタ。
  8. 前記ベース部は、上面および側面が直線状に接する稜線部を複数有し、
    前記1対の引き出し部は、異なる稜線部にそれぞれ近接して配置される請求項1から4のいずれかに記載の表面実装インダクタ。
  9. 前記コアは、前記ベース部の下面と、前記柱状部のベース部側とは反対側の端面とを、素体から露出して配置される請求項1から8のいずれかに記載の表面実装インダクタ。
  10. 前記巻回部は、実装面とは反対側の面が素体から露出して配置され、前記面上に磁性粉を含有しない層を有する請求項1から9のいずれかに記載の表面実装インダクタ。
  11. 前記ベース部は、磁性粉を含有しない領域を有する請求項1から10のいずれかに記載の表面実装インダクタ。
  12. 前記柱状部は、磁性粉を含有しない領域を有する請求項1から11のいずれかに記載の表面実装インダクタ。
  13. 前記磁性粉は、金属磁性粉を含み、実装面に他の面よりも絶縁性が高い高絶縁領域が配置される請求項1から12のいずれかに記載の表面実装インダクタ。
  14. 前記巻回部の2つの段は、互いに巻回数が異なり、前記ベース部に近い側の段の巻回数の方が多い請求項1から13のいずれかに記載の表面実装インダクタ。
JP2018210837A 2018-11-08 2018-11-08 表面実装インダクタ Pending JP2020077790A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018210837A JP2020077790A (ja) 2018-11-08 2018-11-08 表面実装インダクタ
US16/533,697 US10763025B2 (en) 2018-11-08 2019-08-06 Surface-mount inductor
CN201910725015.7A CN111161943B (zh) 2018-11-08 2019-08-07 表面安装电感器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018210837A JP2020077790A (ja) 2018-11-08 2018-11-08 表面実装インダクタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020077790A true JP2020077790A (ja) 2020-05-21

Family

ID=70550278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018210837A Pending JP2020077790A (ja) 2018-11-08 2018-11-08 表面実装インダクタ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10763025B2 (ja)
JP (1) JP2020077790A (ja)
CN (1) CN111161943B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7384141B2 (ja) * 2020-10-09 2023-11-21 株式会社村田製作所 インダクタ

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004241678A (ja) * 2003-02-07 2004-08-26 Nec Tokin Corp 面実装型コイルおよびその製造方法
JP2007165779A (ja) 2005-12-16 2007-06-28 Sumida Corporation コイル封入型磁性部品
JP2007227730A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd チップコイル
US20080036566A1 (en) * 2006-08-09 2008-02-14 Andrzej Klesyk Electronic Component And Methods Relating To Same
TW200941515A (en) * 2008-03-17 2009-10-01 Cyntec Co Ltd Inductor and method for making thereof
CN102257582B (zh) * 2008-12-25 2014-09-10 株式会社村田制作所 绕组型线圈
JP4714779B2 (ja) * 2009-04-10 2011-06-29 東光株式会社 表面実装インダクタの製造方法とその表面実装インダクタ
US9136050B2 (en) * 2010-07-23 2015-09-15 Cyntec Co., Ltd. Magnetic device and method of manufacturing the same
JP4795489B1 (ja) * 2011-01-21 2011-10-19 太陽誘電株式会社 コイル部品
US8723629B1 (en) * 2013-01-10 2014-05-13 Cyntec Co., Ltd. Magnetic device with high saturation current and low core loss
JP2015050387A (ja) * 2013-09-03 2015-03-16 住友電気工業株式会社 リアクトル、コンバータ、および電力変換装置
JP2016157751A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 スミダコーポレーション株式会社 電子部品
JP6463256B2 (ja) * 2015-12-11 2019-01-30 太陽誘電株式会社 コイル部品及びその製造方法,電子機器
JP2018182207A (ja) * 2017-04-19 2018-11-15 株式会社村田製作所 コイル部品

Also Published As

Publication number Publication date
US20200152367A1 (en) 2020-05-14
CN111161943A (zh) 2020-05-15
CN111161943B (zh) 2023-06-06
US10763025B2 (en) 2020-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101866150B1 (ko) 표면 실장 인덕터 및 그 제조 방법
JP2020077794A (ja) 表面実装インダクタ
US11657955B2 (en) Surface mount inductor
JP6784275B2 (ja) 表面実装インダクタおよびその製造方法
CN112151232B (zh) 电感器
JP2020077795A (ja) 表面実装インダクタ
JP7501685B2 (ja) インダクタ及びその製造方法
WO2013018755A1 (ja) コイル部品及びその製造方法
JP7003901B2 (ja) 表面実装インダクタ
JP2020077790A (ja) 表面実装インダクタ
JP2022102391A (ja) インダクタ
WO2017115603A1 (ja) 表面実装インダクタ及びその製造方法
JP7279457B2 (ja) インダクタ
KR20160134633A (ko) 권선형 인덕터 및 그 제조 방법
US20210035730A1 (en) Inductor
JP7215463B2 (ja) インダクタ及びその製造方法
JP7215285B2 (ja) インダクタ
US11848145B2 (en) Coil and inductor including the same
JP2021111769A (ja) インダクタ
JP2021027188A (ja) インダクタとその製造方法