JP2021005511A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却性能に影響を及ぼさない範囲で、分流制御バルブの耐久性の低下を抑制することが可能な燃料電池システムを提供する。【解決手段】実施形態に係る燃料電池システム1は、ラジエータ12へ流入するラジエータ側冷媒流量と、バイパス経路18aに流入するバイパス側冷媒流量との流量比を調整するロータリーバルブ16の開度の変化が緩和されるように、燃料電池スタックFCの発熱量、出入口温度差指令値及び入口冷媒温度指令値それぞれのフィルタ処理を実行し、フィルタ処理後の発熱量及び出入口温度差指令値から算出された総冷媒流量と、フィルタ処理後の入口冷媒温度指令値とに基づいて、ロータリーバルブ16の開度を設定する。【選択図】図2
Description
本発明は、燃料電池システムに関する。
従来から、燃料電池システムには、燃料電池の温度を調整する目的で、燃料電池に冷却水等の冷媒を循環させる冷却装置が設けられている。この冷却装置においては、冷媒循環ポンプを用いて冷媒を燃料電池とラジエータとの間で循環させ、燃料電池で加熱された冷媒をラジエータで外気との熱交換により冷却している。
このような燃料電池システムとして、特許文献1には、ラジエータをバイパスするバイパス流路と、ラジエータ側とバイパス側の冷媒の流量比を調整するための分流制御バルブを備えるものが開示されている。特許文献1では、燃料電池の発熱量や冷媒循環ポンプの回転数に関連する温度差マップを用いて燃料電池の出入口冷媒温度差が算出される。また、燃料電池の所定の目標出口冷媒温度からこの出入口冷媒温度差を減算することにより、燃料電池の目標入口冷媒温度が算出される。分流制御バルブの開度は、算出された目標入口冷媒温度を実現させるように制御される。
また、特許文献2には、燃料電池の発熱量が発熱量閾値以下であることを肯定する肯定判定が為された場合には、ラジエータでの冷媒の放熱量をその肯定判定が為される前に比して抑制すると共に、分流制御バルブの作動を禁止することで、分流制御バルブにおける弁開度の変化量を累積した累積駆動量を低減させる技術が開示されている。
燃料電池を最適な動作点で制御するためには、燃料電池の出入口冷媒温度を制御する必要がある。入口冷媒温度は、上述したラジエータ側とバイパス側の冷媒の流量比を制御する分流制御バルブの開度に応じて制御される。分流制御バルブの開度は、目標入口冷媒温度(入口冷媒温度指令値)及び冷媒循環ポンプの回転数(ポンプ流量)によって決定される。
入口冷媒温度指令値及びポンプ流量は、燃料電池の要求される電流、例えば、燃料電池が車載発電システムに適用された場合のユーザのアクセルワークに過敏に反応するため、分流制御バルブの開度も同様に大きく変化する。このバルブ開度はモータとギアにより変化するが、分流制御バルブが開から閉、閉から開と反転すると、ギアへの面圧が大きくなり、ギア摩耗が発生し、分流制御バルブが所定の開度を実現できなくなる虞がある。
特許文献2に基づき、分流制御バルブの作動を制限してバルブの反転回数を低減させることが考えられる。しかし、分流制御バルブの開度指令によりラジエータ側とバイパス側の流量を制限すると、冷媒循環ポンプと分流制御バルブの冷媒温度への応答性が異なるため、冷媒温度を適切に制御することができず、燃料電池の冷却性能を担保することが難しくなる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、冷却性能に影響を及ぼさない範囲で、分流制御バルブの耐久性の低下を抑制することが可能な燃料電池システムを提供することである。
本発明の一態様に係る燃料電池システムは、燃料電池内を流れる冷媒が循環する冷媒循環経路と、前記冷媒循環経路に設けられ、前記冷媒を熱交換させる熱交換器と、前記冷媒を前記燃料電池と前記熱交換器との間で循環させる冷媒循環ポンプと、前記冷媒循環経路に接続され、前記熱交換器を迂回して前記冷媒を流すバイパス経路と、前記熱交換器へ流入する熱交換器側冷媒流量と、前記バイパス経路に流入するバイパス側冷媒流量との流量比を調整する分流制御バルブと、前記分流制御バルブの開度の変化が緩和されるように、前記燃料電池の発熱量、出入口温度差指令値及び入口冷媒温度指令値それぞれのフィルタ処理を実行するフィルタ処理部と、フィルタ処理後の発熱量及び出入口温度差指令値から算出された総冷媒流量と、フィルタ処理後の入口冷媒温度指令値とに基づいて、前記分流制御バルブの開度を設定する制御部とを備えるものである。
本発明によれば、冷却性能に影響を及ぼさない範囲で、分流制御バルブの耐久性の低下を抑制することが可能な燃料電池システムを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。各図における同等の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
実施の形態に係る燃料電池システムは、燃料電池内を流れる冷媒が循環する冷媒循環経路と、冷媒循環経路に設けられ、冷媒を熱交換させる熱交換器と、冷媒を燃料電池と熱交換器との間で循環させる冷媒循環ポンプと、冷媒循環経路に接続され、熱交換器を迂回して冷媒を流すバイパス経路と、熱交換器へ流入する熱交換器側冷媒流量と、バイパス経路に流入するバイパス側冷媒流量との流量比を調整する分流制御バルブとを備える。
分流制御バルブの開度の変化が緩和されるように、燃料電池の発熱量、出入口温度差指令値及び入口冷媒温度指令値それぞれのフィルタ処理を実行し、フィルタ処理後の発熱量及び出入口温度差指令値から算出された総冷媒流量と、フィルタ処理後の入口冷媒温度指令値とに基づいて、分流制御バルブの開度を設定することで、冷却性能に影響を及ぼさない範囲で、分流制御バルブの耐久性の低下を抑制することが可能となる。
実施の形態に係る燃料電池システムは、例えば、燃料電池車両の車載発電システムに適用することができる。以下では、燃料電池を冷却する冷媒として冷却水を用いた例について説明する。従って、以下の説明では、冷媒温度を水温と表記する場合がある。図1は、実施の形態に係る燃料電池システム1の構成を示す図である。図2は、燃料電池システム1に設けられる制御部20の構成を示すブロック図である。図1に示すように、燃料電池システム1は、燃料電池スタックFCを冷却する冷却装置10を備える。冷却装置10は、図2に示す制御部20により制御される。
燃料電池スタックFCは、例えば高分子電解質型燃料電池であり、複数の単セルを積層したスタック構造を有している。単セルは、イオン交換膜からなる電解質膜と、その一方の面に形成された空気極と、他方の面に形成された燃料極とを接合した膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)を備える。膜電極接合体は、その両側から一対のセパレータにより挟み込まれている。燃料電池スタックFCは、酸化ガスを空気極に、燃料ガスを燃料極に供給することによって発電する。
冷却装置10は、循環経路11、ラジエータ12、イオン交換機13、インタークーラ14、ウォーターポンプ(WP)15、ロータリーバルブ(RV)16、ファン17、バイパス経路18a、18b、温水通路19、温度センサT1、T2を含む。冷却装置10は、熱交換器の一例であるラジエータ12において熱交換した冷却水を、循環経路11を介して燃料電池スタックFCに循環供給することで、燃料電池スタックFC内の冷却流路F1に導き、燃料電池スタックFCを所定の温度に冷却する。ファン17は、ラジエータ12を流れる冷却水を空気で冷やす。
循環経路(冷媒循環経路)11は、燃料電池スタックFCとラジエータ12とを接続し、燃料電池スタックFCとラジエータ12との間で冷却水を循環させる。循環経路11には、燃料電池スタックFC内に冷却水を流す冷却流路F1が接続される。循環経路11では、燃料電池スタックFC内を流れる冷却水が循環する。循環経路11からの冷却水が燃料電池スタックFCに入る箇所を冷却流路F1の入口F1aとし、燃料電池スタックFCから循環経路11へ冷却水が出る箇所を冷却流路F1の出口F1bとする。
循環経路11の、出口F1bとラジエータ12の入口とを接続する第1経路11aと、ラジエータ12の出口と入口F1aとを接続する第2経路11bとの間には、2つのバイパス経路18a、18bが設けられている。バイパス経路18aは、ラジエータ12を迂回して冷却水を流す。第1経路11aとバイパス経路18aとの経路合流点には、ロータリーバルブ16が設けられている。
ロータリーバルブ(分流制御バルブ)16は、燃料電池スタックFC及びラジエータ12を通る循環と、燃料電池スタックFCのみを通りラジエータ12を迂回する循環とを切り替える三方弁である。ロータリーバルブ16は、その開度を全開から全閉までの間で連続的に変化させることができ、冷却水のラジエータ12へ流入するラジエータ側流量と、バイパス経路18aに流入するバイパス側流量との流量比を調整することができる。ロータリーバルブ16の全開とは、冷却水の全量をラジエータ12へ流す開度である。一方、ロータリーバルブ16の全閉とは、冷却水の全量をバイパス経路18aへ流す開度である。ロータリーバルブ16の開度によって、燃料電池スタックFCの入口F1aの水温が制御される。
また、バイパス経路18aには、イオン交換機13が設けられている。第1経路11aから分岐したバイパス経路18bにはインタークーラ14、温水通路19が設けられている。インタークーラ14は、燃料電池スタックFCの空気極に供給される酸素ガスを冷却する。温水通路19は、燃料電池スタックから発生した水が気液分離器で凍結することを防ぐために、気液分離器を温める目的で設けられている。
第2経路11bには、温度センサT1と、冷却水を燃料電池スタックFCとラジエータ12との間で循環させるウォーターポンプ(冷媒循環ポンプ)15とが設けられている。温度センサT1は、第2経路11bを流れ、冷却流路F1の入口F1aに向かう冷却水の温度(FC入口水温)を逐次検出する。温度センサT1は、検出したFC入口水温を制御部20へ出力する。
また、冷却流路F1の出口F1bには、温度センサT2が設けられている。温度センサT2は、燃料電池スタックFCの冷却流路F1の出口F1bの温度(FC出口水温)を逐次検出する。温度センサT2は、検出したFC出口水温を制御部20へ出力する。ウォーターポンプ15の回転数、すなわち冷却水の総流量や、ロータリーバルブ16によるラジエータ側流量とバイパス側流量との流量比は、燃料電池スタックFCの発熱量や、温度センサT1、T2により検出された温度等に基づいて適宜決定される。ウォーターポンプ15及びロータリーバルブ16の制御については、後に詳述する。
制御部20は、燃料電池スタックFC、冷却装置10に関わる種々の制御を実行する。例えば、制御部20は、燃料電池スタックFCの発熱量や温度センサT1、T2により検出された温度に基づいて、ウォーターポンプ15、ロータリーバルブ16、ファン17を制御して、冷却水の循環や温度の制御を行う。
図2に示すように、制御部20は、統合制御部21、水温指令部22、状態推定器23、フィルタ処理部24、ポンプ制御部25、バルブ制御部26、放熱制御部27を有する。制御部20は、図示しないCPUや、ROM、RAM等の記憶部を備える。制御部20は、記憶部に記憶されたプログラムを実行することによって、これらの機能を実現することができる。
統合制御部21には、燃料電池スタックFCの発熱量、温度センサT1、T2によりそれぞれ検出されたFC入口水温、FC出口水温が入力される。統合制御部21は、入力される各種の値に基づいて、FC出口水温指令値及びFC出入口温度差(ΔT)指令値を求め、水温指令部22に出力する。水温指令部22は、FC出口水温指令値とΔT指令値とから、FC入口水温指令値を算出する。そして、水温指令部22は、ΔT指令値と、FC入口水温指令値とをフィルタ処理部24に出力する。
状態推定器23には、ロータリーバルブ16の開度(RV開度)、ウォーターポンプ15の回転数(WP回転数)、ファン電圧、FC総電圧、FC電流が入力される。状態推定器23は、これらの値に基づいて、燃料電池スタックFCの発熱量とラジエータ側、バイパス側の圧損係数を求める。
例えば、燃料電池スタックFCから出力されるFC電流がゼロであれば、FC発熱量もゼロになる。なお、燃料電池スタックFCの発熱量を算出するためのFC電流及びFC電圧は瞬時値であってもよいし、フィルタを通して平滑されたフィルタ値であってもよい。
ラジエータ側の圧力損失ΔPrdは以下の式(1)で表される。
ΔPrd=Zrd・Qrd ・・・(1)
ここで、Zrdはそれぞれラジエータ側の圧損係数であり、Qrdはラジエータ側流量である。
また、バイパス側の圧力損失ΔPbpは以下の式(2)で表される。
ΔPbp=Zbp・Qbp ・・・(2)
ここで、Zbpはバイパス側の圧損係数であり、Qbpはバイパス側流量である。圧損係数は、総流量(すなわち、ウォーターポンプ15の挙動)によって変化する。FC発熱量はフィルタ処理部24に入力され、圧損係数はバルブ制御部26に入力される。
ΔPrd=Zrd・Qrd ・・・(1)
ここで、Zrdはそれぞれラジエータ側の圧損係数であり、Qrdはラジエータ側流量である。
また、バイパス側の圧力損失ΔPbpは以下の式(2)で表される。
ΔPbp=Zbp・Qbp ・・・(2)
ここで、Zbpはバイパス側の圧損係数であり、Qbpはバイパス側流量である。圧損係数は、総流量(すなわち、ウォーターポンプ15の挙動)によって変化する。FC発熱量はフィルタ処理部24に入力され、圧損係数はバルブ制御部26に入力される。
フィルタ処理部24は、ロータリーバルブ16の開度の変化が緩和されるように、FC発熱量、ΔT指令値及びFC入口水温指令値のそれぞれのフィルタ処理を実行する。フィルタ処理部24は、フィルタ処理後のFC発熱量及びΔT指令値をポンプ制御部25に出力し、フィルタ処理後のFC入口水温指令値をロータリーバルブ16に出力する。
実施の形態では、以下の3つの値に対してフィルタ処理を行う。
・FC入口水温指令値・・・ロータリーバルブ16の開度に応じて実現される燃料電池スタックFCの入口F1aの水温を決定する値である。このFC入口水温指令値が過敏に変化すると、それに追従するためにロータリーバルブ16の変化が過敏となる。
・ΔT指令値及びFC発熱量・・・ウォーターポンプ15の総流量を決定する値である。総流量の変化が過敏になることで、ラジエータ流路、バイパス経路の圧損特性が変化し、それに応じてロータリーバルブ16の変化も過敏となる。
・FC入口水温指令値・・・ロータリーバルブ16の開度に応じて実現される燃料電池スタックFCの入口F1aの水温を決定する値である。このFC入口水温指令値が過敏に変化すると、それに追従するためにロータリーバルブ16の変化が過敏となる。
・ΔT指令値及びFC発熱量・・・ウォーターポンプ15の総流量を決定する値である。総流量の変化が過敏になることで、ラジエータ流路、バイパス経路の圧損特性が変化し、それに応じてロータリーバルブ16の変化も過敏となる。
ポンプ制御部25は、フィルタ処理後のFC発熱量及びΔT指令値に応じて、ウォーターポンプ15を駆動するための駆動信号を生成する。例えば、ポンプ制御部25は、フィルタ処理後のFC発熱量及びΔT指令値を用いて、以下の式(3)により燃料電池スタックFCに流すべき冷却水の総流量指令値qを算出する。
ここで、QfcはFC発熱量、ΔTはΔT指令値、Cm、Cpは物性値、ΔPは圧力損失、ρは冷却水の流体密度である。なお、Cm*dT/dt及び、ΔP/ρについては影響が小さいため、無視できる。
そして、ポンプ制御部25は、算出した総流量を満たすようにウォーターポンプ15の回転数を決定する。すなわち、ウォーターポンプ15は、ΔT指令値を冷却水の総流量によって実現する機能を有するものといえる。一般的に、ウォーターポンプ15の回転数は、FC発熱量が大きくなるほど高くなる。また、ポンプ制御部25は、燃料電池スタックFCが発電していない場合には、ウォーターポンプ15を停止することができる。
バルブ制御部26は、フィルタ処理後のFC入口水温指令値、ラジエータ側、バイパス側の圧損係数に応じて、ロータリーバルブ16の開度を設定するための駆動信号を生成する。ロータリーバルブ16の開度は、FC入口水温指令値及び総流量により決定される。従って、ポンプ制御部25及びバルブ制御部26は、フィルタ処理後のFC発熱量及びΔT指令値から算出された総流量と、フィルタ処理後のFC入口水温温度指令値とに基づいて、ロータリーバルブ16の開度を設定する制御部に相当する。
例えば、バルブ制御部26は、FC入口水温指令値が低くなるほど、ラジエータ側流量を大きくし、バイパス側流量を小さくする。ラジエータ側流量が大きくなるほど、ラジエータ12で冷却される冷却水の流量は増加し、燃料電池スタックFCから流出する冷却水が冷却される。
放熱制御部27は、ラジエータ12へ外気が流れるようにファン17を駆動するための駆動信号を生成する。放熱制御部27は、ファン17の駆動と停止とを切り替えることで、ラジエータ12の冷却水からの放熱を制御する。放熱制御部27は、例えば、予め設定された所定のファン回転数でファン17を回転させることができる。
上述したように、実施の形態では、ロータリーバルブ16の開度の変化が緩和されるように、FC発熱量、ΔT指令値及びFC入口水温指令値のそれぞれのフィルタ処理を実行している。FC発熱量、ΔT指令値にフィルタ処理を行うことで、冷却性能に影響を及ぼさない範囲で、ウォーターポンプ15の回転数を緩慢にすることができる。また、FC入口水温指令値にフィルタ処理を行うことで、燃料電池スタックFCの要求される電流、すなわちユーザのアクセルワークに起因する、ロータリーバルブ16の過度の反転を抑制することができる。これにより、分流制御バルブの耐久性の低下を抑制することが可能となる。
なお、例えば、ロータリーバルブ16の反転回数を低減させるためのフィルタ処理を常時行い、ユーザのアクセルワークへの応答性を常時下げると、温度変化が過渡的な範囲においては、要求される部品の応答性が満足できない。この結果、燃料電池スタックFC出口水温が上昇し、燃料電池スタックFCの乾燥が懸念される。
そこで、上記のフィルタ処理として、FC発熱量に応じた適切なフィルタ処理を行うことが望ましい。図3は、FC発熱量に応じたフィルタ処理の一例を示す図である。図3の横軸はFC発熱量を示しており、縦軸はフィルタ定数を示している。図3に示す例では、FC発熱量が所定の第1の値まではフィルタ定数は一定である。そして、FC発熱量が、第1の値からロータリーバルブ16が全開となる(冷却水の全量をラジエータ12へ流す)第2の値に上昇するに従いフィルタ定数を下げている。
このように、FC発熱量に応じたフィルタ定数を設定することで、過渡的な温度変化に必要な部品応答性を満足しつつ、ユーザの使用頻度が高いFC発熱量領域においては応答性を緩慢にすることで、ロータリーバルブ16の反転回数を低減させることが可能となる。また、FC発熱量、ΔT指令値及びFC入口水温指令値のそれぞれに対して異なるフィルタ定数を設定してもよい。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、燃料電池スタックFCの冷却流路F1の入口F1aに温度センサを設けてもよい。上記の実施の形態では、冷媒は冷却水であったが、気体などの他の冷媒であってもよい。また、上記実施の形態で記載した燃料電池システム1は、燃料電池車両などの車両の他、船舶、飛行機、ロボットなどの他の移動体にも搭載可能である。
1 燃料電池システム
10 冷却装置
11 循環経路
11a 第1経路
11b 第2経路
12 ラジエータ
13 イオン交換機
14 インタークーラ
15 ウォーターポンプ
16 ロータリーバルブ
17 ファン
18a バイパス経路
18b バイパス経路
19 温水通路
20 制御部
21 統合制御部
22 水温指令部
23 状態推定器
24 フィルタ処理部
25 ポンプ制御部
26 バルブ制御部
27 放熱制御部
T1 温度センサ
T2 温度センサ
FC 燃料電池スタック
F1 冷却流路
F1a 入口
F1b 出口
10 冷却装置
11 循環経路
11a 第1経路
11b 第2経路
12 ラジエータ
13 イオン交換機
14 インタークーラ
15 ウォーターポンプ
16 ロータリーバルブ
17 ファン
18a バイパス経路
18b バイパス経路
19 温水通路
20 制御部
21 統合制御部
22 水温指令部
23 状態推定器
24 フィルタ処理部
25 ポンプ制御部
26 バルブ制御部
27 放熱制御部
T1 温度センサ
T2 温度センサ
FC 燃料電池スタック
F1 冷却流路
F1a 入口
F1b 出口
Claims (1)
- 燃料電池内を流れる冷媒が循環する冷媒循環経路と、
前記冷媒循環経路に設けられ、前記冷媒を熱交換させる熱交換器と、
前記冷媒を前記燃料電池と前記熱交換器との間で循環させる冷媒循環ポンプと、
前記冷媒循環経路に接続され、前記熱交換器を迂回して前記冷媒を流すバイパス経路と、
前記熱交換器へ流入する熱交換器側冷媒流量と、前記バイパス経路に流入するバイパス側冷媒流量との流量比を調整する分流制御バルブと、
前記分流制御バルブの開度の変化が緩和されるように、前記燃料電池の発熱量、出入口温度差指令値及び入口冷媒温度指令値それぞれのフィルタ処理を実行するフィルタ処理部と、
フィルタ処理後の発熱量及び出入口温度差指令値から算出された総冷媒流量と、フィルタ処理後の入口冷媒温度指令値とに基づいて、前記分流制御バルブの開度を設定する制御部と、
を備える、
燃料電池システム。
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---|---|---|---|
JP2019119467A JP2021005511A (ja) | 2019-06-27 | 2019-06-27 | 燃料電池システム |
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115513489A (zh) * | 2022-09-14 | 2022-12-23 | 武汉雄韬氢雄燃料电池科技有限公司 | 一种燃料电池散热子系统仿真方法 |
-
2019
- 2019-06-27 JP JP2019119467A patent/JP2021005511A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115513489A (zh) * | 2022-09-14 | 2022-12-23 | 武汉雄韬氢雄燃料电池科技有限公司 | 一种燃料电池散热子系统仿真方法 |
CN115513489B (zh) * | 2022-09-14 | 2023-07-25 | 武汉雄韬氢雄燃料电池科技有限公司 | 一种燃料电池散热子系统仿真方法 |
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