JP2019184615A - レーダカバー及びレーダカバーの製造方法 - Google Patents

レーダカバー及びレーダカバーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】背面に凹部を有する透明部材と支持部材との間に有色層が形成されたレーダカバーにおいて、有色層の端部が意図せずに蛇行することを防止する。【解決手段】車両の周囲状況を検知するレーダユニットXの電波走波経路上に配置されるレーダカバー1であって、透明部材2と、透明部材2の背面に接合されると共に透明部材を支持する支持部材6と、透明部材2の支持部材6側の面に形成されると共に透明部材2と支持部材6との間に配置される印刷層3と、を備え、透明部材2は、印刷層3が形成される印刷層形成領域Rに対して屈曲して内壁面が接続される凹部2aを有し、透明部材2が、印刷層3と異なる色の塗料が内壁面に塗布された塗装凹部2cを有し、塗料が、印刷層3の全面を覆っている。【選択図】図2

Description

本発明は、レーダカバー及びレーダカバーの製造方法に関するものである。
近年、ミリ波等の電波を用いて車両の周囲の障害物等を検知するレーダユニットが車両に搭載されている。一般的には、レーダユニットは、エンブレム等の装飾が施されたレーダカバーに覆われた状態で設置されている。このようなレーダユニットは、レーダカバーを透過された電波の送受信を行う。このため、レーダカバーは例えば特許文献1に開示されているように当然に電波を透過可能に形成する必要がある。
特開2016−141355号公報
ところで、上述のようなレーダカバーは、一般的に車両の外側に向けて配置される透明部材と、透明部材を裏側から支える支持部材とを有しており、透明部材と支持部材とが樹脂の二色成形によって一体的とされた構造とされている。このため、透明部材と支持部材との間に有色層を形成した場合には、透明部材を介して外部から有色層を視認することができ、有色層によりエンブレムや模様を形成することができる。透明部材と支持部材との間に有色層を形成する場合には、透明部材の背面に印刷等によりインクを塗布して有色層を形成することが考えられる。
一方で、エンブレムや模様を立体的に視認可能にする等のために、透明部材の背面に凹部を形成することが一般的に行われている。ところが、有色層が形成される有色層形成領域と凹部の内壁面との境界部分は、有色層形成領域と凹部の内壁面とが屈曲なく接続された曲面とされている。これは、透明部材を射出成形により形成することから、金型において凹部を形成するための凸部の表面と有色層形成領域を形成する平面とを屈曲して接続することが一般的に金型製作上困難であることによる。特許文献等には、透明部材の背面に形成された凹部の内壁面がその周囲の平面と屈曲して接続されているように図示されているが、これは模式的に示したものに過ぎず、実際の製品では凹部の内壁面とその周囲の平面とは曲率半径が0.5mm程度の曲面で接続されている。
ところで、有色層が形成される有色層形成領域と凹部の内壁面との境界部分が曲面であると、例えば有色層を形成する際のインクが乾燥前に曲面に沿って部分的に移動し、結果として意図せずに有色層の端部が僅かに蛇行する場合がある。
レーダカバーは、一般的に車両の前面等の目立つ箇所に取付けられ、車両の外観印象を深く形成する部品であることから、有色層の端部の僅かな蛇行も解消することが好ましい。近年は、車両のデザイン上、レーダの透過範囲を大きく超えるような大型のレーダカバーも作製され、様々な模様等がレーダカバーに施されている状況となってきている。このため、レーダカバーにおいて、有色層の端部の意図しない蛇行を確実に防止できる技術の提案が望まれている。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、背面に凹部を有する透明部材と支持部材との間に有色層が形成されたレーダカバーにおいて、有色層の端部が意図せずに蛇行することを防止することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、車両の周囲状況を検知するレーダユニットの電波走波経路上に配置されるレーダカバーであって、透明部材と、上記透明部材の背面に接合されると共に上記透明部材を支持する支持部材と、上記透明部材の上記支持部材側の面に形成されると共に上記透明部材と上記支持部材との間に配置される有色層と、を備え、上記透明部材が、上記有色層が形成される有色層形成領域に対して屈曲して内壁面が接続される凹部を有するという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記透明部材が、上記凹部として、上記有色層と異なる色の塗料が内壁面に塗布された塗装凹部を有するという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記塗料が、上記有色層の上記支持部材側の面を覆っているという構成を採用する。
第4の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記透明部材が、上記凹部として、光輝性の不連続膜を有するインナコアが収容されたインナコア収容凹部を有するという構成を採用する。
第5の発明は、車両の周囲状況を検知するレーダユニットの電波走波経路上に配置されるレーダカバーの製造方法であって、上記レーダカバーが、透明部材と、上記透明部材の背面に接合されると共に上記透明部材を支持する支持部材と、上記透明部材の上記支持部材側の面に形成されると共に上記透明部材と上記支持部材との間に配置される有色層と、を備え、上記有色層が形成される有色層形成領域に対して屈曲して内壁面が接続される凹部を有する上記透明部材を形成する透明部材形成工程と、上記透明部材の上記有色層形成領域に上記有色層を形成する有色層形成工程と、上記透明部材の上記有色層形成領域側の面を覆って上記支持部材を形成する支持部材形成工程とを有するという構成を採用する。
第6の発明は、上記第5の発明において、上記有色層形成工程にて、上記有色層を印刷法により形成するという構成を採用する。
第7の発明は、上記第5または第6の発明において、上記支持部材形成工程の前に、上記凹部の少なくとも一部の内壁面に対して、上記有色層と異なる色の塗料を塗布する塗布工程を行うという構成を採用する。
第8の発明は、上記第7の発明において、上記塗布工程では、上記有色層を覆って上記塗料を塗布するという構成を採用する。
第9の発明は、上記第5〜第8いずれかの発明において、上記支持部材形成工程の前に、上記凹部の少なくとも一部に、光輝性の不連続膜を有するインナコアを収容するインナコア設置工程を行うという構成を採用する。
本発明によれば、透明部材の支持部材側の面において、有色層形成領域と凹部の内壁面とが屈曲して接続されている。このため、有色層形成領域に形成された有色層の端部が意図せずに蛇行することを防止できる。
本発明の一実施形態におけるレーダカバーを模式的に示す正面図である。 (a)が図1のA−A断面図であり、(b)が図1のB−B断面図である。 (a)が図2(b)で示す塗装凹部の拡大図であり、(b)が(a)における塗装凹部と印刷層形成領域との境界部分をさらに拡大した拡大図である。 本発明の一実施形態におけるレーダカバーの製造方法を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態におけるレーダカバーの製造方法を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態におけるレーダカバーの製造方法を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態におけるレーダカバーの製造方法を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態におけるレーダカバーの製造方法を説明するための模式図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るレーダカバー及びレーダカバーの製造方法の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態のレーダカバー1を模式的に示す正面図である。また、図2(a)は、図1のA−A断面図である。また、図2(b)は、図1のB−B断面図である。図1に示すように、本実施形態のレーダカバー1は、中央に配置されたエンブレムEと、エンブレムEの周囲に設けられた網目状の外側意匠部Dとを有している。なお、図1においては、エンブレムEと外側意匠部Dの一部を白色で示しているが、この白色で示された領域は本実施形態では銀色であるものとする。また、エンブレムEと外側意匠部Dのドット模様で示された領域は本実施形態では黒色であるものとする。
図2(a)及び図2(b)に示すように、本実施形態のレーダカバー1は、車両の周囲状況を検知するレーダユニットXを車両の正面側から覆うように配置されており、レーダユニットXで用いる電波に対する透過性を有している。このような本実施形態のレーダカバー1は、レーダユニットXの電波走波経路上(レーダユニットXから射出される電波が伝播される領域)に配置されており、図2(a)及び図2(b)に示すように、透明部材2と、印刷層3(有色層)と、塗料層4と、インナコア5と、支持部材6とを備えている。
透明部材2は、透明樹脂材料により形成され、レーダカバー1の構成部材のうち最も車両の外側に配置された部材である。この透明部材2は、車両の外部からのエンブレムEや外側意匠部Dの視認性を高めるため、表側の面が平滑面とされている。また、透明部材2の裏側の面(支持部材6側の面)には、凹部2aが形成されている。本実施形態のレーダカバー1では、透明部材2は、凹部2aとして、インナコア5が収容されたインナコア収容凹部2bと、内壁面に塗料が塗られることで塗料層4が形成された塗装凹部2cとを備えている。
インナコア収容凹部2bは、正面から見た形状が「F」の文字を避けて円形状とされており、エンブレムEが配置されるレーダカバー1の中央部に形成されている。このようなインナコア収容凹部2bは、内壁面にインナコア5が当接された状態でインナコア5を収容している。
また、塗装凹部2cは、正面から見てレーダカバー1の外縁部に枠状に設けられた枠状部2dと、枠状部2dの内側に網状に設けられた網状部2eとを有している。このような塗装凹部2cには、内壁面を覆うように塗料層4が設けられている。また、塗装凹部2cの内部には支持部材6の一部が入り込んだ状態とされ、支持部材6によって塗料層4が背面側から覆われている。
また、本実施形態において、透明部材2の支持部材6側の面(背面)の凹部2aが設けられていない領域は、印刷層3が形成される印刷層形成領域R(有色層形成領域)とされている。この印刷層形成領域Rは、平坦面とされており、印刷層3によって透明部材2の背面側から覆われている。
図3(a)は、図2(b)で示す塗装凹部2cの拡大図である。また、図3(b)は、図3(a)における塗装凹部2cと印刷層形成領域Rとの境界部分をさらに拡大した拡大図である。これらの図に示すように、本実施形態のレーダカバー1においては、塗装凹部2cの内壁面が印刷層形成領域Rに対して略90°の角度で屈曲して接続されている。つまり、塗装凹部2cの内壁面と印刷層形成領域Rとの境界部分がいわゆるピン角とされている。なお、塗装凹部2cの内壁面と印刷層形成領域Rとが成す角度は、90°であることが好ましいが、射出成形時の抜き勾配を考慮し、93°程度であっても良い。
また、本実施形態のレーダカバー1においては、インナコア収容凹部2bの内壁面も、塗装凹部2cの内壁面と同様に、印刷層形成領域Rに対して略90°の角度で屈曲して接続されている。つまり、インナコア収容凹部2bの内壁面と印刷層形成領域Rとの境界部分がいわゆるピン角とされている。
このような透明部材2は、例えば、無色のPC(ポリカーボネート)やPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)等の透明合成樹脂によって形成されており、1.5mm〜10mm程度の厚さとされている。また、透明部材2の表側の面には、必要に応じて、傷付き防止のためのハードコート処理、又はウレタン系塗料のクリヤコート処理が施される。なお、耐傷性を備える透明合成樹脂であれば、これらの傷付き防止処理は不要である。
印刷層3は、透明部材2の印刷層形成領域Rに印刷された薄膜層であり、本実施形態においては上述のように黒色とされている。この印刷層3は、黒色のインクを印刷層形成領域Rに転写し、当該インクを乾燥させることによって形成されている。この印刷層3は、例えばシルク印刷法によって、レーダユニットXで用いる電波を透過可能な黒色の樹脂インクを印刷層形成領域R上に配置し、このインクを自然乾燥させることによって形成することができる。このような印刷層3は、透明部材2を介して外部から視認可能とされており、図1に示すドット模様で示した領域を形成している。
塗料層4は、レーダユニットXで用いる電波を透過可能な銀色の塗料を乾燥させることによって形成された薄膜層であり、本実施形態において上述のように銀色とされている。この塗料層4は、図2(a)及び図2(b)に示すように、エンブレムEが形成される領域を除いて、印刷層3が形成された透明部材2の背面の全面に設けられている。つまり、塗料層4は、エンブレムEが形成される領域を除いて、印刷層3の支持部材6側の面を覆っている。この塗料層4は、例えばパール顔料を含有する塗料を塗布し、自然乾燥させることによって形成することができる。このような塗料層4は、塗装凹部2cにおいて、透明部材2を介して外部から視認可能とされており、図1に示す外側意匠部Dの白色で示した領域を形成している。
インナコア5は、レーダユニットXで用いる電波を透過可能な樹脂からなる基部と、基部の表面を覆うように形成された光輝性膜とを有している。光輝性膜としては、例えば、電波が透過可能な隙間が多数形成された不連続膜とされたインジウム膜を用いることができる。このようなインジウム膜は、例えば真空蒸着法やスパッタリング法により形成することができる。なお、インナコア5は、光輝性膜の表面を覆う透明なトップコート層や光輝性膜の裏面を覆うアンダコート層を有していても良い。このようなインナコア5は、光輝性膜がインナコア収容凹部2bの内壁面に対向されるようにして、透明部材2のインナコア収容凹部2bに嵌合配置されている。このようなインナコア5は、透明部材2を介して外部から視認可能とされており、図1に示すエンブレムEの白色で示した領域を形成している。
支持部材6は、透明部材2の背面に接合され、透明部材2を支持する部位であり、黒色の樹脂材料から形成されている。この支持部材6は、エンジンルーム側に突出する係合部6aを有している。この係合部6aは、先端部が爪状に成形されており、当該先端部が例えばラジエータグリル本体等に係止される。このような支持部材6は、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂)、AES(アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合合成樹脂)、ASA(アクリロニトリル・スチレン・アクリレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、有色のPC、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂、又はこれらの複合樹脂からなり、1.0mm〜10mm程度の厚さとされている。
続いて、本実施形態のレーダカバー1の製造方法について、図4〜図8を参照して説明する。
まず、図4に示すように、透明部材2を形成する。なお、図4(a)は、図2(a)と同位置での断面図であり、図4(b)は、図2(b)と同位置での断面図である。ここでは、透明部材2を金型10による射出成形により形成する。金型10は、固定側のキャビティ金型11と、移動側のコア金型12とを有している。さらに、本実施形態においては、コア金型12は、印刷層形成領域Rを形成するベース12aと、凹部2aを形成するための入れ子12bとを有している。この入れ子12bは、コア金型12のベース12aに対して別体とされ、ベース12aに固定された状態でベース12aの表面からキャビティ金型11側に突出している。このようにコア金型12に入れ子12bを設けることによって、ベース12aの表面と入れ子12bの表面とを屈曲して接続することができ、印刷層形成領域Rと凹部2aの内壁面とが屈曲して接続された透明部材2を形成することができる。このような図4で示す工程は、印刷層形成領域Rに対して屈曲して内壁面が形成される凹部2aを有する透明部材2を形成する工程であり、本発明の透明部材形成工程に相当する。
続いて、図5に示すように、印刷層3を形成する。なお、図5(a)は、図2(a)と同位置での断面図であり、図5(b)は、図2(b)と同位置での断面図である。ここでは、透明部材2の凹部2aを除く領域である印刷層形成領域Rに対して、シルク印刷法等の印刷法によってインクを転写し、当該インクを乾燥させることによって、印刷層3を形成する。このとき、本実施形態のレーダカバー1においては、印刷層形成領域Rと凹部2aの内壁面とが屈曲して接続されている。このため、印刷層形成領域Rに転写されたインクは、印刷層形成領域Rと凹部2aの内壁面とが滑らかな曲面で接続されている場合と比較して、凹部2aの内壁面に移動し難い。このような本実施形態のレーダカバー1の製造方法によれば、印刷層3の端部が意図せずに蛇行することを防止することができる。このような図5に示す工程は、透明部材2の印刷層形成領域Rに印刷層3を形成する工程であり、本発明の有色層形成工程に相当する。
続いて、図6に示すように、塗料層4を形成する。なお、図6(a)は、図2(a)と同位置での断面図であり、図6(b)は、図2(b)と同位置での断面図である。ここでは、図6(a)に示すエンブレムEが形成される領域Mに対してマスクをした状態で、印刷層3が形成された透明部材2の背面側に銀色のマイカ塗料を例えばスプレ塗布し、マイカ塗料を乾燥させることによって、塗料層4を形成する。このようにして形成された塗料層4は、エンブレムEが形成される領域を除いて、印刷層3を覆いかつ全ての塗装凹部2cの内壁面に直接付着した塗料層4が形成される。このような図6に示す工程は、支持部材6を形成する前に、凹部2aの一部である塗装凹部2cの内壁面に対して、印刷層3と異なる色の塗料を塗布する工程であり、本発明の塗布工程に相当する。
続いて、図7に示すように、インナコア5をインナコア収容凹部2bに収容する。なお、図7は、図2(a)と同位置での断面図である。ここでは、上述した透明部材2、印刷層3あるいは塗料層4の形成と並行して形成されたインナコア5をインナコア収容凹部2bに収容する。インナコア5は、先に射出成形により形成された基部に対して、インジウム層等の光輝性の不連続金属膜を真空蒸着法やスパッタリング法等により製膜することで形成される。なお、インナコア5には、必要に応じてトップコート層やアンダコート層が形成される。このようなインナコア5は、光輝性の不連続金属膜をインナコア収容凹部2bの内壁面側に向けてインナコア収容凹部2bに収容される。このような図7に示す工程は、凹部2aの少なくとも一部に、光輝性の不連続膜を有するインナコア5を収容する工程であり、本発明のインナコア設置工程に相当する。
続いて、図8に示すように、支持部材6を形成する。なお、図8(a)は、図2(a)と同位置での断面図であり、図8(b)は、図2(b)と同位置での断面図である。ここでは、インナコア収容凹部2bにインナコア5が設置された透明部材2を、射出成形用の金型の内部に配置し、透明部材2の背面側に溶融した樹脂を射出するインサート成形を行うことで、支持部材6を形成する。このような支持部材6は、インサート成形時の熱により透明部材2と溶着され、インナコア5を覆うように配置される。これによって、インナコア5が透明部材2に対して固定される。このような図8に示す工程は、透明部材2の印刷層形成領域R側の面を覆って支持部材6を形成する工程であり、本発明の支持部材形成工程に相当する。
以上のような本実施形態のレーダカバー1及びレーダカバー1の製造方法によれば、透明部材2の支持部材6側の面において、印刷層形成領域Rと凹部2aの内壁面とが屈曲して接続されている。このため、印刷層形成領域Rに形成された印刷層3の端部が意図せずに蛇行することを防止できる。このため、エンブレムE及び外側意匠部Dにおける印刷層3の見切りを意図した形状にすることができ、レーダカバー1における設計意匠に対する実際の意匠の再現性を向上させることが可能となる。
また、図3(b)において仮想線Lで示すように、印刷層形成領域Rと凹部2aの内壁面との境界部分を従来のように湾曲面とした場合には、湾曲面の領域に正確に印刷層3等をパターニングすることが難しい。このため、印刷層形成領域Rと凹部2aの内壁面との境界部分を従来のように湾曲面とした場合には、設計上、湾曲面を印刷層3や塗料層4の形成領域として用いることができず、湾曲面をデザイン面として考慮することができない。これに対して、本実施形態のレーダカバー1及びレーダカバー1の製造方法によれば、上記湾曲面が存在しないことから凹部2aの内壁面と印刷層形成領域Rとの全域をデザイン面として用いることができる。つまり、本実施形態のレーダカバー1及びレーダカバー
1の製造方法によれば、デザイン面を広く確保することができ、例えばエンブレムEや外側意匠部Dの立体感を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のレーダカバー1においては、透明部材2が、凹部2aとして、印刷層3と異なる色の塗料が内壁面に塗布された塗装凹部2cを有する。このため、印刷層3と塗料層4との境界ラインが意図せずに蛇行することを防止することができる。
また、本実施形態のレーダカバー1及びレーダカバー1の製造方法においては、塗料層4を形成する塗料が、エンブレムEの形成領域を除いて、印刷層3の全体を覆う。このため、エンブレムEの形成領域以外の領域において、印刷層3を塗料層4で保護することが可能となる。
また、本実施形態のレーダカバー1及びレーダカバー1の製造方法においては、透明部材2が、凹部2aとして、光輝性の不連続膜を有するインナコア5が収容されたインナコア収容凹部2bを有し、インナコア収容凹部2bにインナコア5を収容することによりエンブレムEを形成している。このため、インナコア5と印刷層3との境界ラインが意図せずに蛇行することを防止することができる。
また、本実施形態のレーダカバー1の製造方法においては、有色層である印刷層3を印刷法により形成している。このため、有色層のパターニングを容易かつ正確する行うことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、有色層が印刷層3である構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、有色層を塗装等により形成することも可能である。
また、上記実施形態においては、透明部材2が凹部2aとしてインナコア収容凹部2b及び塗装凹部2cを有し、さらに塗装凹部2cが枠状部2dと網状部2eとを有している構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、有色層形成領域に接続された内壁面を有する凹部を透明部材が備える構成のレーダカバー及び当該レーダカバーの製造方法であれば、適用することが可能である。
また、上記実施形態においては、インナコア5を透明部材2のインナコア収容凹部2bに収容し、このインナコア5を透明部材2と支持部材6とで挟み込むことによってエンブレムEを形成する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、透明部材2や支持部材6の表面に直接的に光輝性の不連続膜を形成し、インナコア5を省略する構成のレーダカバー及びその製造方法に適用することも可能である。
1……レーダカバー、2……透明部材、2a……凹部、2b……インナコア収容凹部、2c……塗装凹部、2d……枠状部、2e……網状部、3……印刷層(有色層)、4……塗料層、5……インナコア、6……支持部材、10……金型、11……キャビティ金型、12……コア金型、D……外側意匠部、E……エンブレム、R……印刷層形成領域(有色層形成領域)、X……レーダユニット

Claims (5)

  1. 車両の周囲状況を検知するレーダユニットの電波走波経路上に配置されるレーダカバーであって、
    透明部材と、前記透明部材の背面に接合されると共に前記透明部材を支持する支持部材と、前記透明部材の前記支持部材側の面に形成されると共に前記透明部材と前記支持部材との間に配置される有色層と、を備え、
    前記透明部材は、前記有色層が形成される有色層形成領域に対して屈曲して内壁面が接続される凹部を有し、
    前記透明部材は、前記凹部として、前記有色層と異なる色の塗料が内壁面に塗布された塗装凹部を有し、
    前記塗料が、前記有色層の前記支持部材側の面の全面を覆っている
    ことを特徴とするレーダカバー。
  2. 前記透明部材は、前記凹部として、光輝性の不連続膜を有するインナコアが収容されたインナコア収容凹部を有することを特徴とする請求項1記載のレーダカバー。
  3. 車両の周囲状況を検知するレーダユニットの電波走波経路上に配置されるレーダカバーの製造方法であって、
    前記レーダカバーが、透明部材と、前記透明部材の背面に接合されると共に前記透明部材を支持する支持部材と、前記透明部材の前記支持部材側の面に形成されると共に前記透明部材と前記支持部材との間に配置される有色層と、を備え、
    前記有色層が形成される有色層形成領域に対して屈曲して内壁面が接続される凹部を有する前記透明部材を形成する透明部材形成工程と、
    前記透明部材の前記有色層形成領域に前記有色層を形成する有色層形成工程と、
    前記透明部材の前記有色層形成領域側の面を覆って前記支持部材を形成する支持部材形成工程と
    を有し、
    前記有色層形成工程にて、前記有色層を印刷法により形成し、
    前記支持部材形成工程の前に、前記凹部の少なくとも一部の内壁面に対して、前記有色層と異なる色の塗料を塗布する塗布工程を行い、
    前記塗布工程では、前記有色層の全面を覆って前記塗料を塗布する
    ことを特徴とするレーダカバーの製造方法。
  4. 前記支持部材形成工程の前に、前記凹部の少なくとも一部に、光輝性の不連続膜を有するインナコアを収容するインナコア設置工程を行うことを特徴とする請求項3記載のレーダカバーの製造方法。
  5. 前記透明部材形成工程にて、前記透明部材をキャビティ金型とコア金型を用いた射出成形により形成し、
    前記コア金型は、前記有色層を形成するベースと、前記凹部を形成するための入れ子とを有し、
    前記入れ子は、前記ベースに対して別体とされ、前記ベースに固定された状態で前記ベースの表面から前記キャビティ金型側に突出している
    ことを特徴とする請求項3または4記載のレーダカバーの製造方法。
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