JP2021006421A - レーダカバー - Google Patents

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Abstract

【課題】光沢を有するインナコアを透明部材と支持部材との間に別体として設けるレーダカバーにおいて、簡易に光輝領域に対してサテン調の質感を付与することが可能でありかつ光輝領域における圧着痕の発生を抑制する構造を提供する。【解決手段】透明部材11と、透明部材11の背面側に配置されるベース部材13と、透明部材11とベース部材13との間に配置されると共に光沢を有するインナコア12とを備えるレーダカバー10であって、インナコア12を透明部材11の表面側から視認可能な光輝領域を有し、透明部材11の背面領域のうち少なくとも光輝領域と重なるインナコア配置領域R1が、透明部材11の表面側から入射した外光を散乱する粗面とされている。【選択図】図2

Description

本発明は、レーダカバーに関するものである。
近年、ミリ波等の電波を用いて車両の周囲の障害物等を検知するレーダユニットが車両に搭載されている。このようなレーダユニットは、車両の前面に設けられるラジエータグリルやエンブレムの内側に配置されており、ラジエータグリル等を透過する電波の送受信を行う。このため、上述のようなレーダユニットを備える車両においては、ラジエータグリルやエンブレムは、電波の減衰を抑制しつつ当該電波を透過可能に形成する必要がある。
一方で、ラジエータグリルやエンブレムは、車両の前面に配置されることから、車両の意匠上、極めて重要な部分であり、高級感や質感を向上させるために光輝性を付与することが多い。従来は、このような光輝性を付与するため、めっき処理を施すことが一般的であったが、めっき層は電波を透過しない。このため、近年、光輝性を付与しかつ電波を透過可能とするため、電波が透過可能な光輝性膜を形成する技術が用いられている(特許文献1参照)。
特開2011−46183号公報
ところで、上述のような電波透過性を有する光輝性膜は、電波を透過可能とする微細な隙間等を有している場合もあるが、車両の外部から視認する人には表面が円滑面として認識される。このような光輝性膜が配置されるレーダカバーの光輝領域に対して、サテン調の意匠を形成しようとする場合には、光輝性膜の表面に凹凸形状を設けることが考えられる。しかしながら、光輝性膜は非常に薄い膜であることから凹凸形状を設けることが容易でない。
また、特許文献1のように、光沢を有するインナコアを透明部材と支持部材との間に別体として設ける場合には、インナコアが透明部材に対して強く押圧等されることで光輝領域に圧着痕が生じる場合がある。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、光沢を有するインナコアを透明部材と支持部材との間に別体として設けるレーダカバーにおいて、簡易に光輝領域に対してサテン調の質感を付与することが可能でありかつ光輝領域における圧着痕の発生を抑制することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、透明部材と、上記透明部材の背面側に配置される支持部材と、上記透明部材と上記支持部材との間に配置されると共に光沢を有するインナコアとを備えるレーダカバーであって、上記インナコアを上記透明部材の表面側から視認可能な光輝領域を有し、上記透明部材の背面領域のうち少なくとも上記光輝領域と重なる領域は、上記透明部材の表面側から入射した外光を散乱する粗面とされているという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記透明部材の背面領域のうち上記支持部材が固着された領域は、上記光輝領域と重なる領域よりも表面粗さが大きな粗面とされているという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記支持部材が固着された領域が、上記透明部材の表面側から見て上記光輝領域を全周にて囲んで配置されているという構成を採用する。
第4の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記支持部材が、黒色であるという構成を採用する。
第5の発明は、上記第1〜第4いずれかの発明において、上記透明部材の背面に、上記インナコアを配置する凹部が設けられ、上記凹部の内壁面が、上記光輝領域と重なる領域とされているという構成を採用する。
第6の発明は、上記第1〜第5いずれかの発明において、上記透明部材の背面に固着形成された印刷層を備え、上記透明部材の背面領域のうち上記印刷層が形成される領域は、上記光輝領域と重なる領域よりも表面粗さが大きな粗面とされているという構成を採用する。
従来、インナコアを有するレーダカバーにおいて透明部材の背面は、光沢を有するインナコアへの外光の入射を妨げないよう、円滑面とされていた。これに対して、本発明によれば、透明部材の背面領域のうち少なくとも上記光輝領域と重なる領域が外光を散乱する粗面とされている。このため、本発明によれば、光輝領域において外光が散乱され、光輝領域に対してサテン調の質感を付与することができる。同時に、本発明によれば、透明部材の背面領域の上記光輝領域と重なる領域が粗面とされているため、同領域が凹凸の少ない円滑面である場合と比較し、インナコアと透明部材との接触面積を小さくすることができる。このため、光輝領域に圧着痕が発生することを抑制することができる。したがって、本発明によれば、光沢を有するインナコアを透明部材と支持部材との間に別体として設けるレーダカバーにおいて、簡易に光輝領域に対してサテン調の質感を付与することが可能でありかつ光輝領域における圧着痕の発生を抑制することが可能となる。
(a)が、本発明の第1実施形態におけるレーダカバーを備えるラジエータグリル1の正面図であり、(b)が、本発明の第1実施形態におけるレーダカバーの拡大正面図である。 本発明の第1実施形態におけるレーダカバーの模式的な断面図である。 本発明の第1実施形態におけるレーダカバーの製造方法について説明するための概略図である。 本発明の第2実施形態におけるレーダカバーの拡大正面図である。 本発明の第2実施形態におけるレーダカバーの模式的な断面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るレーダカバーの一実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1(a)は、本第1実施形態のレーダカバー10を備えるラジエータグリル1の正面図であり、図1(b)は、本第1実施形態のレーダカバー10の拡大正面図である。また、図2は、本第1実施形態のレーダカバー10の模式的な断面図である。
ラジエータグリル1は、車両のエンジンルームに通じる開口を塞ぐように車両の前面に設けられており、エンジンルームへの通気を確保しかつエンジンルームへの異物の進入を防止している。ラジエータグリル1の中央には、エンジンルーム内に配置されるレーダユニットRに対向するようにしてレーダカバー10が設けられている。なお、ラジエータグリル1において、レーダカバー10を除く部位は、電波透過性を有する必要性がないことから、例えばクロム(Cr)によってめっき処理されている。
レーダユニットR(図2参照)は、例えばミリ波を発信する発信部、反射波を受信する受信部、及び、演算処理を行う演算部等を有している。このレーダユニットRは、レーダカバー10を透過する電波の送受信を行い、受信した電波に基づいて車両の周囲状況を検知する。例えば、レーダユニットRは、障害物までの距離や障害物の相対速度等を算出して出力する。
レーダカバー10は、レーダユニットRを車両の正面側から見て覆うように配置されている。このレーダカバー10は、図1(b)に示すように、車両の正面側から見て、車両メーカのエンブレムを示す図形や文字等を表す光輝領域10Aと、当該光輝領域10Aの視認性を向上させる黒色領域10Bを有する部品である。本実施形態において光輝領域10Aには、サテン調の質感が付与されている。このようなレーダカバー10は、図2に示すように、透明部材11と、インナコア12と、ベース部材13(支持部材)とを備えている。
透明部材11は、最も車両の外側に配置される略矩形状の透明材料により形成される部位である。この透明部材11は、車両の外部からのインナコア12の視認性を高めるため、表側の面が円滑面とされている。また、透明部材11の背面(裏側の面)には、インナコア12が配置される凹部11aが形成されている。また、透明部材11の背面の凹部11aが設けられていない領域は、ベース部材13との固着面とされている。
凹部11aは、インナコア12を収容する部位であり、収容されたインナコア12を車両の前方側から立体的に視認可能とする。この凹部11aは、車両メーカのエンブレム等の図形や文字等の形状に沿って設けられている。このような凹部11aにインナコア12が収容されることによって、上述の光輝領域10Aが形成される。つまり、光輝領域10Aは、インナコア12が透明部材11の表面側から視認可能な領域である。
このように、本実施形態においては、透明部材11の背面領域のうち、凹部11aの内壁面が、透明部材11の表側から見て光輝領域10Aと重なる領域となっている。以下の説明において、この透明部材11の背面領域のうち、凹部11aの内壁面が、透明部材11の表側から見て光輝領域10Aと重なる領域を、インナコア配置領域R1と称する。また、透明部材11の背面領域のうち、凹部11aが設けられていない領域は、上述のようにベース部材13と固着された領域とされている。以下の説明において、この透明部材11の背面のうち、ベース部材13と固着された領域をベース部材固着領域R2と称する。
インナコア配置領域R1である凹部11aの内壁面は、透明部材11の外部から入射した外光を散乱する表面粗さとされた粗面となっている。つまり、本実施形態においては、透明部材11の背面領域のうち、透明部材11の表側から見て光輝領域10Aと重なる領域が外光を散乱する粗面とされている。透明部材11は、例えば金型を用いた射出成形によって形成される。このため、金型の表面をブラスト処理等によって表面処理することで、粗面からなる内壁面を有する凹部11aが設けられた透明部材11を形成することができる。
なお、後述のようにインナコア12は、凹部11aに対して収容され、透明部材11側の表面が凹部11aの内壁面に対して当接されている。つまり、本実施形態において透明部材11の背面領域のうち、インナコア12が当接される領域が粗面からなるインナコア配置領域R1となっている。このため、凹部11aの内壁面が円滑面である場合と比較して、透明部材11とインナコア12との接触面積が減少されている。
また、ベース部材固着領域R2は、インナコア配置領域R1よりも表面粗さ(例えば、算術平均粗さや最大高さ)が大きな粗面とされている。ベース部材固着領域R2は、後述する黒色領域10Bを形成するベース部材13が固着される領域であるため、外光がベース部材13に吸収される領域である。このため、ベース部材固着領域R2は、インナコア12のように外光を散乱させる必要性はないが、表面粗さが大きな粗面とされている。このように、ベース部材固着領域R2の表面粗さが大きいと、ベース部材固着領域R2の表面粗さが小さな場合と比較して透明部材11とベース部材13との接触面積が増加し、透明部材11とベース部材13とが強固に固着される。
なお、上述のように、ベース部材固着領域R2においては外光がベース部材13に吸収されるため、表面粗さを大きくしても、ベース部材固着領域R2における凹凸形状は目立つことがない。したがって、ベース部材固着領域R2の表面粗さをインナコア配置領域R1よりも大きくしても、レーダカバー10の外観印象に大きな影響を与えることはない。
図1(b)において、黒色領域10Bが光輝領域10Aを全周に亘って囲んでいることから分かるように、ベース部材固着領域R2は、透明部材11の表面側から見て光輝領域10A(すなわちインナコア12)を全周にて囲んで配置されている。ベース部材固着領域R2においては、透明部材11とベース部材13とが強固に固着されてシール性が高い。このため、このようなベース部材固着領域R2によって光輝領域10Aを全周に亘って連続して囲うことによって、外気や水分が透明部材11とベース部材13との境界部分からインナコア12に到達することを抑止することができる。
このような透明部材11は、例えば、透明のPC(ポリカーボネート)やPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)等の透明合成樹脂によって形成されており、1.5mm〜10mm程度の厚さとされている。また、透明部材11の表側の面には、必要に応じて、傷付き防止のためのハードコート処理、又はウレタン系塗料のクリヤコート処理が施される。なお、耐傷性を備える透明合成樹脂であれば、これらの傷付き防止処理は不要である。
インナコア12は、基部と、ベースコート層と、光輝性膜と、トップコート層とが積層されて形成されている。なお、図面における視認性を向上させるために、インナコア12は複数層に分割して図示していない。基部は射出成形等によって成形されており、例えばABS、PC又はPET等の合成樹脂によって形成されている。この基部は、透明部材の凹部11aを埋設する凸状の形状とされており、透明部材11の凹部11aに嵌合される。ベースコート層は、基部と光輝性膜との間に形成されており、基部と光輝性膜との密着性を向上させるためのものである。このベースコート層は、例えば、透明(着色透明を含む)な合成樹脂を用いたクリヤー塗装によって形成されている。
光輝性膜は、基部の表側の面(透明部材11側の面)に形成されており、基部に被さるように配置された金属光輝性を備える層である。この光輝性膜は、例えばインジウム(In)からなる金属製の薄膜である。この光輝性膜は、互いの間に隙間を有して配置される複数の島部を有する構造であり、多数の微細な隙間を有する不連続膜である。このような光輝性膜は、これらの隙間を通じて電波を透過可能とされている。このような光輝性膜によって、インナコア12は金属色とされている。また、光輝性膜は、半導体と金属とを含む合金によって形成された薄膜とすることもできる。具体的には、シリコン(Si)やゲルマニウム(Ge)等の半導体と、アルミニウム(Al)やクロム(Cr)等の金属との合金によって光輝性膜を形成することができる。このような合金によって形成された光輝性膜は、金属と比較して自由電子の少ない半導体を含んでおり、電磁波を透過する性質を有している。
トップコート層は、光輝性膜を覆うように光輝性膜上に形成されており、光輝性膜を保護するためのものである。このトップコート層も、例えば、ベースコート層と同様に、透明(着色透明を含む)な合成樹脂を用いたクリヤー塗装によって形成されている。
なお、ベースコート層及びトップコート層は、酸化ケイ素(SiOx)からなる透明セラミックコート層とすることもできる。この場合には、クリヤー塗装等によって形成される樹脂からなるベースコート層やトップコート層と比較して高い耐熱性を有すると共に、高い電波透過性を有する。
また、本実施形態において光輝性膜は、ベースコート層が形成された基部の表面に形成される。なお、密着性の高い光輝性膜を用いる場合には、ベースコート層を省略することも可能である。
このようなインナコア12は、光輝性膜を有することによって金属光沢を有しており、透明部材11とベース部材13との間に配置されている。また、インナコア12は、透明部材11の背面に設けられた凹部11aに収容された状態とされており、粗面とされた凹部11aの内壁面であるインナコア配置領域R1に当接されている。
ベース部材13は、透明部材11の背面側に配置されており、黒色の樹脂材料から形成されている。このベース部材13は、エンジンルーム側に突出する係合部13aを有している。この係合部13aは、先端部が爪状に成形されており、当該先端部が例えばラジエータグリル本体に係止される。このように透明部材11の背面のベース部材固着領域R2に対して固着されたベース部材13は、透明部材11の外側から視認可能とされており、上述の黒色領域10Bを形成している。このベース部材13は、光輝領域10A以外の領域を黒色に視認させ、相対的に光輝領域10Aの視認性を向上させる。
このようなベース部材13は、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂)、AES(アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合合成樹脂)、ASA(アクリロニトリル・スチレン・アクリレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、有色のPC、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂、又はこれらの複合樹脂からなり、0.5mm〜10mm程度の厚さとされている。
続いて、本実施形態のレーダカバー10の製造方法について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態のレーダカバー10の製造方法について説明するための概略図である。
まず、図3(a)に示すように、透明部材11を形成する。例えば、透明部材11は、樹脂材料を射出成形することによって形成される。この射出成形により、凹部11aを有する透明部材11を形成することができるため、後工程により凹部11aを形成する必要はない。ここで、本実施形態においては、例えば射出成形に用いる金型に対して、インナコア配置領域R1及びベース部材固着領域R2を粗面とする凹凸を予め形成しておく。これによって、1度の射出成形によって、インナコア配置領域R1及びベース部材固着領域R2が粗面とされた透明部材11を形成することができる。なお、必要に応じて、透明部材11の表面側(車両外側に向く面)あるいは全面には、耐久性等を向上させるためのハードコート処理を施しても良い。
次に、図3(b)に示すように、インナコア12を形成する。例えば、基部は、射出成形により形成される。また、基部に対してクリヤー塗装を行い、その後乾燥させることによりベースコート層を形成する。また、スパッタリングあるいは真空蒸着によってベースコート層上に光輝性膜を形成する。また、光輝性膜の表面に対してクリヤー塗装を行い、その後乾燥させることにより、トップコート層を形成する。なお、インナコア12の形成は、図3(a)で示した透明部材11の形成を待って行う必要はない。図3(a)で示した透明部材11の形成工程と並行して、インナコア12を形成することによって、レーダカバー10の製造時間を短縮することができる。
続いて、図3(c)に示すように、インナコア12を透明部材11の凹部11aに嵌合する。次に、図3(d)に示すように、ベース部材13を形成する。ここでは、凹部11aにインナコア12が設置された透明部材11を、射出成形用の金型の内部に配置し、透明部材11の背面側に溶融した樹脂を射出するインサート成形を行うことで、ベース部材13を形成する。このようなベース部材13は、インサート成形時の熱により透明部材11と溶着され、インナコア12を覆うように配置される。また、インナコア12の裏面も、ベース部材13に溶着される。これによって、インナコア12がベース部材13により支持される。
以上のような本実施形態のレーダカバー10は、透明部材11と、透明部材11の背面側に配置されるベース部材13と、透明部材11とベース部材13との間に配置されると共に金属光沢を有するインナコア12とを備えている。インナコア12が透明部材11の表面側から視認可能な光輝領域10Aを有し、透明部材11の背面領域のうち少なくとも光輝領域10Aと重なる領域(インナコア配置領域R1)は、透明部材11の表面側から入射した外光を散乱する粗面とされている。
従来、インナコア12を有するレーダカバー10において透明部材11の背面は、金属光沢を有するインナコア12への外光の入射を妨げないよう、円滑面とされていた。これに対して、本実施形態のレーダカバー10によれば、透明部材11の背面領域のうち少なくとも光輝領域10Aと重なる領域が外光を散乱する粗面とされている。このため、本実施形態のレーダカバー10によれば、光輝領域10Aにおいて外光が散乱され、光輝領域10Aに対してサテン調の質感を付与することができる。同時に、本実施形態のレーダカバー10によれば、透明部材11の背面領域の光輝領域10Aと重なる領域が粗面とされているため、同領域が凹凸の少ない円滑面である場合と比較し、インナコア12と透明部材11との接触面積を小さくすることができる。このため、光輝領域10Aに圧着痕が発生することを抑制することができる。したがって、本実施形態のレーダカバー10によれば、金属光沢を有するインナコア12を透明部材11とベース部材13との間に別体として設けられたレーダカバー10において、簡易に光輝領域10Aに対してサテン調の質感を付与することが可能でありかつ光輝領域10Aにおける圧着痕の発生を抑制することが可能となる。
また、本実施形態のレーダカバー10においては、透明部材11の背面領域のうちベース部材13が固着された領域(ベース部材固着領域R2)が、光輝領域10Aと重なる領域よりも表面粗さが大きな粗面とされている。このような本実施形態のレーダカバー10では、ベース部材固着領域R2の表目粗さがインナコア配置領域R1よりも大きいことから透明部材11とベース部材13との固着力が強化される。また、ベース部材固着領域R2において外光がベース部材13に吸収されるため、表面粗さを大きくしても、ベース部材固着領域R2における凹凸形状は目立つことがない。したがって、ベース部材固着領域R2の表面粗さをインナコア配置領域R1よりも大きくしても、レーダカバー10の外観印象に大きな影響を与えることはない。よって、本実施形態のレーダカバー10によれば、レーダカバー10の外観印象に大きな影響を与えることなく、透明部材11とベース部材13との固着力を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のレーダカバー10においては、ベース部材13が固着された領域が、透明部材11の表面側から見て光輝領域10Aを全周にて囲んで配置されている。ベース部材13が固着された領域であるベース部材固着領域R2は、透明部材11とベース部材13とが強固に固着されてシール性が高い。このため、ベース部材固着領域R2によって光輝領域10Aを全周に亘って連続して囲うことによって、外気や水分が透明部材11とベース部材13との境界部分からインナコア12に到達することを抑止することができ、インナコア12の外観が劣化することを防止することができる。
また、本実施形態のレーダカバー10においては、ベース部材13が黒色である。このため、ベース部材13に入射する外光の多くがベース部材13に吸収され、ベース部材固着領域R2における凹凸形状をより視認され難くすることが可能となる。
また、本実施形態のレーダカバー10においては、透明部材11の背面に、インナコア12を配置する凹部11aが設けられ、凹部11aの内壁面が、光輝領域10Aと重なる領域とされている。このような本実施形態のレーダカバー10によれば、インナコア12を凹部11aに収容した状態で配置することができるため、透明部材11に対するインナコア12の位置決めを確実に行うことができる。このため、ベース部材13をインサート成形等により形成する場合に、インナコア12が透明部材11に対して意図せずに移動することを抑止することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図4及び図5を参照して説明する。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図4は、本第2実施形態のレーダカバー20の拡大正面図である。また、図5は、本第2実施形態のレーダカバー20の模式的な断面図である。図4に示すように、本実施形態のレーダカバー20は、光輝領域10Aが矩形の枠形状とされており、光輝領域10Aに囲まれた領域が印刷領域10Cとされている。この印刷領域10Cは、透明部材11の外部から、透明部材11とベース部材13との間に配置された印刷層14を視認可能な領域である。
図5に示すように、透明部材11の背面領域のうち、凹部11aに囲まれた領域(インナコア配置領域R1に囲まれた領域)は、印刷層形成領域R3とされており、印刷層14が固着形成されている。印刷層14は、例えば黒色とされており、透明部材11を介して外部から視認可能とされている。このような印刷層14は、インクを例えばシルク印刷、パッド印刷、インクジェット印刷等の印刷法で塗布した後、インクを乾燥させることで形成される。
本実施形態のレーダカバー20において、印刷層形成領域R3は、インナコア配置領域R1よりも表面粗さ(例えば、算術平均粗さや最大高さ)が大きな粗面とされている。印刷層形成領域R3は、ベース部材固着領域R2と同様に、外光が印刷層14に吸収される領域である。このため、印刷層形成領域R3は、インナコア12のように外光を散乱させる必要性がインナコア配置領域R1と比較して低く、表面粗さが大きな粗面とされている。このように、印刷層形成領域R3の表面粗さが大きいと、印刷層形成領域R3の表面粗さが小さな場合と比較して透明部材11と印刷層14との接触面積が増加し、透明部材11と印刷層14とが強固に固着される。
なお、印刷層形成領域R3においては外光が印刷層14に吸収されるため、表面粗さを大きくしても、印刷層形成領域R3における凹凸形状は目立つことがない。したがって、印刷層形成領域R3の表面粗さをインナコア配置領域R1よりも大きくしても、レーダカバー20の外観印象に大きな影響を与えることはない。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、透明部材11の背面領域のうち、インナコア配置領域R1と異なる領域についても外光を散乱可能な粗面である構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、インナコア配置領域R1のみを粗面とし、インナコア配置領域R1と異なる領域を円滑面とする構成を採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、ベース部材13や印刷層14が黒色である構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ベース部材13や印刷層14を青色等の黒色以外の色とすることも可能である。
また、上記実施形態においては、光輝性膜は金属光輝性を備える層とした。しかし、光輝性膜は、光沢を有する層であればよく、金属(インジウム)や半導体合金に限定されない。光沢を有する塗料が塗布された薄膜とすることも可能である。
1……ラジエータグリル、10……レーダカバー、10A……光輝領域、10B……黒色領域、10C……印刷領域、11……透明部材、11a……凹部、12……インナコア、13……ベース部材(支持部材)、14……印刷層、20……レーダカバー、R1……インナコア配置領域(光輝領域と重なる領域)、R2……ベース部材固着領域(支持部材が固着された領域)、R3……印刷層形成領域(印刷層が形成される領域)

Claims (6)

  1. 透明部材と、前記透明部材の背面側に配置される支持部材と、前記透明部材と前記支持部材との間に配置されると共に光沢を有するインナコアとを備えるレーダカバーであって、
    前記インナコアを前記透明部材の表面側から視認可能な光輝領域を有し、
    前記透明部材の背面領域のうち少なくとも前記光輝領域と重なる領域は、前記透明部材の表面側から入射した外光を散乱する粗面とされていることを特徴とするレーダカバー。
  2. 前記透明部材の背面領域のうち前記支持部材が固着された領域は、前記光輝領域と重なる領域よりも表面粗さが大きな粗面とされていることを特徴とする請求項1記載のレーダカバー。
  3. 前記支持部材が固着された領域は、前記透明部材の表面側から見て前記光輝領域を全周にて囲んで配置されていることを特徴とする請求項2記載のレーダカバー。
  4. 前記支持部材は、黒色であることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載のレーダカバー。
  5. 前記透明部材の背面に、前記インナコアを配置する凹部が設けられ、
    前記凹部の内壁面が、前記光輝領域と重なる領域とされている
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載のレーダカバー。
  6. 前記透明部材の背面に固着形成された印刷層を備え、
    前記透明部材の背面領域のうち前記印刷層が形成される領域は、前記光輝領域と重なる領域よりも表面粗さが大きな粗面とされている
    ことを特徴とする請求項1〜5いずれか一項に記載のレーダカバー。
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